
総合評価
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powered by ブクログ11篇からなる初期短編集。昭和24〜27年の作品が収められていますが時代や古さは感じません。 どれもうっすら息苦しくうっすら後味悪く、理不尽なストーリーも多いです。 この調子で長編だったら鬱々としそうですが…短編なのでサクサクと読めたのが、安部公房初心者の私にもピッタリだったかも。雰囲気満喫しました。 お気に入りは 「デンドロカカリヤ」「手」「水中都市」「飢えた皮膚」「闖入者」 小石川植物園に、デンドロカカリヤを見に行きたくなりました。
8投稿日: 2025.09.01
powered by ブクログおもしろい!と思ったり 訳がわからない!と思ったり おとぎばなしを聞いている気分になったり ひとつひとつが笑えたと思ったその次には 背筋がゾワ〜と恐怖を感じたり やっぱりおもしろいのでしょうね 不思議な世界の中にも 素敵な文章の数々 次にあげる表現は雪に囲まれた冬の今だから、 なおさら心に響いて残っています。素敵な表現! 「そしてそれらの雪の上に、また新しい雪が重なり、町の表面はなだらかな雪の曲線に覆われてしまって、数日の後、もしくは数時間の後、不意に映写機の歯車に故障がおきたかのように、街全体がぴったりと動かなくなっていた」 「本当の春が近づいていたのだ‥ ある日、雲の割目から、太陽がいたずら少女の ような手をさしのべた。そして泡立つ古い酒を入れた水がめの底に、誤って落とした金の指輪をさがそうとでもするように、静かに町の睡をゆりさました」
46投稿日: 2025.02.13
powered by ブクログある日突然、自分の部屋が他人に占領されたら…。(『闖入者』) まるでロシアによるウクライナ侵攻を予言したかのような作品ですが… どの作品も不条理な設定で、寓意に満ちています。 読むたびに不思議な世界に連れて行ってくれますが、何かゾワゾワと落ち着かなくなる話ばかりなので通勤途中に読むのはおすすめしません。(*´д`*)
10投稿日: 2024.06.16
powered by ブクログ読書会の課題図書。表題作のデンドロカカリヤだけ読む。 ・シュールな不条理小説。時折唐突に読者にタメ口で語りかける文体が特徴的。 ・ほとんどの人は、コモン君に共感も感情移入もできないだろう。彼の思考はあまりに簡略化されている。よく分からない思い込みを勝手に信じ始め、ただひたすらその思い込みと状況に流されている。意志や信念といったものはまるでない。しかしその名前からして、これは大衆のことを揶揄しているように思われる。 ・Kは、政府の代理のようにも描かれている。が、彼の本性はラストシーンだろう。つまり、コレクターなのだ。自分の所有欲を満たすために執念を燃やしているだけだ。デンドロカカリヤは、ぱっと見の派手さもなく人の目を惹くものは何もないが、実は小笠原諸島の固有種であり珍しい学名を冠するという、かなりマニアックな植物で、それを知るのはK植物園長くらいである。価値が分かる人の下、適切な環境を与えられ居場所を得たコモン君は、(彼としては不服だろうが)彼のポテンシャルを考えればまあハッピーエンドなんだろうね。
1投稿日: 2024.05.06
powered by ブクログ現代の寓話とも言うべき短編集。主人公らは人間から変態したり、そもそも人間ではない存在を描いており、その中に著者のユーモアがふんだんに散りばめられている。不条理な展開に振り回されつつも、その中にある様で存在しない大きなメッセージを感ずるだろう。
1投稿日: 2024.04.25
powered by ブクログ安倍公房2冊同時に買った2冊目 一冊目で合わないかもと思って しばらく読むのを後にしようと思ったけど もしかしたら、、と短編ということで いくつか読んでみた かなり文学的 発想力がすごい 短編だから、なんとか食い下がった感。 同じものを見てても 同じものを見てないような感覚なんじゃないだろうか 興味深く感じるけど 私には、今の私には理解できないところが多かった SFでもなく 小説でもなく これはどういうジャンルになるんでしょう? なんとか文学とか言われるものだろうけど 好みからしたら好みではない でも、どんな本も 読み続けられるには、それだけの価値があるし 読む人が少なくても 文字になれば、誰かと共感できるものと思う だから、 好き嫌いはあるけれど その本の良さを 少しでもわかることのできる 読書家になれればいいなぁと つくづく思いました。 今しばらくは、安倍公房さんからは 距離を置いておこうとおもってますが、、、
6投稿日: 2024.04.09
powered by ブクログ不幸な女よ、親切なおれは、おまえのために、 中央委員会だろうと、臨時総会だろうと、 思いつく限りの会合を思いついてやるつもりさ。
0投稿日: 2024.02.06
powered by ブクログ作品はもちろん、解説も面白かった。 手、デンドロカカリヤ、プルートーのわなが特に好き。詩人の生涯は悲しかった。母親。
0投稿日: 2023.12.29
powered by ブクログ『友達』の原題にもなった『闖入者』が抜けてて素晴らしい。 他収録作はシュールレアリスム寄りだが、安部公房作品では相対的に取っ付きやすい部類かもしれない。
1投稿日: 2022.12.08
powered by ブクログ安部公房の作品という感じでとても良かった。この世界に身を浸すことが楽しい。意味や風刺はもちろん私には読み取りきれない。でもそれでもいい、そのまま作品を楽しめばいいと解説に書いてあって楽な気持ちになった。純粋に安部公房の描く世界の美しさと不可思議さと、その文体の見事さに浸って良いのだと思った。
1投稿日: 2022.11.25
powered by ブクログ不思議な話面白かった!って本を閉じるけれどふと寝る前に思い出して、いやそんなことあるわけないかって笑い飛ばせないリアルさ 「手」は心中 いちばんのお気に入りは「闖入者」
0投稿日: 2022.10.21
powered by ブクログ11の無慈悲な短編集 シニカル・ウィット・刹那・苦悩に溢れ あらゆる人間の負の感情を曝け出すも 対極にある無頼な世界に帰結する タイトル2作も情け容赦ない末路を辿るが “何か”を犠牲にする事で救われたような… 無責任な安堵が心を満たした
0投稿日: 2022.06.04
powered by ブクログ安部ワールド。唸るほど詳細で素晴らしい描写と、おぞましく突飛な物語。これをシュールレアリスムというのか前衛的というのかはわからないけれど、読み進めるほどにあぁ天才の書く小説とはこういうものだとガンガン打ちのめされる。付いていけない。
1投稿日: 2021.11.30
powered by ブクログ箱男を数年前に読んだ以来の安部公房。 この人の文章によって思い描く景色は、古いビデオテープに録画した古い映画のような、ざらざらした触感の音声と映像で再生される。 そうして再生された景色も、埃と砂でざらざらしている。 また、この与太話の説得力は何だろうか。 「ショウチュウを飲みすぎると魚になる」とか、酔っ払いの戯言のようなのに、なんとなく「そういうもんかな」と思わせる。 起承転結が夢のようにチグハグで、読み終わってすぐは「なんだこれは」と思うのに、なんとなく腑に落ち…いや落ちないわ。全然落ちない。その腑に落ちなさと不条理が良い。 あまり深く考えない方が楽しく読めるのかもしれない。 ざらざらした貧しい雰囲気と与太話を楽しむには。
0投稿日: 2021.10.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
寓意とユーモア、そしてシュールさが溢れる、安定の安部公房ワールド。 そこには、ふわふわと水中を漂うかのような、不安定さもある。 これを読んでると、形ってなんだろうって思う。 自分が見ているものの形と、その実際の形には乖離があって、一体そのどちらが正しいのだろう。いや、もしかしたらどちらも間違っていて、正しいかどうかなんて、誰にも分かんないのかも知れないな、と言う気持ちになってくる。 闖入者は読んでいて胸糞悪かった。ただ、そのじっとりとした湿度を感じる嫌な読後感は、砂の女含めて、安部公房作品に通ずるものがある…良いな…
2投稿日: 2021.08.15
powered by ブクログ短編集。寓話のようなものも収録されており、読みやすいものが多かった。読解は難しいけど…。「闖入者」が強烈に印象に残った。一人の男のアパートの部屋に不思議な家族がやって来て、その部屋を占領し、多数決で男の給料を奪い、男を酷使するという内容。現実世界で起こり得るように見えるので怖い。
0投稿日: 2021.06.27
powered by ブクログ読書会で紹介された本です。 こちらの表紙は「デンドロカカリヤ」っぽいですが、読んだ本の表紙は「水中都市」っぽいので古いバージョンなのかな。 面白かったです。 「デンドロカカリヤ」「手」「詩人の生涯」「水中都市」が好きでした。 人が植物や魚になったり、世界が凍りついたり水中に沈んだりする、不思議な世界が楽しかったです。水中都市で空中を泳いでみたいです。魚は怖いけど。 「闖入者」はとてもブラックで怖かったです。結末が辛い。 安部公房は寓意があるのかどうかよく分からないですが、このよく分からない感じを楽しむので良いのかなと思います。 解説がドナルド・キーンさんでした。読者に私なりの「解釈」を押し付けるのは遠慮したい、という姿勢、わたしも気を付けていこうと思いました。合掌。
0投稿日: 2019.03.09
powered by ブクログ安部公房は以前別のを読もうとして全く入り込めなかった過去があったので避けてたけど、今回これを読んでみたらすごく面白くてすらすら読めました。 シュールで不思議な雰囲気で、社会や政治への風刺が多い短編集だったかなという印象です。 とんでもなくシュールってわけでもなく入り込みやすい気がします。 後味は全体的に良くはないですね。ハッピーエンドではない…。 『デンドロカカリヤ』が一番好きで、『手』『闖入者』あたりも好きです。 これを機に安部公房作品もっと読んでいきたいなぁ。
0投稿日: 2017.11.15
powered by ブクログ安部公房の短編集で、やはり不思議な世界観が詰め込まれた作品です。砂の女や箱男を気に入った人が読むと、この世界感がついていけない人が多いと思う。最近、小説は安部公房ばかりを読んでいて、その世界感と文体に想像の仕方になんだか変な癖ができてしまった。濃いメタファーの味付け料理で、なんだか舌が飽きてしまったような気がする。安部公房の作品はとても好きなのだけれど、どれも作品の根底にあるものが似ている気がしてならない。これは村上春樹にも感じる感覚。色んな深海に潜っても、見える世界は同じというか。
0投稿日: 2017.01.17
powered by ブクログ私は長編が好みなのだが、この短編集はそれはそれで面白かった。ドナルド・キーンさんの解説に同意。カフカと比較されることが多いし、結末は大抵不幸なのだが、なぜかカフカ作品に漂う救われなさは低め。 それと、作者本人しか分からないことをほじくったり、カフカの影響のあるなしの論議にとらわれず、楽しめばいいに烈しく同意。読書会なるものにも参加し、夏目漱石の「こころ」については解説本なるものを読んでしまったが、その経験を経て、あまり重要ではないと思った。 夢十夜もゆりがなにを意味するかを考えるより、私はその幻想的な光景を頭に描き出す方が好きだ。 でも、この短編集は人間誰でもが持つ性情を大げさに描き出すとどの性質も怖いなぁという感想。 「手」伝書鳩とその飼い主の輪廻転生の関係を描いた作品。なんだか、心に残った。 「飢えた皮膚」は、ただ怖い。 「闖入者」は民主主義の多数決に対する警鐘なのかな?ある日、家族が家や生活、お金を乗っ取り、反抗すると多数決による正義を主張されてしまう。少し怖い。 「鉄砲屋」もどこか実際にありそうな範囲なのが安部作品の怖いところだ。死の商人についての話。
0投稿日: 2016.07.11
powered by ブクログ箱男が個人的に難解だったので少しとっつきにくい印象を抱いていたけれども、この短編集に入っている作品はどれも話の展開がわかりやすく、伝奇的で面白かった。「闖入者」が好き。
0投稿日: 2016.04.29
powered by ブクログ安部公房の一部ドタバタも含むSF中心の短編集。青年が突然、珍しい木「デンドロカカリヤ」に変化する。夜中に突然現れた見知らぬ家族によって家が乗っ取られるなど、わかりやすい恐怖から、世の中が知らぬ間に水の底になって、人間が人喰い魚に鳴ってしまうなど、常識の根本が覆されてしまうものまで、多彩な作品群。 様々な表現が文学的で、理解するのに時間がかかることを除けば、筒井康隆や小松左京を読んできた人にとっては、非常に面白い本と感じるであろう。特に気になるのは、作中人物の思考だと思って読んでいると、急に第三者の視点のような表現が織り込まれるところ。 こういう作品群から、現代文の問題を出されたら、絶対解けない自信がある。 それはそうと、いくら文学的な表現が多くとも、この本全部がエンターテインメントである。面白くて楽しくて恐い。おそらく作者も楽しんで書いていたはずで、そこを踏まえて、ついている解説が結構的はずれではないかと思うのだが、読まなきゃ良いんだな。
0投稿日: 2016.02.12
powered by ブクログ多分初めて読んだ安部公房だったと思う。 ここで無頼派にハマった。 若いうちに読んどいて良かった。
0投稿日: 2016.01.09
powered by ブクログ安部公房の短編集。全体を通すテーマは変形と擬人化といえようか。些か読者を突き放した感は安部作品の特徴といえよう。それが何かは説明せず物語は進み、何を描いているかぼんやり見えてきたとしても、それが何を示しているのかははっきりさせない。それは著者の世界観の作り込みと作り上げた世界への移入が完全なものなため、読者に立ち入る隙を与えないのだろう。 「デンドロカカリヤ」は星新一の「クラムボン」を思い起こさせたが、あちらが童話的なのに対しこちらは寓話的である。しかし何を風刺しているかは筆者にしかわからない。それでよいのだ。何か異次元の世界を描き、読者が一端を垣間見る、それが安部公房作品の楽しみ方でもあるのだから。
0投稿日: 2015.10.21
powered by ブクログ『手』『闖入者』『水中都市』が好き。 三つとも毛色は違うけど、気に入ったのだから仕方がない。 安部公房で始めて手に取った文庫。 動物や植物への変身を物語に組み込んでいることが多く、それが他著者の変身物語と比べて当然のことのように取り扱われている。著者にとって肝心なのは変身そのものではなく、そこから生み出される雰囲気であり、象徴性であったのだろうかと感じた。 常識の破綻を当然とする展開のおかげで、夢を見ているような気分にさせられる。楽しい夢ではないことが多いが、進行のテンポが良いため、夢だからそんなもんだよねとやや強引に納得させられてしまう。 あとがきではカフカやリルケを似た作品として挙げていたけど・・・夢野久作あたりも近・・・くもないかな? いや、目指している方向は違う気がする。もしくはアンナ・カヴァン? それも違う気がする。 まあ類似を探すよりも、作品が醸し出すこの素晴らしい夢の雰囲気を素直に楽しむのが一番。ひとつ読んで気に入ったら片っ端からどうぞ。 自治医大店 田崎
0投稿日: 2015.05.01
powered by ブクログ圧倒的想像力というか空想力! 安部公房の頭の中ってどんなことになってるんだろう。 実存への不安感とシュールさでぐらぐらする、面白い!!
0投稿日: 2015.03.10
powered by ブクログ表題2作。 ひどくシュールな漫画を読んでいる気持ちになる。 水中都市にしても、デンドロカカリヤにしても 「ある枠」をはめて物語を一層意味深くしている。この作者、物一つ眺めてからの創造力が桁外れだ。モノづくりにとってはネタの宝庫かもわかりませんね。
1投稿日: 2014.12.17
powered by ブクログ脳内宇宙です。 いつも誰かに見張られているような視点があり、逃げたり、対峙したり、無視したり、囚われたり。 脳内世界へようこそ。
0投稿日: 2014.07.19
powered by ブクログ父親を名乗る男が奇怪な魚に生まれ変わり街が水中世界に変わっていく。青年が見慣れぬ植物になっていく。等々、阿部公房の傑作短編集。もちろん優れた文学なわけだが、まーぶっちゃけカフカのような世界観がマジキチw
0投稿日: 2014.06.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
≪デンドロカカリヤ≫ 不気味な語り口で綴られた、“コモン君がデンドロカカリヤになった話”。 ぼくらはみんな、不安の向うに一本の植物をもっている。伝染病かもしれないね。植物になったという人の話が、近頃めっきり増えたようだよ。(p.9) “植物になる”ということが、現在の喪失、自殺した人間、精神分裂などのパラフレーズとして使われているのかな。 結末にはゾッとした。 ≪手≫ この物語の展開には思わず唸ってしまった。 かつての伝書鳩“おれ”が、観念化され銅像となり、 さらにその銅像の足首を鋸で切ろうとしている“手” この設定だけでも脱帽したくなるのだが、そこからさらにストーリーが加わっていく。 なんとも言えない読後感を味わった。 ≪飢えた皮膚≫ 貧乏人が金持ち夫人に復讐する話。 夫人が薬物にはまっていく姿がブラックに描かれている。 身体の色が変わってしまう病気というアイディアが安部公房らしい。 ≪詩人の生涯≫ 糸車に巻き込まれた老婆が糸になり、その糸からジャケツが作られる。 買い手もなく彷徨いはじめたジャケツは、詩人である息子の前に立つ。 冬の厳しい寒さと春の訪れを感じさせる文章が印象深い。 ≪空中楼閣≫ 無職の男のアパートの前に貼られていた“空中楼閣建設事務所”の工員募集。 実体のない職業に、採用されたと思い込んだ男はどんどん狂っていく。 ≪闖入者≫ 夜更けに突然やってきて、住み込み始めた闖入者9人家族。 彼らをなんとかして追い出そうと、男は奮闘する。 この設定も怖いな…特に一人暮らしには。 都市伝説とかでありそう。 孤独になっていく現代社会の生への皮肉だと思う。 ≪ノアの方舟≫ 私はノア先生を見捨て、方舟を見捨て、そして村を永久に去ることにしました。今となって、私にねがえることはただ、この愚かなアル中患者に関する伝説が、せめて誤り伝えられぬことをねがうだけでした。 この最後の文章がすべてを語っている気がする。 ノア先生のめちゃくちゃな天地創造論も面白かった。 ≪プルートーのわな≫ 猫に鈴をつけに行くのは誰だ? 安部公房版イソップ童話。 ≪水中都市≫ 魚になるとは、どういうことか? 父親を名乗る男が、魚になっていく描写は、生臭ささえ漂ってくるようで、 想像するとかなりグロテスク。 ≪鉄砲屋≫ 安部公房には珍しい、政治色が濃い作品。 その中でも、“雁もどき”の大群の襲来に備えて銃を売るという、 奇想天外なアイディアで異世界感たっぷり。 ≪イソップの裁判≫ 少し分かりにくかったけど、“噂”というもののいい加減さを皮肉った作品なのかな。
0投稿日: 2013.09.26
powered by ブクログ久しぶりの安部公房。 こ、こわかった・・・。 所収作品 ・「デンドエロカカリヤ」 ・「手」 ・「飢えた皮膚」 ・「詩人の生涯」 ・「空中楼閣」 ・「闖入者―手記とエピローグ―」 ・「ノアの方舟」 ・「プルートーのわな」 ・「水中都市」 ・「鉄砲屋」 ・「イソップの裁判」 以下、まとまらないまま漫ろ書き。 「闖入者」が全集のものと違った気がする。後者の方がすっきりしていて好きだ。怖いけど。 安部公房の作品の怖さは、自分がいかに盲目的に生きているかを気づかされるところだ。 たとえば、作品中よく「赤」を敵対視する人間が出てくる。なんだか大学紛争の時代などを思い起こすが、それそのものは問題ではない。 問題は、その「赤」という思想に対して批判し、排除しようとする側だ。 だいたいにおいて、そのような登場人物は金持ちで権力者で、計算高く口がうまい。彼らは一様に「民主主義」の素晴らしさを声高々に讃えるけれど、公房の作品からあらわれるそれらがいかに粗暴で高慢極まりないか。 相手を貶めることによって自身の正当性を保ち、ふんぞり返るような感じ。 何が恐ろしいって、それが日常的にありふれていることだ。公房が描く世界が、今私たちの世界そのものなんだろうと思う。他者を通じてしか思い至ることができないこと。この場合は読者の目か。 自分も、そうなのだろうと思うと、すごく怖くて不安定になる。 どうやったら目を見開いて生きることができるのだろうか。うーん。 眼から鱗!とかAHA体験!みたいな清々しさは一切なく、ひたすらどろどろとした気持ちを突きつけられる。 でもたまに安部公房を読みたくなるし、読んでよかったと思うんだよな、コレが。 今回一番気になった(気に入った)文章はこれ。 「プルートーのわな」から。ねずみオルフォイオスの台詞。 「困難が君達を強くするのを待つよりほかないのだろうか。」 そうなのかもしれない。
0投稿日: 2013.05.09
powered by ブクログ阿部公房=『砂の女』が私の方程式で、その胸の奥がむず痒いというか、んーと、なんかしっくり来ない怖さというか、んーと、言葉に表し難い複雑さを感じ、よし他の作品はどうなのかと思い、数年前『S・カルマ氏の犯罪』を読んだ結果松田優作並みのなんじゃこりゃー感を得、俺が理解できるのは砂の女だけやなーと思いつつ、またどういう気分からか、ふと阿部氏の本を再び読んでみようと思ったのがコレ。 まあ、勝手に集団で人んち入り込んで『民主主義による多数決の結果、ここは我々の部屋になりましたー、な、お前!』みたいな、そしてその部屋に元々住んでる奴は奴で『お、おう・・・あれ?』って感じの、私には理解できない当時の前衛的な内容で、何と言うか、もうお腹一杯です。 阿部氏の本は分かる人には分かるのでしょうが、やっぱりこの時代の、偏執的な新自由主義批判、こっそり共産主義万歳みたい感がある内容は、面倒臭くてもういいです。ありがとうございました。
0投稿日: 2013.05.06
powered by ブクログカフカ的な作品で理解が難しかったです。断片的には、何かを象徴しているのかなっと思うシーンもあるのですが。。。これを読んで面白いといえる人っているのでしょうか。。。
0投稿日: 2013.03.18
powered by ブクログ短編集。闖入者や鉄砲屋は社会風刺が効いてて面白いけど、表題作の水中都市とかデンドロカカリアのような作品は、カフカの変身以上に話がぶっ飛びすぎててついていけなかった。
0投稿日: 2013.01.20
powered by ブクログ安部公房の初期のメインテーマは、個人というか「実存」なのだと思う。これを寓話として表しているのだが、その個々の小さな構成要素が感覚に訴えかけてくる。 デンドロカカリヤで、コモン君の顔が「剥がれて」植物に変身したり、水中都市での魚への「孵化」だったり、奇妙な感覚を残す。この感覚が何なのかうまく言えないが、安部公房の安部公房たるゆえんだと思う。
0投稿日: 2013.01.05
powered by ブクログある日突然現れた父親と名のる男が、奇怪な魚に生まれ変わり、それまで何の変哲もなかった街が水中の世界に変わってゆく『水中都市』、コモン君が、見慣れぬ植物になる話『デンドロカカリア』、安部短編作品の頂点をなす表題二作に、戯曲「友達」の原形となった『闖入者』や『飢えた皮膚』など、寓意とユーモアあふれる文体の内に人間存在の不安感を浮かび上がらせた初期短編11編。 紀伊国屋、本のまくらフェアで購入。 安部公房の短編集はお腹いっぱいになるな。
0投稿日: 2012.08.28
powered by ブクログ初期の短編集。政治、社会を風刺している作品が多かった。数年後に読み直したいと思える作品が多いから本棚に仕舞うのに向いてる本だと思う。
0投稿日: 2012.08.24
powered by ブクログデンドロカカリヤ あちら側の蠱惑。 諦めということ。 ふわふわ。 詩人の生涯 こういう系がとても好きだ。 闖入者 とんでもなく嫌な話。 すごいイライラしたけど、巻き込まれてなす術もなく、というのは とても安部公房ぽいなぁ。 水中都市 なんとなく第四間氷期思い出した。 最後が好き。
0投稿日: 2012.06.18
powered by ブクログ2012.5.29.tue 【経路】 本会でNさんに借りて。 【感想】 今まで人間そっくり、他人の顔しか読んで無くて、安部公房は「ストーリー展開は無く、ある題について永遠色々な切り口から見つめようとする」という認識で、着想は面白いので勢いで読めるが考えに不快感をもった場合なかなかそこから抜け出せないから苦手な作家だった。 仲良くはなれないけど遠目に見てるぶんには好きな人というかんじ。笑 だからわたしには著書のような短編の方が付き合いやすいみたい。 * にんげんの無力さと、「わたし」が「わたし」たる所以って何? ってことをよく考えさせられた。 特に恐ろしかったのは 闖入者。 あっさりと常識を否定されて孤立し、疲れ果ててしまう絶望感! 安部公房は教訓めいたものは残さず、たんたんと不条理を皮肉たっぷりに記していくから後味悪ーい。笑 すきとかきらいとかじゃなくて、衝撃!って意味で☆4。 【内容メモ】 ■デンドロカカリア •君も被害者 •コモン君、顔が裏返る •女からの手紙、あの人、約束時間 •H植物園長、アルピイエ、地獄の怪鳥 •なんだ、大したやつじゃなかったな ■手 •おれを変形し、おれに運命を与えた「手」。あの男はその「手」の付属物。 •伝書鳩、見世物小屋、剥製、銅の平和の鳩、ピストルの球 •最後の変形を完了した ■飢えた皮膚 •中国 •ブルジョワへの復讐心 •キム、皮膚の色が変わる、阿片 •ハンコ、没落 •おれの皮膚は死の不安に似た冷たさを感じ、暗い緑色に変わっていた ■詩人の生涯 •39歳の老婆 •糸車は疲労を育てるため?糸になった老婆 •労働者として抗議、息子 •ジャケットの数が多すぎる •人は貧しさのために貧しくなる •血。赤いジャケット、息子に •すると彼は、そのページの中に消えてしまった ■空中楼閣 •求む工員。空中楼閣建設事務所 •就活中、待つ •気象台? •猫、案内、国民意志の集結方法? •大人になっても消えない塔? •スト破り、スパイ、海 •アパート、びら男、ナイフ、白い砂、血 •それから今度はもう何も見えなかった ■闖入者 •真夜中の訪問者たち •アパートの住人たちに口悪く悪態 •のっとり •多数決、ファシストめ! •管理人、警察、S子 •キク子、詩人、愛の力、精神上の脱出 •アパートの住人たちへの呼びかけ •ビラ、バクテリア、ビラ散布禁止法 •ついに休んだのだった ■ノアの方舟 ■プルートーの罠 ■水中都市 ■鉄砲屋 ■イソップの裁判
0投稿日: 2012.05.30
powered by ブクログ表題で一番最初に乗っていたデンドロカカリヤはいまいち私には理解できなかった。手、飢えた皮膚、詩人の生涯、イソップの裁判はなかなか面白かった。特に手はらしくない話にも感じるが好き。
0投稿日: 2012.05.20
powered by ブクログ安部公房の短篇集 真っ黒い単行本の方を読みました 私は文庫で揃えているので 「壁」や「R62号の発明・鉛の卵」の中身と被っているものが多くて なんとなく後回しにしていたのですが 久しぶりに読んだらやっぱりうるっとしました この人の水を含んだ砂のようなざりりとした比喩に 堪らない恍惚を覚えます 表題作の「水中都市」と あと「棒」の対になる「なわ」がすてきでした
0投稿日: 2012.03.27
powered by ブクログ(1981.06.06読了)(1973.08.05購入) *解説目録より* 何の変哲もなかった街がある日突然、水中の世界に変ってゆく「水中都市」。ほかに「デンドロカカリヤ」「手」「飢えた皮膚」「詩人の生涯」「空中楼閣」「闖入者」「ノアの方舟」「プルートーのわな」「鉄砲屋」「イソップの裁判」。寓意とユーモアあふれる文体で人間存在の不安感を浮かび上がらせた十一編。 ☆関連図書(既読) 「壁」安部公房著、新潮文庫、1969.05.20 「けものたちは故郷をめざす」安部公房著、新潮文庫、1970.05.25 「飢餓同盟」安部公房著、新潮文庫、1970.09.25 「第四間氷期」安部公房著、新潮文庫、1970.11.10 「反劇的人間」安部公房・キーン著、中公新書、1973.05.25 「榎本武揚」安部公房著、中公文庫、1973.06.10 「人間そっくり」安部公房著、ハヤカワ文庫、1974.10.15 「内なる辺境」安部公房著、中公文庫、1975.07.10
0投稿日: 2012.01.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「デンドロカカリア」 「手」 「飢えた皮膚」 「詩人の生涯」 「空中楼閣」 「闖入者」 「ノアの方舟」 「プルートーのわな」 「水中都市」 「鉄砲屋」 「イソップの裁判」
0投稿日: 2011.05.15
powered by ブクログシュールレアリスム 非現実的であるのに、何故か日常生活に浸透しているような感覚が恐ろしい。 特に水中都市がすきだった。 全体的に陰鬱で一文字一文字重みがあるのに、何故かそれがずくずくと心地よい。 二元性。
0投稿日: 2011.05.14
powered by ブクログ安部工房の初期短編集。 初期と言っても安部公房の世界がある程度完成しており、SF的なものから相変わらずの前衛的な、理解しにくいものまで色々はいっています。 個人的には、一人暮らしの男の家にいきなり多数の謎の人物が侵入してくる「闖入者」、傲岸で厚顔無恥な村のある男が、聖書にあるノアの方舟とは言いがたい結末を送る「ノアの方舟」が、皮肉も混じっていて面白かったです。 短編集なので、深く考えずに軽く読めます、
0投稿日: 2011.04.22
powered by ブクログ「デンドロカカリヤ」「手」「飢えた皮膚」「詩人の生涯」「空中楼閣」「闖入者」「ノアの方舟」「プルートーのわな」「水中都市」「鉄砲屋」「イソップの裁判」の11編収録。 高校時代、課題図書として読んだ。 私が安部公房と初遭遇を果たした本。 シュールでずーんと重苦しい。 デンドロカカリヤでは、主人公が植物になってしまう。
0投稿日: 2011.02.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『デンドロカカリヤ』 『手』 『飢えた皮膚』 『詩人の生涯』 『空中楼閣』 『闖入者』 『ノアの箱舟』 『プルートーのわな』 『水中都市』 『鉄砲屋』 『イソップの裁判』
0投稿日: 2011.02.04
powered by ブクログ<収録作品> デンドロカカリヤ S24『表現』 手 S26『群像』 飢えた皮膚 S26『文学界』 詩人の生涯 S26『文芸』 空中楼閣 S26『別冊文芸春秋』 闖入者 S26『新潮』 ノアの方舟 S26『群像』 プルートーのわな S27『現在』 水中都市 S27『文学界』 鉄砲屋 S27『群像』 イソップの裁判 S27『文芸』 全編を通して、変身という共通項がある。正直カタストロフィは薄い印象がある。デンドロカカリヤはその意味がわかれば何を言わんとしているかがわかるだろうが、今は不明。登場人物は何かしらの歪な情熱に突き動かされて、足下をすくわれるパターンが多いが、勧善懲悪ではないために皮肉が光る。独立した作品として楽しむことはできる。しかし、やはり執筆された時代のエッセンスが随所にあるように思える。 解説はドナルド・キーン。一理あると思えるところが切ない。
0投稿日: 2011.01.14
powered by ブクログこの中に入っている「飢えた皮膚」という作品が私は好き。 植民者でありながら、植民地社会の底辺にいる主人公がある金持ちの女性を食いつぶすようにのし上がり、植民者としてふさわしい表皮を手に入れる、しかしそれでも主人公は餓え続けている、というような話。 植民者階級の女性(植民者と結婚した被植民者女性かもしれない)が消費され、モノ化することによって初めて主人公に愛されるという構図がある。 あとは、「手」というシンプルな寓話作品も私の好みだ。伝書鳩が主人公。
0投稿日: 2011.01.08
powered by ブクログ芸術(物語)と政治(経済)の対立を、両極の部分は風刺しながら、その間に真理を求めようとする作品が多いように思いました。 作品全体に漂う、偏狭な世界への苛立ちが、時代を超えて私たちの嘆きと共鳴します。 文句なく面白い短編集でした。
0投稿日: 2010.11.20
powered by ブクログ小説の内容はかなり難しくて、抽象的で、よく分からなかった。 でも、画一的な社会のなかで、個人を確立することはどういうことか、考えさせられた。 流行とか規則とか知らない間に同じ色に染まってしまう私たち。 あなたとわたしの違いはなんだろう? 突きつけられた質問。 「お前がお前であることを証明できるかい」 この社会の中で、私を知る人が一人もいなかったのなら、 誰がわたしを他人に証明してくれるだろう。 わたしが、「わたしはわたしなんだ」と主張しても、それは「思い込み」と 大勢の人に言われてしまったら?一体、自分は何者になってしまうのか。 他人の評価によってしか、存在しない自分。 集団のなかにいるからこその、存在の不安を描いた作品で、今まで出会ったことのない作品だった。
0投稿日: 2010.09.10
powered by ブクログ短編集ですが、だからといって読みやすくなかったです。 箱男の方が私は読みやすかった。話は神話的なものが多いです。(多分)オルフェウスやイザナギでてきます。もっと神話に詳しかったらもっと意味考えられるのかな。やっぱり長編よりは、安部公房の考えた欠片という感じがしました。そこからでも十分に感じるものがあって、考えます。本は後半につれて加速していく話が多いような気がする。表題のデンドロカカリヤは、実はよくわかりませんでした... 私は長編のほうが好きかも知れません。
0投稿日: 2010.06.16
powered by ブクログこの本は表題の『水中都市』、『デンドロカカリヤ』含め11編の作品が収録されている。初期短編集ということもあるのかないのか、思想的なものがこれでもかというほど見え隠れしている。そう思って読まなければ、いくつかは純粋に読める、筈。 所謂「らしさ」が詰まった作品が多い。そして変身譚ばかり。一見すると難解に思える文章に吐き気を催すのでなければ、入門編としてオススメです。 この人の文章は三回転半捻った後に逆回転がかかって戻ってくるような捻くれ方をしているので、そういうものが面倒ならば見なかったことにする方が吉。 個人的には『デンドロカカリヤ』が一番好きで、冒頭のフレーズがリフレインして離れない。民主主義だの何主義だのと、政治色がばっちり濃い作品ではあるけれども、気色の悪さと性格の悪さは、ただそれだけでこちらをニヤっとさせてくれる。 常識が常識によってひっくり返される構図は、読者が素直すぎると単純に気味が悪いだけなので、そういう意味でも読み手を選ぶ作品に思える。 どうでもいいが、彼の彼女の名前はKなんだが、Kというと『こころ』しか思いつかない発想は貧困すぎるんでしょうか。でしょうね。 うーん、文系大学一年生にオススメ。
0投稿日: 2009.11.10
powered by ブクログだいぶ前に読んだ作品ですが 内容はある日突然町が海に沈んで住民は皆魚ぽい魚類に変わっているというお話.みんな魚に変わっていても会話は出来て自分も町を泳ぎながら結構自由気ままに生活できて,こういう世界設定だけ見てみると結構ファンタジーな話なのかなと思いますが,そこは安部公房.暗さが行間からにじみ出てきて気分が滅入ります. おそらく,多分ですけど,社会の孤独を暗喩しているからだと.資本主義化が進む近現代で個々の存在理由がとわれ誰もが孤独に埋没する.他者は誰もが魚の用に共感を持つことの出来ない世界が来ることを予感したのではないでしょうか. ともかく題名に反して読後断然暗かったイメージで,さすが安部公房と思わせられる作品だった.
0投稿日: 2009.10.25
powered by ブクログ初期の短編集 夢はいつも不条理だけど、現実もいつだって不条理だ 『宙に浮んでも、少しも不自然でないような気がする。』
0投稿日: 2009.10.14
powered by ブクログ不条理の代名詞安部公房の初期短編集。 魚になったり植物になったりの短めの短編が11編ですのでシュールでも比較的読みやすい方だと思います。 深読みしなくても人間存在に不安感とか感じてなくても「なんかすごいことになっとるな」と思いながら読めると思います。手に入りやすいし。
0投稿日: 2009.08.27
powered by ブクログ初期の短編集です。 私の好みは、言うまでもなく「飢えた皮膚」です。 初めて読んだときに、衝撃を受け、もう一度読み返してみると、文章の節々にやたら「色」が目につくのです。 カラフルと言うにはちょっと違うような・・・全体的にどんよりくすんだ色を感じました。 もっとも不愉快だったのは「闖入者」。 あまりに不愉快だったので、そこで読むのを辞めようかと思いましたw どう考えても理不尽だし、筋が通っていないのに、「民主主義」と「多数決の原理」という武器を持ち出して、正論のように語る。するとそれが自然と正論のように思われてきてしまうのです。 これとはちょっと違うかもしれませんが、小学生の時、係決めで「新聞係」がやりたかったのに、一番最初に学級委員に推薦され、私の意見も無視して勝手に多数決で決められてしまったことを思い出しましたw 表題作である「水中都市」は突拍子もない物語なのだけれど単なるヘンテコ物語ではないところが安部公房。 最初はなんという気持ち悪い魚だろう・・・と思っていたのに、逮捕される時にはなんだか寂しくなってしまいました。 それにしてもこの表紙の絵は素敵ですねえ。さすが真知さんです。
0投稿日: 2009.06.19
powered by ブクログ個人的には闖入者が一番面白かった。 どの短編も、背筋がぞっとする瞬間があって、 寓話だけど、2009年現在でもそんな効果を持つ短編ってなかなかない。 さすが安部公房って感じでした。
0投稿日: 2009.05.27
powered by ブクログ初期の短編集。全篇にそこはかとない貧しさが漂っていて、政治色濃厚。登場人物の「変身」をテーマにした作品が多いのが気になった。
0投稿日: 2009.03.04
powered by ブクログ個人的にはかなり好きだが人に勧められるかというと微妙。 安部公房氏のもう一つの短編(中編)集「壁」と比較すると ピリリと皮肉の効いた作品が多いと思う。 安部公房氏の短編はどの作品もとても似たような雰囲気を持っているにもかかわらず、 飽きる事なく読む事ができる。
0投稿日: 2008.11.21
powered by ブクログ一般的な小説を、だるま崩しに例えるなら、 最後にストンとだるまの顔が落ちるものですが、 安部公房のは、最後だるまの顔が爆散して何も残らない感じがあります。 気がつくと、意味を考えようとしている自分しか残らず 物語はとっとと終わってる。 文章はとても読みやすいので、どんどん引き込まれます。 予備知識があったほうが面白そうですが、なくても楽しめました。 他の作品も読みたくなりました。 △デンドロカカリヤ ○手 ○水中都市 ◎飢えた皮膚 △詩人の生涯 ○空中楼閣 ◎闖入者 一番面白かった。 ○ノアの方舟 ○プルートーのわな ○鉄砲屋 △イソップの裁判
0投稿日: 2008.10.01
powered by ブクログ公房短編集。 特に「闖入者」が面白かった!! ある日主人公の部屋に突然やってきた知らない家族。 公房の不条理ワールド、炸裂です。
0投稿日: 2008.05.05
powered by ブクログ短編集。中でも「闖入者」が秀逸。「民主主義」という不可侵的な概念に対する強烈なアンチテーゼとして描かれており、戦後間もなくの作品ながら、現代社会の方がより感じさせられる部分があるのではないかとも思える。 他にも、神話を元にした「ノアの方舟」、父親が魚になり、都市が水に沈む「水中都市」などなど。「変形」をテーマに、11の短編集はどの作品も面白く読めるだろう。
0投稿日: 2008.05.03
powered by ブクログ世の中が水中の世界に変わったり不思議な植物に変形する話など初期短編集。 ただのSFで片付くものではなく当時の社会背景を風刺してるようなのだが、タイトルの2作品は理解に苦しんだ。 変形する話ばかり。公房の作品自体異形のものに変形する話が多い。(だからカフカと並べられるのかな) ギリシャ神話の起用も多かった。
0投稿日: 2007.01.09
powered by ブクログこの人の書く話はとにかく精神力が必要なので、短編集はやはり読みやすいですね。"デンドロカカリヤ"がかなり私好みな話でした。おもしろすぎます。どうしてこういう発想が出てくるんだろう。安部さんの本を読むといつもそう思います。
0投稿日: 2006.04.27
powered by ブクログ秀逸な短編集。特に表題作でもある「デンドロカカリア」の文章が好きで、どきどきが止まらなかった。立派な安倍中毒だ。
0投稿日: 2006.01.24
powered by ブクログコモン君はデンドロカカリヤに なってしまったんだ。 デンドロカカリヤって植物なんだけど つまりつまりね、そういうことじゃないんだよ。
0投稿日: 2005.12.01
powered by ブクログ安部公房の短編集ではこれが一番好き。当時の社会風刺や思想などがもちろんあるのだろうけど、文学作品として現在でも色褪せることはない。安部の発想に驚くばかり。変形譚がいくつかあるけど、<綿>のように疲れてしまった老婆が糸車を回しているうちに老婆自身が指先から<綿>になって糸車へ巻き込まれる『詩人の生涯』という作品が良い。彼女の息子に訪れる切なくそして美しい物語にしんみりとさせられます。
0投稿日: 2004.12.17
