コーヒーと恋愛
獅子文六(著)
/ちくま文庫
作品情報
まだテレビが新しかった頃、お茶の間の人気女優 坂井モエ子43歳はコーヒーを淹れさせればピカイチ。そのコーヒーが縁で演劇に情熱を注ぐベンちゃんと仲睦まじい生活が続くはずが、突然“生活革命”を宣言し若い女優の元へ去ってしまう。悲嘆に暮れるモエ子はコーヒー愛好家の友人に相談……ドタバタ劇が始まる。人間味溢れる人々が織りなす軽妙な恋愛ユーモア小説。
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商品情報
- シリーズ
- コーヒーと恋愛
- 著者
- 獅子文六
- 出版社
- 筑摩書房
- 掲載誌・レーベル
- ちくま文庫
- 書籍発売日
- 2013.04.10
- Reader Store発売日
- 2013.10.04
- ファイルサイズ
- 0.3MB
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この作品のレビュー
平均 3.6 (137件のレビュー)
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おばさんだけど少女のような恋物語をコーヒーと共に
人気女優は年下の新劇舞台装置家と同棲中。
彼女のいれるコーヒーはピカイチ。
ある朝そのコーヒーを「まずい」と彼が言ったことから、物語は動いていく。
軽いテンポで描かれた小説。
事態はは、まだTVや女…優が珍しく、舞台かTVか!なんていわれる昭和。
コーヒーが香る恋愛小説。
読みやすいし、なんだか「ほんわか」します。
続きを読む投稿日:2013.10.10
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獅子文六氏(1893〜1969)は、劇作家、小説家、演出家として昭和の演劇振興に尽力された方。この小説は1962年から1963年に「可否道(コーヒーどう)」という書名で、読売新聞に連載され、1963…年に新潮社より刊行されたものを1969年に「コーヒーと恋愛(可否道)」と改題され、角川文庫より文庫化。2013年にちくま文庫より復刊されたとのこと。
昭和の隠れた名作。すっごく面白いかというと、今の感覚の「面白い」にはもの足らない感じがするが、ウィットとか上品なユーモアとかを感じさせる。
主人公は坂井モエ子という脇役として国民的に愛される女優で、美人ではないが、「嫌われない」キャラ。
コーヒーを淹れる腕前が絶品で、そのコーヒーでもって八歳年下の新劇団員のハートを捉えて夫婦となっていたが、44歳になったとき、19歳の新劇女優に夫を奪われる。
彼が去ったあと、コーヒーを淹れるのも朝ごはんを作るのも張り合いが無くなり、自分一人のためならインスタントコーヒーで済ますという日々を送り、荒んだ気持ちが仕事にも影響して、初めて主役を務めたドラマも不評。仕事も暇になったある時、コーヒー仲間に「可否会」の主催者との結婚話を持ちかけられた。コーヒーを通じてその菅先生とは懇意になっていて、何かと相談相手にもなってもらっていて、お互い乗り気ではあったが、菅先生は自分の創設したい「可否道(コーヒーどう)」の助手としてしかモエ子のことを考えておらず、愛を感じられないので、モエ子は「イエス」と言えないでいた。そこへ新しい彼女に去られた元夫が戻ってきて「やっぱりモエちゃんのコーヒーが毎日飲みたい」と復縁を迫るのだが、モエ子は自分への愛情ではなくコーヒー愛からモエ子をパートナーとしたい男達にうんざりし、自分の女優としての仕事を極める勉強のために海外へ旅立つ。
1962年ごろの40代といえば、大正生まれ。モエ子を初め、この頃のテレビ俳優と言えば、新劇出身者が多かったようで、テレビを軽蔑しながらも生活のためにテレビに出続け、心はまだ新劇にあるという人が多かったようだ。テレビがまだ珍しかったころの芸能界やインスタントコーヒーが庶民に普及し始める少し前からコーヒーに親しんでいたインテリ達の生活など、その時代の人達からも今の私達からもちょっと一般人とは違う世界の人達の世界のことが書かれていて、そこが新鮮かな。
あと、セリフがちょっと昔のチャキチャキした江戸弁?みたいで、昔テレビでたまに見た古い白黒時代のドラマや映画を思いだす。
古き良き時代というのか、文化を味わうつもりで読むのがいいかな?
でも、最後のモエ子はかっこいい!
今の芸能人も結婚だの離婚だのドロドロだらけだが、あんなに潔く自分のために旅立つことが出来る生き方は古くない。
続きを読む投稿日:2024.03.17
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