
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
始まりは昭和40年代初め主人公一ノ瀬真理子が17歳として女子高生として楽しく暮らしているところだ、ある日眠りにつき目が覚めると見知らぬ少女話しかけると自分の娘だというなんと真理子は42歳の17歳の娘と夫がいるお母さんになっていたのだ、昭和から平成になっている時代真理子は学校の教師もしており普通だったら家族が病院に連れて行くところを夫と娘の美也子の協力を取り今まで通りの教師人生を歩むことになってしまった真理子。最初はどう見ても真理子が可哀そうすぎると思っていた、本人は過去から未来に飛んだと言っているが読んだ感じどう考えても記憶障害で過去に心が戻っているとしか思えない、だが真理子は夫と娘の協力の元持ち前の愛嬌と明るさで教師として学校生活を送ってしまうのだ。学校も一筋縄ではいかない、だが真理子が持ち前の賢さの機転の良さで乗り切ってしまう。学校とは世界だ最初本を図書館で手に取ったとき分厚いなと思ったが本編は553ページもあった。最初はそこまで長い話なのか?と思ったら学校と言う世界を真理子が巡って生きるそんな物語だったのだ。生徒のこまごまとした問題なども出てくるなにせ学校は一つの世界なのででも真理子がそれを一つ一つ対処したりなんとかなったりしていると中盤以降から嬉しくなっていった。序盤のおどおどとしてびくついてた真理子はいない。精神は17歳かもしれないが42歳の主婦であり女教師として生きていくのだ。精神が17歳に戻った事により家族仲もいい方向に進み42歳の元の真理子は結構家族に対してキツイ女性であったようだが17歳の真理子は明るく可愛らしい精神の女性で口も達者だ。夫に対してはびくついてはいたが最後まで読んでみると夫も真理子のこういう部分が好きだったんだろうなと思ったし娘の美也子と家族仲が悪かったのが美也子自身も成長していく世界は学校だけではない家族という枠組みも世界だ。真理子が記憶障害になった理由はハッキリとは語られていないが最後もしかしての想像の理由が作中で言われる。でも真理子が言ったようにそんな理由だったら可哀そうすぎる。だから私は真理子が記憶障害であっても17歳からタイムトラベルしてきた42歳の女性の真理子を愛してあげたいし好きだなと思う。最初読み始めた時不安な感じの出だしだったが最終的に心地よく追われて真理子が好きな人ともに隣に居られる居場所を見つけられたのがとても嬉しく思う そして今この本が1999年の本だと知り平成の物語だけど平成初期に生まれた私が知っている単語と知らない単語があったことに納得がいった。ある意味私も令和から過去の平成へこの本によってスキップしていた感覚だ この本は世界に対する愛の本だと思う。人間は世界の一部だけど一人では回せない愛があるからこそ世界は上手く機能していくそのような後味の本だった
0投稿日: 2025.11.11
powered by ブクログ物語は昭和40年代の初め、1960年代後半から始まる。 一ノ瀬真理子、17歳。千葉の九十九里方面の高校二年生。 それは9月、大雨で運動会の後半が中止になった夕方、 真理子は家の八畳間で一人、レコードをかけ目を閉じた。 次に目を覚ました時、見知らぬ場所にいる。 そして自分が桜木真理子、42歳。夫と17歳の娘がいる高校教師だと知る。 25年の時を超え、42歳の自分になってしまった真理子。 果たして、彼女はどうなってしまうのか。 まず設定が秀逸。いわゆるタイムトラベルものと言えば 過去へ戻るのが多々あるのだが、これはその逆。 自分が未来へ行ってしまうのだ。 冷静に考えれば、何も嬉しくない。地獄でしかないだろう。 だが、この主人公の真理子は違う。強い、強過ぎる。 圧倒的ポテンシャルで日々をこなしていくのである。 もっと生臭いドロドロとした展開が待っているかと思いきや、 高校を舞台にした爽やかな青春ものであった。 今は美しい。真理子の紡ぎ出す言葉がやけに胸に突き刺さった。
0投稿日: 2025.11.06
powered by ブクログ過去は戻らないがわたしには今がある 第一印象は流行りのタイムリープもの。 しかし時間のギャップに戸惑いながらも懸命に生きる主人公から学びを得た。 若さゆえのキレイな肌もスマートな体もキテレツな考えも戻っては来ない。それでも自分を受け入れて今を生きなければならない。 歳をとるにつれて、失うものももちろんあるけれど 『残された今』と『手に入れるはずの未来』をしっかり生きていこうと思った。 今日より若い日はないのだから。 失ってから気づくのではなく、尊い今を噛み締めて。。
0投稿日: 2025.10.21
powered by ブクログ体は歳をとるけど、心というか中身は自分では変わってないように思っていたから、それが実は変わってるということが感じられるというところ、がこの本を読んでいて印象的だった。 学生の視点で先生という立場から見える視点を体験できるのがおもしろいと感じた。 この本出たのが1999年で今2025年に読んで、スキップ前はもちろん後もさすがに昔だなと思うところは多々あった。それでも学校生活は同じようなことをどの世代でもやってるんだなというところもあり、そういう発見もあった。
0投稿日: 2025.09.28
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実はだいぶ前に読んでたからあまり記憶が無いのだけど 主人公の真理子が自分に与えられなかった時間に、失ってしまった時間に苦しまされながらも 「今」を生きようと、未来の自分である42歳の真理子としてではなくさっきまで女子高生だった「真理子」として奮闘する姿がすごく強くて印象的でした いつだろうと自分が誰でだろうとあるのは「今」と「自分」しかないんだなぁ...
4投稿日: 2025.08.28
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作者の北村薫さん、男性ってほんとに? 女性の心情がどうしてこんなに描けるのか 本当に信じられない。。 スキップして17歳から20代、30代の大切な時間を飛び越えてしまった主人公。 経験できずに過ぎ去った時間、気がつけば大切な人たちを失っている現実、そして自分自身の喪失⋯むごい。どうにもならない。苦しい。 どうするんだろ、どうなるんだろと 読み進めても、なかなか戻る気配もない。 それどころか 今の自分で、教師としての役目を果たそうと頑張り始める。 途中、生徒たちとの日常描写が長く続き どこか脱線したような感じで、かなり焦れたけど最後に納得した。 主人公は 生徒達と一緒に17歳の今を駆け抜けたんだと。 もう戻れない 今の時代で生きていくと 前に進むために必要な時間だった、と。 そう思うと、すべての出来事が愛おしくて もう一度読み返したくなった。 あんなに焦れてたのに(笑) 長い人生、正直つらいことのほうが多い 簡単には前に進めない時もある でも出来ることから少しずつでも 向き合ってひたむきに なにより自分のためにがんばろう そんなメッセージを感じる1冊! 主人公が男性だったら⋯の物語も 読んでみたいなあ。きっと女には分からない心情に驚くのでしょうね。。 北村さん、お願いします
2投稿日: 2025.08.08
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先にターンを読んでいたから、本作は本当にスキップしただけで大きな展開がなかったのが少しあれっという感じだった。流石に全て誤魔化してうまく行ってしまうのは無理ないか?と思ったけど、小説に突っ込んでしまうのはナンセンスか。 真理子先生が本当に素敵な先生。
0投稿日: 2025.03.10
powered by ブクログうーん、高校生の女の子が気づいたら25年後の自分になっていて娘も夫も職業もあった、って展開はめちゃくちゃ面白いんだけどな。内容はなんというか中身だけ新米教師の奮闘記、という感じ。タイムスリップ的な進歩した文明に驚く描写などは面白い。テーマとしては人生讃歌なのだろうけど、不条理な上に答え合わせもはっきりした救いもないまま終わるのは残念。それに時間を吹き飛ばされてしまい忘れられてしまった周囲の人間の困惑や苦悩の描写が欠けてると思う。いなくなってしまった25年分の人格についても消えてしまったなら救いがなさすぎる。それにどうしてもケン・グリムウッドのリプレイを思い出して読んでしまったな。長編なのに中盤盛り上がらなくて読むのがだるかった。元々は気づいたら子供がいたってはてな匿名ダイアリーを読んでそんな小説聞いた事あるな?と読んでみた。まあまあだね。
0投稿日: 2025.03.01
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ミステリを期待してたり、論理的な解決を求めている人には肩透かしかもしれないけど、私はとても好きな話でした。17歳の真理子が葛藤しながら25年後の桜木真理子に融合していく姿がたくましくも切なく、胸がキュッとなった。自分の知らない25年間、失ってしまった人たち、出会った人たち。やるせなく、悲しいけど、尊い時間。17歳の精神でありながら、高校教師やるの凄すぎるしめっちゃいい先生…なにこれって感動してたら著者もともと先生なんですね、納得!
9投稿日: 2024.11.09
powered by ブクログ同郷の作家さんということを思い出して図書室で目にして借りてみた。ミステリーでファンタジーな話だけれども、怖くはない。キーワードは「自尊心」。どんな状況、立場であっても自分の存在を尊いものでありたいと感じる。
1投稿日: 2024.04.03
powered by ブクログ571ページ 743円 10月8日〜10月11日 昭和40年代の初め。一ノ瀬真理子は17歳、高校2年生。大雨で運動会の後半が中止になった夕方、家の8畳間で一人、レコードをかけて目を閉じた。目が覚めると、桜木真理子42歳。夫と17歳の娘がいる高校の国語教師。娘と夫に協力してもらいながら、今を懸命に生きる真理子。 タイムスリップもののSFかと思いきや、タイトル通りスキップ、真理子の早送りされた人生の物語だった。いつか戻れるのか、42歳のこれまで生きていた真理子の行方は、などアナザーストーリーも気になる。人生は足し算かと思いきや、引き算だということに、はっとさせられる。そんな風に思っていなかったけれど、確かにそうだと思った。『昨日という日があったらしい。明日という日があるらしい。だが、私には今がある』の言葉に、真理子の強さを感じた。
0投稿日: 2024.03.25
powered by ブクログ17歳の少女が突然25年スキップして、夫と娘を持つ高校教師に。ドタバタこなす中、謎解きの手がかりはあまりなく、最後はこれでいいのか。。
1投稿日: 2024.02.17
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高校生の時になにげなく図書室で借りて読んだ本。恐らくその時は単行本で読んで、文庫化の際にも再読しているはず。 17歳の女子高生が、昼寝から起きたら25年後の42歳になっていた、という話。 以前これを読んだ時、どういう感想を抱いたかは残念ながら思い出せない。この本を読んで以来、北村薫をずっと読んできているから、琴線に触れたはずだ。しかし、42歳になったらまた読もう、と考えてはいなかったと思う。その時はまだ十数年しか生きておらず、十年程度の記憶しか持たず、42歳の自分など、全く想像の埓外だったに違いない。 数年前から、42歳という年齢が現実的なものとして考えられるようになってから、「その時になったら読み返してみよう」と思うようになった。 そして、ついに読んでみた。自分が25年後にまたこの本を読んでいること、高校生だった頃の自分のこと、そこから今までの自分のこと。それだけで胸がいっぱいになり、冒頭から涙腺がゆるみっぱなしだった。 箱入り娘の発する「るてえるびる もりとりりがいく」の驚き、真理子が文化祭のために書いた歌詞の美しさ、真理子の過去のふるまいが現在の真理子を救ってくれたこと、舞台を見下ろしながらの新田君との会話。もう涙せずには読めなかった。42歳は思っていたほどおばさんではないし、大人でもなかった。「つい最近まで私も高校生だった」と言ってしまいたくなる真理子の気持ちが、スキップしていない私にも痛いようにわかった。もう戻らない時間を思う苦しさも。この感想はきっと、高校生時分にはなかったことだろう。 ある喪失を描く残酷で辛い話ではあるが、日常を描いて牧歌的でもあり、ずっと明るい光が射している。初心を思い出すような、元気が出る話だと思った。そして作者北村薫の教員時代が垣間みえるようだ。そのことも、いつの間にか大人になった一読者として、とても眩しい気持ちになる。読めてよかった。
2投稿日: 2024.01.01
powered by ブクログ感想 みんなそう。気づいたら時間は経っている。だけど前を見て歩かなくてはいけない。自分が変えられるのは今だけだから。一所懸命使命を果たす。
0投稿日: 2023.11.14
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一言で言うと「虫が良すぎる本」 物語のテーマに関しては非常に面白い着想ではあると思うが、残念ながらそれを著者は全く活かしきれていない。 普通ではあり得ない出来事が起こっているのにも関わらず、物語があまりにもスムーズに進行しすぎるため、どうしても違和感ばかり感じてしまう。もっと主人公の身にトラブルが続発し、自分の運命に悲嘆しながらも、それに立ち向かおうとする強い意志のようなものが描かれていたら、この小説は素晴らしい作品になったのではないだろうか。そう思うと非常に勿体無い。 ただ一つだけ「わたしのモットーは≪嫌だからやろう≫なの」という主人公の台詞がとても好き。なかなか面白いことを言うなと思った。日々の生活に刻み込みたい良い言葉である。
1投稿日: 2023.10.16
powered by ブクログブクログをしはじめるずっと前に読みました。 この小説に出会っていなかったら、 仕事を投げ出していたかもしれない。 いろんなことを投げ出してしまっていたかもしれない。 大切な物語。 新潮文庫 100冊に姿を見せなくなって幾年月。 読みつがれてほしいなと願う1冊です。
2投稿日: 2023.09.18
powered by ブクログ「北村薫」の長篇SF作品『スキップ』を読みました。 「北村薫」の作品は2年半前に読んだアンソロジー作品『眠れなくなる 夢十夜』に収録されている『指』以来ですね… 久しぶりです。 -----story------------- まどろみから覚めたとき、17歳の〈わたし〉は、25年の時空をかるがる飛んで42歳の〈わたし〉に着地した。 昭和40年代の初め。 わたし「一ノ瀬真理子」は17歳、千葉の海近くの女子高二年。 それは九月、大雨で運動会の後半が中止になった夕方、わたしは家の八畳間で一人、レコードをかけ目を閉じた……目覚めたのは「桜木真理子」42歳。 夫と17歳の娘がいる高校の国語教師。 わたしは一体どうなってしまったのか。 独りぼっちだ――でも、わたしは進む。 心が体を歩ませる。 顔をあげ、《わたし》を生きていく。 ----------------------- 1995年(平成7年)8月に「新潮社」より書き下ろしで出版され、第114回直木賞候補となった作品… 時に翻弄される人を描いた「時と人」三部作の第1作目にあたる作品です。 「一ノ瀬真理子」は高校2年の17歳… 雨で運動会が途中で中止になってしまった、、、 翌日にある文化祭では毎年男子校の生徒がやってきてフォークダンスを踊る事になっており、「真理子」は去年踊る事が出来なかったので今年は踊りたいと思っていた… だが、雨が止んだとしても地面が駄目になってしまっているだろう。 「また来年がある」と、諦めるしかなかった… 家に帰り、レコードを聴きながらうたた寝をする、、、 そして目を覚ますと、見知らぬ部屋に居た… 服も全く違うモノになっていた。 玄関の方から音が聞こえてきたので恐る恐る向かうと、自分と同じぐらいの少女「美也子」が家に入ってきた… 状況が呑み込めない「真理子」は「美也子」と話していく内に、自分がつい先程まで居た時から25年も経っている事、「美也子」が自分の実子である事、そして夫「桜木」が居る事を知る事になる、、、 実家はもう既になくなっており、その上両親も亡くなっていたのだ… 時代の変化に翻弄されつつも、このままだと亡くなった両親に顔向けが出来ないと自分を「ロビンソン・クルーソー」に例え、役回りは出来る限り果たそうと決意する。 そんな最中、家にある電話がかかってくる… 相手は桜木真理子が受け持つクラスの生徒で、暴走族に入ってパンチパーマをかけてしまったと言うのだ、、、 突然の事に戸惑った「真理子」は「美也子」の力を借り、生徒の連絡先を調べるべく自分の職場である学校に行く… そこで他の先生から新高3の国語の実力テストの話を聞き、この時代で生きていくためにも「桜木真理子」となって、その実力テストを作ることを決意する。 きっかけにはSF的な仕掛けが取り入れられていますが、内容はSFというよりは、一人の少女が大人の女性として成長する物語… 25年の歳月を飛び越えて、成長せざるを得ない状況に追い込まれながらも前向きに生きようとするヒューマンドラマでしたね、、、 17歳から42歳って、人生の中で本当に重要な25年間がぶっ飛んでしまっているわけで… それを素直に受け止めることなんでできないし、悲観しかできない状況ですが、それを乗り越えようとする「真理子」に感情移入しながら、寄り添いながら読めて、とても愉しめました。 面白かったので… 「時と人」三部作の『ターン』、『リセット』も読んでみたいですね。
0投稿日: 2023.07.26
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テーマは本当に斬新で面白いなぁと。 17歳の女子高生が起きたら40歳すぎ。 残酷ともいえるし、自分なら到底前に進めなさそう。 なんでタイムスリップしたのかと 40歳すぎの自分はどこにいったのかを わかる内容だったらさらに面白い
2投稿日: 2023.05.09
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新版・作家の値打ちから。25年間をスキップ、という意味なんですね。繰り返しとか過去へのタイムスリップとかが多い印象だから、未来へってのは珍しいかも。というか、未来の自分そのものになってしまうという設定が新しいのか。一般的には、時間移動先の世界に、第三者として入り込むってのが多いから斬新なのかも。で、結局その不条理は解決されないまま物語が閉じる訳だけど、主人公のキャラもあって、湿った印象を残さないのも良い。この系統で数作書いているみたいだけど、他のも読んでみたくなりました。
2投稿日: 2023.05.08
powered by ブクログ最後に何度言えない胸の苦しさ〜 切なさ♪ 感じました! とてもいいお話でした… 単調だけど、ほっこりしてる! 日々仕事と育児に追われる中で、気づくと忘れてしまう♪ 心の動き。 若いって切ない! 自分の学生時代を思い出しました♪ 自分の子供にも、こんなキラキラした心を持って欲しいな〜.
0投稿日: 2023.04.11
powered by ブクログこういう設定、考えた事なかったなあ。 17歳の女子高生が一瞬で42歳の高校教師になってしまう。タイムリープではない。 25年後の世界に現存する1人となって溶け込んでいる。 そんな状況に色々と無理ではないかという事象はあるのだけれど、本作の設定自体実際には無理なのだろうから仕方ない。 実態は17歳の女子高生がスキップ先の時代で必要に迫られて高校3年生の国語の授業をする。 この高校教師が本物の中堅教師でもなかなかできそうにないかなり深みと味わいのある授業をしてのけるのが不思議なのだが、読者としてはいつしか1人の優秀な教師を見ている気になる。 そこで想像するのは主人公の女子高生本人自身かなり優秀な高校生であったのだろうなという事。 ただ授業を受けて試験を受けているだけの高校生にはこんな授業はできないはず。 学業を通して何かを見つめ考え続けている生徒に違いない。 親友池ちゃんとの25年後の心の交流には涙する。 25年後の夫、娘、池ちゃん。自分を信じてくれる人が居るから今を生きる事ができる。その事の重要性を感じる。
1投稿日: 2023.02.04
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突然17歳の女子高生が、42歳の自分にスキップするという話。なかなか思いつかないパターン。 ページ数が減るにつれて、最後どうなるのかとドキドながら読み続けたが、ある意味「えって感じ」で終わった。 自分には合わなかった作品だけど、先生の職務が垣間見れる作品。どうしても、原因とか戻ることを期待してしまう。 2022年基準だと「広末涼子」が42歳。
5投稿日: 2022.12.30
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残酷すぎる。階段から落ちたわけでも事故にあったわけでもなく、ただ寝てた間に25年の時が過ぎ、しかも戻れない。一番華やかであろう20代も仕事子育てに熱中した30代も真理子には存在しない。そんな中で頑張る彼女。記憶喪失の場合は、いつか思い出すかもしれないという救いがあるから多分タイムスリップなんだろうと思う。唯一救いがあるとすれば夫も娘も理解者だったことだろうか。そんな夫と結ばれ、娘を育て、生徒に慕われる真理子もまた立派な人間だったんだと思う。42歳の真理子は17歳を満喫しているのだろうか…。
1投稿日: 2022.11.29
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合わなかった。 時間を越えたドタバタとか不思議な謎解きとかを期待したけど、そんなものはなかった。 期待しなかった学園ドラマが展開され、正直途中から退屈だった。
0投稿日: 2022.11.23
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まず読んでみて感じたこととして、女子生徒の描写が男性とは到底思えないぐらいに綿密であること。著者は1980-1993の間は男子校に在籍していたのだから、どのように女子生徒の人物像を作り上げていったのか想像できない。他の著書も女性主人公のものが多いというから驚く。奥様とかとの会話を通じて作り上げていったのだろうか? 話の線はよくある高校生活(この学校は共学校)であるが、42歳の女性国語教師、桜木真理子の肉体に17歳の女子生徒である一ノ瀬真理子の精神が入るというだけで、これだけの物語ができるものなんだなと。まあ、桜木真理子の旦那さんも高校の国語教師というのはさすがに都合いいなとは思ったが。 一つ印象的なシーンとして、桜木真理子は話の中でほぼおばさんの扱いであるのだが、1人の男子高校生が桜木真理子に好意を表したこと。桜木真理子自身、その男子高校生にほのかな好意を感じていたのだが、それはともかく、男子高校生は桜木真理子の精神(17歳の一ノ瀬真理子)に惹かれたのか、それとも桜木真理子の全て(42歳のトータルの桜木真理子)に惹かれたのか。 私は前者の要素は含みつつも、基本的に後者なのではと考えている。人は異性の精神を愛するのか、それとも外見中心で愛しているのか。私に置き換えて考えると、基本的に妻の精神を愛しているつもりだが、外見も含めて愛している可能性もないとはいえない。なお、妻は同い年だが、これが仮に小説のように25歳の年の差(相手が上でも下でも)であればまだ愛せる可能性はあるかもしれないが、さすがにこれが40歳差だと愛せないだろう。これはすなわち外見含めて相手を評価、要はトータルで愛しているということだ。 あと、元の桜木真理子の精神は結局どこに行ったのか?というところが結局分からずもどかしさのようなものを感じざるを得ない。消えることなく17歳の一ノ瀬真理子に入れ替わってるなら良いのだが。
0投稿日: 2022.10.06
powered by ブクログこの本は私の大切なバイブルです。 17歳の真理子が生きるのは昭和40年代 そこから25年の時を飛び超える。 この文庫版の発行は平成11年 その時から20年以上の時が経っている。令和の今。 時代は全く違うのに、古さを感じさせないのはどうしてだろう。 上手くいくことばっかりじゃないでしょう。 でも、私は進む。 この顔をぐいっと上げる強さが、憧れであり、私の背中を押してくれる気がする。 アラフォーの今、学生時代に読んだこの本を、この夏休みにもう一度読んで良かった。
4投稿日: 2022.08.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
微妙、、、。 読み進めながら、結局何が起きたのか説明はないの?という気分が抜けず、何か歯に挟まったような感じで気持ち悪いし、元には戻らない、オチはない、というのも収まりが悪い感じ。 そして、タイムスリップ的な大前提は受け入れるとしても、昨日まで高校2年生だった心のまま、高3の担任教師になって、生徒にも同僚にも怪しまれないというのは、さすがにないだろう。いくら学年の変わり目で、同業の夫と同じ学校の生徒である娘のサポートがあっても。 そう、同業の夫は同業だからこそ、勤務先に対し体調不良とか記憶の混乱とか、何か説明して、すぐにはクラスを持たせないとか、対応するだろう、普通。最初の方で、自分も教師だから、クラスの子のことも考える、的な発言はしてるけど、その上で、妻に起きた異変を伏せておくという判断は、あり得ない。 さらに、時代が違うとはいえ、主人公の言動が高2の女子とはとても思えずしっかりしすぎだし、この夫婦は結局どうすんの、というのもある。 そういうのがいろいろ気になってるのに、話はなぜか普通の教師のストーリーみたいに進んでいくので、違和感が大きくなっていって、待て待てー、という感じだった。 それでも最後まで読めたので、面白くないわけではないけどね。納得いかないってだけ。
1投稿日: 2022.07.19
powered by ブクログ学校から帰宅し、レコードを聴きながらうたた寝してしまった17歳の女子高生、一ノ瀬真理子。どの位寝ただろう、レコードは止まってる、と目を覚ますと、部屋も違う、服も違う。17歳の娘がいる高校教師である42歳の桜木真理子になっている!?という事が段々分かっていき…という設定で、先の展開が楽しみなスタート。 17歳の娘が寝て目が覚めたらおばさんになっていた、同い年の娘がいる、夫がいる、教師をやっているらしい、等の到底受け入れる事の出来ない状況に戸惑い苦しみながらも、そこから何とか家族の理解、協力を得ながら、受け持ちの生徒とも心を通わす事の出来る所まで成長していく健気な様や、高校生活の様々なエピソードを丁寧に描いていて、好感度高いが、中盤たれ気味、ラストももう少し盛り上げられる展開もあった?、で少々残念。
3投稿日: 2022.05.20
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ターンを読んだのでスキップも。逆だけど。 結局スキップした後、戻ることはない。ターンとは違う 先生や学校モノを久しぶりに読んだからか、それとも一ノ瀬真理子さんが素敵だったからか、とても素敵なお話だった… 国語の先生で、言葉に対する考えが素敵。 周りの人との関係性も素敵だし、何で?という好奇心をそのままにしないところもとてもいいと思う スキップの原因については触れられずに最後までお話が進むけど、それでもいいって思えるような物語だった
1投稿日: 2022.04.30
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北村作品は私にとって“お父さん”である。 何が正しいのか、どう生きたらいいのか分からなくなったときに、道を照らしてくれる。 いつもどんと構えていて揺るがない。 北村さんの小説を読むと暖かい気持ちになるし、やたらめったら泣いてしまう。 これも、そんな一冊である。 『スキップ』 北村薫 (新潮文庫) 「スキップ」「ターン」「リセット」と続く“時の三部作”の一作目。 三部作とは言ってもシリーズものではなく、それぞれは全く別の話である。 17歳の「一ノ瀬真理子」が、うたた寝から目覚めたそこは、25年後の世界だった。 真理子は42歳の「桜木真理子」になっていた。 しかも夫と娘もいるらしい。 さらには、自分は高校の国語の教師なのだという。 自分と同い年の少女が自分の娘であることに戸惑い、お腹の出た中年の知らないおじさんが夫であることにショックを受ける。 そして何より、17歳の自分が入っている“入れ物”が、42歳のおばさんであることをすぐには受け入れられずにいた。 過去へタイムスリップして人生をやり直す系の物語はわりと多いが、未来へ行って、そこから始めるというのは珍しい。 25年という年月を(しかも生涯で一番輝いている時期を)生きることなく、人生をスキップしてしまった主人公・真理子の気持ちは想像を絶する。 北村さんの小説に登場する女性は強い人が多いけれど、それにしたってちょっと残酷ではないか。 そんな気分で読み進んでいった。 真理子は、桜木真理子になる(演じる)のではなく、あくまで一ノ瀬真理子として、桜木真理子の人生を生きようとする。 娘の美也子が真理子の勤務する高校に通っており、夫は彼女と同じ国語教師である、という二つの幸運は、理不尽にも時に弄ばれてしまった主人公への、作者からのささやかなプレゼントだったのかもしれない。 真理子は夫と娘の助けを借りて、教師として頑張っていく。 彼女の頑張りが、夫と娘にいい影響を与えていく。 作中に挿入されている国語の授業が素晴らしい。 元国語教師だからこそ描ける授業風景は、実に生き生きとしていて、国語好きなら一読の価値ありである。 きっと昔の北村先生も、こんな授業をしていたのだろう。 バレーボール大会や文化祭などの様子が、事細かに書き込まれているのが目を引く。 物語の大部分を使って描かれるそれは、“桜木真理子先生”として生きる“一ノ瀬真理子”の生きざまそのものだ。 25年の隔たりのある“心”と“入れ物(体)”の葛藤に苦しみ、現実を受け止め、折り合いをつけ、自分の足でしっかりと前に進んで行く。 生かされていただけの自分から、生きている自分へと力強くシフトしていく彼女の様子が、グラデーションのようにそれら学校行事の中に美しく散りばめられている。 教え子の新田君に告白される場面が切なかった。 “好き”という感情は本来明るいはずなのに、この二人が共有する気持ちは悲しみである。 この世界に飛んできてから、“どうにもできないもの”が山のように押し寄せてきた、この新田君とのことは、その最たるものなんじゃないだろうか。 理屈ではなく感情だから。気持ちはすごくわかる。 池ちゃんとの再会の場面は、今までの苦労を知っているだけに、涙涙だった。 タイムスリップものというのは元の世界に戻ることがセオリーだが、私は読み始めてすぐに何の疑いもなく、真理子さんは元の世界には戻らないだろうと思っていた。 北村さんなら戻さないだろうと。 失ってしまって取り戻せないものと、持ち続けていたいのに捨てていかなければならないものを、彼女は人より多く背負っている。 けれど彼女は言う。 「昨日という日があったらしい。明日という日があるらしい。だが、わたしには今がある。」 新しい家族のスタート、その清々しい朝の旅立ちのラストシーンで、私はまたもや涙腺がゆるくなってしまい、あーもうなんなんだよ自分ー、と泣き笑いしながら本を閉じる。 17歳の真理子さんが大切にしていた真っ直ぐな気持ちを思い、私という“入れ物”の中身をもう一度見つめ直してみようかなと、ちょっと思ってみたりした。
0投稿日: 2022.04.02
powered by ブクログ北村薫さんの「時と人」三部作の一作目。 17歳だった主人公が、いつのまにか起きたら25年をスキップして42歳の自分になっていて、”同い年”の子供がいる。。 こう書くとSFっぽい感じがしますが、北村さんの小説はうまく日常に溶け込んでいて、SF感がないところも好き
0投稿日: 2022.03.08
powered by ブクログいやいやいや、桜木真理子の中身がどこに行ったか、周りのみんな、特に家族、必死で心配するべきでないの??? 17歳の一ノ瀬真理子が突然来て、その子が困らず生活続けていけるように全力で導いていってあげてるけど、娘と旦那は奥さんがどっか行っちゃって泣くところでないの?奥さんの中身が若くなって、旦那が腹筋し始めるとことかもう違和感しかない。 高2の中身でいきなり高3に国語の授業するとかも、いくら国語が得意科目だったからってこれってどーなの? 最後も高2の中身で、この新しい時代で決意したってこと? 結局よけわからなかった。
0投稿日: 2022.01.15
powered by ブクログ10代に何度も読ませてくれた一冊です 単純な構成なので非常に読みやすい ゴチャついてないので古さは感じるでしょうね
0投稿日: 2021.09.12
powered by ブクログ記憶が飛んでしまったら?それってボケじゃないの? 思い出だしたくない過去だけ忘れられたら?そりゃ気楽で良いじゃないの? いえいえ、そんな気楽なお話でなく、せつない、せつない物語。 だって、大切な人生の歩みの証が何処かにいってしまったのだから。 17歳の高校生の「一ノ瀬真理子」は昼寝から目覚めると、42歳になっていた。 夫と17歳の娘がいる高校の国語の先生。思い出は17歳まで。「25年という時をロスした」感じ。 心は17歳の高校生でも身体は42歳の国語教師を、持ち前の「自尊心」で乗り切るその苦闘。 といっても、しゃかりきに見えないところがいい。17歳の若さの柔軟性がある。 自分という存在が好きで、信用しているからやっていける。 初めて北村薫さんの作品を読んだが、語り口がやさしく機知に飛んでいるのはさすが。 こんなに女性をつつむように描く男性作家は珍しい。 それから、なんといっても国語の授業の秀逸さ、冴えたる素晴らしさ。ああ、こんな授業を受けたかった。17歳だから出来るというのか。 そしてせつなさは、果たして17歳の高校生だったいとしい時代に戻れるのかということからくる。 はてなく 流れる 時さえ 停まれよ 輝く 光 今日の日 今は 美しい はてなく 流れる 時さえ 停まれよ 輝く 命 今こそ 君は 美しい (作中、真理子さんの作詞した『文化祭序曲』の詩の一部) 文庫本の解説が母娘なのもしゃれているし、付録「昭和40年代初め」用語ミニ注解なるものも読まずに済む便利さ(単に年くってるだけ)も気に入った。 なかなかよろしかった。
4投稿日: 2021.09.09
powered by ブクログ「時間3部作」という思わず惹かれるフレーズが気になり、まとめ読みして大正解。同作は「スキップ」というタイトルの通り、時間が「スキップ」してしまった女性(少女)が主人公の物語。 単純なタイムリープでなく、肉体と精神の年齢がチグハグになってしまった主人公のひたむきさと前向きさは読んでいて応援したくなる。 (恐らく)作者はタイムリープを経験したことがないはずなのだが、実際に人が未来に飛ばされた際、どんな変化に心を痛めるのだろうか、という描写が妙にリアルで、思わず納得させられる。 特に印象深いのが、主人公が生まれ育った家の付近に赴き、変わり果てた様子を見て「とんでもない詐欺にかかっている感じだ。だからこそ、何とか、心を爆発させずにいられるのだろう」「あまりに違っているから、まだ我慢ができるのだ」と心で独白するシーン。 その後、少ないながらも見かける昔(当時もあった)の建物に対して「全く変わってしまったものより、そういうものを見る時の方がきりきりと辛い」と続くのは、タイムリープ未経験者ながらに思わず納得してしまった。
1投稿日: 2021.08.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった、けれどすっきりしない、というのが正直なところです。荒削りな感じ。 ・スキップした理由は。 ・元に戻ることはできないのか。 この二点がやはり大きい。そんなのは無粋なのかもしれませんが。 作者は高校で教員(しかも担当は国語)をしていたということで、作者の対生徒への思いが溢れていました。日誌のやりとりなんて素敵。ただ、今はもう時代が違うんだろうな、と思うことも多々。 そして、生徒たちの抱えるものが消化されているようないないような…。そこも、日常と思えば全てに関与したり解決したりはできないから仕方がないのでしょうか。 後半、池ちゃんとの再会や旦那さんへの歩み寄りなど、事態が一気に進んでいってしまいました。
0投稿日: 2021.07.31
powered by ブクログとても丁寧に書かれている長編だった。突然高校生が教師になったら。突然母親になったら。主人公や主人公の周りのキャラクターが良くて「いやいや、あり得ない。無理がある」と思わせない物語だった。ただ昔の芸能ネタや社会ブーム的なものが古臭かったかな。書かれた時代が古いのが残念。同じ設定で現代バージョンにしてみて欲しい。スマホのある世界、コンプライアンスに縛られる世界、希薄な人間関係が当たり前の世界に飛んできたらどうなるんだろう?
2投稿日: 2021.07.05
powered by ブクログ17歳の少女が、雨の夕方ちょっと横になり、目覚めたら42歳の主婦になっていた。 女子高生の主人公が、目覚めたら結婚して子供もいる42歳の自分に早送りされていたというのは、今まで目にしてきたタイムスリップものとは一味違う。 自分ならもっと途方に暮れてしまいそうだが、真理子は受け入れられない思いを抱きながらも、その世界の自分がやるべきことを自分自身の事として取り組み始める。 42歳の自分は、高校の国語教師なのだ。 高校生の真理子が、高校の教師としてやっていけるのか、夫や娘とはどう過ごしていくのか、そしていつか元の世界に戻るのか、ドキドキしながら引き込まれました。
3投稿日: 2021.01.27
powered by ブクログターン。リセット。と続く三部作なのだろうけど、このスキップでこれ以上読み進められなくなった。 うーん。 評価は高いのにな……。 もう少ししてから再読してみようかな。
2投稿日: 2021.01.25
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2021年1発目。どうせ「夢オチだろう?」と高を括っていたが高級感抜群。昭和40年頃、女子高生の一ノ瀬真理子が目が覚めると42歳になっていた。真理子は高校の国語の教師であり、夫と17歳の娘がいる。真理子は未来の自分に負けたくない一心で高校教師を勤める。夫、娘の理解と協力によって、試験問題作成、担任、部活、文化祭など悪戦苦闘するが、自分らしく勤める。本当なら17歳の真理子の健気さをいつの間にか応援している。ただ両親が亡くなっており二度と会えない真理子が、夫と再度の恋に落ちる乙女の姿にジーンとなった。
20投稿日: 2021.01.01
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主人公の桜木真理子さん。いや、この場合は一ノ瀬真理子さんになるのか?何れにしても、ユーモアに溢れていてチャーミングで、とても素敵な女性だと思った。 美也子さんも、桜木さんも、とても懐が開く、素敵な家族だなぁと思った。 自分の母が、妻が「わたし、17歳なんです」なんて言ったら、びっくりするよね。 確かに最初は二人ともびっくりしてたし、信じてはなかったけれど…今までは親子と夫婦、と言う関係だったのが、人間対人間の関係に変わっていって…その過程がとても良かった。 また、新学期が始まる!と言うので、家族一丸となって対策を練ったりしていたシーンがとても楽しかった。 10数年振りに読み返したが、当時とは思うことが全然違ったのも、個人的にはとてもいい読書体験になった。他の2作も読み返そう。
8投稿日: 2020.08.19
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高校二年生だった私が、目が覚めたら高校三年生の担任になったら。そして、同い年の娘ができたら。その状況を、主人公の瑞々しい感性で叙述される。特に娘とのやり取り、少しこじれていた関係性が、これを機に親子では無く、人間と人間の向き合いになっていくのが、会話から伺えて面白かった。次のターンも楽しみである。
0投稿日: 2020.05.13
powered by ブクログ「勉強はおもしろい。そうでなかったら、今まで星の数より多い人間があれやこれやと考えたり調べたりするわけがない。面白くなかったらそんなことができるわけない」 「どうにもならないことっていうのは誰にだってある。歯がみして地団駄踏むこと。そこでどうするかが人の値打ちじゃないかな」 元の世界に戻ったとしたら、彼女はどんな経験を持ち帰り、人生の糧にしたのだろうか。
0投稿日: 2020.05.10
powered by ブクログ変化って、ゆっくり起これば受け入れやすいのかな。 変わるのにかかった時間だけ、戻るのにかかるのだとすれば、まぁいっかぁと諦められるというか。 一気にガラッと変わったら、戻るのも一瞬なような気がして、諦められないのかも知れない。 もう少しで、桜木真理子さんの年齢に近づくんだけど、そんなに若くないとも思ってないんだけど(笑) 17歳のときには、一体何を思っていたんだろう。 自分以外の人のことなんか考えられなかった気がする。 先のことなんてほとんど考えられない。 ただ、大人を馬鹿にしてたかもしれない。
0投稿日: 2020.02.18
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17歳の主人公一ノ瀬真理子が、ある日突然42歳になっていた… バックトゥザフューチャーとか、タイムスリップものが好きで手に取ったけれど、想像していた内容からはいい意味で裏切られた。 印象的なのは、昭和40年代から平成の世にスキップしたことで生活がどう変化していったのかがリアルに描かれていたこと。 牛乳瓶がパックになっていたり、テレビのチャンネルがリモコンになっていたり。 日常のささやかな出来事や心情の変化が細かく描かれていて、真理子さんと一緒に呼吸しているような気持ちになった。 25年の時が一瞬で過ぎた(抜け落ちた?)という受け入れられない現実、気持ちを分かち合える人がいない孤独感、それでも前を向いてどう生きていくか。 昨日という日があったらしい。明日という日があるらしい。でも、わたしには今がある 時間について考えさせられたり、時にはふふっと笑ってしまったり、真理子さんの前向きさに元気をもらえる作品だった。
0投稿日: 2020.02.02
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夢中になって必死に読む。とは、ちょっと違うけどなんとなく続きが気になり読み倒してしまった。 途中、中だるみがあるけど面白かった。 結局、記憶喪失?それともスキップしたのか!?
2投稿日: 2019.12.07
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17才の女子高生が、ある日時間をスキップして25年後の未来の自分になってしまう。 心は17才だが、身体も環境も42才の自分になっている。 というお話。 17才の割に大人びた考えを持っていることに疑問を持ちながら読んだが、もしかしたら本当は42才の主人公が42才のまま高校生徒とのロマンスに高校生の頃の自分を思い出していただけなのかもしれない。 身体は分かりやすく年を取るが、心も年を取っているんだな。 (実際に読んだのは文庫ではなくハードカバー)
0投稿日: 2019.11.26
powered by ブクログこの作品を読んだのは、中学生の頃。当時は早く大人になりたいなとか大人になることの実感がわかりませんでした。 いざ、今になって大人になり、40代に近付くと、スキップすることの残酷さがなんとも言えないなと思いました。 10代、20代、30代、それぞれの経験がないまま、40代を受け入れることの儚さ・理不尽さと言いましょうか、当時読んでいた時は、あまり深くは考えていませんでした。でも改めて向き合うと、今の状況を受け入れることの決心さや周りの人たちとの優しさなどに考えさせられるなと思いました。 普通のタイムスリップものでしたら、元の世界に戻るというのが王道でした。ですが、この作品では…というところが斬新で、結構前に読みましたが、衝撃感が記憶の片隅にまだ残っています。ちなみに北村薫さんが男だったことも個人的には衝撃でした。 北村さんの作品は、凛とした女性のキャラクターを描くのが多いという印象があり、どれも奇抜な発想で面白かったです。
5投稿日: 2019.11.25
powered by ブクログ読み始めから、あーもう失敗した。こんなの読みたいんじゃなかったのに。もっと警視庁捜査一課とかが出る感じのミステリ期待してた、、、あーあ。 って思ってたわたしを横殴りしてくれちゃうくらいの展開。 そっち!そっちできたか!と、あらすじをちゃんと読まずになんとなくで読むとこういう目に遭う。嬉しい悲劇。笑笑 めちゃクチャ面白かった。 できたら、親子で読んでほしい。入れ替わり小説はよくあるし、東野圭吾の秘密みたいな親子入れ替わりなんだけどさ。なんかさ。なんともさ。なんだかさ、すごいよ。うん。 これが本当ならものすごいよくできた十七歳だな。と思うし、やっぱり入れ物が変わると中身も変わるっていうのは本当かもしれないな。と、自身で納得。 小説の中で、大人は十七歳からみて全く別の世界にいると思ってた。 との記述のあとに、四十二歳の身体に入った十七歳の感想は。最悪。ババァじゃん。っていうね。 笑笑そうなんですよ。そうなんですよ。 中身が入れ替わらない40代の旦那さんも一言。変わらない変わらないと思ってだし、見た目は変われど気持ちは10代のままだと思ってたけど、中身が十七歳の妻を見ていてすごくくすんだな。と。実感。笑笑 そういう、なんとも言えない表現が痛烈に心に染み渡る本。十七歳にも、元十七歳の大人にも読んでもらいたい一冊です。
4投稿日: 2019.11.07
powered by ブクログ時と人の三部作、第一弾。十数年ぶりに再読してみた。 17歳の私が42歳の今を生きる話。著者はなんで17歳の女子高生の感性をそんなに想像できるのか。 すごく面白いのでお薦めです。 今後、ターン、リセットと続く。
2投稿日: 2019.09.29
powered by ブクログ「時と人三部作」と言うくくり。『スキップ』『ターン』『リセット』の順番となるようであるが、ここに登録してみると、『ターン』『リセット』は、登録済みで読み終わってる。。。およよ・・・・記憶にありません。まぁ、わたしのことでっすからねぇm(_ _)m
0投稿日: 2019.09.19
powered by ブクログ昭和40年代、17歳の女子高生。 家でうたた寝をしていて目が覚めると、時代は平成、17歳の娘がいる42歳になっていた。 知らない夫、同い年の娘、高校教師という職業。 戸惑いながらも現実を受け止め、前だけを見て生きる。 タイムスリップなのか記憶喪失なのか、何にしても20代~30代を飛ばして高校生から42歳って、あまりにも残酷。 私なら受け止められずに悲観すると思うけど、彼女は受け入れて前へと進む。 中身は17歳なのに高三受験生の担任って無謀にも程があると思うけど。 次から次へと頭を抱える問題が降りかかるのに、彼女はどうしてここまで前だけ見ていられるんだろ。
1投稿日: 2019.09.15
powered by ブクログミステリかと思って読んでたらミステリじゃなかった。 17歳からいきなり42歳に飛ばされたらそりゃショックでかいだろうなと思う。 それが記憶の欠落であれほんとに時間がすっ飛んだのであれ本人にしたら同じことだろう。 でも本人も辛いけど周りの人間も辛いよなぁ。 旦那なんか何十年も一緒に過ごした時間がなんだったの? ってなっちゃうよね。 ただ物語としては爽やかな青春小説だし真理子がとても前向きでハッピーエンドなのは良かった。
2投稿日: 2019.07.11
powered by ブクログ分厚い本だったのにあっという間に読了。解説にもある通り、真理子=我が母、真理子=娘のわたしだと思いながら。本当に亡母と同じ年代なのです。東京オリンピックのとき中学生だったという一文からの推定。 もし母が高校生の母だったら…とか、いまのわたしが高校生のわたしになってしまったら…とか考えながら読みました。 特に山がある物語ではないのですが、893まがいの卒業生に助けられたり、25歳年下の男の子に告白されたりしたところは面白かった☆ドキドキハラハラしながらも前に進もうとする真理子さんがステキな一冊です。
0投稿日: 2019.06.13
powered by ブクログ北村薫さんの文章を読むたびに、美しい、という言葉がただ浮かぶ。美しく清冽な感覚と意志。 私は真理子のようにありたいと願い、いつしか願ったことすら忘れて、そして思い出したとて、真理子のようにはなれないと今は思うけれど。 17歳の自尊心は確かにこの胸にもあったのだ。そのことを、様々な記憶を、喚起させる読書だった。そんな風にして、真理子のスキップは、私自身の過去や未来にも橋を架けている。 人生に対し、こんなはずではなかったと思わないことが全く欠片もない、なんてことはないのだ。そんな想いへの返答が綴られている。 かろやかでありたいと、読み終えた今の私は痛烈に願っている。 なぜ今まで読まずに置いてきたのだろう。今読めて本当に良かった。まさしく名作である。
2投稿日: 2019.06.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
まぁ、一風変わった小説、とでもいうかな。内容が、ではなくて、文章が。 内容は、とっても魅力的。真理子は17歳の少女。高校2年生。女子高へ通っていて、好きな人がいるわけでもなく、のんびりと学生生活を送っていた。そんなある日、ちょっと仮眠をとっただけのある日。真理子は自分が知らない場所にいることに気づいた。そこにいた女の子は自分のことをこう呼ぶ。「お母さん」…。そこは、25年後の自分の家だったのだ。 とまぁ、こんな感じ。 文章は、とっても細かい。小説で右手と左手を書き分ける人ってのは、なかなかお見かけしません。ものの名前も、実名を使っている。マンガや小説ってのは、けっこう仮の名前を使いがちだけど。これは違う。「氷点」、「布施明」等がひょこひょこと登場してます。 そこで、考えてしまうのは、私が未来へ飛んだら、どうなるかってこと。私が25年後へ飛ぶのは、高校時代の私が25年後へ飛ぶのよりは、楽だろう。自分の学歴がどんなものかも知っている。高校時代って、自分が1年でも、何をしているか知らないものじゃないですか。 それでも、私が25年後、例えば結婚して子供がいる光景を見ることになったら、やっぱりとても苦痛でしょうね。その結婚相手が、もし今自分が好きな人だったとしても。結婚や出産といったイベントを見ることも無く、年を取ったその人と、知らない子供と、急に年をとってしまった自分が一つ屋根の下に生活しないといけないとしたら、やっぱり苦痛でしょうね。 たとえば、高校時代の私が、今の私に飛んでくる、というのでも、すごいパニックを起こすと思いますから。あの頃の私は、自分がどんな大学に行くのか知らなかった。どんな仕事につくのか知らなかった。今好きな人の顔すら、知らないわけですから。すごい、ショックでしょうね。 そんなわけで、「スキップ」では、どんな風に話が進むんでしょう。太い本なわりには、すらすら読めてしまいそうな空気がとても不思議です。これからが楽しみですね。 読んでいると、些かくやしくなってくる小説です。だって北村薫さんて、所謂おっさん、なんです。年代や性別に限った話で。たいていこういった人の小説は…おもしろいんだけど、やっぱり年代が違う、と思わせられてしまうものが多いです。難しい漢字や、火サスのような内容や、そういうイメージ、強いんですけど。この人のは、そうじゃない。主人公は乙女心…まぁ、理解できているかは置いといて…内容もおもしろい。さらさらと読みすすめることができてしまう本のようです。 これで約3分の1くらいでしょうか。4章まで。 家族の人たちとも、なんとかコミュニケーションがとれるようになりました。学校へいって騙さなければならない人たちも、たくさん出てきました。 でも、私が考えてしまうのは、やはり恋愛のこと。その人生のなかで結婚したいと思えた人が、その恋愛期を知らないで、いきなり40過ぎのおじさんで、好きになれるかどうか。愛しい妻がいきなり自分の存在を知らないと言い出して、受け入れられるかどうか。私だったら、絶対無理です。 さくさく読めて、その本のサイズから、本を読んでるっていう気にもさせられる。5章まで。話にのめりこんでしまう。箱入り娘は?桜木さんと真理子の関係は?真理子の行く末は? 桜木さんは、ときどき先生みたいなことを言う。私は、その言葉を、大人の人が言うのを聞くように読む。納得半分、反抗心半分。素直だけじゃきいてられない。それがまたいい。 改めて、真理子の新しい生活が始まった。いろいろ知っているふりをするのは、はたしてここまでうまくいくものだろうか。 6章まで。昔を思い出した。真理子の授業は、私の学校の授業を思い出した。今まで人に説明するのが難しかったものだけれど、毎日真理子の授業だといったらわかりやすいだろうか。私が好きなタイプの授業だ。 現代の学校。そこは真理子とはかけ離れた世界であり、どこよりも身近な世界です。そこで話をする真理子は、桜木さんとは違い一生懸命さがあって新鮮な感じです。 私が好きな言葉は何?ってきかれたら何と答えるだろう。好きなものは多すぎて、きっと答えられません。 第7章までです。物語の山場として、文化祭が用意されているみたいです。演劇部の新入生集めから、クラスのイベントやら。 真理子はがんばっている。現代の文化をたくさん勉強しながら、真理子はがんばっている。そこで思うのは、どうして池ちゃんを探さないのかってこと。親がダメでも、池ちゃんなら…と思わないだろうか。家族の人は味方で理解者だけど、知らない人です。知っている人を探したいと思わないでしょうか。私だったら知っている人、探してしまうかもしれません。 第8章ですね。文化祭の内容を決めるシーンでは、少なからずドキドキしました。昔を思い出してか。高校時代にかえりたくはないけど。また高校の文化祭、やりたいなって思いましたね。 あとやっぱり考えてしまうのが桜木さん。やっぱり無理だと思うんです。出会った瞬間や一番甘い時期を忘れて、いきなりおっさんだしてこられても、絶対困ります。それこそ家出してしまうかもしれない。万が一好きになれたとしても、また甘い時期がくるかしら。光のことなんて考えられません。 第9章。第9章はバレー大会の章。真理子のクラスの目立ったいい子、ニコリが壁をこえるところです。生徒は、そのへんの小説よりリアル。女の子は泣く。男の子は騒ぐ。冷めた目で女の子を見る。北村薫は、先生だったこともあってリアルが描ける人なんでしょう。ただ、真理子は違う。17歳はこんなこと言いません。私が聞いたことのあるこの口調は、10年は国語の先生をやってきた人間の台詞です。「嫌いな言葉は《どうせ》だと書いた人がいるわ――わたしも嫌いよ。」これ本当に17歳? 第10章。9の最後の部分が印象的でした。《いいえ、初めましてなのよ》と説明してあげよう。ハンドルを軽く手に握り、説明する真理子が心に浮かぶような気さえしました。昔の自分の面影を見つけつつも、現在の自分にむかっていこうとする真理子。それは偉いと思うけれど、本当にそれでいいの?真理子。現代になじんでいく真理子。でも考えてしまいます。現代に存在していた桜木真理子は、どこへ行ってしまったんだろう。桜木真理子は真理子と本当に同じ人生の同じ人なのだろうか。 第11章。文化祭が始まった。ということで。 印象的なのは里見はやせの劇の内容。怪しい父、死んだらしい母、気持ちが暗いのはわかるけれどでも、何が暗いのかよくわかりません。だから何度も読み返してしまいます。 あと、不良生徒に助けられるシーンね。ここはほほえましいけれど。やっぱり桜木真理子は必要だと思ったシーンでした。この世界に、ちゃんと時間を歩んできた、生徒の顔をすべて思い出せる、桜木真理子が。でないと、生徒達が、かわいそうだと思うのです。 第12章。微妙にエピローグだけを残しつつ読みました。えーって思いました。年をとった体に入ると、心まで年をとってしまうんでしょうか。まだ17歳の少女が、昔は、なんて言えるでしょうか。新田くんのことを受けとめられるでしょうか。私が今時間を飛んだら、そんなこと絶対にできない。新田くんのようなことがあったら、きっともっと目を回してしまうことでしょう。桜木さんと1度は見比べてしまうでしょう。どんな姿になったって、その姿に合わせて生きるなんて、できないです。 「スキップ」、読み終えました。普段の私なら、えーって言って終わるようなこの作品。でも、この本ではこういった終わり方を許せてしまいました。そうなんだよね。わかってたんだよね。過ぎてしまったことだっていうこと。これが、本当に時間を飛んでしまった話なのか、でも実は記憶喪失だったのか、とかいうお話はあまり関係なくて、そんなことが起こって、過去のことっていうのはやっぱり自分の気持ちひとつで乗り越えないといけないことってありますから、乗り越えて、生きていこう、って思う話なんですよね。 その気持ちは、真理子のこの言葉、「昨日という日があったらしい。明日という日があるらしい。だが、わたしには今がある。」にもあらわれています。 しかし、私が過去のことを…つまり、今まできめてきたことや、できなかったことへの後悔なんかに対して、どうにか乗り越えてきているのは、私自身がそのとき下した決定を知っているからです。私がそのとき本気で考えたことや選んだことを、知っているからです。じゃあ、真理子は?真理子は、その決定を知りません。もともとその選択を与えられてすらないのですから。その決定を下したのが自分だと思えるものだったとしても。それはやっぱり自分ではないと思ってしまうんじゃないでしょうか。私がそんな立場だったら、やっぱり納得いかないかもしれません。どうしてこんなことになったのだろうと、自分が昨日までその歳だった若い人を見つめては毎日を過ごしてしまうかもしれません。 真理子は強すぎます。こんなことがあったら、私だったら、絶対に乗り越えられません。 なんにしろ、「スキップ」、おもしろい話でした。老若男女の方々にお薦めいたします。
2投稿日: 2019.02.20
powered by ブクログ北村薫さんの「秋の花」を読んだのは、2014年5月。そのレビューに真理子には「スキップ」で会えると知って、読まなければ、と書いた。 我が事ながら遅すぎるというか、よく忘れないでいたというべきかな。勿論、忘れたわけじゃない。 本当を云えば、父と娘の心が入れ替わったり、男女の心が入れ替わったり(僕が思い浮かべたのは、「君の名は」ではなく、大林監督の映画)、未来と過去の自分の心が入れ替わる物語は読まないし、観ないことにしている。 だって、そんなことある訳ないじゃないか。心も記憶も頭脳細胞と云う入れ物の中の電気信号なんだから。 つまり、北村薫さんじゃなかったら手に取らなかった本。 レビューは、どう書いてもネタバレになりそうで難しいなあと思ったけど、ミステリーじゃないし、他の方も普通に書いてるから、気にせず書くことにする。 17歳の女子高生が昼寝から目覚めたら、25年経っていて、同い年17歳の娘がいる。当然、配偶者もいる。 北村さんは上手いなあと思ったのは、その設定。42歳の真理子の職業が高校の先生で、娘はその高校の生徒。配偶者も同じ国語の教師で、タイムスリップは春休みの時。現在の情報の入手できるし、時間の猶予もある。勿論、北村さん自身の経験が活かすことができるメリットもある。 でも読み進めていくと、そんな安易な考えで書かれているんじゃないと思い知らされる。42歳の身体と17歳の心で描かれる高校生たちの放つ輝き。 それは、主人公真理子の経験できなかった時間の欠落でもある。その後に経験するはずの大学での学問との出会いや友との語らい、恋愛、結婚、出産、子育て。人生で一番の時間が失われている悲劇。 その涙の後に、「昨日という日があったらしい。明日という日があるらしい」から続く数行。この物語の最後を美しいものにしている真理子の意志に心が震えた。 余計な感想。 僕は1960年生まれ。前の東京オリンピックの時は幼稚園生。タイムスリップ前の真理子から10歳は若い。でも、シャボン玉ホリデーも知ってるし、書かれた諸々は大体わかるし、楽しめた。 そして、真理子がタイムスリップしたのは、僕が30代の頃。昭和40年と昭和65年の社会と生活の変化って凄かったなと、改めて思うよ。 現代にタイムスリップしたら、ネットの情報が一番の違いということになるのかな。 さらに余計な感想。 17歳の僕の心が42歳の僕の躰と状況に移されたら、とても怖い。でも、妻の心が17歳に戻ったら、もっと怖い。何が怖いのか判らないけど、すごく怖いと思う。
6投稿日: 2019.02.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
著者の〈時と人シリーズ第一作〉をひょんなことから読み返す。知らない家で目を覚ました女子高校生を待っていたのは42歳になった自分の日常。自分の知らない間に過ぎ去った自分の人生に戸惑いながら、「夫」と「娘」に支えられ、現代文の授業は何のためにあるのかと考え、淡い恋に戸惑いつつも高校の教壇に立ち続ける「桜木先生」が素敵だ。高校生の心をもつ高校教師から見た高校生活の話でもある。「今、昭和何年」「もう昭和じゃないの」。来年以降、今度はもう少しちゃんと映像化してもらえないかな。95年から20年の25年間とばしあたりで。
0投稿日: 2018.12.24
powered by ブクログうたた寝から目覚めると、17歳の私は25年後の42歳にタイムスリップしていた…。 17歳からの25年という人生にとって一番輝かしい時期をスキップすることは、身体的な“美”の盛衰だけでなく、精神的な成熟もままならないと思いきや、主人公のなんと素敵なこと!こんな先生に出会いたかったー。 人生をスキップしてしまった真理子さんを支える家族も、一所懸命でとっても温かい。心がホンワカして、ギュッと感動する作品でした。
2投稿日: 2018.10.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ターンが好きだったので、こちらのスキップも隣の席の読書好きさんに勧められて即買い。三部作の中の2つだったんですね! 時間をテーマにしたターンに次いでこちらは、ある日突然高校2年の学校祭後の女の子が17歳から25年後にワープ。自分は高校の国語教師になっており、旦那と娘と暮らしていた! 高校教師の仕事が非常にしっかり取材してあって納得でしたけど、さすがにここまで仕事できるとは思えないほどできる、できすぎる高校生だなと思いました。授業だけじゃなく生徒への接し方も超模範的。 本当ならボロ出まくると思う。 でも旦那も国語教師だし、娘もまさかの同じ高校で色々助けてくれたのでなんとかなった感じかな? それをおいておいても、なかなか読み応えあるし読みやすくて面白い! 初任の時なんてこんなとか思うし、国語の授業がいい雰囲気で内容も勉強になる。 最後の終わり方が意外で、てっきり元の自分に戻るんだと思ってたけど現実は進んでいくんですね。 なんだか、気がついたら年取ってた、という感覚ってこういうかんじなのかもしれない。昨日まで高校生だったのにな!?みたいな笑 事実そうなってるという設定なんだけど、現実では意識の問題で時の流れは早いよね。 昨日という日があったらしい。明日という日があるらしい。だが、私には今がある。 いい終わり方でした(*^▽^*)
0投稿日: 2018.10.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
えぇ…戻れないんだ……。 戻れないのかぁ…。 最後の最後で絶望的な衝撃。 何も悪くないのに、17歳だった主人公はうたた寝から起きたらいきなり42歳になってる。 体は25年分歳取ってて、夫も娘も居るっていう。心だけが17歳。 北村さんの書く潔癖な世界観が好き。 夫であるところのオジサンへの嫌悪感とか、よく書けてる。 純真な乙女の心の戸惑いと芯の強さを、これほどまでに実感込めて書ける北村さん、さすがである。 真理子さんは、うちひしがれながらも前向きに状況に立ち向かっていく。自分の職業が教師だと知り、学校に勤務しに行くことを決意したときは、さすがに無謀に過ぎると思ってしまった。 んで、私は自分の立場が42歳の桜木真理子さんに近いものだから、17歳の自分にその後の人生を図らずも探られてしまうシチュエーションが、ちょっと辛かった。 自分は17歳の自分に恥じない人生を送ってきただろうか。 真理子さんの教師っぷりが本当に素晴らしい。ちょっとだけ描写される授業の様子なんか、こんな授業受けてみたくなった。ていうか、北村さん、もと教師だし、北村さんの授業なんだろうね。 で、真理子さんは体当たりで日々を乗り越えるんだけど、ここまでの桜木真理子さんの生きざまに助けられてる面も大きいように思う。そもそも同一人物だし。17歳の真理子さんと変わらない情熱みたいのを42歳の桜木真理子さんも持ってたんだろうなーと。人間の本当の核はゆるがないというか。 『ターン』を先に読んだので、どうしても比較してしまい、『スキップ』は周りに理解者がいて独りぼっちじゃなくてそこまで悲観的な気分にならないで済んだ。 (もっとも、夫であるところの桜木さんも、相当のショックだったに違いないのだ。真理子さんは全く考え及んでないけど) 大きく捉えれば、誰しも明日なんてどうなるか分からないんだから、今を懸命に生きようと思った。 でも、でもである。 私は最後は戻れると信じてたのだ。 『ターン』は交通事故が時間の捻れに入り込んだ契機だったけどこっちは特にそういうの無いよな、どうなったら戻れるのかなぁ…とはうっすら思ってたけど、最後は戻れるものだと疑わなかった。だって真理子さんは25年スキップして来ちゃった17歳の高校生なのだから。 それが、最後、「お母さん」と呼ばれた真理子さんの口から自然に「美也子」と娘の名が出てきた時に、ひょっとしたら真理子さん本当は25年分の記憶をすっぽり失った42歳なんじゃないか、と思えてしまったのだ。 足元が崩れ落ちるような感覚に、私は混乱している。
0投稿日: 2018.09.16
powered by ブクログ高校時代に読んだ本を再読。 17歳の少女が目を覚ますと、42歳の「私」になっていた…。 ともすると発狂してしまうんじゃないかと思えるほどの状態の中、主人公の一ノ瀬真理子はしなやかな感性で日々を乗り越えていきます。 現状に甘んじてしまうと私がどこにもいなくなってしまう――といったような動機ですが、それでも日々を味わう感性は主人公だからこそであり、彼女を慕う人々がいるのもうなづけます。 42歳であることを否が応にも受け止めさせられる描写や、身体と心の剥離についてなど、「もし、自分の身だったら」と考えさせられてしまいます。 それにしても、この本に描かれている、国語の授業の様子が知的で好奇心をくすぐられます。余談だけれど、私が教員を目指した理由の一つだったりもします。 今、青春時代を生きている人へ。 また、かつて、どんな形であれ青春時代を過ごしていたあなたへ。
1投稿日: 2018.09.02
powered by ブクログ時をスキップしちゃっても、その場でなんとかしていこうとするまりこさんは、強い。 私は、地続きの時を生きているのだけど、さて、小さな時の気持ち、若い時の気持ちを持っていられているのだろうか。気だけ、じゃなく質を変えずに、と思った。
0投稿日: 2018.07.17
powered by ブクログ評価は1. 頑張ってます私!綺麗事ばかりじゃないよね。世の中は。のオンパレードでもう無理。何度トライしても最後まで読み切れない。すまない。
1投稿日: 2018.06.20
powered by ブクログ主人公が最初から最後まで一貫しておばちゃんぽいと感じたのはその時代の女子をリアルに書いたということなのかな。彼女がスキップした現代も今となっては既にひと昔ですものね。
0投稿日: 2018.05.08
powered by ブクログ内容(「BOOK」データベースより) 昭和40年代の初め。わたし一ノ瀬真理子は17歳、千葉の海近くの女子高二年。それは九月、大雨で運動会の後半が中止になった夕方、わたしは家の八畳間で一人、レコードをかけ目を閉じた。目覚めたのは桜木真理子42歳。夫と17歳の娘がいる高校の国語教師。わたしは一体どうなってしまったのか。独りぼっちだ―でも、わたしは進む。心が体を歩ませる。顔をあげ、『わたし』を生きていく。 17才から一気に42才になったらそりゃ可哀想だわー。しかも自分の親がそれを言い出したら間違いなく若年性アルツハイマーをまず最初に疑うと思います。心は少女、体は大人ってコナンの逆ですからね。人生が25年くらい短くなっているようなもんですので、あらゆる意味で悲惨です。でもこの話好きなんですよね、自分も40才を過ぎた今、振り返ると不器用に生きていた17才の頃の自分が愛おしいんですよ。で上手く立ち回れるようになった自分も好き。 この話みたいに時空をすっ飛ばして大人になってしまったら、自分の人生に何の愛着も持てないだろうと思います。北村先生やさしげだけど意外と容赦ないです。
3投稿日: 2018.04.03
powered by ブクログ一番最後に昔のものの用語解説までついてるとは…(笑) 高校生だった真理子は一気に心だけが25年後へ こんな状況、自分だったら耐えられないし こんなに前向き(?)に、進んでいけるかな、と思います。 時をスキップする、といったファンタジーがありながらも ところどころの筆致がリアルだからか 自分だったら、っていうのが 考えやすかったです。 北村さんの作品は友達に薦められて初めて読みましたが はまりそうです。 この作品は母にも薦めて、 時と人シリーズ?のあと2作をまずは読みたいな、と思います( ´∀`)
0投稿日: 2017.12.25
powered by ブクログ17歳の私が、25年後の私にスキップするという話。心は17歳なのに、肉体が42歳になっちゃうとか、25年の記憶が無い間に色々あったりとか。 そんな中で新しい生活にどうにか馴染もうとする主人公の話が、最初はどんするんだこれ?大変たなあ。という感じから、この先どうなるの?すごい気になる!になって、一気に読み終わってしまいました。いやあ面白かった。 時と人 三部作なので、続きも楽しみに読みたいと思います。
0投稿日: 2017.11.13
powered by ブクログ17歳の女子高生、一ノ瀬真理子が眼が覚めると知らない人の身体に魂が移っていた。しかもどうやら結婚して17歳の娘をもつ25年後の自分に。 ギミックとして特に目新しいものではないのですが、授業で生徒たちに語りかける内容、娘や夫との会話、周囲の人たちへ注ぐ目線、他にも1つ1つのさりげないエピソードや描写が秀逸。優しい目線で捉えたものを、豊富な語彙と、繊細で美しい文章で綴ると、かくも素敵な作品になるものか。 この良さを理解できるであろう知人に紹介し、お気に入りの表現や結末の解釈について語り合うのも楽しそうです。
2投稿日: 2017.09.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【あらすじ】 昭和40年代の初め。わたし一ノ瀬真理子は17歳、千葉の海近くの女子高二年。それは九月、大雨で運動会の後半が中止になった夕方、わたしは家の八畳間で一人、レコードをかけ目を閉じた。目覚めたのは桜木真理子42歳。夫と17歳の娘がいる高校の国語教師。わたしは一体どうなってしまったのか。独りぼっちだ―でも、わたしは進む。心が体を歩ませる。顔をあげ、『わたし』を生きていく。 【感想】
0投稿日: 2017.08.27
powered by ブクログ170821*読了 昭和40年のことはほとんど知らないし、真理子さんの飛んだ25年後の世界でさえも、わたしが子どもの頃の話なので、少し古く感じる。 ただ、そんなことを抜きにしても、おもしろい。 一つ一つのエピソードの丁寧さもいい。
2投稿日: 2017.08.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
学生にとって40台の人間は、完全に大人、もっといえばおじさんおばさんだと思う。 突然自分がそんな年齢になったら、旦那がそんな歳であったら、自分が教師になっていたら…、そんあ設定上で主人公の心の動きがリアルに(SFのにリアルというのも変なのですが)描かれていると感じた。 特別な力があるわけではないが、現状を受け入れ、その時出来ることを出来る限りやっていく頼もしい主人公だった。 こっそり、バレーシーンの中断が名シーンと思ってます。
0投稿日: 2017.05.04
powered by ブクログ有川浩のエッセイ『倒れるときは前のめり』で紹介されていたのがきっかけ。 東野圭吾の「秘密」(映画のほう)を想像していたけれど、目覚めた42歳が高校の国語の先生というので、主人公の前向きさと感性に引き付けられる。 ただ、17歳時の時代が私にも古すぎてなかなかついていけなかった。。。 作中に『君の名は』(往年の方)が出てきたときは、思わず吹き出してしまった。まさかこんなところで、、と。
0投稿日: 2017.04.27
powered by ブクログ17歳から42歳へ。 1分1秒を積み重ねて、それがやがてその人の歴史となり、人生となる。 18歳から41歳までの真理子の人生はどこに行ってしまったのだろう。 考えてみると、とても残酷な「スキップ」だったと思う。 どうにもならないことなのに、いつまでも引きずってしまう。 もしも・・・なんて考えて現実から逃げたくなる。 でも、真理子の選んだ道は前に進むこと。 単純に「すごいな」と思う。 消えた時間の中で本当は失ったであろうもの。 逆に得たであろうもの。 真理子には挫折して泣いた悔しさも、成長を実感した喜びも、記憶にはない。 ただ、何もない消えた時間が現実としてあるだけだ。 今・・・を生きること。 それが未来への自分につながっていく。 真理子の時間はスキップしてしまったけれど、17歳の真理子も、42歳の真理子も、真理子であることに変わりはない。 受け入れ難い現実を見据えて、真理子は生きていく。 こんなに人って強くなれるものなんだろうか? いくら柔軟な心を持っている人でも、42歳の自分に慣れるにはすごく長い時間がかかりそうな気がして・・・。 どんなときでも「今できることに全力を尽くす」生き方。 そうありたいとは思うけれど、簡単には出来そうもない。
0投稿日: 2017.03.15
powered by ブクログ母を亡くして1ヶ月。 ようやく一冊を読み終えるだけの力が 内側に戻ってきたようだ。 真理子と同じく 突如として この世界に両親がいない時間が 始まってしまったあの日から 私は私の知らなかった日々を過ごしている。 折しも 4年間の管理職としての勤めに これも突如として終わりを宣告され この春からは現場で 真理子さんと同じ 国語科の教員として 長いブランクを経て 生徒と日々の時間を共有することになる。 このタイミングで この本を手にしたのは できすぎた偶然か 何かの必然か。 読み始めて約1ヶ月。 ほとんど読み進められなかったのは 真理子が現実を受け止められずにいた間のこと。 自分が高校の国語教師であり まもなく新しい学年のスタートであることを 知ってから 真理子がなんの前触れもなく 「桜木真理子」として歩き始めてからは 私は行間から私に注がれる光を感じながら 日に日に読書の世界に引き戻されていった。 誰も知らない胸の内を抱え 新しい光の中を生きるための ほんの少しの元気を この本からもらった。 時を失う…いや初めから 与えられもしなかった真理子に共鳴して 息苦しくて 辛くて 読めなかったのが 彼女が教壇で整然と進める美しい授業に 私は惹かれ 私の進む道すらも見た思いがした。 今度はもっと 生徒の心に正面から向かい合う。
0投稿日: 2017.03.05
powered by ブクログKO図書館。昔読んだはずなのに記憶なく、今度芝居で見るので再読。贔屓役者が演じる様がありありと浮かんで最後泣いてしまう。
0投稿日: 2017.02.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ええ〜、私が生まれる前の青春もの? …と思ったら、そういうことで。 タイムスリップ物というのは、いくつもあるけれど、本人がそのまま、「過去から来た人」「未来から来た人」として、違う時代に行くのが普通だ。 変な人とは思われながら、だんだんと馴染んでいく。 帰れることもあれば帰れない事もある。 しかし、真理子さんはなんと、自分自身の中にタイムスリップしてしまった。 帰れないのかな…? 帰れないんだろうなあ… あったはずの青春も恋も、体験しないうちに通り過ぎてしまったのだ。 それにしても勇気ある。 昨日まで高校二年生だったのに、高校三年生の「担任」をやってみよう、とは。 あ、真理子せんせいの授業、かなり面白いです。 受けてみたいです。 そんなわけで、真理子さんは気丈で勇気ある人でしたが、やはり、『よその子供の泣き声を聞いて、自分の子供が小さかった頃を思い出す』、その感覚が自分には分からない… これは切なすぎるものでした。
2投稿日: 2016.10.15
powered by ブクログプロローグの女子高生の感情の描き方が上手い。雨の中の体育館の描写は、何か懐かしく切ない記憶を思い起こさせる。中盤以降は、学園ドラマ的な主人公の活躍を楽しみながら、過ぎ去った時間は取り戻せない、後悔のな
0投稿日: 2016.09.06
powered by ブクログ「時と人」三部作の1冊目。3作の中では圧倒的に本書がお気に入りです。 17歳の少女が自宅でうたたねをして、目が覚めると42歳。同い年の子供と-見知らぬ夫が居る。 怖い。この設定はホラーそのものだと思います。久しぶりに再読してみましたが、なまじ展開を覚えているだけに、昭和40年代の日常の何でもない描写が痛々しくてドキドキしました。 タイムスリップものは巷に溢れかえっていますが、時代を飛んでみていちばんの衝撃が「夫がいる」だった、というのはある意味斬新で、でもよくよく考えてみると当然の反応です。この辺り、男性でありながら女性の心理描写がびっくりするほどリアルな北村作品の特長が良く出ていると思います。 そして、飛んだ後の展開がまた秀逸。普通なら「なぜ飛んだのか」「どうやって戻るか」に主眼が置かれるところですが、主人公はそれどころではありません。"昨日"までとまるで違う今日を、そして恐らくはやって来る明日をどう生きるか。そこにこそ作品の力点が置かれます。登場人物が現実を受け入れすぎている、リアリティがない、という批評ももちろんあるでしょう。でも、目の前の現実に対峙し、乗り越え、そして受け入れていくこと、それこそが彼女にとってのリアリティだったのだと思います。 幕引きはとても哀しく、でも前を向いて本を閉じることが出来る。出会えて良かった。また読めて良かった。そんな貴重な1冊です。 補足1:設定を抜きにして、教育論としてもこの本、面白いですよね。学級日誌を読んでいると、高校教師だった頃の北村氏は人気があったのだろうなあと察せられます。 補足2:単行本の刊行からなんと20年近くが経とうとしています。今書いたならば、やっぱり主人公が一番驚くのはスマホなのでしょうか。
7投稿日: 2016.08.28
powered by ブクログ・高校生が突然教師となって、こんなにうまくいくはずがないという考えがぬぐえず、物語に入り込めなかった。特に25年も月日が経っていることを考えると、色々周りとあわない部分が出てくるはず。 ・25年間スキップされたことに対して、主人公は負の感情、悩み、苦しみを殆ど持っていないように感じられた。 ・自分であれば25年間いきなりスキップされたことに対して、まず、とまどい、怒り、困惑、絶望を感じたと思う。そして、それらを(不完全でも)消化したとしても、主人公のようにうまく・きれいに対応はできず、もがきながら前に進むことになると思う。 ・このような感情を持たず、比較的淡々と、うまく新しい世界と対応している主人公に違和感を覚え、共感できなかった。
0投稿日: 2016.08.17
powered by ブクログ北村さんの作品は、とても言葉を大事にあつかってるところが好きです。 この作品でも、主人公が国語の教員ということもあり言葉のチョイスや、言葉の掛け合い等、どこかしこに上品さがにじみ出ています。 三部作ということで、地作品も読んでみたいです。
0投稿日: 2016.04.09
powered by ブクログ物語は一定を保ち淡々と進み、主人公の清涼感といい、読んでいると優しい気持ちになる。 突然の時間を超えたワープによる昔と今の相違点は、時代の流行や物質的なものだけでなく「わたし」にもあった。体つきはともかく心にも、時間の蓄積によっての変化は避けられない。 もしわたしから25年という月日が消し去られたら?。きっとあの頃のわたしはもっとピュアで、今より一生懸命で、もっと恐れや希望、不確かさや夢があった。 でも帰りたいとは思わない。わたしにとって25年は無駄ではなかったと思っていたい。
0投稿日: 2016.02.28
powered by ブクログ「時と人」三部作:第1作。 「面白いから読みなさい」と言われていたのに 6年も積んでてゴメンナサイ! 17歳の一ノ瀬真理子が、うたた寝して目覚めたら 42歳だった?? しかも、同じ年の娘と夫もいる? 一番楽しい時期をすっ飛ばして、人生で貴重なイベントも すっ飛ばして25年後の自分の中にいた・・・ これ以上の恐怖はないでしょう。 しかし、理不尽な出来事に、ただ嘆くだけでなく 切り抜けていく強さを持った真理子に感動しました。 それでもやっぱり、理不尽だよね・・・
3投稿日: 2016.02.11
powered by ブクログ読んでる間ずっと「こんなことはない、ありえない」という思いが強くて、ただ最後の落とし前をどうつけるんだろうという興味だけで、読み終えた。 25年の流れが彼女から奪ったのを取り返せないのがあまりにも切ない。
0投稿日: 2016.01.10
powered by ブクログ「円紫さん」シリーズなどで有名な北村薫氏の「時と人」三部作の1作目.新潮としては初. 北村薫氏の作品は知人に薦められたのですが,これが1つ目ということで氏のミステリー作品は読んだことがないのですが,読みきってみるとそういう成分もいくつかあるように思います.全体的にはあくまで《17歳の少女》を主人公とした物語ではあるのでミステリ好きにはあまり向かないかもしれません. 裏表紙にも書いてあるとおり「少女が25年後の世界に記憶だけタイムリープ」し,少女は「独り」となるため,主題としては少し暗いものがありますが,中身としては非常に軽快に進んでいき,とても読みやすいです. 全体を通して2つのことを感じました. 1つ目は少女の強さ.もちろん主人公だから,小説だからという面はありますが,それでも困難にめげず,やろうという意志を持っているところが非常に好ましく感じます. 2つ目は,若さです.若さとは,外見ではなく内面である.過去にとらわれず,今を生き,未来を見る.そういうところに現れるであろうことをひしひしと感じました. 明確な主題があるわけではないので,この小説から感じることは人それぞれのような気がします.少女の気持ちで読み進めていって,貴方は何を感じるでしょうか.
0投稿日: 2015.12.25
powered by ブクログ高校生から、いきなり中年にタイムスキップしてしまった少女。突然起きたことに戸惑うも、この未来の世界でなんとか生きていく。 少女なのに、適応能力が高すぎるみたいで、すごくなじんでいるように感じた。 この物語のスキップという要素は一体何の意図があったのだろうか?未熟な自分にはいまいちわからなかった。
0投稿日: 2015.10.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
心は17歳のまま25年後にタイムスリップした「一ノ瀬真理子」は、外見の変化と夫や自分と同い年の娘がいることに驚き戸惑い失望する毎日でしたが、自分が高校の国語教師だと知ってからは教師「桜木真理子」として過ごすことに懸命になります。 正直に言いますと、外見を過剰に気にしたり、中年の夫に嫌悪感を示してばかりの描写が続いた冒頭は、真理子へのイライラが募りましたが、腰を据えて教師として奮闘するようになってからは「桜木真理子」がたくましくてとても魅力的な女性だと思えるようになりました。 「桜木真理子」のご主人が「一ノ瀬真理子」に向けて言った「どうにもならないことっていうのは誰にでもある。歯がみして地団駄踏みたいことは。そこでどうするかが、人の値打ちじゃないか」という台詞が強く印象に残りました。
0投稿日: 2015.08.18
powered by ブクログ題名の通り、17歳の「一ノ瀬真理子」が40代の「桜木真理子」にスキップしてしまうストーリー。 正直な所、所々に微妙な違和はある。 第一に、中身は17歳の少女が、夫や娘の助けがあるとはいえ、高校の先生をしてしまう所。それも、教科書をなぞるだけのものではなく、「こんな授業受けたかった!」と思わせるほどの名授業。 第二に、これは個人的なことなのだけれど、失われた時間への悲嘆が中心で、「寿命が縮まったこと」に対しての悲観があまり出てこない所。私が彼女だったら、まず間違いなくそれを第一に考えるはずだけれど……。 だが、それらの「なんで?」を、一ノ瀬真理子の魅力が全て押しのけている。 元々が詩人気質なのだろうか、学級日誌につづる言葉は柔らかな春風か小川のようだし、「帰れないかもしれない」という事実から目を背ける、そしてかつての友人に再会して「気付いてしまった」、必死で脆い姿は、哀れよりも応援したくなる気持ちを誘う。 中身が17歳だからというより、彼女のこうも美しい、芯の通った性質が、この作品をただのタイムスリップもの(もっとも、そもそも理論的な話は出ないのでSF感はないのだけれど)からも、ただの教師の奮闘物語からも切り離している様な気がする。 実は高校時代に図書室で『リセット』だけは読んでいて、当時「将来絶対に手元に自分用を買うぞ」と決めた(そして実現した)1冊になっていたりする。 三部作とのことだが、『リセット』『スキップ』共にこれだけの名作なのだから、『ターン』がそうでないはずがない。 今から期待に気がはやってならない。
0投稿日: 2015.07.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
物語中盤から好き嫌いがハッキリ分かれそうな作品。 時間の大切さについて読者に考えさせるようなもので、タイムスリップの原因を探し解決を目指す典型的な時間転移の作品とは一線を画する。SFと思って読み進めると違和感を感じ釈然としないということになりかねないので主人公の心情に注目して読むのが良さそう。 序盤に25年という時を奪われ、自分が過ごすはずの青春を謳歌する学生たちを教える立場になる主人公に共感するのは辛かったですが、主人公の前向きさに助けられて楽しく、苦しみながら読みきれました。
0投稿日: 2015.07.11
powered by ブクログだいぶ昔になんとなく本屋さんで手にして読んだ作品。 すごく面白くて、そわそわしながら読んだ。 忘れることはないだろうと思う。 こんなことになったら、私はどうするだろう。
0投稿日: 2015.06.22
powered by ブクログ主人公の前向きさに心打たれる作品。主人公の置かれた境遇がとても厳しい割には、周りの助けがあるにしても上手く行きすぎている感が確かにある。ただこの作品はSFのような出だしだけど、まったくSFではないし、結局は記憶は頭からは失われたものの体には残っており、主人公の中の時間が急速に実時間に追い付いたのではないかと考えている。
0投稿日: 2015.05.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
高校二年生17歳の少女がうたた寝して目覚めると42歳に。25年スキップして夫と子供と暮らす国語教師になっていた。 春の風のように気持ちのよい小説で読後感が温かい。読んでいる途中に、自分の高校の頃の遠い記憶を望遠鏡で眺めるような感じがあって面白かった。読む時の年代によって心にひっかかるポイントや感想が異なりそう。 著者は元国語教師のようで、教師から見た学校の描写が細かくてリアル。所々に教師のついての自論が出てくる。熱が入りすぎたのか、物語から外れて著者の意見を聞いている気になってしまう箇所もあり、もう少し上手く書けなかったのかなあと思った。
0投稿日: 2015.04.09
powered by ブクログ再読3回目。 時間を跳躍する。17歳の心が、オトナの自分の身体に宿る。記憶喪失、と受け取れなくもない。でもこの物語は「時間の跳躍」としか読めない。大人になっても瑞々しく、前向きに生きていく人の記録。
0投稿日: 2015.03.21
powered by ブクログ全体的に読みやすい。 文章量は自分の読む本の中では比較的多めだが、会話が多いのとスッキリとした構成なので飽きにくい。
0投稿日: 2015.02.21
powered by ブクログ著者は男性だが、女性が書いたかのよう。文章に透明感があって親しみやすい。 あまり本書と関係ないのだが、主人公と担任の先生に共通点があり重ねて読んだせいで、その先生が本の主人公だと思ってしまう病にかかってしまった。
0投稿日: 2014.12.07
powered by ブクログ縁のなかった3部作の1。 よかったです。 東野圭吾で同じような設定の話があったなー。 学園もの(なぜ”学校もの”でない??)はあまり 好きじゃないですが、これは学校生活を先生サイドから 見ていて、なかなか感慨深いものがありました。
0投稿日: 2014.11.04
powered by ブクログラストのラストまで一気に読めたし、ワクワク感満載だったが、 ラストがまとめきれず読み手のご想像に〜的にしてるように感じて 一気に冷めた。途中にある伏線的な表現も、結局関係無く残念さもある。最後で点数がガクッと下がったが全体的には好き。
0投稿日: 2014.09.16
powered by ブクログ17歳の女子高生、一之瀬真理子がある日の夕方ふと目覚ますと夫と娘を持つ42歳の桜木真理子となっていた。高校の国語教師となっていた真理子は、25年間の空白を抱えつつ生活をしていくことになる。 数年越しで「時と人」三部作を読み終えました。いずれの作品にも共通していたのは「時」の残酷さに翻弄されながらも、前を向き続ける女性たちの強さだったように思います。この『スキップ』も25年間の時間を失った女性が力強く前を向いて生活していきます。 三作とも文章は綺麗かつ話の展開は穏やかで雰囲気がよく評価が高いのには納得でした。でも個人的な意見を書くと三作ともあまり自分にはハマらなかった印象もあります。 それは登場人物たちが強すぎる、悪く言えば物事を簡単に受け入れすぎる、という面があるかと思います。『スキップ』の場合は真理子が17歳の人格のまま高校のクラス担任となり、普通に授業をしていることにも違和感があるし、自分の残酷な運命について悲しむ場面の印象も薄いです。真理子の家族も、25年の時を超えてやってきた一之瀬真理子の人格をスムーズに受け入れるのに違和感がありました。 そのためあまり大した事件も起こらず話は進んでいくのですが、それもやっぱり違和感があります。同僚にしろ生徒にしろもうちょっと真理子について違和感を抱いてもいいような… いずれも登場人物たちの綺麗な部分だけが描かれて、「時」に翻弄されたことによる人間の邪な部分がそぎ落とされてしまったような印象を受けました。話が穏やかすぎる印象を受けたのもそれが原因だと思います。 ただ綺麗な場面が多いのも確かで、特にエピローグ近くにかけては切ない場面も多く心がギュッとつかまれるようでした。そして改めて北村さんの文章や表現はいいなあ、とも思いました。そう考えるとただ単純に「時と人」三部作が自分には合わなかったのだろうな、と思います。 1996年版このミステリーがすごい!7位
0投稿日: 2014.09.03
powered by ブクログ17歳から突然25年後にスキップしてしまう女の人の話。北村薫は、日常生活を描くのがめちゃくちゃ上手い。何でもない日常が、ものすごく美しく意味があるものに見えてくる。また、北村薫の描く女性はみな芯が強靭。女性におすすめしたい。
2投稿日: 2014.08.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
久々に良い本読んだなーという感じです。物語全体から伝わる爽やかさや素直さが読んでいてとても心地よかったです。あり得ない現実に戸惑いながらも前を向いて明るく生きようとする真理子には、なんでもないようなシーンでも度々泣かされました。 ラストまでもとの世界に戻れなかった事に対して、初めは「え!」という感じでしたが、時間の流れの残酷さ、平等さに考えさせられる事も多く、今では良い終わり方だったなとはっきり思います。
0投稿日: 2014.08.20
