正欲(新潮文庫)
朝井リョウ(著)
/新潮文庫
作品情報
自分が想像できる“多様性”だけ礼賛して、秩序整えた気になって、そりゃ気持ちいいよな――。息子が不登校になった検事・啓喜。初めての恋に気づく女子大生・八重子。ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。ある事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり始める。だがその繋がりは、“多様性を尊重する時代”にとって、ひどく不都合なものだった。読む前の自分には戻れない、気迫の長編小説。(解説・東畑開人)
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商品情報
- シリーズ
- 正欲(新潮文庫)
- 著者
- 朝井リョウ
- 出版社
- 新潮社
- 掲載誌・レーベル
- 新潮文庫
- 書籍発売日
- 2023.05.29
- Reader Store発売日
- 2023.05.29
- ファイルサイズ
- 0.5MB
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この作品のレビュー
平均 4.2 (1223件のレビュー)
-
うーむ、なんか面白くない。朝井リョウとは相性悪い気がする。それでも文庫本が出ると買って読んだのは、4月3週のブックリストで「読みたい本」と宣言してしまったため。カリスマレビュアーから「正しいのが、がっ…ぷり四つ」と表現されると、そのワードに弱い私はつい反応してしまうんだよね。これって「性癖」?
面白くないのは、登場人物たちの過剰なセリフ・行動が鼻についたため。平成の子どもたちは、どうしてこうもウジウジ悩むわけ?あまつさえ、男女揃ってどうして、同じ時に自殺しようとするの?
例えばAVの中には誰にも話せない性癖というのは腐るほど存在していて、例えば「寝取られ願望」という夫の性欲を満たすために(ファンタジーだけど)何故か妻が従順に他の男と寝るという(ドキュメンタリータッチの)ビデオが大量に出回っている。AVの中で彼らは堂々としている。自殺なんて考えない。本書の登場人物たちにとっては、そんな性癖はメジャーな性癖だというんだろうけど、何がメジャーで何がマイノリティーなのか、誰が判断できるんだろう。
私のホントの恥ずかしい秘密は完黙するとして、ずっと昔メジャーな空気の中で、疎外感を味わった経験として「車に関する話題」というのがある。おそらく今の若者には理解できない空気だと思うから少し書く。若者の昼休みの話題が、延々と車だけに絞られていた時代があった。何故話が尽きないのか?私はその話題に関してはずっと無知だったからその話題の楽しさの真髄についてはいまだにわからない。ただ恐ろしいのは、数回行ったことのあるお見合いパーティーで、女の子も「どういう車を持っているのか」を必ず聞いてきたということである。車に対する男性の世界観が、その男の将来性を測る目安になっていたと聞いたのはずっと後だった。ここに登場する若者たちが「恋愛話」に疎外感を感じるのと同じような構造が、あの時代クルマに関しては絶対にあった。私は車の話はできないから、読んでいる本の話(加藤周一とか)をして、思いっきり振られていた(^_^;)。ちなみに、加藤周一は今もそうかも知らないけど、限りなくマイノリティな話題だった。この疎外感で自分を不幸だと思ったことは一度もない。「明日死にたくない」とわざわざ思わなくてはいけないほどには、疎外感を味わってはいない。これは私がいわゆる鈍感屋さんだからなのだろうか。まぁ加藤周一も彼らにとっては「マイノリティーの中のマジョリティ」なんだろう。
神戸八重子のストーカーまがいの押しかけ問答には辟易するけど、他の手段ならばもっと早くするべきだったと思う。寺井啓喜の子供への心配は、何処かでボタンをかけ間違えている。それを含めて、小説なんだから、正しいことだけが書かれているはずがない。それを前提にしても、読んでいてどうもイライラしてたまらない。
続きを読む投稿日:2023.07.11
「私たちは正欲の外に出ることができず、誰かを傷つけることから逃れることができない。」
あとがきの一節だ。
私が誰か(自分)を受け入れ肯定する限り、誰か(自分)を否定し続けることを思い知る。
絶望であり…希望。二律背反、表裏一体。
傷付けないように生きることなどできないと気付いてし、せめて常に誰かを傷付けていると自覚して生きていこう。続きを読む投稿日:2024.06.17
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