別れの予感
森瑤子(著)
/角川文庫
この作品のレビュー
平均 2.7 (3件のレビュー)
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森瑤子氏の第1弾エッセイ集なんだとか。そー聞くとなんとなく納得。。。文章のリズム?とかがなんとなくリズムに巧く乗れない。。。わかる?文章のリズムの合う人の文章ってすごく読みやすくて頭の中にスラスラ〜と…データが取り込まれていくんだけど、文章のリズムの合わない人の本って、いっくら頑張って理解しようとしても、ダメなんだよね。。。で、森瑤子さんのもっと後に出版された本を読むと文章のリズムの相性が良かったんだけど、この本は、なんか、突っかかる感じが否めなかったんだよね。なんて言うか・・・、インクの出が悪いボールペン使ってるようなそんな感じ。。。ただ、まったく合わないんじゃなくて、ちょっとリズムに乗れそーだけど乗れない・・・みたいな。。。文章の端々がちょっと気になる感じ。。。そのことは、執筆者本人も後書きに書いてあるけど、書きながら気になってたみたい。。。言い方が違うけど。。。
さて、本の内容はというと、森瑤子さんの視点って、きっと20年後(たぶん今位から5年後位?)の女性には当たり前になる事とか、10年後に問題になる当時当たり前のこととか結構書いてあるんだけど、この本を執筆した昭和50年代はそんな時代だったのかな?なんて言うか・・・いつの時代にも、進歩的な人と、保守的な人はいると思うんだけど、んん〜・・・巧く言葉に表現できないわ。。。
また、大人になりきれないマザコン男について書かれた記述があったけど、男としても一人前になれない男は、親としても不完全だという内容の一説があるけど、それは納得できる。大人に成りきれない男を生み出したのは日本独特の封建社会だとかいう他の本もあったけど、やっぱり、親の育て方一つでどうにでも左右出来るしね。特に、世界は家庭ではじまり、近所で終わる専業主婦には、息子の事が一大事だから、育て方を見誤って過保護にし、甘やかし、マザコンにしてしまい、結婚しても、妻のことをパートナーとは見ずに、家政婦かママと認識し妻に愛想をつかされる(もしくは、甘やかされて育った妻の手には負えない)。。。すごく極端な話ではあるけど、まぁ、そんな家庭もなきにしもあらず・・・だろう。
だから、親を変えなくては、子は変わらないんだよと。。。ひょっとすると、当時は、過激な内容の本だったのかもしれないけど、今の時代には合ってる内容が結構あるんだよね。。。
たとえば、夫婦共働きの家庭を持ちたいのであれば、男は台所に入るべからず!なぁ〜んて言ってる家庭の男を旦那にしたら、手伝うわけがない。。。逆に、夫婦共働きで、何でも平等に分担してきた家庭を見て育ち、尚かつ、過保護に育っていなければ、家事は自ずと夫婦分担になるしね。だから、家庭環境と親の躾で将来は決まる。当たり前だけど、何でも手を出す過保護な家庭(母親)って今でも多いよね。で、そー言う親に限って、何か問題が起こると学校側の責任になるんだよね。。。確か、この本が出版された頃から、小学生の自殺が多発して社会問題になったのって。。。そりゃー、当たり前だよね。今まで親がランドセルの中身まで詰めてもらって子が学校で巧く人間関係を作れるわけがない。。。それから、このころから、公園デビューとかって、はじまったかな?何さ?公園デビューって(笑)公園は昔からその場所にあったでしょ(笑)日本語が可笑しいわ。。。その公園デビューで、母親の許可の下りた子(親同士が仲良しの子供)としか遊んだことがない子が、いきなり、大海原の如き、小学校や中学校で人間関係が巧く作れる筈がないでしょう。。。その、不完全な(人間関係を巧く構築できない)ままに育った子らが、今、引きこもりなっていても・・・なんら不思議ではない!!続きを読む投稿日:2006.02.17
イギリス人の夫と3人の娘との生活や、日本の男たちのふがいなさを嘆くエッセイのほか、短編小説「ホテル」「晩餐会」「五月の夜、私は」の3編が収録されています。
近年、社会学者の北田暁大などによって80年…代論に大きな注目が集まっているようですが、小説の世界で80年代という時代をヴィヴィッドに描き出した作家としては、林真理子、田中康夫と並んで、森瑤子の名前をあげることができるのではないかと、個人的には考えています。本書に収録されている「ホテル」と「晩餐会」は、「消費による自己実現」という理念を生きた女性たちの心象に迫っています。また「五月の夜、私は」では、消費社会の成熟によって自立を獲得した女と、そのことに気づかない男たちの意識の齟齬がテーマになっています。続きを読む投稿日:2017.04.09
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