それは令和のことでした、
歌野晶午(著)
/祥伝社
作品情報
著者の企みに舌を巻く! 哀しみと可笑しみの令和ミステリー小学生のときは女男と指をさされ、母親からはあなたの代わりは誰にもつとまらない、胸を張れと言われる。平穏を求めて入学資格に性別条項のない私立の中高一貫校に入るが、いじめはさらにエスカレートし、みじめな姿がSNSで世界中にさらされていく。それは僕の名前が太郎だから――(「彼の名は」)
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商品情報
- シリーズ
- それは令和のことでした、
- 著者
- 歌野晶午
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 祥伝社
- 書籍発売日
- 2024.04.11
- Reader Store発売日
- 2024.04.11
- ファイルサイズ
- 1.2MB
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この作品のレビュー
平均 4.0 (16件のレビュー)
-
短編集です。
連作ではありません。
なんで、そういうところでそういう風に、おとすのだという極めつけのオチがある話が多かったです。
嫌~なオチが多めで、前向きなオチは少なかったように思います。
まず、…最初の1話目が救われない話で「これってイヤミス?」と思いましたが、全部が全部イヤミスではなかったです。
タイトルが『それは令和のことでした』ですが、令和ってこんな時代なのでしょうか。
「彼の名は」
船橋太郎という名の少年が、母親のエゴによりいじめに逢う話。この話のオチは凄かったです。
「有情無情」
一度善意でした親切から小児性愛者とみなされ、社会から捨てられた高齢男性の悲劇。
「わたしが告発する!」
引きこもりの30歳の姉を殺してしまった弟は、婚約者と共謀してなんとか姉を生きているようにみせかけますが。まさかの〇〇の告発が。
「君は認知障害で」
認知症の高齢女性から10万円をキャッシュで盗んだゲーム廃人の大学生。10万円を盗んだことは確かですが、殺人はしていないのに高齢女性を刺し殺したことにされてしまいます。このトリックは面白かったし、一番明るい話かと思いました。
「死にゆく母にできること」
今は高齢でがん患者として入院している母に支配されてきた娘。かいがいしく母の看病をするも自宅に帰ると自分の子どもをストレスから虐待してしまう。そんな彼女が最後にとった行動は。
「無実が二人を分かつまで」
比良依吹24歳と三田一は上野公園の炊き出しで出会い、浅沼商会という家族経営の日雇いの肉体労働をする会社に勤めることになります。しかし、三田は浅沼商会の不正金を見つけ殺されそうになります。三田を殺そうとしたのは誰か。三田は無実なのか。途中まで三田の無実を信じて期待しますが、オチがまた哀しかったです。
「彼女の煙が晴れるとき」
橘駒音は将棋道場に通う真剣師です。トラックドライバーの憲士郎と連れ子で持病を患う高校生の陽菜と暮らしています。しかし陽菜の看病が大変で喫煙依存症になってしまいます。最後に駒音のとある重大な秘密が明らかになります。
「花火大会」
麻美、こずえ、綾、花子と花火大会の花火を見ているわたし。超短編ですがこれもオチがあります。続きを読む投稿日:2024.05.04
このレビューはネタバレを含みます
面白かった。どんでん返しがあるとわかっていてもわからない。なかには、無理があるだろって感じのもあるけど、中心のネタのために計算されたカラクリが良くて、まあいいかの気持ち。面白かった。
レビューの続きを読む
「彼の名は」
…違和感があるものの、この親の子で、こんな風に育てられたらイジメられるだろうなとわかるが、まさか読みとは。そりゃどこ行ってもイジメられる。完全犯罪を狙おうとするものの、GPS共有アプリでバレちゃうの辛い。
「有情無情」
悲しい話だった。でもこれは主人公視点なので完全無罪とは言えない。でも、小児性愛者ではないと思う。
時代についていけないというか、隙があったというか、とにかく可哀想。でも、そんな風に装いながら子供を狙う人間もいるから、みんな無罪とはいかないなあと思う。誰か一緒に立ち会ってたら良かったのになあ。でも、その人も共犯となってたかも。どうすれば良かったのか。
「わたしが告発する!」
ひきこもりの姉に振り回される話。自宅出産とか。多重事故すぎる。
どうにか切り抜けようとするが、詰んじゃった。
「君は認知障害で」
どんなオチになるかハラハラしたけど、ハートフルなオチで泣ける。闇バイトとか、ポケモンGOが混ざった感じ。
そこにミステリー。怪我した人間と死んだ人間が違ったのか。なるほどな。
「死にゆく母にできること」
孝行娘的描写だったが、実情は母親の言いなりで、自分の息子も母親のように管理したがる、という業。
特にひねったミステリーは無く、単純な殺意というか、訴えというか。殺したいほど嫌いだったを実行する話。
「無実が二人を分かつまで」
二人とは誰のことだろうと考えながら読んだが、これはミハルとブンちゃんかな。二人一緒になれない=実らない=無実で、それが二人を分かつまで。つまり、詰み。
悲しい話だ。
でも、こんなケースありそうだなと感じたし、発展家発言で気付けば良かった。日傘という先入観。自分の偏見に気付かされる。
暗号自体は面白かった。頭良い。これほんとにファミリーが考えたの?どっかからパクってきたの?元ネタか類似例知りたいなと感じた。
「彼女の煙が晴れるとき」
良い話だった。普通に騙された。てか、ヤングケアラー。令和だなあ。そりゃ、タバコはダメだろ咎めるだろ。賭けも良くないが。ヒカ碁の三谷のエピソードを思い出した。
おねえちゃん発言でもう一回最初から読み直した。すごいなあ。
「花火大会」
主人公もしかして人形?とか考えたけど、葬式みたいという発言で、リモートかあと気付いたし、掌話だった。ヤンジャン掲載でどういうテーマだったのかわからないが、良い話だ。
全体的に、考えておいたネタを出したという感じで、いかようにも話を弄れそうなツギハギさを感じた。良い人にするか何か悪さをさせるか、オチは最悪にするか、どうするか、みたいな。でも、令和がテーマだとたぶん思うので、それに沿って話が組み立てられていて面白かった。続きを読む投稿日:2024.06.24
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