この作品のレビュー
平均 3.6 (6件のレビュー)
-
「源氏物語」を理解するには、生身の作者の考え・心情を知りたい。となれば、「紫式部日記」はマストな一冊ですね。道長とのエピソードも散りばめられて興味深い。前段の雅な世界は「藤裏葉」までの世界。女房生活に…馴染めない苦しさが吐露されたり仏の道に縋ろうとする終盤の心境は「幻」そして宇治十帖に至る境地と重なりました。有名な清少納言批判について、彰子に仕える紫式部にとっては定子文化を葬っておかねばというのは山本さんの解釈。このボリューミーな解説は素晴らしく、「紫式部日記」の理解を大いに助けてくれました。紫式部の娘大弐三位への愛情を汲み取った、献上本と私家本という二段階成立論は説得力がありました。続きを読む
投稿日:2022.03.15
こちらは同じ角川ソフィア文庫といっても、全文が原文と現代語訳で示されている。
脚注、補注、解説も充実している。
文庫の判型による制約はある。
読者からすれば、できれば原文と現代語訳が同じページにある…のがうれしい。
小学館の日本古典文学全集みたいなのが理想。
もちろん、それは文庫の大きさでは難しい。
しおりを複数使って、あちこちページを行き来して読むしかない。
それはともかく、紫式部日記。
前に一通り読むには読んだ。
なぜこの人はこんなに鬱屈しているのかと思いながら。
解説でかなりそのあたりの理解は深まった。
彰子に仕える女房には三種類あるという。
1女房層女房(いうなれば「プロ女房」か)
2零落女房(元お嬢様)
3才芸女房(才能を見込まれた人)
入内にあたって、道長が選んだのは、家柄の良い娘たち。
ところが、これがお嬢様然として、まともに応対もできない。
定子の女房達と比べ、あきらかにひけをとる。
そこで、巻き返しのために集められたのが「才芸女房」。
紫式部も、和泉式部もこの枠だ。
特に紫式部は、その嚆矢となる存在だったそうだ。
となると、明らかに彼女は彰子後宮の異分子。
敵は亡き定子の後宮を慕う宮廷人たちだけでない、ということだ。
さらに、若くはない年齢を気にして、華やかな宮殿で場違い感を持っていた。
そして、出仕前に親しくやり取りしていた友達とも、出仕を機に縁が切れていく。
なるほど、これではつらいはずだ。
千年前の、自分とはまったくかけ離れた世界なのに、何か目の前にいる人のような気が、はじめてした。続きを読む投稿日:2022.08.15
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。