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ラブカは静かに弓を持つ
ラブカは静かに弓を持つ
安壇美緒/集英社
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総合評価

179件)
4.3
79
70
19
4
1
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    スパイ✖︎音楽小説 主人公の橘樹はスパイとして音楽教室ミカサに送り込まれる。ミカサで出会った先生や他の受講生達と仮初の関係を構築しつつ、スパイ活動を行う。しかし、彼らと音楽の魅力に徐々に引き込まれていき、橘は遂にとんでもない行動に出る。 平凡とも思える世界観にスパイというスパイスが絶妙に絡み、そこに加わる音楽というテーマが美しいハーモニーを奏でている。登場人物も魅力に溢れ、人を寄せ付けない冷めた主人公と人懐っこく情熱に燃える先生の対照性はこの本を読む者の気持ちを前へ前へと押し進める。ストーリーも素晴らしく、空前絶後、驚天動地、急転直下の展開に1秒たりとも目が離せない。 ここ一年で一番の名作に出会えた。

    3
    投稿日: 2025.08.05
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    スパイ&音楽小説、という売り文句でドキドキハラハラアクションを期待してしまう読者もいるだろうけど、とてもとても静かな小説。なのに登場人物みんなの感情のうねりを感じられてすごい。みんな生きてる。 否応なしに嘘を重ねて飛び込んだ世界とそこの人間関係が、トラウマすら癒してくれ、内向的な青年にとっていつしかかけがえのないものになり、それをきっかけに彼が自分が前を向いて歩く世界を見つける物語。 描写は淡々としているのに主人公の橘、作者、読んでいる自分の間でイメージが共有されて、弾いている曲の情景が深く深く沈んでいったり頭より上まで浮き上がっていったりが見えて、聴いたことのない曲なのにまるで聴いている気分になります。

    17
    投稿日: 2025.08.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    音楽に詳しくなくても読みやすい作品。仕事か師匠かどちらを取るか。その悩みからバレた時まで。バレた時の主人公の痛みがひしひし伝わり、もう一度読むには勇気がいる。人間模様が多く、裁判面でいえば進展は少ないといえるかも。

    2
    投稿日: 2025.08.03
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    情景描写が毎度丁寧で全体的に綺麗な作品 音楽の素晴らしさ、人間関係の暖かさをすごい感じた。子供の頃の事件の鎖が少しずつ取れていく様子がリアルすぎて夢中になって読める。 音楽って偉大だなあ、と改めて思った

    0
    投稿日: 2025.08.02
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    音楽教室を舞台とした物語は良かったんだけど、スパイ設定が活かされていないというか、スパイ設定ではない他の舞台装置にすることもできたのではないかと思ってしまった。無駄にスパイ設定の捻りを期待してしまったので、読了後に物足りなさを感じた。余計な期待をせず、素直に読んでいたら、もう少し高い評価になったかもしれない。

    3
    投稿日: 2025.08.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    友人に勧められたことをきっかけに読んでみた。 自分では選ばない本だったので出会えて良かった! 主人公である橘と、音楽教室の講師である浅葉の関係性がとても好き。 橘の心情がかなり丁寧に綴られているので、感情移入しやすい。 仕事としてスパイ活動を続ける自分と、チェロの面白さに再度気づき講師や周りの仲間に情を抱く自分。その中で葛藤する様子が印象的だった。 結局スパイ活動はバレてしまうものの、罪悪感と一方的な拒絶から全ての連絡を経ってしまう。 きっかけがあり再び関係性を築き始めるところで結びとなるが、人間の縁というのはお互いが歩み寄ることで成り立つものなんだなと再認識させられる。

    3
    投稿日: 2025.08.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    音楽×スパイというのは新たな切り口ではあるけれど、内容自体比較的シンプルだったように思う。 こう悪くは無いし、希望の持てる素敵な展開だったけれど、もっと驚かされたかったという気持ちになった。 ただ普段本を読まない人とかにはおすすめしたい

    2
    投稿日: 2025.08.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ラブカを読んで、考えていたことを書いておく。 ネタバレ? うーん、橘が浅葉に心を救われた話を思い返しながら。 ・・・・ 小さい頃に受けた心の傷。 本当は辛いし誰かに助けを求めたい。 でも言っちゃだめ、迷惑かける、恥ずかしいからとか、その時は言い出せなくて言葉にできなくて自分の中に押し込んでしまう。 その感情は、素直な自分の気持ちだったのに。 そこが心の根っこになって 次第に自分の負の感情や行動に現れてくる。 ただ、何かのきっかけで心の蓋を開け、人に話すことができたら 案外、人は真剣に話を聞いてくれるし、笑ったりしない。むしろ、あなたの心の声が正しいんだよ。と肯定してくれる。 辛い、悲しい、ショックだ。 と思っていたことを言葉にして自分の外に出すと  「自分は辛かったんだ」と思うことができる。 それって、自分を大切にする大事な行動だと思う。 自分を大切にすることができれば、人を大切にすることができる。何があっても、自分の信じた方に進むことができる。 ・・・・・ と、読み終わって2日目。 考えたことでした。ラブカ読んで良かったー✨

    4
    投稿日: 2025.08.01
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    まるで映画を観ているかのような素晴らしい小説。展開は予想できても終わらないでほしいと思いながら読み進めてしまう数少ない小説の一つか。

    40
    投稿日: 2025.07.30
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    音楽の著作権使用料をめぐる裁判のために、音楽教室に潜入することになった主人公。 潜入が思いがけない終わりを迎えることになった… はずだったところからの展開は、途中で止められずに一気に読んでしまった。 仲間たちが全て偽りだったと思わなかったのは、一緒に過ごした橘がとても不器用で嘘かなかったからかなと思う。 浅葉さんの「お前は自分から切り離したものを、また手繰り寄せられる人間じゃないと思っていた」という言葉。だからこそ自分たちがどう思っていようが橘は戻ってこないだろうと思っていたのに、チェロと皆と過ごす日々の中で起こした変化が、複雑でも嬉しかったのかなと想像した。 私は楽器も音楽も詳しくないけれど、小説の中の音楽は、具体的な音ではなくても想像でどこまでも広がっていく感じがいい。ビッグ・ベンの例えがよかった。 展開も人物も魅力的で、安壇美緒さんの他の本も読んでみたいと思いました。

    28
    投稿日: 2025.07.30
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    主人公は訴訟のための証拠集めのために会社から 音楽教室ミカサへの潜入(スパイ行為)を命じられる。 この最初の状況からどうなるのかワクワクした。 チェロをとある事情で離れていたけど、 だんだんとチェロの世界にハマり、 でもいつか終わりが来てしまう。。。 彼の葛藤とか気持ちの変化がすごく鮮やかに描かれてて、特に深海の世界に沈み込んでいるさまとかすごく良かった。 後半どうするんだろう、どうなって行くんだろう、 と一気に読んでしまった。 最後まで飽きずに読み切った。

    17
    投稿日: 2025.07.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    主人公の橘が会社と上司を裏切る決断をしたあたりから一気におもしろくなった。三船がスパイなのも展開がうまい。音楽の表現が豊か。橘の陰鬱としたキャラクターに前半耐える必要があるが、タイトルのとおり深海魚モチーフなら、展開とあわさって見事な雰囲気づくり。

    4
    投稿日: 2025.07.27
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    作中での深海のイメージが根強いせいか、我を忘れて物語にのめり込んでしまっていたせいか、息をするのを忘れていたような心地になりました。 読んでいない間も「ラブカ」のことが頭から離れず、後半は一気読みでした。 美しいのに不器用な主人公も、真っ直ぐで朗らかな音楽講師も、とても魅力的。特に、静かに病んでいるような主人公が憂鬱な仕事で出会った音楽講師が、舞台役者を連想する姿の、人と関わることを臆さないタイプの人物だったときは無性に嬉しかったです。 わたしは音楽には無縁の人生で、チェロの音色がどんなものかもよくわかりませんが、重厚で繊細な響きが聞こえるようでした。

    5
    投稿日: 2025.07.26
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    ままならないものというのは、誰にでも何処にでもある。その中でもがく人もいれば、足掻いてどうにかしてしまう人もいるけれど、何も出来ずただ息を潜めて日常をすごしている人がほとんど。 ラブカは静かに弓を持つの主人公もその1人。社命でスパイとして音楽教室に潜り込む日常、誘拐されかけた過去とそのトラウマ。流されるだけとは違うけれど、息を潜めて潜る深海魚ラブカのように、そこに静かに存在する人。主人公、橘はそんな印象の男で、感情の起伏もそんなになく、わりと淡々とした文書で読みやすい印象を受ける。だがそこに添えられたチェロが色をつけ、物語を優しく包む。 音楽の周辺で辛いことがあったのに、そんな彼を癒すのもまた音楽とそれに関わる人なのだと思うと、とても愛おしい作品。 人との関わり、信頼関係と、音楽を権利を絡めながら描くこの作品を読了後人に薦めたいと思った。そして今の感情を誰かと共有したいと思った。 そう思える作品だった

    2
    投稿日: 2025.07.22
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    音楽著作権を管理する団体から演奏権の著作権料支払いを求める証拠固めのため音楽教室にスパイとして送り込まれた青年。 自分の孤独と向き合いながらスパイとして活動して師弟関係に苦しんでるゆく。 面白い

    2
    投稿日: 2025.07.20
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    スパイ×音楽とはまったく新しいジャンルだった。深海にいる醜い魚『ラブカ』は世界で最も妊娠期間が長い動物であるらしい。それゆえにこのようなタイトルなのだなと腑に落ちた。 ちなみにだが、本作品で主に出てくるチェロに限らず、あらゆる楽器において「上手い奏者」とはどういう人を指すのか?それは、自分自身のイメージを演奏に昇華させられる──。いわば具現化できるのが優れている人を指すそうだ。自身が耳が聞こえないため、ここら辺の描写がどう浮かぶか心配だったが、そこはさすが文学というなかれ。頭の中で鮮明にイメージができた。 「本番は、ちょっと遠くの小窓の向こうに音を届けるように弾いてみて」というのは本作品での演奏に限らず、学生や社会人でも共通して言えそうなことだなと感じた!

    2
    投稿日: 2025.07.19
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    仕事で潜入調査を命じられた期間限定の任務だったがチェロを弾いているうちに任務を忘れてしまう位没頭できたのだろう 講師の先生や音楽教室の仲間と徐々に仲良くなり飲み会に参加するまでになる そんな仲間を裏切る事になり後ろめたさを感じ始める 仕事と音楽教室の仲間との繋がりの心の葛藤 チェロを弾く事を嫌いにならないでいてくれて良かった

    2
    投稿日: 2025.07.19
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    深海の底から光を探して矢で穿とうとするが借り物の弓すらも手元から離れた醜い鮫が、光へ近づこうとすればするほど水圧の差によって自らも手に握りしめた矢すらも崩壊していき、目の前に落ちている弓を拾うも砂に変わる。 本来ならその鮫は一生を終えるが、死の寸前で海に返され陽の光さえ浴びなければ深海ではなく浅瀬でも自らが生きていけることを学べる。それを教えてくれたのは過去と未来であり、捨てようとしていた現在こそが弓だったのだ。 もちろん 海の塩水は 水圧の変化によって膨張させたり萎ませたりして生命を途絶えさせるだろうが 決して塩水のせいではなくそれは 浮かびすぎたり沈みすぎたりする自分自身で、徐々に慣らしていけば思いの外その塩水は傷に染みる事はあっても寛容なのだ。むしろ最初から寛容だった そんな話。 だから本当に上手いと思う チェロと弓。銃と弾丸と引き金と激鉄。 それに例えられた喉元過ぎない熱さと圧力の変容 作中で言及はされてないし、私の痛い妄想考察以外何ものでもないとは思うが、弓と矢とチェロと弓の深い相対構造。 潜伏先と潜伏元。 その模様は楽しく潜水して景色と生物を味わっているようでいて酸素が徐々に消失していく潜水体験に他ならず、それは潜水ではなく沈没していくようでもある。 セリフと言葉回しは癖がなく それでいて狡猾で、 心を穿ってくる。キャラクターと描写にはコクがありこの著者の他の作品にも同系統のコクがあるのかと想像すると 読まずにはいられない

    2
    投稿日: 2025.07.18
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    面白かった 登場人物も良く書き込まれていて 展開も王道ながら気持ちが良い 文庫のみの加筆章も読後感にプラス おススメできます

    2
    投稿日: 2025.07.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    作中でスパイ映画の話になり、ラストはどうなるんですか?と主人公が尋ねると「死ぬかハッピーエンドの2択じゃない?」と浅葉が答えるシーンで、この物語はそのどちらかなんだ、と思ったのだが、予想に反して最後は幸福とも絶望とも言えない、各々の人生の結末になっていた。 (社会的に見れば、会社を退職、入賞しない、って言うのは結構絶望の部類ではあると思うので) また、今まで積み上げた信頼関係は崩れ去ってるので、そこも絶望、バットエンドとは取れるのだが、また同じ場所で同じ様に同じ2人でやり直す、という過程が、この本は再生の物語なんだなと思わしてくれた。

    2
    投稿日: 2025.07.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    よかった。どうしようもなく関係が壊れてしまうことあると思う、そこで歩み寄れるかどうかはお互いによる。自分にもそういうことがあった。 これを読み始めてからチェロをすごく聞いている。自分も弓の弦楽器扱いたいなと強く思えた本だった。

    2
    投稿日: 2025.07.16
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    音楽教室で講師が演奏する楽曲に対して著作権が発生しうるかという裁判の資料とするため、著作権管理の当局から大手音楽教室へ派遣され、チェロを教わりながらスパイさながら盗聴を行う主人公。 彼は幼少期にチェロにまつわるトラウマを抱えており、それを一因として人を信じることが難しくなっていた。 スパイとして音楽教室に通ううちに、そこの講師とは信頼関係が積み重なっていき、徐々に自己開示ができるようになる。 しかし、自分が本当にやりたい音楽とスパイとして盗聴すべき音楽はジャンルが異なり、本音と建前が乖離していく。 期間限定で派遣されているため、最後は講師に別れを告げることになるが、直前になってスパイ行為が発覚してしまい、関係を築いてきた講師や生徒たちから逃げるように去っていく。 それでも、後日彼らに会わざるを得ない場面に恐る恐る登場すると、彼らとの間に築かれた信頼はまだ残っており、自分が勝手に高い壁を築いていただけと知る。 スパイ行為をしていたとはいえ、教室に通っていた間は人との信頼関係の大切さに少しずつ気付いた彼は、その後当該機関の職を辞して、音楽教室に再入会し、今度は自分の本心からとことん音楽に向き合うようになる。 最後は人を信じるということの力強さと、自らが生み出す音楽によって人生も悪くないと思える気持ちとが相まって爽やかな読後感でした。

    21
    投稿日: 2025.07.16
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    幼いころに受けた大きな精神的ショックから、この世界ではどこでいきなり暗闇に引きずり込まれるかわからないという恐怖や不信を植え付けられてしまった男性が、人との出会いや、寂しく荒んだ幼少期に心の拠りどころにしていたチェロとの再会を通して、自分で自分の周囲に築いていた心理的な壁を破り、トラウマを乗り越えて、新たな人生の一歩を踏み出す様がすがすがしかった。光も届かず、ほかの生物とのかかわりもない、深海のような世界の中で、孤独に押しつぶされかけていた彼が、自分自身を見つけなおし、明るい方へ一歩を踏み出せてよかった。 チェロが聴きたくなったし、自分もまた何か楽器を習ってみたいような気持になった。

    19
    投稿日: 2025.07.16
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    スパイ×音楽小説と聞いて、日常とは離れた話なのだろうか、面白そうだなとか考えながらなんとなく読み始めた。だから正直、こんなにも心が揺さぶられる本だと思っていなかった。読み進めていくうちにどんどん物語に引き込まれ、ずっと胸が締め付けられるような感覚のまま一気に読んでしまった。 自分も音楽に触れていた時期があったからなのか、一般的な感覚なのかはわからないけれど、音楽が絡む話は一気に想像が広がるというか、その世界に入り込める感覚がある。 チェロと再び向き合い、それとともに生まれた出会い。変化していく主人公の感情を一緒に味わいながら、自分自身はどうありたいか、何を大切に生きていきたいのかとふと考えてしまった。 そして何より、個人的には浅羽を筆頭に、出てくる人物が人間として惹かれる人たちばかりだった。

    2
    投稿日: 2025.07.16
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    大筋の展開は最初から分かることから、半分くらいのところで終わって欲しいと(良い意味で)思ったのは初めて。音楽を絵や匂いや感触で捉える感覚、幼少期から暫く音楽をやっていた自分にも当てはまり心地よい。読むきっかけとなった知財も身近なのも大きい。

    4
    投稿日: 2025.07.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    良かった。 私も趣味で楽器演奏することがあるけれど、本作の主人公ほどに熱い想いはなかなか持てない。 サラリーマンだから、会社の指示に従っただけ…とはいえ、辛い任務だったろうなと思う。 でも、逆にチェロにもう一度向き合えるようになるキッカケにもなったんだなと思って、読んでて救われた。 著作権の問題はいろいろ難しいなと思った。

    6
    投稿日: 2025.07.12
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    面白かった 特に趣味もない主人公が 音楽教室にスパイとして行くにつれて 人間味が増していく所 映画ラブカに模倣されていて 最後はどうなるかとドキドキした。 音楽教室で出会った人たちは 全て人間として出来上がっているなと感じた

    3
    投稿日: 2025.07.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    チェロの音楽教室にスパイとして潜入調査するお話。 徐々に教室のコミュニティに馴染んでいって、睡眠障害も改善していく一方で、行く行くはその人たちを裏切ることになるという葛藤に胸が苦しくなった。 小野瀬昇や戦慄きのラブカは作中設定ということだったもは、後から調べて驚いた。 これは是非映像化して、音楽を聴いてみたい…! ちなみに浅葉先生は宮野真守の声を想像しながら読んでました笑

    2
    投稿日: 2025.07.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    何年か前に実際にあったJASRACと音楽教室(たぶんヤマハ?)の教室内で使う楽曲の利用料に関する訴訟を扱った作品。主人公はその訴訟のため、著作権侵害の証拠を集めるため、スパイとなって音楽教室に潜り込む。 その着眼点は大変ユニークで面白く、主人公が音楽教室の講師や生徒仲間と交流しながら、スパイであることを隠している葛藤に苦しむ姿の描写も秀逸。

    2
    投稿日: 2025.07.11
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    『本屋大賞第2位』 安壇美緒、初読み。 全日本音楽著作権連盟の社員・橘樹。 子どものころ、チェロ教室の帰り道、誘拐未遂事件にあった過去があり、以来、深海の悪夢に苛まれている。 上司から、ミカサ音楽教室への潜入調査を命じられる、演奏権を侵害している証拠を掴むために… 身分を偽り、浅葉桜太郎のレッスンに通い始める… どうなっていくのか… いつバレるのか… 桜太郎、いいひとだったなぁ。 でも、桜太郎の言う通り、先生と生徒には信頼関係が築かれないと。 それが騙されていたとなると、本当に生徒を信じることができなくなるだろう。 樹に騙されていたとわかった桜太郎のショックは計り知れない。 2年間もだから… 桜太郎と生徒たちの信頼関係が強いから、生徒たちが『桜太郎先生を囲む会』を定期的に行うんだろうけれど。 生徒たちもみんないい人で。 身分を偽っていた樹を決して、責めたりせず。 桜太郎と関わって、樹も変わり、さらに成長していくような気がする。 もう一度チェロに向き合うことができて、もう一度浅葉と向き合うことができて。

    20
    投稿日: 2025.07.10
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    子供の頃の体験により人が信頼できず壁を作ってしまっていた孤独な主人公。 彼がチェロ講師や音楽教室の仲間と出逢い、交流の中で、自らが作った硬い殻を徐々に溶かしていく。 勇気ある一歩が自らを変え、それにより世界が変わっていく。 自分が変われば世界が変わる。 全ては自分が世界を信じられず、それゆえ世界を捻じ曲げ、世界を脅威に変えてしまっていたことに気づいていく。

    13
    投稿日: 2025.07.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    全日本音楽著作権連盟所属。 潜入先は、大手音楽教室。武器は、チェロ。 音楽×スパイっていうのが新しく お話も読んでいて、もちろんハラハラしました。 あとは個人的には、何故だろう。泣いた。 本からチェロの音が聞こえてきそうで チェロを奏でるシーンの繊細さや緊張感も伝わってきて 何だか文字も音符のようにリズムのように感じて スラスラと読むことが出来ました。 主人公と音楽教室の講師との関係性も 目には見えない絆や信頼があるんだろうな〜 縺れたり、木っ端微塵になったりもあるけど 素敵な関係性だなと。 主人公がスパイとしてその役目を果たそうと 最初は頑張るけれど、何度も教室へ行きチェロを弾いて 先生と会話し、本当にこれでいいのだろうか? 自分は何か馬鹿なことをしているのでは?と気付き 悩む瞬間も、グッとくるものがありました。

    10
    投稿日: 2025.07.08
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    『戦慄きのラブカ』 昨今の小説の映像化には多くのハードルがあり、読者の期待も高いと思います。 その中でも特にこの小説はぜひ映像として、登場人物たちが物語の要所で奏でるチェロの音色をぜひとも感じたいと思いながら読み進めていました。 音楽には専ら知識、教養がない私でしたがとても読みやすくどっぷりのめり込みました。 チェロの音色がどういうものなのかを予め聴いておくとイマジネーションとしてその情景を感じられました。 人の感情を上手く表現されていてとにかく読んでいて飽きずに一気に読み終えました。 劇中歌?は実際にはありませんが、出来ればどのような曲なのかを一度は聴いてみたいものです。 すごく好きな本でした。

    19
    投稿日: 2025.07.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    音楽×スパイに惹かれて読んだ。 音楽や絵画を文字にする小説はやっぱりおもしろい。文章が綺麗で曲が想像させられた。 最後は心に響く、読後感がかなり良い作品。

    3
    投稿日: 2025.07.05
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    初の安壇 美緒作品。第20回本屋大賞第2位受賞作品等、様々な賞を受賞しており、スパイ✕音楽というキャッチコピーに惹かれて手に取った作品。 主人公の心理描写や音楽の描写シーン等、とても丁寧に描かれている反面、ストーリーが少し単調で大きな展開もなく終わったしまった感がある作品でした❗️ ただ本書に登場するキャラクター達はとても魅了的で、特に浅葉先生は個人的に好きなタイプのキャラクターです。

    31
    投稿日: 2025.07.05
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    本屋大賞にノミネートされた時から気になっていた作品。 文庫化を機に手に取った。 少年期のトラウマを抱える橘は、上司から音楽教室への潜入捜査を命じられる。心に響く「スパイ×音楽」小説。 チェロの音色、素敵ですよね(*ˊ ˋ*) 2ヶ月ほど前、あるイベントにお呼ばれして、チェロの演奏を聴いていたので、その時の音色を思い出しながら読んだ。 孤独だった橘が、かつて好きだったチェロを再開することで、周りの人たちと信頼関係を築いていく。 トラウマを乗り越え、変わっていく橘の姿がすごく印象的だったし、希望が見えるラストでよかった。 全てから解き放たれた彼は、真の自分で周りとの関係を構築していくのだろう。 浅葉先生の視点で描かれたスペシャルショートストーリーも、よかった。 浅葉先生、魅力的すぎません? 実写化してほしい。 そして「戦慄きのラブカ」。 実在の楽曲なのかと思ったら、実在しない楽曲だったのですが、YouTubeに創作された楽曲があって聴いてみたら結構好きだった。 やっぱり音楽っていいなぁ。 私自身、本にも救われてきたけれど、音楽にもたくさん救われてきた。 橘が小野瀬晃のコンサートのチケットを取れた時の言葉にはすごく共感した。 私も昔からライブのチケットを取る度に、いつも思っている。 ✎︎____________ 音楽というのは、不思議だ。 いま目の前にないはずの情景を呼び起こすことができる。(p.52) 音楽は人を救う(p.75) 楽器から奏でられた音は、その一瞬だけ、地上の空気を震わせて、瞬く間に消えていく。音楽はそれの連なりだ(p.141) 生きていようと思った。コンサートがある日まで。(p.193) 真意じゃないことを口にしたって、自分の心が死ぬだけだから(p.245) 講師と生徒のあいだには、信頼があり、絆があり、固定された関係がある。それらは決して代替のきくものではないのだ(p.259) 手を伸ばすべき現実はいつも、恐れの向こう側にある。(p.302) 「たとえ、経歴とかが嘘だったとしても」 人の本質ってもんは繕えないもんだろう(p.307) 虫の羽ばたきを捉えた瞬間のように。あるいは、高跳び選手のハイジャンプに魅せられる瞬間のように。人の心を無条件に震わせる力が、音楽にはある。(p.318) 音楽は、それを奏でる者の奥深いところで眠っている本質のようなものを、ゆっくりとサルベージする。見た目も、経歴も、普段何をしているのかも、まったくもって重要じゃない。(p.328)

    90
    投稿日: 2025.07.04
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    楽器演奏できるのかっこいいな。アホちゃまなのですぐ好きになっちゃうと思う。 途中めっちゃ苦しかった〜主人公が容姿端麗なのに人を寄せ付けない。わたし基本的に人が好きなので、人と関わりが少ない人って何考えてんの?って感じだったけどこんな感じなのかも。人生の彩りに人は関さないけど、でもホップステップジャンプに人間がいるねって感じ?音楽聴きに行こうかな。どうやって聴きに行くかはしらん。

    2
    投稿日: 2025.07.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

     三船は、自分だけ救われようとしてる橘のことが許せなかったし悔しかったのかな。謝らず業を背負うことも、謝って報いようとすることも、どちらも罪の償いに違いないと思うけどね。  本作は音楽について事細かに描写されていたように思う。学生の頃に初めて箏曲を聴いたとき、音って本当に空気が振動して生まれているんだなと感心した記憶が蘇った。

    3
    投稿日: 2025.07.03
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    著作権管理団体から音楽教室へのスパイ調査に苦悩するお話 以下、公式のあらすじ -------------------- 武器はチェロ。 潜入先は音楽教室。 傷を抱えた美しき潜入調査員の孤独な闘いが今、始まる。 『金木犀とメテオラ』で注目の新鋭が、想像を超えた感動へ読者を誘う、心震える“スパイ×音楽”小説! 少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇し、以来、深海の悪夢に苛まれながら生きてきた橘。 ある日、上司の塩坪から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。 目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむこと。 橘は身分を偽り、チェロ講師・浅葉のもとに通い始める。 師と仲間との出会いが、奏でる歓びが、橘の凍っていた心を溶かしだすが、法廷に立つ時間が迫り…… -------------------- 主な登場人物 橘樹(たちばないつき):全著連の職員で、上司の指示で音楽教室に潜入調査を行う事になる、子供の頃にチェロを習っていたが、とある事件をきっかけに辞めている。それ以来、不眠に悩まされている。 浅葉桜太郎(あさばおうたろう):ミカサ音楽教室で橘のチェロ講師。気さくな性格で、服装もラフ。 塩坪信宏(しおつぼのぶひろ):橘に音楽教室への潜入活動を命じた上司。 三船綾香(みふねあやか):何かと橘に話しかけてくる全著連の職員 その他、ミカサ音楽教室で浅葉から教わる生徒たち ある意味で現代のスパイ小説 そして、アクション要素がなく静かな物語 スパイ行為と言われているけど、覆面調査と考えれば別に問題ないと思う 様々な調査会社だって同じように覆面調査するんだし、この行為をそこまで蔑む意味がわからん 音楽教室に限らず、世間で知り合った人が、その人の来歴を全て正しく開示しているなんて幻想だと思うよ 意図的にしろ無意識にしろ、それぞれ自分の情報を他人にどう開示するかなんて自由でしょ 公文書や私文書でも明確に詐欺行為にあたらない限り、虚偽の申告はそこまで悪い行為ではないと思う 「人を欺くことと、自分の信念を貫くこと」は場合によっては矛盾しない 人それぞれの信念にもよるけど、橘の場合は深く捉えすぎなのではなかろうか あくまで仕事だと割り切ってしまえれば楽だろうにね まぁ、仕事とプライベートの問題解決が重なり合っったが故の葛藤なんだろうけど 人を信じることは、時として大きな勇気が必要だけど 裏切りにも勇気が必要だし、また信頼を回復しようとするのにも勇気が必要なんだよね 結局は、誠実さが人と人とを結びつけるという事が描かれていて、個人的には好き 裏切ってしまった事は変わらないけど、積み重ねた信頼関係があったという事実も変わらない 橘がチェロのレッスンを受け始めてから、物語が進むにつれて自己開示をできるようになっている それが顕著な例として医者との会話が出てくる 自分も変わったのだろうし、相手との信頼関係ができてきたからとも考えられる 潜入調査とは言え、それなりの人間関係ができてるからこそ言える事もあるでしょうねぇ この辺の、特命があって自分を偽った状態での関係性に安らぎを感じるというところが、作中でも言及されている「戦慄きのラブカ」のスパイの心境と合致する やはり、現代の日本を舞台にしてもスパイものの本質は描けるものなのだなぁと感心する あと、細かいツッコミだけど、データのバックアップについて それなりに大きな団体だとしたら、共有ファイルでもさらなるバックアップ取ってないものかね? まぁ、橘も塩坪もシステム系の人間ではないので、知らなかったか、できるけど大事にしないためにそこまで描く必要がなかったのか まぁ、所詮は重箱の隅だけどね やはり一番いいセリフは浅葉が橘に対して怒っているようで許しているところ 「おまえにかかれば、天気も災害も、伝統あるコンクールの結果すらも、この世のすべてはおまえのせいか。人生の正念場でクソみたいなことをやらかしやがったことは許しちゃいないがそれとこれとは別の話だ。これが、俺の実力のすべてだ。おまえから詫びを入れられる筋合いはない」 こんな風な事を言えたらかっこいいよなー 話は変わって、実際の出来事の方 JASRACの職員がヤマハ音楽教室に2年間の潜入調査をしたのは事実 確か、主婦と偽ってレッスンを受講していたんだったかな その結果、生徒の演奏やそれに対する伴奏は対象外だけど、講師の演奏に関しては対象をいう判決も作中と同じ JASRACの行為に対する批判もある程度はあったし、ヤマハの肩を持つ風潮があった まぁ、実際問題として、著作権の執行としては適切なのだろうけど 権利の濫用とどこで線引するかは難しい問題だよなと感じる 金銭の授受が発生するから対象で無償のイベントは対象外なのかというと、そう言うわけでもない 徴収する方ではなく、権利者への支払いであった事件として 確か、カラオケの機器を自宅で複数購入して延々と流し続けたのは、支払いの対象外というのもあったはず 何と言うか、法律の解釈ってやはり難しいものがあるなぁと改めて思う

    8
    投稿日: 2025.07.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    基本的には表紙のような、そして、作中に出てくるような深海の中を進むような雰囲気がずっとある。スパイとして潜り込んだ先で、かりそめの自分のはずなのに、徐々に本当の自分を出したり、本当の自分が変わっていったりする様子は、音楽の力、人の力を感じた。

    3
    投稿日: 2025.07.01
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    主人公の心情の変化が丁寧かつ鮮明に描かれていて、冒頭からどんどん物語に引き込まれていった。 チェロの音をよく知らなかったので、YouTubeで聴いてみたが、なるほど、重厚で包み込まれるような音色だ。ロンドンの時計塔ね。 主人公のイケメン設定は必要だったのかいまいち分からず。一度壊した信頼を取り戻せたのも、顔にあるんじゃない?と斜に構えた視点で読んでしまった。結局世の中顔かーい、って。 浅葉先生のキャラは良かった。2人のレッスンをもっと見てみたかったな〜。 いつか映像化しそう。

    12
    投稿日: 2025.06.30
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    単行本で読んで、ずっと文庫化を心待ちにしていました スピンオフも収録されていて大満足! 浅葉先生が好きです 感情表現が豊かで、気さくで、現実にいたら目を引く人なんだろうな 橘が出会った講師が、他でもない二子玉川の浅葉桜太郎で良かった これからの皆の姿もいつか見れたらいいのに… 映像化も向いていそうな作品ですね

    3
    投稿日: 2025.06.29
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    幼少期にチェロを習っていた橘。誘拐されかけたことがきっかけで、チェロに触れることなく生活していた。 暗い深い光も入らないような深海の悪夢にとらわれ、チェロへの漠然とした不安は大きな飴色の楽器を見ただけで、わき上がっていた。 しかし、勤務先から2年間音楽教室への潜入捜査を命じられる。陰鬱で人間関係の構築が苦手がゆえに変な情を持たないだろう、たしかにスパイの仕事を遂行できるたろうと見込まれていた。 12年ぶりにチェロを握り、恐怖と懐かしさを覚え、徐々に没頭していく。チェロを弾くことに楽しさを感じ、もっと奥行きのある音を響かせたいと願う。私的なひとりの時間はチェロにあてて、チェロへの仄暗いぼんやりと膨らんだ恐怖を、チェロを弾くことで輪郭をくっきりと浮かび上がらせて漠然とした不安は剥がれ落ちていく。 音楽への熱意は本物なのに、音楽教室へ入会した自分は潜入捜査としてきた偽物である。そんな葛藤に苛まれていく。 音色の響きや心に染み渡るような旋律が、文字という視覚的なものなのに、五感に訴えかけてくる。豊かな比喩が色彩を伴って宿っている。 光も届かない暗い深海にとらわれている。時を待ちながら孤独にスパイをしている。そんなラブカは弓を握り、何を奏でるのか。 この物語で、私はラブカの音楽に身を委ね最後のページにたどり着いた。この先も逃げたり間違えたりしながら、素敵な音楽が鳴り続けるのだろう。

    3
    投稿日: 2025.06.29
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    音楽教室ミカサへの潜入調査を、することになった橘はチェロに対して深い過去があるが、練習を重ねることで心境の変化が丁寧に描写されていて読みやすかったです。

    3
    投稿日: 2025.06.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    説明すると長くなってしまいそうですが、、とにかく面白かったです。 主人公の心境の変化や環境の変化などきれいにかかれ、すっと読むことができました。

    3
    投稿日: 2025.06.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    優しくて繊細すぎる主人公。 過剰なまでの対人関係の怯えは子供の頃のトラウマもあるけれど、家庭環境の影響も強そう。 そんな彼だからこそ中盤頃まで読んでいながらずっと苦しかった。 酷い事をしてしまった時、皆に責められるに決まっていると怯えて、人間関係をリセットしてしまったらそれきりで終われる。私ならそうしたと思う。 主人公は勇気を出して踏み出したことで、責められるどころかむしろ優しさに救われて、苦しい世界観から抜け出せた気がする。 罪悪感というのは厄介で、誰よりも自分が一番自分を責めてる。 自分が想像するよりも意外と他人は優しい、という気付きがありました。 チェロという楽器に興味がわいたし、習い事の仲間って素敵だなと思った。

    2
    投稿日: 2025.06.25
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    実際にあったJASRACによる 音楽教室への使用料徴収のための潜入調査を舞台にした物語。 端的に言うと、 話は面白かったけれど、 これをエンタメとして消化できるほど自分に文化的素養がなかった。 著作権料の徴収は当然必要な業務ではあるけれど、 この件に関しては行き過ぎのように思う。 せめて組織側の人間がそこに対して一定の了見で臨んでいれば話は違ったのだけれど。 この作品だけだと組織をより嫌うしかないような作り。 実態の方が気になってしまった。

    4
    投稿日: 2025.06.23
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    音楽教室への潜入調査というなんとも厄介な仕事に巻き込まれるも、次第に自分に向き合うことになる主人公の心の揺れ動きがとても丁寧に描かれている。さらにチェロの音が乗っかる(あくまでも想像ではあるが)ことで、読書以上の広がりを感じることが読書体験ができた。人は誰かの本気の感情を前にした時、自分の心まで動かされて、そこから感動が生まれるんだと感じた。 やはり人は一人では生きていけないんだと再認識した。 安檀さん綺麗な文章でゆっくりと世界に浸ることができ、物語へ入り込みやすかった。

    2
    投稿日: 2025.06.21
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    打ち込めるものがあるっていいな、仲間がいるっていいなと思わせてくれる作品。音楽に救われていくと同時に人を騙しているという罪悪感に苦しむ主人公の葛藤を一緒に感じられたのがよかった。 主人公が異常にイケメンかつ高身長で、美人にすり寄られてもなびかないという女性受け全振りみたいなキャラである必要があったのか、最後までわからなかった。嫌味な先輩も主人公を際立たせるための装置にしか見えなかった。浅葉先生は好きだったので、それだけで読み進められた。

    5
    投稿日: 2025.06.18
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    面白かった。 でも、苦しくて辛くもあった。 騙しているという罪悪感。 せっかく築いた信頼関係を終わりにしなければならない悲しみ。 そんな状況でのチェロを奏でる歓び。 主人公、橘樹の心情がとても響き伝わり苦しかった。 一度壊れた信頼関係を取り戻すのは難しいと思うし、信頼していた相手に裏切られたら、その後に出会う人との関係を築いていくのも簡単ではないと思う。 でも、主人公は勇気を持って修復に行く。 簡単ではないと分かっているだろうに。 どうしてでも繋がっていたい。修復したい。そう思える相手だからでしょうが、「勇気あるな。凄いな」と感心した。 作品の中にチェロを演奏するシーンがたくさん出てきます。 主人公、橘樹のチェロを聴いてみたい。 講師の浅葉桜太郎や仲間たちの演奏も。 チェロの音色って素敵なんでしょうね。

    31
    投稿日: 2025.06.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2023年本屋大賞第2位。スパイ×音楽という異色の組み合わせの小説。 全日本音楽著作権連盟に勤める橘は、音楽教室の著作権法違反の証拠を掴むために潜入調査することを命じられる。 まず、斬新ながら有り得そうな設定に興味をそそられる。橘とチェロの関係についても不穏な雰囲気が漂うなか、スパイ業務が始まっていく。相手や自分の一挙手一投足が気になるスパイのドキドキハラハラを感じつつ、大きな起伏を感じさせない文体で物語は進んでいく。過去のトラウマにより橘は不眠症を患っていて、常時服薬していたり、食生活も良くなさそうな描写もあったが、そこに関してはあまり深く描かれていなかった。だからこそスパイのドキドキ感と音楽に集中できて読みやすい。落ち着いた文体ながらもスパイの葛藤や苦悩には心動かされた。 チェロは人の声の音域に近い楽器らしい。なぜこの物語の楽器がチェロなのか、このことがすごい意味を持っている気がする。小野瀬のコンサートに行って音楽を聴くことでなにかが変わるのかと思ったけど、そうではなく、そこでかすみと出会うことで物語が動いていく。音楽小説というと、音楽の力を感じさせるような展開になるような気がするけど、この小説で橘を救ってくれたのは音楽より人の言葉や思いだった。チェロを再開してチェロを音色に包まれることで、人の声が届きやすくなっていったんじゃないかなあと思う。

    3
    投稿日: 2025.06.15
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    ハードボイルド系の大藪賞受賞作には自分好みのものが多く、この小説もその一つになった。ストーリーはシンプル。イマジネーションと現実世界、信頼と裏切り…。心に闇を抱えながら音楽教室に潜入する橘と、裏表のないチェロ講師・浅葉、2人のやり取りに引き込まれ、受講生同士の関係性にホッとする。チェロの音色とラブカ棲む深海のイメージが重なり、重々しい旋律が頭の中でずっと流れ続けていた。

    14
    投稿日: 2025.06.14
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    タイトルを見ただけではどんな小説か想像がつかず、面白いのか半信半疑でしたが、音楽のように心に響く素敵なお話でした。 主人公の橘樹は勤務先の全日本音楽著作権連盟から、演奏権侵害の証拠を掴むためミカサ音楽教室への潜入捜査を命じられる。そこでのチェロ講師浅葉桜太郎やチェロ仲間たちとの出会いが、彼の心や運命を少しずつ変えていくことに…。 どこか冷めた感じの主人公がチェロを通して浅葉先生や仲間と出会い、少しずつ心が解きほぐされていく。一方で、潜入捜査が終わればこの関係も終了という期限付きのもの。この温かい交流と冷徹なスパイ行為という温度差がこの物語の要素となっていて、最後まで一気に読み進められました。浅葉先生もチェロ仲間もみんな魅力的。文庫版の浅葉先生視点のスペシャルショートストーリーにも心救われました。

    5
    投稿日: 2025.06.14
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    よかった。今年一番よかった。 橘と浅葉の関係にのめり込んだ。チェロ側の素晴らしい人たちと協会側の人間ぽい人たちのなかで揺れ動く橘。心が打たれました。今とてもいい気持ちです!

    4
    投稿日: 2025.06.11
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    文庫版、読了。 音楽とスパイ、実在の裁判をベースにされた作品。 演奏権、著作権、SNSが盛んな現代、難しい問題です。 さて、表紙やあらすじにある通り、チェロを習いに音楽教室へ潜入、葛藤、出会い、心理描写が深く、考えさせられる作品でした。

    4
    投稿日: 2025.06.11
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    「スパイ×音楽」とあるように音楽が聞こえてきそうな世界観と、企業スパイものの緊迫感を味わえる作品。橘がチェロの演奏を通して精神も安定していくにつれ、この後どうなってしまうんだろうとドキドキしながら読みました。講師の浅葉先生の人柄が素敵。

    8
    投稿日: 2025.06.10
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    装丁が美しく、発売時から気になっていた。文庫化を機に購入。2023年度本屋大賞2位の作品。1位が気になり調べると『汝、星の如く』、3位は『光のとこにいてね』でした。 ラブカの意味を知ると、主人公がラブカに重なることがわかり、タイトルの謎が解けました。音楽作品に関する著作権についての過去の時事ニュースを思い出した。 音楽スパイ小説。静かでスリリングな小説だった。無伴奏チェロ組曲をBGMにしながら読了。 音楽は癒しになり得る。そして、趣味のネットワークに利害関係が絡むことは好ましくない。ましてや信頼をベースにした師弟関係を裏切ってしまった橘の葛藤たるや。裏切り者にならないよう最後に会社に抵抗した橘は、人としての道徳を貫いたのだった。 組織に属することで、自己実現できる環境は当たり前ではないのだと感じた。チェロ仲間がみな寛容なひとたちで救われた。 映像化してほしい。

    33
    投稿日: 2025.06.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    スパイ×音楽という、今までに見たことのない新しい組み合わせに興味を持って読んだ作品です! この単行本の表紙が好きだったので、文庫本も同じ表紙でいてくれて嬉しい! 読んでいるだけで、音楽を聞いている心地になる表現と、スパイのスリルを感じさせられる表現が凄い! ページを捲る手が止まらなかった。 一度壊れた信頼関係を取り戻す勇気を出した橘を尊敬する。 人間関係に悩んだ時にも、勇気を出すために、オススメの作品でもあるのかなと感じました! とてもオススメの作品です。

    2
    投稿日: 2025.06.08
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    個人的に、ここ数年でいちばん面白かった。浅葉をはじめ登場人物たちの放つとてつもない魅力にやられ、全体に漂う緊迫感や重苦感ときには瑞々しい爽やかさが心地よく、読む手が止まらなかった。これは次に何を読むかが難しいぞ。

    4
    投稿日: 2025.06.08
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    音楽をテーマにした本を読むのが初めてだったので新鮮な気持ちでした。 その中にも著作権のような難しい問題もあったので、単に音楽を演奏するだけでは無い考えさせられる小説でした。

    2
    投稿日: 2025.06.06
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    恐怖を与えられたり裏切られたり、人は人によって傷つけられる。けれど、人を信じようと思ったり、優しさや温もりをくれるのもまた、人である。 人同士の関わり方における複雑な心情や様子が丁寧に描写されていて、引き込まれる作品だった。 自分を受けいれてくれる心地の良い場所に出会えたなら、自分が勝手に作っている「思い込み・恐怖」というフィルターを外し、思い切って飛び込んでみるのも大切なのかもしれない。

    3
    投稿日: 2025.06.05
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    大好きな大好きな小説を読み終えた。 二年前の本屋大賞第2位に選ばれた作品ですね。 初めて読んだときから心掴まれて大好きなラブカ!! 待ちに待った文庫化ということで読み返しました。 スパイ×音楽というまた新鮮なストーリーではあるけど、 話の軸は人間と人間の関係性のお話。 あるトラウマを抱えた主人公・橘が、 仕事の一環で通うことになった音楽教室で 人と触れ合い、何か凍ってたものが溶け出す感覚。 人の温かさに触れるってこういうこと…………。 橘と浅葉先生の出会いって本当に運命的と思ったよ。 前読んだ時の感想にも書いた気がするけど、 橘が何かしよう、何か動いてみよう、 その原動力の全てが浅葉先生の存在になってる。 あああああ関係性オタクのわたし!!!!!! 最高に最高に最高にラブカが大好きです。 (突然荒ぶるくらいには好き………) スパイ小説というだけあって、 主人公は身分を隠したまま潜入をしているので やがてくる"終わり"を想像すると動悸がね……… 後半の怒涛の展開、引き込まれます。 文庫版だけのスピンオフはなんと浅葉先生視点。 めっっちゃくちゃよかったーーー!!!!! 斉藤壮馬くんの解説はなんか涙が出てきた。

    7
    投稿日: 2025.06.03
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    スパイ×音楽 そんな帯に惹かれて手に取りました。 もっと激しくスリリングなお話かと思っていましたが、主人公は暗く穏やかな性格でいわゆる「スパイ」のイメージとは異なる存在。 対照的に明るい性格の音楽講師と出会い、彼の人生が少しずつ変わり始めていく、そんな物語。 緩やかだけれど確かに濃くなっていく繋がり、生まれる信頼、そして、それを裏切らなければならないという苦しみ。それらの描写が素晴らしく、するすると読み進めることができました。 そしてなにより、深根の悪い人間が出てこないところが魅力的だと感じました。 この世界に入り込むことができて、しあわせでした。 人を信頼する、ということの意味を考えさせられる一冊です。

    3
    投稿日: 2025.06.03
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    主人公と先生が心を通わせていくほど、 先を考えてつらくなってしまう程、感情移入してしまった。 心に残る、納得のいく名作でした。

    15
    投稿日: 2025.06.02
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    プロローグ 今日は、空が戦慄いている 寂しくて、冷たい雨だ 傘を持ち上げて空を見上げると、頬に雨粒が そっと伝う この雨は止むのだろうか? 私の心は、深海に生息するラブカのように 仄暗い静寂の中で、どうでもよい問答に 苛まれていた 本章 『ラブカは静かに弓を持つ』★5 帯には、心震える“スパイ×音楽”小説!とある 音楽小説となると、自身のオールタイムベストのひとつである須賀しのぶ著の『革命前夜』以来か スパイと言うから、世界を跨ぐスパイ小説を連想していたが、物凄く身近なスパイだったので、入口は躊躇したものの、余りの面白さに一気に物語へと没入してしまった 設定としては、よくある話だ ある任務を果たそうと潜り込んだら、偽りの自分との葛藤に苛まれ、、、 言ってみれば、ミイラ取りがミイラになるような 良心の呵責に耐えられなくなった最大の要因は、主人公に絡んでくる善良な仲間たちである この仲間たちのキャラがいちいち素晴らしい そして、ラストへの誘い方も真に秀逸だ よくある設定をここまで昇華さた、安壇氏の手腕には感服せずにはいられない! 本書によって、音楽小説(なるべくミステリー)を貪りたくなった エピローグ いつもの一人掛け用の安楽椅子(登場4回目)で本書を読了するやいなや、久しぶりにオーディオで音が聴きたくなった 最近は、もっぱらイヤホンでサブスクによる音ばかりであったので、たまには本物の音を聴きたくなった次第である オーディオに電源をいれるのは何ヶ月ぶりだろう アンプの電源を入れると、ブルーのLEDが灯され 何を聴こうかという思考と興奮が一気に押し寄せてくる やはり、作中に出てきたバッハの“無伴奏チェロ組曲” だろう! こういう高貴な音楽を聴くために、オーディオに3桁も注ぎ込んでいるのだから!! CDプレーヤーのトレーにCDをセットしプレイボタンを押して、安楽椅子に鎮座した 後はスピーカーからの音持ちである この音待ちの瞬間が至福の時間だ まいにち♪まいにち♪ そうそう、毎日こういう音楽に囲まれていたいんだよ~ 僕らは鉄板の♪ って、なんでやねん٩(′д‵)۶                      完 あとがき あっ、雨は止んだようだm(_ _;)m

    63
    投稿日: 2025.05.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

     文庫本が発売されるまで待っていました。  スパイ物であり、スパイ物の王道を征く作品である。映画作品のようにアクションやバトルは存在しない。しかし、復讐者の物語が復讐の葛藤を描くように、本作では潜入先の人間を裏切る葛藤が描かれる。元々主人公は人間的には欠落を抱えた人間である。それは過去の事件に端を発するが、その欠落をチェロ教室で再びチェロに触れ、他人と接することで埋めていく。ここの表現に関しては過去にトラウマや傷を抱えている人間にとっては、心に突き刺さるだろう。しかし、主人公はスパイであり、教室の講師や友人達を裏切っていることには変わりない。その爆弾がいつ爆発するのか。そのヒヤヒヤ感はスパイものならではの味わいだろう。

    3
    投稿日: 2025.05.29
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    著作権法第22条(上演権及び演奏権) この権利を盾に世の音楽教室からレッスン中に使用する楽曲から著作権料を得るため、ミカサ音楽教室への潜入調査を命じられた主人公・橘樹は金曜日の夜に45分間のレッスンを毎週受けることとなる。チェロの演奏歴を持っていた橘は上級レッスンを受けることとなる。そこで出会った講師・浅葉桜太郎の的確な指導は彼の腕を向上させ、彼も含めた新たな人間関係は昔の事件がきっかけで固く閉ざされた橘の心をゆっくりと、ほぐしていくのであった。 しかし、橘の目的はスパイ行為。命じられた期間は2年。レッスンを辞め、桜葉先生と法廷で対面する日は近づいていく。

    2
    投稿日: 2025.05.28
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    オーディブルで。音楽は趣味でやると楽しいのだろうなと思える。仲間って大切ね。 話はあまり複雑ではない。独特な雰囲気のある話で、 ドラマや映画に向いている気がします。

    13
    投稿日: 2025.05.27
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    すごく良かった。号泣。一歩踏み出す勇気を教えてくれるような優しい作品。展開は王道で、ちゃんと欲しいところを突いてくる。文章もめちゃくちゃ読みやすくて、読書リハビリ勢の私でも情景がスッと心に染みた。 後半に入ってからマジで怒涛の展開で、一気読みだった。 あと浅葉先生、良い先生すぎる! だからこそ、なんかこんなしょーもないことに巻き込んでしまって本当にごめんなさいって気持ちでいっぱいで、、、チェロ仲間も優しいし。人間って温かいなって、、、。 迷ってる人はぜひ読んでほしい。

    4
    投稿日: 2025.05.27
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    企業スパイと音楽の著作権に関する提起的な要素と内にある種の生きづらさを抱えた主人公の変化など、いくつも絡み合う展開が面白かった。自己開示が苦手で人との縁をそれほど大切にできない主人公が、チェロの演奏と新たな人との繋がりにより、深海で動けなくなるような閉塞感から脱皮する過程が丁寧で良かった。何度か感情移入して胸が痛くなる場面があったが、それほど没入できる物語に出会えて嬉しかった。突飛なことをせず周りと同調して生きる中でも、何か心地良いと感じられる場所は、思い切りを持ちつつ大切にするべきだと感じた。

    21
    投稿日: 2025.05.26
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    音楽教室、著作権、潜入捜査、スパイというワードに、ドキドキしながら読み始めた。 主人公橘は、スパイとして潜入しているのに、どんどんチェロにのめり込んでしまい、普段は人づき合いなどしないのに、教室の仲間との距離がどんどん縮んでしまう。 嘘を重ねるからこそ、嘘でない本心や信頼ががより浮き彫りになっているように感じた。 ミカサ音楽教室の浅葉先生、チェロの仲間が人間味にあふれ、魅力的だった。

    21
    投稿日: 2025.05.26
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    全著連に所属する主人公が、著作権法違反の証拠を得るため、スパイとして音楽教室に生徒に扮して潜入し調査を行う。音楽×スパイという異色の設定の下紡がれる、美しき人間ドラマ。 著者の繊細な筆致を以て描かれるのは、主人公の緻密な心情心理。幼少期のトラウマに囚われた心を癒していくチェロの音。何も変わらぬモノクロの日々を彩っていく講師や仲間達。いずれ正体を明かし敵対しなければならぬ身であるのに、図らずもチェロに彼らに馴染み打ち解けていって仕舞い、嘘をつき続けることの罪悪感と、取り返しが付かないという焦燥感が、主人公を蝕んでいく。遂にタイムリミットを迎えると、築かれてきた絆と信頼が一瞬にして瓦解する。そのリアル過ぎる様相が、読者の心を躊躇なく突き刺してくる。別に誰も悪くない、皆が然るべき事をやっただけ。だからこそこの破局は、我々の目に途方も無くやるせなくて儚く映る。しかしそれでも、最終的にはその不義理から目を逸らさずに、或いはそれは半ば自棄だったかも知れないが、確り自分でけじめをつけて再会の道を選んだ主人公の行動は、少なくとも私には出来ない、勇気ある行動だったと思う。 300頁という短さの中に、様々な要素が所狭しと編み込まれている。非常に密度の高い一冊。

    18
    投稿日: 2025.05.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    橘がチェロの楽しさ、浅葉の音色、音楽の魅力に引き込まれ、のめり込む度、気持ちが浮かび上がっていくのと同時に、自身に課せられた"業務"、重ねた嘘の罪悪感が深く重たくなっていく。彼が感じていたこと、彼が口にした言葉、その全てが嘘ではないことが、どうやったら浅葉に伝わるのだろうと思いながら読んでいました。身を引いて縁を切ったつもりで、だけど音楽を好きでいる限り切れない縁があって、向き合わなければならない気持ちがある。何も持たないと思い込んでいた橘が、手に入れたものを手放さずに済んで良かったなと、穏やかな気持ちになれる読後でした。 文庫限定の書き下ろしで、一見ドライに見えるけど、音楽だけの上に築かれる信頼の片鱗がずっとそこにはあったことを感じられたことも良かったです。

    6
    投稿日: 2025.05.24
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    音楽 × 企業スパイ という異色の組み合わせが光る話題作。 主人公は、全日本音楽著作権連盟の指示で身分を偽り、音楽教室の生徒として潜入。 演奏権侵害の証拠を掴むために、2年間も嘘をつき続けます。 誰にも真実を明かせず、深海に潜むラブカのように、静かに感情を押し殺しながら過ごす日々。 そんな中で芽生える信頼、罪悪感、揺れる心。 一度壊れた関係は、そう簡単には戻らないという現実が突きつけられます。 ラストのエピローグも余韻があり、読後感はスッキリ。 2023年本屋大賞第2位、納得の一冊でした。

    2
    投稿日: 2025.05.24
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    2023年第25回大薮春彦賞 2023年第6回未来屋小説大賞第一位 音楽小説であり、企業スパイ小説であり、加えて狡さを持つ主人公の深層心理もきちんと描く 私はこの著者の文章も文脈もとても好き 加えて(今回2度目)主人公の男子が好み そこは、評価に関係してしまう 少年期のトラウマを克服しないまま大人になった青年は、全日本音楽著作権連盟に勤めている 上司からの指示で経験あるチェロ教室に通い 著作権法の演奏権の侵害を調査する事になる 作中で取り上げられる 「戦慄きのラブカ」の綺麗だけど重たくて暗くて静かで独特の世界観という曲の表現を小説に落とされているように思う 作品全体が深海にあるような息苦しさ しかも主人公のイケメン度が文章で把握できる尊さ 主人公は不眠に悩みトラウマに苦しむ しかも社会で生きていく狡さも併せ持つ 再びチェロに触れたところから 自分の狡さを受け入れて他者との壁を崩していく過程が緊張感と期待感があり好きでした

    139
    投稿日: 2025.05.23
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    文庫化+以前から興味があったこともあり手に取りました。 特殊な設定かつ、主題の1つとなっている著作権問題は結構取り扱い難しいし、先がどうなるかとどんどんページをめくりました。 主人公の背景や置かれた状況から重い空気感は終始拭えなかったけど、それだけに終盤の主人公や周りの人の強さが際立った感。自分だったら絶対怖くてみんなの元へ戻れないし、それを温かく迎えることも出来ないだろうな‥。終わってみれば希望に溢れた小説だった、という印象です。

    59
    投稿日: 2025.05.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    勇気を出してもう一度会いに行った主人公は強い人間だと思う。 もう正体がばれてしまったのに、会いに行ったのは本当にすごい。 著作権管理の人と音楽アカデミーのお話。

    2
    投稿日: 2025.05.22
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    題名からくるイメージがとてもオシャレな感じがして、イラストも良くて、これは当たり本だと思って読了。本屋大賞2位になるだけあって、面白い。音楽教室に潜入調査すると言うかなり珍しいストーリーで興味が尽きなくて、どんどん読み進めた。もちろんチェロを聴きながら読みました。そしてチェロが好きになった。

    17
    投稿日: 2025.05.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とても良い小説に出会えました。 音楽や絵画、芸能などのアートが題材の物語が好きなんだと自覚しました。 ホモサピエンスが持つ芸術へ昇華する内なる欲求や思考は止められない。作っているプロセス、社会と自身の関係、人としての様々な営みが影響する。 プロアーティストとして生きていける人もいれば音楽を愛し趣味で人生をかけて向き合い続ける人もいる。時には止まってしまう事もある。これが人としての営みで美しいと僕は思う。 主人公の彼はずっとバッハが好きだと言いたかったのに言えなかったのが儚い。 好きなものを好きと言えないとこから脱却できて良かった。

    3
    投稿日: 2025.05.19