文学
トロツコ
あらすじ
子どもの頃、一人で帰る暗い道がどうしようもなく恐かった記憶はないだろうか。鉄道敷設工事が始まったのは、良平が8歳のとき。運搬に使われるトロッコに憧れていた良平は、ある日押させてもらえることになる。意気揚々と押し始めるが、夜が更けると帰りが不安になってきた。遅いから帰るように言われた良平は、暗い道を怯えながら走って帰る。家についた良平は、心細さから泣き出してしまうのだった。
子どもの冒険心と大人の世界への背伸び、そして母親へたどり着く安心感が、不安と安堵のカタルシスとして書かれる。26歳になった良平は当時を思い出し、これからの人生の不安と重ねているように見える。

