
総合評価
(299件)| 79 | ||
| 136 | ||
| 56 | ||
| 11 | ||
| 1 |
powered by ブクログ贖罪と復讐の物語 16歳未満では殺人を犯しても少年であるという理由で罪と罰が免除されるという少年法の歪みを題材に、少年による犯罪をどう捉えるべきか、罪を償うとはどういうことかをインタビュー形式で進んでいく小説。 憎しみから憎しみを生み悲しみの連鎖かと思われたが、最後は救われてとても感動した!
1投稿日: 2025.10.12
powered by ブクログ終始、くらい気持ちにさせられた。適切な感情表現が見つからない。 重いテーマを扱うには、こういう形式が良かったと思う。結末に共感できたのが救い。 各人の更生の状況、犯罪に至る軽さに愕然とする。こんな事件が増えそうな世の中を憂う。
13投稿日: 2025.10.10
powered by ブクログ小さな事件たちの犯人探しに引き込まれ気づくと最後の真犯人に息をのみました やり直しのきかない現代社会に飛び込む高校生のうちに読んでおいてほしい1冊です
2投稿日: 2025.10.10
powered by ブクログ彼は人を殺し人に殺された。 目には目を。やられたらやり返す なんとも心の置き場がなく、悲しい気持ちになるストーリーでした。 書き方としては湊かなえっぽいかな。
10投稿日: 2025.10.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
目には目を、子供を殺された親は復讐をしてしまうのか?その復讐で殺された子供の親は自業自得なのか?その問いと答えのない答えを探している主人公。恨みや復讐は何も生まないが自分の感情をおさえれるかは当事者になってみないとわからないなぁと感じた
57投稿日: 2025.10.09
powered by ブクログ被害者の母親、美雪の目には目を、綱引きのようなもの。自業自得という考えに同意 被害者遺族からしたら、普通に衣食住与えられて、学校みたいに過ごせて、クリスマスや運動会、喜怒哀楽感じてる時点で許せない 更生できるかできないかなんて関係ない
8投稿日: 2025.10.05
powered by ブクログ少年Aに娘を殺された母親が、少年Bからの密告をもとに少年Aを殺害(復讐)をした"目には目を事件"。その事件をインタビュー形式で少年Bを探していくストーリー。少年6人それぞれインタビューで自らの罪の考え方への軽薄さや、実際にいそうなキャラクター設定でした。 --------------------- ●少年犯罪の更正、本当の罪の償い方とは?…を考えさせる物語。 インタビューしている記者は何か怪しいなと思ったが…①少年Aが誰か、②インタビューしている人物が誰か、③少年Bは誰か、④どう決着するのか、…全部良いタイミングでネタバレしていくのでスッキリとして読みやすかった。 それぞれ少年の犯罪内容は違えど、人の命を奪った人間が正しい償い方を見つけるのは難しい。 被害者(遺族)に許しは貰えない以上、自分なりに更正はできても、生きてる限り贖罪に終わりはないだろうな。
22投稿日: 2025.10.03
powered by ブクログ物語はインタビュー形式で進み、少年Bを探していくミステリー。形式のおかげでリアル感が増して、読んでいてドキュメンタリーを追っているような感覚になります! 犯罪を犯した子どもたちの心情や、それを取り巻く加害者・被害者家族の思いなどが丁寧に描かれていて、「もし自分だったら?」と何度も考えさせられました。単なる謎解きではなく、社会や人の心に踏み込んでくる感じ。 「やっぱりそうか」と思う展開もありつつ、最後にはどんでん返しもあって満足度は高め。テーマは重いけど、ミステリーとしての面白さと社会派の深さの両方を味わえる一冊でした。 分かるけど、やっぱり被害者の想いがね。全然反省してない子ばっかだし。って事で、星3.5といったところ。
16投稿日: 2025.10.01
powered by ブクログ読んでいるあいだ、ずっとおぞましいというか……不快な気持ちだった 同じ時を少年院で過ごした6人の少年たち そのうちの1人が出所後刺し殺される 殺したのは彼に殺された子どもの母親 なぜこの母親は出所した少年の居場所を突き止めたのか 物語はその情報を密告した人物を探る目的で進んでいく 「目には目を、歯には歯を」 復讐と贖罪がテーマのこの作品 ルポライターの女性が一人称視点で、6人の少年院での様子と出所後の動向を取材していく 刺した母親の怒りの部分よりも、6人の関係性を問う時間の方が長く描かれている 後半、ルポライターの正体が明らかとなり、ちょっと雰囲気が怪しくなってきてからが本題のような感じでした それにしても、少年院の6人の罪のひとつひとつの描写がリアルで、彼らのような少年はどこにでもいそうで……色々考えさせられた 誰1人、深く反省してる様子が伝わらないのが、また不快にさせた 取材を重ねた上での人物像なのでしょうが、特別深い恨みで人を殺めている感じじゃ無いところがこの世の終わり感がある 人を殺めても1年そこらで出所しているのだとしたら被害者の気持ちにもなりそう
20投稿日: 2025.09.30
powered by ブクログいろんな境遇から、「事件」を起こしてしまった少年たち。N少年院みどり班に集った彼らひとり一人に焦点を当てる形で物語が展開していく。 贖罪とか反省とか、どう考えたら良いのだろう。 そもそもそんなことが可能なのか。国がコストをかけて「効率的に」行えることなのか。元少年たちの話を読み進めていくと、否定的になってしまうなぁ。
3投稿日: 2025.09.29
powered by ブクログハンムラビ法典の有名な一節が題名となっている、罪と罰を問いかける社会派ミステリー。 我が子を殺された母親が、犯人を突き止め殺害する「目には目を」事件をレポートする「私」の一人称で語られる。 少年事件ゆえ、犯人の名前は親族にも明かせられない。 息子を殺された母親は懸賞金を懸け、犯人を突き止め復讐を遂げる。 母親に犯人の少年を密告したのは誰なのか、同時期に少年院に入っていた6人が疑われ、少年を訪ね歩く「私」。 少年院での6人の暮らしや行動が語られ、母親の息子を殺したのは誰なのか、彼を告発したのは誰なのか、興味は増すばかり。 母親の裁判の過程で「私」の正体が明らかにされる! さらに「目には目を」事件の裏には、驚天動地の事実が待っていた。 「衝撃と感動のミステリー」との惹句は、少しもオーバーではないの読後感。
15投稿日: 2025.09.29
powered by ブクログなんか辛かった。 復讐は許されていいと思う気持ちと、不幸の連鎖にしかならないじゃないかと思う気持ちを天秤にかけると安定しない。等しく復讐すべきではないに傾けることは難しい。娘を殺されて、知能も低く少年であったからという理由で罪にも問えず理解がなされてるかも不明であったら、過ちを犯してしまうかもしれない。犯人は理性のうちではわかっていながら行動している。そんな犯人に娘を殺した側の子の母親が復讐したことを反省してほしいと連絡をとり続けてくるのは。うーん、それって殺さないだけで復讐なんじゃないか。 でもこの手の話は現実多数ありそう。みんなどうやって折り合いつけて生活しているのだろうか
2投稿日: 2025.09.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
図書館で借りた本。 最初は犯罪を犯した少年たちが刑務所を出て、言葉では反省してても何も変わっていないという感じで話しが進むので(私がそう感じただけかもしれないが)、読む気があまり起こらず(イライラしたので)最後まで読めるかなぁ、と心配していたが、そんなことは全然なく、結局一日で読めてしまった。 前に読んだ本にもあったが、この子達全員とは言わなくても、誰かが気づいてたら、環境や周りの人達の関わりが違ってたら、と後悔してもしょうがないのに、そこを考えさせられる物語だったと私は思う。 発達障害や精神疾など、今なら早めに気づいて対処出来ていたかもしれないけれど、昔だったから、田舎だったからとゆう理由で放置された形になってしまっているのはツライ。 しかも記者の人が殺された男の子のお母さんだったとは全く想像もしていなかった!シンドかっただろうに。どんな思いでみんなの話し聞いてたのか…。 読み終わって、タイトルを読むと、単純な「報復する、される」だけではないのが分かる。
7投稿日: 2025.09.28
powered by ブクログ復讐劇を匂わせるタイトルだけどもう少し複雑。少年達の掴みどころのなさに不安を煽られながら後半の展開に2度驚きました。少年犯罪の話は複雑な要因や心の未熟さ等に毎回心をかき乱されます。反省という曖昧なものを示すこと、受け入れることの難しさ···。
2投稿日: 2025.09.27
powered by ブクログとても面白かった。少年犯罪をした子供たちが少年院での過ごし方、またその後世の中に出てきてからの過ごし方を描いたものだった。ライターとして登場する女の人が、実は被害者の母親だったなんて、最後の最後までわからなかった。
3投稿日: 2025.09.26
powered by ブクログ目には目を。読み終えたとき、この題名の意味が深く、深く心に染み込んでくる。自分の子供が、と考えた時、簡単には答えの出ない問いだなぁと、思う。考え続けなければならないということなんだろう
2投稿日: 2025.09.26
powered by ブクログだーれが殺したクックロビン 密告したのは、だれ? 相関図を書きながら読み進めたので、少年院の仲間の性格と過去のエピソードを理解しながら読み進められた。 そして結末は… 罪の意識はやはり消えない。
4投稿日: 2025.09.23
powered by ブクログ娘を殺された母親が、犯人の少年を復讐のために殺す。その母親の心理を描いた物語だと思い読み進めていったら、殺された少年Aとは誰なのか?少年Aの居場所を母親に密告した少年Bは誰なのか?を探し当てていくミステリーでした。 そのミステリーで、私は二度「ええっ⁈」と声を上げました。「ま、まさか!」と‥‥ でも、その先には深く重いテーマが。 憎むこと、赦すこと‥‥永遠のテーマです。 『目には目を』 私は分かるような気がしてしまいます。 実際のところは同じ立場にならなければ分からないけれど、本書に出てくる、相手をとことん憎む母親の気持ちはずっしりと理解できました。 憎む気持ちが薄れて楽しい時間を過ごしたりしていると、傷付けられた大事な人を裏切るような気持ちになるというのも痛いほど分かる。 重ねて、こうも思いました。こういう気持ちになるために読書ってするんだなと。私みたいに考える人もいるんだ!私は一人じゃない!と。 しかし、ラストは圧巻だったなー。 そうだよな、それがベストだよな、と思えました。
115投稿日: 2025.09.20
powered by ブクログ前半の疾走感!こりゃ面白くなりそうだー からの、2時間スペシャルの相棒って感じのまとまり そっかあ。みたいな 自分的に相棒のスペシャルということは、高いクオリティです
0投稿日: 2025.09.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
少年Xに暴行を加え殺害した少年Aが、少年院を退院してそんなに経たないうちに殺害された。殺害したのは少年Xの母親だった。そこには、少年Xの母親に少年Aの所在を教えた密告者、少年Bがいたらしい。 なぜ少年Aは殺されたのか。 少年Bは誰なのか。 少年Aが少年院にいたときに同じグループだった6人の中に少年Bがいることを突き止めたルポライターが、その6人や関係者に接触、話を聞いて真実に迫らんとする。 これを前提に読んでいくと、結構初めの方で少年Aが誰だったのか明かされる。 ん?? 理解不能。 違和感を感じつつ、登場人物の名前、性格、罪状などを一致させながら読んでいく。 あまり詳しくは書けないけど、感情の発露かなと思われる文章を読んで、そこからの展開は予想通りだったが、さらにまた展開してびっくり! そういうことだったのか…。 そして最後にようやく、少年Xの意味を理解する(遅すぎるって!) とても重い内容だけど、気になりすぎてさくっと読めた。
9投稿日: 2025.09.18
powered by ブクログ結構重いテーマでした。考えさせられました。 何を書いても私ではネタバレになりそうなので... 復讐で解決するのか。贖罪は何のためなのか。 昔から私の中で堂々巡りしているテーマで、解決の糸口はいただきました。
1投稿日: 2025.09.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
凶悪犯罪を犯した6人の少年たちが収容される少年院。 異常性もありながら、結局は「ひとりの少年」としての顔が見えてくる。 物語は「目には目を事件」の重要人物を探す流れで進むが、終盤から一気に意外な展開へ。 中盤までの淡々とした空気から一転、ページをめくる手が止まらなかった。 「目には目を」という考え方は感情的には理解できる。 ただし作中で語られる、 『異なる二つの命は平等であることを前提としている。それなら最初の加害者の命だって惜しむべきだ』 という言葉には、強くうなずかされた。 結末のまとめ方も見事で、読み終えて深い余韻が残った一冊だった。
0投稿日: 2025.09.11
powered by ブクログ復讐したいと思うのはわからないでもないが、そこから何も生み出せないような気がする。相手と同じことをしたら同類になってしまうじゃないか。それ以外の方法を考えたい。
0投稿日: 2025.09.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2025.09.10 読み出しからもたらさせる期待値が高かったためか、終盤の伏線の回収や登場人物の心情の描かれ方に少しがっかりした。 罪を犯すことに弱き人間が、そんなに更生というか反省というかをするように自己変革するものなのだろうかという疑念を抱いたから。
3投稿日: 2025.09.10
powered by ブクログ娘を殺された母親が犯人に復讐を遂げ、自分が犯人と同じ殺人犯になったことが苦しみを和らげたと言ったことが衝撃的だった。 犯人を同じ目にあわせること以外に、そんな納得の仕方があるのかと驚き、一理ある気がしてしまった。 少年院の罪を犯した子たちがそれぞれに事情があることはわかる。 でも自分の娘は殺されて未来を絶たれているのに、犯人には更生の余地があるなんて耐え難いので、私は復讐をした母親を否定できない。 だけどそこに新たな視点を与えてくれる話だった。 ラストがとても良かったと思う。 私が密告者だと確信していた人、全然違った(笑)
41投稿日: 2025.09.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
少年院での生活がどういうものなのか全然知らなかったので、行事がたくさんあることに驚きました。 「目には目を」の被害者母の思いも分かるし、復讐として息子を殺された苑子のやりきれない立場もあって、難しいテーマでした。元をたどれば苑子がもっと堂城くんに向き合うべきだったのだと思います。 とんでもないどんでん返しがあるのかと思いましたが、後半はどちらかというと考えさせられる内容でした。そして少年犯罪の刑罰の軽さに改めて戦慄しました。彼らのような重罪でも数年の少年院生活で社会復帰できるのか。。。 苑子が罪を犯さなかったこと、大坂くんが自身の罪を自覚できたことはせめてもの救いに感じました。
3投稿日: 2025.09.08
powered by ブクログネタばれになるので言えないことが多いですが、 前半、えっ、なんで⁈の理由が分かるまでが、面白かった。そして少年犯罪について色々考えさせられた。家庭環境や自分の資質の問題や経験不足からほんの少しの掛け違いで大きな犯罪になってしまうこともあるんだなと思わずにいられなかった。普段は被害者目線だしそんなこと思えなかったけど。
41投稿日: 2025.09.06
powered by ブクログとても素晴らしい一冊でした。タイトルと読み始めと、クライマックスではまったく違った感じでした。こういう内容になるのかー、と感動しました。
0投稿日: 2025.09.06
powered by ブクログ少年法についていろんな小説があるかなか、この小説は復讐について重きをおいています。読み進めるほど面白くなりました。 社会復帰した少年たちの何か違和感がある描写が独特でした。少年院について詳しく述べられており興味深かったです。
15投稿日: 2025.09.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み応えあり。罪を犯してもその重さがわかってない子たちのインタビューは頭がおかしくなりそう。途中の違和感はライターの正体が明かされて納得。終わり方も良かった。
0投稿日: 2025.09.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ライターの仮谷苑子(かりや そのこ)は、娘を殺された母親が、犯人である少年Aを殺害した『目には目を事件』を調べている。 少年犯罪は氏名も顔写真も公開されないので、母親はSNSで200万円の謝礼をちらつかせて情報提供を求め、犯人を突き止めたのだ。 仮谷は、殺された少年Aと同じ時期にN少年院「第二種ミドリ班」に所属していた6人の少年たちに詳しい話を聞いていく。 この中に、仲間である少年Aの情報を売った、少年Bが居るはずなのである。 彼らはすでに「退院」して社会に戻っている。人を殺しておきながら、ベンツに乗っていたり、タワマンに住んでいる人物もいる。 土木・建築関係で働く者、実家の家から出られない者もいた。 彼らはどうやって「本当の更生」にたどり着くのか。 子を殺された母たちの物語でもある。 母と子の関係の物語でもある。 序章に、時間軸も前後しているとの断りがあった通り、読んでいてなんだか釈然としないところがあったが、それは後半のどんでん返しの連続で、見事に回収されていた。 6人の少年たちの描写も綿密で、一人一人の人生が(まだ短いけれど)浮かび上がってくる。 クリスマスのエピソードで、「俺、ケーキ食べるの初めてっす。クリスマスって、ケーキ食べるんですか?」と言った進藤君が忘れられない。 どれだけ無関心に育てられたのかと、胸が痛んだ。 大坂君は少年院で育て直されたことを自覚し、自分はネグレクトされていたのかと初めて気づく。 育て方が全てではないけれど、子供には寄り添いたい。 けれど、母親であっても、手のかかる子供とはちょっと距離を置きたいと思ってしまうこともある。それも分かる(汗) 凶悪な事件で家族を殺された被害者遺族が、ごくたまにテレビで気持ちを述べている場面を見かける。 顔を歪めながら、「犯人が憎い。『許されることなら』この手で殺してやりたいくらいです」と話すが、本当に殺すことはまず無い。 それは、「許されないから」 法律的に、倫理的に、良心的に。 子を殺された母親は、どうにかして仕返しがしたい、目には目を、死には死を。 本当に殺してしまうのか、 殺す以外に何か道はないのか。 殺す、とは何を奪うことなのか。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ・大坂将也(おおさか しょうや)仲間が主導したリンチ殺人事件に連座。弟が有名子役だった。 ・堂城武史(どうじょう たけし)いじめのストレスから児童幼児に対する性的いたずらをする。抵抗して大声を出した10歳の女の子の首を絞めて殺してしまう。IQ76、(※「境界知能」?) ・小堺隼人(こさかい はやと)母親に教育虐待を受けたと証言。揉み合った末に包丁で母親を殺してしまう。 ・進藤正義(しんどう まさよし)悪い先輩に可愛がられ、利用されるタイプ。特殊詐欺の受け子。女子更衣室の盗撮。窃盗。声が大きい。子供の頃から落ち着きがなくじっとしていられなかった。 ・岩田優輔(いわた ゆうすけ)小さな村出身で、高校に入ると虐められるようになる。精神的に追い詰められて母親に暴力を振るうようになり、ある日、止めに入った姉の頭を殴る。 ・雨宮太一(あまみや たいち)小学生二人を殺し、バラバラにした後ガムテープで乱暴につなぎ、民家の前に置いた。自称クリエイター、芸術にこだわる。バラバラ死体も、自身の作品、と言っている。
9投稿日: 2025.09.01
powered by ブクログ新川帆立の小説『目には目を』は、かつて少年院で過ごした元少年たちの中から出所後に殺害された少年Aと、彼を殺した被害者遺族の母、さらにAの居場所を密告したとされる「少年B」を巡り、雑誌編集者の仮谷苑子が5人の元少年たちに取材を重ねながら、復讐、罪と贖罪、そして人間の複雑な心理を浮き彫りにしていく社会派ミステリーです。
0投稿日: 2025.08.26
powered by ブクログ今までの作品トーンとぜんぜん違う、こういう感じのが好みですね。 少年たちが犯した顛末と現状を調査していくうちに、最初の印象からどんどん変化していき、こんなに態度が悪いならこいつが犯人か?と思えば優しい一面があったり、この子は優しそうだからそんなに悪いこともしてないかって思ってたら酷いことをやってたり。 多面的な人物描写が素晴らしいです!
56投稿日: 2025.08.26
powered by ブクログ新川帆立の「目には目を」 著者とタイトルからして、軽い話だろうと思い読んだら意外と深くて考えさせられる内容だった。 罪を犯した者たちがどう反省し、どう生きていくのか‥被害者は、被害者家族は。 それぞれの置かれた立場や目線から罪や贖罪、生き方を考えるような話で、途中胸が痛いと感じる場面もあった。 面白いとは言える内容ではなく、考えたいと思う内容だった。
1投稿日: 2025.08.24
powered by ブクログテーマとしては、できれば夜寝る前に読みたくはないもの。加害者側・被害者側のどちらにたったとしても、後悔もするし、恨みもするし、なにかにすがりたい気持ちになる。最後の結末は、希望として、10年、20年続くことであると信じたい。 2025/7/20読了
1投稿日: 2025.08.24
powered by ブクログとても辛い話です。 私も我が子を殺されたら、復讐してしまうのではないかと…。 同時期に少年院に入所した5人の少年の、犯罪と生い立ち、そして現在をルポのように綴ったお話です。少年たちの成長しきれていない内面をうまく描かれていて、リアリティがあります。 どうしても親目線になるので、何度か涙腺が崩壊する部分がありましたが、ストーリーが若干予測がつき、フィクションとしては少し物足りなさを感じてしまいました。
0投稿日: 2025.08.23
powered by ブクログ一気読みしました。贖罪と復讐の話。 少年法の目指す"更生"について、被害者意識を逆撫でするものでしかないと考えるも、罪を犯した少年が罪に向き合う姿はまちまちなんだと改めて思うことになった。 復讐することに対して否定しつつも、復讐を心の拠り所にせざるを得ない被害者の気持ちを考えると…それでもやはり、人が自他の人生を奪っていい権利など無いと強く言いたい。
0投稿日: 2025.08.23
powered by ブクログ毎回ネタバレしないようにと意識しながら感想を書いているのですが(ネタバレしてもいいっちゃあいいんですが、あらすじは感想ではない、という小学校時代の教えを未だに頑なに守っている50過ぎのオッサンからするとやはりネタバレは禁じ手なのです)、本作はネタバレせずに書くのがより難しいように思います。 ま、できるだけネタバレしないように書くと、本作はタイトルにもあるように『やられたらやり返す』がベースです。 難しく言うと『応報刑論』という考え方なんですが、それが果たして正しいことなのかどうか、を突きつけられます。 この辺の話はすごく難しい問題だと思うのとそれをここで云々するのは筋違いだと思うので書きませんが、まあとにかく『刑罰ってなんだろう』『犯罪被害者の心のケアはどうすべきか』『もし自分の一番大切な人が犯罪に巻き込まれたら、どう思うだろうか』といったことについて考えさせられる作品でした。
14投稿日: 2025.08.21
powered by ブクログモキュメンタリー的に、少年院を出た6人の人となりや背景が展開された。少年たちの受け入れがたい人物像や更生後の足取りがリアルで、どうしてそうなるのかと興味が抑えられない。 取材を重ねるごとに、殺害された少年Aの身元を明かした人物が浮き彫りになるのだが、ラストで見事に裏切られ、物語の奥行きの深さに感動した。 そういう風にしか生きられない少年たちの、一瞬垣間見えるキラリとした部分に切なさを感じた。
12投稿日: 2025.08.19
powered by ブクログ新川さん、好きなんです。 今までとは又違った話を送り込まれて、なるほど!凄い!の一言。 少年院に入る子たち、家庭の事情もあるでしょうが、まだ子供。みんな幼い。 だけど大人にしたって同じ。 どこで間違いが起こるかなんてわからないです。
4投稿日: 2025.08.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最後によくできた話だと思った。 主人公が母親だったと判明してから前半部分に疑問を感じ、その後もよく分からない展開になった。そして最後の最後になるほどと思った。そんな感じ。
0投稿日: 2025.08.17
powered by ブクログ重大な罪を犯して少年院で出会った六人。彼らは更生して社会に戻り、二度と会うことはないはずだった。だが、少年Bが密告をしたことで、娘を殺された遺族が少年Aの居場所を見つけ、殺害に至る――。人懐っこくて少年院での日々を「楽しかった」と語る元少年、幼馴染に「根は優しい」と言われる大男、高IQゆえに生きづらいと語るシステムエンジニア、猟奇殺人犯として日常をアップする動画配信者、高級車を乗り回す元オオカミ少年、少年院で一度も言葉を発しなかった青年。かつての少年六人のうち、誰が被害者で、誰が密告者なのか? 読み終わって…今までに無い視点でストーリーが進み 何度も驚かされた。 『目には目を、歯には歯を』を実行して本当に気がおさまるのか? 私にはわからないな…その前に実行するのかもわからない…
15投稿日: 2025.08.16
powered by ブクログすごく読み応えがあった。 若いうちの犯罪は無かったことに、ではないけど、こういう法律必要か?と最近色々な本で取り上げられているのを読んで思う。 何歳でも同じように裁かれるでよいではないか。 人を殺したら自分も殺される覚悟を持つ、一生恨まれ続けるのを念頭に置くというのは当然。罪は代を超えて、恨みの連鎖は止まらない。被害者側からすれば一生どころか死んだって許されないことだから。
4投稿日: 2025.08.14
powered by ブクログ安定して面白い帆立先生。 題材・人物配置・物語の構成、どれもさらっと高品質をそろえてくる感じがいつもすごいなと思う。 今回は”少年犯罪を犯した者”という人物像が、良い意味でも悪い意味でもとてもリアルだった。 あまり適切な言い方ではないかもしれないが、よく観察して書かれている感じが(メタ的視点も含めて)、読者がこの特殊なテーマの中でも振り落とされずに・むしろ引き込まれるパワーに繋がっていたように感じる。 落としどころ…というか着地点・テーマへの解の示し方も、意外性ありつつも、これ以外ないと思わせるもので私は好きでした。 対人能力って本当に大事で本当に難しい〜〜〜
23投稿日: 2025.08.13
powered by ブクログ最初は表層的な情報から、彼らの浅はかさ、残忍さに憤りや怖さを感じました。 その自分の感情が薄っぺらいものであることに、次第に気付かされます。 どんな強い決意も揺らいでしまう人の心の弱さを知っているからこそ、最後の光を信じたい気持ちになりました。 謎解き要素もしっかりありつつ、考えさせられる作品です。
52投稿日: 2025.08.11
powered by ブクログあれ!?この本ノンフィクション!?と思うくらいルポタージュ感が強い書き出しにまず驚き、第四章の裁判以降の展開には、うわぁ〜作家ってすごいなぁよくこんな話思いつくなぁと舌を巻きました。 以前は未成年の犯罪は100%親の責任だと思っていましたが、自身が母親になってからは、子の生まれ持った気質もかなり寄与する(劣悪な生育環境は問題外です)のではと感じるようになり、複雑な気持ちで読みました。(子の気質は遺伝によるものだから親の責任、などと言われるとどうしようもないですが) 家族が被害者にも加害者にもならずに平和な毎日を送れますように、と強く願いたくなる一冊でした。
8投稿日: 2025.08.05
powered by ブクログ新川帆立さんの本って、どこかPOPな感じがあったんだけど、この作品はずどんと重たかった。更生する人もゼロじゃないけど、ほぼないだろうなって中で、被害者側の気持ちの持っていき方ってなかなか答えがでないものだと思う。
2投稿日: 2025.08.03
powered by ブクログ復讐の連鎖はどう断ち切れるのか、罪を犯した少年はどう贖えば許されるのか。最初はノンフィクションのルポタージュのようで、さくさくと読みやすい作品ですが、ある地点から景色の見え方が変わります。 序盤の表現の一部に引っかかって、最後にさらにもうひと展開あるのではないか、と勝手に勘違いしてしまったことを反省。
1投稿日: 2025.07.31
powered by ブクログ少年院を退院後、少年Aが殺された。犯人はその後、すぐに自首してきた、少年Aによって殺された女児の母親である。目には目を。母親は、娘の無念を晴らすため、復讐を遂げた。母親が少年Aを特定するのには、同時期に少年院に入院していた誰かの密告が不可欠である。それをした少年Bは誰か。同時期に入院していた少年たち、それから関係者への聞き込みをして、それを明らかにしていく、という、ルポタージュのていをとった小説。 少年たちは、6人。有名子役の弟の陰でネグレクトされ、集団リンチに加担して被害者を死なせてしまった大坂君。境界知能で同級生になじめず、相手をしてくれる幼い女の子に対して性的いたずらの末、殺してしまった堂城君。自分は優秀であるという認識を膨らませすぎ、それを理解しない母親に暴力を振るった末、殺してしまった小堺君。シングルマザーに育てられた、ADHD傾向ありで、悪い仲間からいいように使われた末、強盗致死事件を起こしてしまった新藤君。酒鬼奇薔薇的殺人鬼、雨宮君。吃音があり、外では全く言葉をしゃべらず、家庭内暴力を振るい、姉を殺しかけてしまった岩田君。少年Aは堂城君だと、わりとすぐに明かされる。では少年Bは? 少年たちの罪を犯した経緯や、罪への向き合い方なんかが、リアルだった。人を殺しているのに、たった一年強、少年院で生活しただけで社会に復帰できる少年法への憤りも、よくわかる。終盤、聞き込みをしていたライターの正体が明かされ、驚いた。同時に、もう一つ深い物語になったと思う。少年の犯罪は、大人の責任によるところも大きい。なんとかならなかったものか、と、なんともいえない気持ちになった。
0投稿日: 2025.07.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これは、すごい本を読んでしまった。 まるで実話。リアルすぎる。 途中までは、犯罪を犯してしまった子どもたちの背景を辿る物語かと思い、時に辛くなりもう読むのをやめようと思った。 だが最後まで読んでよかった。 最後まで読まないとこの本の素晴らしさはわからないままだった。 すごい結末。なんと言ったら良いか分からなくて、読後暫く心が苦しい。 子どもにとっていかに生育環境が大切かがよくわかる。子を持つ親として戒められているような気もする。 自分の子ももしかしたらどこかで進むレールを間違えてしまうかもしれない。そう思うと怖くてたまらないし、そのきっかけを自分が意図せずとも作ってしまうかもしれないということにふと気がついて、子育ての怖さに慄くばかり。正直どうしたら良いのか分からない。受刑者の子どもたちも全く他人事とは思えず、一つ間違えばよもすれば自分だったかもしれないと思うほど。それほどまでにリアルでした。 本筋とは関係ないが、他の受刑者だった子たちの将来も気になってしまう。 どんな未来を生きていくのか。
1投稿日: 2025.07.28
powered by ブクログ殺人を犯した未成年の犯罪者を被害者の母親が殺す。殺された人間にも贖罪と更生の思いがあり、それを断たれてしまったと。犯罪者は決して許されないことは明らかだけど、贖罪と更生は信じられるのだろうか?割り切れなさが残ったテーマだなと感じました。
0投稿日: 2025.07.27
powered by ブクログ新川帆立さん、『ひまわり』に次いで本作を読み、着実にステップアップを重ねている気がしました。犯罪・法廷系のシリアスな社会問題を、緻密な構成と意外な真相を取り込み、惹きつけられました。 少年犯罪の物語で、語り手〈私〉が事件の周辺人物を取材し、それらの証言をもとに構成したノンフィクションの体裁で、ミステリーの核心である謎解きを忘れてしまいます。 序章で事件の概略が示され、続く5つの章で6人の少年の生い立ち、少年院での関わりや出来事、殺害された少年の母親の事情等が描かれます。 少年6人の描き分けが見事で、それぞれの内面と外面の齟齬が大きいため、誰の話すことが真実なのか混乱してしまいます。この展開は筆者のねらいとするところなのか、読み手を手記へ没入させます。 さらに、少年院の日常やシステム、6人の少年の生育歴を含めた事件の背景、社会復帰した後の様子も克明で、リアリティあふれる描写が秀逸です。 少年犯罪、少年法、事件報道の在り方、真の更生、生涯続く被害者意識など重い内容でしたが、ミステリー以上の贖罪の人間ドラマでした。 最終盤の意外な真相が明かされるに連れ、少しの違和感を差し引いても、多くの人の感情の葛藤、行為の逡巡に読み手も呑まれてしまいました。 この物語に救いはあるのか、ぜひご自身で確かめてみてください。私は読了後、思わずふーっと溜め込んだ息を吐きました。これは救いでしょうか?
94投稿日: 2025.07.27
powered by ブクログ登場人物が6人おり中々把握出来ず読み進んでは戻りの繰り返しでした。 親ガチャと格差社会 今の世の中の問題が浮き彫りの話でした。 罪を犯してしまう子供達のおかれてる生活環境 罪を犯した後どの様に犯した罪へ向き合うのか 本当に難しいと感じました。 被害者の気持ち 犯罪者側の関係者の気持ち これが正解というものはないと… 犯罪のない世の中になる事を願うばかりです。
1投稿日: 2025.07.26
powered by ブクログ我が子を殺されたら。少年犯罪と復讐という行為の成否を考えさせられる物語。誰が正解なのか、分からない。でも、きっと殺すだろうな。
16投稿日: 2025.07.25
powered by ブクログ重い罪を犯して入った少年院で一緒に過ごした6人の少年たち。その中の1人が出所後被害者遺族に殺された。遺族に密告したのは誰なのか。 同じような少年が6人も出てきて中盤まで混乱してしまってなかなか進まず。中盤以降はスラスラ読めた。
9投稿日: 2025.07.24
powered by ブクログ半分くらいまで、少年法に対する問題提起なのかな?それにしてはエンタメにしすぎやろ??と思いながら読んでた。(受刑者の変さ加減がゴールデンカムイに出てくる変態っぽい。) しかし、最後の着地は救いのある話になっていた。けど、ミステリーっぽく犯人探しでどんでん返しされてもすっきりしない話だった。話の矛盾もあったし。
6投稿日: 2025.07.22
powered by ブクログ話題がないから取材をして たいした謎でもないのに告発者をAと設定して 本を書いた感がある 自分の子供を殺されて自分自身と犯罪者を許せる人が 果たしてどれくらいいるのだろうか 犯罪に巻き込まれる恐怖はリアルに描かれている
1投稿日: 2025.07.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
心が締め付けられた。重い罪を犯して少年院で出会った6人が出所し、少年Aは殺された。殺したのは少年Aから娘を殺された被害者の母親。でも何故、少年Aの居場所を知ったのか?少年院で出会った6人の中に犯人(少年B)がいる。一人ひとりを取材するのはフリーのルポライター・仮谷。5人を取材し「猟奇的殺人犯者」「いびつな家庭環境」「システムエンジニア」「マルチ商法で高級車を乗り回す者」「父とゴミ屋敷で暮らす者」。ラストでは少年Bだけではなく仮谷の正体も明らかになる。復讐から生まれるものとは何か?を問う重たい内容だった。⑤
68投稿日: 2025.07.20
powered by ブクログ少年院で出会った彼らの友情と贖罪の物語 重大な罪を犯し少年院で出会った六人 少年Bが密告をしたことで、娘を殺された遺族が少年Aの居場所を見つけ、殺害に至る 少年Bは誰なのか… 1人1人のその後を辿り、今の生活を垣間見、生い立ちを知り、世の中の不条理を感じ、やるせない気持ちのまま、少しずつ真実に近づいていく… あなたは、誰を恨んでますか
0投稿日: 2025.07.19
powered by ブクログ当時少年だった彼は人を殺し、人に殺された。 法律は一体何のために、誰を守っているのだろうか。 少年院の彼らの手応えのない会話。 被害者への謝罪を期待するもそれもなく、贖罪の意識はない。 生育歴の問題や思考の繋がりは、想像していたものよりもずっと歪で、よくわからない理論。理解がとても追いつかない。 「欠落」という文字が頭に浮かんだ。 けれどもれなく感じる薄気味悪さと恐怖。 なぜそんなふうにしか人と繋がれないのか。 全員とは言わない。けれど、こういった少年たちがいるのも事実なのかもしれないと思ってしまう。 家族を殺されてどうすれば気持ちは収まるのか。 いや、収まろうはずもない。 しかし、「目には目を」という復讐を遂げようとする者は世間ではごくわずかしかいない。 復讐とは、そして贖罪とは何なのだろうか。 罪と向き合う者、罪を自覚できていない者、罪を罪と知りつつ復讐する者、それぞれの視点が混ざり合う一冊。
15投稿日: 2025.07.18
powered by ブクログこんなにも犯罪者心理を詳細に描けるのは本当にすごいし、とても勉強になった。 結末は読み進めるうちに、なんとなく分かってきたけど、それでも、やっぱりな。と思わせない筆力はさすが新川帆立。 決して、面白かった!読後感スッキリ!と手放しで言えるような内容ではないけれど、ぜひ多くの方に読んで欲しい。 そんな本でした。
5投稿日: 2025.07.17
powered by ブクログ復讐、気持ちはわかるがそれでいいのか。どうやって育てていけば、普通に穏やかに生きていけるのか、とてもとても考えさせられる、そして衝撃的な結末。 大坂君が厚生していくことが復讐になるなら、ぜひ、と強く思う。
1投稿日: 2025.07.17
powered by ブクログ本作は、新川帆立が少年の事件に焦点を当て、少年法をテーマに描いた意欲作である。これまでの彼女の作品は、女性が活躍する物語が多かったが、本作では現在の少年たちの置かれた状況をリアルに描き出している。新川帆立は、弁護士でもあったが、作家になる前に通信制高校で勤務していた経験を持つ。 物語の中心は、傷害致死により少年院に収容されていた少年Aが、出所後に殺人事件を起こす過程と、その背景を巡る人間模様である。Aは、傷害致死により少年院に入った少年であるが、そこで属していたグループには、少年Bという密告者もいた。殺人者の少年Aと密告者の少年B、果たしてそれは一体、六人のうち誰なのか。そして、その真実を追うルポライターの仮谷苑子の視点を通じて、六人の少年へのインタビューが進行していく。 少年Aは、少年Xに暴行を加え、その結果死に至らしめた。傷害致死の疑いで逮捕され、20日間の拘留の後、家庭裁判所に送致され、少年鑑別所に収容された。Aが事件を起こしたのは15歳10ヶ月のときであり、第2種少年院送致の判決を受け、1年3ヶ月の少年院生活を経て、17歳の春に退院した。 その後、土木作業員として働き始めたが、頭痛などの体調不良により仕事をズル休みするようになった。やがて、彼の部屋を訪れた際に殺人が行われていた。犯人は、被害者の母親・田村美雪であった。 これは、我が子を殺された母親の復讐心に他ならない。Aのことを知りうるのは、少年Bからの情報であった。時は流れ、2年後に美雪には無期懲役の判決が下され、控訴しなかった。 これに対して少年法の歪みという指摘もなされている。そして、Aや少年Bの実名は公表されていない。 登場する少年たちの姿も多彩である。大坂将也は、笑顔が人懐っこい青年で、父は家電量販店勤務、母は美人の専業主婦、弟は子役として有名だった。家族の中心は弟であり、将也は家庭内の扱いに不満を抱いていた。直樹殺しの事件に巻き込まれ、その結果少年院に入った。将也はテレビ好きである。 堂城武史は、朴訥とした大男である。身長187cm、体重95kgと巨漢だが、話し方は不器用で、IQも76程度と低めである。あだ名は「電柱」。子供の頃、ハムスター事件を起こし、中学ではいじめに遭っていた。 小堺隼人は、父子家庭で育ち、努力家であるが、家庭環境は厳格であった。父親は高卒で電気機器メーカーに勤務、母親は高卒の専業主婦であり、教育熱心だった。小堺は学校の成績が落ちるとヒステリーを起こし、夕食抜きの罰を受けていた。小柄で力も弱く、足も遅い彼は、母親を包丁で刺す事件を起こす。妹によると、父親が母親に暴力を振るっていたこともあった。 雨宮太一は、猟奇的殺人事件の犯人であり、小学生二人を殺害したとされる。自身は、「あれは自分の作品」と主張し、反省の色を見せなかった。少年院では声も小さく、特に大きなトラブルを起こさなかった。退院後はYoutuberとして活動し、赤坂の高層マンションに居住。チャンネル登録者数は120万人にのぼる。自己顕示欲が強い性格である。 進藤正義は、リーダーシップを発揮する少年で、黒いベンツに乗り、社交的で羽振りも良い。日焼けした肌に金髪の短髪、ロレックスを着用し、22歳にしてマルチ商法の仕事に従事している。母親は飲み屋で働き、妊娠、結婚、離婚を経験している。進藤は、多動症と虚言癖も持ち、14歳のときに特殊詐欺の受け子として逮捕され、その後、女子生徒の盗撮や強盗未遂事件も起こしたため、少年院に収容された。 岩田優介は、少年院に収容されている間、一言も発さなかった。心因性の発声障害を抱え、山のふもとの大きな民家で育った。父は村役場に勤務していた。子供の頃、吃音があり、醜形恐怖症およびコンプレックスを持つ。家では母親に暴力を振るい、それを止めに入った姉をツボで殴り怪我させた結果、姉は意識不明の状態に陥った。そして、少年院に送られた。 仮谷苑子は、丹念に少年たちの背景や人間関係を追及し、セラピードッグ殺害事件、プールでの石つまずき事件、運動会、クリスマス会といった様々なエピソードを通じて、少年たちの派閥形成や内面世界を明らかにする。少年たちを取材し、少年院の実態も詳細に描写する。少年院は罪を償うことではなく、更生を促す場として本来位置づけられているが、その実態には教官の目から見た「良い子」と実際の姿とのズレも浮かび上がる。 田村美雪は、港区白金台の閑静な住宅街に生まれた。「目には目を事件」を起こした田村美雪の背景にまで遡る。美雪の父親は外交官、母親は専業主婦であり、夫は建設会社に勤務している。美雪は、地方転勤の多い夫に対して不満を抱いていた。娘を殺された彼女は、「やられたら、やり返すだけ」と公判で発言し、その後、仮屋苑子が公判内で証言を行う。 このような展開を見ると、「目には目を」事件は、単なる復讐劇ではなく、少年法の存在や少年院の実態について、多角的に問いかける作品であるといえる。仮谷苑子は、復讐と贖罪のテーマについて深く洞察しながら、物語を締めくくる。本作は、社会の闇と少年たちの心に迫る、人間ドラマとなっているである。
8投稿日: 2025.07.12
powered by ブクログ娘を殺害された田村深雪は、その加害者である少年Aを殺害する。彼女は「目には目を」の精神で、殺害に至ったことに関して後悔も反省もしていないと…。少年Aの居場所を伝えたのは同時期に少年院に入所していた少年Bであること、少年Bが誰かを含めて事件の背景を取材するのがこの作品の主人公の仮谷苑子というライターであった…。インタビュー形式で少年たちや関係者への取材を重ねた結果、たどり着いた真実と、その後の物語…。 重いけど、考えさせられる読書になりました。以前に読んでいた小林由香さんの「ジャッジメント」を思わせる作品でした。大事な人を突然奪われた悲しみ、その悲しみがどこに向かうのか…。 少年Aが誰だったのかがわかったところから、もう怒涛の一気読みでした!えっ?そういうこと!!えっ??そういうことだったんだ!!が続きました。なんか…うん、スゴかった!あ…レビューになってないけど…。ちなみに、私はこの作品好きです。
93投稿日: 2025.07.08
powered by ブクログテーマは復讐・贖罪・更生。我が子を殺された母親が、犯人を殺害してしまう。 もし自分が被害者の親なら、、同じく目には目を、と思うだろう。望むのは無期懲役か。 もし加害者の親になってしまったら、、やはり無期懲役でお詫びするしかないのでは。 しかし犯人(15歳。IQ76。いたずら目的で女児に近付き、騒がれたので口をふさいだ)は、1年3ヶ月で少年院を出る。 贖罪・更生について、考えさせられる。
66投稿日: 2025.07.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
少年院で出会った6人。それぞれが罪を犯し、少年院にいた少年たち。未成年であることから、氏名や顔は報道に出ず、少年院出所後はそれぞれの生活を送っていた6人、大坂くん、堂城くん、小堺くん、進藤くん、岩田くん、雨宮くん。その中の堂城くんが殺害される。犯人は過去に堂城くんが犯した罪で死んでしまった女の子の母親、美幸だった。美幸の証言により、美幸は名前も明かされない犯人少年A(堂城くん)に復讐したい、出所して今どこで何をしているのかの情報提供を求め、同時期に同じ少年院にいた者、少年Bから堂城くんの情報を得て殺害したという。これは目には目を事件として話題になる。主人公の仮谷はこの事件を取材するために殺されてしまった堂城くんを除く5人に取材を申し込む。少年Bは誰なのか。 いやー。おもしろかった、というか興味深かった。 仮谷の視点で綴られるから、自分も彼らを取材している気持ちになって、彼らの普通な部分と狂気的な部分が見えてゾクッとすることが何度かあった。 堂城くんの情報を売ったのは誰なのか推理しながら読んでたけど、全然わからなかったー!仮谷が何でこの事件に執着して取材しているのかも判明していくので、読みすすめるごとに新しく気づくこともあって、あっという間に読み終えた。 日々のニュースでも殺人事件とかの報道を見るけど、そこにはもちろん犯人と被害者、そして遺族がいるわけで単純に犯人を許せない、というだけではなくて復讐したい、同じ目に遭わせたいとかんがえるひともいるだろうし、自分がそうならないとは言い切れない。でもこの本を読んで、犯人も出所後に罪を償い、罪を感じながらも成長して生きていくわけで、もちろん反省するべきだけど同じ目に遭うのは違うなと思った。 以下ネタバレなのでこれから読む方はご注意。 仮谷の正体が、堂城くんのお母さんだとは思わなかった。息子を殺したのは美幸だが、その美幸に情報を与えた子を許せない。その思いから少年Bを探していたなんて。個人的には、みんな二面生ありすぎて、誰も彼も怪しかったんだけど…まさか情報提供者が堂城くん本人だとは考えつかなかった。どうしたら罪が償えるのか考えた堂城くんば美幸の投稿を目にして自分のことだと思い、他人を装い美幸に情報提供する。切なすぎた。ここまで反省しているならば…。少年犯罪の難しさを改めて感じた。氏名が明らかにならないことで彼らは出所後の生活が過ごしやすく、新たな人生を歩む一歩となる。ただ、過去の事件をなかったことにして同じ事件を起こしてしまうこともある。どちらがいいのかはわからない。すごく考えさせられる本だった。
11投稿日: 2025.07.03
powered by ブクログ初読みの作家さん。 復讐すること、自分の死をもって罪を償うこと、そんなことしても誰も救われないけど、私は被害者の母親の気持ちが1番理解できた。
16投稿日: 2025.07.02
powered by ブクログ中盤まで明らかにされない語り手に疑いの目を送りつつ地獄巡りをしているようなインタビューが面白かったです。特に家族に暴力振るう子の家の様子はそこだけヒトコワな感じで背筋がひやりとしました。 語り手の正体が明らかになった後の感情の動きは理解できるかなと思ったのですが、そもそもわたくしいくら犯罪者が善行したところで更生や贖罪を信じていないようなので、感情移入ができず後半もピンと来ないままでした。 (余談ですがスティーヴン・キング「ビリーサマーズ」も後半ピンと来ないままでした)
3投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
殺人犯の元少年Aが殺された「目には目を事件」はインパクトがあった。少年院でAと生活を共にした5人の元少年たちの話は、とても現実味があり、ノンフィクションを読んでいるようだった。最最後まで読み応えのある作品。予想できないラストだった。
4投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログ少年院のミドリ班6人のそれぞれの抱える問題、家庭環境だったり人間関係だったり、トラウマやコンプレックスは、どうしようもなかった、本人たちには。「罪を犯したけれど、本当はいい子たち」と青柳主任に言わせているが、いい子って何?と考えてしまう。 少年ということで、被害者側にはほとんど何も知らされない。頭の中で、犯人像がぐるぐると膨れ上がってくるだろうし、幼い我が子を殺されたら「眼には目を」の気持ちになっても、、、と、子どもを持つ身なら共感してしまう。 店のものを万引きするのは悪いこと、と普通わかると私たちは思っているが、「パンを取ったら悪い」と理解した後で、「雑誌ならいいのか?」と聞く子がいるという話を聞いたことがある。更生と一言でいってしまえるほど単純で簡単ではないが、ラストの仮谷苑子の手紙にはとても納得した。重い話なのに、この手紙の中にある一種の希望みたいなものを感じて、著者の新川帆立氏は、本当にすごいなぁと思った。
4投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログ重大な罪を犯して少年院で出会った六人。彼らは更生して社会に戻り、二度と会うことはないはずだった。だが、少年Bが密告をしたことで、娘を殺された遺族が少年Aの居場所を見つけ、殺害に至る――。人懐っこくて少年院での日々を「楽しかった」と語る元少年、幼馴染に「根は優しい」と言われる大男、高IQゆえに生きづらいと語るシステムエンジニア、猟奇殺人犯として日常をアップする動画配信者、高級車を乗り回す元オオカミ少年、少年院で一度も言葉を発しなかった青年。かつての少年六人のうち、誰が被害者で、誰が密告者なのか?「目には目を」の考えはわかるんだけど、復讐の連鎖はどこかで断ち切らないと、みんなが不幸になる気がします。でもそれも当事者になってみなければわからないのかも。いろいろ考えさせられました。
9投稿日: 2025.06.28
powered by ブクログ女性記者が被害者の母親だったのは少し驚いた。 目には目をという気持ちは分かる。 分かるけど、自分がされて嫌なことは人にしないという自分の中でのルールがあるので… なんとも言えない。
0投稿日: 2025.06.28
powered by ブクログ娘を殺された遺族によって復讐殺人された少年A。それを成し遂げたのは現在のAの居場所を密告したかつての少年院のメンバーである少年Bのせいだった。 微妙に話が違うんじゃ?と思うようなこともあったんですが、あれはミスリードだったんだろうか?冒頭の「少年X」とか。ルポライターの手記風になってることでちょっとフェイクが入ってますよ的な意味あいなんだろうか? 全体的にこう、加害少年たちの心情にスポットがあてられてるので「彼らにもいろいろあったんだ。更生を見守ってやろう」みたいな雰囲気で終わっていきますが、それでもやっぱり罪は罪でその部分は読んでてイラっとはしましたね。その身勝手な自己愛の強さにというか。なんか半分くらいはまた塀の向こうにすぐにもどりそうな感じだし。 まあそう考えるのもエンタメ小説として楽しめたってことかもしれない。勢いよく一気に読めましたし。だからこそ少年法の是非だとか更生うんぬんをからめて社会派小説みたいな感じで切り取られると途端につまらなく感じるなあ。そういう感じで誰かがつまんない映像化とかしそうだなあと思いました。
1投稿日: 2025.06.27
powered by ブクログあっという間に読了。 少年たちの犯罪や少年院での生活、出所後の様子は引き込まれるけど、なかなかヘビー。未熟な少年たちが、自分の罪と向き合って更生するのはほんのひと握りなのかもなぁ、としみじみ。 後半に明かされる諸々のことからのラストまでがお見事。全く飽きさせない。毎回帆立さんの小説は間違いない!
1投稿日: 2025.06.24
powered by ブクログ物語のキーパーソンとなる6人の登場人物 この6人がなんか混乱して覚えづらかったです ま、いつもなら登場人物もそこまではっきり覚えずに読み進めていくんだけど、今回は人物紹介があったからせっかくなので確認しながら読んでみました 大阪くん 友人殺す 結婚した 小堺くん 賢いと思ってる、妹。母殺す 堂城くん 死 子供殺す 岩田くん しゃべらない(田舎の子) 進藤くん 受け子(ロレックス) 雨宮くん バラバラ殺人事件(子供2人) あぁー、これがこの子か、って具合いに確認できたので人物紹介もあれば助かりますね さて、ここですでに本作を読んでいる人は、ん?って思ったかもしれませんね 人物紹介? そんなのあったかなと… ありましたよ 表紙をめくったところに青い付箋に手書きで書かれた人物紹介が そ! きっと前に借りていた人が貼ったであろう人物紹介です なので、もちろん先に読んでる人も、これから読む人も人物紹介なんて載ってないですよ! さて、私は返却する際にこの付箋は貼ったままの方がいいでしょうか? それとも剥がした方がいいでしょうか?
63投稿日: 2025.06.24
powered by ブクログ最後の最後で、この物語の意図がわかった気がします。最初はただの犯人探しで推理していく内容かと思ったけど、犯罪を犯してしまうのは心が弱かったり傷つきやすかったり、そういう子がなりやすいんじゃないかと思いました。 特に堂城くんは人一倍心の優しい子でした。 人間は優しいだけではだめ。時には自分を守る為にずる賢かったり割り切ったりしないと、今の世の中真っ当には生きられない。 最後の最後の種明かしにうるっとしました。 目には目を、それも確かにあるけどそれでは負のループを繰り返すだけだなと、考えさせられました。
0投稿日: 2025.06.23
powered by ブクログ幼い少女を殺害した15歳の少年は1年3カ月を少年院で過ごしたのち釈放される。 少年に幼い娘を殺された母親は犯人の少年を殺害し復讐を遂げる。 前半はフリー記者の女性が、母親に少年の所在を密告したという、少年と同時期に少年院にいた6人の少年たちの生い立ちや家庭環境、犯罪に至った経緯などを洗い出しながら、少年院での教育的措置も含め、少年犯罪もしくは犯罪少年の知られざる側面に光を当てようとしているかにみえる。 終盤に語り手である女性記者の正体が明かされると、様相が一気に変わる。 題名でもある「目には目を」というハンムラビ法典の掟は心情的には正しいが、復讐の連鎖を呼ぶが故に近代法では禁じられ、被害家族の代わりに社会が制裁する。 例外である少年犯罪に目を付けた作者は、改めて私的復讐について議論を掘り下げる。 ミステリーとしては、意外な密告者の正体に気持ちの落としどころを失った記者が、復讐犯である母親に少年たちの手記を渡し、犯罪者も人間であると再認識させることで反省を促すという、やや中途半端な結末となっているが、それはどこまで行けば復讐の連鎖が止められるのかという問いに対する答えのなさを反映しているように思える。
1投稿日: 2025.06.19
powered by ブクログ自分が最愛の人を奪われたら、どうするだろう。機会があったら、復讐をしたいと思うだろうか。そうならないとわからないし、想像したくもない。 復讐したら、心は晴れるだろうか。また復讐したい人を増やしてしまうのか。 自分が加害者になってしまったら、被害者の気持ちは想像できるだろうか。この元少年のように真正面から向き合えるだろうか。 今後自分にどんなことがあるかわからないから、せめてさまざまな人生、さまざまな思考を多く知って蓄えておきたい。それすら役に立つかわからないけれど、諦めずにあらがいたい。
1投稿日: 2025.06.18
powered by ブクログ新川さんには珍しく暗く重い内容。途中で挫折しかかった。 6人の少年院帰りの少年達。一人が被害者の母親に殺され、これは少年達の一人の密告がきっかけ。この一人を探すべくルポライターの女性記者が調べ回る。残された5人の取材過程で明かされるのは犯罪を犯した少年達の言動。全員、人を殺したか、それに準ずる犯罪を犯したもの。反省しているように見えて、透けてくるのは身勝手な論理。ここまでの重罪を犯したという偏見もあるかも知れないが、言い知れぬ恐怖さえ覚えてしまう。 少年院内でのセラピードックの殺害、プールへの石置きなど、次々明かされる事実。追い詰めて行く中で明かされる記者の事情。密告者にたどり着いた時に変化する心情。二転三転して辿り着いた真相。終盤に来て目まぐるしく変わる状況。やっと新川さんの本領発揮と思うが、やはり全体的に重すぎて読むのが辛かった。
72投稿日: 2025.06.17
powered by ブクログ小さな子供を持つ親として、胸が苦しくなる描写がちらほらあり。未熟な人間や親になる覚悟がない人間が子育てをすると、愛情不足な環境で育ってしまった挙句、犯罪に手を染めかねないとまざまざと感じた。子を育てる親として、少しでも何かが狂ってしまった時に、加害者被害者どちらにもなりうる可能性があるかもしれないとも感じた。一気に物語に引き込まれ読み切った本でした。
0投稿日: 2025.06.14
powered by ブクログテーマがいい意味で重たくて、すごく考えさせられる…! 引き込まれてあっという間に読んでしまった。 題名の意味、納得です。
12投稿日: 2025.06.09
powered by ブクログ読ませる力が凄くて一気に読んでしまった。 序章の入りがなんとも斬新で、まるでノンフィクションかと勘違いしてしまいそうになった。何かが起こりそうなゾクッとする気配を感じながら読み進めました。 成育環境による抱える苦悩、複雑な心理、投影、贖罪などなど深くて重いテーマに引き込まれました。
32投稿日: 2025.06.08
powered by ブクログ---------------------------------- なぜ少年Aは 殺されたのか? 少年院で出会った六人の重罪犯。 少年Bが裏切り、少年Aが殺された。 更生した彼らの“告白”……でも、何かがおかしい。 ---------------------------------- 「死には死をもって償ってもらおうと思ったんです」 被害者遺族は、元少年Aを見つけ殺害する。 元少年Aの居場所を、遺族はどうやって知ったのか。 誰が居場所を教えたのか。 本作は、記者が元少年たちに取材を行う形で物語が進んでいきます。 インタビューが進んでいくにつれ、 あちこちに歪な認知や違和感が現れ、 嘘を言っているようには思えないけれど、 どこかアンバランスで。 物語が終盤に近づくにつれ、 読み進める手が止まらず、 一晩で読み切りました。 犯罪、人の命を奪う事、 残された者はどう生きるのか、 元少年たちはどう生きてきたのか、 贖罪、復讐、許すこと、 読後はいろんなキーワードがぐるぐるしてました。 読んで良かったです。 面白かったです。
10投稿日: 2025.06.08
powered by ブクログ重罪を犯して少年院で出会った六人の少年たち。それぞれ更生して社会に戻ったが、少年Bの密告によって、10歳の娘を殺された被害者遺族が少年Aを殺害した。殺されたのは、そして密告者は誰なのか。フリージャーナリストの仮谷苑子は少年たちや関係者に取材し、真実に迫ろうとしていた。何が少年たちに罪を犯させたのか、悔いるとは償いとは何なのかを改めて考えさせられる。さらには、ひとりの人間の一筋縄ではいかない多面性や、犯した罪と人格とのアンバランスさにも想いが及び、真の更生とは何かをも考えさせられる。
0投稿日: 2025.06.08
powered by ブクログ徐々に明らかになる復讐の全貌と過去 容疑者が名字だけでそこまで印象付けられるものではなかったため、途中でこれ誰だっけとなったりしたが、流れは分かりやすく、結末もすっきりしていて読みやすかった
0投稿日: 2025.06.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
少年犯罪の闇というか、更生するとは何だろうと考えてしまった。苑子さんの視点で描かれるが、後半で正体を曝してからは物語の見方が大きくかわり、罪を犯したことによって悲しさの連鎖が止まらないのだと痛切に感じた。誰ひとりとして共感できなかったが、複数の少年たちの生い立ちや背景を丁寧に描くことで混乱もおきず最後までじっくり向かい合えた。新川帆立さんはこういったお話も書くのだとびっくり。引き出しの深さ多さに脱帽。
7投稿日: 2025.06.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
途中までは面白かったけれど、仮谷が自分の気持ちを全面に押し出し始めたら、ちょっとしらけてしまった。 罪を犯したのは自分の息子だよね?更生したから、罪は無しにならないことは息子だって理解していたよね? きららのエピソードはやめてほしかった。
3投稿日: 2025.06.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
少年犯罪 いつも思うのだがここまで酷い事件を起こして本当に更正できるのだろうか…と思う 美雪には共感できても仮谷さんには全く共感できなかった 更正できたであろう息子のチャンスを奪った?? 何も非のない小さな女の子の続いていたであろう人生はどうなる?? 息子の方がよほど自分のした事の重みがわかっていた
2投稿日: 2025.05.31
powered by ブクログ少年犯罪、復讐という重い話だが、作者の読ませる力が強いのか、どんどん読み進めることができた。 ミステリーと言っても、犯人探しがメインではなくて、犯罪を犯した少年たちや、その家族など関係者の心情とか心情の変化がとてもわかりやすく書かれていて、読み終わっても印象に残った。 『元彼の遺言状』や『女の国会』も良かったが、このお話もとても良かった。
37投稿日: 2025.05.31
powered by ブクログ今回も紹介記事未読で、「元彼の遺言状」の新川帆立さんのイメージで本を手に取ったのだが、今作は少年犯罪という重い題材で、しっかり内面と向き合って読まなければならない内容だった 少年院で同じ班になった6人の少年たちが登場する 非常に描写が上手いので、それぞれの少年たちがすぐイメージでき、彼らの少年院での暮らしが頭に浮かんだ そんな彼らの暮らしぶりを感じとり、被害者の親の立場になったことがない者として、 16歳未満の少年は、まだまだ未熟でどんなに重い罪を犯してたとしても更生の道を閉ざしてはいけないのではないかと思えた とても読みやすい文章かつ親として興味深い内容で、とても考えさせられた一冊だった また新川帆立さんの作品を読みたいと思った
4投稿日: 2025.05.30
powered by ブクログ「ケーキの切れない非行少年たち」をドラマチックな物語にしたような感じ。 結末については、新川さんのサービス精神のおかげで途中から予想はついたものの、目には目を的な論調が強くなっている今、想像力を広げてくれる良い本だと思う。
0投稿日: 2025.05.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
すごくいい話やったけど、 殺人者に美談な終わり方は嫌だ。 この話のどの被害者も全く非がなく どんなに犯人が更生しても反省しても後悔しても 被害者の命は戻ってこない。 たった数年で社会に戻ってきてやるせない。 人を殺めたら ずっとずっと陽のあたらない暗い牢屋の中で反省し続けて残りの人生を送って欲しい。 犯人の兄弟に罪はないが 親は罪はあるので(未成年の場合) 一生懸命働いて被害者遺族に賠償金を支払って欲しいと思う。 発達障害だったんだろうか。 話を聞くだけで なにも行動しなかった母親はとても罪深い。
1投稿日: 2025.05.30
powered by ブクログ『ひまわり』がとてもよくて 他の作品も読みたくなり手にしました 娘を殺害された遺族が、少年院から出てきた犯人の少年Aを探し出し殺害する『目には目を事件』が発生します 少年Aの居場所を密告した少年Bはいったい誰なのか それを明らかにするため、少年院での生活などをルポライターの仮谷が取材していきます。 私にも子どもがいて、もし子どもたちが同じ目にあったら自分はどうするだろうか、、、 と考えずにはいられませんでした。 子どもじゃなくても、大切な人を殺されたら、、、 目には目を、歯には歯を、死には死をもって償ってもらおうと思ったという遺族の気持ちがすごくよくわかってしまいました 少年法によって、人を殺めても1年3か月少年院にいたら出てきてしまうそうです。 自分の子どもは帰ってこないのに、、、 その期間で更生ってできるんでしょうか 更生ってなんなんでしょうか 少年法という法律や、復讐についてとても考えさせられました どちらの立場になることもあり得るわけで、少年を罰するということはとても難しいです インタビュー形式で物語は進み、前半はあまり入り込めずにいましたが、後半は面白かった!やられた! 少年たちの考えの変化がとても素直で印象的でした
100投稿日: 2025.05.30
powered by ブクログこの作者こんな作品もかくんだなあっていう発見 数冊程度しか読んでいないのでもっと読んでみたい。 いい意味で振り回される内容でおもしろかった。 題材はとても考えさせられる 殺された側には未来がないのに 殺した側には反省させる未来があっていいのか 的なよくある議論もそうだし なにをもって反省した、更生できそうするか 復讐をよしとしていいのか 少年法で守られる年齢とは みたいなのもあるし 程度や濃淡はあるけど どこの家庭にもありそうな環境だし うーん何が正解だったかなあってぐるぐるする
1投稿日: 2025.05.28
powered by ブクログありそうでなかった新しいタイプのミステリ。 主人公の仮谷苑子の取材内容と言う形でストーリーが進められていく。 犯罪を犯した6人の少年たち。キャラクターがそれぞれ際立っているが、どこにもいそうなイメージを抱く。そんな少年たちの証言をもとに真相に近づいていく。 途中で「あ!」と声を上げそうになった。予想外のことだ。 殺人は最も重い罪だ。少年であっても許されるものではない。しかし罪を犯した者も生きて償う権利はある。と頭では理解できても、私ならやはり許すことはできないし、大切な人の命を奪った相手には死んでもらいたいと願う。とりあえずは今自分がその立場にいないことに感謝するしかない。
0投稿日: 2025.05.28
powered by ブクログ※ [目には目を]という行為を通して、罪と罰、 そして更生について深く踏み込んだ物語。 ある日突然、大切な人の命を奪われたら。 悲しみと絶望感で無気力になり、 同時に犯人への怒りや憎しみに囚われて 『復讐』が頭を掠めてしまうかもしれない。 被害者側が加害者に同じ苦しみを与えることで、 罪を犯した加害者は自分の犯した罪と向き合う ことができるのか。 そして、犯した罪を後悔し償い更生できるのか。
15投稿日: 2025.05.26
powered by ブクログもし、自分の大切な人が殺されたらどうしますか?もし、自分の大切な人を殺した人がいたら、何をすれば許すことができますか?何をして欲しいですか? もし、私が大切な人を殺されたとしたなら、きっと復讐しようと思ってしまうだろうなぁ。でも、その時自分に家族がいたなら家族に迷惑をかけないように我慢するかもしれません。そして、何をされても許すことはできないと思います。 この物語は、『目には目を事件』を追うライターが、5人の少年にインタビューをしながら密告者を探っていこうと試みる。 『目には目を事件』とは、我が子を殺した犯人を被害者の母親が殺した事件だ。犯人は、当時15歳ということで、1年3ヶ月間少年院で過ごしただけで出てきたことが許せなかった母親は、懸賞金を餌に、犯人に関する情報を求めた 。 密告者は、犯人と同じ少年院の同じ班で過ごした人物だと思われた。 ライターが密告者を探す理由を知った時、衝撃が走る。そして、密告者が分かった時にはそれを超える衝撃に襲われた。 少年Bがしたことも、美雪がしたことも、正直正しいことかわかりませんが、とにかく犯罪のない世の中になって欲しいと願わずにいられない。
27投稿日: 2025.05.23
powered by ブクログあらゆるところで「えっ!」と思わせてくれる小説でした。 ストーリーは 犯罪を犯した少年が、被害者家族に殺される「目には目を事件」。この被害者に犯罪者の情報を密告した人は誰かを追う話。 いろんな犯罪を犯した少年が出てきて、その少年たちの背景や心情など詳細に書かれてあって、きっとリアルでも私たちの知らない少年犯罪はこんな背景や心情があるんだろうなと感じました。ミステリー要素もあるので、密告した犯人を捜すのですが、その犯人を予想しながら私の予想を超えたことがいろいろあって、楽しく読むことができました。 また次回作も楽しみです。
1投稿日: 2025.05.23
powered by ブクログ少年Aは暴行の末少年Xを死に至らしめた。 逮捕されたが16歳未満ということで、1年3カ月を少年院で過ごし退院後、土木作業員として働いていた。 ある日、欠勤が続いたAを雇用主が訪ねてみると、血まみれの布団の上でAは息絶えていた。 すぐに一人の女性が自首してきた、女性は少年Xの母親だった。 ひとりの命を奪っておいて、1年ちょっとで戻ってきて、のうのうと普通の生活をしているのはおかしい、死には死をもって償ってもらう、復讐だ。 世間では「目には目を事件」と呼ばれた。 女性はどうして名前も公表されていないAを突き止められたのか、インターネットで情報を募り懸賞金も出すと宣言、結果たどり着いたと思われる。 ここで一人のフリーライターが真相の究明に取材を始める。 以下、そのライターの取材形式で物語は進む。 主に少年Aと1年余りを一緒に少年院で過ごした少年たち6人、様々な事情で送られてきた彼らは、一見普通のようでいろんな闇を抱え、退院してからも生きづらく日々を過ごしている。 そんな彼らの本音を根気よく聞きだして、いよいよ真相に近づこうとする、そのライターは純粋に彼らに寄り添い親身になって接していたと思っていた、最後まで。 まさかのどんでん返しです。そう来たか― これは一気に読んだほうがいいです。 細切れに読むと、少年たち6人がごちゃ混ぜになって、あれ?この子は?・・・とまた前に戻って確認しなくてはならない。 頭の中にしっかり入れて読み進めましょう。
7投稿日: 2025.05.21
powered by ブクログこの著者の本は結構読んでいるので読んでみた。 少年に娘を殺害された遺族が、復讐して少年を殺すという事件が起こり、罪を犯した少年はたくさんいるのに、なぜその少年だけが殺されたのかその背景をライターが取材する、という内容。 犯罪を犯しても少年ということで守られ、氏名が公表されないし、社会復帰もできる。それがおかしいと怒る遺族の気持ちは理解できる。でもやはり復讐はしない(できない)ものなのに、なぜ少年の居場所を突き止め復讐することができたのかということを明らかにする、というように話が進んでいくが、途中からガラッと内容が変わる。そういうことだったのか~、となる話の運びはよくできていると思う。 登場人物が多くて、誰が誰だかわからなくなるのが、読みづらい。
1投稿日: 2025.05.17
