成瀬は天下を取りにいく
宮島未奈(著)
/新潮社
作品情報
中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍、閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが・・・・・・。さらにはM-1に挑み、実験のため坊主頭にし、二百歳まで生きると堂々宣言。今日も全力で我が道を突き進む成瀬から、誰もが目を離せない! 話題沸騰、圧巻のデビュー作。
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商品情報
- シリーズ
- 成瀬は天下を取りにいく
- 著者
- 宮島未奈
- 出版社
- 新潮社
- 書籍発売日
- 2023.03.17
- Reader Store発売日
- 2023.03.17
- ファイルサイズ
- 1MB
- シリーズ情報
- 既刊2巻
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この作品のレビュー
平均 4.2 (1066件のレビュー)
-
2024年本屋大賞ノミネート作品
こんなん大好きです!こんなにもワクワクさせてくれた本は久しぶりです!終始ニヤニヤしちゃう系!
ツッコミ所満載の主人公成瀬。遠ざけがちな人物像ではあるけれど、読み進めて…いくうちに可愛らしく思えてくる。これはTVドラマ化出来ますね!
読み終えたその足で続編を購入しました。店員さんに「こちらの商品、続編ですが大丈夫ですか?」って聞かれて「続きが読みたいんですっ!」って答えてる自分がいました。それくらい楽しく読み進められて、成瀬の未来が気になる本です!続きを読む投稿日:2024.02.16
めちゃめちゃ話題の本作、図書館での長い長い予約リストを乗り越えて、本屋大賞受賞のこのタイミングで我が家にやってきました。即読んだ。よくできた連作短編集で感心した。図書館で借りてしまってごめんよ、文庫に…なったら即買うと誓う。
さて内容は全6編で、最初の「ありがとう西武大津店」がまず単独で第20回「女による女のためのR-18文学賞」で大賞・読者賞・友近賞をトリプル独占受賞。(余談だが、この賞はR-18的なものだけを対象にしていると思っていたのだが、もうずいぶん前からそういうしばりは無くなっていたのだな。そりゃそうだ、主人公が中学生だもんね。)その界隈ではすでに話題になっていたようだ。
その後、この本では3番めに収められている「階段は走らない」が小説新潮に掲載。この時点では、西武大津店をめぐる群像劇という方向も模索されていたと思われ(テレビで編集者がちらっとそんなことを言っていた)、この本の中では唯一成瀬がほぼ登場しない。後の短編で伏線回収的にここでの登場人物が成瀬に絡んでくるが、これを執筆した時点ではまだ成瀬中心で連作化するとも限っていなかったのであろう。西武大津店をめぐる展開にするのであれば、最初の作品で出てきたテレビクルーや野球帽を始めいろんなものをくれたお客さんたちや最終日に偽物糾弾をした白髪の男性なども動員されたのかもしれない。しかしやはりどう考えても面白みとパンチに欠ける。この方向を断念してくれてよかった。
そして他4篇が成瀬を巡る物語の書き下ろしである。語り手は全6編の収録順に、幼なじみの島崎(わたし)が2篇、大津地元民の敬太(俺)、クラスメイト大貫(わたし)、広島からかるたの大会に来た西浦(俺)、と進み、最後は成瀬本人の視点だが一応三人称となっている。「階段は走らない」を除いて、いろんな視点から見た成瀬が立体的に描き出され、視点を変えてもブレない成瀬の姿が眩い光を放つ構成である。
そう、成瀬はブレない。裏表がない。いつも常に真っ当で、自分基準で努力を怠らず、なんでもできてヨソ見をしない。眩しすぎて直視できないほどだし、自分の弱さを糾弾されているように感じる人間には煙たい存在であるが、成瀬はもちろん人を糾弾することもしない。いつもフラットにニュートラルに前進していく。
どうですか皆さん、リアルにこんな人がいたら島崎のように付き合えますか? 実際、特に中等教育の間は大貫のように距離を取りたい人が多いのではないかと思う。が、そんな成瀬が本になったらこんなに人気ってどういうことだろう。まあ一つには、読む分には成瀬のぶっ飛んだキャラクターが純粋に面白いということなんだろうけど、もう一つには、本当はこういうふうに自分を貫けるようでありたいという願望がみんなの心の奥底にあるのではないかと思う。成瀬があまりに純粋な結晶体のように描写されているため、読む人それぞれの中にいる成瀬な部分が共鳴して刺激されるのかもしれない。
だが最終篇で成瀬は変化を見せる。それは言ってみれば、成瀬はここで初めて「物心がついた」のである。島崎との別れの予感にたじろぎ不調をきたす成瀬は明らかにそれまでの成瀬とは異なる。異性に告白されようとも微塵も揺るがなかった視界が、幼なじみの一言一句にグワングワンに揺れているのがなんとも年相応で面白い。大事件が起こるわけでもなく、成瀬が普通の人になるわけでもないのだが、こうやって成瀬は生きていくんだなというのが感じられる気持ちの良い幕切れだった。
そういうわけで非常によくできたジュブナイルであると思うし、多くの人が読むことに不満があるわけではないのだが、もう十分売れた本作に後追いで本屋大賞まであげたのは、この賞の本来の趣旨としてはどうかと思う。もう少し、他の賞では日の目を見ないけど、書店員にはわかる良さを知ってほしいというような本を教えてくれる賞として期待しているんだけどなあ。続きを読む投稿日:2024.04.30
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