文豪怪奇コレクション 耽美と憧憬の泉鏡花 〈小説篇〉
泉鏡花(著)
,東雅夫(著)
/双葉文庫
作品情報
明治・大正・昭和の三代にわたり、日本の怪奇幻想文学史に不滅の偉業を打ち立てた、不世出の幻想文学者・泉鏡花。本書は、鏡花が遺した名作佳品の中から、なぜかこれまで文庫化されていなかった作品群──とりわけ恐怖と戦慄と憧憬に満ちた怪異譚を蒐めた。闇に明滅する螢火を思わせる「女怪幻想」の数々は、読者を妖しき異界へと誘うことだろう。
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 文豪怪奇コレクション
- 出版社
- 双葉社
- 掲載誌・レーベル
- 双葉文庫
- 書籍発売日
- 2021.09.09
- Reader Store発売日
- 2021.09.09
- ファイルサイズ
- 0.7MB
- シリーズ情報
- 既刊5巻
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 4.5 (2件のレビュー)
-
怖かったです。
これまで鏡花を読む時は、悲しくて悔しくてしゃくりあげるほど泣いたり、気持ち悪すぎて読むのをやめたりすることもありましたが、これはそういうものだ、と腹をくくって距離をとって読んだので読め…ました。高野聖読める人すごいよな。私まだ無理かも。
狸が子供を化かすくだりと蟹が美味しい話が可愛らしくて好き。
一目惚れで惚れ抜くのもよいですが、時間をかけて愛しくなる夫婦もよいですね。
そして幽霊はやっぱり女の人でなくちゃ。
呪いも恨みも女のものです。
そして恐怖に叫ぶのは男なればこそ、現実世界の強い者と弱い者の立場が逆転する、という爽快感があると思う。
ホラー映画ってなんで女の子が叫ぶんでしょうね。謎。
最近は男性社会への嫌悪感を表現する作品として、女性主人公だったりシスターフッド?だったりの映画もありますが、ここ!お化けになって男に復讐する女の物語は昔からたくさんありますよ!と声を大にして言いたい。
ちくま文庫の鏡花集成が絶版なのでどうしようかと思ってたら、この東さんという方がこうやって編集して出版してくれるのでありがたい。
アンソロジストって何?すごくいい仕事してると思う。埋もれている名品を掘り起こすなんて私もやりたいくらいなんだけど。
美しい日本語。唯一無二。
表現もさることながら、登場人物の発言がたまらない。
文学って久しぶりに読んだ。いつもはずれのないエンタテインメント、ミステリか歴史物ばかり選ぶから。文学は当たりはずれがあるけれど、勇気をもって開いてみると意外な吸引力で他のエンタメ何もいらなくなる、なんてこともあったりするから、新しいものに尻込みしない筋肉を鍛えておくのも大切ですね。小林も言うとおり。
あと、鏡花のお化けってオリジナル?知らないものばっかりって思ってましたが、そんなことなく有名なお化けがたくさんいたのですね。私が知らないだけだった。京極夏彦読むから妖怪の名前覚えてきて楽しい。漢字表記同じだし。もっとわかるようになるはずだから何度も読み返そう。続きを読む投稿日:2022.12.26
文庫化されていない作品を本の形で読めるのはよかったが、注釈がないスタイルはよくないのではないかと思いました。鏡花好きな人だとしても、全部の単語がわかっているわけでもないだろうし、鏡花はじめあの時代の本…・文化は初めて手に取りますといった人にはだいぶ分かりづらい本になっている。
作品の内容自体は、鳥肌が立つような怖い話から、ゾワゾワ不気味な話までより取り見取りで、美しさより怖さが勝る鏡花集として新鮮でした。
収録作品は、
・高桟敷
・浅茅生
・幻往来
・紫障子
・尼ヶ紅
・菊あわせ
・霰ふる
・甲乙
・黒壁
・遺稿
・幼い頃の記憶
タイトルからして美しいものも多いですね。特に好きだったのは、
『高桟敷』:ホラーのビジュアル全面出し
『幻往来』:医学生の話…こわい…
『尼ヶ紅』:蝮…殺して飲むから…イケメンっぽいけど…
『霰ふる』:可愛いし、美しい
『黒壁』:こういう文体の鏡花、久しぶりに見ました。美少年じゃないと成り立ちません
『幼い頃の記憶』好き…
「私は、その時、その光景や、女の姿など、ハッキリとした記憶をまざまざと目に浮べて見ながら、それが本当にあったことか、また、生れぬ先にでも見たことか、或は幼い時分に見た夢を、何かの拍子に偶と思い出したのか、どうにも判断が付かなかった。今でも矢張り分らない。或は夢かも知れぬ。けれども、私は実際に見たような気がしている。その場の光景でも、その女の姿でも、実際に見た記憶のように、ハッキリと今でも目に見えるから本当だと思っている。
夢に見たのか、生れぬ前に見たのか、或は本当に見たのか、若し、人間に前世の約束と云うようなことがあり、仏説などに云う深い因縁があるものなれば、私は、その女と切るに切り難い何等かの因縁の下に生れて来たような気がする。
それで、道を歩いていても、偶と私の記憶に残ったそう云う姿、そう云う顔立ちの女を見ると、若しや、と思って胸を躍らすことがある。
若し、その女を本当に私が見たものとすれば、私は十年後か、二十年後か、それは分らないけれども、兎とに角かくその女にもう一度、何所かで会うような気がしている。確かに会えると信じている。」
本短編集に収録されている作品のいくつもで、二人組の女性たちが出てきたけれど、最後にこのエッセイを読んで、そういうことなのだと繋がりました。この配置はよい笑続きを読む投稿日:2023.02.12
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。