
総合評価
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powered by ブクログ5人の証言者による連作形式で、あだ討ちの詳細や証言者それぞれの背景が語られ、何があったのかが少しずつ浮かび上がっていく。 江戸の語り口は慣れていないと読みにくいかもしれないが、落語好きとしてはむしろ心地よい。 ミステリーを長く読んでいると、その種明かしには薄々気づいてくる。それでも最後まで苦もなく読めたのは、それぞれの話がしっかり粒立っているからだと思う。 特に四幕と五幕が印象に残った。 面目、意地、情愛――色々な感情が重なり合い、最後の証言者へと繋がる。 まさしく落語を聞くように、「物語を聞くこと」そのものが面白い一冊だった。
7投稿日: 2026.02.09
powered by ブクログ悔しさって、人を強くも弱くもする。だからこそ、忘れてはいけない。自分が何をしてきた、のではなく、人に何をしてきたのか、を。
0投稿日: 2026.02.09
powered by ブクログ非常に爽やかな気持ちにさせてくれる一冊。 久蔵の章あたりから、ある程度エンディングのからくりは予想できたが、それ以上に登場人物それぞれが道理のままに行かぬ人生を強いられながらも、しなやなに受け止め、そして人としての心を忘れずに助け合う姿に感動。 本当に価値のある人生とはどういう生き方かも考えさせられた。 良い本です!
0投稿日: 2026.02.08
powered by ブクログ二年前の睦月晦日、雪の降る夜に、木挽町の芝居小屋の裏手で一件の仇討があった。「父の仇、作兵衛。討ち取ったり」と高らかに首級を上げ、闇に消えていった菊之助。衆人環視の中行われたこの仇討について、目撃者に話を聞いてまわる一人の武士がいた。彼はいったい何者で、何を調べているのか。 彼が話を聞きに行った人たちが、仇討ちの様子と自分の過去を語っていきます。1人目は、森田座の木戸芸者一八。2人目は、殺陣の指南をしている立師与三郎。3人目、女形の二代目芳澤ほたる。4人目、小道具の「阿吽の久蔵」とそのお内儀お与根。5人目は、戯作者〈筋書きの金治〉。そして6人目は……。 おもしろかった。こういうミステリー好きです。いろんな人に話を聞いていくうちに、だんだんつながっていって真相がわかってくる。グイグイ読ませますね。 語り手自身の過去の話がまた、みんなじぃんと切なくて、それぞれ口調が違って個性的で、すごく良い。声に出して読みたくなります。 全編誰かの語りなので、たくさん名言があるのですよ。上方大坂の筋書並木五瓶さんのセリフ「面白がったらええんとちゃいますか」も大好きですが、ここでは締めとして、金治さんの語りからひとつ書いておきます。 〈どの道を進んでも、いずれは墓穴に入る。それでも生きながら棺桶に詰められて知らぬ間に運ばれて行く人生よりは、曲がりくねったって手前の選んだ道を進みたい〉
0投稿日: 2026.02.08
powered by ブクログこちらもKindle Unlimited。映画化きっかけで読んでみた。江戸時代が舞台で特徴的な言い回しとか言葉遣いが馴染めるかな?と思ったけど杞憂でした。軽快な文章で当時の社会背景等に詳しくなくてもすらすら読めた。結末はちょっと拍子抜けというかあーそんな感じね、とやや興醒めしつつも、ああだからそういうことだったのかと全部繋がったのは鮮やか。
0投稿日: 2026.02.07
powered by ブクログ映画の告知が無性に気になって、原作を修めておきたいと思い購入。 江戸時代において、血なまぐさくも誉れ高い仇討ち。その一部始終が、小気味よく、かつ、どこか愛情をもって語られていくのが面白い。 一人の少年のあだ討ちを発端に、社会に居場所がなくうまく生きることができなかった己の人生を、主人公に伝える語り手たち。その内容に胸がぎゅっと苦しくなったり、人情味を感じて心が温かくなったりする。物語を読むということは、本を通して登場人物たちの人生を追体験するものだとあらためて実感する。 読み進めるにつれ、主人公とともにあだ討ちの真相に近づいていく。「あだ討ち」の種明かしは驚きというよりも、これまで語り手となってきた人たちの優しさをしみじみと感じるものだった。読書が楽しい、良い作品だった。
0投稿日: 2026.02.07
powered by ブクログ木挽町の芝居小屋の裏手で、菊之助が果たした見事な仇討。父の仇、作兵衛の首をとる。 それから二年後、目撃者を訪ね歩くところから話ははじまる。元幇間、立師、衣装部屋の女形……。 「立派な仇討」と語られるあの夜の真実とは。 それぞれの「目撃者」たちの話にものめり込んでしまうほどの生き様がある。 仇討ちといえば忠臣蔵か蘇我物か。 芝居の町だからこその人情劇。 人との関わりが薄くなりつつある昨今、ラストの真実に辿り着くと胸が熱くなる。 ラストを読み終えたら、また最初からもう一度読みたくなる。 色の表現も美しく、読みながら場面が頭に浮かんでくる。 映像化されるのも納得。 ますます映画が楽しみになった。
0投稿日: 2026.02.07
powered by ブクログ話題になっている最近のミステリーが読みやすいけれどあまり面白いと感じられず、自分の感じ方が何か今までとズレてきたのかなと残念に思っていました。 この本を読んで安心しました。こんな読後感が好きだったのだと。すぐにもう一度読みたいとまた最初から読み始めています。映画化で誰がどの配役なのか想像しながら読むのも楽しめそうです。
0投稿日: 2026.02.06
powered by ブクログその結末にはホッとしてタイトルの意味にハッとして読んでいてホロリともさせてくれる大満足の一冊。 5人の目撃者から見えてくる1つの仇討ちの真相は一気に読まされた。 人情ものは心に沁みます。
0投稿日: 2026.02.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白くて3日で読了。きれいな終わり。 木挽町の登場人物に悪い人はおらず、皆苦悩を乗り越える時に覚悟を決めている。だから美しい生き様に思えるんだろうな。
0投稿日: 2026.02.04
powered by ブクログ「あだ討ち」の場面は少々芝居がかった感じがしたが、なんでこれほど単純な事を何人もの人に聞くのだろう。 これが読み始め印象だった。 まあ語る人の生い立ちや、過去の経験などについて聞くのも一興なのかとも思った。 それが少しずつ変わっていく。 単純だと思った「あだ討ち」に何かが伏せてある。 そうなると俄然と面白くなる。 読み終わると、物語の構成の上手さに驚いた。
8投稿日: 2026.02.04
powered by ブクログ仇討ちの顛末を語る人達の生き様の違いが、語り口調に表れて、さらに生々しく表現されて面白かったです 読み進むにつれて枝分かれしていた話が一つにまとまって、さらに思わぬ展開となり、一気に読了しました これが映像で観れるのが楽しみてす!
0投稿日: 2026.02.02
powered by ブクログミステリー仕立ての人情物といったところ。 章ごとの語り手たちの人生がしっかり描かれていて、人情味が感じられるのと同時に、物語の結末に対する納得感にも繋がっていたように思う。
0投稿日: 2026.02.01仇でなく「あだ」。やさしくも愛しき木挽町の人々。読後感が最高
これはプロならずとも、映像化したくなる作品ですよね。私は巻末に掲載されていた中島かずき氏の特別エッセイで知ったことですが、これを原作とした歌舞伎もあるのだそうな。さもありなんと思います。また仇ではなく、「あだ」というのも中島氏の指摘で気がつきました。なるほどね。 まず、仇討ち自体は、冒頭で前書きのようにすぐに紹介されます。そして、そこからが本編がスタート。第1章と言わずに第1幕というところも粋です。物語はこの仇討ちから2年後、なぜかその仇討ちの様子を木挽町に棲まう人々に聞き取り調査をして回る男が登場します。いったいこの男は何者なのか?なせ今更聞き回っているのか?また、そもそも仇討ちの原因となった事件とは、いったい何? どこかミステリーか推理小説の様に物語は展開していきますが、その内読んでいる我々には、いやいやこれはひょっとすると。。。と思えてきます。そのストーリー展開というか、物語の構成がとても見事でありました。 一方、第1幕における仇討ちの描写は、クリエーターならずとも思わず映像化したくなりますよ。それは雪の降る晩。あたりは真っ白です。芝居小屋から聞こえる三味線の音。そこに立つ鮮やかな振り袖姿の女性?その振り袖を脱ぎ捨てると白装束の前髪の美しき若衆。相手は強面の博徒。朗々と仇討ちの口上を叫び斬り合いが始まります。そして吹き上がる血しぶき。ね!もうこれだけで映像が見えるようではありませんか。 で問題は、なぜ2年後にその様子を男は聞き回っているのかです。読み始めは、あたかも謎解きのような感じで読んでいましたが、徐々に聞き取り対象である木挽町の関係者が、実に様々な人生を歩んできたことの方に興味が移ってきました。そこかしこに伏線があり、謎解きの方は読み進んでいるうちに、はは~んと想像するとおりの結末ではありました。 でもひょっとすると、作者の意図は仇討ちという行為そのものよりも、ラスト近く述べられていることだったのかもしれません。 現代においても自分の思い通りに人生を歩んでいる人はそうはいないでしょう。道理のない事、ままにならないことも沢山あります。でも、それをしなやかに受け止めて生きる人々がいる。心ならずも悪所に身を置くことになった人が、ある一人の武士を、いやそれだけでなく、藩そのものを救った。これだったのでしょう。それは夢物語?たしかにそうかもしれません。でも、苦労を重ねた人、失恋した人が、他人に優しくなれるということもあるでしょう。 ま、それはともかく、ここ何作か読んだ本の中で、読後感は最高の一冊でした。映画公開が待ち遠しいです。
0投稿日: 2026.02.01
powered by ブクログ雪夜に木挽町の芝居小屋の近くで若衆の菊之助が自分の父親を殺害した下男に仇討ちを行った。これが俗にいう『木挽町の仇討ち』である。その2年後、菊之助の親類を名乗る男がこの仇討の背景を探る、といった話。 あらすじすら読まず読み始めたので、最初は仇討ちを目撃した人々の『なぜ木挽町に流れ着いたのか』という話を聞く意図がつかめず乗り切れなかった。途中を過ぎたあたりでこれらの話が背景に絡み合ってくると非常に楽しく読めた。時代ものですが、確かにミステリの要素あるなと。 この度、映画化されるようです。「菊之助の親類」が主人公のようですが、小説では影は非常に薄いです。この縁者の行動のなぜを考えながら読むことができて、非常に良かった気がします。原作と映画で味わいが違いそうなので、楽しい読書でした。
47投稿日: 2026.01.29
powered by ブクログ展開は途中で読めてしまったけれど、様々な人の視点から徐々に物語の真相が明らかになるストーリー構成は面白かった。 個人的に不穏な物語は得意ではないため、潔く人の良い登場人物ばかりでさっぱり読めるのもうれしいポイント。
1投稿日: 2026.01.28
powered by ブクログ江戸・木挽町には、大きな芝居小屋が3軒、その他にも小屋が立ち並んでいた。 その一角で、雪の降る睦月の晩に、元服前の美しい若侍・菊之助は父親の仇討ちを見事果たした。 一見博徒のような風体の大男・作兵衛が、菊之助の仇の相手だった。 この仇討ち事件の目撃者は数多く、たちまち木挽町界隈の人々の語り種となった。 仇討ち事件から2年ほど経過した辺りで、菊之助の知り合いという若い侍が木挽町に現れ、目撃者たちに仇討ちの様子を尋ねて話を聴きまくった。 何故にこの若侍は菊之助が起こした仇討ちの話を聞き及ぶのか⋯、その話の内容から仇討ちの真実に迫る物語だ。 この物語の構成は6話からなっていて、1話ごとに芝居小屋に携わっている人が語り手となって物語が進んで行く。 語る人たちは、れぞれの人生に辛酸を舐め、迷いに迷い、悲しみの中から乗り越えて生きてきた、ある意味で強者たちだった。 その人々は、なぜか菊之助と密接な関係を築き、仇討ちが成就するように裏から協力を惜しまないのだ。 物語は菊之助の仇討ちが果たされたところから始まるのだが、なぜ菊之助は父親の仇を打たなければならなかったのか⋯。 仇となった作兵衛は、何故に菊之助の父親を斬ったのか⋯。 仇討ちの話を聞き回っている若侍は何者なのか⋯。 仇討ちの目撃者たちの話を通して、仇討ちの真実が浮かび上がってくる物語だ。
9投稿日: 2026.01.28
powered by ブクログ面白かった。 事の顛末は賛否が分かれそうだと思ったけど評価の高さを見るに、そんなこともない。 構成が面白く2回も3回も読める。
11投稿日: 2026.01.27
powered by ブクログ見事なあだ討ち。天晴れでした。 世の中で居場所を失った人達だからこそ、人の立場や気持ちをくむことができたように思いました。 「木挽町の仇討」の目撃者を訪ねる武士。 世の中の悪所と呼ばれる芝居小屋で救われた人達に、仇討のことを聞きます。それと同時に彼らの生きざまも。元幇間の木戸芸者、立師、衣装係の女形、小道具係、筋書。彼らが語る仇討の様子と今までの生きざまから、徐々に仇討ちの真実が浮かび上がってきます。 仇討のことを話す彼らの人生も紆余曲折あり、悲喜こもごもで読みごたえがありました。 仇討を果たした菊之助、仇の作兵衛そして木挽町の人達。本当にお見事でした。 なぜ仇討ちではなく、あだ討ちなのか。 それがわかったときに、この小説の面白さが倍増しました。 〈目次〉 第一幕 芝居茶屋の場 第二幕 稽古場の場 第三幕 衣装部屋の場 第四幕 長屋の場 第五幕 枡席の場 終幕 国元屋敷の場 特別エッセイ 夢に酔う、嘘に救われる 中島かずき ○直木賞、山本周五郎賞受賞作品。
59投稿日: 2026.01.27
powered by ブクログ大勢の人から見たあだ討ちの話を何回も聞いてどんな展開になるのかと思ったら! 最後の章を読んでスッキリした。ミステリーを交えた人情ものみたい。よかったね…
1投稿日: 2026.01.26
powered by ブクログ事件に関わった者のインタビューにより全貌が暴かれる、ミステリー仕立ての時代小説。意外な構成ながらも、一人一人の辿った道の丁寧な描写により作品に惹き込まれる。 永井沙耶子氏の作品は初めて読むが、他の作品も鎌倉時代を舞台にしたものなど変わった設定が多い印象。今後も既存の形式に捉われずに、時代小説を牽引して欲しい。
1投稿日: 2026.01.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
芝居小屋での連続インタビュー形式で話が展開して、じょじょに真実があきらかになっていく大筋のストーリーとインタビューを受けた人の半生とが織り成す感動の小説でした。第4幕、第5幕が自分は大きく感動しました。 第5幕より 「『お前さんが御無沙汰だって、幇間の太一が言ってたぜ。葛葉が落籍されるって話だから落ち込んでいるのかって気にしていたけど、お前さん、そういう性分でもないだろう』 喜兵衛に言われて、言葉を失くす。 いっそ葛葉が落籍されて落ち込んでいるっていう方が、人として真っ当だろう。話はむしろ逆なのだ。 『葛葉に惚れられていると分かって、怖くなった・・・』 喜兵衛に笑われるかと思ったのだが、存外、ふうんといって渋い顔をした。 『そりゃあ仕方ねえなあ』 俺は喜兵衛の答えを聞きながら、苛立っている自分にも気付いた。 『陽気に楽しく遊んでいたはずだったんだ』 金を払った遊びの場だった。それなのにどうして、こんな風に苦さや痛みを覚えなければならないのか。手前勝手な理屈だが、俺はそう思っていた。 すると喜兵衛は苦笑した。 『遊びだと割り切っていたとしても、ひょいと情が顔を出すことだってある。明るく楽しいだけの奴なんてこの世にいねえよ。どんな奴も手前の中の暗い闇やら泥やらと折り合い付けて、上手いことやっているだけだ。そいつを見せ合う相手が欲しいと思うのも情ってもんさ。それが葛葉にとってはお前でも、お前さんにとっては葛葉じゃなかった。それはそれで仕方ねえけど、情は情だと分かってやりな』 いつもは陽気な兄貴分の喜兵衛の声が、静かで落ち着いて聞こえた。 『兄さんにはいるんですか。そういう相手が』 すると喜兵衛は首を傾げた。 『さあ・・・いたり、いなかったり。こればっかりは、着物を脱ぐとか脱がねえとかとも違う話だ。見せ合う相手は女とも限らねえ。男かもしれねえし、木やら石やら、仏みてえなもんかもしれねえ。ふいとこいつに預けたいと思えた時に、少しだけ心持が楽になる。一時でも葛葉にとってお前さんがそういう男だったってことは悪いことじゃねえよ』」 山本周五郎を彷彿とさせる印象はありますが、すこし謎解き的な要素が色がちがって純粋な人情話という感じではないところがあります。第五幕が意外で驚くところはありましたが、第4幕で展開が想像できてしまうので全体としてミステリーの「やられた感」はそこまでではないです。個々の半生の話は心打つものがあります。
1投稿日: 2026.01.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いきいきとした江戸の町人の様子が容易に想像できる、鮮やかで読みやすい文。 時代物なんて一切読まないのに、とても読みやすくて物語に引き込まれた。 オチは割と序盤で想像がついてしまったけれど、 だからこそ自分が木挽町の一員になったような気持ちであだ討ちを応援していた。 辛い境遇にある人にぜひ読んでほしいな、と思う本だった。
5投稿日: 2026.01.25
powered by ブクログあだ討ちの話しか…と思いなかなか手に取らなかったのだけど、ブクログの評価の高さに不思議な気持ちで読み始めた。びっくりまさか、ですよ。いやぁ、人情物が沁みる年齢になりました。すごくよかった。
2投稿日: 2026.01.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった。 時代ものとか芝居ものには全く触れてこなかったものだから、今回の映画化+先輩のおすすめでやっと手に取るに至った。 各章では語り手の深くて重いバックボーンと、あれは素晴らしい仇討ちだった!ということが描かれているのだが、前者が9割で仇討ちの真相はなかなか見えてこない。 それが最終幕で一気にわかってくる。バックボーンをしつこく聞き回っていた理由。あだ討ちの理由。あとがきにもあったが、重さや人生の辛さをしっかり重厚感つけて描きつつも、後味が爽やかで人生の光を感じるような温かい話になっている作品というのはなかなか描けない気がする。すごいなあ。映画観るのもたのしみ!
1投稿日: 2026.01.22
powered by ブクログとても面白い本でした。少しずつ尻上がりに、話が面白く、かつ、いろんな秘密が明らかになっていきます。 すべて、それぞれの章の主人公の語り口調で、進んでいきます。それぞれの関わり合う人々の人生の苦難と救いが語られます。 「あだ」討ちとなぜ題名がなっているか、最後でようやくわかりました。 最後は爽やかに終わります。一人の純粋な武士のために、皆が知恵を出して、なんとか苦悩から助けることとなり、良い読後感でした。 映画も楽しみですね。
9投稿日: 2026.01.20
powered by ブクログこれは仕立て方がうまいな。面白かったです。 てっきり仇討ちそのものを描くのだと思っていたのだが、違った。どういうことなんだろ、と思いながらだったが話し口調がどうにも軽快でその場で本当に聞いてる気分になる。それぞれから見た仇討ちがひっくり返されるのも見事。読者の囲い込みがうまいですわ。 歌舞伎で舞台化されたとのことだが、これは観てみたいと思わせるね。
1投稿日: 2026.01.20
powered by ブクログほほう、こいつはお見事でおますな。 読ませ方天才かいな。 云ってしまえば、たった6人の長台詞のみで構成されてるんよな、この小説。 それでここまで読ませるとは…。 永井紗那子さん、勉強不足で存じ上げなかったけど技術ハンパないっすね。 小説の登場人物をキャラ立たせるって映像がない分、セリフ回しに掛かってると思うけど、この小説の登場人物はとかくキャラが立っとるのよ。 皆、江戸弁を遣うのにまあ口調の使い分けが上手い。 ずっと感心して読んでおりましたわ。 肝心の物語も芝居小屋を軸にして、あのオチでしょう。そりゃそうなんだけど最高だわな。 タイトル大回収という、ケーキの上のイチゴのようなご褒美まで付いてきて、ミステリー好きのわたくしもニンマリです。 個人的に勿体無いと感じたのは、最終章の語り部ですかねー、あのみんな大好き菊之助殿がベラベラと語るのは正直冷めたかなー。 語り部を代えるか違う読ませ方でも良かったかもですかね。 とわいえ総じて直木賞に相応しい大傑作だと思いました。 いやー永井紗那子さん覚えましたよ、他のも読んでみようそうしよう。
20投稿日: 2026.01.19
powered by ブクログ面白かったのですが、それぞれの章で登場人物の語り口で話が進むのが、私には合わなかったかな。 大げさに言えば、電話の片方だけの会話を聞いてる感じです。 どの登場人物たちの来し方も、しみました。 江戸時代の身分の不条理がテーマだったのかなと思いました。
1投稿日: 2026.01.17
powered by ブクログこれほど、読むページが進むごとに、少しずつ種明かしがされていくストーリーは、久しぶりかも。 当たり前だが、読んでいくたびに、だんだん面白くもなっていく。 終盤では、「あぁー」と思わず声が出た。 しかも、この「あぁー」には、いろんな意味が含まれている。 その仕掛けは見事で、登場人物たちの思いはやさしくて、読んでる方も肩の荷が降りた感じ。 出会う人たちによって、自分の人生が変わってしまうこともある。 それに、自分がその人たちとの縁を、どう大事にするか、も関わってくるのかもしれない。 最後にそう思った。
0投稿日: 2026.01.17
powered by ブクログ全く事前情報が無い中で読み始めた。 これから何が始まるのだろうか?というワクワクと違った感覚で読み進めていた。 伏線回収なのか?なんだろう的な感覚に途中なっていたが、いや、そうでもないぞ、どうなっていくのか分からなかった。 そーいう事か!的な事がチラホラ!面白い!! 最後はちょっとほのぼのとした感覚で読了となりました。 この演目での歌舞伎が公演されたとの事。納得です。 これから映画も上映されるとか。 いい本でした。
1投稿日: 2026.01.17
powered by ブクログ立ち上がりの『仇討ち』という血生臭いシーンから、清い主人公と周りを固める人情味溢れる人々のやりとりで紐解かれていく様が非常に面白く一気読みでした!
2投稿日: 2026.01.17
powered by ブクログ面白かった。 若い侍のあだ討ちを目撃した人たちからその侍の演者という人物が聞き取る。あだ討ちは芝居小屋の町で起きた。芝居に関わる人たちからあだ討ちの話と、語り手それぞれの来し方。何をしてきた人生なのかをつぶさに聞くところ、たいへん興味深い。 いろんな人の生まれ、仕事、どうしてその仕事にたどり着いたのか。あだ討ちの事件を追いながら、語り手の思い出や、気持ちに迫る。 どんなあだ討ちだったのか、あだ討ちに繋がる事件がなぜ起きたのか。そこのミステリーも引きも良く、江戸情緒もたっぷりで、楽しく読めた。
37投稿日: 2026.01.13
powered by ブクログ今年最高!(今年まだ10日しか経ってないけど)前から気になってたけど、映画化の前には絶対読もうと。江戸の人情に、サスベンス要素にと、最高に良かった。
3投稿日: 2026.01.11
powered by ブクログ読み終えると「一本取られた!」と膝を打ちたくなった!読み終えたときに、その真価が発揮されて「読んで良かった!」と思える素晴らしい作品。ただ正直なところ、面白くなってくるまでにやや時間は要します(個人評)。面白さバロメーターは若干スロースタート。それは歴史小説であることや登場人物たちの語り口が江戸っ子言葉であることによるもので、現代人には馴染みがないゆえに、文章がスッと入ってはこないからなんだと思う。でも、途中から「ん…?これはミステリ…?」と気付き始めてからはグイグイ引き込まれるし、最後に全てが繋がる痛快感と、その真相のありようには心が震えた。木挽町で起こった仇討ち事件について、目撃者それぞれの視点から事のあらましが語られる叙述的な構成。最後まで読み切ると、帯に書かれている「人情と驚きが感動を呼ぶ傑作」というのがまさにその通りと感じるし、タイトルの意味も分かる(そもそも読み始める時点で疑問を抱くようなタイトルではないのだが、読み終えると、もう一つの気付きがあるのです、笑)。崇高さや高潔さって美しいけど、もっとしなやかに生きることもまた素晴らしいんよなーと思わされた。とにかく木挽町の人たちが愛おしい!笑。読書好きにはぜひ薦めたい一冊。映画化されるようなので、それも絶対見たいな!
6投稿日: 2026.01.11
powered by ブクログ完璧!パーフェクトなエンタメ江戸時代小説でした!ストーリーも構成も登場人物も全て素晴らしかった。時代背景が過去だからこそ出来るミステリー。やれ伏線だの、やれトリックだの、といちいち粗探しされる昨今の窮屈なエンタメ界隈に『野暮だねぇ』と一蹴してしまう『とびきり粋な』作品でした!
3投稿日: 2026.01.11
powered by ブクログ直木賞受賞作を読むシリーズ。ミステリー要素あり、登場人物たちの人生や感情がいきいきと描かれていて、ハッピーエンドのすっきりした話で良かったです。登場人物それぞれの生い立ちの話がメインという感じでした。傑作で直木賞納得という感じです。
29投稿日: 2026.01.11
powered by ブクログ菊之助のあだ討ちについて、本人ではなく、周りの人々からの描写を通じて真相が明らかになっていく、いつの間にかそのそれが大きなうねりのように見えるようになる構成が素晴らしかった。 人の目を気にしすぎることはよくないけれど、人からどう捉えられるかで評価が決まってしまうのもまた事実。だからこそ、人々が菊之助のことをどう気にかけて見守っていたのかが分かった時に、胸が熱くなりました。
1投稿日: 2026.01.10
powered by ブクログ良い筋書きです。なるほど映画やドラマにしたくなる。言い様によっては素晴らしい脚本を読み終えたような。ぜひ映画を見てみたいと思う。
2投稿日: 2026.01.09
powered by ブクログ映画化される作品とのことで予備知識なく読み始めました。 各章で語られる登場人物の物語が深い内容のものばかりで仇討ちそっちのけで惹きつけられました。 構成もインタビュー形式のようになっていて読みやすかったです。 久しぶりに爽やかな読了感の作品に出会いました。 映画も観てみたいです。
1投稿日: 2026.01.07
powered by ブクログ素晴らしい作品でした。 芝居小屋の人々の暮らしや、芝居小屋に来るまでの経緯、芝居人としての矜持をたくさん詰め込んだ作品でした。 最後の「国元屋敷の場」はすべての答え合わせがドミノのようにカタカタと倒れていくようで最高でした。 時代小説は私たちが最近置いていってしまっている、粋や人としての筋というものを思い出せてくれる。 2026年もいいことも悪いことも色々あると思います。時々、自分が生きる世界が嫌になるけどそういうものを飲み込んで生きている人たちの健気な姿がこの小説にはありました。凄く救われました。できるところまでやってみようと思います。
19投稿日: 2026.01.07
powered by ブクログあっという間に読み終えました。非常に面白かったです。池波正太郎先生の短編を読んだ後のような、爽やかな読後感を得られました。話の構成もユニークな構成で、クライマックスをさらに盛り上げてくれたと感じました。あと、各登場人物に対する愛にあふれていますね。
4投稿日: 2026.01.04
powered by ブクログ大変おもしろかった。 章ごとにいろんな人のいろんな話を聞いているうちに、「あだ討ち話」がどんどんと膨らんで色鮮やかに、最後には何回も聞いたあだ討ちの場面がありありと目に浮かぶようでした。 人の優しさや愚かしさとか人生のうまくいかなさとか、綺麗に昇華させて、あと味もスッキリです。
3投稿日: 2026.01.04
powered by ブクログ「昔特有の言葉遣い。読み進めるのに苦労しそう。」そんな印象を持ちながら読み始めた。躓く箇所は確かにあったけれど、語り手が伝える彼らの歩んできた人生の背景を知るにつれ、ページをめくる手が止まらなくなった。 各章で格言のような文言が登場し、お気に入りのフレーズを見つけることもできた。 じわっと胸に沁みる場面も多々あり、感情を揺れ動かしてくれた作品。来月に映画化されるとのことで、映画館で各登場人物を観れるのが非常に楽しみです。
3投稿日: 2026.01.04
powered by ブクログ最後まで読むと「なるほど!そうきたか」と気が晴れる心地。最初は何の話なのか、どうなっていくのか見えないけれど、個々の話が仇討ちの詳細を明らかにしていく様子にどんどん読み進む。人情や市井の人々の生き様の話に心打たれ、全体ではミステリー風でおおっと驚く。泣けるし面白かった。
3投稿日: 2026.01.03
powered by ブクログ仇討ちの物語として始まるけれど、読み進めるうちに目に入ってくるのは、人が生きてきた時間の重さでした。 それぞれの語り手が抱えてきた選択や諦めが、静かな言葉の裏に滲んでいて、差し出される人生の断片に思わず涙がこぼれました。 誰かを裁くためではなく、ただ生きてきた道のりを受け止めるための語り。 その厚みのある人生芝居の幕が降りたあとには、私の胸には冴えわたる柝の音が快く響いたのでした。
15投稿日: 2026.01.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2026.01.01 温泉でたらたら過ごしながら べらぼうを完走し、爆烈忠臣蔵を観て いま読むからこそ思い描ける絵があったと思う 作兵衛について詳らかになるにつれて おおよそ筋というか顛末は読めるのだけど 読めてもなおページを繰る手が止まらない この木挽町にいる一人ひとりが 様々背負ってなお人として生きる姿に 読んでよかったと思える 2026年の幕開けに相応しい爽やかな筋
2投稿日: 2026.01.01
powered by ブクログAudibleにて 映画化されると聞き、読んでみることに 時代物が好きでよく読むが、映画化されるとなると自分の好きな地味ぃな普通の人の人情物ではないのかな、でも聞いてみるかなー で期待せずにスタート。 が、 いやぁ、読後感の炭酸水を飲んだあとのようなスカっとした良い気分、面白かったぁ! とんでもなくびっくりするようなすごいどんでん返しとかがあるわけじゃない、読み進めて行くうちになんとなく、「あ、やっぱりそーゆーこと?!」と驚きはするけれど、それがまた人情物好きにはたまらないどんでん返しで顔がニヤニヤしてくる。 映画化が楽しみな作品です。
1投稿日: 2025.12.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
購入。 積ん読からの読了。 これ、読み始めたら涙が止まらないんだけど。何この人情物。 やばい、マジで泣けてくる。 最後、清々しい読了感。 スゲー。 ほかの作品も読んでみたい。
4投稿日: 2025.12.29
powered by ブクログ初読みの作者さん。 皆様の★も高いし、直木賞&山本周五郎賞受賞ということで期待値も上がる。 どんな話かも知らずに読み始めたが、仇討ちから2年後にそれを果たした武士の縁者という若侍が現れ、仇討ちを目撃したという人たちにその時の様子に加え、それを語る人の“来し方”を聞いてまわるというお話。 なんだ、仇討ちそのものの話ではないのかいと思ってしまったが、木戸芸者、立師、衣装部屋の女形に小道具係、そして筋書と、芝居小屋に身を置く5人の語りは、落語か講談を聞いているようなリズム感が心地良く、そこに流れ着いた顛末はどれもがそれぞれ面白い。 そうこうしている内に、このあだ討ちにはなにやら裏があることが知れてきて…と、いやいや、よくできたお話だった。 特別エッセイを寄せられている方が単行本の帯に書かれた推薦文を『ミステリ仕立ての趣向に芝居町の矜持が浮かび上がる。なんとも気持ちのいい小説だ』とされたそうだが、まったくその通り。 木挽町は現在の歌舞伎座がある辺り一帯のようだが、そこで舞台に生きる人たちの恬淡闊達な生き様が清々しく、武士の世にあって河原乞食と蔑まれる身ではありながらも、仇討ちというしきたりの中で苦悩する若い武士に寄り添う姿がとても好ましかった。
83投稿日: 2025.12.28
powered by ブクログ映画化されることを知り、読み始めました。 ストーリーの大筋は序盤でなんとなくわかります。 大筋を補完していく上で登場してくる人物が魅力的です。 人情ものは心に沁みます どんどん引き込まれ,あっという間に読み切りました。 読後感は良いです。
27投稿日: 2025.12.24
powered by ブクログ森田座という芝居小屋の職人や芸人が語る「あの日の仇討ち」 てっきり、語り手によって仇討ちの場面が肉付けされ立体的になっていくものだと思っていたら、どうやら1つの真実も隠されていそう。 それぞれの語り手の半生の話も面白くどんどん引き込まれていき楽しく読み進めたが、その分仇討ちの場面は薄まっていたように思う。 1人の青年を放っておけない大人たちが打った一世一代の夢芝居。優しくて温かい物語だった。 欲を言えば、最終場の答え合わせの語り手が別の人だったらなと思いつつ、この人しか語る人が居ないというのが、温かい真実なのかと余韻を楽しみつつ感慨にふけることとする。
42投稿日: 2025.12.22
powered by ブクログ雪の夜、木挽(こびき)町の芝居小屋の裏手であった見事な仇討ち。その真相を尋ね歩く1人の侍のお話。 登場人物がこちらに語りかけてくる口調で書いてあり、自分が物語の主人公になったような感覚に没入してしまい一気に読んでしまった。 少しずつ見えてくるあだ討ちの真相。でもどこが腑に落ちない。語り部の町人たちが"知っている"ことと"見た"ことは同じなのか? 町人たちの優しさや温かさを感じられる時代劇ハートフルミステリー。
6投稿日: 2025.12.22
powered by ブクログ2023年初版。著者の作品は初めて読みました。面白かったなあ。人情小説のようで、謎解きサスペンスです。あだ討ちの目撃者に、仇を討った若侍の縁者の侍が、目撃した人物に状況を尋ね歩くという物語。目撃者たちの証言と目撃者たちの生い立ちが読めます。どの目撃者も、いろんな苦悩を抱えながら芝居小屋に辿り着いています。ホロリとします。来年、劇場公開とのことなので楽しみにしています。
39投稿日: 2025.12.21
powered by ブクログ語り綴られていくうちにどんどん引き込まれる。救われるような回収とその展開は、アガサ・クリスティの名作を彷彿させる。映画の公開が待ち遠しい。
5投稿日: 2025.12.21
powered by ブクログ時折り時代ものを手に取りたくなります。あだ討ちというものは時代ものならではで楽しめました。舞台が芝居小屋で固くなり過ぎなかったのも良かったです。
10投稿日: 2025.12.19
powered by ブクログある雪の降る睦月晦日の戌の刻 木挽町芝居小屋の裏手にて1件の仇討ちあり… 「我が父の仇、討ち取ったあり〜」 これが世にいう「木挽町の仇討ち」ィィ〜 何?この仇討ちについて知りたいとな? 参拝交代でやってきたという若侍に、この仇討ちを見ていたという芝居小屋の関係者がリレー式に語りだす 呼び込みの口上の木戸芸者の一八 役者に剣術の振り付けをする与三郎 衣装係の芳澤ほたる 小道具係の久蔵…代わってお与根 (笑) 戯作者の篠田金治 まぁ、みな喋る、しゃべる 仇討ち以外に、それぞれのこれまでの自分の生き様まで… いやいや、仇討ちの真相だろっ! と思うのだが、な〜に気がつくとその語りに引き込まれていたねぇ… そして終盤になって、この作品がミステリーであることにやっと気がついたよ… こりゃぁ、やられたねぇ… 役者は揃ってた!って訳かい!(笑) お江戸の人情話にミステリーとは… いやいや、これはおもしろかったってもんさっ〜 きっと時代物が苦ってってお方も読みやすいんじゃないかい! ぜひとも読んでもらいたいねぇ~
22投稿日: 2025.12.15
powered by ブクログ読み始めの時はこれどうなんのかな?と思って読み進んで途中からこうなるんじゃないかなと予測を立てながら読み込んでいき、ラストは予想の上をいってくれてとても良かったです。 読後はスッキリしていますし、続きも気になる書きぶりが素晴らしく一気に読めました
10投稿日: 2025.12.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2025/12/14 おもしろかった!もったいないからゆっくり読んだ。 展開が憎い!うまい! テンポよい語り口で引き付けて、でもちょっとだけ違和感を残す。 あれ?と思ってるうちに次の人。 またテンポよく話に引き込まれ、あれ?あれ? めっちゃ気持ちいいい。 最後まで読んでも気持ちいいまま本を閉じた。 最高じゃない?東映さん、映画化頼むよ…
3投稿日: 2025.12.14
powered by ブクログある箇所から、「もしやこのあだ討ちは…」と、想像してしまったが、それ以上に内容に引き込まれ、読み終わりの清々しさは格別だった。
3投稿日: 2025.12.14
powered by ブクログ直木賞と山本周五郎賞、さらに映画化と知って読んでみた。 結果これは大当たり。ラストをあれこれ想像しながら楽しんで読めた。 悪所とよばれる芝居小屋に流れ着いた人々。 元幇間、立師、衣装部屋の女形、小道具係、戯作者。 彼らが2年前に木挽町で菊之助が成し遂げたあだ討ちについて語っていく。聞いて回っているのは菊之助と同じ年頃の武士。身の上話もしきりと聞きたがるので、少しずつ語るうちに彼らの来し方と人柄がわかってくる。 当時あだ討ちをたてたら届け出て、成すまで自分の藩に戻れなかったという。相手が見つからずにそのまま流れ者になってしまうこともあるのだと。ようやく親の仇に出会ったら名乗りをあげて討ち合い、証明するために首級を持ち帰る。 それを若者に強要するとはなんと苦しい制度だろう。 時代はどうやら『べらぼう』と同じ頃。 悩む菊之助に江戸の人情は厚い。彼らは魅力的でとても粋だ。
16投稿日: 2025.12.11
powered by ブクログ面白かったです。 時代小説だけど、難しい言葉も使われておらず読みやすかった。 数人の登場人物へのインタビュー、最後にはあだ討ちした本人の語りで締めくくり。最後にいろんな物事がつながって、そういうことか!と気持ちが明るくなりました。
3投稿日: 2025.12.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「ミステリー仕立ての中に、芝居街の人々の温かさが混じり合う」なんとも綺麗な終わり方でとても感慨深く読ませて頂きました。
2投稿日: 2025.12.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最近読んだ中で群を抜いて面白かった。 それぞれの人生を見られ、芝居小屋でしか繋がってないかと思っていた点が急に線になり、板のように厚くなり、菊之助を支えていた。
4投稿日: 2025.12.03
powered by ブクログ思っていた以上に面白かったです。 ある『場』の時に「あれ?」と思って、その後からはもう本当にね、もう堪らんかったです。 読んでいる時には、とっても面白いんですけど、このインタビューされている方達の過去の話とかって必要なんだろうかと思っていましたけど、当たり前ですけどめちゃくちゃ大事でした。 無駄な話なんて何一つなく、最後の場で一気に花開くあの感じ。 そしてタイトルの意味が分かった瞬間。 最高ー!!! って思いました。 本当に楽しい時間を過ごせました。
2投稿日: 2025.12.02
powered by ブクログ第169回直木賞受賞作。 木挽町のあだ討ち。 木挽町で起こったあだ討ちの場面を、 堅物の武士が、どうやら聞き込みをしている。 聞き込みの相手は芝居小屋を仕事場とする面々。 それぞれの視点から、事の顛末を聞き届ける。 そして、それぞれに暮らしてきたこれまでがある。 人生と人生が寄って縒れたところ。 選りにも縁っての芝居小屋。 これぞ直木賞受賞作という作品だった。
1投稿日: 2025.12.02
powered by ブクログよい話だった。 日々誠実に生きること、自分の仕事をしとげることの大切さを考えた。出自を超えて、人間同士の響き合いが素晴らしい。
1投稿日: 2025.11.30
powered by ブクログ時代小説は嫌いじゃないんですが、なかなか手が伸びないジャンルのひとつです。しかし、「直木賞」と「山本周五郎賞」ダブル受賞と言われるとさすがにおおおお!?ってなりますよね。 仇討ちというテーマに対してかなり控えめな、美しいデザインの表紙、さてどのようなお話なのかとページをめくってみると、仇討ちそのものは序盤であっさりと終わってしまいます。そこから物語は仇討ちを見た人たちの話に展開していきます。 久しぶりにとても面白い小説を読みました。時代小説なので所々難しい漢字や見慣れない言葉が出てきますが、気合いでいけます(電子なので都度検索しましたが)。 映画化もされるらしいですが、これは表紙含め文字で味わった方がいいのではないでしょうか。
8投稿日: 2025.11.29
powered by ブクログ直木賞受賞作。あー、面白かった! 決着の予想はついたが、そんなことは些細なこと。 江戸後期、芝居町の木挽町であった仇討ち。 国元から江戸へ来た菊之助が、父の仇:作兵衛を斬った事件。2年後に詳細を検証したいと来た武士。 その武士に、仇討ちの様を5人の語り部たちが証言する。 武士の道を貫く人、武士を捨てた人、身分が低いとされた人。それぞれの人生物語も話を盛り上げる。 人外・悪所といわれていた芝居町が、敷居が高い歌舞伎へとつながり、梨園と呼ばれ一目おかれている昨今も興味深い。 何度か目頭が熱くなった、清々しい読了感
17投稿日: 2025.11.27
powered by ブクログ直⽊賞&⼭本周五郎賞ダブル受賞作品。 久しぶりの時代小説だったので、古風な言い回しや表現に慣れず戸惑いましたが、ジワジワと真実が見えてくる感じはまさにミステリー。人情物語でもあり、映画も面白いはず!
9投稿日: 2025.11.27
powered by ブクログ『立派な仇討』を芝居小屋の目撃者が自身の来し方も含めて語る。 一人ひとりが『立派な仇討』を語る中で見えてくる真実がじんわりと心にあたたかさをもたらしてくれました。 こういう作品だとは知らず、少し構えて読み始めましたが、読みやすくて登場人物の人情に触れるたびに救われる。 留めておきたい言葉も多かったです。 -作兵衛… 共にやってくれるか。
1投稿日: 2025.11.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主軸となる仇討の顛末もさることながら、一人称で語られる木挽町の人々の人生もじんわりと良かった。清々しく温かい物語。
1投稿日: 2025.11.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
木挽町で起きた仇討ち事件を、木挽町にある芝居小屋の住民たちから聞いた話をまとめたものだが、最後に実はこの仇討ちが本当はいわゆる仇討ちではないことが解き明かされる。この展開は痛快ではある。
1投稿日: 2025.11.20
powered by ブクログ江戸の芝居小屋を舞台に、木挽町で起こった「立派な仇討ち」が、目撃者の視点から語られる物語。仇討ちを成し遂げた菊之助の縁者が、彼と関わりのある人物を訪ね歩きながら、その真相に迫っていく。 物語は目撃者へのインタビュー(独白形式)で進行するが、この構成が非常に面白い。湊かなえの『告白』や『カケラ』を読んでいるような感覚を覚えるが、それを時代小説の枠組みで味わえることが新鮮だった。 本作は、仇討ちの真相に迫る過程がミステリー仕立てになっている。結末も十分に面白いが、真の魅力は、登場人物それぞれの人間ドラマにあるように思う。 五人の目撃者は、仇討ちの一部始終だけでなく、自らの生い立ちについても語る。皆、辛い過去や儘ならぬ世の中に翻弄されながら、悪所と呼ばれる芝居小屋に流れ着いた者たちだ。痛みや悲しみを知り尽くした彼らだからこそ、菊之助に何かを感じ取ったのだろう。その感情は優しさへと変わっていく。 江戸の「人情」と「粋」が詰まった、心に残る物語である。
1投稿日: 2025.11.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
直木賞と山本周五郎賞の同時受賞作品だが、歯に衣着せぬ感想を言えば、期待超えはならず。 時代物のミステリというのがざっくりした位置付け。ただ、歴史性を重んじておるわけでもなく、トリックに仰天というわけでもない。 では、なぜここまで評価されているのか。私なりの答えは「人情」の描写の手厚さと共感のしやすさにあると考える。 討ちたくない相手を仇とし、一方で武士としての生き方に縛られ、父の生き様を肯定することの背景が、普段の我々とはかけ離れた境遇のはずなのにどこか現代社会にも蔓延る理不尽さを思わせる。 嘘に救われるという解説にも納得。 辛口に書いたが、普通に面白かった。
3投稿日: 2025.11.12
powered by ブクログ第169回直木賞受賞作。 あ〜清々しい面白さ! 感想を書くとネタバレになってしまいそうなので、とにかく清々しい読後感でした。 あるあだ討ちを芝居小屋の面々が訪ねてきた武士に語っていく。話し口調が人情味あふれてサクサクと読み進められる。 題名からは想像もつかない面白さ。 映画化もされるようでそれも楽しみ。
40投稿日: 2025.11.07
powered by ブクログ木挽町って今も聞くよね、と、古地図アプリで検索。東銀座あたりか、と、知ったかぶりしながら読み進めたら、展開がテンポよくどんどん読める。 あだ討ちのあった木挽町界隈を、まったく新人の若手刑事が聞き込みしているよう。「義理人情」たっぷりの大人達が応えていく。 美しくも劇的な菊之助のあだ討ちは、なぜ、木挽町だったのか、なぜ、芝居小屋に関わるみんなが見守っていたのか。自分が江戸の芝居小屋に入り込んだ気がしたので、また古地図アプリを検索してみる。
1投稿日: 2025.11.04
powered by ブクログ何となく、終わりは読めたけど、分かっていても、感動するものはするし、斬新な描写も素晴らしく、後からジワジワなるほどなぁと思う一冊でした。 初めて読む作家だったので、また読んでみたいと思いました。
1投稿日: 2025.11.03
powered by ブクログ良い作品だった。 あだ討ちのあだはひらがなでなくてはならなかった。 その場の語り手の人物のそれまでの生き様や情も丁寧に描かれていて、結果菊之助の人となりが浮き彫りになっていく。 縦軸の仇討ちと横軸の江戸時代ならではの人としての悲哀が上手く織り成されており、ストレスなくスルッと読める。感想としてやはり良い作品だったなぁ、としみじみその一語しか出てこないそんな物語。 映画化するみたいなので観てみようと思う。
11投稿日: 2025.11.02
powered by ブクログ人の良心を描いた清々しい作品だった。 あるあだ討ちを芝居小屋の人たちの視線で訪ねてきた武士に語って聞かせるという体裁になっている。 それぞれに人生がありあだ討ちをした侍との交流があり面白かった。
1投稿日: 2025.10.27
powered by ブクログあだ討ちを語る一人ひとりが本当に魅力的で、その人生に自然と引き込まれた。それぞれの想いが重なっていく先にある見事な「あだ討ち」に、読後は静かな感動が残りました。
2投稿日: 2025.10.25
powered by ブクログいやあ、歌舞伎と時代小説のエッセンスを踏まえた世話物だった(仇討ちなんだけどね)。登場人物が皆愛おしいぐらい自分だった。中途まで読めば、ストーリーを見通す事は出来るけれど、それでもよい時代小説だな。
1投稿日: 2025.10.24
powered by ブクログ雪の夜、木挽町の芝居小屋の裏手で、若衆が果たした見事な仇討ち。「立派な仇討ち」と語られるあの夜の《真実》とは。直木賞・山本周五郎賞受賞作品。
1投稿日: 2025.10.22
powered by ブクログ単行本が出た時から気になっていたので、文庫になって即購入! リズミカルな文体で引き込まれました。 仕方ねえから案内してやらあ。これから奈落を見せてやるよ。 面白い絡繰りが見られるぜ。 まさにその通り。 菊之助に関わった皆の来し方を知る事で、苦労や苦悩の中から生き様が見えて来る。 よき幕引きでありました。 市川染五郎くんの菊之助観ておけば良かった…
1投稿日: 2025.10.21
powered by ブクログもう、これは素直に面白かった!!! これまでのミステリーとは比べ物にならないくらいスッキリとした読後感で、これだけで満足できる贅沢な一冊だった。 タイトルの伏線回収もさることながら、一つ一つのエピソードも重厚で、読んでいて最後まで飽きなかった。
4投稿日: 2025.10.20
powered by ブクログ今年一の満足度。菊之助に関わった人々の来し方を語る前半から中盤だけでも読者を惹き付ける物語性と人情味にあふれていて十分面白かった。が、本作はミステリ仕立てということで終盤ネタバラシも予想を越えてきた。他の役者の過去が壮絶であることが今回の結末の上手い隠れ蓑になっていたと思う。簡単に人が死むこの時代、況や仇討ちをや、と。見事に策に嵌められ、嬉しい気持ちが大きい。 何でも映画化するこの時代。読む前は反対だったが、映像化により別の魅力を醸し出せるのではという期待がある。金治は、「べらぼう」の影響か、安田顕にやってほしい。
1投稿日: 2025.10.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
祝文庫化!2023年の直木三十五賞受賞作品。 トリックとギミック、タイトルから既に仕込まれていたとは思いませんでした。
35投稿日: 2025.10.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
今年の5月に図書館で借りて読み、手元に置いて何度も読み返したいと願った『木挽町のあだ討ち』 文庫本が発売されたので、早速購入しました。 一度読んでいるのに、やっぱり涙が出ました。 特にほたるさんと、久蔵夫婦の章はハンカチ必須。 また、直近で永井さんの『恋の手本となりにけり』を読んだばかりだったので、この2つは、対となるようなお話だったのだなと気付かされました。 人情が温かく、読後感が最高に良いです。 ぜひぜひ多くの方に読んでもらいたい傑作時代小説です。
0投稿日: 2025.10.09
powered by ブクログ文庫本まで待ったかいがあった。 仇討ちの話かと思いきや、あれあれ? 久蔵の話まできても気づけなかった。。 金蔵すごい!皆んなすごい! ホロリとするし、スッキリ読後が良い。
0投稿日: 2025.10.04
