華麗なる一族(中)
山崎豊子(著)
/新潮社
作品情報
阪神特殊鋼の専務万俵鉄平は、米国企業からの増注契約をキャンセルされて危機に陥る。旧友である大同銀行の三雲頭取が多額の融資を了承してくれるが、その矢先、熱風炉が爆発するという事故が出来──。一方、万俵家の次女二子は、総理の縁戚と見合いをしながらも、鉄平の部下である一之瀬に惹かれていく。万俵家に同居する大介の愛人・高須相子が企む華麗な閨閥づくりの行方は……。
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この作品のレビュー
平均 3.9 (67件のレビュー)
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【感想】
中巻を読み終えて・・・・
徐々に鉄平と大介の対立が深まっていき、また鉄平に不運の事態が次々と訪れる。
父子の対立には、鉄平の出生に関する疑惑があるようで、読んでいくうちに大介の鉄平に対する態…度が本当に冷たくなっていくのが分かる。
また、本物語で特にイイ味を出しているのが美馬ですね。
大介の懐刀でありながらも、どこか悪だくみをしている様子がありありと見て取れた。
鉄平の高炉建設の説明を聞く箇所がありましたが、「大介は不気味なほど無表情に、美馬はプラモデルでも見るような無感動な顔付で、鉄平の説明を聞いていた」といった風に、大介と美馬の態度は読んでいて本当に戦慄が走りました・・・・
下巻でどのようにこの物語が終結するのか、ワクワクしますね。
【あらすじ】
阪神特殊鋼の専務万俵鉄平は、米国企業からの増注契約をキャンセルされて危機に陥る。
旧友である大同銀行の三雲頭取が多額の融資を了承してくれるが、その矢先、熱風炉が爆発するという事故が出来──。
一方、万俵家の次女二子は、総理の縁戚と見合いをしながらも、鉄平の部下である一之瀬に惹かれていく。
万俵家に同居する大介の愛人・高須相子が企む華麗な閨閥づくりの行方は……。
【メモ】
p323
「窮地に立っている子会社に、親会社の阪神銀行としてあまりに冷た過ぎる…」
「そうでしょうか?銀行家たる者は、それでいいのじゃないでしょうか。僕だって、その程度にしか、お貸ししないかも知れませんよ」
はっとするような冷たさで云った。それは今日の夕方、父が自分に向かって投げつけた冷たさと酷似していた。
鉄平の脳裡に、太平スーパーを冷酷極まりないやり方で潰し、流通部門を持っていない万俵商事に吸収してしまった銀平のやり方が思い浮かび、銀平が老獪冷徹な銀行家の父と重なった。
「お前は、いつも銀行は嫌だと云っているが、どうしてどうして、見事なものだよ」
鉄平は、自分と弟の間にある大きな距離を感じ、グラスをテーブルに置いて立ち上がった。
p523
「あなたって人は、流産で子どもを亡くしても、全然平気でいられるのね」
詰るように言うと、
「最初から子供はいらない、堕した方がいいと言っていた僕だからねえ」
銀平は無感動に答えた。
「まあ、なんて酷いことを言うの。私が流産したのもあなたのせいよ」
「君が流産したのが、どうして僕のせいになるんだい?勝手に養生しなかっただけのことだろう。迷惑だよ、そんな言い方は」
p592
鉄平はこの一年あまり、全力を傾け、今一息もいうところに迫った高炉建設現場を一つ一つ愛おしむような熱っぽさで説明した。
しかし石橋からの高炉建設現場は豆粒ほどにしか見えず、大介は不気味なほど無表情に、美馬はプラモデルでも見るような無感動な顔付で、鉄平の説明を聞いていた。続きを読む投稿日:2020.10.07
このレビューはネタバレを含みます
ついに最終巻になってしまった。淡い期待を持つことさえも許されない現実。山崎先生の本は容赦ない。鉄平の最期に、思わず、えっと声を漏らしてしまった。鉄平によって、兄弟姉妹がちゃんと歩き出したことが何より。…
レビューの続きを読む
ああ、山崎先生の作品は、本当に本当に面白い。続きを読む投稿日:2023.11.03
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