文学
よくぞ能の家に
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2011年01月21日配信あらすじ
二十四世観世左近は、観世流の能楽師として、当時混乱していた観世流の統一と発展を支えた人物。タイトルは、能において神聖で重要な演目といわれる「翁」を、正月の初会能で演じることのうれしさからきた言葉。天下泰平、五穀豊穣を祈って行われる「翁」は、能であって能でないような、一種の式典として扱われるほど別格のものなのだという。演者は火で身を清め、翁の面を安置して神酒とお米を備え、順に頂戴してからでないと舞台へ出れないほど、ある形式こそが意味を持つ独特な世界がある。形式ばったものが嫌がられがちな現代だからこそ、改めて受け継がれ続けるものの凄みと役割に気づける時なのかも知れない。
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