警官嫌い
エド・マクベイン(著)
,井上一夫(訳)
/ハヤカワ・ミステリ文庫
作品情報
夏の夜の大都会――まばゆい灯のかげに街があり、夜空の下でうごめく暗い生活があった・・・・・・。闇を引き裂く何者かの兇弾が、87分署の刑事たちを次々と倒していった。果して警官嫌いの狂人のなせる業か? 同僚刑事たちの胸は憤激で燃え上った。探偵小説に新生面を開いたシリーズ第一作!
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商品情報
- シリーズ
- 警官嫌い
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 早川書房
- 掲載誌・レーベル
- ハヤカワ・ミステリ文庫
- 書籍発売日
- 1976.04.19
- Reader Store発売日
- 2021.11.17
- ファイルサイズ
- 1.8MB
- ページ数
- 320ページ
- シリーズ情報
- 既刊54巻
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この作品のレビュー
平均 3.8 (20件のレビュー)
-
「87分署シリーズ」聞いたことあるような、というわけで第1作を読んでみた。87分署には刑事が16人配置されているが、116人配置されていても人手不足は解消せず、プエルト・リコ人や追剥ぎや痴漢が横行、高…層建築があり、東西に35本の通りに9万人が住む、と形容する街区での警官群像。「アイソラ市という架空の市だがニューヨーク市の地図を東西南北移しかえると87分署の舞台ができあがる」と解説にある。
主人公は2級刑事のスティーブ・キャレラ。事件は相次ぐ警官殺し。殺される警官、調べる警官、それぞれの家庭や行動が並行して語られる。警官たちは大きな街の中で点のように動く。そして87分署の街そのものも生き物のようで、人々を含有する。それがおもしろいところか。
聞き取りすると街の人は概ね警官ぎらい、しかし一番嫌っていたのは? というところがミソ。でもちょっと安易でわりとよくあることだよね、という気がしないでもない。
キャレラ警部はこの第1作で、ひとめぼれした女性テディがいて、テディをとても好きなのだ、というのがストレートに伝わってくるところは好感が持てた。
87分署シリーズの第1作 1956年発表
最後は 第56作「最後の旋律」2005発表
エド・マクベイン:1926-2005 ニューヨーク、イーストハーレム生まれ。
映画「暴力教室」1955 の原作者でもある(エヴァン・ハンター名義)
1956発表
1976.4.30発行 1992.11.30第20刷 図書館続きを読む投稿日:2022.08.21
87分署シリーズは聞いた事はあったが、昔の人気シリーズという認識だった。
ちょっとしたキッカケでシリーズ第一作を手にして、夜寝る前に少しづつ読み進めた。
まずニューヨークの夜景の描写から始まるので、最…初に夜のイメージが定着した。
1950年代の賑やかな巨大都市ニューヨーク。エアコンの設備が行き渡らない時代の茹だる様な暑い夏が舞台。もちろん夜となれば連日の熱帯夜。その熱にうかされように話は展開する。
これを夏に読んでよかったと思う。
海外ミステリーの醍醐味は、ストーリーや謎解きは当然だが、その時代・その場所の細かな描写が全体の雰囲気を大きく左右する。60年前に書かれた警察ミステリーの黎明期の作品だけに、ストーリー自体は特筆すべき点はないのだが、古き良きアメリカを堪能できた。良作。続きを読む投稿日:2021.07.21
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