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文鳥・夢十夜(新潮文庫)
文鳥・夢十夜(新潮文庫)
夏目漱石/新潮社
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総合評価

247件)
3.9
65
69
64
7
2
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    文鳥 文鳥という人に懐くかわいい鳥のことを想像すると、とてもとても心が痛くなる話だった。 飼い主は選べない。千代と鳴くその表現に愛くるしさが想像できた。 飼い始めたのは自分の意思ではないというところが、自分ももしその立場なら誰かに任せきりにしてしまうんだろうなと思った。

    0
    投稿日: 2026.01.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    友人に勧められ飼うも、世話をサボってしまう文鳥、不思議で幻想的な世界に惹き込まれる10個の夢を描く夢十夜をはじめとした超短編集。寒い冬の夜に、毛布に包まりながらや、こたつの中でゆっくりゆっくり進めていきたい作品。一つ一つの作品を読み終わった後の心の静かさを楽しんでください!

    1
    投稿日: 2025.12.15
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    高校生のとき夢十夜の話を国語の先生がしてて、どんな話だったか思い出したくて読んでみた。でも夢十夜より今の自分は文鳥のほうが好きかな。鳥って寒さに弱いのだよ…。

    0
    投稿日: 2025.12.06
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    「文鳥」は、文鳥への優しさと、世話を怠った自分への苛立ちが交錯する描写は、漱石先生の人間味を感じられる。小さな命を手のひらで受け止める姿が印象的。 「夢十夜」第一夜が幻想的。 随筆「思い出す事」が特に印象深かった。修善寺での瀕死の体験を静かに振り返る漱石の姿に、命の重みと文学の深さを感じた。「三十分ばかりは死んで入らしったのです」(p209)という妻の言葉が胸に残る。 詩の趣について語るくだりも美しく、漱石が自らの精神史を詩を通して見つめていたことが伝わってくる。短編集の中でも、この一篇が心に残る読書となった。

    0
    投稿日: 2025.11.01
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    今の私にはまだ読めない… 内容が理解しにくい純文学であることに加えて、夢の話だともっとわからなくなる

    1
    投稿日: 2025.10.08
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    娯楽というよりは勉強だった。 これは夏目漱石の「小品(しょうひん)」が七編入っていて、そもそも小品って何?ってところから私は分からなかった。 最初は小品の意味も分からず読んでいて、これは何?小説?それとも漱石のセッセイ?とどんどん分からなくなったので、解説を一旦読んでみると、何となく分かった。 小品は日本特有とも言えるジャンルで、小説でもなく、感想でもなく、短編小説と随筆の間のような、曖昧な領域なのだとか。 面白い。 でもそれで少しこの文体とかになっとく。 最後まで読んだけど、ちょっと難しい(不慣れな)ところもあって、全部を全部堪能できた訳ではいけど、最初の「文鳥」はとんでもなく良かった!! 家で飼っていたセキセイインコのてれちゃんが懐かしくなり、涙してしまった。 これは鳥飼った人にしか分からない事なのか、そうでなくても感動するものなのか。 とにかく私には強いインパクトを残して、とても短い小品なのに、すごい!さすが文豪!と感激。 その次は、「夢十夜」内の「第一夜」がものすごく綺麗だった。美しかった。 あとは「永日小品」内の「モナリザ」の雰囲気も独特で好きだったし、 「思い出すこと」の中のドストエフスキーの生死と漱石自身の生死を比べるところも面白かった。 最後の小品の「手紙」は比較的読みやすく、楽しめた。最後どうなったのかすごく気になる!! ちょっと読むのが大変だったときもあるけど、とりあえず1番は、「文鳥」を読めたことだけでも嬉しい!てれちゃん、うちに来てくれてありがとう〜!!いつも精一杯可愛がってるあげられなくてごめんね〜(涙)

    1
    投稿日: 2025.08.24
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    『夢十夜』のみ読んだ。 夏目漱石の作品は全然読んでないけど、この十編を読むだけで彼の凄さが分かった。語彙こそ難しいものの、非常に簡潔で分かりやすい文章。そして「夢」の再現として優れている。「高熱のときにみる夢」とかいう安直な喩えが心底嫌いなのだけど(喩えられているそれは多くの場合単に混沌としているだけ、そして俺はそんな夢見たことがない)、そういった紛い物の「夢らしさ」とは違い、微細な異常や潜在的な恐怖が的確に表現されており、それでいて引力が強い。勿論多少の作者の恣意は否定できないけど、かなり再現性の高い「夢」だと思った。 お気に入りは第一夜と第七夜。死を前者は甘美なものとして、後者は恐怖として描いているように読める。ちょっと危なかっしい。

    0
    投稿日: 2025.07.12
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    「文鳥」目当てで読んでみた。「思い出すことなど」「手紙」も好み。小説というよりエッセイとか日記とかみたいな文章。当時の雰囲気を感じられておもしろい。「手紙」のその後が気になる。

    0
    投稿日: 2025.07.02
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    この一冊がオムニバス。しかも「夢十夜」「永日小品」「思い出す事など」はそれぞれ10、24、33の独立した小品からなる。それゆえ、どこからでも、どれからでも読み出せる代わりに、一品一品を味わいながら読むと、とても数日では済まない(すなわち、時間をかけて楽しめる)。 なかでも「永日小品」には、唸るような小品が多い。たとえば「猫の墓」。飼っていた老猫が死にゆくさま、漱石自身ではどうにもならぬこと、まわりのみなが無関心なさま、しかし亡くなった途端に関心が向き、その死を悼む、それが感動的なまでに書かれている。「クレイグ先生」は、ロンドン時代に個人教授をしてもらった老先生の思い出。そのアパートの様子、先生のしぐさやアイルランド訛りの話し方までが目に浮かぶようだ。終わり方も余韻を残す。 本書の冒頭は「文鳥」。登場するのは鈴木三重吉。三重吉の人間味がよく出ていると思う。

    1
    投稿日: 2025.06.14
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    文章の流れを追うのが難しい短編集ではあるが(夢十夜は読みやすい)漱石先生の豊かな語彙が遺憾無く発揮され読んでて気持ちの良くなる短編集。夢十夜の第一夜、第六夜は高校の時に課題でやったなと懐かしく思った。第六夜の「大自在の妙境に達している」というセリフどんだけ生きてても絞り出せる気がしない。132ページの行列は読んでてニヤニヤしてしまうほど微笑ましい描写で大好き。思い出すことなどでは修善寺の大患での漱石先生の日記のようなもので修善寺の出来事を詳しく知りたかった自分には大変興味深かった。吐血して危篤状態となったことの意味を深く考察した漱石先生の文章がとても切実で身に染みる。特に5章19章が大好き。漱石先生が大病にかかりそれをいかに文学に活かせるか深く考察しており、大変面白い。19章が本当に好き。漱石先生の人間観、社会観が垣間見える。ラストの「願わくは善良な人間になりないと考えた。」の文章を読んだ時は頭が晴れるような快感に襲われた。 漱石先生の文章心がざわついてる時に読むとスッキリする。

    0
    投稿日: 2025.05.21
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    『夢十夜』は実際に漱石が見た夢を元に書かれた短編なのでしょうか。むろん大分脚色はしてあるのでしょうが、どの小説も幻想的で薄暗い洞窟で漂っているような読後感が味わえました。読者の人生に警笛を鳴らすようなものから、豚の鼻を小突くユーモラスなものまで幅広く、一夜から十夜の中でどれか一編は心に響くものや楽しめるものがあるのではないかと思いました。

    0
    投稿日: 2025.02.26
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    2025年1月28日、グラビティの読書の星で紹介してる人がいた。また聖書にあたった。 「夏目漱石に「夢十夜」という小説があるそうです。たまたまYouTubeでこの小説の解説動画を観て存在を知りました。今聖書を読んでたらなんか聞いたことのある話が書いてました「豚の群れはみな崖を下って湖になだれ込み」...これって夏目漱石の夢十夜じゃない?って思いました。夢十夜では豚嫌いの主人公が崖の上に居て、そこに大量の豚が押し寄せてきます。主人公は豚をなぎ払い崖の下の海に落として行きます。何時間も格闘したあと遂に力尽き豚に囲まれて舐め回されるそうです。それから意識を失い、ある程度時が経ったあとに起き上がり自分の住む街に帰ってきた主人公はボロボロになり変わり果ててました。それから間もなくして亡くなったそうです。夏目漱石も聖書から影響を受けてこの小説を書いたのでしょうか?それとも偶然でしょうか?聖書を読んでて1人盛り上がっていました」→「夏目漱石はイギリスに留学しているので聖書を読んでいてもおかしくないですね!」

    0
    投稿日: 2025.01.28
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    おおいに文章を愉しんだ。文章は文字の羅列に過ぎないけれど、それを読んだ僕らは、様々な垣根や境界や、世界の屋根を軽々と飛び越え、海溝へと果てしなく落ち、時の流れを遡りつつ、また果てしなく下ってゆくかと思えば、星雲すらをも行き来し、その時々で辿り着いた場所で何物かを得る。もしくは失う。見知らぬ誰かの胸の内を知って勇気付けられたり、信じ難い所業のために失望の縁に立たされたり。つくづく実感として、読書は時空を超越する。 文豪の心のうちを、堂々覗き見た気分。

    1
    投稿日: 2025.01.26
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    正直、漱石の表現したい事は十分理解できなかったが、十ある場面の憧憬は私の頭に鮮明に、くっきり浮かんだ。

    1
    投稿日: 2025.01.18
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    夏目漱石の作品の中で2番目に手に取った本。昔の表現に慣れなかったのと表現が難解だったため、あまり没入できなかった。夢十夜の中では第七夜がいちばん印象深く好きだった。今にどれだけ絶望していても死に飛び込んだら後悔するかもしれないというメッセージを感じた。

    0
    投稿日: 2025.01.08
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    初めて漱石の小品を読んだ。『夢十夜』は妖しく、『永日小品』は可笑しく読んだ。『思い出す事など』は、生死をさまよった体験が克明に記されていた。 漱石の事がよく分かる作品集で実に興味深かった。

    0
    投稿日: 2024.12.13
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    修善寺の大患を書いた「思い出す事など」は、生死を彷徨った際の自身や周囲の行動や思考が冷静に書かれており、興味深く読んだ。 修善寺の大患後に書かれた後期三部作を、再度この視点をもって読み直したいと思った。 「永日小品」は、ロンドン留学中を書いた作品が特に気に入った。 「文鳥」「夢十夜」は再読だった。

    13
    投稿日: 2024.12.03
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    高校以来の再読。夢十夜、文鳥ともに短編だが、凄い充実感。ほんとに読んでよかった。夢十夜はいろんなひとの解釈と自分の解釈を比べるのも楽しい。文鳥は"綺麗で上手い文章"と読みやすさが両立していて本当に好き。

    1
    投稿日: 2024.11.08
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    何となく図書館で手に取ってみた 良さが分からなくて困った(´∵`) 皆さんすごいな 頭痛い、、 明日もう一度ゆっくり読んでみよう

    7
    投稿日: 2024.10.22
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    ★★★☆☆夢十夜は、夏目漱石の夢の話です。夢の内容から夏目漱石にどんな不安やストレスがあるとこんな夢を見るのかと思いながら読み進めました。最後の「手紙」は読みやすい内容で面白かったです。

    0
    投稿日: 2024.10.04
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    文鳥 結末やplotにそれほど大きな意味はない。 漱石作品の中でも、じっくり文章を味わい、浸って読むのに向いている作風

    0
    投稿日: 2024.09.16
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    文鳥・夢十夜のみ青空文庫で読みました。 夢十夜は全体的に不気味でした。文章が難解でしたが短編だったのでなんとか…

    0
    投稿日: 2024.09.05
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    いくつか読んできた漱石の作品とはまた違った趣のある作品でした。 淡々とながれていく日常の中を綴った随筆のような作品集でしたが漱石らしい雰囲気がかなり感じられて作品の世界に引き込まれました。

    0
    投稿日: 2024.08.16
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    「エッセイ的なものが多く含まれる短編集。漱石はこんな文も書くんだなぁ、と驚いたのが「夢十夜」です。ほっこりさせたり、もやっとさせたり、イヤーな気持ちにさせたりと、短い話の中で様々な作風を感じます。面白かったです。 「思い出すことなど」は、胃潰瘍で吐血し、生死の境をさまよったときの話をかいています。そういう事実があったのは知っていたのですが、こうして文章で読むことができて、その状況を知ることができたのは良かったです。 1章や1編がとても短いので、隙間時間にぽつぽつと読んでいきましたが、漱石のプライベートな部粉を知ることができて、とても楽しい時間を過ごすことができました。

    0
    投稿日: 2024.07.15
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    夢十夜は、筋が荒唐無稽なのに語り口が整った小品なので不思議に惹かれ読み進んでしまう。 夏目漱石は、どの作品も物語世界の描写が分かりやすくて楽に没入できるし、周囲へのちょっとした違和感気分が多めな気がして親しみを感じる。僕のほぼ100歳年上だけど、人間の気持ちの営みって今とそんなには変らないんだなぁとも読むたびに思う。

    0
    投稿日: 2024.05.22
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    第一夜で引き込まれて、 第三夜で恐怖し慄き、 第八夜が物凄く面白く好きだった。 オムニバス的で読みやすく、一夜のたびに引き込まれて非常に味わい深い十夜でした。

    0
    投稿日: 2024.05.15
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    夢十夜を読んだ。 正直自分にはなんのことが書いてあるのかよくわからなかった。それは行間を読むといったことや、時代背景を想像するといった力がまだないからかもしれない。 後年またこの作品に呼ばれることがあれば読みたいくらいには興味がそそられた作品だった。

    1
    投稿日: 2024.04.20
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    夏目漱石の小品集ですね。 7篇の作品集です。 朝日新聞社の依頼で執筆されたそうです。     文鳥   夢十夜   永日小品   思い出す事など   ケーベル先生   変な音   手紙 小品と書きましたけど、私は随筆と思って読んでいました。 解説の三好行雄さんは『日本の近代文学には〈小品〉と呼び慣わされた独自のジャンルがある。小説ともつかず、感想ともつかず、いわば短編小説と随筆との中間にひろがる曖昧な領域なのだ。』と位置付けされています。 漱石もモーパッサンの短編小説『二十五日間』を〈小品〉と呼んでいるそうです。 また、この小品集を三好行雄さんは、「漱石の〈私小説〉と呼んでよいかもしれない」とも語られています。 確かに読んでいて、随筆とはおもむきが異なるようです。筋書きがしっかりしていて、物語性を感じますね。それだけ読むのが楽と言うか、読み進め易さがあります。もともと、漱石の文章は、私には親しみ易さを感じてもいましたが、漱石自身の〈私小説〉ならば余計に親近感が湧くのは当然の事でしょう。 ともあれ、この『小品集』は面白かったです。何回読んでも味が有ります。出版社も様々出ていますので、それぞれで読み直せるのも醍醐味ですね。

    44
    投稿日: 2024.04.14
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    夢十夜目当てで読んだら意外と長かった。 思い出す事など、が結構好き、意図してないタイミングで好きになる作品って運命感じて好きよ

    2
    投稿日: 2024.03.13
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    随筆のような感じの作品が多い。主に夢十夜を読んだ。夢のような非理屈的で曖昧な話のなかに文学的なテーマも含まれているのだと思う。いろんな解説本を読むとまた面白くなるような作品だと思う。

    2
    投稿日: 2024.01.13
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    夢十夜のみ読了。 見た夢の物語。 場面を想像しながら不思議な感覚になる話が多い。 読んでて思ったのが、夢ってたしかに音の少ないような、淡々と流れてゆく感じのを見ることもある気がしたこと 。 私には難しくなんだかよくわからない話もありましたが、がっちり描写で固められていないのでその余白を色々と想像して楽しめました。

    23
    投稿日: 2023.12.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ・文鳥 薦められて飼い始めた文鳥と、重なる女。短編だけど冬の空気の中にいる文鳥が頭の中に浮かんできて妙に寂しい。 ・夢十夜 10の夢。床屋で切られている最中、鏡からしか見えない世界とか、豚を殴り倒していくとか。 漱石さんの闘病中の実体験の話

    0
    投稿日: 2023.09.30
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    夏目漱石の短編も読んでみたいなぁと思いこちらの本を。 これはエッセイといってもいいくらい実話をもとにした話が多く、漱石の人柄が感じられてよかった。 漱石は胃潰瘍を患い50歳の若さで生涯を終えた。どんなときも、どんな出来事も小説として昇華してしまえるのはさすがだなぁ。 細かな機敏も丁寧に描かれており、日常の些細な出来事にも心を動かされながら生きているんだよなぁってしみじみとさせられる素敵な作品ばかりだった。 「文鳥」 人の勧めで文鳥を飼うことになり、不器用ながらも可愛がっていたのだが、執筆の仕事が忙しく世話が行き届かずに死なせてしまった話。不器用ながらも必死に育てる姿は愛おしく、文鳥の死を責任転嫁しなければ受け入れられなかったほど悲しみ愛していたのだなぁと思った。 「夢十夜」 「こんな夢を見た」という書き出しから始まる十個の夢の話。それぞれ独立した話だが、どれも幻想的で少し不気味な雰囲気が漂う。読むと、自分の中に眠っている潜在意識を呼び覚まされるように、不思議な世界に引き込まれる。話に余白がある分いろんな解釈ができそう。美しく幻想的な第一夜が好きかな。   「永日小品」 日常の風景を切り取ったような、ごく短い作品の詰め合わせ。とくにオチもなくサラッと終わる。漱石が日々感じたり考えたりしていることを垣間見られてよかった。人生って他愛ないことの積み重ねなんだよね。 「思い出す事など」 漱石が胃潰瘍で大吐血し生死を彷徨ったときの話。一命を取り留めた漱石のもとへ、周囲の人たちが見舞いに来てくれたり、知人の死を知ったりしたときに、彼が感じたこと、考えたことが綴られている。当時の寿命から考えると現代の医学の進歩を思うとともに、なによりも人の温もりが感じられた。 「ケーベル先生」 漱石はこのケーベル先生が好きだったんだなぁ。戦争の影響か、長年日本に留まり教授を続けるケーベル先生。漱石から見たケーベル先生の暮らしが綴られる。自分の好きなことや信念を大切にしながらも、他者への関心も持ち関わりを楽しんでいるところが素敵だなぁと思った。 「変な音」 入院したときの隣の部屋から聞こえる「変な音」の話。大根をするような音だと思っていたが、再度入院したときに音の正体を知る。逆に隣の部屋の患者は、こちらの変な音を運動器具の音だと思っていたが…。そのときの心身の状況によって、物音も違って聞こえるのだろうな。 「手紙」 ある夫婦(漱石?)が身内のような青年重吉に結婚の世話をしてやるが、偶然滞在していた旅館の引き出しから玄人の女性からの恋文が出てきて…。真面目な青年かと思いきや、人間は見た目では判断できないね。漱石の厳しくも優しい計らいも、重吉の銭の支払いが減っていったのは、人間そう簡単に変われるものじゃないってことかな。

    50
    投稿日: 2023.09.19
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    庭に植えたわけでもない百合の花が咲いて、夢十夜を読みたくなり読む。 百年待って咲いた百合の花の露滴る白い花弁に接吻。はぁ~とため息。 あらためて読んで気になったのは第十夜。 「豚に舐められますが好う御座んすか」 舐められたくはない。次から次へとやってくる豚の鼻先を杖で打ちつけること七日六晩。とうとう舐められて倒れる。稀有なことではなく、こんな日常を送っているって気がしないでもない。

    0
    投稿日: 2023.08.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    こちらも『標本作家』の参考文献で名前が挙がっていたので気になっていた一冊。久しぶりの漱石。あまり漱石は読んだことがなく、漱石の文章に対して感じている感覚が久しぶりに想起され、あー漱石っぽい…となってました笑 とはいえ小説のようなエッセイのような小品たちは面白かったです。 特に「思い出す事など」が良かった。漱石もある意味一人の人間なのだなというのが、そう思うだろうな~~という共感もあって親近感。 七の宇宙の大きさと自分を見つめるところ、一番共感してしまった。「限りなき星霜を経て固まり掛った地球の皮熱を得て溶解し、なお膨張して瓦斯に変容すると同時に、他の天体もまたこれに等しき革命を受けて、今日まで分離して運航した軌道と軌道の間が隙間なく充たされた時、今の秩序ある太陽系は日月星辰の区別を失って、欄たる一大火雲のごとくに盤旋するだろう。…吾等人間の運命は、吾等が生くべく条件の備わる間の一瞬時ー永劫に展開すべき宇宙歴史の長きより身たる一瞬時ーを貪るにすぎないのだから、はかないと云わんよりも、ほんの偶然の命と評した方が当っているかも知れない。」(p185-186) 「…自然は経済的に非常な濫費者であり、徳義上には恐るべく残酷な父母である。人間の生死も人間を本位とする吾等から云えば大事件に相違ないが、しばらく立場を易えて、自己が自然になり済ました気分で観察したら、ただ至当の成行で、そこに喜びそこい悲しむ理窟は毫も存在していないだろう。こう考えた時、余は甚だ心細くなった。又甚だつまらくなった。…有る程の菊抛げ入れよ棺の中」(p.187-188) この最後に自作の句やら詩やらを付けてしまうところ含めて身近に感じてしまう笑 お目当てだった「夢十夜」は漱石もこんなロマンティックなものを書いたんだという驚きと、一方で漱石が書いたという点は面白いが作品自体が傑作かといわれると、特に第一夜はてんこ盛りで逆に少々残念な感じがした笑 「こんな夢を見た。」で始まる10の物語、という建付けは好きでしたし、結局一番好きな物語は「第一夜」なのですが…。 「死んだら、埋めて下さい。大きな真珠貝で穴を掘って。そうして天から落ちて来る星の破片を墓標に置いて下さい。そうして墓の傍に待っていて下さい。又逢いに来ますから」…「真白な百合が鼻の先で骨に徹えるほど匂った。そこへ遥の上から、ぽたりと露が落ちたので、花は自分の重みでふらふらと動いた。自分は首を前へ出して冷たい露の滴る、白い花弁に接吻した。自分が百合から顔を離す拍子に思わず、遠い空を見たら、暁の星がたった一つ瞬いていた。「百年はもう来ていたんだな」とこの時始めて気がついた。」 あまりにロマンチックなのですが、やはり一番好きでした。

    0
    投稿日: 2023.04.30
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    なるほど。これは小説ではないんですね。小品ということで、エッセイ的な感じかと。小説のように起伏があるわけではなく、ただ単調に日々の出来事が述べられていく、ということでエンターテイメント的なおもしろさはありませんでした。文鳥とか、手紙あたりの作品が好きでしたが、期待はずれ感はいなめず。。。

    0
    投稿日: 2023.04.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『夢十夜』 つかみどころのない、ふわふわした世界を思わせる感じで好きだった 『思い出す事など』 夏目漱石の修善寺での闘病生活を綴ったもの。 生死を彷徨った経験の記述が印象的だった。 漱石は、自分が寝返りを打とうとした時と、金だらいに鮮血を認めた時は少しの隙もなく連続していると思ったが、実際は30分ほど死んだらしい。 死って意外とこういうものなのか…と発見した 小説と随筆の狭間である〈小品〉なるものを初めて読んだので興味深かった。

    0
    投稿日: 2023.03.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『文鳥』 「次の朝は又怠けた」p18とあるように毎日のように忘れられる文鳥が不憫でならなかった。解説には「生きることのはかなさと、その裏返しとしての残酷さを彷彿する」p325とあった。淡々と語られる文鳥の死は悲しみとも違う胸がきゅっとなる感覚になった。 『夢十夜』 どれも不思議な夢だった。第一夜が特に気に入った。第七夜も好き。第三夜は怖かったけどどこかで読んだことがある気がした。 『思い出す事など』 序盤は面白かったけど、途中からは所々つまらないところもあって内容が入ってこないこともあった。 『変な音』 夏目漱石は生と死についてよく考えていたんだろうなと改めて感じた。

    0
    投稿日: 2023.02.27
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    夢十夜 映像が残りやすい作品。 第二夜の僧の話 第六夜の運慶の話 第九夜の母が子を縛り付けながら百度石を参る話 が特に印象に残った。 第一夜以外、なんか悪夢でうなされそうな内容だった。 ケーベル先生 私とケーベル先生のたわいもない話をする情景が素敵だった。レモンをしぼって水に入れるシーン。 ケーベル先生の、自己顕示欲のないただただ自分のために音楽をするところ、学生のために生きる殊勝なところが素敵。 変な音 短編らしい短編。 気になって一気に読んでしまった。

    0
    投稿日: 2023.02.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    思い出すことなどがよかった。一度死にかかったが故の死生観や所感が、漱石の筆致で綴られていて、とても感銘を受けた。ここで生きながらえ、こころが生まれたかと思うと、生き延びてくれてありがとうと思う。

    0
    投稿日: 2023.02.05
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    全っ然、面白くなかったので永日小品の途中で切っちゃった。話に聞いていた夢十夜もそんなにだったし、古い本なので文が分かりにくかった。まァ、6夜目はちょっと示唆深くて良かった。 面白くなかったねぇ〜。ウン。 いつかは、いつかは再読かなぁ。

    0
    投稿日: 2022.12.31
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    大作家の意外な一面を見た作品集だった。『手紙』は真面目な青年の恋愛を描いたものかと思ったら…!結末に笑ったww

    0
    投稿日: 2022.09.19
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    短編集。「夢十夜」が楽しかった。文豪と言えど、全部が世紀の傑作というわけではない。スランプ含めての作家。

    4
    投稿日: 2022.08.10
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    第一夜の美しさを味わいたくて、二度目を読んだ。 そして、二度目でもなお自分の舌では感じ取れきれていない、もしくは覚知しきれていないものを、他の人はどう感じているのかを知りたくて、講釈を漁った。 今のところ見つけて気に入ったものは次のサイト。 語りは文学か――『夢十夜』「第一夜」/石原千秋 https://www.taishukan.co.jp/kokugo/media/blog/?act=detail&id=20 詩的な幻想文学は本当に楽しい。何度でも、読み終わってもいつまでも、考え続ける楽しみをくれる。

    0
    投稿日: 2022.07.18
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    「夏目漱石」は学校の教科書に載ってたかどうか記憶も定かでなはなく、作品を全く読んでないに等しいのですが、とあるきっかけでこの本を手に取って読んでびっくり。読むのが難しいんだろうな…と恐る恐るでしたが全くそんな事はなく、情景や心情の描写が細く映像が目に浮かび、また表現が素晴らしく引き込まれました。時にクスッと笑ってしまうような所もあったり、不思議な…一体どういうことなんだろう…と心にずっと残る事もあり、いろんな感情を引き起こされました。これをきっかけに夏目漱石作品をどんどん読みたいなと思いました。

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    投稿日: 2022.07.18
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    大昔に読了。内容が薄れてるのでまた読みたい 夢十夜は大前提として夢の中の話なので、少々ぶっ飛んでいる話も多数あって飽きない。 もう死にますのお姉さんの話が好きだった

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    投稿日: 2022.04.30
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    短編集というより、随筆とかエッセイに近いと思いながら読むと、これらは、小品というジャンルとの事。短編と随筆との中間の曖昧な領域だそう。 作品としては、7編だが、その中にもわかれた項目がある。ほぼ、専属作家として、朝日新聞系に掲載された作品群。 まだ、未読の漱石の作品が多いけれど、私は長編の小説よりも好きかもしれない。 「文鳥」 文鳥を飼い始めた主人公(ほぼ漱石)の、観察日記風。文鳥の佇まいが、絵画のように表現されている。目の前に、真っ白な文鳥が現れてきます。 それにからめて、一人の女性の記憶を、ちょっと寂しげに思い出したりします。 「夢十夜」 十夜の幻想的な夢物語。 時代設定も、登場人物も様々。 2回しか行ったことないけど、歌舞伎の場面転換のようで、世界観に直ぐに引き込まれる。 それぞれ、趣きがあり、示唆的な内容だと思う。 第一話は、百年後に会いに来るのを 百合 の花で表している。おしゃれでびっくり。 「思い出すことなど」 “修善寺の大患”の後の、死の直面から徐々に回復していく闘病記風。そんな状態でも、客観的に自分や周囲を飄々と語っている。 どの作品も、読むたびに新しい印象を持てると思う。形式は、小品でも、これだけ集積されれば、大作ですね。

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    投稿日: 2022.02.09
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    アパさん(https://twitter.com/honwoyomusaru?s=21)主催の「夢十夜」オンライン読書会出席のため、久しぶりに漱石を読みました。楽しい機会を作って頂き、ありがとうございました。 「小説ともつかず、感想ともつかず、いわば短編小説と随筆との中間に広がる曖昧な領域」(解説より)を日本近代文学における「小品」と呼ぶのだそうです。本書は「文鳥」「夢十夜」「永日小品」「思い出す事など」「ケーベル先生」「変な音」「手紙」の7編を集めた小品集。小説の形式にはとらわれない自由な雰囲気の作品が並びます。 読書会で課題となった「夢十夜」も、漱石が自由に書き上げたという雰囲気の作品であり、それ故に漱石の発想が飛び交い、解釈の分かれる作品。したがい、読書会の課題本にするには格好の作品です。 読書会では参加者の皆さんがそれぞれの解釈を披露され、楽しい会となりました。 例えば、 1)「夢十夜」は「第一夜」が男女のプラトニックな関係を美しく表現した小説であるのに対して、最後の「第十夜」は暗喩的にも性を表現した作品であること。これは漱石が意図したのか? 2)「第二夜」の最後、「はっと思った」というのは侍の悟りであり、「時計が二つ目をチーンと打った」ときに目が覚めて夢が終わった? 3)漱石は色付きの夢を見ていたのか?赤を基調としたパートカラーの夢を見ていたのではないか? 楽しい100分間でした。 収録された他の作品も読み応えがあります。「文鳥」は命の哀れさ、「変な声」は生と死の狭間、「手紙」は苦笑いしたくなるような結末が印象的でした。「永日小品」は「夢十夜」と川端康成の「掌の小説」の間にあるような小品。これについても読書会の課題本になりえます。 何度でも読み返したくなるような小品集。高校生のときに、読んだ記憶がありますが、やはり人生の半ばを越えて読んだ方が印象が濃いと思います。

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    投稿日: 2022.01.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    折角紹介するならみんなが実際に読んでくれたらいいなと思ったので、だいぶ短めの小説を選びました。検索するとすぐに本文や、朗読動画などが出てくるのでオススメです! 「夢十夜 」夏目漱石 [作者について] 作者は大正時代に活躍した作家である、皆さんご存知の夏目漱石です。代表作は「我輩は猫である」「坊っちゃん」「こゝろ」など、教科書に載っているものもあり一度は彼の作品を読んだことがあると思います。彼の手掛ける作品の特徴は、世俗を忘れて人生をゆったりと眺めようとする、当時では主流の自然主義と対立した「余裕派」と呼ばれたものです。 知っている方も多いと思いますが、夏目漱石というのはペンネームで本名は夏目金之助と言います。故事の「漱石枕流(ざっくり言うと負け惜しみの強いことを表す)」から取ったということを、中学の授業で習ったのを未だに覚えています。頑固者で自分のことを変わり者と思っていた漱石は、こんなペンネームにしたそうです。 [作品について] この作品は1908年に10日間にかけて東京朝日新聞で連載され、漱石にしては珍しいジャンルのファンタジー色の濃い作品です。なんとも説明しづらい内容ですが、新潮文庫版のあらすじには意識の内部に深くわだかまる恐怖、不安、虚無などの感情を内面から凝視し、〈裏切られた期待〉〈人間的意思の無力感〉を無気味な雰囲気を漂わせつつ描き出した。とあります。ちなみに、この小説を書いた前年に漱石は教職を辞して胃病を発症しています。本文は内容が全てバラバラのオムニバス作品になっていて、一夜一夜で全くの別作品で楽しめます。個人的には薄暗く、ぼんやりとしたイメージの作品だと思います。第一夜、第二夜、第三夜、第五夜の書き出しである「こんな夢を見た」というのが有名なフレーズだそうです。 [感想] このお話は作品単体を楽しむだけでなく、作者のその時の境遇、時代背景を含めて内容に思いを巡らせることで二重にも三重にも考察できる作品になっていると感じました。正直あらすじにすると全く意味のわからない話だと思いますが、自分の想像力や思考力が試される作品だと思います。 短編なのであらすじを詳しく書くと読む楽しさが半減してしまうためざっくりとした紹介しかできなかったので、気になる方は是非読んで頂ければと思います。個人的に好きなのは第二夜、第三夜、第九夜です。暗い話があまり好きではない方は、第一夜なら比較的読みやすい気がします。 いま暗い世の中だからこそ生じる負の感情から逃げたりするのではなく、この作品を通して今の自分の負の感情と向き合ってみるのも良いのではないでしょうか。

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    投稿日: 2021.12.06
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    『文鳥』が好きです。文鳥の可憐な姿や愛らしい様子、昔の綺麗な女性に例えているところも秀逸。時間と共に鳴き声が変化する様や面倒と思いながらも文鳥の存在を意識する主人公(著者?)も可愛らしい。世話を怠ってしまい最後は死んでしまうのが何とも物悲しく、物語全体として美しいという印象。 『思い出す事など』は、著者が修善寺での療養の間に危篤状態となり一度は『死んだ』事から生に対する思いなど感じるままに綴られている。世話をしてくれる人々や心配する身内などに対し優しい気持ちになったり、著名な外国の作家と自分を比べたり。病床にあってじっくり思いを巡らす様子が漱石独特の表現で味わう事が出来て、漱石の文学に触れる上で、その楽しさにより深みが増すように思われた。 『永日小品』も日々の出来事が徒然に語られている感じが良かった。 いずれにしても他の短編も含め、漱石が生きた時代にタイムスリップしてみたいような余韻が残る一冊。

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    投稿日: 2021.12.01
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     純文学読んでる自分に酔うために読みました。  第一夜が綺麗で好きです。第六夜のちょっと落語っぽい感じも。(自分がそう思ったってだけです)  文鳥ちゃん死んじゃったのかわいそう。

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    投稿日: 2021.09.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【第一夜〜第十夜の内容まとめ】 第一夜 遺言通り女の死後100年待ち続けた男の話 第二夜 悟りを開きたいが、「無」が解らず開けない侍 第三夜 男は、何もかも見透かす不気味な盲目の子を背負い、森に捨てようとした。そんな中男は、子供とのやりとりを通して、今から100年前にこの森で盲人を殺したことを思い出す。 第四夜 「蛇を出す」「蛇になる」と唄いながら河に入っていった老人を「自分」はいつまでも待つが、とうとう河から上がってくることはなかった。 第五夜 捕虜は鶏鳴前まで恋人に会うことが許され、女は馬で駆けつけた。しかし天邪鬼の鶏鳴を聞いた女は気を緩めての淵に落ちていった。 第六夜 彫木に埋まる仁王は見当たらなかった。もう現代には運慶のように彫れる人はいない。つまり運慶は唯一無二の存在であり、現代まで生きていると言える。 第七夜 行き先のわからない船が嫌になって船から飛び降り自殺する。海に沈む時になって男は後悔した。 第八夜 床屋に来た主人公。鏡の中は別の世界と繋がっていて、女を連れた「庄太郎」、疲れた芸者、金魚売りなどが歩いていくのが見る。 第九夜 女は侍である夫の帰りを祈り続けるが、すでに夫は「浪士」に命を奪われ、この世にはいなかった。 第十夜 女にさらわれた庄太郎が7日後にふらりと帰ってきた。庄太郎は女と電車で山に行き、絶壁から飛び落ちる提案を拒否して、数えきれないほどの「豚」と戦っていたと言う。 【ちょこっと感想】 第一夜が一番素敵な話だと思った! 第三夜は不気味な話だった 第六夜は何度も薪木を彫って仁王を探す主人公が純粋無垢で可愛い笑それに運慶が現代も生きている理由も、知恵袋を読んで納得した! 第七夜は考えさせられるものがあった。「未来の見えない辛い人生でも、死ぬより生きている方が良い」という事を暗示しているのかなと思った。

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    投稿日: 2021.09.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『文鳥』★★ 川端康成の『禽獣』を思い出した。 『夢十夜』 第一夜 ★★★★★ 幻想的でとても好き。パロディ化された作品で見知った。オリンポス神話を想起されるような悠久の時の流れ。まさに夢のような光景。 第二夜 ★★★ 江戸と明治の狭間に生まれた漱石。そんな漱石が生きた時代を抽象化したような夢。 第三夜 ★★★★ これは怖い。誰もが一度はふと思い至る、因果応報の逸話のような夢。 第四夜 ★★ 中国の奇怪譚のような印象。 第五夜 ★ 中国春秋時代の物語のような。 第六夜 ★★ 鎌倉の仏師・運慶が明治まで生きている理由。廃仏毀釈の時代が投影されたような夢。

    0
    投稿日: 2021.06.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    わかったようなわからないような、、 でも読んでてなんか頭が鍛えられる、、、 死や病気と向き合った話が多かった。 文鳥の細かい表現の仕方、読者の視点の写させ方は秀逸だったように思う!

    1
    投稿日: 2021.04.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    文鳥…死んじゃったのお手伝いさんのせいにしてるけど、あなたのせいだよね?明らかに自分が悪いよね?他責にして終わっちゃったよ…!という不思議な本でした…

    1
    投稿日: 2021.04.02
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    「夢十夜」の印象が強い。 夢の形式で描かれた短いエピソードたちだが、夢といいつつ、怪奇譚に近い雰囲気のものが多い。そのじっとりした質感は、まさに悪夢の感触かもしれない。 この話たちはどこから生まれてきたのだろうか?と不思議に思う。子どもの頃に読んだ「学校の階段」に紹介された怪奇譚の読後ともどこか共通する。 夢は誰でも見るし、じっとりしたこわさもなぜか、経験したことがある人が多いようだ。そのこと自体も、なんだかこわい。 夢の不気味さ・不思議さに気づく作品。

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    投稿日: 2021.03.21
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    抽象的なものから写実的なものまで、掌編、短編、連作小説・随筆を取り揃えた、夏目漱石博物館のような一冊。 『文鳥』は、愛玩動物を飼っている人にとっては読むのが辛いかも。 『夢十夜』は、他人の夢を覗き込んだような読み心地。分かるかというと分からないけれど、そもそもが理解されるのを前提として書かれた文章ではないと思う。感じるものではないかと。 胃潰瘍での闘病生活を扱った「思い出す事など」も興味深いものの、「永日小品」に二つか三つある、倫敦時代の随筆的作品が良かった。下宿先の家族の描写や生活に漱石流の諧謔が含まれていて、実際は暗鬱な時期だったかもしれないけれど、洒落っ気のある面白味が感じられた。 『夢十夜』は大学のゼミで集中的に取り扱ったので、誇張でなく百回以上は読んだはず。当時は面白さがわからなかったけれど、それから数年経た今読んでみると、うん、まだわからない。

    1
    投稿日: 2021.03.15
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    夢十夜、海に飛び込んでから後悔する話とか、ぶっちゃけよく分からなかった。 ただ、図書室の先生との話題にできて良かった。

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    投稿日: 2021.02.16
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    夏目漱石は学生時代に超有名どころの「こころ」や「坊ちゃん」等を読んだ以来に今回久しぶりに読みました。 当時は夏目漱石はなんでそんなに有名なのだろう?と疑問でしたが、10数年ぶりに読むとその凄さがわかりました。 明治の文豪と呼ばれるだけのことはあります。素人目にも知識量や文才は現代小説の作家と比較できないほどです。 『文鳥』 文鳥の描写が事細かで、文章だけで映像的に想像が出来るほどです。漱石自身の心理描写も面白いです。最初は興味があったけど、段々と世話するのが面倒になって殺してしまうところがなんとなくリアルです 笑 『夢十夜』 「こんな夢を見た。」の冒頭の決まり文句から始まる、怖いのか不思議なのかなんとも言えない怪談話のような作品。 読んでいて思ったのは、小野不由美の「鬼談百景」は夏目漱石のこの作品からアイデアを得たのかも知れないです。 『永日小品』 日々の日記のようなものを寄せ集めた作品です。 『思い出す事など』 夏目漱石の病床における当時の状況を事細かに書いた作品。心理描写が素晴らしいです。夏目漱石の作品では、ほかの文鳥や夢十夜よりも本小説の作品の中では1番読み応えがあり面白いです。 夏目漱石の作品は読んでみて思ったが、昔の書きものとは思えないくらい、現代人が読んでも頭にスラスラ内容が入ってきます。 名作ですので、ぜひご一読ください。

    0
    投稿日: 2020.12.06
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    『夢十夜』 喉元に刺さって取れない魚の小骨。 紙で切ってしまった指先の痛み。 思い出せそうで思い出せない誰かの名前。 そんな些細だけれど強烈な違和感や不快感を、夢として丁寧に発酵させたものが、このお話だと思う。 わりと不気味で理不尽で、そこそこ寂しくて湿っている10の物語。 だって夢だもの。

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    投稿日: 2020.06.07
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    夢十夜の第一夜ってどっかで読んだことあるなと思ったら、高校の教科書か。改めて読むと、読書慣れしてない高校生には中々難しい内容やなぁって。 『思い出す事など』が非常に良い。 死に瀕した者の心理と、その目を通して見た世界。そして病床にあっても明晰な思考は最早憧れる。 とりあえず夏目漱石、生き物飼わない方がいいのは確か。

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    投稿日: 2020.06.07
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    「日が出るでしょう。それから日が沈むでしょう。それからまた出るでしょう。そうしてまた沈むでしょう。 ー 赤い日が東から西へ、東から西へと落ちていくうちに、 ー あなた、待っていられますか」 「百年、私の墓の傍に座って待っていてください。きっと逢いに来ますから」 (夢十夜 第一夜) (個人的)漱石再読月間。短編集の2。 凄すぎて忘れられない。

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    投稿日: 2020.05.20
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    一番読みたかったのは夢十夜。 夢と言うだけあって、ふわふわ掴みどころのないお話が十個。 とてもロマンチックなお話もあれば、ゾッとするようなオチのものまで。 特に第一夜は、ため息が出るくらい美しかった。 夏目漱石って、どうしても文豪!というイメージが先行して、なかなか手に取りづらかったけれど…文鳥でもそうだけど、描写が美しい部分もあるし、クスッとくるところもある。 長編だとちょっとな…と言う人に、ぜひ読んで欲しいな。

    6
    投稿日: 2020.04.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    短編小説と随想のあいだくらいのものだったり、 日記調のものだったりする小さな作品を小品というそうですが、 夏目漱石のそんな小品を集めた本です。 もともと、昨年の三月に観たのですが、 Eテレ『100分de名著 夏目漱石スペシャル』にて扱われた『夢十夜』に、 理屈を超えたところで、なにか強く惹かれるものがあり、 これを目当てで本書を手に入れて、今回やっと、読んだのでした。 309ページの分量のなか『夢十夜』はたかだか30ページそこそこ。 読み終えてしまうと、 そのあとの200ページ超にまったく期待をしていなかったため、 すこし放っておいたくらいなのですが、 続きを読みだすとすごくおもしろい。 どんな小さな作品でも、夏目漱石をみくびるものではないな、と 恐れ入った次第です。 なんていうか、夏目漱石って人はエリートで文豪というイメージですから、 強い意志で文学をやり抜いた人で、明治ならではの頑固者でもあったのではないか、 なんて勝手に思ってしまうのですが、そうじゃないんですよね。 文学をやり抜いたことはすごいことですけども、 漱石自身もそうであるとしながら、 人間一般っていうものの柔弱な部分を見つめ、 愚かな部分を秘密にせず、露わにすることをよしとしている。 明治時代ならではだなあ、と現代人には受けとめられるような、 男尊女卑の浸透した生活の描写であっても、 出来うる限りのフラットさで女性を描いているふうであるので、 描かれている人間の差別意識だとか階級意識が透けて見えてくる。 「素直に、ストレートに」というような姿勢が 漱石のベースにはあるなあと読み受けました。 イギリス留学時のいっときについての小品もありますし、 猫(吾輩は猫であるのモデルですね)が死んだときの小品もあります。 その他、明治の頃の情緒、生活感などを感じることができます。 そんなところで驚くのが、 当時の思想や哲学に、現代に十分使えそうなものがあることでした。 漱石くらいのエリートですから、 洋書をたくさん読んでいます。 舶来品として、西洋で出版されてからそれほど長いタイムラグもなく 漱石たち文化人や学生たちは吸収していたのかもしれない。 ……まあ、わかりませんが。 たとえば、こんなのがあります。 血を吐いて長く静養した43歳前後のころに書きとめた 『思い出す事など』という小品集での23章目にあたるところなんですが、 ____ 余は好意の干からびた社会に存在する自分を甚だぎこちなく感じた。 ____ から始まっていく洞察であり思想であるところが、 僕にとっては非常に共感するものだったのです。 「義務」と「好意」についての話なんです。 ____ 人が自分に対して相応の義務を尽くしてくれるのは無論有難い。 けれども義務とは仕事に忠実なる意味で、 人間を相手に取った言葉でも何でもない。 従って義務の結果に浴する自分は、 有難いと思いながらも、 義務を果たした先方に向って、感謝の念を起し悪(にく)い それが好意となると、 相手の所作が一挙一動悉く自分を目的にして働いてくるので、 活物(いきもの)の自分にその一挙一動が悉く応える。 其処に互を繋ぐ暖かい糸があって、 器械的な世を頼もしく思わせる。 電車に乗って一区を瞬く間に走るよりも、 人の脊に負われて浅瀬を越した方が情けが深い。 ____ このあとにも続いていくのですが、 仕事でもなんでも義務でやっていたら干からびてくる、 半分でも好意が混じっていたらあたたかい、と漱石は言うんです。 僕もこの事について同じように考えていたことがあって、 それはモース『贈与論』を解説する本に触発されたものでした。 そのあたりは、本ブログの記事としてもいくつか残っています。 『贈与論』は漱石の死後8,9年後の出版ですし、 その後いつ邦訳されたかはわからないですが、 「干からびた社会」という気付きに繋がる時代の空気みたいなものが、 たぶん1900年前後の何十年間かに世界的にあったのかもしれない。 日本では平成の終わり頃から、 同時多発的にこれが再発生してきているように、僕には見受けられる。 僕はたとえばトレーサビリティにも人の温かみ、 つまりその人の体温や影を受け手が感じるようになればいいのに、 と考えていたのだけれど、 実はそれって比較的近い年代である近代からの温故知新的なのですね。 この、「人を想う」的生活って、 コモディティ化(一般化)したらいいのにと思っています。 なんでそんな「人を想う」ようなライフスタイルがいいの? と問われれば、 そのほうがみんな生きやすくなるから、と答えます。 「一般」だとか、「ふつう」だとか、そういった人たちの生きやすさ。 なので基本的に、 抜き身の刀を手に世界に出て「えいやぁ!」と戦うような人のための思想ではありません。 また、27章目でも、おもしろい思想が出てきます。 オイッケンという学者の説を紹介しながら、漱石なりの解説をするところです。 そこで扱われるのが、精神生活という言葉であり概念です。 _____ (略)オイッケンの所謂自由な精神生活とは、こんなものではなかろうか。 ―――我々は普通衣食の為に働いている。衣食のための仕事は消極的である。 換言すると、自分の好悪選択を許さない強制的の苦しみを含んでいる。 そういう風に外から圧し付けられた仕事では精神生活とは名付けられない。 苟しくも精神的に生活しようと思うなら、 義務なき所に向かって自ら進む積極のものでなければならない。 束縛によらずして、己れ一個の意志で自由に営む生活でなければならない。 _____ これを漱石はこのあと、実際は、精神生活の割合は、6:4だとか7:3だとか、 そうやってみんな折り合いをつけているんじゃないのか、 と現実の所に着地させています。 先ほどと同じように、この思想に関しても、 僕は他律性、自律性という言葉から連想していろいろ思索し、 本ブログにもその形跡が多数、記事として残っていますし、 6:4だとか7:3のところは、 2000年くらいから流行った「自分探し」というものの ひとつの形があるのではと考えていました。 つまり、自分探しとは、自分と社会の綱引きをやって、 「どうやら6:4のポジションが自分には一番ストレスがない」 と見つけることでもあったんじゃないか、というものです。 (そういう種類の自分探しもあったのでは、という話です。) ともあれ、「いや~、漱石と同じことを考えていた」と驚くのですが、 僕の頭が明治のころの時代の思想にしっくりきているあたりがちょっと可笑しい……。 それも、僕の何年もかけた思索が、 この小品集『思い出す事など』のなかにすっぽりはいる程度だというのには 泣き笑いしてしまうなあという感じですね。 漱石はいろいろと作品を残したので、それらに点在しているならまだ好いですが、 ひとつところに収まっているのが、まあ、偶然の重なりみたいでもあって、 不思議な感じもします。 というように、 いつも通りですけども、 僕自身に寄せて読んで考えて、読後のその感想を書いてみました。 まだいろいろ感じる部分、考える部分はありましたが、 ちょっと絞って書いていくと、そこに頭が集中してしまって、 書かなかったことが雲のように散ってしまい残らないものです。 世間的にこの作品がどれくらいの評価なのかはわかりませんが、 僕にはとてもおもしろく、好きな作品でした。

    3
    投稿日: 2020.03.15
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    文鳥の表現が美しすぎる。天才。こんな文章を書く癖にあのような結末に至った自分の責任を下女に押し付けて憤慨する人間臭さもまた良い。

    0
    投稿日: 2019.11.14
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    10/24は文鳥の日 漱石が飼い始めた文鳥の、短い一生を描いた『文鳥』のほか、 夢幻の世界を描いた『夢十夜』などを収録。

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    投稿日: 2019.10.30
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    「夢十夜」は中々に面白かった。 「永日小品」は当時の海外の生活の様子が面白かったし、「思い出す事など」は病気に際す自己と周りの変化が興味深かった。当時においても随分と博識な人だったのだろう。

    0
    投稿日: 2019.01.07
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    久々に気晴らしにと、小説を読んでみた。 10個の短編で、それぞれ最後の方にハッとする展開に持って行く。ただ、全体的にフワフワしていて、夢の話だろーと残念なことに上手く感情移入できなかったので、あまり楽しめなかった。

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    投稿日: 2018.05.17
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    夏目漱石のエッセイ集だと思われる。なので起承転結はなく、日常の思ったこと、感じたことがつらつらと書かれている。 夢十夜は、改めて夏目漱石の書く文章が美しいことを教えてくれた。

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    投稿日: 2018.02.10
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    『死んだら、埋めて下さい。大きな真珠貝で穴を掘って。そうして天から落ちて来る星の破片を墓標に置いて下さい。そうして墓の傍に待っていて下さい。また逢いに来ますから。…百年、私の墓の傍に坐って待っていて下さい。きっと逢いに来ますから。』 起きている間、創作や空想に頭をうんと使っていると、眠りについてからもやたらリアルな悪夢にうなされる。そしてその夢日記を文学に昇華させるとこうなる。

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    投稿日: 2018.01.31
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     再読。  解説にある説明を要約すると、ここに収められているのは「小品」であり、「小品」とは「短編小説と随筆との中間に広がるあいまいな領域」ということになる。  全くの「虚構」による作品(夢十夜)や、いわゆるエッセイといわれるもの(文鳥、永日小品、思い出すことなど、等)、そしてその中間と思われるもの(手紙)などが収められている。  とにかく漱石の文章が僕は大好きなので、それが虚構だろうとエッセイだろうと私小説的なものだろうと、どれを読んでも気持ちが良いのである。  また、読んでいると、漱石が生きていたあの時代(明治)の人々の息吹、生活習慣、文化等が鮮明に脳裏に現れてくる。  8月24日の「大吐血」前後、漱石が病の床に伏している状態を描いた随筆を読んでいると、つい先日同じように病院のベッドに寝たきりのまま、ついに最期を迎えてしまった僕の父のことも重ねて思い出され、なんとも言えない感情が湧いてきてしまった。  そういえば、ずっと夏目漱石の全集が欲しいなぁと思っているのだが、なかなか手を出せないでいる。  ちくま文庫からは1万円しない価格で出版されているのだが、評判が良いのはやはり岩波文庫から出版されている全集である。  ただ、これが3万円以上もするのだ……だれか買ってくれませんかぁ?

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    投稿日: 2018.01.04
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    夢十夜、幻想的で昔話のような怖さもあり、やはり何度読んでも良い。映像的。 永日小品の「行列」が一番面白かった。 「思い出すことなど」夏目漱石の私生活、大病の様子や生死に関する不思議な心持ちが綴られていて、興味深かった。

    1
    投稿日: 2017.11.07
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    ふと、読みたくなるときがくる。 幻想的で、詩的で、でもどこか仄暗くて。 文脈に余白が多くて、自分の気の持ちようで、様々の解釈を楽しめる。 筆者はなにを思い、この短編を紡いだのか。 知りたいような、知りたくないような。

    0
    投稿日: 2017.10.23
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    文鳥と夢十夜を同じ一冊にまとめた編集者は天才ではないかと思う。文鳥については圧倒的な現実感、かつて存在した文豪がまごうことなき「一人の人間」であったことを示す物語。そして夢十夜は妖艶かつ冷たい文章がまさに夢の中にいるかのような美しさ/儚さを感じる。これを一冊にするとは。

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    投稿日: 2017.10.23
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    「文鳥」と「夢十夜」のほかにもいくつかの小品を収録した漱石の短編集。 きっと誰もが知ってる有名どころではないですが、私小説と随筆の間のような作品が多く存分に楽しめました。 でもいっちばん好きなのは夢十夜ですね。 こんな夢を見た。っていう冒頭がたまらなく好き。 特に好きなのは第一夜。 死んだら、埋めて下さいーーから始まる女のあの言葉。 「百年待っていて下さい」と言う思い切った声。 幻想的で艶やかで甘美で、あぁもう本当とても素敵。 思い出すことなど、で綴られていた、漱石の闘病記のような作品も趣深くて良かったです。 死を眼前にするとあらゆるものが長閑で安らかになるんだなぁと。 末尾におかれる漢詩もちゃんと味わえたら良かったのですが難しかったですね。

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    投稿日: 2017.08.20
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    夢十夜が好き。あとは短編といえど全体のボリュームが多く読むのに手間取った。多分同じようなこと思った方が多いはず笑

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    投稿日: 2017.07.30
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    「思い出す事など」の五で面白いなと思う表現があった。 。。実生活の圧迫を逃れたわが心が、本来の自由に跳ね返って、むっちりとした余裕を得た時、。。 むっちり、をこうやって使うのか~、なんだか良いなぁと印象に残った。むっちり…あまり普段使わないけど癖になる言葉だな。そして美味しそうだ。からの妄想↓ {空想喫茶店 *本日のデザート} 「むっちりとしたババロア 蜜柑粒入り」 「むっちり濃厚ミルクプリン」 「むっちり詰まった枇杷ゼリー」 …むっちりがゲシュタルト崩壊なカフェ。

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    投稿日: 2017.06.11
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    途中何度か読むのをよそうかと思った。「夢十夜」はまあところどころ印象に残るものもあったが、「永日小品」というのがいただけない。背景も何も分からず、いったいぜんたい何が言いたいのかさっぱり分からなかった。けれど、「思い出すこと」に入って状況が変わる。漱石のドラマなどを見ていたこともあり、胃潰瘍を患って寝込んでいる様子などもよくイメージできた。中で最も印象に残るのは、医者たちの会話を聞いている件だ。医者は漱石には意識がないと思っている。だから「先は短いだろう」などと枕元で話している。漱石は実はちゃんと意識があってそれを聞いている。そして、のちに文章に著しているわけだ。これはちょっとすごい話だ。いわゆる植物状態の人も、出力ができないだけで入力はあるのかもしれない。そうすると、自分の横で人が話しているのを聞いている可能性もある。それって、当事者からすると大変な苦痛なわけだろうけれど、なんだかすごいことで、もし万が一、何らかの技術革新で出力が可能になって、それまで感じてきたことを吐き出すことが出来たなら・・・などと、漱石を読みながら考えてしまいました。

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    投稿日: 2017.05.22
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    (内容) 人に勧められて飼い始めた可憐な文鳥が家人のちょっとした不注意からあっけなく死んでしまうまでを淡々とした筆致で描き、著者の孤独な心持をにじませた名作『文鳥』、意識の内部に深くわだかまる恐怖・不安・虚無などの感情を正面から凝視し、〈裏切られた期待〉〈人間的意志の無力感〉を無気味な雰囲気を漂わせつつ描き出した『夢十夜』ほか、『思い出す事など』『永日小品』等全7編。

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    投稿日: 2017.03.03
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    7短編を収録し昭和51年に文庫化、85刷とはすごい。 初出は次のとおり 「文鳥」 明治41年大阪朝日新聞、同年「ホトトギス」に転載 「夢十夜」 明治41年東京朝日新聞・大阪朝日新聞 「永日小品」 明治42年東京朝日新聞・大阪朝日新聞 「思い出すことなど」 明治43年東京朝日新聞・大阪朝日新聞 「ケーベル先生」 明治44年東京朝日新聞・大阪朝日新聞 「変な音」 明治44年東京朝日新聞・大阪朝日新聞 「手紙」 明治44年東京朝日新聞

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    投稿日: 2017.02.05
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    短編ものを好きになるきっかけとなった本。高校生の頃、国語の授業で読んだ第一夜がどうしてもまた読みたくなって購入。映画のように読める。

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    投稿日: 2017.02.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    文章が良い。 「永日小品」あたりのショートショートは一気読みがつかれるので、ときどき一話ずつ読むのがよい。 「思い出す事など」は必読。 # 文鳥・夢十夜 ## 文鳥 弟子に押し付けられたように飼うことになった文鳥を可愛がる。 が、今ひとつ熱心に世話をせず、死なせてしまう。冷たさが感じられる。 過去の女と文鳥を重ねるくだりは美しい。なのになぜ殺すか。 ## 夢十夜 一 隣で寝ている女が死ぬ。庭に埋める。花になって帰ってくる。 二 僧である自分が悟りたくても悟れない。無の境地になれない。と思っているうちに目覚ましの音が聞こえる。 三 自分は百年前に男を殺した。殺された男が自分の子供になって負ぶわれている。不気味なことを言う。 四 手ぬぐいを蛇に変えてやるという爺さんを見ながらついていくと、爺さんは川の中に入ってしまい、出てこない。 五 捕虜が殺される前に捕虜の女が馬を飛ばして会いに来る。天邪鬼に騙されて間に合わないと思った女は馬もろとも谷に転げ落ちる 六 木の中に仁王が埋まっているというので、運慶の真似をして鑿と槌を振るってみても何も出てこない 七 いつどこにたどり着くかもわからない客船に乗っている。あまりにも退屈なので飛び込んで死ぬことにする。落ちる途中で後悔するが、海面まで落ちきらないうちに舟はどんどん遠ざかっていく 八 床屋に入って、鏡を通して通りや床屋を見ている。切り終わって外に出ると金魚屋がいる 九 女と幼い子がいる。父親は行方知れず。女は夜中に八幡宮に参り、父親の無事を祈る。しかし実は父親はすでに死んでいる。という話を母親から聞いたという夢 十 女好きの庄太郎が、ある女の後をついていったまま7日経ってから帰ってきた。その間崖から飛び降りないためにたくさんの豚を崖に落としていたが、最後に豚に舐められた。庄太郎は寝込んでしまっている ## 永日小品 元日 雑煮を食べたり鼓をたたいたり歌を歌ったりしている 蛇 叔父さんと鰻を獲りにいったら、蛇が捕れて、蛇が喋った気がした 泥棒 泥棒に入られた次の晩、台所でがたごと音がすると思ったらネズミだった 柿 喜いちゃんがいじわるされた与吉に渋柿をあげて喜ぶ 火鉢 家が寒すぎる 下宿 ロンドンで下宿しているときの話。陰気な女主人と継父とその息子。下宿で働いているアグニスという娘は、女主人と息子の間にできた子なのか。 過去の匂い 下宿を離れた後、まだ下宿に住むKに会いに戻る。アグニスと顔を合わせ、主人たちの過去の匂いを感じていたたまれなくなる。 猫の墓 早稲田に引っ越してから猫が弱って死んだ 暖かい夢 ロンドンで芝居を見に行く。色がなく寒々しい屋外と、カラフルで暖かい劇場のコントラスト。 印象 ロンドンの街を人の波に流されて歩く 人間 御作さんと旦那が美いちゃんのところへ歩いて行く途中、酔っぱらいがおれは人間だと言っていた。 山鳥 漱石のもとへ山鳥などの手土産を提げつつ原稿を持ち込む学生がいた。貧しく病気がちで、漱石から金を借りたが返せなくなった。 モナリサ 井深が古道具屋でモナリザの絵を80銭で買ってきたところ、妻から気味が悪いと言われ、自分もそう思えてきたので屑屋に5銭で売ってしまった。当時はダ・ヴィンチもモナリザもあまり知られていない。 火事 火事を見物に行くが、行く手を阻まれてどこが燃えているか分からない。次の日改めて行ってみても焼け跡すら見つけられない。 霧 二間先しか見えないくらいの濃霧の日にロンドンの街を歩いて迷ってしまう 懸物 老人が亡妻の石碑を立てるために先祖伝来の掛け軸を売る。うまく売れて、掛け軸は丁寧に飾られ、石碑も建てられ、余った金で孫に菓子も買えた。 紀元節 漱石が子どもの頃、爺むさい先生が記元節と書いたのを紀元節と訂正したが、記でもいいと言われた。恥ずかしい思い出となっている。 儲け口 栗や薩摩芋を売って儲けようとしたが、相手にうまくやられて損をしてしまった男の話 行列 書斎の戸が少し開いた隙間から、廊下を、奇妙な仮装をして何度も通り過ぎる子どもたちが見える 昔 イギリス、10月のペトロクリーの谷を歩き、昔に思いを馳せる。 声 強剪定された梧桐を見ると何故か去年死んだ母の声を思い出した。近所の老婆が子どもを呼ぶ声も母の声に聞こえた。 金 金というものを稼いだ方法別に色分けして、使途もその色に応じて制限するべきという持論をもつ知人 心 自分の出した手に釣られて小鳥がその手に乗ってくる。自分は散歩に出たときにある女の顔に惹かれて細い路地をどこまでもついていく 変化 満鉄総裁になった中村の話 クレイグ先生 漱石がロンドンで師事していた、浮世離れしたシェイクスピア研究家 # 思い出す事など 修善寺の大患のこと、そのときの心情が詳しく綴られている。いい文章。まだ43歳なんだよな。 # ケーベル先生 日本に18年いて、もし日本を出ることがあるなら二度と帰ってくることはないというケーベル先生 #変な音 隣の病室の男が深夜に胡瓜をすりおろす音を立てていたときに、自分は朝方、剃刀を研ぐ音を立てていた # 手紙 女遊びをしないということを条件に結婚することになった重吉だが、宿の部屋に置き忘れた遊女からの手紙で女遊びがばれる

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    投稿日: 2017.01.18
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    「世の人は皆自分より親切なものだと思った。住み悪いとのみ観じた世界に忽ち暖かな風が吹いた。」 漱石というと、人間のエゴや近代への皮肉をしかつめらしく語るイメージだったので、人情味あふれる本作とのギャップ(ツンデレ的な)でますますファンになってしまいそう? もし身近な人が入院中で退屈していたら、お見舞いには迷わず本書(特に「思い出す事など」)を持っていくつもり。

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    投稿日: 2016.12.25
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    死の瞬間が、まるでスイッチが切れるようなものだとしたら、瞬間的に無になってしまうものなのだとしたら、それはとても怖い。 その怖さを怖いと書かず、自らの記憶と様子を研究することで表しているのが、逆に怖いのかもしれない。死というものが近くなりすぎてる。 読みづらいですね。 短編集というか、散文集というか。 ものすごく短いお話もたくさん入ってますが、その中には、私には何が何だかよくわからないものも多いです。 夢十夜も、それぞれの夢のお話はわかるのだけど、それが十夜続くこと、全体を見て、だからどうなのかということが、本当によくわからない。 やっぱり私は、ある程度の長さの、ストーリーの筋がはっきりしているものの方がわかりやすかった。

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    投稿日: 2016.05.14
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    朝日新聞での漱石作品「再連載」シリーズは、『門』が終了して今度は『夢十夜』であります。もつとも、短い作品なので、先日既に連載は終了しました。聞くところによると、四月からは何と『吾輩は猫である』の連載が開始するさうです。しかし、『猫』の掲載誌は「ホトトギス」ですよ。もはや朝日新聞の再連載シリーズではないですな。朝日新聞版「漱石全集」の完結を目論んでゐるのでせうか。 さて『文鳥・夢十夜』には表題二作を含む全七篇の作品が収められてゐます。 冒頭の「文鳥」は、「自分」が鈴木三重吉に勧められて文鳥を飼ふやうになつた話から始まります。この文鳥の描写が素晴らしいのですよ。確かな観察眼は、『猫』で「吾輩」の生態を活写した文章で、我我は既に知つてゐます。家人は文鳥の世話を忘れがちです。「自分」も忙しさにかまけて、文鳥を気にしながらも放置することが多い。何だか胸騒ぎがするではありませんか。 「夢十夜」は、各章が「こんな夢を見た」で始まる連作集。幻想文学作家としての夏目漱石が十二分に楽しめます。女の墓前で100年待つた男の話や、背負つた子供が急に重くなる話など、玄妙かつ不気味な味はひを持つたエピソオドが印象に残るのであります。 「永日小品」は、随筆なのか短篇小説なのか、俄かに分類し難い短文が集められてゐます。「元日」「モナリサ」「蛇」「泥棒」「過去の匂い」「猫の墓」「人間」などがわたくしの好みと申せませう。 そして「思い出す事など」。忘れるから思ひ出す、まさにその通り。小林旭の渡り鳥シリーズで、アキラが亡くなつた恋人の事を、浅丘ルリ子に語る場面があります。ルリ子が、さうして彼女の事を思ひ出すわけね、などと言ふ。アキラは「思ひ出す事なんかない」と一見冷たい返事をしますが、その真意は「思ひ出すつてのは、忘れるからだらう。俺は彼女を忘れた事はない。だからわざわざ思ひ出す事もない」といふ事です。キザなのであります。 まあそれはそれとして、本作では所謂「修善寺の大患」を語つてゐます。明治43年8月24日の大吐血の後、三十分間の「死」を体験した漱石。意識が恢復した後の、この旺盛な執筆意欲は何なのでせうか。やはり死期を意識して、これだけは書き記してから逝きたい、との願望なのか。 かかる深刻な内容の作品でも、漱石の諧謔精神は活発であります。生死を彷徨ふ描写なのに、「うん? ここは笑つていいところか?」と読者を惑はすのです。 更に、恩師を語る「ケーベル先生」、病室での不気味な音を訝しがる「変な音」、短篇小説の側面が強い「手紙」が収録されてゐます。 三部作など長篇作品でお腹一杯になつた方も、本書は別腹で十分召し上がれます。美味。 http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-621.html

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    投稿日: 2016.03.30
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    夢十夜 短編で読みやすい。 不思議なお話や怖いお話など様々でしたね。豚のお話が不思議で面白かったです。

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    投稿日: 2016.03.25
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    君と好きな人が百年続きますように。 そんな「ハナミズキ」の世界観。・・・いや、まぁ、逆なんだけどね。「ハナミズキ」が夢十夜の世界観を踏襲しているわけだけれども。 百年の歳月をも超える恋。超浪漫的で、悪くないと思う。

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    投稿日: 2015.08.07
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    不思議な読み物。 夢十夜は以前映像化されたオムニバス映画を観たことがあるのですが、あらためて原作を読んでみると中々面白い出来だったなと。観返したくなりますね。 タイトルの作品以外にも短編がたくさん。 小説と言いますか随筆と言いますか、ここ数冊物語小説が続いていたのでこういった読み物はなんだか新鮮でした。 同じことを何度も繰り返しますが、漱石の文章は本当に美しい。

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    投稿日: 2015.07.15
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    「夢十夜」のような小話風小説もあるが、随筆を集めたような短編集。「思い出すことなど」は漱石が入院し喀血した時の闘病記。 この作品集の中ではやはり「文鳥」が一番の傑作。漱石と同じように、飼っていた文鳥を死なせてしまった子供の頃を思い出した。

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    投稿日: 2015.04.20
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    <夢十夜>目当てで読んだ。幻想的で素敵だった…。第一夜・第三夜・第七夜が特に好き!<永日小品>もすごく良かった。ロンドンの小品は文章全体から薄暗い霧の中のロンドンを感じてどれも好き!中でも「霧」がいい…。あとは「心」。恥ずかしい程文学方面不勉強で、夏目漱石の幻想的小説を知らなかったんだけど…すごく好きだった!後半の<思い出す事など>は、今の自分がはっとするような文章がたくさん出てきて勉強になるなぁ…と。忘れた頃にまた読みたい。

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    投稿日: 2014.10.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『おれが持っているよりも安心かも知れない』 『昔話のような物語を聞きながら、その裏には自分と利害の糸を絡み合せなければならない恐ろしい事実が潜んでいるとも気が付かずに、尾頭もない夢とのみ打ち興じて済ましていた自分の無知に驚いた。又その無知を強いる運命の威力を恐れた。』 『明瞭な知識が、吾人の内面生活を照らす機会が来たにした所で、余の心は遂に余の心である。』 『そうして願わくば善良な人間になりたいと考えた。そうしてこの幸福な考えをわれに打壊す者を永久の敵とすべく心に誓った。』 『ドストイェフスキーは自己の幸福に対して、生涯感謝する事を忘れぬ人であった。』 ・夢十夜、好みなのは第三夜 ・天探女、モナリザ、比較、精神生活にデジャヴ ・空谷子さんにグッときた

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    投稿日: 2014.09.13
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    【本の内容】 人に勧められて飼い始めた可憐な文鳥が家人のちょっとした不注意からあっけなく死んでしまうまでを淡々とした筆致で描き、著者の孤独な心持をにじませた名作『文鳥』、意識の内部に深くわだかまる恐怖・不安・虚無などの感情を正面から凝視し、〈裏切られた期待〉〈人間的意志の無力感〉を無気味な雰囲気を漂わせつつ描き出した『夢十夜』ほか、『思い出す事など』『永日小品』等全7編。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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    投稿日: 2014.08.23
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    夢十夜だけ読んで積んでいたのをようやく全て読みました。四夜辺りが好きです。 でも本当に一番読みたかったのは文鳥で、ぎゅっとつぶしたくなるよーな鳥っこがどんな風に出てくるのかと期待しまくっておったら、ちよちよと可愛かった。 読み終わってみると、「思い出すことなど」が一番おもしろかった。病気のときのおっさんの一人称いい。すーんと入ってきた。

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    投稿日: 2014.07.05
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    思っていたよりも死のにおいがする夢十夜 修善寺の大患についてのエッセイが読めるとは思わなかった~三十分間の死!

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    投稿日: 2014.05.22
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    文鳥 友人に勧められて飼い始めた文鳥との日々。 そして、唐突におとずれる結末。 鳥籠の中の文鳥の描写が見事!です。 とても短い話でありながら、人間の奥底が書かれていると思います。 夢十夜 特に、第3夜が好きです。薄気味悪いんですが 引き込まれていきます。で、あっという間に終わります。

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    投稿日: 2014.05.16
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    夏目漱石の短編集。 ロンドン留学中の小話も嬉しい。 「手紙」の最後の部分のように、ちょっとしたウイットも夏目漱石らしくお気に入り。 ロンドン仕込みなのかな?

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    投稿日: 2014.04.02
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    いわゆる『夢オチ』が嫌いだった私にとって「夢十夜」は、夢オチや幻想的な小説が好きになるきっかけの作品。夏目漱石の長編作品を読むきっかけになった作品でもあります。 夢だから何が起こってもおかしくないと分かっているのに、読むたびに感動してしまいます。

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    投稿日: 2014.03.25
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    高校生の時の夢十夜の授業が一番心に残っているのは、夢十夜が幻想的で魅力的な、まさに夢物語のようなものであるからと私は考えています。 どこか不気味でとても不思議な夏目漱石のファンタジー短編といっても過言ではないと思います…

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    投稿日: 2014.01.27
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    表題作の夢十夜は所々読んでいてぞくりとした。エッセイのような「思い出すことなど」は、予想以上に読みやすく、昔の人も今と同じようなことを考えていることがわかって面白かった。「好意の干乾びた社会に存在する自分」という言葉が心に残っている。

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    投稿日: 2013.12.29
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    ひとまず、表題の「文鳥」「夢十夜」がすごい。 いきなり話はずれるけど、 あらすじや解説では文鳥が死んだのはあくまで「家人のせい」としているが、そこらへんは現代感覚としては「ん?」なところではないのか。 だって漱石先生がもらったのだから漱石先生が世話するのは当たり前でしょうに、昔の女の面影など浮かんだのならなおさら。 それとも一度世話を請け負ったのだから最後まで家人が面倒を見るのが当たり前なのでしょうか。居直りじゃないですか、それは。 それだのに漱石先生ったらまるで自分は悪くないみたいにぷんすこして。 もちろんそういう話ではない、のかもしれない。大事なのは「もののあはれ」だ、たしかに。 でもぼくにはこの「漱石ぷんすこ」がとてつもなくおかしい。 やっぱり昔の人はこの「とぼけ味」を出すのがすごくうまいというか、それが自然に地であるような感じがする。でもってこの「とぼけ味」というのはとても尊いものだなあと思うのだ。 それだけでも救いがあるというか、さっぱりしてるというか。 ・「金」 賃金を労働の種類によって色分けする、という発想がおもしろい。 赤い金、青い金、白い金など。 色分けされたお金は同種の労働で得られた物の範囲でしか使うことができない。例えば機械的に稼いだお金で道徳的なものは買えないようにする。そうすることで融通の効きすぎる金の、領分をはっきりさせるのだって。 ・「依然として余は常に好意の干乾びた社会に存在する自分をぎこちなく感じた。」すごく漱石先生らしい一言。 ・ドストエフスキーの病、癲癇。西洋では癲癇のことを「聖なる病」と呼ぶのらしい。

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    投稿日: 2013.11.29