
給水塔から見た虹は
窪美澄/集英社
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総合評価
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powered by ブクログ外国人問題、格差社会、差別… 知らないことは怖い。 でも、知ろうとすることはできる。 いつからだって遅くない。 「もっと知らないといけない」 主人公の言葉に強く共感した。
25投稿日: 2025.07.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
世の中にはたくさんのヒエラルキーが存在する。一つのヒエラルキーの階層のなかでもまた段階がある。 主人公桐乃はクラスメイト達から「団地の子」と呼ばれる。その団地の子の中でも川を挟んで高層団地群の子どもたちは低層団地群の子どもたちを見下す。 そして低層団地群の中でも「日本人」は「日本人以外」の子に対して差別的な感情を持つ。 ボランティア活動をしている母親が娘である自分のことよりも他の「困っている」子どもたちを優先することに桐乃は嫌悪感を持っている。そのそこに有るのは嫉妬だ。そんな中学二年生の桐乃がベトナムにルーツを持つクラスメイトのヒュウと言葉を交わすことから物語は始まる。 中学二年生という大人でも子どもでもない二人の共通の夢は「この団地を出ていくこと」。 格差、貧困、差別。世の中に存在するいくつもの壁。まだひとりで生きていくことのできない彼らが初めて知る社会的レイヤー、そしてそこから逃れるためにできることとは。 自分とは違う存在、すべてを理解することはできなくても、その違いを尊重し受け入れることはできる。 正しさだけでは超えられない壁を、桐乃のフラットなタフさとヒュウの純粋さが壊していく。 あって当然、仕方がない、そういう諦めの上にある差別的な視線を自分の中に探してしまう。
11投稿日: 2025.07.05
