原発労働記
堀江邦夫(著)
/講談社文庫
作品情報
「これでは事故が起きないほうが不思議だ」……放射能を浴びながらテイケン(定期点検)に従事する下請け労働者たちの間では、このような会話がよく交わされていた――。美浜、福島第一、敦賀の3つの原子力発電所で、みずから下請けとなって働いた貴重な記録=『原発ジプシー』に加筆修正し、27年ぶりに復刊した名著。
◎「原発事故は人災です」<瀬戸内寂聴>
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商品情報
- シリーズ
- 原発労働記
- 著者
- 堀江邦夫
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- 講談社文庫
- 書籍発売日
- 2011.05.13
- Reader Store発売日
- 2020.11.20
- ファイルサイズ
- 16.9MB
- ページ数
- 368ページ
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この作品のレビュー
平均 4.2 (23件のレビュー)
-
『原発ジプシー』のタイトルで1979年に現代書館から出版され(その後講談社文庫化)、20余年を経て、今回の東電福島原発の事故を機に再構成し復刊されたもの。最初に読んだときは大学1,2年生の頃で、先輩か…ら紹介された。こうした世界があるのか、という衝撃を受けたことを覚えている。その後、高校の教員として現代社会の授業で原発を取り上げた際、紹介した本でもある。当時の生徒はこれを覚えていてくれているだろうか。
この本から浮かび上がってくるのは、「クリーン・エネルギー」という言葉が、いかに原発の労働現場を知らないものがはいている無責任な言葉であり、その労働現場の過酷さと、手配師が労働者を斡旋するという前近代的世界である。
著者は30歳のころ、原発労働者としてその労働実態を自ら体験し、ルポルタージュとしてまとめた。その後著者は死線をさまようような病気をし、現在も体調がすぐれないということであるが、今回の復刊に当たって作成した一枚のグラフが跋文のところに記されている。そこには、現場で被爆している労働者の圧倒的多数が東電社員ではなく、下請け、孫請けの労働者であるという事実が示されている。
この期に及んで、原発を肯定的に語ろうとする人は、こうした事実をまっとうな世の出来事として受け入れることができるのか?続きを読む投稿日:2011.06.04
このレビューはネタバレを含みます
2011年刊行。命を懸けた3K職場、福井県美浜原発、福島第一原発、敦賀原発の点検下請業務への潜入レポ(1978年時)。過ぎた無知を痛感。東日本大震災や福島の原発事故に関し自衛隊や警察等の献身的行動を称…賛する声は大きく、それ自体は否定しない。が、平時こそ気づかれない貢献が隠れている。本書が暴く不安定就労かつ危険が隠蔽された職場は、給与や就業面では安定している自衛隊等とは全く対照的。電力会社職員とも差別を感じさせる待遇の中、驚く程の低給で原発の管理維持・点検業務の実務に勤しむ彼らに光が当たってもおかしくない。
レビューの続きを読む
「テレビに映ることも、人々に感動を与えることも、称賛されることもなく、コンクリートに囲まれた原子炉内の暗い暑い現場に入り込み、…放射能をその全身に浴びながら、ただひたすら黙々と働く下請け労働者たちがいること…労働者…の被ばく作業無くして原発は決して動かない…との重い現実にも想いを寄せていただければ」とのあとがきに感嘆。なお、低線量放射線付きゴミなどの粉塵を口から吸い、内部被爆の危険に晒されているのは、どのような結果を招くか。データを取ろうとしていない政治・電力会社の不実にも注意。
言うまでもないが、原発がクリーンかつ低価格であるというのは幻想(特に後者)で、経済的弱者の犠牲、見えないものを見ていないこと(一次二次を問わず、放射性廃棄物の処理方法がないことも含む)に由来するという意を、さらに強くした。続きを読む投稿日:2017.01.23
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