文学
『春と修羅』
あらすじ
宮沢賢治が生前、唯一出版した詩集「春と修羅」。同名の詩の中にある一文、「おれはひとりの修羅なのだ」という言葉に、賢治の険しい生き様が見て取れる。心象スケッチと自ら名付けた、自身の心のうねりをそのまま映し出したかのような詩は、時に難解に、時に単純に紡がれ、その文字列さえもうねる様にレイアウトされている。自分が生きている間には評価されないであろうことさえ見透かしたかのような、自作が歴史の一断片となるという序文にも、賢治の達観した思想が現れている。分からなくとも、伝わってくる。詩という形態が持つ、何度も読み返したくなる力が封じ込められている作品。

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