LAフード・ダイアリー
三浦哲哉(著)
/講談社
作品情報
LA(ロサンゼルス)に渡った映画研究者が、「食」を通して考えたアメリカ。
料理本批評エッセイ『食べたくなる本』で話題を呼んだ著者による、
ユニークな食生活エッセイ&体験的都市論。
「スロー対ファスト」とか「オーセンティック対リミックス」というような、
私自身これまで少なからず囚われてきた対立構図がある。
LAの食には、それを軽々と超える自由闊達な生命力があるようにも思えた。
「多様性」とは何か、それをいま、どう擁護しうるか。
こんにち最も切迫したこの問いに対する貴重なヒントを、
私はここでいくつも得ることになる。(本書「まえがき」より)
【目次】
なぜアメリカへ?
LAフリーウェイとIN-N-OUTバーガー
季節のない寿司
ゲリラ・タコス
カナダの自然食
ヴェニスのエキゾティシズム
ジョナサン・ゴールド
USC
「映画と牛の関係について」
LAの友人
記憶の襞
多様性と画一性
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- LAフード・ダイアリー
- 著者
- 三浦哲哉
- 出版社
- 講談社
- 書籍発売日
- 2021.02.24
- Reader Store発売日
- 2021.02.22
- ファイルサイズ
- 0.3MB
- ページ数
- 272ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.9 (13件のレビュー)
-
映画批評家、かつ食と料理本批評も行うというマルチな方が、LAのフード文化を考察し、まとめ上げた一冊。数ヶ月前、私は初めての渡米を果たしているはずだった(が、そこでコロナである)ので、タイトルと、表紙の…ポップさに惹かれて軽い気持ちで手に取ってみた。しかし前半、軽いテンポで進んだフード紹介から、後半はかなり骨太な考察に突入していく。自分の足では踏み入れることのできなかったディープな世界に、美味しい「えさ」を撒かれて、あれよあれよと引き摺り込まれていった感じ。
LAの交通文化と、アメリカ的食文化の関連の結びつきから始まり、LAの多様性が「自然」ではなく「社会環境」によってもたらされること、自分自身が能動的にフリーウェイを走り抜けることがうむLAならではの季節性、食における「ヒップ」は、「忘れられた言語を学び直していること」、そしてジョナサンゴールドによる素晴らしい食レポ(と形容するのが適しているかどうか)。その片鱗を実際に足を運んで味わう筆者の行動力も素晴らしい。
「映画と牛」の論考を革切りにディープな世界へと入っていく後半、興味深かったのは多様性と画一性の分析だった。画一性をどうしても悪と見てしまう私には大きな学びだった。確かに私たちの生活の安全性・安定性・均一性は、大量生産品によって大部分が支えられ、その上において多様性が大いに価値を発揮する。これは食に限ったことではないが、この章を読むまですっかり忘れていた大事なことだった。
チャルメラの最後の下りもとても良かった。私には同じように強烈な体験とともに刻まれた心の中の襞は、どれくらいあるだろう?しかしそれは、ただ考えを巡らすだけでは甦りそうもない。その食べ物に対峙して、五感を通じてその料理を味わった時、ようやく姿を見せてくるものかもしれない、そんな体験を早く味わいたい。ああコロナが憎いなぁ。。続きを読む投稿日:2021.05.03
このレビューはネタバレを含みます
LAではないが、近々アメリカへ行く予定があるのでアメリカの食文化を学べると思い、図書館で借りた。
レビューの続きを読む
前半はin-n-outバーガーやTrader Joe'sなど、アメリカのチェーン店の紹介をしており実際…に行きたいと、魅力的に思った。
食に関してだけでなく自身が渡米した目的であるUSCの体験も本書で触れており、映画の本場でしか得られない質の高い教育(映画を鑑賞した後にその監督が実際に来てディスカッションする授業など)について知ることができ、日本人でこのような経験をしている方は非常に稀有だと思うので、興味深かった。
最後の方で、LAから帰国した後に感じたこととして、拡張を良しとするアメリカに対して日本は物理的な狭さを細やかさと精密さで克服していたことが分かった、というフレーズがとても印象的だった。物理的な広さや狭さ、また、歴史の長さなども食文化や日用品に違いが現れるのだと思った。続きを読む投稿日:2024.03.18
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。