
ReaderアプリXperia版ダウンロード開始 記念特集・Vol.2 橋本愛×吉田監督 「桐島、部活やめるってよ」を映画と原作両方から大特集!

この夏の映画公開に合わせ、原作本をReader Storeにて独占先行販売中の話題作『桐島、部活やめるってよ』から、ヒロイン役の橋本愛さんと吉田大八監督のお二人に独占インタビューを敢行!映画と原作の両面から、青春小説の傑作と言われる本作にかける想いをお聞きしました。
「桐島、部活やめるってよ」とは?
バレー部の「頼れるキャプテン」桐島が突然部活をやめた。
それがきっかけで、田舎の県立高校に通う5人の生活に、
小さな、しかし確実な波紋が広がっていく。
桐島はどうして部活をやめたのか?
17歳の彼らは何を抱えているのか?
物語をなぞるうち、いつしか「あの頃」の自分が踏み出した「一歩」に思い当たる……
ヒロイン役 橋本愛さんにインタビュー!
Q:作品に出演が決まったとき、どんな気持ちでしたか?

(出演が)決まったときはすごくうれしかったですね。というのも、実は出演のオファーが来るちょっと前に、個人的にこの小説を読んでいて大好きな作品だったので。たまたま本屋さんに入った時に、このちょっと変わったタイトルとカバー写真にひかれて、買ったんですよ。
小説を読み終えたときに、すぐ「もう一度、読みたいな」って思って最初から読み直したのを憶えています。最初から話の前提があるわけではなく、物語が進む度に少しずつ登場人物たちの気持ちが見えてくる小説なので、ぜんぶ通した上で、もう一回ちゃんとその心境に触れたいなと思えるんですね。それは小説だけでなく、『桐島』の映画を観たあとも、同じように感じたんですけど。
Q:橋本さんから見た「東原かすみ」は、どんな女の子だと思いますか?

映画には、原作にないシーンも多いので、かすみの人物像については、台本を頼りに役作りをしました。かすみについては、すごく繊細だなという印象を受けています。人間関係や人の気持ちに敏感で、一言で言うと、平和主義な子。波風が立たないように、友情に傷が入らないように、無難な道を選択しながら生きている。自分から主張はしないけど、まわりを見て、その仲をつむぎ合わせるような立ち位置なのかなって。でもそういう生き方、自分もしてるなと思ったんです。私自身も、かすみと似てるところがあると思います。だから、すぐに理解することができました。
Q:吉田大八監督の印象を教えてください。

大八監督は、すごくシャイな方という印象ですね。伝えたいことがあっても、ストレートではなく、すごく遠回しにおっしゃる方で。まぁ現場ですし、撮影中は「監督と役者」という立場でみんな「お仕事モード全開!」って感じだったので、フランクにお話するようなこともなかったんですが……。でも、撮影中に一度だけ、みんなで集まって夜ごはんを食べたことがあったのですが、その時はお酒もまわってたのか、これまで見たことないくらいとてもフランクに話しかけてらして、「あ、普段は気さくな方なんだな」って初めて知りました(笑)。キャストの中でも、「監督って、シャイでかわいいよね」って言われてましたね。でも、演出は妥協がなくてすごく粘り強い方でした。
Q:映画と小説2つの『桐島』、それぞれの魅力を教えてください。

小説では、映画で言葉にしてないものも全部文字になっているので、わかりやすく突き刺さるところがあると思います。でも映画でも、吉田監督が原作者の朝井さんのすごく繊細な世界観というか、あのきれいな感じをちゃんと大事にされていたので、表現方法は違えど、実写ならではの楽しみ方もあると思います。だから、「映画を観る前に、原作を読んでください」という感じでもないし、「原作が好きな人に、ぜひ映画を観てほしい」という感じでもなくて……たぶん、どちらから入っても楽しんでいただけるんじゃないかな、と思いますね。
映画も、原作も、それぞれすごくいい作品ですので、どちらにも触れてほしいなと思います。
橋本愛さん おススメの1冊
好きな作家は赤川次郎さんや伊坂幸太郎さん、それから朝井さんも『桐島』だけでなくほかの作品も大好きです。あと最近読んでおもしろかったのが、綾辻行人さんの『Another』ですね。その後映画出演が決まって、嬉しかったです。
監督 吉田大八さんにもインタビュー!
Q:本作を撮られることになったきっかけを教えてください。

『桐島』との出会いは、プロデューサーから送られてきて、その後事務所で打ち合わせしたことがきっかけでした。正直に言うと、その時はどうやってこの依頼を断ろうかなと思ったんです。というのも、『桐島』の登場人物たちは高校生。僕は若い人が苦手というか、恐くてね(笑)若い客層に向けた映画を作ることに、すごく気が重かったんです。
そんなこともあり、やや途方にくれながら小説を読み始めたんですが、ふとある場面のイメージが印象に残りましてね。そこから小説全体が好きになりました。そのイメージを僕の原点にすれば、映画ができるかもしれないと思ったんです。原作者の朝井さんって、お会いするとほんとに普通の男の子って感じなんですが、当時19歳であれだけすごい小説を書くなんて、油断できないなと思いましたね(笑)。
Q:原作とは設定や構成が少しずつ異なるのに、観たあとには、原作に忠実な映画という印象が残りました。制作側で大事にした点などあれば教えてください。

そう言ってもらえると製作側としてはすごくうれしいですね。そこが僕が一番、できているか気にしていたところなので。
確かに映画と原作では、クライマックスシーンのシチュエーションも、場所も、そこにいたる文脈も違います。でも僕には朝井さんが書きたかったことと、僕が映画でやりたいことのゴールは一緒だという思いがあって。そのゴールに向かうルートで、「僕はこの小説をこんなふうに好きで、こう読むんだ」という思いを表現できればと思ったんです。そうすることで小説が好きな人の期待に応えつつ、新鮮なイメージをも与えたい。それは僕が原作ものを扱うときに、いつも大事にしていることなんです。
Q:監督は、映画と小説の違いをどんなふうに意識されているのでしょうか?

原作の一番の持ち味であるモノローグのきめ細かな心理描写は、映画でそのままなぞってもダメで、文字で直接表現する小説のほうがいいに決まっています。それは、映画ではできないことですから。僕は小説も映画もどちらも好きなので、それぞれのメディアの強みに意識的でありたいと思っています。たとえば朝井さんは、イメージを表現するときの文体や描写がすばらしいんですが、そのおもしろさは、小説という技法そのものとマッチしているところに良さがあるので、映画ではあえて使わないほうがうまくいくこともあるんです。そのかわり映画では、目に見える出来事をきちんと積み重ねていくようにしています。
Q:ありがとうございます。最後に読者方へひとことお願いします。

映画のクライマックスには、小説にはない場面があるので、そこを注目して欲しいですね。原作者の朝井さんはその場面にたどり着くために、いろんな人物の気持ちをつづれ織りのように丁寧に描いていくんですが、僕はもうちょい、荒っぽいことをしてみました(笑)あと日本の若い俳優の底力にも、驚いて欲しいなと思いますね。今回はあまり経験のない俳優もいたんですが、10年後に値打ちが出るであろう、原石のような役者を使っていますから。撮影は本当に楽しかったですね。経験のない人、ある人、いろんな俳優と一緒に仕事をして、新しいことも試せたしまた達成もできたと思うので。 『桐島』は自分にとっても、特別な映画になりました。ぜひ、公開を楽しみにしていてください。
吉田大八監督 おススメの1冊
高校生の頃に読んで忘れられない読書体験となったのが、村上龍の『コインロッカー・ベイビーズ』やカート・ヴォネガットの『スローターハウス5』、筒井康隆の『家族八景』です。特に筒井康隆は、中学から高校にかけてハマり、めちゃめちゃ影響を受けました。その頃に読むものって、自分のベースになるじゃないですか。読んでいたのがドストエフスキーか太宰治か筒井康隆かで、随分違う人生になるはず。僕の場合は間違いなく、半分は筒井さんでできていると思いますね(笑)
最後に、Readerアプリを触ってみた感想をお願いします

もともと小説は好きなんですが、映画の製作中は、気分的にフィクションが読めなくなるんです。それがこの間、CMの仕事で海外へ行くことになり、飛行機の中で久々に小説を読んで。すごく達成感がありました。飛行機にどの本を持っていくか、すごく迷うんですが、そういうときに電子書籍はいいですね。本棚を全部持ち歩いているようなものだから、いちいち悩む必要がない。「今はちょっと小説の気分じゃない」というときに、すぐ他の本を選ぶことができるというのは本当にメリットだと思いますね。

人に自慢できるほどたくさんは読まないんですけど、本もマンガも大好きです。ジャンルもいろいろで、ミステリーにハマった時期もあったし、今は学園ものが好きでよく読んでいます。電子書籍は、雑誌のお仕事で見せてもらったことはありますが、使ったことはなくて。でもこうやって手にしてみると、近未来感があって、ちょっとワクワクしちゃいますね(笑)よく電車で移動するときや、撮影の待ち時間とかに本を読んでいるので、こうやってスマホで本が読めるなんて、便利ですごい時代が来たなぁと思います。
Profile
橋本愛 女優

1996 年生まれ、熊本県出身。2008年にソニーミュージック主催のオーディションでグランプリを受賞し、芸能活動をスタート。弱冠13歳でファッション誌「SEVENTEEN」のミスセブンティーン2009に選ば れ専属モデルとなる。『Give and Go』(09)で映画初主演。『告白』(10)で物語のキーとなるクラス委員長役を演じると、今年は『貞子3D』で貞子役を務めた他、「アナザー」「ツナグ」の公開がひかえている。今注目の若手女優。
吉田大八 映画監督

1963年生まれ、鹿児島県出身。早稲田大学卒業後CM制作会社ティー・ワイ・オーに入社。以降、ディレクターとしてCMを演出、国内外の広告賞を多数受賞している。その他ミュージックビデオやテレビドラマ、ネット配信 ショートムービーなどの演出も手がけてきた。2007年に『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』で劇場監督デビューし、カンヌ国際映画祭批評家週間部門に招待されるなど高い評価を受けると、2009年『クヒオ大佐』、2010年『パーマネント野ばら』と、次々とヒット作を生み出す。本作『桐島、部活やめるってよ』は4作目となる。



