僕のなかの壊れていない部分
白石一文(著)
/文春文庫
作品情報
「どうして自分はあのことを忘れることができないんだろう?」
剥きだしの叫ぶが響く、著者の初期傑作。
美しい恋人・枝里子をサプライズで京都に誘った。
それは、昔の男が住む京都で枝里子の反応を見ようという悪意だった――。
東大卒出版社勤務、驚異的な記憶力を持つ「僕」は、同時に3人の女性と関係を持ちながら、誰とも深いつながりを結ぼうとしない。
その「理屈っぽく嫌味な」言動の奥にあるのは、絶望なのか渇望なのか。
彼の特異な過去を知った枝里子は。
「自分の人生にとって本質的なことからは決して逃れられない」
切実な言葉たちが読む者の胸を貫いてロングセラーとなった傑作が文春文庫に登場。
解説・窪美澄
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商品情報
- シリーズ
- 僕のなかの壊れていない部分
- 著者
- 白石一文
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春文庫
- 書籍発売日
- 2019.11.07
- Reader Store発売日
- 2019.11.07
- ファイルサイズ
- 0.7MB
- ページ数
- 368ページ
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この作品のレビュー
平均 3.3 (29件のレビュー)
-
年末年始の怒涛の読書から一転、通常営業モードが戻ってきたのとがっつり低下したメンタルで、読了に1ヶ月弱かかってしまった…
さらにクズ気味の主人公にさほど共感できず、でもきっとわたしはこういう人が目の…前に現れたら惚れるんだろうな、なんて思いながらたらたらと読む。
読み進めていくと、主人公がなぜ孤独や寂しさを抱えているのかが、じわじわと描かれる。でも彼の表現の仕方、相手への伝え方がすんんんごい下手くそで。でもたぶん、触れてほしくないところに入って来てほしくないからこそ、こういう表現しかできないんだろうな、とも思う。だけど、相手を大切にしていない物言いや自己中な人付き合いが、一緒にいたらすごく大変な人なんだろうな。
そんな主人公と上手な距離感で近くにいるのが、彼女の枝里子だ。すごくいい女で、でもこういういい女と一緒にいるのがしんどくなる主人公の気持ちもよくわかる。だけど、やっぱり主人公が枝里子を大切にしていなさすぎる。
そして、家の近くに住んでいるスナックのママ・朋美とも交際し、セフレの大西夫人とはびっくりするくらい激しいセックスをし、基本的には、家に鍵を閉めずに日々を過ごしている。やばすぎる。
窪美澄さんの解説がすごくいい。
窪さん同様、というかみんなもそうだと思うんだけど、「僕の中の壊れていない部分てどこなんだろう」と、思いながら読み進めるはずだ。
複雑な生い立ちから、自分は無価値で生きている意味なんてない、と思いながら生きている主人公。話も偏屈で長い。だけど、彼が昔懐いていた真知子さんや、朋美の息子の拓也のことになると、突然ハスっている感じがなくなる。きっと、彼の壊れていない部分は、そこにあるんじゃないかと思うんだ。
とはいえ、この作品は著者の白石一文さんが20代の頃に描いたものだそう(帯より)。きっとその頃に「生きるとは何か」ってことに全力で向き合って描ききったものなんだろうなと思う。偉人の作品の引用部分も含め、当時の白石さんが「生きるということ」に全力で向き合って、必死に自分なりの答えを見出そうとしているように感じた。続きを読む投稿日:2024.02.04
現代文学小説の様な複雑な人間の心理を細かく表現されている。主人公直人との特殊な育ちから独特の個性と男女関係の複雑な複数、枝里子、朋美、大西昭子の関係が重い小説だった。色気グロさも一般的にはきつい部分も…。最後のエンドレスの雷太の行動には驚いたが、その後このストリートが落ち着いて終わっていく。続きを読む
投稿日:2024.02.04
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