この作品のレビュー
平均 3.5 (6件のレビュー)
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このレビューはネタバレを含みます
沖縄関係は要チェキということで購入。
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【読書メモ】
・大田實海軍少将は自決前の昭和20年6月6日、海軍次官宛に送った電報でこう報告している。
「(省略)一木一草焦土と化せん 糧食六月一杯を支うるのみなりと謂う 沖縄県民斯く戦えり 県民に対し後世特別の御高配を賜らんことを」
・「沖縄の反戦平和活動」について、
「世界の反戦平和活動は戦争に反対するものであり、戦争を抑止する軍隊に反対する運動ではないのだが、非武装平和主義の思想が残る沖縄では、よく混同されている」
「沖縄における現在の反戦平和運動は、在日米軍や日米安保に絡んで米国に主眼をおいたのもの多く、中国によるチベット侵略戦争など米国の関与していない戦争に対してはまったく取り組まない」
・沖縄県民は「本土復帰」とは言わない。「祖国復帰」と唱え続けた。
・「現実に沖縄の復帰をなしとげたのは、沖縄返還協定批准貫徹委員会の運動だった」
・東京の大学に進学したある音楽の高校教員は、「沖縄では、沖縄地上戦以外にもたくさんの犠牲者がいたことや、日本軍のいい面は教えられなかった『君が代』に歌えなかった」と前置きした上で、
「(省略)とにかく、沖縄で習った歴史とあまりに異なる歴史を習い、自分が学んできたことについて混乱したのは一回や二回ではなかった。今、沖縄で教鞭を執るようになって、国家や政治について、東京で見聞きし、感じたことを話そうとしても、許されない雰囲気がある。」
・安次富氏らは(普天間第二小の)移転先を求めて米軍と交渉、同時に那覇防衛施設局とも予算の捻出に向けて協議を始めた。ところが、突然、市民団体などから、「移転は基地の固定化につながる」と反対の声があがったのだ。
・「沖縄県民は一対一だと本音を話すが、複数になると本音を出さない。地縁、血縁の強い沖縄では、争いを避けるため、複数になると付和雷同する傾向がある」
・「沖縄振興開発特別措置法」
第一次振興開発計画(昭和47年~昭和56年) 1兆2493億円
第二次振興開発計画(昭和57年~平成3年) 2兆1348億円
第三次振興開発計画(平成4年~13年) 3兆3704億円
「沖縄振興特別措置法」 平成14年~23年 2兆4599億円
・沖縄県の経済状況を見ると、特別待遇が果たしてどの程度生かされてきたのか、首を傾げざるを得ない。
・沖縄とは、言うなれば、琉球王国という古い家屋に中国の王朝が乗っかり、その上に日本の文化が乗っかり、さらにアメリカ文化が乗っかるという多種多様な文化がチャンプル状態にあるところだ。
・「沖縄自身も、そろそろ、自ら、被害者意識の呪縛を解き放つべきだ。被害者意識からは何も生まれない。基地問題と補償、それに振興策と様々な課題を抱えるが、真の復帰は被害者意識を取り除くことから始まる」
【まとめ】
最後の、「沖縄自身も、そろそろ、自ら、被害者意識の呪縛を解き放つべきだ」がずしりと響いた。
これまで、40年間、補助金漬けにされてしまって、ウチナーンチュは自分のあたまで考えることをやめてしまった(考える機会を奪われた)。
いかに、基地という公共事業を自分たちの手から離さないようにするか、が「目的」となってしまった。
10兆円余りの補助金は充分に活用されたのだろうか。
琉球王国の琉球人は、大陸や日本を相手に、したたかに交渉して、一時代を築いた。
その子孫である沖縄県民は、自分たちで考えて、サバイブしていけるだけのDNAは持っているはずだ(そう信じる)。
中国の勢力増大、米国の軍事戦略の転換など、日本を取り巻く国際情勢が急速に変化する中、いつまでも「基地」が居てくれることに、期待するのはやめよう。
個人的に、「今すぐにでも基地は撤退しろ」とは微塵も思っていない(現実的に無理だし)。
ただ、基地があることによって、自分のあたまで考えなくなるメンタリティこそが問題だと考える。
世代も変わってきていることだし、「そろそろ呪縛を解き放とう」。投稿日:2012.06.18
沖縄に押し付けてきた日本と、すべて基地のせいにしてきた沖縄。ほとんどはなんとなく知ってる事実だけど、これが本土からしたら「知らない沖縄」なんだと思う。当たり前だけど一枚岩の”民意”なんてものは存在しな…くて、一緒に生きてる人、嫌いな人、感情は抜きに共存する人、その全てが共生してる。
沖縄が今の沖縄になったのは「誰かのせいに」でもきっとあって、矢印を全て自分たちに向けるのは難しいけれど、少し違う視点を持ちたいと思えた。
けど沖縄の「チュウサチ ムヌイウナ」も嫌いじゃないよ。続きを読む投稿日:2021.06.09
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