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ダレンは、あなたかもしれない。(ダレン・シャン)

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今回は『ダレン・シャン』シリーズ(ダレン・シャン 著)を取り上げます。

ダレンは、あなたかもしれない。

『ハリー・ポッター』の作者、J.K.ローリングが激賞!世界中で大ヒットした英国産ダークファンタジーの超大作!

世代を超えて大人たちもハマってしまった児童文学の最高傑作!


ダークさ満載のストーリー、不気味にキャラ立ちした登場人物の不可思議な魅力。

先の読めないどんでん返しの連続、そして、読み終わったときの心にずしんとひびく人間社会へのアイロニー。

優等生ファンタジーと一線を画した本作品をシリーズでお楽しみください!


ふとしたことから手に入れた『奇怪なサーカス』のチケット。主人公のダレン少年を待ち受ける不思議な運命とは……。

親友の命を救うために半バンパイアになった少年の大長編物語です。


世界中の子どもたちが作者のホームページにメールを寄せています。「今まで読んだ本の中で、最高におもしろかった。ハラハラ、ドキドキの連続で、他の本のように退屈する暇がない」などなどと。

三大ファンタジー直撃世代(自称)の昔語り

『ハリー・ポッター』か、『ロード・オブ・ザ・リング』か、『ダレン・シャン』か―…。

2002年頃、学校で友人たちと顔を合わせると、この話題で持ちきりでした。

最もファンが多かったのは『ハリー・ポッター』。

原作はかなり前からブームとなっており、みんな一度は読んだことがありました。

それが映画化し、空想していた世界がそのまま実写となった感動は凄まじく、

クラス全員がハリーのファンといってもおかしくない時期がありました。

『ロード・オブ・ザ・リング』は、ファンタジーとしての内容はもちろん、

なんともいえない「大人っぽさ」が心をくすぐりました。

豪華な俳優陣、圧倒的な映像美、悲劇も織り込んだ重厚なストーリー展開。

映画に魅了され、全十巻という長さと難解な文章にもめげず原作を読破した子たちは、

「私たちってファンタジー通だよね」と誇らしげな顔をしていたものです。

ライト向けの『ハリー・ポッター』と上級者向けの『ロード・オブ・ザ・リング』。

どちらがより面白いか議論したあと、必ず話題に上るのが『ダレン・シャン』でした。

麗しいファンタジー世界で、

ハリーやフロドといった正義の味方が困難に立ち向かう姿は最高にワクワクする。

でも「ダレンは一味違って良いよね」というのが、私たちの共通見解でした。

これから話すことはひとつ残らず、ほんとうに起きたことだ。

好奇心旺盛な少年・ダレンと、友人のスティーブは、

奇怪なサーカス『シルク・ド・フリーク』のチケットを手に入れる。

グロテスクながらもエキサイティングなショーを観に行った二人は、

本物のバンパイアと出逢い、ささいなきっかけから“まっとうな”道を踏み外して、

数奇な運命をたどっていく―…。

今作はファンタジー小説でありながら、リアリティのある描写が印象的です。

特に序盤、居心地の良い家で両親や妹と平和に暮らし、ごく普通に学校へ通うダレン。

授業中に気分が悪くなってトイレにこもったり、休み時間に校庭でサッカーをしたり、友人とふざけあうのが大好きな普通の少年の日常風景に、「これぞファンタジー!」と言える面白さはありません。

しかし物語が進むにつれて、ダレンは夜の世界、“裏の世界”に染まっていきます。

気づけば「これぞファンタジー!」と叫びたくなる面白さになっています。

自分たちが生きている日常を、ぺろりと一枚めくったら、

バンパイアをはじめとしたフリーク(怪物)たちの跋扈する異世界が広がっているのかもしれない。

そんなドキドキ・ワクワクをもたらしてくれます。

さらに今作の大きな魅力は、ダレンが“正義の味方”ではないことにあります。

こんないまわしい取引をしてまで、スティーブの命を救わなくてはいけないのか?
自分の命を投げ出してまで、あいつを救わなければならないほど、
ぼくは悪いことをしたのか?
答えはイエス。やはり、イエスだ。

第一巻で、主人公が自らを悪と断じる。その事実から逃げずに人生を選択していく。

当時流行っていた他の作品の主人公たちの出発点は「世界を救うため」なのに、

ダレンは「自分の罪を償うため」という理由から全てを始めるのです。

前者の結末は、世界を救ってハッピーエンドか、失敗してバッドエンドのどちらかに決まっています。

その過程を楽しむだけです。

でも後者はどんな結末になるのか全く分かりません。

だから、最後までずっと目が離せない。

今作は全十二巻に渡る長いシリーズです。

登場人物が増えて、理屈っぽい部分が増えて、重く悲しい展開が続いて、

「面白さが薄れてきたな」と思うときもあるでしょう。

宗教めいた道徳観とか、人間賛美とか、読者によっては鼻につく部分も出てきます。

それでも。

最終巻ですべての謎が解き明かされ、ダレンの旅の終着点を見届ければ、

「これしかなかったのだ」と確信できます。

前述のドキドキ・ワクワクすら織り込んで、やっと彼は自分の罪を贖えたのだと。

ぜひ多くの人に、何度でも、この爽快感を味わってほしい。

「ダレン・シャンは一味違って良いよね」と言いたくなるはずですから。

“運命”と立ち向かう勇気が欲しいあなたへ。

バンパイアなどのフリークが好きな方。ホラーっぽい、グロテスクさのある物語が好きな方。

目をそむけたくなるような過去も、それによって引き起こされるだろう未来も全て背負って、

今できることを精一杯やりとげる勇気が欲しいあなたに、

オススメしたい一冊です。(Reasnot)

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