さよなら朝日
石川智也(著)
/柏書房
作品情報
「めんどくさいやっちゃなあ」と思わせたら勝ち。こういう記者を辞めさせない会社も偉いと思います。――斎藤美奈子推薦本書の試みを「蛮勇」だとシニカルに冷笑しているジャーナリストたちがいたら、彼らに言いたい。君たち、笑ってる場合じゃないぞ!――井上達夫解説■内容七年八カ月に及んだ安倍政権下、なぜリベラルは敗け続けたのか。問われていたのは、国民を愚民視し、不都合な民意をポピュリズムと断じ続けた自称リベラル勢力の歪んだ認識と底の浅さだった。改憲論争、沖縄の基地移転、脱原発・・・・・・あらゆる局面で垂れ流された矛盾と欺瞞を、朝日記者が検証する。■目次と抜粋まえがき“朝日新聞の中にいながらして、自社の報道を含めたリベラル勢力の矛盾や問題点を問うという行為には、まだわずかなりといえども意味はあると信じたい”第一章 正義の暴走――世間とジャーナリズムとの共犯関係“彼らはまずもって「世間をお騒がせした」と謝罪した。しかし、私たちは「お騒がせ」したのが彼らではないことを知っている。「騒いだ」のはメディアであり、「世間」である”第二章 フェミニズム――目指すべきは差異か? 普遍か?“意図的か無意識にか、リベラルメディアには「男と女から成り立っている社会」という言い回しが頻繁に登場する。そこに潜む様々な含意を、素通りしないようにしたい”第三章 憲法九条――リベラルが民主主義を損なうとき“「条文を変えさせていない=九条をまもっている」という我々の意識が、現実から目を背ける効果を持ってしまっていたのではないか”第四章 原発と科学報道――リベラルメディアが忘れたい過去“たとえ後追い仕事であっても、原子力平和利用の推進に新聞が果たした役割を検証することは、その看板の下で取材活動をしている者にとっての責任だと認めざるを得ない”第五章 沖縄と本土――どちらの民意が重いのか“本土のメディアやリベラルがすべきは、沖縄で進行している事態への本土の主権者の責任を突くことだ”第六章 天皇と戦争責任――戦前から持ち越されたタブー“天皇や皇室に関する自由な言論を許さない構造を作っているのは、リベラル系も含めたジャーナリズムである”補論 インタビュー 井上達夫 「自称リベラル」は国民を信じていない 原武史 「天皇」という幻想 本間龍 スポンサー企業の新聞社に五輪監視はできないあとがき 記者に「論は要らない」のか解説 日はまた昇るか(井上達夫)■著者プロフィール石川智也〈いしかわ・ともや〉1998年、朝日新聞社入社。岐阜総局などを経て社会部でメディアや教育、原発など担当したのち、2018年から特別報道部記者、2020年4月から朝日新聞デジタル&副編集長。慶応義塾大学SFC研究所上席所員、明治大学感染症情報分析センターIDIA客員研究員を経る。共著に『それでも日本人は原発を選んだ』(朝日新聞出版)、『住民投票の総て』(「国民投票/住民投票」情報室)など。Twitter: @Ishikawa_Tomoya
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この作品のレビュー
平均 3.0 (2件のレビュー)
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★届かない声★筆者がまえがきにも書いているとおり、朝日岩波が「リベラル」を代表しているのは虚像だろうし、そもそもリベラルの議論の場が極めて縮小している。こねくり回した内部に向けての訴えを繰り返している…ように見え、内輪で反響するだけで広がりを欠く。
最も気になったのは、辺見庸が作家専業になるときに新聞言語圏から抜け出したかったと引用するところ。辺見は単純化を避けたかったのだろうが、そのために伝わる表現には工夫をしたはず。著者の意気込みは分かるが、平易でない表現にすることでむしろ分かる人にしか分からない。続きを読む投稿日:2021.12.11
無頼派の朝日新聞記者が日本が抱える社会課題を軸にリベラルのあり方に警鐘を鳴らしているという感じだろうか。「さよなら朝日」という書題から朝日的なものを批判するのかと思っていたけど、前書きのわりに中身はマ…イルドな印象。ちょっと意地悪にいえば、安全地帯からイキってるみたいな。リベラルも反リベラルも大筋納得できそうな書きぶりよ。
各章で取り上げてる課題は、自己責任を求める同調圧略社会とか、フェミニズム(議員のパリテとかクオーター制)とか、憲法9条とか、原発とか、沖縄とか、天皇と戦争責任とか。どうせなら日韓問題とか朝日凋落のきっかけになった日本軍従軍「慰安婦」にも迫ってもらいたかった。続きを読む投稿日:2023.03.21
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