新装版 ああっ女神さまっ(9)
藤島康介(著)
/アフタヌーン
作品情報
累計2500万部を超える金字塔『ああっ女神さまっ』の新装版を刊行!全48巻を24巻に再編集した第9巻。ベルダンディーが再び降臨!
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商品情報
- シリーズ
- 新装版 ああっ女神さまっ
- 著者
- 藤島康介
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- アフタヌーン
- 書籍発売日
- 2018.03.23
- Reader Store発売日
- 2018.04.23
- ファイルサイズ
- 121MB
- シリーズ情報
- 全24巻
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この作品のレビュー
平均 5.0 (1件のレビュー)
-
高い所や、スピードが出る乗り物は得意な方じゃないけど、ベルダンディーの箒なら、一緒に乗せてもらいたい。ウルドと違って、彼女なら物騒な運転(?)はしないだろうから、安全だろう
では、この(9)で印象に残…った話を三つ、紹介
Chapter.90「君の手を放さずに」
常に穏やかで美しく、清楚なベルダンディーが珍しく、酩酊し、騒動を巻き起こす側になっちゃう回。ウルドと違い、酒ではなく、コーラで酔っぱらっちゃうって設定がぶっ飛んでいて、ますます、ベルダンディーを魅力的にしている
しかも、酔っぱらった状態でも、ベルダンディーはある意味、彼女のままで、誰かの幸せを願わずにはいられない。と言っても、酔っぱらった状態で力を使うもんで、思いがけない結果に繋がるだけでなく、螢一が不幸に見舞われるってオマケ付。禍福は糾える縄の如しとは、よく言ったものである
自分が好きになった相手が、完全無欠ではない事に悦びを抱ける螢一の器のデカさに感心しつつ、彼とベルダンディーの手が繋いだまま、離れなくなっちゃうって展開で、次の「手をつなごう!」に引っ張るのは、さすがだ
Chapter.93「ばんぺいくんの涙」
この『ああっ女神さまっ』のマスコットキャラクターと言っても過言じゃない、ばんぺい君がメインの回であり、ある意味、この(9)で最も、読み手のハートを揺さぶったんじゃないだろうか、と感じた
人それぞれで意見は異なるだろうけど、「生きる」、その定義には、誰かに対して愛しい気持ちを抱き、それが届かなかった時に泣ける事も含むのではないか、と私は考える。彼女にもう会えない、その事実を受け止めきれず、けれど、自分には泣く機能が付いていないから、自分の顔に「涙」を描く、ばんぺい君の悲しげな姿に貰い泣きしそうになった
実は、ばんぺい君が惚れた、挨拶する少女の機械は壊されていなかった。偶然と捉える人もいるだろうけど、私は愛の奇跡だ、と思いたい。だって、そっちの方がピュアな気がする。また、スクルドとばんぺい君の、作った側と作られた側の絆が強まったのを感じたのも大きい
Chapter.99「ダブレットの真実」
100話目前の話だからこそ、藤島先生が力を入れているのを感じた。キリ番ってのは違うかもしれないが、こういう記念回に向けて、計画をちゃんと立てられるのも、超一流の漫画家ならではだろう
『ああっ女神さまっ』の中でも、かなり重要なワードであるダブレット制に迫っており、設定をしっかりと考える事の大切さを学ばせてもらった。シェア争いが本気だからこそ、人死にを出さないためにかけた保険、それがダブレット制。どちらかが死ねば、もう片方も死ぬ、シンプルだからこそ強力な抑止力となるんだろう
ただただ、好いた相手の事を忘れたくなかった。だから、美しい魔属の少年は自分の姿を変えぬ呪いで、記憶を保った、それで命が尽きるのが早まるのも覚悟して。そんな魔少年の決意に負けず劣らず、螢一もどんな危機的状況であろうと、自分がすべき事を全力で全てやり、そんな彼の事を信じるベルダンディーの強さに心が震えた
この台詞を引用に選んだのは、言われたい、と思ったので。誰だって、新しい世界に繋がる扉を開く事に、躊躇いは持つ。けど、いつまでも、扉の前にはいられない。本当に強い人ってのは、不安があっても、新しい世界に飛び込める事に嬉しさを感じ、その扉を正しい勇気を持って開けられる。私はまだまだ、扉の前にも辿り着けていないけど、その時が来たら、螢一のように、自分で恐れを膨らませず、全力で扉を押し開けたい。そんで、ベルダンディーのように美しい人に、その行為を笑顔で認めてもらいたい・・・こういう下心は大事だと思う、うん続きを読む投稿日:2018.04.21
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