春どきのフレッド伯父さん
P・G・ウッドハウス(著)
,森村たまき(訳)
/国書刊行会
作品情報
ウッドハウスの全小説中、否、世界文学史上、もっともイカれていて、ハチャメチャで、ナイスなキャラの持ち主といわれたフレッド伯父さんが、あのブランディングズ城で大暴れ。英国ウッドハウス協会の「一番好きな短編」投票でも堂々のトップを獲得した「ゆけゆけ、フレッド伯父さん」もあわせて収録。
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商品情報
- シリーズ
- 春どきのフレッド伯父さん
- 著者
- P・G・ウッドハウス, 森村たまき
- 出版社
- 国書刊行会
- 書籍発売日
- 2021.09.25
- Reader Store発売日
- 2021.11.12
- ファイルサイズ
- 0.8MB
- ページ数
- 370ページ
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この作品のレビュー
平均 4.0 (4件のレビュー)
-
オリジナルは1939年。Uncle Fred in the Springtime
森村さんのウッドハウスは、ジーヴスの5冊目くらいまで読んで、その後10年以上読んでいなかった。
いつのまにかシリー…ズは完結して、他シリーズも続々刊行されている。
森村さんの仕事量に感服した。
今回はジーヴスものではないので、気持ちも新たに、久々に手に取ってみた。
相変わらずのふわふわした世界と、言葉尽くしのユーモアにニヤニヤさせられる。
シェークスピアやテニスンのパロディが頻出しているようだけど、わかっていて読んだらもっと笑えるだろうなあ。
今回はエムズワース卿(このシリーズも読んでいなかった)も登場するが、主人公?たる、フレッド伯父さん、こと、イッケナム卿がなかなかのキャラクター。
ちょっと読んだだけでも危ういところだらけなのに、自信満々のこの人物をすっかり気に入ってしまった。
エムズワースは喋り方も老人ぽい訳になっていたけど、その少し後輩であるイッケナムは一人称も【俺】で若々しくて可愛い。
ドローンズクラブ、サー・ロデリック・グロソップなど懐かしい名前が登場して、やはりジーヴスやバーティと同じ世界の住人なんだなあと感動。
(語り手のポンゴも、名前だけはバーティシリーズに出ていたらしい)
相変わらずの、優雅でわちゃわちゃした彼らの生活にうっとりした。
※手元にはお金はないけど、基本は金持ちのお話
3人出てくる老貴族は、甥や息子から見ればみんな狂っているし、女性陣はいつも最強。ウッドハウス節は健在だ。
今回はちょっと登場人物が多すぎた感もあり、最後は突然のハッピーエンドになるけど、読んでいる間はとても楽しかった。
三谷幸喜のコメディなどとも近い笑いだと思う。
イッケナムが貴族年鑑を読むのは、「変な名前を見て笑いたいときだけ」…爆笑。
さすが、アメリカで、長く、普通の人として商売してきただけある。(後書によると、爵位継承位最底辺の育ちだったのに、あれよあれよと爵位を得てしまったという背景あり)
イッケナムの、イカれた思考の中にもごく稀に、普通の人らしい感覚があって興味深い。少なくとも表面上は、他の貴族より一枚上手。
同時収録の短編、「ゆけゆけ、フレッド伯父さん」も、読んでいるあいだ、ずっと脳内に吹き替えの笑い声が響いて来るギャグ小説だった。
最後に。
イッケナムってどんなスペルだろうと調べたら↓
あの長い本名はFrederick Altamont Cornwallis Twistleton,5th Earl of Ickenhamでした。写すだけでも大変だ。
名前といえば、さらに、レジナルドのあだ名がどうしてポンゴなんだ?という一点。
かっこいい本名があるのに謎すぎる。続きを読む投稿日:2021.10.28
最近のマイブーム、エムズワース卿関連。今回は比較的出番は少ないものの、主な舞台は彼のブランディングス城。そして嫡男ボシャム子爵初登場。父親によく似た脳内お花畑の嫡男だ。ぼんくら次男はビジネスに目覚めて…アメリカの義父の元でバリバリやっているのに長子ってのはこうなんだろうな。
ところで主役のフレッド伯父さんことイッケナム伯爵。ふだんはハンプシャーのカントリーハウスに美人でやりての妻にしっかり手綱を取られているのに、年に5日くらいは妻の手をすり抜けてロンドンで破天荒な大冒険を繰り広げ、甥っ子ポンゴははらはらどきどき。
しかしこの伯父さんのハチャメチャぶりはあっけにとられるほどで、これは天性のトラブルメイカーというか詐欺師の素質あり。頭の回転の早さはとてもついていけない。
いまの世知辛い時代だからこそ、こうしたウッドハウス本て心が休まるな、と、しみじみ。
これでエムズワースもので日本で入手できるものはほぼ読了したので(ボドキン家はまだだが)初心に戻ってジーヴスを最初から読み直そう。
続きを読む投稿日:2023.03.25
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