【感想】マンション殺人

西村京太郎 / 徳間文庫
(1件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • おじまゆうや

    おじまゆうや

    このレビューはネタバレを含みます

    ○死体たちがマンションで見つかった意味とは。結末は悲しい家族物語へ

    マンションのモデルルームで見つかった男の死体。直前まで見学していた彼は、同じく見学していた他の複数人に事情を聞くがわからない。名刺の肩書きや名前も大手企業の岡崎を騙っているようだし、品川署の田島刑事は困り果てる。
    一方、これから入居だという家族が見つけた死体は、北多摩署の園田刑事が調べるものの、住宅公団の職員だという以外は出てこない…と思いきや、岡崎の名刺が出てくる。
    そして次の殺人は、青酸カリを飲まされて海に投げ込まれた秋山という、岡崎を騙っている人物と一緒にマンションの見学をしていた女だった…!

    田島と園田は連携しながら捜査を続ける。捜査線上に現れたのは、牛山という不動産業者と、あかねというバー経営の女。そして秋山へのお悔やみのハガキを出したとされた市川。岡崎を騙っていた栗原と関係しているのは誰か。そしてこの殺人はなぜ行われなければならなかったのか?

    十津川警部シリーズとは一線を画すこの小説は、田島刑事が出てくるものの十津川警部シリーズに出てくる新聞社の田島とは無関係だと思う(が、ネーミングは近いものがあるはず)。
    なかなか煮え切らない犯人や関係者たちに、刑事たちもしびれを切らしてしまうが、一つだけ小さな糸口が見つかる最後は、なんともの悲しい家族物語だっただろう。
    それこそ、この本が書かれた当時の「マンションバブル」を象徴する話題を書いた、時事ネタ好きな作者ならではの切り口だったかもしれない。

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    投稿日:2012.03.19

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