江姫 -乱国の華- 上 浅井の幼姫
マサト真希(著)
/メディアワークス文庫
作品情報
「―― 泣くものか。泣けば負けだ。負けはならぬ。決して、負けてはならぬ」信長の姪であり、お市の方の娘である浅井の三女・江。 生まれは北近江、育ちは伊勢、母とともに越前へおもむき、知多大野へ十二歳で嫁ぐ――幼い頃から転変の人生を歩み、二度の落城をくぐり抜け、三人の夫に嫁して、ついには徳川将軍の御台所に上りつめた、強く誇り高い娘。信長・秀吉・家康ら、乱国の世を駆け抜けた英雄と出会い、その生き様を見届けた江姫の、波乱と激動の生涯を描く物語。上・中・下の全三冊で堂々刊行!
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商品情報
- シリーズ
- 江姫 -乱国の華-
- 著者
- マサト真希
- 出版社
- KADOKAWA
- 掲載誌・レーベル
- メディアワークス文庫
- 書籍発売日
- 2011.04.25
- Reader Store発売日
- 2015.08.27
- ファイルサイズ
- 1.4MB
- シリーズ情報
- 既刊3巻
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この作品のレビュー
平均 4.5 (3件のレビュー)
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「- 泣くものか。泣けば負けだ。負けはならぬ。決して負けてはならぬ」
信長の姪であり、お市の方の娘である浅井の三女・江。生まれは近江、育ちは伊勢、母とともに越前へおもむき、知多大野へ十二歳で嫁ぐ - …。幼少より転変の人生を歩み、三人の夫に嫁して、ついには徳川将軍の御台所に上りつめた、強く誇り高い娘。
信長・秀吉・家康ら、三英雄の生き様を見届けた江姫の、波乱と激動の生涯を描く大河物語が刊行開始!(全三冊予定)。
(本書カバーより引用)
以前読んだ、「歴史魂 2011年04月号」で少し紹介されていた。幼い江姫と茶々とのやりとりが描かれていたのだ。生まれて間もなく父を失った江は父を知らないまま天真爛漫に育つ。父・浅井長政が死したとき、物心ついていた茶々はそんな江を見ていてやりきれない想いを抱く。父への慕情が強すぎるため、父を知らぬ江を知らぬ間に邪険に扱っていた茶々にとうとう江が爆発する・・・という場面だった。
今、NHKの大河ドラマで放送されている江の物語ともまた異なる三姉妹の姿がそこにはあった。
ライトノベル作家である著者が書いただけあって、非常に読みやすい。何より人物が身近に感じられるのだ。感情豊かな江の気持ちが痛いほどに伝わってくる。
歴史小説というのは、そもそもがフィクションである、というのは私の自説。ま、著者の脚色が加わっているのだから当たり前のことではある。この小説に登場する秀吉は、司馬遼太郎の「太閤記」に出てくる人物とも、大河ドラマの原作となった「江 姫たちの戦国」に登場する人物とも、またひと味もふた味も異なる。茶々にしても、初にしてもそうだ。同じ人物を描いてもここまで異なるか・・・と驚くほどに。どれが正しい、どれが間違い、ということではない。どれも愉しく読めればいい。別に歴史を「正しく」知るために読んでいるのではないのだから(何が「正しい」のかさえ、はっきりしていないだろうし)。
本書はとにかく人物が魅力的。リアリティがない、と感じる人も中にはいるかもしれない。しかし、それはそれで面白い。この物語の中では確かに「いる」のだ。とても感情豊かで、破天荒で、天衣無縫な江が。そして、狡猾で強かな秀吉が。気が強く、それ以上に誇り高く、母や妹たちを愛している茶々が。姉と妹の間でおろおろし、争いを好まない初が。周りから畏れられ、崇められ、あるいは憎まれた信長が。
いろんなエピソードが満載で、人々がいきいきと描かれている。読んでいて愉しい。三巻まで出る予定とのことだけれど、おそらく読み終えるときには、それはそれは寂しさを感じるだろう。けれど、先を読みたくて仕方ない。
本書は江が佐治一成に嫁ぎ、無理やり離縁させられるところで終わっている。江と一成の描き方も独特だ。この二人の別れを読むのは辛かった・・・。ドラマとはまた違った強い縁を感じさせる。
この後、江はあと二人の夫に嫁ぐことになる。どんな風に成長していくのだろう。そして茶々との間はどうなるのだろう。
1ヵ月ごとに発売されるのかと思いきや、来月の発刊予定にはなかった。残念。発売は再来月?
待ち遠しいことこの上ない。続きを読む投稿日:2011.04.27
友人から借りて読み始めました。
最近また歴史小説熱が出て参りましたwww
史実ではどうだったのかは分かりませんが、
江ってなかなか破天荒な姫だったんですね。
続編、なかなか気になります。
男は名…を継ぎ、女は血を継ぐ
そんなようなセリフが凄く印象に残っています。
今の日本では生死を争うような時代でもなく、平和ボケ(苦笑)していますが、
戦国の乱世に於いては当たり前のこと。
生まれる時代が違えば人はこんなにも変わってしまう物なんですね。続きを読む投稿日:2012.05.19
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