ビッグ4
アガサ・クリスティー(著)
,中村妙子(訳)
/クリスティー文庫
作品情報
ポアロの家に倒れ込んできた男はうわの空で数字の4を書くばかり??国際犯罪組織〈ビッグ4〉と名探偵の対決はこうして幕を開けた。証人を抹殺し決して正体をあらわさない悪事の天才四人を追って、大陸へ渡ったポアロを恐るべき凶手が待ちうけていた。波瀾万丈の冒険と驚愕の結末!
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商品情報
- シリーズ
- ビッグ4
- 著者
- アガサ・クリスティー, 中村妙子
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 早川書房
- 掲載誌・レーベル
- クリスティー文庫
- 書籍発売日
- 2004.03.15
- Reader Store発売日
- 2012.01.13
- ファイルサイズ
- 0.4MB
- ページ数
- 352ページ
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この作品のレビュー
平均 3.2 (85件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
攻略本で0.5点(ポアロシリーズの中で最低点)の本書。
レビューの続きを読む
実家の本棚にもあるので読んだことはあるはず。
例によって内容は全く覚えていないけど、いやさすがに0.5点てことはないはず、と読み進めると。。。
冒頭のヘイスティングスが南米から帰還する場面こそ、「ヘイスティングス、おかえりー!!」と思ったけれど、そこから始まるこれまでのポワロものから急に路線変更したかのような国際諜報ものと化す展開に戸惑いを覚える。
え、なんで世界を暗躍する犯罪組織に急に目をつけられる!?
そりゃ世界的に名声を馳せる優秀な探偵ではあるだろうけど、何かしらの因縁があるわけでもなし、唐突感が否めない。
その上、一章々々であっという間にポワロvsビッグ4の小さな一幕が完結してしまい、長編というよりむしろ短編集の趣。
と思っていたら、巻末の解説文で当時既出の短編達を再編して長編に仕立て上げたという経緯があった模様を知り、あぁやっぱりと。
しかも、そのタイミングはクリスティ失踪事件の直後ながら、名作『アクロイド殺し』の後に間をおかず作品を世に出したいという出版社の強欲事情が絡み合い、無理くり生み出された代物のよう。
なんと不幸にまみれた作品。
それでも自分的には、その昔クリスティに傾倒していた頃はランダムに読んでいたので気付かなかったけれど、今順番に再読している中でポワロシリーズが辿っている山谷、試行錯誤、意外とシリーズとしての経過も盛り込まれている点(猟犬ジロー警部に対する言及やヘイスティングスの結婚と南米行き等)を感じ、ある意味興味深い一冊となった。
攻略本霜月氏のコメントの数々の辛辣ぶり、極めつけの「エンタテイメント小説の研究者以外は『ビッグ4』を読む必要はない。」にも遺憾ながら同意してしまうが、逆にその作家人生の序盤にしてかなり大きな谷がありつつ、ここから盛り返すクリスティの作品群に、女王の底力を感じるものでもある(ちなみにあとひとつ0.5点がある。。。)。
次は『青列車の秘密』。投稿日:2024.04.28
読み進める最中は何処かチグハグな違和感を覚える作品だったのだけど、後書きを読んで納得。どうやら短編集を一つの長編ミステリーに再構築した作品だったようで
その為か次々と起きる事件の内容に関連性は無く、…ただビッグ4なる存在が関わっている点だけが強調される
この次々と起きる事件というものが曲者で一つ一つの事件は短編らしく何らかのポイントに気付ければすぐに解決できる類。けれど、それぞれの事件の犯人は変装の名人であるナンバー・フォー、いわばポアロは毎度犯人を取り逃している事になる
それどころかポアロを挑発するかのように、その変装能力を利用して何度もポアロの前に姿を表すのだから堪らない
まるでおちょくられているかのような気分になってくる構成
でも、ビッグ4が関わる事件を解決し続けるとはつまり彼らの陰謀を邪魔し続けているとも言える訳で
何度も関わる内に少しずつビッグ4やナンバー・フォーの正体に迫っていく様子はミステリらしさに溢れている
ただ、難点を挙げればやはり事件が散発的である点や敵の謀略が荒唐無稽である点か
事件に関連性はない為にそれぞれの事件を解決しても直接的にビッグ4の正体に迫る要素は殆ど無いし、何よりも世界の裏側から陰謀を巡らす巨悪というのはどうにもポアロの敵に相応しくないように思えてしまう
そもそもビッグ4の首魁が登場しないままに終わってしまう点も消化不良気味に感じられるし
代わりに美点を挙げるなら、それはポアロとヘイスティングズの何にも勝る友情だね
本作の始まりからして、両者が共に相手を驚かそうと何も告げずに旅行に出るシーンから始まるし、ビッグ4という巨悪を前に行動を共にする2人の絆はとても固いものだと感じられる
特にヘイスティングズが敵に捕まった際に命を失う危機を前にしてもポアロを危険に晒そうとしなかった姿勢や、ポアロがヘイスティングズの妻を秘密裏に匿っていた様子等からは2人が互いを最良の相棒と認めているのだと感じられたよ
だからこそ、終盤のあの展開も活きてくるのだろうしね続きを読む投稿日:2024.04.23
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