
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人々が大なり小なり魔力を持ち、魔物がいる世界。魔物を討伐すれば魔石が取れ、魔石はエネルギー源として高値で取引されている。貴族階級は学校へ行って魔力を伸ばす道が与えられているが、平民にはそうした学びの機会は与えられていない。ある時、平民の男が魔力を魔石に変換する装置を開発する。元貴族の彼の妻は、その装置を実証実験しながら、大量に魔石を作りだして莫大な富を得るシステムを考え出す。それが平民に対する「無料魔力鑑定サービス」の提供だ。できた魔石の大きさで魔力量が、魔石の色で魔力の質が分かることを利用し、夫婦の会社が「鑑定サービス」を平民に提供する。平民は自分の思わぬ可能性を示してもらい、その鑑定をもとに貴族にしか門戸を開いていない魔術学校への推薦につなげることもできてサービスに感謝する。一方、無料で得た魔力で会社は大量の魔石を得、莫大な利益を得る。 普通こんな装置を作ったら、誰かしらに魔力を提供してもらって会社はその分のお金を払う、という形になり、利益をあげるためにはどこかで「搾取」が行われることになりがちだ。けれどこの作品にはどこにも犠牲になる人がいない。この作品がしていることは「価値」のスライドだ。人間の長所と短所が同一のものから発しているように、ギブである「素材(魔力)の提供」を、テイクである「鑑定情報の取得」にスライドさせている。完璧なウィンーウィンの成立に、目からウロコが落ちる思いがした。
0投稿日: 2026.02.11個性があってよろしい
このタイプの「悪役にされた主人公が王太子に婚約破棄される」というところから始まり、そこから嫁ぎ先に溺愛されたり、元婚約者をざまぁする展開になる事が殆ど。 しかし本作の場合、王太子に婚約破棄され、実家を追い出されて平民に落とされ、平民の男と結婚させられ、そこかは物語が始まるという、他にはあまりないスタートになっている。 まだ1巻なのでストーリーの膨らみや主人公の活躍は2巻以降にお預けだが、なかなか先が期待できそうな出来。構成も演出も描写も上手く、程よい緩急があって読みやすいのも良し。 ありふれた悪役令嬢婚約破棄破滅回避物語かと思ったが、他作品にはない個性があっていい意味で驚いた。早く2巻発売しないかな。
1投稿日: 2024.11.12
