犬と私の10の約束
川口晴(著)
/文春文庫
作品情報
「私を信じてください。それだけで私は幸せです」
「私が死ぬとき、お願いです、そばにいてください」
ゴールデンレトリバーのソックスを飼う時、母は幼いあかりに10の約束をさせた。
しかし大人になるにつれその関係に微妙な変化が生まれ・・・・・・。
「あなたには学校もあるし友だちもいます。
でも私にはあなたしかいません」
愛犬と少女の絆を描く、涙なくしては読めない感動物語。
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商品情報
- シリーズ
- 犬と私の10の約束
- 著者
- 川口晴
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春文庫
- 書籍発売日
- 2010.09.10
- Reader Store発売日
- 2018.11.30
- ファイルサイズ
- 8.8MB
- ページ数
- 192ページ
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この作品のレビュー
平均 3.7 (25件のレビュー)
-
1.著者;川口氏は作家・脚本家・映画プロデューサー。1988年~2018年まで、松竹映画制作部門に所属。「あ、春」でベルリン国際映画祭批評家賞、「壬生義士伝」で日本アカデミー賞最優秀作品賞等、多数受賞…。映画は、「子ぎつねヘレン」等制作。脚本は「椿山課長の七日間」、著書は本書「犬と私の10の約束」や「星に願いを」等を執筆。
2.本書;『犬の十戒』をモチーフにした小説。愛犬と少女の絆を描く。足が靴下を履いているように白いのでソックスと名付けられた子犬のゴールデンレトリバーは、飼い主のあかりと共に生きる。感涙に咽ぶ感動物語。『犬の十戒』とは、作者不詳のまま世界のに伝わっている英文詩。ペットになった犬と人間の良い関係を、犬が人間に語りかける。6章構成。
3.個別感想(印象に残った記述を3点に絞り込み、感想を付記);
(1)『第1章』より、「“あかり。犬を飼うときはね、『犬と10の約束』をしないといけないのよ” 母がめずらしく真面目な顔をして言った。“10の約束・・・?”“守れないなら飼ってはダメだし、飼っている間もこの約束をいつも思い出して”」
●感想⇒私の若き頃のサークル誌投稿です。「”いたずらに過ごす月日の多けれど、道を求める時ぞ少なき“とはある高僧の言葉。日々、無駄な事をしている訳ではないが、振返るといたずらに過ごした様にも思える。『三日書を読まざれば面貌憎むべく言語味なし』と言われない生き方をしたい(最近、“動物を愛せない人は思い遣りのない人間だ”と家族に諭され、犬を飼い始めた)」。私が❝読書とペット❞に傾倒したキッカケです。愛犬(ダイと言う名のウェルシュ・コーギー)は令和3年3月に亡くなりました。ダイは掛け替えのない家族でした。朝晩の散歩、旅行、悩んだ時の話し相手・・・、張りある毎日でした。『犬との10の約束(私と気長につきあって下さい、等)』を十分とは言えないまでも、私は守れたと思っています。今でも一日たりともダイの事を忘れた日はありません。本書を読む度に涙します。愛犬家の皆様でまだ本書を読んでいない方は、是非読んで頂きたいと思います。
(2)『第2章』より、「❝ペット飼育禁止❞と貼り紙されている前を、父と共犯者のような微笑みを交わしながら通り過ぎた。“ソックス(飼犬の名前)は家族だからいいんだ。ペットじゃない” 父は真顔でそう言った。部屋に入り、キッチンテーブルに座り、お茶を飲む。ふうと一息ついて、かたわらで丸まるソックスと私を交互に見てから、父が宣言するように言った。“また、このメンバーで暮らそう”」
●感想⇒我が家も、ダイを家族として一緒に生活しました。転居した際も、ダイ専用の小屋を土間に作りました。夏の暑い季節には、専用サークルを作り、エアコンの効く部屋に入れ、冬は暖かい服を着せ毛布に包んで寝かせました。動物を飼っていない人には、異常に思えるかもしれませんが、ペットを飼っている人には、当り前の事です。蛇足です。犬は可愛いというだけで飼うべきではありません。排便するし、病気もします。そうした事にキチンと対処する気概の無い人はペットを飼う資格がないと思います。『犬との10の約束』の中の“私にも心がある事を忘れないでください”を受止めなければならないのです。
(3)『第5章』より、(母からの手紙)「『犬との10の約束』は覚えてくれてる?あれには続きがあります。それは約束ではなくて、〖虹の橋〗という詩です。ソックスが先に逝ってしまった後に読んでみてね。動物は、死んだあと虹の橋と呼ばれる場所で暮らします。そこは快適で満ち足りているのですが、一つだけたりないものがあります。それは特別な誰か、残してきてしまった誰かがそこにはいない事。それが寂しいのです」
●感想⇒『犬との10の約束』の中に、“私が死ぬ時、お願いです、そばに居て下さい。どうか覚えていて下さい、私がずっとあなたを愛していたいた事を”があります。ダイは最期を迎える数カ月前から、病気がちで医者通いと看病の毎日でした。最期を迎えた日、私は所用で外出。家族から“安らかに眠った”という訃報連絡があり、即座に帰宅したものの、最期を見とれませんでした。これまで、『犬との10の約束』を守ってきたのに、この約束だけ守れませんでした。辛い思い出です。ダイを近くの山にあるペットのお寺に埋葬しました。山寺からいつも我家を見ていてほしいと願います。ダイは〖虹の橋〗で快適に暮らしている事でしょう。私は死後に〖虹の橋〗を訪れて、ダイと再会出来るよう願っています。
4.まとめ;本書には、ペット(犬)を飼う人への心構えが書いてあります。犬はどのような人に飼われるかで運命が決まってしまいます。家族の一員にするという覚悟がない人は犬を飼うべきではないと思います。前述2.で書いた『犬の十戒』にあります。「私の一生はだいたい10年~15年です。あなたと離れるのが一番辛い事です。どうか、私と暮らす前にその事を覚えておいて欲しいのです」。犬と飼主の関係は❝主従❞ではなく、親子のようなものです。子供に対する愛情を犬にも注ぐのは当然です。愛犬も老犬になる日がやってきます。死後は〖虹の橋〗で暮らすことでしょう。ダイの死は私にとって衝撃でした。朝晩の散歩も味気の無いものになりました。そうした折に❝ブクログ❞に出会い、本棚を作り、拙い感想を綴っています。皆様に頂く、❝いいね!❞や❝コメント❞を励みに読書に勤しみ、『三日書を読まざれば面貌憎むべく言語味なし』と言われない生き方を心がけたいと思います。これからもよろしくお願いします。(以上)続きを読む投稿日:2023.01.03
10の約束をみた時点で泣いてしまった
自分が苦しいときは求めて
満たされてるときは疎ましく感じ…
それでも無償の愛を捧ぐのは
あなたしかいないから…
ずっと大切に思い続けるって難しい
投稿日:2024.04.13
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