この作品のレビュー
平均 3.6 (68件のレビュー)
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少し残念
本や物に触ると残された思念がわかる女性が高校の司書に就き、軽い軽い謎を解きつつ成長する話。思念がわかるといっても、その能力で何かしら凄いことをやる訳では無い。たくさんの本が出てきてそこは楽しい。しかし…、テーマが段々ぼやけてきて盛り上がりが無く何が言いたかったのかがわからなかった。少し残念。好みがわかれそう。続きを読む
投稿日:2019.02.16
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あまり行儀はよろしくないが小説をはしご読みしていると、思いがけずあっちで読んだ時に出てきた言葉がこの本にも出ている、という謎の再会を果たすことがある。
「日常の謎」つい先日、乾くるみ著の「蒼林堂古書店…へようこそ」でも似たような話を目にした。
特に意図してはいなくても、本を読んでいるとこういうことがあるので面白い。
本書は学校図書館に学校司書として勤務することになった主人公、高良詩織のお話。
そして、本を手にすると、それまで読んだ人の感情が残留思念として流れ込んでくることがあるという不思議体質の持ち主でもある。
本を中心に起こる何でもないような、でもなんだか気になる日常の謎を解こうと詩織や図書委員が一緒に、時には詩織1人で奔走する。
司書と生徒は実際あまり深く関わる機会はない。
けれど、図書委員になると話は別だ。
こういうところでしか密に関わらない関係性というものがある。
同じ経験をしたはずなのに、やはり読んでいると羨ましいなとどこかで感じてしまう。
図書室のお話だけに、色々な本も登場するし実際に勧められているような気分になって手に取りたいと思うような素敵な紹介が多い。
特に星野道夫の本が出てきた時は大きくうなずきながら読んでしまった。
私は小学校の教科書で読んだ「森へ」という話が好きだった。
図書司書というと、憧れを抱くと同時に、偏屈でプライドが高く、自己のやり方を曲げない頭の固い人間というイメージがどうしてもある。
恐らく高校の頃の、平和とは言い難かったが自分なりに戦った2年半ほどの図書局時代を思い出すからだろう。
あの頃の自分がこの本を読んで司書の気持ちを汲めていればまた何か違ったのだろうか。
それともそれはそれで、やっぱりこの人のやり方にはついていけないと頭を抱えたのだろうか。
学校の図書館という場所が、生徒にとって寛げて、またいろんな本との出会いがある場所として開けているこの直原高校は理想であり夢だなぁと思う。続きを読む投稿日:2024.01.08
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