でぃすぺる
今村昌弘(著)
/文春e-book
作品情報
『屍人荘の殺人』の著者が仕掛ける
ジュブナイル×オカルト×本格ミステリ
小学校最後の夏休みが終わった。小学校卒業まであと半年。
ユースケは、自分のオカルト趣味を壁新聞作りに注ぎ込むため、“掲示係”に立候補する。この地味で面倒だと思われている掲示係の人気は低い。これで思う存分怖い話を壁新聞に書ける!・・・・・・はずだったが、なぜか学級委員長をやると思われたサツキも立候補する。
優等生のサツキが掲示係を選んだ理由は、去年亡くなった従姉のマリ姉にあった。
マリ姉は一年前の奥神祭りの前日、グラウンドの真ん中で死んでいた。現場に凶器はなく、うっすらと積もった雪には第一発見者以外の足跡は残されていなかった。犯人はまだ捕まっていない。
捜査が進展しない中、サツキはマリ姉の遺品のパソコンの中に『奥郷町の七不思議』のファイルを見つける。それは一見地元に伝わる怪談話を集めたもののようだったが、どれも微妙に変更が加えられている。しかも、『七不思議』のはずなのに六つしかない。
マリ姉がわざわざ『七不思議』を残したからには、そこに意味があるはず。
そう思ったサツキは掲示係になり『七不思議』の謎を解こうとする。ユースケはオカルト好きの観点から謎を推理するが、サツキはあくまで現実的にマリ姉の意図を察しようとする。その二人の推理を聞いて、三人目の掲示係であるミナが冷静にジャッジを下す・・・・・・。
死の謎は『奥郷町の七不思議』に隠されているのか? 三人の“掲示係”が挑む小学校生活最後の謎。
こんな小学6年生でありたかった、という思いを掻き立てる傑作推理長編の誕生です。
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商品情報
- シリーズ
- でぃすぺる
- 著者
- 今村昌弘
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春e-book
- 書籍発売日
- 2023.09.21
- Reader Store発売日
- 2023.09.21
- ファイルサイズ
- 1.9MB
- ページ数
- 440ページ
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この作品のレビュー
平均 3.7 (143件のレビュー)
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【でぃすぺる】 dispel
追い散らす,<心配などを>払い去る,<闇などを>晴らす,一掃する
小6男女3人組(ユースケ、サツキ、ミナ)が、従姉の残したダイイングメッセージ、いや「ダイイン…グ怪談集」の謎を追う!
残された怪談の意味とは?そして殺人事件の真相は?
サツキの従姉(マリコ)殺害の真相は、彼女の残した6つの怪談にヒントがあるとみた3人は、クラスの壁新聞を作るという名目で調べ始める。
彼らは優秀な探偵であり、敏腕記者だ。推理力、洞察力に舌を巻く(いや、ほんとに)。
そのさなか、しばしば起こる怪現象。
これは関係者による人為的なものか、真のオカルティックな現象か、読者もハラハラさせられる。
謎がオカルトを呼び、オカルトが謎を呼ぶ。そんな展開が続き、パズルはなかなか全貌を表さない。
終盤も近くなり、これはミステリーなの?オカルトなの?と、いよいよこちらの頭も混乱し始める。
しかし、そこを抜けたとき、いっきにピースがハマり始め、怒涛のクライマックスが訪れる!
さあ、これはミステリーなのでしょうか?オカルトなのでしょうか?
そして、タイトルが意味するものとは?
あなたが実際に読んで確かめてみてください!
(おまけ)
これもアニメにめちゃくちゃ合うなぁ。続きを読む投稿日:2024.02.15
かなり挑戦的なことをやっている本格ミステリだと、読んでいて思いました。読み始めたころは「小学生が主人公だから、少年探偵ものかあ」と軽い気持ちだったのですが…。さすが『屍人荘の殺人』の著者、今村昌弘さん…の作品という印象です。
主人公となるのはオカルト好きの少年ユースケ。
町で起こった不可思議な殺人事件と、その被害者が生前残した町の七不思議をめぐり、被害者の従妹、サツキと、転校生でマイペースな少女、ミナといっしょに事件の真相を探ります。
不可思議な殺人事件と町の七不思議をめぐって、オカルト容認派のユースケと現実主義派のサツキが、それぞれの観点から推理をめぐらしていくのが、この作品の特徴かと思います。
またオカルトだから、と推理を頭ごなしに否定するのではなく、3人の中でルールを設定し、オカルトのユースケと現実主義のサツキのそれぞれの推理を、ミステリ好きのミナが同等に比較、検討しているのが面白かったです。
さらに作中の怪談話もそうとうミステリ好きのエッセンスが加えられていて、ミステリ好きなら思わずニヤリとするのではないかと思います。この作品でノックスの十戒を改めて思い出すとは(笑)
ミステリとして相当凝ったことをしつつも、ユースケたちの捜査や徐々に明らかになっていく秘密というものは、社会派の要素もあります。
最新のSNSや動画投稿サイトも駆使した捜査は、この年代の主人公たち、そしてこの時代ならではといった感じ。個人的にホリー・ジャクソンさんの『自由研究には向かない殺人』を彷彿とさせました。
小学生ならではのもやもやや、親や学校へ反発心、そして子どもの無力さなども描かれていて、ジュブナイルらしい雰囲気もしっかりとまとっています。 ここら辺は少し懐かしい雰囲気を感じました。
結末や途中の展開に関しては、少し好き嫌いは分かれる作品かなあ、と個人的には思います。ユースケたち3人以外の行動については、設定的に致し方ないとしても、個人的にちょっと納得しきれないところもあったりしました。
ただ言葉では説明しにくいですが、本格ミステリでありながらも、捜査の様子は社会派ミステリのような堅実さもあり、そしてがっつりとオカルトも絡み、小学生の子どもたちの変化や成長というジュブナイル要素もあり、そして挑戦的な試みもありと、あまり読んだことのない小説だったようにも思います。
一風変わった小説が読みたいなら、この小説はけっこういいのではないかと思います。続きを読む投稿日:2024.06.16
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