革命か反抗か―カミュ=サルトル論争―(新潮文庫)
カミュ(著)
,サルトル(著)
,佐藤朔(著)
/新潮文庫
この作品のレビュー
平均 4.1 (14件のレビュー)
-
(2015.12.26読了)(2015.12.23借入)
副題「カミュ=サルトル論争」
サルトル関連の本を読んでいるついでに、薄そうだったので手を出しました。
カミュが1951年に出版した長編評論『反…抗的人間』をめぐる論争の本です。
『反抗的人間』についての批評をフランシス・ジャンソンさんが、『現代』に書いたら、それに対して、カミュが反論してきたので、サルトルとジャンソンさんがそれに答えているものを、一冊にまとめたものです。
『反抗的人間』を読んでから読むべき本なのかもしれませんが、『反抗的人間』を読んでからこの本を読んでも、わからなさ加減は、変わらないだろうと思います。
「異邦人」「シジフォスの神話」「ペスト」にも言及されていますが、そちらの方は、ずいぶん前に読んでいるので、雰囲気はわかります。
何が問題になっているかは、あとがきに訳者がわかりやすく書いていますので、助かりました。
「この論争の中心は、歴史をどういうふうに解釈し、これに参加するか問うか、参加するとすればどういう態度をとるべきかという点にある。」(171頁)
「『反抗的人間』は、カミュの反共産主義の立場をはっきりうち出したものである。」(172頁)
「カミュの言う反抗的人間は、いかなる場合でも人間性を尊重し、人間の尊厳を失わずに、許される限りの自由と幸福を手に入れようと努力する。」(173頁)
【目次】
アルベール・カミュあるいは反抗心(フランシス・ジャンソン)1952年5月
『現代』の編集長への手紙(アルベール・カミュ)1952年8月
アルベール・カミュに答える(ジャン・ポール・サルトル)1952年8月
遠慮なく言えば…(フランシス・ジャンソン)1952年8月
あとがき
●マルクスのことば(108頁)
「<歴史>はなにもしない……すべてなすのは人間であり、現実の、生きた人であり、<歴史>は、固有の目的を追求する人間の活動性にすぎない」
●革命(130頁)
カミュよ、革命というものは、人間によって、人間としての存在する権利をかちとろうと努力する普通人によって、成しとげられるものであり、ことに彼らによって成しとげられるものである。
☆関連図書(既読)
「異邦人」カミュ著・窪田啓作訳、新潮文庫、1954.09.30
「シジフォスの神話」カミュ著・矢内原伊作訳、新潮文庫、1954.11.15
「ペスト」カミュ著・宮崎嶺雄訳、新潮文庫、1969.10.30
「実存主義とは何か」サルトル著・伊吹武彦訳、人文書院、1955.07.30
「水いらず」サルトル著・伊吹武彦訳、新潮文庫、1971.01.25
「悪魔と神」サルトル著・生島遼一訳、新潮文庫、1971.12.25
「サルトル」海老坂武著、岩波新書、2005.05.20
「サルトル『実存主義とは何か』」海老坂武著、NHK出版、2015.11.01
(2016年1月6日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
歴史を絶対視するマルクス主義を批判し、暴力革命を否定し、人間性を侵すすべてのものに“ノン”と言い続けることを説いたカミュ。彼の長編評論『反抗的人間』の発表をきっかけにして起きたサルトルとの激しい論争を全文収録。カミュ、サルトル二人の思想の相違点を知るとともに、現代における人間の尊厳、自由について考えさせる必読の書。ほかにF・ジャンソンの二論文を収める。続きを読む投稿日:2016.01.06
高校生の時に英語の課題で読んで「英語にも実存文学にも」挫折したきっかけとなった作品.
読み返してみたら「理屈っぽいおじさんたちの小難しい鍔迫り合い」か,コレ⁈
ってなった途端面白くなってしまった.
理…路整然とカミュの矛盾点をつく(まぁ,一部を取り上げた揚げ足取りとも言える)サルトルとジャンソンに対し,「殴ったな?誰にも打たれた事ないんだぞ〜僕ちゃんを殴ったな〜っ!」って感情的に反論するカミュ…まぁ,ざっくり言うとそんな感想.
とりあえず,読むの,疲れた.
純粋にそれぞれの作品を「小説として」読んだ方がいいな,コレ.
…口直しにヘッセでも読み直そう…続きを読む投稿日:2020.11.26
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。