【感想】ワーク・シフト 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>

リンダ・グラットン / プレジデント社
(467件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
145
170
78
17
4
  • テクノロジーの進化に合わせた「3つの働き方のシフト」

    テクノロジーも急速に進歩している中で、
    働き方についても見直す必要があることを記している本です。

    テクノロジーの進化により、世界中がインターネットで繋がっています。情報が欲しいだけならネットで拾ってくる事が出来ます。
    これまでのような働き方で世界を相手に付加価値を提供できるのか?

    また、人生100年時代を迎えるなか、健康なまま年を取っていくことができるようになります。今までのように65歳まで働く事を考えた計画でいいのか?

    そのような問題提起をした上で、これから必要となる3つのシフトを提案しています。

    ■3つのシフト■
    ○第一のシフト:
    広く浅い知識しかもたないゼネラリストから、
    高度な専門技能を備えたスペシャリストへのシフト
    ○第二のシフト:
    孤独に競い合う生き方から、
    ほかの人と関わり協力し合う生き方へのシフト
    ○第三のシフト:
    大量消費を志向するライフスタイルから、
    意義と経験を重んじるバランスの取れた
    ライフスタイルへのシフト

    どうしても、会社勤めであれば会社の先輩達の
    生きてきた道筋(出世の流れや働き方)を参考にして会社生活を過ごしていきます。
    なぜなら、目標としても分かりやすいし、何となく将来も安泰に見えるからです。

    ただ、本当にそれでいいのか?

    変化の激しい世の中でそれでいいのかを「変化に対応しなかった場合のシナリオ」と「変化に対応した場合のシナリオ」を用いて、
    世の中の変化に対応する為に必要な「3つのシフト」を説明しています。

    正直なところ、家族の生活を考えた中で、一挙に提案されている「シフト」を取り入れることは難しい。と感じました。
    しかし、同時に自分の意思とは関係なく世の中はグローバル化をはじめ進化が進んでいくことも理解出来ました。

    「このままの働き方ではよくないな。」

    そう思える一冊でした
    自らの「働き方」を今一度見つめ直すのに大変良い本でした。

    オススメの本です。
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    投稿日:2018.01.21

  • 十年後を見据えた自己啓発書。

    これからの(具体的には10年後の)仕事の在り方について書かれたものだが、あくまでも参考程度のもので、必ずしもこの本の通りになるとは思えない。

    それでも方向性としては十分信憑性はあり、読んでも損はないだろう。言わんとするところは専門分野を作れということだが医者や弁護士以外には具体的に挙げられていないところが残念だ。

    十年後のことは私には予想もできないが、そこまで極端なワークシフトは起こらない気もする。それでもその後も続くことも考慮すればこの本の予言が的を外したものではないだろうと思う。
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    投稿日:2015.10.22

  • 2025年働き方を変えるべきか?

    未来の働き方を形づくる5つの要因そしてそこから「漫然と迎える未来」の暗い現実と、「主体的に築く未来」の明るい日々を対照的に描きそのためには働き方をシフトすることを提案している。

    要因1はテクノロジーの進化、1990年にはまだ社内メールはなく、携帯も持っていなかった。パソコンでできることも限られていてググるなんてできない。著者はこれから注目すべき10の現象をあげている。例えばバーチャル空間やAIなど。後10年で何が来るのか?おそらくすでにある技術だろうが。

    要因2はグローバル化の進展、8つのポイントがあげられているがこれはもうほぼ起こっている。インドと中国がエンジニアと科学者の人材輩出大国になるというのはまだこれからだが。

    要因3は人口構成の変化と長寿命化、中国で言う80后、子供の頃からITに馴染んだ世代が2025年には影響力を拡大する。(年齢的には当たり前だ)そしてベビーブーマーの一部は貧しい老後を迎える。

    要因4は社会の変化、しかしこの中であげられている現象には「自分を見つめ直す人が増える」などよくわからないのもある。全般には家族のあり方を含め多様性が広がるというところだ。

    そして要因5がエネルギー・環境問題の深刻化、二酸化炭素排出を抑えるためにテクノロジーの進化と合わせて会議はバーチャル空間で、モノも人も移動しなくなるというがそれはどうだろうか?

    これらの要因から導き出される「漫然と迎える未来」では人々は時間に追われ、人間関係は希薄化し幸福感は減衰し、格差が拡大し新たな貧困層が生まれる。そして明るい未来を築くための3つのシフトがこれだ。

    第一のシフトはゼネラリストから連続スペシャリストへ。テクノロジーの進化がゼネラリストを用無しにする。終身雇用は崩れるので希少価値のあるスペシャリストでしかも他の分野に転出する覚悟がいるとか。そんな人はいつの時代でも大丈夫だろうよ。その他大勢の解法にはならないような。

    第二のシフトは孤独な競争から人的ネットワークを活かして、ポッセ(同じ志を持つ仲間)を作ること。充実したポッセの条件はいろいろ書いてあるがワンピースのルフィ一味とでも考えれば良いのだろう。

    第三のシフトは大量消費=満足できる給与を捨ててでも、やりがいのある仕事と充実した経験やワークライフバランスを優先すること。そしてその選択を理解することだ。(理解したうえで忙しい仕事と高給を選ぶ人はいっぱいいると思うのだが)

    要因については細かな差異を無視すれば方向は同意できる。しかし、そこから導き出される未来像がいまいちピンとこないものばかり。で、あまり共感はできなかった。ここに書かれた3つのシフトが実行できる人はいつの時代、どこであれやってけそうだしな。原初の発刊は2011年で書かれたのが2010年とするとすでに5年経っている。後10年で変わるものがどれだけあるかだが。

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    投稿日:2015.09.15

  • 働き方の大きな流れ、他人事ではありません。

    これからの働き方がどう変わるのか、具体的なエピソードとともに紹介してくれます。

    働き方の変化は、社会の環境変化、企業の環境変化、技術の進化、と様々な変化とともに訪れるもの。しかし、かつ大きな流れとしてこの本に書いてあることは、やはりそうなんだろうと思いますし、大きな流れとしてそうなんだと思います。

    もっと自分のありたい姿を考えて、自分を磨かないとな〜。
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    投稿日:2014.07.11

  • 未来の想定

    今ある仕事で、20年前には無かったものは沢山ある。逆に、20年前にあったものも沢山ある。
    本に紹介された働き方もあり得るだろうし、今のままの仕事もあるだろう。

    投稿日:2013.12.07

  • 【漫然と迎える未来】を生き抜くために

    2025年の未来像として、著者は2つの方向性を示しています。どちらがよりありうるかと考えると、悲観的な方向、【漫然と迎える未来】だと言わざるを得ません。
    グローバル化とネットワーク化が進んだことで、先進国に住む私たちの収入は発展著しい国々との競争で頭打ちになり、「常につながっている」社会は容易に「常に監視されている」社会になります。
    その中で私たちはどのように生き抜くことができるのでしょうか。社会は変わらなくても、自分の意識や行動は変化させることができますし、そのヒントが本書の「3つのシフト」にあると言えます。

    いまの自分の生き方、働き方も、「3つのシフト」にある程度即しているように思いました。
    ひとつめ、連続スペシャリスト。自分はITベンチャーでシステム開発者として働いてきましたが、中小企業診断士の資格を取ってコンサルタントになろうとしているわけですし、両者の特性を生かした働き方も想定しています。
    ふたつめ、みんなでイノベーション。勉強会や読書会に頻繁に参加することで、仕事でもプライベートでもない人脈を広げ、何かのときに役に立てられるかもしれない、と感じています。
    さいごに、金銭的収入から価値ある経験へ。もともと「お金のために働く」という意識は薄いほうでしたが、仕事を通しての新たな発見、成長、挑戦を楽しむことを経営理念としている会社に勤めたことで、働くことの意識がもう一段あがったように感じます。
    このような働き方は、相当の成果を出さない限りは、外部からは評価されにくい働き方かもしれません。ですが外部からの評価以上に、自分が成長している、貢献できているという感覚を持てることによって、より充実した働き方ができるのではないかと思いました。
    続きを読む

    投稿日:2013.11.11

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ブクログレビュー

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  • こん

    こん

    3つのシフトで自分の価値観に合った働き方を実現する。
    世の中は大きく変化しており過去の常識、固定観念は全く通用しなくなっている。
    昔は新卒で入社し、60歳までがむしゃらに働き、社内での昇進、昇給を横一線で目指すのが当たり前でそれで幸せな人も多かった。これからは、100歳まで生きる人が増え、70、80歳まで働く人も増える中で、多様な働き方が受け入れられるのはごく自然なこと、60歳からのセカンドライフを目標にするのではなく、仕事で心が満たされて、人それぞれのライフスタイルに合わせて働けるようにしていく。続きを読む

    投稿日:2024.04.04

  • quartet0328

    quartet0328

    2012年に書かれた著書で2025年の予測をしている本です。2024年になってやっと読みました(笑)

    当たっているものもあれば、これからこうなるんだろうなぁ、というものもあって、違和感なくサクッと読めました。読み飛ばしても全体像は理解できます。

    学び:

    専門知識と技能を磨いて、他の人たちとの差別化を図る一方で、高度な専門知識と技能を持つ人たちと一緒に価値を生み出していかなくてはならない

    さらに、自分の価値観に沿った幸せな生き方をするために、自分自身について理解し、自分の行う選択について、深く考える能力、勇気ある行動を取るために欠かせない強靭の精神を育む能力が必要になる

    学ぶべき点のある人たちのそばに身を置く必要が高まるだろう。どこで生活し、どういうコミュニティーの一員になるかが、これまで以上に大きな意味を持つようになる。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.07

  • メガネ

    メガネ

    将来の働き方について考えさせられる本です。
    本書を読むと子供たちの未来が多少心配になりますが、たくましく生きていくことを期待します。

    投稿日:2024.01.04

  • shimooon

    shimooon

    これからのキャリアを考えるうえで参考になればと思い手に取った。
    知識を得るというより、読みながら自分に当てはめて考えるための本、という印象。

    以下3つのシフトを提唱。
    ・ゼネラリストから連続スペシャリストへ
    ・孤独な競争から協力して起こすイノベーションへ
    ・大量消費から情熱を傾けられる経験へ
    続きを読む

    投稿日:2023.07.28

  • umi

    umi

    本棚に登録したので12年ぶりにざっくり読み返してみたが2025年のストーリーはリモートワーク主体かつグローバル化している現代を驚くほど言い当てている. もちろんパンデミックによる影響などは考慮されていないがそれでもリモートワークが主体になった世界の細切れの忙しさや孤独、高い技能を持つ人々とそれを持たない人々との間の貧困的分断など驚くほど現代を言い当てている。最後はちょっと読み返してみないとわからないけど答え合わせという意味で読んでみると発見があり面白い本かもしれない。続きを読む

    投稿日:2023.05.11

  • Anony

    Anony

    感想
    物質主義の限界。資本主義が自らの発展のために掲げたイデオロギーはもはや崩壊しつつある。行き先を見失わないために。コンパスを見つける。

    投稿日:2023.04.14

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