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掌より愛をこめて―阿刀田高さいごの小説集―
掌より愛をこめて―阿刀田高さいごの小説集―
阿刀田高/新潮社
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総合評価

(6件)
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    このレビューはネタバレを含みます。

     御歳91歳になる著者、最後? の短編集。  氏の作品は、『〇〇を知っていますか?』のシリーズが好きで、よく読んでいたもの。  アイヤーヨッ!の掛け声は、アブラハム、イサク、ヤコブ、ヨセフという創世記の主要登場人物の家系の順に並べたもの。それは覚えているが、創世記のなんたるかは、すっかり忘却の彼方だ(苦笑)  そんな著者、ショートショートの名手とは知ってはいたが、読んでみようと思って読んだものは少ない。  まぁ、最後、だというので手にしたものだ。  近年(2024-25年)のものから、古いのは1998年ごろと、時代の発表媒体、字数、ジャンルも様々な作品が並ぶ。  不思議と登場人物に商社マンが多いのはなぜだ? 著者の経歴ではなかったはず。モデルになる知人でもいたかな?  言葉から発想した物語や、エッセイとしても書けそうなものをストーリー仕立てにしてみたり、ネタが豆知識だったり、オヤジギャグからだったり・・・。  なるほど、手練れの手にかかると、なんでもショートショートになるのだなと感心しながら読んだ。  そして、最後もオヤジギャグ?  作品を800生み出したところでネタ切れ。それは、小説はフィクション、しょせん嘘だから。そう、嘘八百。  おあとがよろしいようで。

    0
    投稿日: 2026.09.03
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    好きな作家さんだったが、このところご無沙汰していました。 90代になられていらしたなんて! 久しぶりに読んでも、やっぱり好きです。 大人な感じ、言葉使い、知的さ、ブラックユーモア、少しのエロチック、素敵です。 さいごの小説集とタイトルにあるが、まだまだ読みたい作家さんです。

    0
    投稿日: 2026.08.11
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    短編の名手、阿刀田高が送る最後のショートショート。往年のキレは潜めているがブラックユーモア、言葉遊び、ビターなラストからは阿刀田高らしさが感じられる。いつも途中で覚める夢、その先へ進めた日を描く「窓」が特に良かった。

    11
    投稿日: 2026.07.23
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    阿刀田高が好きだったので、借りてみました。 余韻が残る、と言えばいいのか。少しだけ開いたドアの向こうに、何かが、誰かがいるかもしれない。こちらの隙を伺いながら、潜んでいるのかもしれない。十中八九、そんなことはないんだろうけど、でも怖い。そういう類の怖さ。 最後の小説集、ってことでいろんなテイストのものが雑多に集められてる印象。 うまい文章って、こういうかんじなんだと思う。 上品で、読みやすい、分かりやすい、なのに深く斬りつけてくる。 さいごの小説集って、もう新作は出ないってことかな。

    0
    投稿日: 2026.07.10
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    阿刀田高「掌より愛をこめて」新潮社読了。著者は言葉遊びの天才だわ。副題が阿刀田高さいごの小説集とある。御年91歳の直木賞作家。短い短編小説ショートショート36篇。生きている人々の心臓の音が聞こえてくる。楽しいな。改めて読書は楽しい。しっかり安心な落ちがある。小説って嘘、それがいい。

    5
    投稿日: 2026.06.24
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    ショートショート集。ぞくりとするものあり、ほっこりするものありのバラエティ豊かな一冊。だけどさいごの小説集だなんてそんな寂しいことを言わないでください……とはいえ、小説家は噓つきらしいので、これも嘘だと信じましょう。 お気に入りは「本屋の魔法使い」。本好きにはとても素敵と思える、ファンタジックな物語です。こんな魔法使いいてほしいよねえ。 「恐ろしい窓」「窓」もホラー好きとしては好きな作品。どちらもひそやかにぞくっとする物語です。 「ささいな出来事」「下り電車で」「コクリコの道」も印象的。どれも死を扱っていて、だけれど恐ろしい感じはなくとても穏やかなのが魅力です。死を必要以上に恐れることはない、ということなのかも。死って誰にでもいつかは訪れるものですしね……。

    0
    投稿日: 2026.06.22