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生きる言葉(新潮新書)
生きる言葉(新潮新書)
俵万智/新潮社
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総合評価

158件)
4.4
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    子どもの相談の答えが素敵です。こんな返事を返したい。 個人的には「光る君へ」で詠まれた短歌の解説に熱くなりました。俵万智さんの解説にこちらも感涙です。

    0
    投稿日: 2025.11.24
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    サラダ記念日 名前は知っていましたが、読んだことないなと思いながら手にした俵万智さんの一冊 一人息子とのやりとりが、なかなか出来た息子さんだなと思うし、俵万智さん自身も息子の言葉に感動したり。子供って、発見の連続なのでしょうね。 SNSなどで言葉が簡単に発信できる時代だからこそ、相手への想像力は大切だと思うし、AIには出来ない世界 子どもの問いに答える中に、勉強が嫌いという話しがあったけど、戦中や戦前の大人にとって、勉強が好きなだけできて羨ましいとか。立場が変われば味方や考え方も変わる物だなと。普通の人はテストで100点だと嬉しいかもしれないけど、著者のお父さんは自分の知っていることしか出なかったから、余り嬉しくないとか。80点なら、新たに自分の知らない20点が増えることとか。なるほど。 ホストの人たちとの短歌のやり取りの時間も見ていて、楽しい。言葉に触れることは、どんな立場でも必要なものなのだなと。 生前の谷川俊太郎さんの贅沢なやりとり。言葉って不安定なものだなと感じずにはいられない。

    2
    投稿日: 2025.11.24
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    10章のAIに短歌を詠ませてみる話と、11章の言葉を贅沢に使うというテーマが特に面白かった。6章くらいまでは、言葉と同じくらい、息子についての話が多いなあと思ったが、最後の谷川さんの言葉を知って納得した。俵万智の中では言葉を語るうえで息子の話は欠かせないんだなーー母になったことのない私にはわからない感覚だけど。 短歌と離れた日常的なトピックから言葉を語るピースを拾い上げていくような語りは、心の揺れを見逃さない俵の作風に通ずるところがあって、この話から飛躍するの?みたいな新鮮さに恐れ入ったりもした。あと、クソリプ分類みたいなことを真面目にやってくれる作家は、俵万智くらいだと思う。 p67 ラッパーのMummy-Dさんについて ・一度ライミング至上主義から距離をとったことで、あらためて韻の面白さに気づけたという。これもまた示唆的なことだ。言葉で表現するからには技術は必要で、ただし技術ばかりを追い求めてしまうと本末転倒になってしまう。そこを自覚したうえで技術を用いるのが最強なのである。 ↑ 就活でちゃんとした文章を書かなければ、と気負いすぎているので自戒として心に留めておきたい p128-129 ・実は言葉で100パーセント気持ちを説明するのは不可能だ。「うれしい」「かなしい」「こわい」というのは気持ちのほんの一部というか目印のようなもので、全部を説明しているわけではない。けれど、なにもないよりはずっと助かる目印だ。 ・説明できないことをわかったうえで、いくつかの目印を集めて、だいたいこんな感じなんですと伝える努力をすることが、自分コミュニケーションだし表現ということ。 p201 ・作品は副産物と思うまで詠むとは心掘り当てること ・AIが小説が流行っても、作家という職はなくならない。私は作品を書く過程で自分の中を掘り下げて、嫌だったこととか楽しかったことが作品の中に何となく出てくるところが面白いので、やはり書いている過程が楽しいんですよね。(川添) p.220 ・言葉の濃度 ・「生ビール買い求めいる君の手をふと見るそしてつくづくと見る」について、手の描写をすればいいというものではない。この歌は、見たものを描きたいのではなく、つい見てしまった視線を描きたいから。 ↑ 歌を読んでいた時はまったく至らなかった解釈で、作者本人に解説されて悔しいけどあっぱれなきもち…

    0
    投稿日: 2025.11.22
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    分かりやすくシンプルで、頭にスルスルと入ってくる文章。クソリプの分類や、子どもたちからの問いに答える章などは、すっきりと言語化できない気持ちをスカッとさせてくれた。 特に息子さんとのコミュニケーションからはたっぷりの愛情が感じられたし、お二人の言葉のやり取りは本当に楽しく時にじーんとくる。 最後とは 知らぬ最後が過ぎてゆく その連続と思う子育て 胸がギュッとなる。 言葉も瞬間も大切にしたい

    13
    投稿日: 2025.11.22
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    もしも、身の回りで起こること全てを、流行り言葉に流されずに、自分の言葉で言い表せることができたなら、もっともっと世の中を見たくなるのかもしれない。あなたの隣にいる人へ、あなたが見ている世界を見せることだってできるのかもしれない。 こんなステキな事はない。 文学とは、そういうものなのかもしれないなあ、と 思える本です。

    0
    投稿日: 2025.11.22
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    正しく言葉を受け取ってもらうことの難しさを考えさせられる一冊。俵万智さんの言葉のやりとりに関する実体験が散りばめてられているのも面白い。あの俵万智さんでも、言葉を尽くしたにも関わらず相手に意図通りに言葉を伝えることができず苦悶されたエピソードが印象的であった。言葉は文字で書き下ろせるものであるが、受け取られるその時はそれぞれの状況や背景から意図せぬ修飾がつくということを忘れてはいけない。また、その状況背景全てを予め理解しておくことは大変に難しいという前提を忘れず、細かな言葉のやり取りの積み重ねを心がけることでそのギャップは小さくすることができるのかもしれない。

    0
    投稿日: 2025.11.21
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    短歌が好きになった。説明できない分からない気持ちがあるのはなんで?という5歳の男の子に対する回答が秀逸すぎる。なんとなく言語化できていないことをどんどん言語化していってる… ありがたや

    1
    投稿日: 2025.11.17
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    学生時代に受けた国語の授業ってほんとにつまらなくて、(現代文は自分なりの解釈は許されないし、古典は時代背景とか何も考えずに暗記してたし、漢文なんて果たして勉強していたのかどうか怪しいし)、とにかくいつもテストで良い点数をとるためだけに、深く考えず勉強してたなと思う。 でも最近、本書も含めて、日本語や言語に関する本を読むようになり、国語の奥深さ、味わい深さみたいなものを感じるようになってきた。ちょっと大人になったのかなぁ。 本書では、ラップから短歌まで幅広いジャンルにおける日本語の魅力を知ることができ、その中でもやはりリズミカルさと、たった31字の制約の中にドラマを秘める短歌にはおおいに心惹かれた。 短歌集とか読んだことないけど、今度覗いてみようかなと思う。

    13
    投稿日: 2025.11.17
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    久しぶりに短歌に触れた気がする。 短歌を読み解く読者に正解はなく様々な捉え方があることが面白く、そして言葉の持つ力に驚かされる。 私もメールなどの文章を考えるとき、フワッとしたニュアンスを使い、相手に強く伝わらないように気を付けることが多々ある。とても頷いてしまい、現代人って生きにくいなと本当に感じる。言葉は凶器にもなり、受けとる側のバックグラウンドによってかなり形を変えるもの。 だからこそ『言葉の力』は偉大なのだなと改めて考えさせられた。

    4
    投稿日: 2025.11.17
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    歌人として有名な俵万智さんが独自の切り口で、短歌からラップからSNSで話題になったフレーズ(保育園落ちた日本死ね、とか)からAIに関するものまで、言葉の考察をする本。飾らない文体で読みやすかったし、折々に挟み込まれる短歌の内容も興味深かった。特に息子さんとの会話がユニークで好き。これはきっと俵さんだからこそ引き出せる表現の魅力なんだろうな。言葉って面白いし、難しいし、不思議。だからこそ大切にしたいなと思う。

    6
    投稿日: 2025.11.15
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    思いがけず光る君へを振り返ることが出来ました。「この世をば我が世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば 藤原道長」この歌が読まれてるシーンは、この世はこの夜、月は后、あるいは幼なじみと回し飲みする盃…だってよく、宴の場で即興で詠まれ、口頭で伝えられた。あとから道長の業績をみて、歌に俺様感を与えてられてしまう。歌の味わいは足される情報でずいぶんと変わるものでした。

    1
    投稿日: 2025.11.15
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    『サラダ記念日』や『チョコレート革命』は読んだ記憶はあるけれども、初の俵 万智さんのエッセイ集。 『ボールはともだち』ならぬ『言葉はともだち』について様々な角度から、考察されています。 文章が話し言葉に近い感じで描かれているので、堅苦しいと思うことなく、テンポ良く読むことができました❗️ 特に印象的な話しは、『4 言葉が拒まれるとき』と『5 言い切りは優しくないのか』、『8 言葉がどう伝わるかを目撃するとき』で、文章を書く時にはマルをつけないと気持ち悪いと思っていましたが、これからは少し改めようと思いましたし、『ホスト万葉集』なるものが出版されているとは、驚きでした❗️ また話しのところどころで登場する息子さんが、イイ感じでした。万智さんとの関係も微笑ましく感じられる作品でした❗️

    21
    投稿日: 2025.11.14
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    句を詠む時、感性だけでなく語句の配置等、様々なことを考えているのだな、と思った。 文章を書く時あまりこだわりを持ってこなかったが、何となくではいけないような、そんな気にもなった一冊。

    8
    投稿日: 2025.11.14
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    タイトルの通り生きていて、そこで用いる言葉をつぶさに見つめて拾って使うような、誰もが共感する平易な俵さんの言葉が優しい。 短歌とは写真のようだと思った。心が動いたその瞬間を限られた言葉でできる限り、それこそ制限の中でできる限りの言葉を尽くして、包んで、手渡すようなものだと思った。 言葉をもって人に伝える。人の基本的な営みだが、丁寧に包んだそれを、相手が受け取って心が解けたらとても嬉しいと思う。

    2
    投稿日: 2025.11.12
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    子育てに慌ただしく過ごす中、寝る前に少しずつ読む毎日の癒しが終わってしまった。。。 SNSで俵万智の 最後とは知らぬ最後が過ぎてゆくその連続と思う子育て を読んで心を鷲掴みにされた。 ちょうど息子が立って歩くようになったことを喜んでいた時期だった。 あぁ、この子はもうハイハイしないんだと急に悲しく寂しくなったのだ。 ピンときた通り、お子さんとのエピソードや子育てに関する話題も多く参考になったりならなかったり。 期待していたそれも勿論良かったけど、言葉に対する言及がとても面白かった。 短い章立てで新書ならではの簡易で読み易い文で綴られているので、本当に夜寝る前にちょっと読むのにちょうどいい。 定期的に読み返そうかな。 最後にはさせぬ最後の読後感また続く夜のお伴となりしか

    11
    投稿日: 2025.11.12
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    「生きる言葉」となるために大切なこと。 そっか。言葉の背景が見えるか見えないかで、伝わり方に差が出るのは当たり前だよね。言葉の時代。だから、スマホやネットでの交流は便利な反面、やっかいなんだ。 言葉に関するあれこれ。息子さんに関する話がたくさんあって楽しく、AI短歌にも言及されており、とても興味深い内容だった。 クソリプの分類と対応については、知っておくと無駄に傷つかなくて済みそうだ。俵万智さんほどの有名人だと、一部の心無い言葉に傷つけられることも多かったのだろうな。 俵万智さんの短歌が要所要所で載っており、歌が生まれた経緯を知ることができたのも嬉しかった。

    55
    投稿日: 2025.11.10
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    万智さんの言葉オタクっぷりを堪能できる贅沢…思えばわたしも昔から言葉に強い関心を持つ人間で、言葉をどう扱えばいいのか、自分も他人も日々扱う言葉とどう向き合えばいいのか、そんなことばかり考えていた青春時代だったなあ。

    2
    投稿日: 2025.11.09
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    新書を買うというのは、当たりハズレが大きいという意味においてギャンブルに近い。 本書は紛れもなく「当たり」であった。 言葉のプロフェッショナルである俵万智さんの著書である。ホストの作る短歌、大河ドラマで取り上げられた和歌、演劇、ラップ、クソリプに及ぶまで、様々な分野において言葉がどのように使われ、どのように伝わり、どのような思いを乗せているのか、また、乗せられていないのか。一文字だけで伝わり方が大きく変わってしまうことなど、言葉や、言葉を使った芸術・文化の面白さ、難しさ、深さを感じることが出来る、これからの言葉への触れ方、使い方の目線が少し変わるような一冊でした。 言葉遊び大好きで、言葉の世界にも興味がある自分にとってはめちゃくちゃ面白かったです。

    3
    投稿日: 2025.11.09
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    さすがの俵万智だ。言葉について知り尽くしている。その興味は古今和歌集の時代の言葉からネットのクソリプに至るまで。そして、日々生まれ、生きて飛び交う言葉たちを追いかけ続けている。我が子が言葉を獲得するさまを愛おしみ、成長して、ラップにハマる息子からは、さらなる世界に連れて行ってもらう。だが、この本はちっとも難しくない。俵万智の興味関心に連れられて、サクサク読んでしまう。それもまた、言葉の探究者だからかもしれない。

    16
    投稿日: 2025.11.08
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    サラダ記念日を懐かしむ気持ちで手にとってみたが、とても興味深く楽しく読ませてもらいました。短歌の読み方はもちろんですが日本語や言葉について俵万智さんの解釈が知れたり、1音変えただけで意味やニュアンス雰囲気が変わったりする例も勉強にもなりました。でもお子様の話しやホストさんの話しなど堅苦しくもなくてとても読みやすかったです。SNS世界になりましたが改めて言葉の素敵さ、怖さを認識させてもらいました。

    2
    投稿日: 2025.11.08
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    『子供の言語を習得する過程が面白い』以外の前半はあまりにも近所のおばさんの子育て自慢のように思えてしまって楽しめなかった。 やっぱり短歌の話が出てからの方が読んでいて楽しかった。

    2
    投稿日: 2025.11.06
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    子供が蚊に刺されたことを「かにに刺された」というのは、子供が言葉をよく観察している証拠、とあって、なるほどそういう見方もあるのかと目からウロコでした。そのほかにも興味深い内容がたくさん! ただ、最初のうちはとても言葉を選んで書いていらっしゃるな、と思って気を抜いて読んでいたら、途中から書き手が変わったのかなと思うくらい、乱暴な言葉のチョイスを感じて驚いた。いろいろな媒体に書かれたものを集めて収録したとラジオで聞いたので、違う読者層を対象に書いたのかな?私には2章目以降は辛辣すぎて少し辛かった。 今どきはコンプライアンスが厳しくて書き手はたいへんでしょうが、読み手としては、心を開いて読んでいても突然傷つけられない安心感は大きい。 また、いろいろ引用が多いけれど、巻末には引用一覧は特になく(ご自分の著作の初出はあった)、なんだか心配になる構成だった。息子さんは百歩譲って著作権やらは許してくれるのだろうが、他の方は?あとがきとか巻末に謝辞一言くらいあっても、、なんて思ってしまった。というか、言及されていた本を読みたいと思ったけど、中身をパラパラ確認しなきゃいけなかったので、一覧があればよかったのに、と思いました。余計なお世話ですね。 今後生きていく中で、なんとなくずっと心に残り続けるだろうなと感じる内容だっただけに、雑な作りが残念でした。

    3
    投稿日: 2025.11.06
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    言葉によって人を説得することが仕事上多く、それなりに言葉やコミュニケーションに気を遣っていたつもりだったけど、万智さんの本を読むと、いやーまだまだだと自省。息を吸うように話せるものですが、奥深い。もっと丁寧に言葉を使い、人と接していきたいとポジティブに思えました。 そして、読む前と読んだ後で、普段の何気ない景色の見え方が変わる本。読んだ後はなんだかキラキラして見えた。

    4
    投稿日: 2025.11.03
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    昨年のNHK短歌でとてもわかりやすい解説に魅了され、少しずつ歌集に目を通している。歌ではないが、この新書は歌人がどう言葉と向き合っているのか?自分にはない視点に気付かされ、楽しく読んだ。生きていくのにどうしても言葉は必要で、どうせ使うなら自分の思いがキチンと大切な人に届くように使いたいと思えた。SNSは難しい。「いかにして われの思いを 呟くや ✖️が怖くて 青い鳥逃げた」

    1
    投稿日: 2025.11.02
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    ・ 生きる言葉 著者| 俵万智 出版| 新潮新書 発売日| 2025年 4月17日 「言葉は疑うに値する」 ーーーーーーーーー 言葉と感情は1体1にならず、でもできるだけそのズレを小さくしたくて、言葉みにつけていく。 言葉があったから安心したこともある。 どうしようも無い表しようもない感情を持った時、とりあえず「寂しい」「悲しい」「悔しい」という感情に値するのだと決めることにした経験がある。 そうしなければ、どう対処すればいいかも分からなかったから。そうやって名前が着けば、同じ感情を抱える人を、ネット上でも本からでも探すことが出来て、それ以上これらの感情に呑まれなくてすむ。 私にとって生きる言葉は、繋がるための言葉。 誰とでも言葉を尽くして、でもその言葉が全てではないと疑いながら、相手のことを知りたいのだ。

    0
    投稿日: 2025.11.02
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    俵万智さんの言葉選びの美しさには本当に感心させられた。言葉の力や奥深さを改めて感じさせられた。ラップを通じた言葉遊びの話もとても興味深く、俵さんが使う「マジリスペクト」という言葉には意外性があり印象的だった。 さらに、「マルハラ」という言葉が生まれるほど、日本人が「言い切ること」を恐れているという見方にもハッとさせられた。曖昧さを美徳とする文化でありながらも、それによるリスクについても考えさせられる一文だった。

    1
    投稿日: 2025.11.01
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    クソリプとかマルハラとかなんとなく聞いたことがあるなあ、けどよくわかんないなぁという現代ワードを著者の面白い解説で、楽しく理解できた。

    2
    投稿日: 2025.10.31
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    【活字】 言葉は生きています。 いくらAIが上手な表現で文章をつくったとしても、そこにココロはありません。 俵さんの子育て時期の話は目に浮かぶようで臨場感がありました。

    15
    投稿日: 2025.10.29
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    教科書に載っているほど有名な「サラダ記念日」でお馴染みの俵万智さん。日本語のスペシャリストのような方が描く言葉についての本なんて、、読みたいに決まってるやんと思って読んでみました。 相手への伝え方、伝わり方や言葉一つ取っても様々な意味を持っている奥深さをとても丁寧に描いていて、たまに出る関西弁がお茶目で親近感がわいたりしながら面白く読めました。 短歌はまだまだ私にはハードルが高いですが、少しずつ触れていきたいなと思いました。

    8
    投稿日: 2025.10.27
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    普段、新書はあまり読まないのだけれど、話題の作品なので手に取った。 言葉について、これほど詳しく、的確に語られた書はなかなかないのではないだろうか。ウィットに富みつつも、時に的を得た皮肉だったり、言い回しだったり。読んでいて、何度も頷いてしまった。 短歌に限らずラップやTwitterなど、言葉のあるところに俵万智あり。

    1
    投稿日: 2025.10.25
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    1,8,9章が面白かった。 57577に凝縮した想い、そして昔な人はそこに魂をかけて気持ちを伝えた文章に思いを馳せられる贅沢な体験をできた気分。 たくさんの文字に囲まれて生きているが、洗練された文字と想いに想像力を掻き立てられた。

    1
    投稿日: 2025.10.25
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    言葉の力。かつて限られた立場の人たちだけの特権であった言葉を、自由に操ることができる時代でに生まれたことを噛み締められる一冊でした。自由に言葉を発信できる環境にいるからこそ、それぞれが節度を持って操らなければならない。言葉が持つ力を改めて知れる至高の一冊。

    1
    投稿日: 2025.10.23
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    どうして買わなかったのかなあ。やっぱり買って読めばよかったなあ。手元に置いておきたい一冊である。いくつも印象深いことばはあるが、小2男子の「どうして勉強しなくちゃいけないの?」に対する答えが秀逸。「世界を知るためだよ」「人類が長い時間をかけて知ったことや作り上げてきたことを、コンパクトにまとめて教えてくれるのが学校だ。初等中等教育のあいだは、いろんなジャンルの詰め合わせで幕の内弁当みたいなものだから、もしかしたら好き嫌いはあるかもしれない。でもとりあえず食わず嫌いはせずに、味わってみることをおすすめする。その中から特別に気に入ったジャンルがあれば、もっとフカボリする道もあるし、どのジャンルも基本をおさえることは決して無駄にはならない。」なるほど「幕の内弁当」かあ。うまいこと言うなあ。このあとも、全部引用しておきたいところだがやめておこう。古典をふくめ、ものを読むことは世界を広げてくれる。子ども時代は遊ぶことも忘れないで。宿題やテストは分からないことを見つけるためにやっている。100点を取ったら残念、分からないところが見つからなかったのだから、などなど。「がらがらどん」何度も読んだなあ。我が家の最初の一冊は「バムとケロ」だった。子育てに成功も失敗もないかもしれないが、俵家がなんともうらやましい。子育てはままならないということは分かっているつもりなのだが。野田秀樹の舞台もまた観たくなったし、ヒコロヒーの小説も読んでみたい。そんなもの出ていることすら知らなかった。ホストの短歌もなかなかいい。自分でもちょっと詠んでみたいなあと思えた。勝手に歌会を開いてみたいが、経験者がいないと無理だろうなあ。読書会なら何とかなるか。近くでやっている人いないかなあと思っていたが、自分で始めればいいのか、などとも思えてきた。ちょっとわくわくする。「あの本、読みました?」の谷川俊太郎の回は永久保存版で残している。ヤマザキパンの歌は僕には他のパンも食べてみたかったという想いのように思えた。姉の束縛からやっと逃れられたと。平安時代の和歌に比べると現代短歌は5倍くらい分かりやすい。とは言え、10%が50%に理解度がアップするくらいなのだが。やはり解説をしてもらわないと意図を読み損ねる。まあ違う意味にとってもいいのかもしれないが。最後に、俵さんの歌で一番印象に残った一首をと思ったが、パッと頭にうかんだのは河野裕子の歌だった。ドラマも良かったしなあ。  「たとへば君 ガサッと落葉すくふやうに          私をさらつて行つてはくれぬか」  自分でもいまの想いを詠んでみた。  「本を読むSNSに感想を    書いてもそれは雲上の声」 誰にも声は届かない。なんか物足りない。 図書館に返却するので見直していたら「サラダ記念日」は3回くらい出てくる。そうそう、これこれ  「むっちゃ夢中とことん得意    どこまでも努力すれば    プロフェッショナル」 これリアルタイムで見ていたんだ。 (マルハラ、僕はいつも◯で終わる。)

    4
    投稿日: 2025.10.22
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    書店でランキングに入っていたので気になり読みました。 内容は、歌人らしく言葉にこだわって書かれており今までの言葉の認識を改めようと思いました。 言葉は、言ったら発した意図も完全に伝わるものと認識を今でましていました。 しかし、詩などの解釈を書かれていて解釈のバリエーションの豊富さにびっくりしました。 年齢を重ねるごとに言葉の重みは増えていくと重います。 人に伝えるときの言葉、一つ一つにこだわって気持ちが伝わるそんな素敵な大人でありたいです。

    11
    投稿日: 2025.10.22
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    ・言葉の無力さ、そしてそれをわかったうえでできる表現があること ・曖昧さを好む日本語の面白さ ・そして平安時代、1500年も前に女性が恋愛についてこんなにも豊かな表現をしていたことに改めて驚く 和歌や短歌を紐解きながら考える、いい本でした

    1
    投稿日: 2025.10.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    印象に残る場面のたくさんある本だった。俵万智さんが勉強が大好きだったこと、父親から「勉強できていいなあ」と羨ましがられる場面がとても良かった。そうだよね。新しいことを学ぶって本当に楽しいよね、と大事なことを思い出した。大人になってからの試験がとにかく辛くて、勉強はもう嫌だと思っていた時期とも重なり、いやいや、試験のために勉強しているのではなくて、新しいことを知るのは本当に面白いんだよ!ということを思い出させてくれた本だった。 「クソリプ」の分類と対処法の説明もとてもわかりやすかったし、ツイッターが閉じられた時の日本人の和歌をもじった書き込みなどの紹介も、素晴らしかった。日本語を使うって本当に楽しいと思った。そしてそれをさらに楽しむためには、歴史や和歌、詩などを知っていた方がいい。谷川俊太郎さんのことも大好きだったけれど、この本を読んでますます好きになったし、萩原慎一郎さん、川原繁人さんなど、読みたい本がまた増えた。 俵万智さんの俳句もたくさん紹介されていて、とても良かったのが「最後とは知らぬ最後が過ぎてゆくその連続と思う子育て」子育て以外にも、私たちはこの連続の中を生きている。 そして結婚や出産や引っ越しなども、しないことには強い意志がいるけれど、する方は単なる偶然、みたいな歌もとても良かったな。 日本語についての本を、もっと読みたくなった!言語を学ぶって楽しい。そしてこの難解な日本語を自然と習得出来ていることに感謝!

    1
    投稿日: 2025.10.20
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    著者が後書きで書いているように、著者の「大好きな日本語と息子」さんについて書かれた本書。 引用されている著者の短歌も素敵で、いつも本を読み終えると印象的な言葉をノートに書く私が、本書では短歌ばかりをメモしていました。 つかうほど増えてゆくもの かけるほど子が育つもの答えは言葉 作品は副産物と思うまで詠むとは心掘り当てること 最後とは知らぬ最後が過ぎてゆくその連続と思う子育て

    11
    投稿日: 2025.10.20
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    歌人である著者が、子育て、演劇、ラップ、SNSなど様々なテーマを自らの経験から「ことば」を切り口に描いたエッセイ。「ホスト万葉集」やAI短歌についての章が印象に残った。「ホスト万葉集」では表現すべきことを持つ人たちの歌が心を動かす一方でAIの作った短歌にも優しさを感じる。また著者の「も」の使い方へのこだわりなどはなるほどと思った。 【目次】 はじめに 1 「コミュ力」という教科はない ヘレン・ケラーの「WATER」  絵本は生身のコミュニケーションツール  自然の中で「めいっぱい遊ぶ」  山奥の全寮制中学  過不足なく気持ちを伝える  言葉の力を鍛えてくれるもの  渋柿を甘くする知恵  スマホなしの中高時代  「みんな仲良く」と言われ続けて 【コラム】10才のひとり旅   2 ダイアローグとモノローグ 「それはでも、あれじゃないか」  つかこうへいさんの稽古場  野田秀樹さんの稽古場  同じ言葉を違う文脈で  「愛の不時着」リ・ジョンヒョクの言葉 【コラム】心の中の音楽を 3 気分のアガる表現 ラップも短歌も言葉のアート  夢中・得意・努力  息子との様々な言葉遊び  相手へのリスペクト  日本語ラップの独自の土壌  句またがり的韻踏み  日本語をリズミカルにする魔法 【コラム】川原繁人先生との出会い   4 言葉が拒まれるとき 思いがけない反応  クソリプに学ぶ  しゃべる家電たち 【コラム】詩が日常にある国 5 言い切りは優しくないのか 何でもハラスメント  マルで終わる日本語  「曖昧表現が好き」という感覚  いろいろな「界隈」  言葉の輪郭を曖昧にする「も」 【コラム】流行語の難しさ 6 子どもの真っすぐな問いに答える 本質を突いてくる質問  【なんで悲しいときに涙が出るの?】【説明できないわからない気持ちがあるのはなんで?】【人間はどうして勉強しなきゃいけないの?】他 【コラム】賢い人って、どういう人? 7 恋する心の言語化、読者への意識 ヒコロヒー『黙って喋って』の魅力  塩梅が大事  どういう状況で読まれるか  言葉のマジック 【コラム】河野裕子の恋の歌 8 言葉がどう伝わるかを目撃するとき 歌会のススメ  読者が参加して完成する  歌うに値する体験 【コラム】「夜の街」から生まれた『ホスト万葉集』 9 和歌ならではの凝縮力と喚起力 最重要のコミュニケーションツール  一生かけての答え合わせ  『枕草子』にみる美意識  『源氏物語』という装置  和泉式部、尋常でない言葉のセンス  「宿ってしまった歌」とは  道長の「あの一首」 【コラム】短歌の現場、言葉探しの旅 10 そこに「心」の種はあるか 1から100より0から1を  万智さんAI AIの優しさにグッときて  やるじゃないか、AI  作品の価値を決めるもの 11 言葉は疑うに値する 「贅沢」を感じられる言葉遣い  谷川俊太郎さんのこと   おわりに

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    投稿日: 2025.10.19
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    三十一文字の中に記述され、記述されなかったことでこんなにたくさんのことを感じることができるとは興味深い 短歌を含む芸術も、言葉も、鑑賞者がいるから完成するのだろう(少なくともその鑑賞者当人にとっては)

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    投稿日: 2025.10.19
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    「生きる言葉」というタイトル通り、瑞々しい感性で現代の「言葉」について書かれていた。 教育現場の同僚から借りた本だったが、仕事よりも個人的な教養と繋がる本だった気がする。 夜の街などはつい俗っぽいものとして、無意識に見下していたが、彼らが短歌に真剣に向き合っている姿を見て(あくまで俵万智の語る姿ではあるが)、それまでの自分の感覚が少し恥ずかしくなった。 趣味で文学を嗜むものとして、大切なことがたくさん書かれていると感じたので、同僚には本を返したが、改めて自分でも買って読み返そうと思った。 何より、俵万智さんがいつまでも瑞々しく、新鮮な気持ちで言葉や文化と触れ合っているのが素敵だった。ツイートではなく、短歌や俳句でそのときの気持ちを残せるような大人の女性になるのが夢だったが、俵万智さんのような60代を目指したい。どんなに新しいものでも否定せず、俗っぽいように見える若者言葉の中に意味を見つけ、そこに新たな文化や、むしろ古典に繋がる文化を見出せる。そんな大人になりたいものだ。

    1
    投稿日: 2025.10.19
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    言葉を軽く考えていたことに気づかされた。 『は』とか『が』などの選び方ひとつで、伝わる力が変わるなど、想像すらしてなかった。 詩も小説も、読み進めることに注力して、ひとつひとつの言葉や文章の背景をじっくり考えるなんてしたことなかった。 言葉とじっくり向き合ってみたら、今までとは違う世界観にで会えるのかもしれない。 言葉とじっくり向き合う余裕ある時間をあえて作りたいな。と思わせてくれた作品でした。

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    投稿日: 2025.10.18
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     言葉は無力だ。昔どこかの新聞のテレビCMで、そんなコピーがあった。私も言葉は甚だ不自由なツールだと感じている。そうでなければ、言葉のみでやり取りするSNSで、毎日こうも口論が絶えない理由はなんだ。私はペットを飼っているが、「いっそ言葉なんて、ない方が楽だわい」と感じることすらある。  だが、著者はさすがである。上のような実感の背景にあるものを、「はじめに」の中であっさり喝破してくれた。いわく、現代とは、顔見知りと面と向かって話す機会よりも、顔も知らない誰かと言葉だけでやり取りする機会の方が圧倒的に多い時代なのだ。つまり、コミュニケーションから生々しい肉体性がどんどん削ぎ落とされて、言葉だけが残った。だから言葉の欠陥が浮き彫りになっているのである。  それならスマホなんて捨てちまえ。私だったらそうヤケになってしまうが、著者は逆であった。むしろこんな時代だからこそ、日本語の足腰を鍛えなければならないという。葬儀の席で死を笑いのネタにしたら、大顰蹙なのは誰でもわかる。でもSNSは誰がどんな状況で見ているかわからないのだ。軽いノリでふざけたつもりでも、相手をカンカンに怒らせる場合がある。それはもはやどちらが悪いかの問題ではない。思えば作家とは、誰がどこで読むかわからないものを書く人たちなのだ。  しかし、結局は同じことなのかもしれない。読み進むうちにそう思った。なぜなら、言葉を「使う」訓練だけでは、日本語の足腰を鍛えることはできないからだ。言葉とは出力であり、出力は入力に支えられている。「ヤバい」「感動した」みたいな感想しか出てこないのは、日頃の入力が貧弱だからではないのか。現代生活はわれわれが思っている以上に単調である。結局、コミュ力を鍛えるものはリアルな肉体なのだ。本書は著者の入力の記録。そう思いながら読んだ。

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    投稿日: 2025.10.15
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    とても月並みな感想だけど、日本語って、言葉って面白い!と思った。 言葉の表現に向き合い続けたプロが語る「クソリプ」「曖昧表現」「AI」等、どの章も興味深く読んだ。 その中でも、言葉は気持ちを伝える目印のようなもの。という話が特に心に響いた。 言葉で気持ちの全てを説明することは不可能だが、いくつかの目印を集めて伝える努力をすることがコミュニケーションであり表現なのだと。 相手に気持ちを伝えるためにどういう言葉を使うのか、何を言うのか言わないのか、相手の言葉から気持ちをどう受け取るのか。 言葉を便利に届けることができるようになった今だからこそ、言葉を大切にしたいと思った。

    1
    投稿日: 2025.10.15
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    言葉と向き合い、大切にしたくなりました。 いつも当たり前に使っている言葉。でも自分と相手で受け取り方にちょっとずつズレがある。そんなズレを少しでも小さくする言葉を私も使いたい。 私は短歌のことは全く知りませんでしたが、文章の途中で挟まれる短歌が面白く、次の短歌が待ち遠しい気持ちで読みました。 はじめは短歌のリズムや韻がわからなかったものの、いくつも読んでいるうちに少しだけ読み方がわかってきたのも楽しい体験でした。

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    投稿日: 2025.10.14
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    言葉をあやつるひとの感性はやはり違うと感じた。学者や研究者や作家とも違う詩歌の世界のひと。 「愛の不時着」リ・ジョンヒョクの名付けて「はにかみと思いやりのずらし話法」って深すぎる!激しく納得。もう一度見てみようかと思わせてくれた。それにしても俵さん好きすぎて7周したって、のめりこみ度も一流です。

    4
    投稿日: 2025.10.14
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    俵万智さんといえば、 あまりにも有名な「サラダ記念日」。 これが、どうしてだか若い頃の私は素敵だと思えなかった。 学校で短歌を詠む授業があっても 五七五七七で納めるなんて、無理…と投げ出していた。 子育てに少し余裕が出てきて、本を読めるようになった今、言葉の面白さにやっと気づけたのかもしれない。 この「生きる言葉」を手にしようと思ったのは、言葉の持つ可能性を知りたくなったから。 8 言葉がどう伝わるかを目撃するとき の章では歌舞伎町でのホスト歌会の様子が書かれている。 そこにある「おのれの人生で歌うに値するものは何かを問うた。言葉にするということは、その体験をもう一度生き直すということである。」 という言葉が印象的。 助詞ひとつで歌の印象が大きく変わるし、伝わるものも大きく変わる。 言葉をどう選ぶかによって、どう伝わるかをあーでもないこーでもないと悩みながら短歌を詠んでいる人達のことを思い浮かべた時、単純に楽しそうだな…と思う。 そして、今の自分の気持ちをもう一度生き直しながらひたすらに歌に留めている人達は、言葉の持つ可能性を信じているのだなぁと思うのである。 サラダ記念日の歌が好きになれなかった私は、まだ子どもすぎて、俵万智さんの気持ちなど少しも理解できなかったのだ。 人生の折り返しを過ぎた今、彼女の歌には共感できるものがたくさんある。 「最後とは知らぬ最後すぎてゆくその連続と思う子育て」 一般的なセオリーを無視した作品とのことだけれど、子育て経験のある人の心を掴む歌だと思う。 イライラばかりの子育てだけど、毎日を大切にしたいと思うはずだ。 これこそが言葉の可能性なのかも。 五七五七七という世界に想いを載せる短歌の魅力と、言葉の可能性を改めて知ることができた。 オススメの一冊。

    56
    投稿日: 2025.10.13
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    あの有名な「サラダ記念日」の方の話と知らず、手に取りました! 言葉を大事にされる方だからこそ、読み手の私たちにもわかりやすい言葉で書かれており、新書をこんなにスラスラ読めたのは初めてじゃないか?!と思うほど、読みやすかったです。

    1
    投稿日: 2025.10.12
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    友人と名古屋駅周辺でランチをした後、 友人の都合で早目の解散となった。 いつもなら家族にお土産として甘い物やパンを購入するのだが、 それを喜ぶ家族がいない今、購入する気持ちがわかなかった。 「Amazonのカートに入れっぱなしの本の実物を見てみよう。」 タカシマヤゲートタワーモール8Fの三省堂書店名古屋本店へ。 お目当ての【生きる言葉】を見つけ、パラパラとめくる。 「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日 俵万智 この有名な短歌が目に留まった。 著者の【サラダ記念日】が発行された時、 当時テルミナ地下街の地下2階にあった三省堂書店で購入した。 学生時に習った短歌は古臭く感じていたのに、 サラダ記念日の短歌はすごくみずみずしくて、衝撃を受けたのを思い出す。 その後、結婚を機に狭いアパートに引っ越すことになり、 手持ちの本は古本屋に売ってしまい、 今手元には【サラダ記念日】が無い状態。 上記の短歌もうろ覚えだったが、 三省堂書店名古屋本店で再会して、即購入を決めた。 それは 【サラダ記念日】を読んではいないであろう私の長女の入籍日が7月6日だったから。 本当に偶然だが、何だか嬉しくなった。 サラダ記念日を知らぬ娘七月六日の大安に入籍す  あやまなママ 本の内容はどれも興味深く、約¥1000では安すぎるのではないか。 特にクソリプについての記述が面白かった。

    5
    投稿日: 2025.10.12
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    言葉を様々な視点から書いていて面白かった 息子さんの話も興味深い 言葉選びが素敵 俵万智さんは短歌は知ってるけど人となりを知る機会はなかったので、面白かった

    0
    投稿日: 2025.10.12
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    過不足なく気持ちを伝える/クソリプ/優しさにひとつ気がつく ✖ではなくて○で必ず終わる日本語/賢い人=「笑顔である事。幸せである事。正直である事。誇りを持つ事。」/最後とは知らぬ最後が過ぎてゆくその連続と思う子育て/萩原慎一郎

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    投稿日: 2025.10.11
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    ・SNS時代、便利さの一方でコミュニケーションの難しさも増している。様々なシーンでの言葉の使い方を歌人ならではの視点で考える。言葉は生きる力になる。 ・言葉で伝えるって難しい!でも、だからこそ、その力を感じて使いたい。笑えて、ほう…と納得し、ジーンと胸に響く。字ばっかりだから難しい!と読まずにいるのはもったいない一冊です。

    0
    投稿日: 2025.10.10
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    言葉を使うお仕事だからか、Xの投稿などにも敏感に反応されているのが面白く、SNSを上手に使っていらっしゃることに感心しました。 かなり昔のことですが、教わりながら電子メール(E-mailなんて言葉がなかった)を覚えていくエッセイか何かを読んだ記憶があるのですが、まだデジタルコミュニケーションが一般的でなかった頃からデジタルに触れられてきたアドバンテージかなーなんて、勝手に感心していました。

    0
    投稿日: 2025.10.09
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    短歌の感じ方も分かって楽しく読めた。 この味がいいね の「じ」が気になるんだぁー。何も気にならない笑と思いました。 「おわりに」を読んでちょっと短歌を詠んで見たら、確かに世界の見え方が変わりそう。 やってみようかな。できるかな…。

    7
    投稿日: 2025.10.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    子育ての試行錯誤が響く言葉で書き連ねてあり共感。あとはホストの歌会の記述。成果物と制作過程のウエイトのこと、AIの表現と人の表現の比較、光る君への紫式部、清少納言、和泉式部の印象など読み返したくなる箇所が多い本だった。

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    投稿日: 2025.10.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    毎日、自分の言葉が相手に伝わらなくて悩んでいる…毎日、言わなくてもわかるでしょって思ってる…SNSでも対面でも傷つけないよう、言い過ぎないように気をつけ過ぎてるかもしれないと思ってる…でも、おかしな日本語にはならないように。そんな私に、言葉の力を楽しく教えてくれた本。 俳句を始めたばかりだが、これだけ短歌を織り交ぜていただくと短歌もやってみたくなる。

    1
    投稿日: 2025.10.06
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    普段何気なく使っている日本語の面白さに気付かされた気がした。本書では特に俵さんの専門としている短歌を用いて俵さん自身の経験をもとに日本語を分析していた。短歌なんて自分もはじめは全く興味を持っておらず、一般の人が短歌に関する文章を読んでもおそらく飽きてしまうだろうが、俵さんは和歌でさえ、その魅力をうまく伝えられていたし、実際に短歌や和歌っておもしろいなって感じることができた。言葉って何気なく使っていることとは裏腹になくてはならない存在だということも忘れてはいけないと思う。だから、その言葉に感謝を持って、大切に扱っていくべきだと思う。例えば、SNSで誹謗中傷したり、人を脅したり、騙したりするために使ってはいけない。それは言葉に対する冒涜と言える。言葉は人と人を繋げるために生まれたものだから。僕はその言葉がどんな力をを持っているかを理解して言葉とこれからも向き合っていきたいと思う。

    1
    投稿日: 2025.10.04
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    言葉って面白い。「最後とは知らぬ最後が過ぎてゆく その連続と思う子育て」を胸に我が子と向き合っていきたい。

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    投稿日: 2025.10.04
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    子育てブログレベル。 大部分が息子自慢と自画自賛、「SNSでこんなこといわれて悲しかった」という自分語り、それに他人の受け売りが加わった内容でした。(「息子」の文字が登場したら読み飛ばしたので、そこに有益な情報が書かれているかもしれません。) 「息子さん、賢いですね」「素敵なお母さんですね」「あなたは悪くないですよ」そんな言葉をかけてほしいという著者の承認欲求が文章からにじみ出ている。 共感を期待する浅ましい心から生まれた言葉は、共感できない人から批判される。そんなことも知らないのか?知っているけど技術が伴わないのか? 散文を書く(売る)には、承認欲求を隠す筆力が必要。技術がないなら、アメブロで書け。 そもそも新書なのだから、エッセイ・ブログのような主観ではなく、レポートのような客観で論じるべきだ。 薄っぺらすぎて、著者のことを嫌いになってしまった。あのシーンを切り取るような短歌、素敵だと思っていたけど、ほんとにシーンを切り取っただけの表面的な作品なんだな…。こんなに思考力と想像力がない人だったとは。自分では深掘りしてるつもりのようで、なおさらガッカリ。読まなきゃ良かった。 ホスト万葉集のコラムと、第9章だけ面白かった。だけど、これも他人のふんどしだし、この本に期待した情報ではなかった。 ※クソリプの分析が面白いと評価している人がたくさんいるけど、他人の分析を引用してるだけで、著者独自のものではない。あれを著者の分析だと誤読するレベルの読者にウケている本らしい。想定している読者層を明示してほしい。

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    投稿日: 2025.10.01
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    自分が発する「言葉」を もう一度疑ってみようと思いました。 和歌の話から、クソリプやAIの話まで。 時代の変化と共にことばは形を変えて、 わたしたちのそばにあり続けてくれる。 花瓶を持つ手のように恐れる必要もないけど、 片手でひょいと気軽に持ってもいけない。 最後の和歌の話でもあった、 言葉のバランス感覚を養うことが大切なのかも。

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    投稿日: 2025.10.01
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    和歌、短歌、ラップ、演劇、SNS、AIなど、 いろんな分野・場面での言葉の使われ方や見え方を通して、“言葉ってこんな素敵なものなんだよ、でも使い方では恐ろしくもなるんだよ”と教えてくれてるいるように感じた。 もっと「言葉を使う」ことに意識を向けよう、吟味しようっていう著者のメッセージがあるのかなと思う。 この本を読んで、言葉は場面や対峙する人によって使いわけたり、意識する点を変える必要があるんだなということを改めて感じた。話し言葉と書き言葉、相手に直接言うのかそうじゃないのか…普段あまり意識せずともそれなりにその場に応じて切り替えているとは思うが、意識することでもっといろんな表現ができるようになったり、誰かに対して優しい言葉をかけられるようになれるのではないか。そんなことを感じさせてくれる本だった。 周囲への配慮と自分の主張、真面目な言い回しとユーモアある表現、その塩梅がとても難しいけど、そんな言葉の絶妙な調整ができる、楽しめると素敵だなと思う。 あらゆる経験を積み重ね、それを「自分の言葉」で表現していけると人生がより豊かになるんだろうな。 〈印象に残ったフレーズ〉 ・演劇はダイアローグで短歌はモノローグ。 人と人との間にある会話によって、演劇は進んでゆく。 ・たった一つの言いたいことのためにら言葉を積み重ねてゆく作業。いっぽう短歌は、たった一つの言いたいことのために、言葉を削ってゆく作業。 ・人になんかを伝えるとき、自分は今、演劇的に伝えようとしているのか、短歌的に伝えようとしているのか、それを考えてみるのは一つの方策かもしれない。どちらであるかによって、言葉の方向性や分量は変わってくるだろう。 ・何を言うかと同じくらい、何わ言わないかを考える。誰に向けての言葉なのかを意識する。発してしまう前に、一呼吸おいて確認したい。

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    投稿日: 2025.09.30
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    リアル本にて。 「サラダ記念日」などで有名な現代歌人の俵万智さんの、言葉に対する考察。 五七五七七という、一見狭そうな空間の中に、言葉というピースを並べることで世界を創る、そんなことを生業になさっているだけあって、言葉に対してとても真摯であることがとてもよく伝わってくる本だった。 ちなみに、俵万智さんの作品だと認識できていなかったのだが、この本を読む前に以下の歌を読み、まさに子育て真っ只中の心を鷲掴みにされていた。 「最後とは知らぬ最後が過ぎてゆくその連続と思う子育て」

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    投稿日: 2025.09.28
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    著者の文才としなやかさが感じられる本。特に個人的には大河ドラマ「光る君へ」の短歌エピソードに惹かれます。

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    投稿日: 2025.09.26
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    エッセイ集に近いのかも知れない。 歌人としての日々の観察から導かれた 気付きと示唆に富んだお話たち。 言葉について真摯に向き合ってきた人から見える世界で 今起きていること。 SNSやAIについても語られていて、とても興味深いです。 クソリプの体系分けとか、ご自身も巻き込まれることもあるだろうに 精緻な観察をされている。 AI短歌を評価しているのも、なんだかお人柄が感じられてよかった。 面白いものは面白い、良いと思ったものは良いものだ。 AIは言葉を確率で並べるだけだし、 文章を生み出すことに意思も動機もないのだけど、 生み出された文字列の中に深遠な文脈を人間は読み取ることができる。 それは人間の能力なんだ。 一度駄作として切り捨てそうになったAI短歌を ふと思い直して考察を深め、再評価していく過程には凄みがあった。 そういうふうに普段から物を見ている人なんだなと。 ほかにも ホストとの歌会と彼らの眼差し。 息子のために地方に住むこと。 谷川俊太郎との対談など、印象的なお話が盛り沢山でした。 短歌、やってみたくなって、 歌人の方の本を少し読んでいる。 なんだか研ぎずまされた世界で、ハードルの高さを感じていたのだけど 日々起こったことを日記のように書いても良いんだって 俵万智さんの本を読んで思えて、 まずはそういうものからやってみようと思った。 現状はただ日記の語呂合わせだけど。 日常を観察する癖がついたらまずは良しとしよう。

    2
    投稿日: 2025.09.25
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    「夫が寝た後に」で俵万智が短歌の企画の講師として、テレビ出演していたのをきっかけに、この本を手に取りました。恥ずかしながら、サラダ記念日を読んだことがないのですが、日常のありふれた場面を、切り取って単価にすることで、ふとした瞬間が贅沢になるなと、単価の魅力を知ることができます。堅苦しくないので、誰でも読みやすいです。日本語が好きになれます。ほかの本も読んでみたいと思いました

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    投稿日: 2025.09.25
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    2025.9.24 紙の本で 短歌というコンパクトな形式で言葉を磨き続けてきた俵さんの「表現」にまつわる思索が、率直に語られている一冊。 読んでいて特に印象に残ったのは、 「何を」表現するかと同じくらい「どう」表現するかも重要 技術は必要だが、技術だけを追い求めては本末転倒。大事なのは伝えたい内容であり、それを自覚した上で技術を使うことが最強 言葉は、持たざる者の最後の武器である といった言葉の数々。 また、「100点のテストよりも90点の方が学びがある」という父の言葉や、「賢い人とは、笑顔で幸せで正直で誇りを持つ人」といった文中の引用フレーズも心に残りました。いずれも、当たり前のようで実際に言語化するのは難しいことを、はっと気づかされました。 さらに印象的だったのは、「作品は副産物であり、書く過程そのものが主産物」という視点。AIが文章を生み出せる時代になっても、書くことの価値は決して失われない。書くことで自己を知り、気づきを深めることこそ、かけがえのない営みなのだと強く思わされた。 言葉に携わるすべての人におすすめできる一冊。自分も「言葉を武器にして生きる」という感覚を大切にしていきたい。

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    投稿日: 2025.09.24
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    ・全体を通して、柔らかく穏やかで、でも俯瞰して本質を見ているような文体が好み ・俵さんならではの視点で子育ての場面場面を捉えている。こんな目線があれば、子育ては辛くないのかも。 ・スマホはコミュニケーションの拙さを増幅する装置。 ・円滑に過不足なく気持ちを伝えるには、言葉が大事。相手を見極めタイミングを計る。それを経験で学んで行く。 ・子どものうちにたくさん間違って生きるための練習を。 ・子どもを植物に例えるなら、言葉は光であり水である。かけるほど吸収され栄養になっていく ・言葉が拒まれるときをクソリプで学ぶ、という内容が面白い。ただ「砂糖が甘い」というツイートにも拡散されるとたくさんのクソリプがつく。その8形態を解説している。 ・日本語は潤滑油としての曖昧表現が多い(~界隈、~思っていて、~とか) ・「賢い」とは「笑顔であること、幸せであること、正直であること、誇りを持つこと」と久保渡さんという自閉症の子をもつ母親が発信した内容を、俵さんが拾って紹介。自分がどうかということに重きをおいていることが素晴らしく、その考えがでてきたのは近くにそんな人=お母さんがいたこと、それを渡さんなりに言語化できていることが素晴らしい。 ・

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    投稿日: 2025.09.23
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    現代のSNSやAI、ラップバトルまで俵万智さんらしい考察が非常に興味深かった。息子さんの育児の中に見られる言葉のやり取りも、なるほどと納得することが多かった。日々の言葉に敏感に、そして誠実に向き合っているからこそ、書ける話しだと思った。

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    投稿日: 2025.09.21
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    言葉ってすごいよねって本。 言葉があるから気持ちを伝えて生活をうまくやってったり、自身の大切な思い出や心の叫びを保存したり。 今まで気にしてこなかった、ラップや短歌の世界に触れてみたくなりました。

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    投稿日: 2025.09.21
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    自分の気持ちを伝えるのに、目の前にある、ありきたりの言葉を使っていた。不自由が無ければ良いと思っていた。 けれど、言葉を探す旅をし、言葉を磨き、豊かな表現を身につければ、会話も彩りが豊かになるのではないかと思う。 言葉と向き合う大切さを、そっと教えてくれた。

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    投稿日: 2025.09.19
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    つかうほど増えてゆくもの かけるほど子が育つもの 答えは言葉 俵万智さんとお子さんとの言葉のやり取りのエピソードがいくつも紹介されて、子供が小さい時読みたかった。 上の歌はこの本の中、俵万智さんの歌で子育てに言葉の大切さがギュッと詰まってます

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    投稿日: 2025.09.18
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    実は短歌はそれほど好きではない。だけど、「ことば」って難しく、面白く、楽しいもんだなと何となく感じることができる本だった。

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    投稿日: 2025.09.16
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    顔の見えない関係が広がるやっかいな時代、背景抜きの言葉を使いこなす力は、生きる力になる。 筆者の言葉への向き合い方や思いや考え方を、知ることができる。ラッパーのMummy-D氏や音声学者の川原氏との言葉の表現談義や、息子との言葉のやり取りや育て方のエピソードが印象的。

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    投稿日: 2025.09.15
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    俵万智さんの歌集は あまり読んだことがないけれど この人が紡ぐ言葉が大好きなんだなって この本を読んでいて思った。 「言葉から言葉をつむぐだけなら、例えばAIにだってできるだろう。心から言葉をつむぐとき、歌は命を持つのだと感じる。」 言葉を言葉としてだけではなく 心から言葉を紡げる人でありたいって思った。 短歌ってなんだか素敵。 短歌をつむぐ時間をとったら人生豊かになるかもって思った。

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    投稿日: 2025.09.14
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    日頃参加している歌会では、"「も」警察"と呼ばれている俵万智さん 『初心者の陥りやすい罠として、助詞の「も」を使いがち、というのがある。含みを持たせられるので、限られた文字数で表現する短歌の場合、一見すると便利に思われる。』 安易に「も」が使われていないかパトロールしている!笑 助詞一文字にもそんな姿勢の万智さんが、本職の短歌からSNSのクソリプまで、言葉について考察する そして、考察する言葉のひとつひとつがこれまた身体に沁み渡る、絶妙な濃さのお出汁のような一冊 At the poetry gatherings she usually attends, Machi Tawara is nicknamed the “MO police.” She patrols to make sure nobody is using MO too casually! With that same attitude—paying such close attention even to a single particle—Machi-san reflects on words, from her professional craft of tanka poetry all the way to throwaway replies on social media. Each word she examines soaks into my body like a perfectly seasoned broth, rich and satisfying—a book you can truly savor. @スターバックス コーヒー イオンモール大阪ドームシティ店にて

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    投稿日: 2025.09.13
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    しない側から見ると、している人たちには、何かしらの必然性があって、そうしているように見えがちだ。 だが、いくつかする側になってみると、意外とそれは偶然で、むしろしないほうが強い意志があってのことなのだと感じる。 の部分に、自分の行動を振り返り、そうなのだろうかと、 考えさせられた。

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    投稿日: 2025.09.11
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    ずっと読みたくてうずうずしてたから、手にとれてうれしい! 日本語って、楽しいなぁ、美しいなぁ、愛おしいなぁと思える本。 特に、とあるラッパーとの対談では、え!あの短歌、そんなことまで練られていたの!?って驚いたり、ラップと短歌の共通点になるほどなぁと思ったり。 サラダのS音との相性を考えて6月じゃなくて7月にしたとか、「この味」の「じ」という濁音が気に入らないとか、この人はどこまで言葉とか音の響きのプロフェッショナルなんだ!そんなところまでこだわって考えたら、私ももう少しきれいな文章が書けるようになるかしら?笑 Bling-Bang-Bang-Bornの歌詞も、何となく響きが面白いし、中毒性があるよなとは思っていたけど、よくよく歌詞を吟味したら、めちゃくちゃすごいやん!ってびっくり。気づかずホントすみません。 あと、喋る家電についての話で、俵万智の洗濯機へのツッコみには、爆笑した笑 その他にも、子育ての話題では、そう!わかる!ということから、はい先生よく覚えておきます!と思う内容まであって、楽しく読めたし、 俵万智の「愛の不時着」と「光る君へ(というか、当時の和歌の作り手たち?)」への愛の大きさというか、熱心すぎる解説も面白かった(和泉式部日記、そろそろ早く読まねば!)。 「言葉と世界とは一対一で対応しているのではなくて、ざっくりとした目印」 「でも目印はないよりもあったほうがずっといい」 「説明できないってことをわかったうえで、いくつかの目印を集めて、だいたいこんな感じなんですと伝える努力をすることがコミュニケーションだし表現ということ」 このメッセージを忘れず、 「自分なりの言葉を詰めながら、眺めたり、位置を変えたり、別の言葉の方がいいかなと入れ替えたり、そんなふうに時間をかけて言葉を紡ぐ」ということを、これからも大切にしていきたいと思う。 【読みたくなった本リスト】 和泉式部日記 「あ」は「い」より大きい!? 川原繁人 黙って喋って ヒコロヒー ホスト万葉集 ベージュ 谷川俊太郎

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    投稿日: 2025.09.10
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    サラダ記念日という言葉だけ知っていて今まで歌集も著作も読んだ事なかった。 生きる言葉とは生きるための言葉という意味もあるだろうし言葉が生きるという意味もあるのだろう。 さすが言葉を生業にはしているだけあって言葉の解像度が高い。なかでも長男君の成長の描写が面白い。なるほどそう解釈するかと。 ホスト相手に短歌の歌会を開催しているのも知らなかった。言葉に関する新たな発見が得られるエッセイ集。

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    投稿日: 2025.09.07
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    あの社会現象を引き起こした「サラダ記念日」から38年。『「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日』に胸ときめかせた昔を懐かしみつつ、歌人である俵万智さんの言葉へのこだわりを知りたくて、私自身も近頃言葉の選択に関心を抱いていることもあって、早速読ませていただきました。 冒頭、我が子が初めて言葉を覚えたときの話を、ヘレン・ケラーの「WATER」に匹敵する場面であると、我が子に関するエピソードから始まります。「言葉」という生きる大きな術(コミュニケーション・ツール)を手にした第一歩であると。 そうか、あの俵万智さんは、男の子のお母さんになっていたんだ!というのが、読み始めたときの率直な第一印象でした。 書き言葉と話し言葉が近づいているという現状や、自身も攻撃の対象とされたというSNSの弊害、そして最近話題となることの多いAIについての言及もありましたが、言葉に強いこだわりを自認しながら、さすが俵万智さんは懐が深いと感心するほど、全てを肯定的に考える俵万智さんらしい記述でした。 2022年の秋から3ヶ月間、NHKの「プロフェッショナル」という番組の取材を受けた、というコラムがあり、読むのを一時中断して、NHKオンデマンドで探して2023年放送の同番組を視聴しました。映像化された俵万智さんご本人の飾らない様子を拝見して、いっそう身近に感じてエッセイを読むことが出来たような気がします。 今では短歌を詠むAIも開発されていて、AIが詠む短歌との比較において、AIは言葉から言葉を紡ぐのに対して、生きた人間である私たちが目指すのは、心から言葉を紡ぐこと、という俵万智さんの言葉に歌人としての矜持を感じました。

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    投稿日: 2025.09.05
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    SNSやドラマなど自分にとって身近なテーマや最近の内容も多く、イメージしやすかった。子育ての経験はないが、子育て経験者に刺さりそうなことはわかる。言葉は武器にも凶器にもなり、相手の価値観や状況によって違った意味合いに捉えられると頭ではわかっていながら上手く使えてないなと思っていたが、どうしてそう感じるのかを言語化して、俵さんなりの答えや解釈がとても良かった。せっかく言葉を使えるのだから意識して有効活用したい。短歌は未知の世界だったが、歌集を読んでみよう。

    2
    投稿日: 2025.09.05
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    言葉って大事だな。 息子さんが進学した中学校については、とても理想的だけどみんなが真似できるわけではないし真似しようとも思わないので、いいなーとは思ったもののその章は「ふーん」という感じ。 最近のニュース番組で、原稿がやたらと「◯◯だということです」となってるんだけど、「◯◯です」ではだめなのか?と常々思っている。 聞いてみたい。

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    投稿日: 2025.09.04
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    俵さんの、言葉に関する気付きがまとめられた本。子育て、ラッパーや言語学者との対談、ツイッターでのやり取りなど、気づきの場面は多種多様です。 この本を通して一番述べたいところは、「何を伝え、何を伝えないか」ということの重要性であると感じます。短歌は三十一文字という枠が設けられていることで、普通に伝えるよりも言葉は洗練され、趣向も凝らされていきますが、私たちの日常生活においても同様に言えるところがあると思います。 SNSが普及し、自分の伝えたいことがすぐに伝えられるようになった時代。伝わる相手は目に見えておらず、様々な立場の人がいます。だからこそ、自分の伝えたいことが曲がって捉えられることがないように、伝えるべき内容を精査して言葉を紡ぐ必要があるということです。 どんなに気をつけていても100%の意思疎通はできないと思います。そもそも、同じ言葉でも人それぞれ受け止め方が違います。だからこそ、言葉で何かを表現するときは、そのことを心に強く留めておくべきだと思います。

    4
    投稿日: 2025.09.02
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    「生きる言葉」というタイトルには、人とのコミュニケーションで生きた言葉を使うことと、よいコミュニケーションで言葉が生きているの2つが含まれていて、そうするためにはどう考えて言葉を選び発言すべきかを短歌を交えて語られていたのがとても興味深かった。 あと詩人の谷川俊太郎さんが言葉を信じていないというのが意外ながらもなるほどという理由で、谷川さん作品をこれから読む際に新しい見方を与えてくれた。

    1
    投稿日: 2025.09.02
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    歌人、言葉のプロの俵万智さんによる言葉をめぐるあれこれ。息子さんの子育ての話し、ラップの歌詞、舞台、ツイッターのこと。「界隈」の分析はとても面白かった。「いま、言葉の時代」、「言葉を使いこなす力が非常に重要になっている。それは、生きる力といってもいい」とは、まさに同感。言葉についてこんなに語れるのかと、日々アンテナを張って言葉について考えている万智さんならではなのだと思った。ホスト歌会、AIの歌詠み、谷川俊太郎さんのこと。間違って伝わってしまったり、言葉を使うのは難しい。けれど、「世界をともに歩く頼もしい相棒」。

    9
    投稿日: 2025.09.01
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    とても優しくてポジティブな本だった。 普段あまりにも何気なく使いすぎている言葉を、どこまでもこだわって使ってるんだなということもそうだし、古典作品の話から現代日本語やAIについてまで、前向きに捉えて解釈されている。私は余裕がなくなるとすぐ言葉に棘が出てしまいがちなので、世界と一対一で対応していない言葉をなんとかズレが少なくなるようにという面に努めて言葉を避ける人でありたいと思った。 作中でも言及されている『プロフェッショナルー仕事の流儀ー』を見ていたため、記載されていることの情景が思い浮かびやすかったのも私には良かった。 色々なトピックがある中で、息子さんに関するものは本当に愛に溢れているし、その息子さんも言葉にまっすぐ育ったように見えるのが微笑ましい。

    2
    投稿日: 2025.08.31
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    子育てで感じた言葉の話や芝居の台詞、SNSのクソリプ、AI技術でうまれた短歌の話など、いろんなパターンの言葉の話が載っていてかなり興味深かった。言葉って便利なようでいて実は受け取り方のズレが生じたり、表現が見つからなかったりと不便な部分もある。だから面白い部分もあるし厄介な部分もある。そんな言葉だからこそ「即レス」より考える時間を作って返すのがいい。炎上や誹謗中傷が問題になっている今こそ、「言葉」を考えるタイミングだなと感じた。

    1
    投稿日: 2025.08.31
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    「クソリプ」の分析には笑いました。でもホントそう。読んでみると正に「クソリプ」。命名した人に拍手を送りたくなる言葉ですね。 俵さんの子育てに関するお話。 昔は当たり前だった生活が、今は贅沢なものとなってるな...と。生活の余裕ある限られた人しか手に入れられないなんて、なんて残酷なんだろうと思う。 便利さと引換に失ったものはとても大きい。 私自身は、祖父母の家が今でも携帯電話の繋がらないような山奥。夏休みなどの長期休みの際は、祖父母の家に行き、毎日自然の中で遊び学んだ。今思えば貴重な体験だったな...と本を読んでその事に改めて感謝。 日本人はもっと日本語を学ぶべき!と考えたらさせられた本です。

    9
    投稿日: 2025.08.31
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    のっけから「行動範囲がグンと広がり、ネットでのやり取りが日常になっている今、背景抜きの言葉を使いこなす力は非常に重要だ。それは、生きる力と言ってもいい。」が刺さりました。 色々、考えさせられたり気づいたりすることが多かったですが、特にクソリプの分類図の話が面白かったです。 「斜め上から型」は、見かけたら、その後30分くらい気分が悪くなるくらい嫌い(*個人の感想です。)な一方、「自分語り型」、「独り言型」、「一概には言えない型」は前科があるような気がして冷や汗。たまたま「そっとスルー」してもらって接触事故には至らなかっただけだなと反省。

    4
    投稿日: 2025.08.30
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    すらすらと読めました。俵さんの言葉選びがやはり秀逸。言葉に魂を込めること、AIについての見解や、クソリプ、流行語対象の裏側など俵さんのホモサピエンスっぷりを知れたような気がします!

    13
    投稿日: 2025.08.29
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    俵万智さんの、言葉に対する想いが綴られた新書。以下2つの話が特に響いた。 ⚫今は言葉の時代だ。 SNSによって、言葉が顔の見えない不特定多数に届いてしまうから、その背景や意図を察してもらえない。 ⚫言葉とは目印のようなもの。 物事や感情と1対1で対応している訳ではない。 クソリプや新語・流行語大賞、光る君などの身近な話から、谷川俊太郎さんや河野裕子さんなど、私でも知っている詩人の話がでてきておもしろかった。 言葉を大切に使おう、というだけでなく、自分の気持ちを言語化する時間も大切にしようと思えた。

    2
    投稿日: 2025.08.29
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    心を立ちどませる 言葉を噛み締めて味わい尽くす 話し言葉と書き言葉、曖昧な表現を好む傾向 AI短歌の優しさを深掘りしてみる 言葉をこねくり回して色んな角度から想像してみる 生きていく忙しい日常生活の中にも キラリと光る心を揺さぶる出来事に自分のその時の気持ちに相応しい言葉で表わせるよう、見落とさないようにしていきたいと感じた

    2
    投稿日: 2025.08.28
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    どういう時に短歌がうまれますか?と聞かれたら、「あらゆる場面で心が揺れた時。」と答えるとのこと。「アッと思ったら立ち止まってその揺れを観察する。そこから言葉探しの旅が始まる」そう。そんなふうに立ち止まって、言葉を探し選ぶこと、自分にはないかもしれない。そもそも、心が揺れたこと、最近あったっけ…?せわしない毎日、軽く流してしまう大量の言葉をもっと大切にしたいと思った。 「使うほど増えていくものかけるほど子が育つもの答えは言葉」…言葉を大切にした子育てが、とても素適だ。石垣島に引っ越して自然の中で遊びまくる息子に、最近ゲームしなくなったねと言ったら、「だって、オレが今マリオなんだよ!」と答えたというエピソードが良かった。

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    投稿日: 2025.08.27
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    エッセイですね。 韻の話、クソリプの分析も、短歌AIの話も面白かったです。 子どもに本を読ませるためには、親がスマホを置いて読書を楽しむ姿を見せること、、、私結構読んでると思うんだけどなぁ。 ヒコロヒーさんの『黙って喋って』も読んでいたのでちょっと嬉しい。谷川俊太郎さんについて、言葉と世界とは一対一で対応していなくて、絶望的にズレがあるという言葉に納得する。

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    投稿日: 2025.08.26
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    生きる言葉 生きている言葉のことなのだろうか それとも 生きるための言葉のことだろうか その両方だから 生きる言葉 なのですね と読後 はっきりしました 最近はテレビニュースを読むアナウンサーの言葉にも引っかかることが多くなってきて それが 落ち着かない気持ちにさせていましたが なぜ こんなにも日常の言葉に引っかかっていたのか 解説してもらったようです わかりやすく親しみやすい口調で語られているので 読み飛ばしてしまいそうですが 知的な興味を大きく揺さぶる本でした 息子さんの成長と言葉遍歴 谷川俊太郎氏とのこと 平安和歌のこと 鮮やかに語ってくれました それぞれに言葉の深みが伝わります どこのページを開いても 何かの機会に引用したいような言葉次から次に現れます 言葉を見直しながら 言葉の持つ深さにどっぷりと浸かることのできる本 ちょっと疲れた時には 任意のページ どこからでも元気を拾える本 何度も読み返したい本です 今一番ありがたいと思ったのは なぜ自分には短歌の実作が苦手なのかという その理由がわかったこと 作歌する上での大切なヒントがありました 本当にありがとうございます です

    6
    投稿日: 2025.08.25
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    読んでいて心地よい言葉の並び。毎日持ち歩いて読みたくなる本でした。 活字が苦手で読むのに時間がかかるけれど、この本なら2周目も3周目も読んでみたいと思う1冊でした。

    1
    投稿日: 2025.08.23
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    この表紙の写真って”サラダ記念日”のあのポーズの構図と同じなのね。 約40年経つのに髪型も雰囲気もまんま俵万智なのがすごい。 ほんと谷川俊太郎氏が指摘したように大好きな日本語と息子さんの話しの本だった。 母親の背中を見てまっすぐに誠実に育った印象を受けた。 今大学生であろうこの青年もいつか言葉に携わる職業を選ぶのだろうか。 滑走路の歌人、萩原慎一郎氏にも触れていて嬉しかった。

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    投稿日: 2025.08.22
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    ものすごく読みやすい。かつてないほどに読みやすい。 それは、言葉に対してずっと向き合ってこられた方だからなんだろうなと思った。 古典にも親しみながら、新しい考え方も受け入れていく柔軟さも、とても素晴らしいと思った。

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    投稿日: 2025.08.21
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    「言葉」について、様々な観点・場面で俵万智さんが考えていることや感じていることを書き記している本。 興味深い内容で、面白かった。とても読みやすい文章で、きっと普段新書をあまり読まないという方もさらっと読めてしまう面白さだと思う。 1つ1つの言葉に、心を込めるという機会が減ってしまっていると感じる。 心のエネルギーにもナイフにもなり得る言葉だからこそ、大切に使っていく意識を改めて持ちたい。

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    投稿日: 2025.08.18
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    面白かった。言葉のとらえ方や、ラップバトルと息子の話、光る君へ、の話などが印象的だった。AIの受け止め方も自然で、なんかほっとした。

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    投稿日: 2025.08.17
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    生きる言葉 俵万智 新潮新書 #読了 いつでもだれでも発信できる、世界中とつながれる時代だからこそ、言葉の力について問いなおす。豊かな言葉をもつことは、豊かな人生への道しるべになる。 私たちおとなの、最大のミッションは、子どもたちの言葉を豊かにする手助けをすることじゃないだろうか。 今日、KFCでランチしてたときのこと。となりの席に座った3人家族(パパ、ママ、年少さんくらいの女の子)が、食事を待っている間、しりとりで大盛り上がりしていた。テーブルのうえに、スマホはひとつも置かれてなくて、パパママは、娘ちゃんの顔を、娘ちゃんは(言葉さがしのため?)周りをきょろきょろと眺めてた。こうやって子どもたちの世界が広がって、色づいていくんだろうなあ。 >> 五七五七七という小箱に、自分なりの言葉を詰めながら、眺めたり、位置を変えたりしてみる。別の言葉のほうがいいかなと入れ替えたりする。そんなふうに時間をかけて言葉をつむぐ時間が、昨今どんどん少なくなっているのではないだろうか。秒で言葉を届けられる時代だが、だからといって、秒で言葉をつむがなければいけないわけではない。でも、そうしないと、できるのにしていないみたいな気持ちになってしまう。 (中略) 便利になったぶん、待つことが苦手になった私たち。お互いがせっかちに言葉を投げ合うまえに、ほんの少しでも立ちどまることを、大事にしたい。(p.234) >> 雨の日も風の日も太陽が照りつける日も、人生が上り坂でも下り坂でも、私たちは言葉を使って生きている。   傘だった言葉を閉じて歩くとき杖ともなりてゆく空の下 言葉は、世界をともに歩く頼もしい相棒だ。 (p.234「おわりに」より)

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    投稿日: 2025.08.17
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    https://www.nikkei.com/paper/article/?ng=DGKKZO90687770V10C25A8MY5000

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    投稿日: 2025.08.16