東京青年
片岡義男(著)
/ボイジャー
作品情報
「東京は激変するよ。だから東京を撮っておくといい」
1950年代から60年くらいの東京を舞台にした長篇小説。作家と同じヨシオ、という名前を持つ若者が登場する。彼が高校生から大学生にかけて接触する女性たちは、すべて年上だ。変わってゆこうとしている東京の街で、ヨシオは女性たちに学び、まだ何者でもない自分の中に核のようなものを作ろうとしている。そしてこの小説は高度成長期の、前を向いたエネルギーばかりでなく過去を確かめ、過去の連続の中に現在があることも大切にしている。そのことを端的に現すのが、この小説における写真の役割であろう。
【目次】
名前は仮にスーザン
肩はいかにセクシーか
美しき太腿のほとり
謎を記録する、謎を記憶する
可能性という謎
電話を受けているうしろ姿
あとがき
【著者】
片岡義男
1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
もっとみる
商品情報
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 2.3 (3件のレビュー)
-
青空文庫に片岡義男の作品の一部が収録されているのを知ったので、1冊読んでみた。Kindle版でないのは後述。
東京の吉祥寺(?)付近に住むヨシオは、美しい女性を見ることが好きであった。ヨシオ青年と、…同級生で写真家の冬彦が、複数の女性を巡って紡ぎ出すドラマ。
青空文庫だが、短編にもかかわらず、あとがきも含めて全て1冊としてまとめられているため、電子書籍自作派にとっても非常に読みやすく、素晴らしい。
それはさておき、本全体の前半は青いリビドーに翻弄されつつ、女性と交流を持っていくさま、後半は、優子という同級生の母親の痕跡を探す話である。一般的な小説としては、後半のほうが面白いであろう。
金に困らない高校~大学生活を送り、じっと見つめていると、女性の方から寄ってくるというジゴロぶり。吉行淳之介や坂口安吾もだが、夢を語っているのか、私小説なのかは判然としないが、でもまあ、現実にはないよね。しかも石原裕次郎の時代じゃあるまいし、写真の腕や文章の腕はプロ顔負けという設定も、モテないウジウジしたほうが受け入れやすい1980年代以降の読者なので、ちょっと違うかな。
と思ってたら、1996年に出た小説らしい。あとがきを見てびっくりした。その時代には受けなかったんじゃないのかな。
で、表紙は角川の文庫からお借りしたわけだが、あとがきに作者本人から「自分で撮った写真を単行本にも文庫にもできて嬉しい」と書いているわけで、Kindle版ではそれが小さくなっているのはどうなのかと思ったわけです。
また別のを読んでみよう。続きを読む投稿日:2019.05.09
裕福な家庭、独居、家族やその知人との信頼関係(不動産の借り手を提案したり管理を任されたり)、英語に堪能で頭脳明晰な青年のお話。思ったことは口に出し実行する主人公だがけして感情的にならない。状況に実感は…湧かないとしても、その世界の中だけで物語られるので楽しく読める。片岡義男の明瞭な文体は風通しがよい。
その風通しのよさを求めて、文庫で平積みになっていた頃購入したものを盆休みに読む。5年以上たっている。10代であれば高三の頃に買った文庫を勤務し始めてから読むくらいの時間差だ。私はすでにサチりかけているので5年たっても差が無いが。自分が若かった時代よりも旧い時代に設定された青年の話を読むのは、若い頃の元気を思い出すきっかけになる。(懐古するほどの歴史があるわけでもないけれども)。続きを読む投稿日:2009.08.17
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。