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ようこそ、ヒュナム洞書店へ
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ファン・ボルム、牧野美加/集英社
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総合評価

381件)
4.2
157
125
62
7
0
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    長編小説ですが、短編のように構成されていて一つずつ読んでは考えてしまい、とても長い時間読んでいたように思います。人生うまくいかないなと悩んでいる時にちょうど読む事ができて良かったです。 本書と同様に本屋さんをやってみたいなとか喫茶店をはじめてみたいなという気持ちはあるにはあるのだけれど、踏み出す勇気がない自分が居たり心の病気になってしまっている自分が居たりしてなかなか前に進む事ができない中これでもいいんだなと背中を押してもらえました。 エッセイストの小説というのを初めて読んでみてこういう類の本を探していたんだと気付かされました。この本を皮切りに色々探してみたくなりました。 じぶんのように人生に躓いている方にオススメしたいです!

    24
    投稿日: 2025.11.22
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    じわり、じわり、じわりと沁みる。 登場人物たちの迷いながらも丁寧に今を生きる、無理はせずでも手を抜くことなく、挫折を味わってそれでも日常を考えながらゆっくり歩む。 そんな姿が沁みるーーーー。 最初は本当日常のちょっとしたところを切り取っていたのにそれが積み重なって厚みを増していく楽しさ、美しさがめっちゃ良い 私はスンウが登場した章が1番好きで、その後に来た労働に関する議論の章はなかなか唸らされた。 この作品の登場人物、みんな心優しくて良い。 ただ、名前が混じって、誰が誰か文脈から察する、っていう笑 あと、スンウがタイプすぎた。こんな思慮深い人に出会いたい。 2025.11.22 109

    13
    投稿日: 2025.11.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    p.219 あなたを応援します カリン茶のシーンが良かった。 「わたし、険悪になりそうです。」って台詞が可愛くて、この章だけでも韓国ドラマみたいだった。 ここで言うカリン茶(伝統茶?)ってどんなだろう。韓国行ったら飲んでみたい。 後ろの方の、スンウさんが傷付いたヨンジェと本でコミュニケーションを取ろうとしてるシーンも、愛を感じて良かったなあ。 p.273 コーヒーを淹れる時はコーヒーのことだけを考える この章のミンジュンさんが1番刺さった。 「その代わり、今日自分がやることに全力を尽くす。」 壮大な目標や遠い未来に途方に暮れたら、このページをもう一度読みたいと思った。 総評、いい本でした。

    1
    投稿日: 2025.11.20
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    ヒュナム洞書店のような温かい居場所にいつか巡り会えたらいいなと思いました。 同じ空間に、それぞれ悩みを抱えた人たちがいて、干渉しすぎずに寄り添い合い、前を向いていく姿が本当に素敵でした。 「もっと頑張らなきゃ」と肩肘を張ってしまう日々の中で、自分のペースや方向で歩いていいんだよ、と優しく慰めてもらえた気がします。 私もヨンジュのように、生まれつき良い人じゃなくても、本を読んでいくうちに少しずつ近づけるんじゃないかと思います。 たとえそうでなくても、本は心をそっと落ち着かせてくれる存在だと改めて思いました。 これからもたくさん本を読みたいです。

    2
    投稿日: 2025.11.20
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    長いこと図書館で待って読んだ本 ヨンジュがベストセラーを書店に置かないと決めている、というから、なんという皮肉だろうと思うけど、この本は確実に時代を捉えているからベストセラーになったんだなと思った。 いま、過去の後悔と未来の心配ばかりしている人は多い。後悔と心配に支配されて、いまを本当の意味で生きられないことが苦しい。 「コーヒーを淹れるときはコーヒーのことだけを考える」 -ミンジュンはもう遠い未来を想像したりはしない。彼にとって現在と未来の距離とは、ドリッパーに何度か湯を注ぐ程度の時間に過ぎない。彼が自分でコントロールできる未来はその程度だ。 仕事を通して自己実現をすることが尊い、一生懸命働いて輝いている人がカッコいい。という考え方を否定できない。けれど、それによって自分を否定することになってしまい苦しい。 「仕事に対するわたしたちの姿勢」 -ここでの問題は、労働者が、働く際に自己表現や自己認識の機会を持てないことではなく、逆に、自分自身と仕事を完全に結合させて責任感を持てと要求されることにある (働かない権利 からの引用) 「なんでもないように」 -「夢を追っていて楽しいこともあるだろうけど、夢を諦めたほうが楽しく生きられる確率が高いんじゃないかなと。僕は楽しく生きたいんです」 -「楽しさのない夢は、わたしもあんまりかな。夢か、楽しさか。どっちか選べって言われたら、わたしも楽しさ!でも、夢って言葉を聞くと、今でも心がワクワクするのよね。夢なしで生きる人生。それって、涙なしで生きる人生と同じくらい味気ないと思う。」

    18
    投稿日: 2025.11.19
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    韓国の翻訳小説 まず、翻訳小説と思えんぐらいナチュラルでいい文章やった、訳者すごい! 韓国語の表現って日本語と似てたりするんかな?言われても気づかんレベル 最初の方はまじで退屈で読むの進まんかったけど、最後らへんは大分惹き込まれて面白かった 登場人物の心情変化がすごく詳細に書かれてる わかるなーその気持ちっていうのがうまく言語化されててすごかった 答えがわからん人生の中で、どうにか最善策を模索していこうという登場人物達が現実味あって親近感湧いた すっごい考えさせられる、読書感想文に良さそう ほんっていいですね~

    14
    投稿日: 2025.11.13
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    枕元に置いて毎晩少ーーーしずつ読んだせいか?途中で誰が誰だか分からなくなってしまった。「ヨンジュ」と「ミンジュン」でさえも、「ジュ」がどちらにも入っているので、分からなくなる事も…。そんな感じではありながらも、何とか雰囲気で読み終わりました。 中盤くらい、日本も韓国も同じだなぁ~と思った事や、あと、凄く羨ましい!! 本・本屋を通じてこんなに良い仲間がいる事が。

    9
    投稿日: 2025.11.09
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    ずっと気になりつつ御縁がなかった本書。 やっと読み始めたものの、翻訳本のせいか読みにくさを感じて何度も読むのをやめようか迷ったのが事実。 でも、半分過ぎたところから共感する会話が次々と展開され、没入。 今、出会えてよかったと思えた。 ヒュナム洞書店は生きづらさを抱えた人々がたくさん登場する。そして、人々との会話を通して少しずつ自分に向き合う。 いつも努力していなければならないと自分自身を追い詰めてしまう毎日。 だけど、疲れて自分がこの世で一番無意味な存在なように思える時も。 でも、だから本を読むんだと店主のヨンジュは言う。 「人間って、自分だけが苦しいんじゃないって気づくだけでも、がんばれるの。自分だけが苦しいんだって思ってたけど、実はあの人たちもみんな苦しんでるんだな、って。」 まさしく私も、だから本を読むのだ。 そして、登場人物達の様々な印象的な言葉の中で、今の私に向けられていたのは 「抱えていけないものを抱えていこうとしてたのが間違いだったのよ。ちゃんと生きるっていうのは、ちゃんと整理しながら生きることだって、今回わかった。不安だから、とか、気を使って、とか後悔しそうで、とか言って、整理しないままやり過ごしちゃうことってけっこう多いでしょ。わたしもそうだったけど。でも、もうすっきりした。」 というジミの言葉。そして… 「いい人が周りにたくさんいる人生が、成功した人生なんだって。社会的には成功できなかったとしても、一日一日、充実した毎日を送ることができるんだ、その人たちのおかげで。」 というミンジュン。 私が今絶賛お悩み中の案件がこの言葉に背中を押された。 私がモヤモヤしながら悩んでいるタイミングでこの本に出会えたのは、必然かも… やっぱり読者はやめられないな〜

    44
    投稿日: 2025.11.08
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    とても良かった。ヒュナム洞書店通い詰めたい!! ネトフリの睡眠ガイドの本屋さんすごい好きなんだけど、同じくらいかそれ以上にすきかも! すごく良かった。生きるとは、生きるを毎日つづけることなんだなぁ。 ならば、ネガティブでいるよりも、少しでも自分の心を満足させられるように自分のために生きていたい。 みんな素敵な人たちで大好きだった。 こうやって自分の居場所を自分で作っていけたらいいなぁ。 優しい気持ちになる本だった。大人気なのは頷けるし世界中で翻訳されてるのも頷ける。 さいごの 1日を豊かに過ごすことは人生を豊かに過ごすことだ って文章は覚えておきたい。

    1
    投稿日: 2025.11.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    韓国文学2冊目。前にも思ったけど、日本に文化や感性が似てる?? 仕事辞めるのに背中を押してもらえる一冊(笑)

    1
    投稿日: 2025.11.06
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    (2025/11/05 3h) 本に映画に珈琲に、働き方と人間関係を掛け合わせた作品。大好き。 目次を見て、エッセイみたいな章立てだなあと思ったが、訳者あとがきから元が電子書籍だと知ってブラウザからの読みやすさを考慮しての構成だったのかもと納得。 実在する作品群(是枝監督の映画とか)が挙げられる中で、ヒュナムという町は架空という。実在とフィクションの織り交ぜ方も好い。 著者と登場人物が対話するというメタぽさも好き。 作家との一問一答の章がいちばん好きかも。

    1
    投稿日: 2025.11.05
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    ▼東京外国語大学附属図書館の所蔵状況(TUFS Library OPAC)https://www-lib.tufs.ac.jp/opac/recordID/catalog.bib/BD04058926

    0
    投稿日: 2025.11.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    韓国の小説を初めて読みました。 いろいろな人生があるけど、過去に苦労をしている人ほど、人に優しくなれるのかもと思いました。 「carpe diem」 、「人生をもっといい人間にする空間」、「いい人が周りにたくさんいる人生」という表現が心に残りました。 人を疲弊させるのも、人を救うのも、人なんだなって。 結局は人は一人では生きていけない。自然体で付き合える人間関係が人生を豊かにするのだなと思いました。 たまたま書店で出くわしたそれぞれの境遇の人たちが、自然に対話を通じて心をつなげていく、なんだかふんわりと優しい気持ちになりました。 いい人が周りにたくさんいる人生って素敵だな。そのためには何らかの行動を起こさないとと励みにもなりました。 いろいろな本が言及されていて次の読書にもつながるのが有難いです。

    1
    投稿日: 2025.11.01
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    大好き。 この作者のエッセイ 「毎日読みます」が とても好きで この人の文章にまた ふれたい。と 思い 小説を手にした。 やっぱり心地よくて しみじみと 物語の良さが伝わってきて。。。 満足度の高い読書時間を過ごせた それぞれ個性的で 悩みを抱えていて 実に人間らしい。 そして それぞれが媚びない。 みんな思い思いに自己をしっかり持っている こういう姿勢に 少し羨ましさを感じた 人の目を、感情を過度に気にせずに まんま自分で向き合えたら ストレス減るよなぁって ちょっとドキドキしたり 哀しんだり 考え込んだり 奮い立ったり この1冊で たくさん感じた わざと ゆっくりと、じっくりと読んだ だらだらと展開しないのも 読みやすくて 逆に 読みながら自分の気持ちを整理したり 考えてみたり。 私の 生き方。仕事。。。 ファン ボルムさんの作品を これからも追うぞ〜

    1
    投稿日: 2025.10.31
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    登場人物みんな、心に傷や闇、悩み、問題を抱えていて、それでも毎日生きて、生活していて、そんな彼らのそばにはいつも「本屋」と「コーヒー」があって、そこに居る間は安らぐ。 そんな本屋と店主とバリスタとお客さんや作家さんたちの日常が描かれている。 こんな本屋さんが近くにあったら絶対に常連になっちゃう。 悩んでもいいよ、頑張り過ぎなくていいよって言って貰えてるようで、ホッとする作品。

    1
    投稿日: 2025.10.22
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    小説というよりエッセイを読んでいるような、リアリティがあった。 あまり海外の小説を読まないからか、登場人物も誰が誰やら途中混乱したけど、全体的にゆったり優しい雰囲気で読みやすかった。 店内で講座を開いたり、トークショーをやったり、SNSでコラムを書いたり、すごく精力的なヨンジュが眩しかった。

    1
    投稿日: 2025.10.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ここ1.2年で、おそらく…一番面白かった本。すごく面白かった。ヒュナム洞書店を経営する主人公と、その彼女と色々な関係を築いていく周囲の人たちとの、たわいもない、でもどこか愛おしい日常が描かれた本作。何か、大事件が起こるわけでもないし、もちろん殺人も起きないし、実は悪人でした、的なドンデン返しもない。ただ日々生きるということの積み重ねがある。 タイトルがつけられた短い章でテンポよく構成されているのもすごく面白かった、一章一章独立ひていて短編集のようでもありながら、時系列は一本でずっと流れているので、日々変化していくことも描いている作品。主人と誰か、の関係だけではなくって、誰かと誰かの関係性も鮮やかに描き出す。多様なキャラクタと、纏わる人生模様。自分の人生と同じ人はいないけど、でもどこか、何かリンクする感じ。フィクションの、知らない人の人生なのに、つい自分と重ね合わせてしまう不思議。 涙は流さなかったけど、ほんとうに何箇所もジーンときたし、ぐっときた、、こんな本、中々ない…韓国文学に触れてみたくて図書館で本当に何の気無しに手に取った本作なのですが、、買おうか迷う…きっと、読んだそのときどきでジーンとくる箇所が違うんだろうな、ということも想像します。 最後、主人公がお母さんとの関係は修復されずそのままなところもご都合主義でない、リアルさと人間らしさを感じた本です。人間はそんなに都合よくできてない、複雑怪奇だから愛おしいのです。

    1
    投稿日: 2025.10.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ソウル市内の住宅街にできた『ヒュナム洞書店』。会社を辞めたヨンジュは、追いつめられたかのようにその店を立ち上げた。書店にやってくるのは、就活に失敗したアルバイトのバリスタ・ミンジュン、夫の愚痴をこぼすコーヒー業者のジミ、無気力な高校生ミンチョルとその母ミンチョルオンマ、ネットでブログが炎上した作家のスンウ・・•. それぞれに悩みを抱えたふつうの人々が、今日もヒュナム洞書店で出会う。 本と書店が人をつなぐ物語。とってもよかったです。大好きなヒーリング小説♡

    1
    投稿日: 2025.10.17
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    居心地のよさそうな町の本屋さんとそこに集まる人たちの話。 みんな何かしら悩んでいたりする。それをパッと解決してくれるすごい人が出てくるわけではない。「本はわたしたちを誰かの前や上には立たせてくれません。その代わり、そばに立てるようにしてくれる気がします」というある登場人物の言葉のとおり、そばに立って自分のペースで立ち上がったり歩き出したりするのを待ってくれている、そんな人たち。 本を読んだらいい人になれるという単純なものでもないけれど、本を読むことや読んだ本について誰かと語り合うことってやっぱりいいなと思った。

    10
    投稿日: 2025.10.13
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    毎日ゆったりと流れていく時間。でも少しずつ着実に進んでいる道-- 最後になるにつれて、 登場人物の心が解けていくような成長に共感できた。 また読みたい。

    1
    投稿日: 2025.10.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    韓国の本屋にカフェが併設されていることを初めて知った ミンジュンは&teamのK君で脳内再生されてた コーヒーも本も好きだから、ヒュナム洞書店に行ってみたいと思った 書店主のトークイベンドでの言葉が印象的だった 「私たちはどんな仕事をしても悩むことになると。書店じゃなくて他の仕事をしても悩みは出てくるはずだし、 それとは違うまた別の仕事をしても悩むことになる。私は今のところまだ、書店を運営しながら悩み続けてみようと思っています」 何かを判断するとき、どちらが正解なのかを考えるけど、どちらを選んでも悩みがなくなることはなくて、それがわかった上で判断できるようになったら、ちょっと大人かなと思った 私の人生、誰が見ても大成功!というわけではないけれど、私は嫌いじゃないな、と思えるのが正解だなと思った

    10
    投稿日: 2025.10.09
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    本好きなら本屋さんが舞台の小説は大好物であるという経緯で借りました。 しかし途中で中だるみしてしまい…一旦別の本でリセットさせました。おそらく今の気分ではなかったんでしょう。 人生模索しているけど、模索し続けていくのが人生なのでしょうね。

    11
    投稿日: 2025.10.04
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    市井の人々の肉声をきちんと デッサンして物語に構築した群像劇 ハートウォームというより ソウルフルのほうがしっくりくる

    2
    投稿日: 2025.10.01
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    どんな本?と聞かれたら、迷わずこう答える。 「欲しい言葉を、くれる本」 はじめは、スローペース。 韓国のとある街にできた、本屋さん。 そこから、徐々に徐々に、人を巻き込んでいく。 それぞれの、生きる、悩みと向き合う中で。 ふっと肩の力が抜ける言葉がたくさん出てくる。 本好きさんのための、本好きさんの本。 日本人作家だったら誰の作風に近いかな? 小川糸さんとかかな?なんて空想しつつ読みました。

    16
    投稿日: 2025.10.01
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    自分も今まるで韓国で暮らしていて、近くにはヒュナム洞書店があって…そう感じながら読みました。 小説に出てくる登場人物たちが、日常に悩みながらも、それぞれのペースで前に進んでいる、そこに小さな癒しを感じたり、自分も頑張ろうって気持ちにさせてもらえる、そんな暖かくて優しい小説でした。

    8
    投稿日: 2025.10.01
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    韓国人の著者による昨年の本屋大賞翻訳部門の作品。ある街の住宅地の真ん中に、小さな書店ができた。そこが本作の舞台。訳ありそうな30代の女店主を中心に、アルバイト店員や街の住人や兼業作家など、この書店に集う面々の群像劇。自分のペースと価値基準で働いて生きて幸せを追求する、がテーマか。 懸命に勉強し良い大学に入り良い会社に入り働きづめだった生き方から離脱した人たちの営みの試行錯誤や気づきが描かれている。作中に是枝監督の映画の原作への言及があるが、著者のあとがきにも「めがね」や「リトル・フォレスト」など日本の作品を意識して本作を書いたとあり、日本の読者とも親和性が高いテーマと世界観の作品だ。お隣の国にも、日本と似たような文化を感じた。益田ミリの漫画を読んでいるような読書体験でもあった。 個人的には、この作品が単なるほんわか癒し小説でないところが好感度高い。さまざまなキャラクターの心の内の独白が多いのだが、それが淡々と自分の問題に向き合って考えている内容で良い。問題と言っても、何かドラマチックな問題やトラブルが起こっているわけではない、ただ、世間の基準に沿って生きていると毎日が忙しく自分がすり減っていき幸せがわからなくなるという都会的な現象が取り上げられている。 「◯◯くんママ」と呼ばれていたキャラクターがある章を境に名前で表記されるようになるのが素敵。変化はゆったりと現れる。書店の存続をかけて主人公のヨンジュがイベントや本の売り方やお店のあり方を試行錯誤していく様子も楽しい。大きな成功や大きや展開があるわけではないところが、ドキュメンタリーのようで好き。 各章は短いものの、どの章にも気に入るフレーズがあった。もともと著者はエッセイストということで、思考や哲学や観察を言葉に表すことが得意なのだろう。小説の形をしたエッセイのようにも読める。 p31引用: どのみち正解はひとつしかない。ヨンジュ自身の導き出した答えが、今この瞬間の正解だ。彼女は、正解を抱いて生きながら、時にぶつかり、実験するのが人生だということを知っている。やがて、それまで胸に抱いてきた正解が実は間違いだったことに気づく瞬間がやってくる。そうしたらまた別の正解を抱いて行きていく。それが、平凡なわたしたちの人生。ゆえに、人生の中で正解は変わりつづけるものなのだ。 p.55 「本は、なんというか、記憶に残るものではなくて、身体に残るものだとよく思うんです。あるいは、記憶を超えたところにある記憶に残るのかもしれません。記憶に残っていないある文章が、ある物語が、選択の岐路に立った自分を後押ししてくれている気がするんです。何かを選択するとき、その根底にはたいてい自分がそれまでに読んだ本があるということです。それらの本を全部覚えているわけではありません。でも私に影響を与えているんです。だから、記憶に執着しすぎる必要はないんじゃないでしょうか。」 p.65 もしかしたら、そうやって何時間でも誰かの話を聞いてあげれば、自分も自分の話ができるような気がするからかもしれない。このとき初めてミンジュンは、自分がかなり長いあいだ一人で過ごしているという事実を、事実以上に受け止めた。 p.67 運動し、働き、映画を観て、休む。ミンジュンは今、この単純なサイクルがとてもバランスがよく回っているも感じていた。こんな感じでいいんじゃないかな。こんな感じで生きるのもいいんじゃないかな、と思えた。

    27
    投稿日: 2025.09.28
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    これは、 繊細で優しい人たち 家族の問題に悩む人たち 何度も些細なことで迷い立ち止まる人たち どこにでもいる私たちのような人たちのお話だった。 韓国の小説はもしかしたら初めて読んだかもしれない。翻訳が上手いのだと思うけど、とても読みやすかった。美しい文章。 呼称の使い分けとか親子関係とか韓国ならではと思った部分もあったけど、大部分において、私たちのように悩んだり人を想ったりしているなぁと日本の小説と同じように共感して読めた。 文化が近いからなのか、そもそも現代社会の人類普遍の感覚なのかはわからない。英語翻訳も出てるから、欧米での書評が気になる。 この本を読んで、 (日本では本当に少なくなった)個人経営の書店に行きたくなりました。 ハンドドリップでコーヒーを淹れたくなりました。 自分でも何か文章を書きたくなりました。

    21
    投稿日: 2025.09.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    スンウとヨンジュ、どうなるかな〜と読んでいたら…終盤!! 凄い悶えましたね…! 色んな人々がまた前に進もうともがく物語で本当に素敵な作品でした。面白かった…。 こういう作品読みたいから読書してるところあります。

    3
    投稿日: 2025.09.24
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    ぼちぼちで何か月かかけて読んだけど、後半になるにつれてどんどん良さが出てくる内容のお話だった。 すごく好き◎ ほっこりした。 良かった箇所は秘密メモに。

    3
    投稿日: 2025.09.24
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    総じて、あたたかくまっすぐな本だった。今の時代に人気になるのも頷けるなーと。みんなの背中をやさしく肯定してくれる。 海外書籍で翻訳ということもあって、名前や文章表現に少しつっかかる部分もあったけどなんとか読了。

    2
    投稿日: 2025.09.19
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     唐突に 片岡義男を思い出したのは、エッセイのような香りが途中から感じられたからか。(コーヒーの話題が多いという安易な理由ではない。)  色濃くも、香しさも、強くもないけど、支えてくれる安心感は明確だ。

    2
    投稿日: 2025.09.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

     ヒュナム洞書店の主人公ヨンジュとその周りの人たちの支えあいがうまく描かれていて面白い小説でした。  ヨンジュの言葉で印象に残った言葉があります。「本を開けば、いつでもまた旅に出られるのだから」この言葉を読んだ時、この言葉が自分の心にグサッと刺さりました。主人公が読書好きというのは読んでたらわかるのですが、このセリフはなかなか言えるものじゃないと思ってます。確かに読書するということは旅に出ることなのかもしれません。

    2
    投稿日: 2025.09.12
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    自分の人生を肯定してくれるような素敵な1冊だった。 なかなか自分に自信を持てない人や物事をネガティヴに考えてしまう人には、絶対に勇気を与えてくれる作品だと思う。 特に遅くまで就職活動をしていた私にとっては、ミンジュンの気持ちにすごく共感したし、彼の気持ちの変化から自分も踏み出す勇気をもらえた。 登場人物それぞれの良い方向への変化が、自分にとってもいい影響を与えてくれてるんじゃないかなと感じた。 これまで、海外の文学作品は言葉の表現が難しくて最後まで読み切れたことがなかった。 けれど、なぜか急にこの本読まなきゃと思って手に取って、読み始めたらあっという間に読み終わってしまった。 私のように海外の作品に抵抗がある人でも、気軽に読み始められる作品なのではないか。 図書館で借りてしまったので、改めて買い直して自分の人生の1冊にしたい。

    8
    投稿日: 2025.09.10
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    登場人物たちそれぞれが人生でつまづき、悩み、揺らぎ、自信をなくしていた。 それでも新しい何かの扉を開け、そこで自分自身を信じてあげる方法を探していく。 夢を叶えたからって無条件に幸せになれるほど人生は単純じゃない。 自分の人生を歩むのは自分が初めてだ。 だからあんなにも悩んで当然だった。 あんなにも大切に思えて当然だったし、不安で当然だったのだ。 人生の中で正解は変わり続け、信じようと思う人の言葉を信じればいいのだとこの本は思わせてくれる。 自分を卑下しがちな世の中で歪であることを認め、ささやかに応援してくれるような物語。

    2
    投稿日: 2025.09.08
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    海外作品を読み慣れていないからか最初は独特の言い回しや翻訳文の違和感に戸惑ったけれど、各章がとても短いので分厚い本の割にさくっと読めた。 じんわり心が暖かくなる素敵な作品だった。 色々な年齢、性別の、色々な人生を生きる人々が書店を通じて繋がって、少しずつゆるやかに前を向いていく話。 本編はおやつを摘むような気軽な気持ちで読み終えたつもりだったのに、なぜかあとがきを読んで急に号泣してしまって、私もヒュナム洞書店に救われたのかなんて思った。

    3
    投稿日: 2025.09.08
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    「今」と「周囲の素敵な人間関係」を大切に、一日一日を自分らしく暮らしたいと思わせてくれる本。穏やかで誠実な登場人物たちに、自然と元気をもらえる一冊です。

    4
    投稿日: 2025.09.01
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    様々な人の協力で書店は成り立つという店主奮闘記ともいえるが店主のゆったりとした性格に頑張ってる感じがしない。そして経営が初めてというから大丈夫なのかと思ったら店主前はキャリアウーマンだった。お客さんの人生と店主の人生を織り交ぜながら生きていく指針も書かれていて一言が胸に刺さる。 胸に刺さる言葉をノートに書いて覚えておきたいと思う言葉がたくさんあった本だった。 いい人が周りにたくさんいる人生が成功した人生 社会的には成功出来なかったとしても1日1日充実した毎日を送ることができるんだ。その人たちのおかげで

    4
    投稿日: 2025.09.01
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    登場人物みんなにに幸あれ〜!と言いたくなる作品。 とても自然な描写力で短いドラマ性のお話が続く。 主人公ヨンジュが周りを自然に助け、周りも自然にヨンジュ助けていく。お互いに皆が自分のできる範囲で皆を助けていく。 本屋が舞台だけど本屋を通して物語に色んな立場のキャラが出て来て、彼らは主人公に都合の良い狂言回しではなくそれぞれ人生に悩みを抱えながら生きているので、読者も誰かしらのキャラに感情移入出来ると思う。 比喩が上手くて感情が地の文や表情で直接描写されるのではなく、一連の動作や会話でのやり取りで表されるので静かに伝わってきてこちらの心を動かされる。心にに響く文章が多くてたくさんメモを取ってしまった。 あと韓国の作家さんは初読みだったけど韓国の小説ってちょっと物悲しい雰囲気があるのかなあ。 韓国は日本と進学、就職、恋愛、夫婦関係、思春期親子の関係…と人生の悩みどころも似てて共感してしまう。このテーマ全部が入ってるこの小説もすごくないですか。 「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」も読んだけれど日本人が書くと論文調になってしまうものをこの作家は上手く小説に落とし込んでもいる。 そしてブックカフェいいなあー。 TSUTAYA辺りが展開し始めた当初は買う前の本が食べ物や飲み物で汚れるだのタダ読みだの色々言われてたと思うけど世間に馴染んできたし、実際読書に訪れるとめちゃくちゃ居心地のいい空間なのでこういう本屋広まって欲しいな。 ヨンジュの考える本屋イベントも楽しそう。読書会行ってみたい!

    11
    投稿日: 2025.08.31
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    一言であらわすと、すごく良かったです。 韓国小説は不便なコンビニに続き、お二人目の作者さんです。表紙も素敵なヒュナム洞書店を結構前に積読したままになっていて、2日前から読み始めて最近(読むペースが落ちていて)にしては早い読了でした。 終盤が近づくにつれ、もう少しで読み終えてしまう…と寂しくなり、何度も中断しては読み〜を繰り返してやっと読み終えました。続きが出ないかなあと期待せずにはいられません。

    28
    投稿日: 2025.08.26
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    お休み、欲しくなるときある。 だから私は喫茶店に行く、本読んでぼーっとする。 家でもできることだけど、わざわざ行く。 本屋さんで編み物したりはできないけど、多分似てるんだと思う、行動原理。 でも本が欲しい、だから喫茶店に本を持ち込むし、編み物をわざわざ本屋でやる。 本が繋ぐもののひとつ。 本がいい距離感を保ってくれる、本が自分がここにいる意味を保ってくれる。 それは本屋さんという存在自体もそうかもしれない。 特にこの本屋さんは、滞在することを良しとしてくれる、だからコーヒーがある。 コーヒーというものもすごいものだ、それがあるだけで、寛いでいいよのサインとなる。 つまり私が喫茶店に行く理由と本屋に行く理由がここだと両方叶うんだな、すげえな。 図書館がわりに使うおじさんは特別だとしても、そのおじさんも居心地が良いからここにいた。 ゆっくり安心して、本を読み作業をして休める場所。 そこで過ごす人々のお休みの物語なんだな。 たくさんのことを考え、また考えないお休みの物語。

    3
    投稿日: 2025.08.23
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    中盤からどんどん物語に引き込まれていった。序盤は、韓国独特の名前や名称の仕方に惑わされ、登場人物を何度も確認してしまった。ウシクが出始めた辺りから、読みやすくなりどんどん引き込まれていった。 働き方や今の環境に疲れている人におすすめ。むしろ誰しもがどこかの場面でうんうんと頷くような物語だと思う。こんな書店があったら、私も通ってみたくなる。付かず離れず、程よく心地よい距離感の関係性が良い。

    3
    投稿日: 2025.08.22
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    この小説は、今年一番良かった。 韓国の小説、エッセイ、ドラマ、バラエティー、いろいろみていて、韓国の若者が希望をもてないとか、若者だけでなく中高年もひどい労働環境であることとか、描かれていて、その酷さが今一つ腑に落ちなかったが、この小説でよく分かった。誰かを出し抜かなければならないという環境が、どれほど人を疲弊させるのか。そのうえ、人の顔色や空気をうかがう社会。日本と同じ。 そういう環境におかれて疲弊した人たちが、試行錯誤して、自分の身体と気持ちに向き合えるようになる過程のお話にとても癒された。癒されるお話として読まれているのは納得だし私も癒されたけど、そういう風に消費したくもないくらい素敵なお話。

    2
    投稿日: 2025.08.21
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    ヒュナム堂書店のヨンジュとその周りの人達、それぞれのお話。 未来について考えられなくなったらこの本をまた読んでみるといいかも。誰かの話に気づきが得られそう。予約本で焦って読んでしまったけれどゆっくり手元に置いて気が向いたら読む、という楽しみ方が合っている本だと思う。

    5
    投稿日: 2025.08.13
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    星6つつけたい。 学校でも会社でも、もっと頑張れと尻を叩かれ続ける。 やりたいことがわからない若い人たち。 日本と似ているから、共感できる。 p320 いい人が周りにたくさんいる人生が、成功した人生なんだって。社会的には成功できなかったとしても、一日一日、充実した毎日を送ることができるんだ、その人たちのおかげで。 p339 仕事って、階段のようなものだと思っていたんです。てっぺんにたどり着くために上っていく階段。でも実際には、ご飯のようなものだった。毎日食べるご飯。自分の身体と心と精神と魂に影響を与えるご飯。この世には、急いでかき込むご飯もあれば、心を込めて丁寧に食べるご飯もある。これからは、素朴なご飯を丁寧に食べる人になりたいと思っています。わたしのために。 作中に出てくる本や映画も気になる〜 「目覚めの季節 エイミーとイザベル」 「海よりもまだ深く」 エッセイも読んでみようと思う。 多作でなくていいから、これからもゆっくりいいものを書いてくれたら嬉しいな。

    4
    投稿日: 2025.08.11
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    予約していてずっと読みたかった本。途中で返却。また、チャンスがあれば読みたい。本屋の雰囲気とヨンジュ、ミンジュンの色々考えながら過ごしている様子や優しい感じに癒されながら読んでましたが、ちょっと長いなと思って進みが遅かったです。トークイベントをするところまで。

    11
    投稿日: 2025.08.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    わたしもたくさん「メモメモ…」と思う箇所があった。スンウがミンチョルにまずはやってみろというくところは特によかった。「心を尽くす」というのがミソなんだなきっと。 270ページ前後がとても心に響いた。 本を読む人で本当に良かったと思った作品。 これだから読書はやめられないと思う作品。 是枝監督の作品が登場するなんて!と驚いたけど、あとがきで「かもめ食堂」ばかりか「リトルフォレスト」のような雰囲気の作品を書きたかったとあって、なるほどだからわたしの気に入ったんだなと腑に落ちた。 あー満ち足りた。

    1
    投稿日: 2025.08.09
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    やっと読みました。長い間積ん読してました。ごめんなさい。 時系列に淡々と事象を綴っていくのは、韓国特有のスタイルなんでしょうか? 山場を感じづらく、私には少し読みにくいです。 エッセイ×ドキュメントみたいな小説ですね。

    1
    投稿日: 2025.08.08
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    とても面白かったです。 その理由は 本屋さんという個人的に好きな場所が舞台になっているから、 一人だけでなく登場人物それぞれに共感できるところがあったから、 綺麗な言葉で生き方の参考になる内容が書かれていたから、 だと思います。 こんな書店が近くにあったら、どれだけ心がホッとするんだろうと思いました。 兼業作家のスンウが、高校生のミンチェルに 「先回りして未来を決めちゃダメだ」と言うセリフが印象に残りました。 他にもいいなーと思った文があり、ノートにたくさんメモしました。 時間がたったら、再読して、また癒されたいと思います。

    24
    投稿日: 2025.08.08
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    はじめて読んだかもしれない韓国の現代小説でした。 評判がよいので、図書館で順番待ちが長かったです。 さすが隣の国だけあって、社会のあり方や、人の心の動きが日本とよく似ていて、すんなりと世界に入り込むことができました。 人のこころを解きほぐす、心のつかえを少しずつ減らしていく、その過程にいる人々と、本と、それをつなぐ本屋さんと人の絆が優しい物語でした。

    2
    投稿日: 2025.07.30
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    「だから、本を読むと、いわゆる成功からはむしろ遠ざかるようになると思うんです。本はわたしたちを誰かの前や上には立たせてくれません。その代わり、そばに立てるようにしてくれる気がします。」 なんて優しい文章なのだろう。 凝り固まった心を解きほぐしてくれるような本。 分厚いが短編集で、ずっと物語が続いてほしい、そう思わせてくれる一冊だった。 こんな本屋さんが近くにあったらいいのにな、と切実に思う。 夫婦仲、就職難、ジェンダー、不登校、過労働…いろいろな問題を抱える現代の人たちに優しく寄り添ってくれるような。心の処方箋だ。 韓国の本だが、これは日本か?と思ってしまうぐらい、社会問題が似通っている。 ファン・ボルムさんの頭の中をもっと知りたい!と思った矢先、作中にも出てきた「毎日読みます」が翻訳されているとのこと!!! 図書館で予約が回ってくるのを楽しみに待ちたい。

    6
    投稿日: 2025.07.23
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    ここ最近読んだ本の中で、一番メモを取った箇所が多かった作品でした。 私自身が引き寄せているのかもしれませんが、「生きづらさ」をテーマにした本って、最近多くないですか? きっと、今の世の中の空気感を反映していて、それだけ多くの人に必要とされているということなんでしょうね。 こういう本を読むと、ほっとするんです。 「あぁ、私だけじゃないんだな……」と、安心できるから。 登場人物たちはみんな、何かしらの悩みを抱えています。 だからこそ、きっと読んだ方それぞれに「この人、わかる」と思える誰かが一人はいるんじゃないかなと思いました。 そんな中で、私がいちばん共感したのは、アクリルたわしを編む女性・ジョンソ。 彼女のセリフが、今の私の心境とぴたりと重なりました。 「やってみてわかったんです。手を動かすから雑念がなくなるんじゃなくて、手を動かしながら何かに集中しているから雑念がなくなるんだって。何時間か編み物に集中したあと現実に戻ったら、いいことが二つありました。目に見える結果が生まれること、それと気持ちがすっきりすること。少なくとも編み物をしているあいだは腹が立たないから」 実は最近、私も手芸を始めたんです。(なんてタイミングがピッタリ!) だからこそ、ジョンソのこの言葉がまさに今の自分とシンクロして、深く沁みました。 手芸をしている人は分かると思いますが、縫っている間はそのことしか考えられません。今目の前にある事だけに集中できるんです。 さらに、手芸は、やればやるほど上達しているのが自分でもわかるんです。 一針一針を積み重ねた先に、ちゃんと「完成」というゴールがある。 目の前に、自分の手で作ったものがある。 手芸って、成長と達成感を同時に味わえるんだなぁと実感しました。 毎日ストレス――特に「承認欲求系」のモヤモヤ――を抱えて、うまく発散できずにいる人にこそ、手芸はおすすめです! あぁ、どこかに手芸ができる本屋さんがあればなぁ。 ジョンソのように、交渉次第ですかね。

    45
    投稿日: 2025.07.22
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    なんとか読み終えることができました。が、私には合わなかったです。 少しずつ傷ついた人たちが織り成す日常といったところか。心に刺さる言葉もあったが退屈に感じる場面が多かった。翻訳の問題なのか、少し文章が読みにくく、韓国の人の名前も覚えられなかった。

    13
    投稿日: 2025.07.21
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    この本は、ファン・ボルムさんという韓国の女性エッセイストが書いた長編小説で、韓国で電子書籍として配信された後、紙の書籍で出版され、日本では牧野美加さんという女性によって翻訳されたものです。 30歳代女性の書店主が始めた、ソウルの小さな個人経営の書店である「ヒュナム洞書店」を舞台に、そこに集う人々の心温まる関わり合いが描かれています。 登場人物は、仕事をしている人、仕事を辞めた人、仕事を探している人、自営業の女性、既婚者、未婚者、子供のいる人、いない人、将来に悩む高校生など、様々な人たちがいます。 各々、自分らしい人生を生きようと模索している人たちで、この書店で出会って、お互いに手を差し伸べ合い、さりげない優しさに触れて、次第に自立していく様子が描かれています。 話せる仲間がいること、共感してくれる仲間がいること、それがどんなに有難いことなのかと、つくづく思いました。 ヒュナム洞書店は、「本を売る空間」としてだけではなく、「人との出会いの空間」として存在する素敵な書店です。 自分らしい人生を見つけられないまま、不幸とは言わないけれど、充実感も無く、今の生活に必ずしも満足もしていない、そんな毎日を過ごす人たちに、ちょっと立ち止まって休んでみること、心の中の素直な気持ちに従って生きてみることも大事だよ、と優しく慰め諭してくれるような小説でした。 近くに置いて何度でも読みたいお薦めの1冊です。

    9
    投稿日: 2025.07.20
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    韓国旅行での読み物 初めて韓国の小説を読んでみた! とても優しかった 立ち止まったり休んだり、でも何かを続けること、自分に嘘をつかないこと、人を敬い、自分を労ること 当たり前のことだけど、やっぱりこういうふうに改めて文章化されると心安らぐなと思った。そして雰囲気作り上手いなと思った、とても穏やか。そして私登場人物多いとこんがらがる系で、その上みんなよく分からんカタカナ名前なのにみんな覚えられたのすごいと思った こんな本屋家の近くにあったらどんなに良いか そして映画大好きだから、映画の話もちょっと出てきて楽しかった(是枝先生苦手だだだけど、もう一度みてみるのありだなと思った

    2
    投稿日: 2025.07.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『この小説にはわたしの好きなものが詰まっています。 本、町の本屋さん、本で読んだ良いフレーズ、思考、省察、思いやりと親切、互いの距離感を保てる人同士の友情とゆるやかな連帯、成長、率直で深みのある対話、そして、いい人たち』    ー筆者 ヒュナム洞書店行ってみたい このやさしい照明の中、ヨンジュやミンジュン、スンウと話したい 押しつけでない温かさが、終始物語を包んでいる 皆んなそれぞれ少しずつ自立して行く 読む時々の心持ちで心に沁みる場面が変わりそう 『親との関係は....こう思ったらわたしは楽だった。誰かを失望させないために生きる人生より、自分の生きたい人生を生きるほうが正しいんじゃないか、って。残念よね、愛する人に失望されるのは。ぐも、だからって一生、親の望むとおりに生きるわけにはいかないじゃない。わたしも一時、 すごく愛してたの。あんなことするんじゃなかった、言うことを聞いておくんだった、って。でもそういう後悔にしても、もう後戻りはできないからするんであって、もし過去に戻ったとしたらまた同じように行動するはずだから」 ヨンジュは路地を見つめたまま言葉を継いだ。 『自分がこうやって生きているのはどうしようもないこと。だから受け入れること。自分を責めないこと。悲しまないこと。堂々とすること。わたしはもう何年も、自分にそう言い聞かせながら自己正当化してるところなの』 『和音が美しく聞こえるためにはその前に不協和音がないといけない、って。だから音楽には和音と不協和音のどちらも必要なんだ、って言うんです。で、人生も音楽と同じだって。和音の前に不協和音があるから、われわれは人生を美しいと感じられるんだ、って』

    0
    投稿日: 2025.07.10
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    初めて韓国(ソウル)に行ったのは四半世紀ほど前になる。その後、韓国の企業と仕事をしたり、韓国ドラマを見たりして、日本人と韓国人の「国民性」に思いのほか違いが大きいなと感じる。 韓国の人は、相対的に人との距離感が近く、自分にも他人にも期待が大きく、ロマンチストで、他人との関係性においてとても繊細だなと感じる。また、大人になるまでの人格形成期をどうやって生きてきたかや、親子の関係性が日本と違うせいか、人生観も少し違うような気がする。 個人的に、自然災害が多い国に生きているせいか、日本人は自分を含め根本的にネアカな人が多い気がしているので(明日何が起こるかわからないから、とりあえず今を、できるだけ自分らしく楽しく笑って生きよう的な)、今作に書かれている登場人物たちのように自分がどう生きるべきかを真剣に迷い悩んで、自分を追い込んで苦しんでいる姿には、共感を覚えるというよりも、「そういう風に思い込んでしまうとしんどいだろうな」というように思ってしまった。個人的な希望よりも、社会や他人の期待に応えたい、「理想的な」人生を送りたいなどのプレッシャーが強そうで、大変そうだなと思った。

    1
    投稿日: 2025.07.09
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    私は「本屋さん」が好きだ。 私の子供の頃には、大型書店は大きな駅前しかなかった。あるのは商店街の「本屋さん」だ。 私の親は私を本屋に連れて行くことを嫌った。 いつも、1時間以上も本棚を前に迷っているからだ。 厳しい視線にさらされながら一冊を選ぶのだが、選び終わった後はいつも寂しかった。 今は溢れるほどの情報の中で、事前に本の概要を知ることが可能となった。 でも、やっぱり「本屋さん」で偶然手に取った本の内容に、思いを馳せることがやめられない。 だから、私は紙の本を扱う「本屋さん」がとても好きだ。 物語は町の「本屋さん」を始めた主人公とその周りの人々のお話。 イベントスペースやカフェがあり、日本の商店街の長細い「本屋さん」ではなさそう。 “本好き”ということでもなく“人との関わり方”の物語だと感じた。 心地良い話なんだけど「書店」「コーヒー」とくると、だいたいこんな感じになるのが、少し気になってしまう。 例えば、「本屋にいると必ずおなかが痛くなる」謎を解くような物語が無いかなぁ。 心地良い、でも刺激の欲しい人には少し物足りない、いいお話でした。

    3
    投稿日: 2025.07.08
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    先にあとがきを読む癖がわたしにはあったりするが、あとがきだけで涙ぐんだ本ははじめてで、読む前からきっと良い本だという確信があった。そしてその通りになった。

    4
    投稿日: 2025.07.05
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    心から、こんな書店があったなら嬉しい。ずっと抱えていたモヤモヤや話さずにいた心の声を代わりに文章にしてもらったよう。本は誰かのそばに立てるようにしてくれると同時にそっと寄り添い、励まし笑わせ支えになってくれるように感じる。自分ではどうにもできなくて落ち込むことや悲しくなることって本当にたくさんあるけどヨンジュのように受け入れる、責めない、悲しまない、堂々とすることを自分に言い聞かせて正当化していこうと思う。人や仕事や本について共感し頷けることが多かった。1番はコーヒーを飲みながら読書する時間が幸せなこと。

    25
    投稿日: 2025.07.04
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    いま、なんだかとても無気力なので、この状態を抜け出すためのなんとなくのヒントをもらったような気持ち。 感謝〜

    2
    投稿日: 2025.06.27
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    韓国の田舎に新しくできた書店と、店主の女性を中心に描かれる物語。 登場人物たちはそれぞれ悩みや迷いを抱えているけれど、物語が進む中で少しずつ癒やされ、前を向いていく。 日本と似たような悩みを持つ人々の姿に共感し、国を越えた人間の共通性にも気づかされる。 静かで温かな雰囲気の中に優しさがあふれる、心に残る作品だった。

    14
    投稿日: 2025.06.24
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    最初はちょっと入りきれていなかったが、途中から共感し始めた。 本を売ろうと努力をしているわけでもなく、バイトで18歳のバリスタ(実はプロではない)を雇用してさまざまな常連さんとの会話。そして本への深い慈しみを感じてくる。 韓国の言葉、例えば日本語なら「おばさん」とかそういった言葉が(ちゃんと解説付きではある)勉強になる。もちろん普段韓国ドラマを見ているからだけど。 小さいドラマの章立てのようにストーリーが繋がって行くが、そのいくつかに人生訓のような言葉がちらばめられている。例えば古代ローマの詩人ホラティウスの詩「carpe diem」(今に生きる)とか。そういった言葉が出るたびに本から離れて考える時間を持てる。 そして主人公の過去が少しずつ明らかになる。 本書が初の長編小説とのことだが素敵な内容だった。続編も楽しみにしたい。

    2
    投稿日: 2025.06.23
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    面白かった。 主人公がたくさんいて、視点がコロコロ変わる系のストーリー。 みんなそれぞれの今を生きていて、それぞれ過去に囚われていて… 今現在、自分が心地いいか。これが最大のテーマかな?と思った 日々が忙しないと、立ち止まって、自分の今の気持ちを考えることがないかも。

    1
    投稿日: 2025.06.23
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    「良い話が苦手」というややこしい自分にも、 珍しくスッと受けとることができた『良い話』。 対峙する問題や、過去の振る舞いへの後悔、どろどろとした感情たち、そのどれもが自身の中にも同じく存在しているスケールのものごとで、迷いながらもそれぞれが選び取っていく選択も、まるでその場にいるような気分で受け取り、前身していく姿に少し背中を押されるような気分だった。 関係ないが、ベストセラーとなったらしい本書、ヒュナム洞書店が実在したら、果たして入荷してくれるのだろうか笑 自分にとってのヒュナム洞書店…探したい!

    2
    投稿日: 2025.06.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ヨンジュとヒュナム洞書店に憧れをもってこの本を読んだ。 〝こんなふうに生きてみたい〟 〝こんなふうに人と関わってみたい〟 この本を読んでこう思うのは、ヒョナム洞書店を運営するヨンジュが私とは違う人生を送っていて、違う仕事の仕方をしていて、そこにどこか憧れがあるからだと思う。 そして、〝この人と共に過ごす時間が好き〟〝この人と話をするのが好き〟というスンウのヨンジュへの思いやヨンジュとの関係はステキでいいなと思った。 〝人生〟〝本について〟〝生き方〟〝考え方〟〝仕事とは〟〝愛情〟… いろんなテーマがこの本の中にある。 納得したり、心に落ちる言葉がたくさんあり、この本を読む前より私の心を豊かにさせていると感じる。 この本の世界観、流れる時間が好きだなと思った。 また読みたい本。

    6
    投稿日: 2025.06.16
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    真面目すぎる人びとの 出来すぎのストーリーが苦しい 著者のあとがきでこれは作者が書きたいように書いた小説ということで納得したけど 「ミンチョルオンマ」などと呼ばれるのって嫌だろうなぁと思う

    8
    投稿日: 2025.06.14
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    韓国ドラマを見ているみたいだった。自分の内にある不安や悩みやもやもやが登場人物たちを通して、少しずつほぐされていく感じ。各話数ページと短いことに最初は戸惑ったけど、そのリズムに慣れたらゆっくりちょっとずつ読むのが心地よくなった。雨の降っている日に、もしくは夜のリラックスタイムに、少しヒュナム洞書店にお邪魔するように読んでいました。肩に入っていた力が抜けて「きっと大丈夫」「やってみるか」って、そっと人生を応援してもらえるような物語。この本に影響されてエコたわしとか編みはじめてしまったし(笑)

    2
    投稿日: 2025.06.11
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    いろんな年代の人が本屋に集まりそれぞれ悩みを抱えている。 そんな人物たちに自己投影して、今を乗り越えたいと思えた。 そんな深い話ではないですが、自分にはそう感じました。

    2
    投稿日: 2025.06.11
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    予約して一年以上待った。 その間、途切れ途切れの情報を盗み読みして勝手なイメージを抱いていた。 古い書店を譲り受けた若い店主が、ヒュナム洞というソウルの古い街に書店を開き、周りのいろんな人がやってきて、何故か悩み事を解決してゆく書店になってゆく。 全然違っていた。 なんか他の本とごっちゃになってイメージしたようだ。このイメージならば、私は2年前のソウル旅でそれに似た本屋を観たと言いたかったのだろう。 古い街でも古い書店でもなく、人情話でもない。店主は空き店舗をリノベして現代的な独立系書店を立ち上げたのだ。中には美味しい喫茶コーナーがあり、店主こだわりの選本と、店主手書きの感想メモが挟まれた本が並び、頻繁に読書会やトークイベントが開かれる。猫の額のような小さな本屋にあるまじき文化の発信基地のようなスペースになっていた。 章ごとに新しい人がやってきて、問題を解決してゆくというよくある話でもなかった。店主とイケメンバリスタ青年と、常連客とその息子と作家さんと、常連客2や3、友だち、やがては元夫の友だちなどもやってくる。彼ら全部ではないけど、多くは人生の途中で何かしら挫折感を抱いている。 誰か、それら問題を癒すスーパーウーマンがいるわけではない。それでもヒュナム洞は「휴(休)ナム洞」にあることが重要で、彼らは無理しない生活の中から自らのスタイルを見つけてゆく。韓国の人たちが、日本人と同じように、何かに追い立てられるように余裕なく突っ走ってきたのだな、ということがよくわかった。 是枝裕和の、あまり有名ではない作品「海よりもまだ深く」が話題になっていて、嬉しかったし、著者は後書きで「かもめ食堂」のような雰囲気の小説を書きたかった、と言っていて嬉しかった。それと、私の20数回の韓国旅行で数回「かもめー」が話題になっていて、如何にこの作品が、我々の想像を超えて隣の国の人たちの深い所にコミットしていたのかを改めて確認した。 店主が寄贈された大量のタワシを捌くために企画したプレゼントイベントのブログ文章の最後にこんなタグ付けをしていた。 #ヒュナム洞書店#町の本屋#町の書店イベント#タワシ使わない人誰もいない#タワシでイベントするなんて#タワシ作った人は誰#金曜日が待ち遠しいです つまり、#を検索ツールとしてではなく、文章への「彩り」として使っている。これって、日本でも流行らないかな。 #ヒュナム洞書店#ブクログレビュー#の使い方#ちょっとしたユーモア#Xでは字数足りないかな#ブクログなら使えそう

    132
    投稿日: 2025.06.10
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    実際の効率とかやる気とかスピードを求められる社会から逃れて、自分を見つめられる人ってどこのくらいいるのか 社会全体がヒュナム洞書店とか、そっち寄りの雰囲気になっていってほしい

    1
    投稿日: 2025.06.10
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    素敵な文章が散りばめてあった 次、134p〜 ゆっくり読みたい本。 読んだ本の記憶がなくても良い、身体に記憶されているものだから。

    1
    投稿日: 2025.06.05
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    読むのに3ヶ月ぐらいかかっちゃったけど、この本はゆっくり大切に読めて良かったなと思う 好きな本屋さん、信頼できる人に毎日少しの時間だけ会いに行く感覚でゆっくり楽しめた 登場人物みんなが干渉しすぎず、それぞれの人生に少しずつ関わりあってやさしい世界が造られていく感覚が好きでした。

    2
    投稿日: 2025.06.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ソウル市内の住宅街にある書店、ヒュナム洞書店は店主が選んだ書籍を並べ、専属バリスタが淹れるコーヒーを飲みながら買った本を読める小さな書店。ここに集う人々の短い物語40で構成される物語。 2024本屋大賞翻訳部門1位、さすが目利きの書店員が選ぶ小説。職種が一緒だという部分でひいき目もあるのかもだが、そこ差っ引いても面白い。 世間を騒がせるような大きな事件は全く起こらないが、社会を生きている個人的には大事件(離婚とか就活とか受験とかSNS炎上とか)の数々が起こって、あたふたする登場人物たち、それでも本屋に来て、コーヒーを吞んで店主やバリスタや常連と交流していくうちに、少なくとも心の内側では解決していく。 書店でなくてもいい、そういう拠り所となる場所がみんなにあれば、この世の中はもっともっと住みやすくて楽しい場所にあると思う。そこは匿名で書き綴られた悪感情とか誹謗中傷で溢れるSNSの世界と真逆の大切な場所にあるんだろうなぁ。

    1
    投稿日: 2025.06.04
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    小説だと知らず、エッセイのつもりで読んだ、が、それほど登場人物たちが自然で、素朴だったということか…(確かに多視点なのでエッセイだとおかしい)。あとがきに著者が『かもめ食堂』のような雰囲気を目指したと書かれている通り、読んでいて心が和み、慰められ、癒される作品だった。進路に悩んだり、燃え尽き症候群になったり、就職難で就職できなかったり。なんとも日本と似た状況。自分を、そして周りの人を大切にしようと思える作品。 p.53 アルムその感じは当たってます(笑)。本を読めば世の中が見えるようになるって言いますよね。 世の中がもっと理解できるようになると。で、世の中が理解できるようになったら強くなりますよ ね。まさにこの、強くなる、ということを成功と結びつける人がいるように思うんです。でも実際には、強くなるだけじゃなくて、同時に苦しくもなるんですよ。本の中には、自分の狭い経験では到底知り得なかった世界の苦痛があふれています。それまで見えていなかった苦痛が見えるようになるわけです。誰かの苦痛がひしひしと感じられるのに、自分の成功、自分の幸せだけを追い求めるわけにいかなくなる。だから、本を読むと、いわゆる成功からはむしろ遠ざかるようになると思うんです。本はわたしたちを誰かの前や上には立たせてくれません。その代わり、そばに立てるとうにしてくれる気がします。 ヨンジュそばに立てるようにしてくれる、という表現、いいですね。 アルム ええ、だから結局は、別の意味で成功することになるわけです。アルムより人間らしくなる、ということですかね。本を読むと、他者に共感するようになるじゃないですか。成功に向かって無限に走りつづけるよう仕向けるこの世の中で、走るのをやめて周りの人に目を向けるようになるわけです。だから、本を読む人が増えれば世の中が少しでも良くなるんじゃないかと、私は思っています。 p.165 子どものころはそれがすごいことだって気づかなかったけど、大きくなるにつれてわかってきたんです。うちの家族は、まるで三人一組のチームで何か競技でもしてるみたいに一致団結して暮らしてたような気がします」 「仲良し家族ね」 「そうですね。でも…・・・・・」「でも?」 ミンジュンはカップの持ち手を軽くトントンと叩いてジミを見た。 「それが必ずしもいいこととは限らないって、最近思うんです。家族はべったりしすぎても良くない、ある程度距離を置くのがいい、そう考えてみてるところです。それが正しいのか間違ってるのかはまだわかりませんけど、とりあえずその考えを抱いて生きてみようって」「その考えを抱いて生きてみる?」 「ヨンジュ店長が言ってたんです。何か考えるところがあるなら、とりあえずその考えを抱いて生きてみたらいいって。そのうち、それが正しいかどうかわかるようになる。正しいのか間違ってるのか、先に決めてしまわないでって。なるほどなって思ったんです。だから、考えを行動に移してみようと思って。別に、何かすごいことをやろうっていうんじゃないんです。ただ、ちょっと距離を置いてみようかなと。しばらくは両親のことを考えないようにしようと思ってます」 p.208 どうせいつかはまた仕事しないといけないわけでしょ。そしたらまた腹が立つこともあるはずで。そのたんびに夏休み、冬休みだけを待ちわびるわけにいかないじゃないですか。私は日常の平和が欲しかったんです。怒りを鎮める能力を手に入れたかった。それで、どうしたら怒りを鎮められるか考えていて、瞑想でもしてみようか、って思ったんです」そこから先の話は、ヨンジュもある程度知っていた。ジョンソが一杯のコーヒーを前にただじっと座っていたのは瞑想をしていたのだということ。ある日アクリルたわしを編み始めたのは、瞑想が難しすぎて別のアプローチを探った結果だということ。たわしが完成したあと本格的に編み物を始めたのは、何かを作るのが意外に楽しかったからだということ。たわしやマフラーを編む合間にそっと目を閉じていたのは、引き続き瞑想をしていたのだということを。 「瞑想をしても雑念は消えませんでした。雑念が消えないから、ずっと腹が立ったままで。目を閉じて呼吸だけに集中しようとしても、あのクソ部長の顔がちらちら浮かぶし、あのクソ主任、じゃなくて今は課長になったアイツのちんたらした歩き方が頭に浮かんで、もうどうにかなりそうでした。これじゃダメだと思って、何かを作ってみることにしたんです。手を動かしているだけでも雑念を追い払うことができるって、どこかで聞いたのを思い出して。やってみてわかったんです。手を動かすから雑念がなくなるんじゃなくて、手を動かしながら何かに集中しているから雑念がなくなるんだって。何時間か編み物に集中したあと現実に戻ってきたら、いいことが二つありました。 目に見える結果が生まれること、それと気持ちがすっきりすること。少なくとも編み物をしているあいだは腹が立たないから」 p.233 でも、どうして考えを変えたんですか?どうして、アリという人の言う幸福が嫌になったんですか?」 「幸せじゃないからです」 ヨンジュはやや上気した顔で話を続けた。 「一生涯かけて何かを実現する、いいことです。でも、アリという人の言っていることが、だんだんこう思えてきたんです。彼の言う幸福とは、最後の瞬間のために長い人生を人質にとられているのと同じだ、って。最後の瞬間の一度きりの幸福のために、生、努力のし通しで不幸に生きていかないといけないんだ、って。そう考えると、幸福っていうものがなんだか恐ろしくなったんです。 自分の生のすべてを、たった一つ何かを実現するために費やしてしまうなんて、あまりにも虚しいなって。だから、わたしは幸福ではなく幸福感を求めて生きようって、考えを変えたんです」「それで今は幸せですか?」ヨンジュは小さくうなずいた。 「前よりは」 「じゃあ、考えを変えて良かったわけですね」 ヨンジュはスンウの顔をじっと見つめた。はたして考えを変えたのが良かったのかどうか、自分 でもまだよくわからないという目で。 「応援します」

    2
    投稿日: 2025.06.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    良かった。 本屋とそれに関わる人々のことを何気なく書いた感じ。等身大の人々の悩みが記されていて共感できる。 ヨンジュとスンウの大人な感じの関係はなんともやるせないがいい感じ。 ミンジュンの仕事に対する考えの変化もとても心地よい。 好きなところは以下。「30秒だけ想像してみてください」は人生のどこかで使ってみたい。 p301 「ただ、ヘルマンヘッセの『デミアン』には、こういう一説もあるの。『永遠に続く夢はない。どんな夢でも新しい夢に取って代わられる。ゆえに、どんな夢でも執着してはならない。』」 「その話を聞くと、こんな人生が許されたらいいなと思いますね。」 「どんな人生?」 「1度目は、ただ流れに任せて生きてみるんです。次は、夢を追って生きる。で、待望の最後の人生は、その2つのうち、自分により合っていたと思う生き方をするんです。すごく楽しく」 p308 「時にはあることを話さなかったこと自体が嘘になる場合もあるじゃないですか。それを話さないことが、普段は全く問題にならないのに、あるときには問題になる、と言うこともあるので」 「どういう時ですか?」 「相手が特定の気持ちを抱くようになった時です。」 p316 初めての人生だから、あんなにも大切に思えて、当然だったのだ。初めての人生だから、私たちは、この人生が、どう終わりを迎えるのかもわからない。初めての人生だから、5分後に、どんなことに出くわすかもわからない。 p349 「想像してみてください。ベルリンで私と一緒に歩いているところを。一緒に本屋も回って、ご飯も食べて、ビールを一杯やっているところを。ちょっとだけ、そう、30秒だけ想像してみてください。30秒差し上げます。」 「どうですか?私と一緒にいるところ、想像するだけでも嫌でしたか?」

    0
    投稿日: 2025.06.01
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    気持ちが落ち着いていくような、好きなタイプの作品でした。いろいろなことがあったあとに、自分の道を模索していく人たちの物語。 こんな本屋さんが、私の住む街にもあったらなぁ!

    2
    投稿日: 2025.05.27
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    登場人物はみんな何かを抱えているが優しさや思いやりに満ちた人たちで、読んでいるこちらも温かく優しい心持ちにしてくれる美しい小説。 厳しい現実に疲れたような人におすすめしたい。

    1
    投稿日: 2025.05.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人生には書店が必要だ。 ヒュナム洞書店はヨンジュが開いた独立系の書店である。ミンジョンというバリスタがいて、何人かの常連客がいる。彼ら彼女らの日々の交流を描いた物語。 ずっと全力疾走を続けることはできない。伝え聞く韓国は頑張り続けることを求められる社会のようで、しかも頑張っても報われないと感じることも多いようだ。登場人物たちも頑張りきれなくなった様子が見られる。仕事、家族との関係、勉強など。一方でヒュナム洞書店は店長であるヨンジュが夢であった書店として開き、ほどほどのペースで運営されていることがうかがえる。何もしないのではない。イベントを考えたり、コラムを書いたりしている。自分に心地よいことを、できることをしよう、そういう空気がこの書店の受け入れる雰囲気を作っているのだろう。 本を読まない、読めない社会であることは韓国も同じようだ。この本の中で提案されている方法はシンプルである。ちょっとの時間でいいから本を開くこと。ベストセラーだから置くのではなく、真心を持って本を薦めること。そのためには町に書店が必要だ。いつでもふと立ち寄れる、ヒュナム洞書店のような場所が。

    0
    投稿日: 2025.05.26
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    人生に疲れたらちょっと休んだほうがいいよね。なかなか休めない人もいるけれど心の安寧をはかるのは大事だよね。 丁寧にコーヒーをいれて本を読みたくなる一冊でした。

    0
    投稿日: 2025.05.20
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    ヒュナム洞書店の店主と集う人たちの心あたたまる物語。 自分を大切にするってこういうことなのかもしれないな。自分の心を受け入れて、満たして、大切に一日を生きること。それは、忙しない日常生活の中でおろそかにしがちだけど、とても大切なことだったんだ。 社会に揉まれながら必死で仕事をこなすことに疲れ切ってしまっては、大切なひとを、大切なことを、大切にできないもんね。 もしかしたら、私はもったいない生きかたをしているんじゃないかしら。世間とか、常識とか、将来のためとか、あまりにも今を犠牲にしていないかって。そんなことが頭をよぎる。 人生に迷うたびに、困難な方の道を選んできた。その方が後悔しないと思ったから。でも…自分の心というものを大切にしてきたのかな。一度立ち止まって考えてみてもいいのかもしれないな。そんなことを思った。 生きてくなかで大切にしたいことがたくさん詰まっていた。

    63
    投稿日: 2025.05.14
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    完璧な人生なんてないけれど、「これでいい」と思える今日はある。 ソウル市内の住宅街にできた「ヒュナム洞書店」。会社を辞めたヨンジュは、追いつめられたかのようにその店を立ち上げた。書店にやってくるのは、就活に失敗したアルバイトのバリスタ・ミンジュン、夫の愚痴をこぼすコーヒー業者のジミ、無気力な高校生ミンチョルとその母ミンチョルオンマ、ネットでブログが炎上した作家のスンウ……。 それぞれに悩みを抱えたふつうの人々が、今日もヒュナム洞書店で出会う。 新米女性書店主と店に集う人々の、本とささやかな毎日を描く。 -------------------------- 結構長文。様々な悩みを抱えた書店主とその周囲の人のお話。 日本でも韓国でも同じような悩みがあるんだなと思う一方、相手の呼び方が韓国と日本では違うのだなと実感。言葉の違いを感じた。 淡々と書店とその周囲の人々とのふれあいから、悩みの解決や前に進む原動力を感じた。こんな書店があったらと思う。

    31
    投稿日: 2025.05.14
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    日常的なストーリーなので、急展開などは、期待しちゃいけない。惰性で読み終えた感じ。 日常で沈んでいる時に、また誰かも同じ時に同じ気持ちになっていると気づかせてくれた本。 人を奮い立たせるのではなく、優しく大丈だよって言ってくれてるような気がした本でした。

    0
    投稿日: 2025.05.10
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    心温まる物語だった。当然ながら本について語る場面がとても多く読んだことのないものがほとんどだったが、リスボンへの夜行列車が登場したのはうれしかった。タイトルも出てこなかったけれど私も大好きな作品なので、「私もそれ読みましたよ」と伝えたくなった。

    7
    投稿日: 2025.05.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    結構分厚かったし、慣れない翻訳本だったので少しビビっていましたが、1つ1つの話しが短いので合間合間に少しずつ読みすすめられました。 私の勝手なイメージですが、韓国は小さい頃からめちゃくちゃ勉強していかに良い大学に行って、いかに良い会社に就職するかで人生が決まると思って生きていると思っていて、読んでいる時も、本当に生きづらそうだなぁという印象がありました。 そういった認識というか、考えが根本から違う中でも共感する部分や、救われる文章がいくつかあったので載せておきます。(長いので簡略化してる所もあります。) 「自分自身の導き出した答えが、今この瞬間の答えだ。正解を抱いて生きながら、時にぶつかり、実験するのが人生だということを知っている。やがて、それまで胸に抱いてきた答えが実は間違いだったことに気づく瞬間がやってくる。そうしたらまた別の正解を抱いて生きていく。それが平凡な私たちの人生。ゆえに、人生の中で答えは変わり続けるものなのだ。」 「本は私たちを誰かの前や上には立たせてくれません。そのかわり、そばに立てるようにしてくれます。」 「本は記憶に残るものではなくて、身体に残るものだと思うんです。記憶に残ってないある文章が、ある物語が、選択の帰路に立った自分を後押ししてくれる気がするんです。何かを選択するとき、その根底にはたいていそれまで自分が読んできた本があるということです。」 「一生懸命やるだけではダメで、うまくやらねばならないのだ。」 「未熟な自分もまだ、善い行動をとったり、善い言葉を口にしたりできるんじゃないか。情けない自分も、ごく、ごくたまにはいい人になれるんじゃないかって。そう考えると、ちょっと元気が出ますね。これからの日々が少し楽しくなったりします。」 「自分がこうやって生きているのはどうしようもないこと。だから受け入れること。自分を責めないこと。悲しまないこと。堂々とすること。わたしはもう何年も自分にそう言い聞かせながら自己正当化している。自分にとっていいように考える力も必要だから。」 「全てのことは一長一短です。どんなことでもメリットもあればデメリットもあるのだから一喜一憂しないようにしよう。」 「目標を下げればいい。いや、そもそも目標をなくせばいい。その代わり、今自分がやることに最善を尽くす。」 「いい人が周りにたくさんいる人生が、成功した人生なんだって。社会的には成功出来なかったとしても、一日一日、毎日充実した毎日を送ることができるんだ、その人達のおかげで。」 ミステリーが好きだけど、たまにはこういったホッコリ?するような話しも読みたくなるんですよね。

    4
    投稿日: 2025.05.07
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    本屋大賞繋がりで! 本屋大賞2024の翻訳小説部門の大賞です。 韓国ソウルにあるとある本屋を舞台に、 書店員とバリスタと店に集まる常連さんたちとの ゆったりとした日常を描く小説です。 舞台も登場人物も同じだけど短編集のような構成で エッセイ感覚で読めるんですが、 良くも悪くもストーリーに入り込めなかった…… すごく良いフレーズは多いんだけど、 没入感がないとなかなか印象に残らないタイプなので私には合わなかったんだな〜という感想でした! 本屋と読書がすき!というのは大共感 あと翻訳がおかしい部分が多くて一人称で語ってたはずなのにいきなり自分のことを「彼女」呼びとかになったりと読みにくかったな〜

    0
    投稿日: 2025.05.05
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    本屋を舞台にした小説。各編にそれぞれテーマがあり、それぞれの登場人物たちが抱える問題や悩みに対して、向き合い、折り合いをつける様子や心の変化が描かれている。本のタイトルにもある通り、休むこと、立ち止まることも必要。

    0
    投稿日: 2025.04.29
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    出会えてよかったと思える本でした。 普段は、韓国の小説など読まない私ですが、本屋さん で気づけばカゴに入れていました。今まで硬い内容のものばかり読んでいたせいか、読みやすかったです。文体も良かった。内容的にも「丁度いい温かさ」で、欧米の本とは違う、かといって日本でもない…でも、「近い」小説。距離感が程よい。ずっとこの温泉のような世界に浸かっていたい。読み終えたくない。残りのページが少なくなるにつれ、そう思いました。けれど、読了すると、私は満たされていました。こんな本屋さんがあったらなぁ!韓国も日本と同じような問題を抱えているということも、勉強になりました。 この本に出てくるような温かな人、社会が少しでも増えることを願います。

    0
    投稿日: 2025.04.28
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    韓国の競争社会は激しそうにみえる。日本も表立ってはそれほどまでないかと思うが、似たような考えを根底に持っている人は数多くいる。幸せとはなんぞやとよくある難しいテーマだが、一つの考え方をみたような気がする。夢に向かって苦しいことも散々乗り越えて、夢を叶えるのが果たして幸せということか。散々苦しい思いをする期間も大事な人生の一部であり、それが人生の大半を占めてしまったら、、それは幸せな人生と呼べるのか。確かに、そういう捉え方もある意味わかる気がした。私の幸せとは。小さな幸せと思えること積み重ねなのか。人生の終盤でどう思うかだな。まだ幸せ探しは続く。。

    0
    投稿日: 2025.04.21
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    こんな本屋、こんな居場所があったらいいなと率直に思った。本屋は本を売るだけの場所ではなく、訪れた人に何かを提供してくれる場所。その何かは、人によって異なるのかもしれない。 昨年までの私は誰に強要されるわけでもなく何事も「頑張らないといけない」と、自分で自分の心を追い込んでいた。今年に入ってその生き方を辞めた。だけど、この新しい生き方は自分にとって本当にいいことなのか?と心のどこかで引っ掛かるものがあり、ずっと喉に小骨が刺さった感覚だった。 この本を読んで、新たな自分の人生を肯定してもらえたような気がした。年齢も性別も肩書もバラバラな登場人物たちが、ヒュナム洞書店での出会いを通じて自分と向き合い、人生の選択をしていく様子が今の自分に必要なメッセージだった。

    31
    投稿日: 2025.04.13
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    ごちゃごちゃ考えてガチガチになった頭をほぐしてくれるような本でした この本に描かれている書店のように居心地の良いコミュニティに出会うことがこの先あるのかなあ…

    6
    投稿日: 2025.04.11
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    社会と自分がずれてしまった人たちの集まる場所で出来る新しい繋がり。すべての人にとって正しい道は一つもないんだから、自分の道を見つけようね、と言いたいのかな。 「かもめ食堂」を思い出していたら、作者もそれを意識して書いていたようで、謎解きでもないのに当たったようでうれしい。 珈琲の香りがしてくるようなおいしい小説。

    2
    投稿日: 2025.04.08
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    ファン・ボルムさん、ステキな人だなぁ。 作品を通して、著者の内面を知れるような気がしました。 『毎日読みます』も読んでみようと思います。 ~P.356 「作者のことば」より~ 『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』に登場する人物たちは、注意して見ていないとわかりにくいけど、ずっと何かを続けている。細かい部分を少しずつ変えながら、新たに学び、磨いていく。世にいう大成功につながる行動ではないかもしれないが、彼らは何かを続けながら変化し、成長していく。その結果、いつの間にかスタート地点から何歩か離れたところに立っている。彼らの立っているその場所が、他人の目に高く見えるか低く見えるか、良く見えるか見えないかはどうでもいい。彼らがみずから動いたということ、そして今たっているその場所を気に入っているということ、それだけで充分だ。自分の人生を評価する基準が自分の中にあれば、それでいいのだ。

    20
    投稿日: 2025.03.31
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    2024年本屋大賞翻訳小説部門1位の作品。 韓国の小説は初めてだったけれど、韓国ドラマが大好きな私としては、ストーリーが頭の中で映像化されるほど、行ったことない韓国の風景が浮かびました。 本が好き、本屋が好き、そして韓国。 これは読まないわけにはいかない作品です。 ストーリーは、会社を辞めたヨンジュがソウルの郊外に「ヒュナム洞書店」を立ち上げます。書店にはさまざまな悩みを持つ人が集まり、本と人とがつながりながら成長していく姿を描いています。 そんな本屋さん、私も常連になりたいと思わせてくれます。 バリスタとして働くミンジュンのコーヒーを飲みながら、ヨンジュのおすすめする本を読む、そんな生活憧れます。 40のエピソードがつながっていて、ひとつの物語になっているので、読みやすいけれど、ちょっと厚い本なので読むのに時間がかかってしまいました。 またじっくり再読したいです。

    1
    投稿日: 2025.03.29
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    よくある、書店のほっこり系かと思ってたら違った。ずっと大切にしておきたいことばが沢山出てきた。また、かなり「働く」ことに焦点を当てた作品でもあり、働くことに対して悩み続けている私にとっても良い本だった。また時間をおいてゆっくり読みたい。 本の中に出てきた『働かない権利』(The Refusal of Work: The Theory and Practice of Resistance to Work, David Frayne)は是非読んでみたいと思って調べたら、どうやら翻訳本が出ていないらしく、原書を読んでみようか検討中…。

    1
    投稿日: 2025.03.24
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    話の内容としては、本好き、本屋好きなので好きなんだけれど、なぜか分からないが読みにくかった。読みにくかったが、読み終わった後は、あぁ、こんな本屋さんに行きたいなーと思った。

    1
    投稿日: 2025.03.24
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    ヒュナム洞書店の店主とバリスタ、それを取り巻く常連さんたちが織りなす物語。 それぞれ皆悩みを抱えながらも日々生きていく。自分の現状の環境がどんなに良いか悪いかなど関係なく、今を肯定してくれる。 喧騒の中でも、穏やかに生きていくことが愛おしく思える、そんな作品。

    1
    投稿日: 2025.03.22
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    良かった。 翻訳本をあまり読まないせいか、慣れるまで時間がかかったけど面白かった。 ちょっと休んでもいいんだよって思わせてくれる内容で今現在休んで来月から復帰する自分にとって今の状況を肯定してくれるような作品だった。 だれかを満足させるための人生ではなく、自分がそれでよいと思う人生ならそれでいいと思える日が来ることを願ってる。 目標が大きすぎてそこにたどり着く過程でキツくなるんじゃなくて、目標は小さく、なんならなくても今精一杯頑張れば大丈夫だと思わせてくれた。 休みながら、自分の好きなことをしながら、自分の声に耳を傾けながら生きていこうと思った。

    6
    投稿日: 2025.03.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    10月に図書館予約した時点で、132位。 ようやく手にできました。 スッキリというか、エネルギーチャージできたような読了後、次の予約の方にバトンタッチができるのが嬉しいです。 皆さん、ヒュナム洞書店のようなオススメ書店ありますか? ヒュナム洞書店で、ミンジュンが淹れてくれるコーヒー飲んだり、ヨンジュの企画の講習会に参加したり 本を手にしたり ヒュナム洞書店の空間にお邪魔したいなと思いました。 就職氷河期の中、なかなか自分の希望叶わず 面接希望を伝えると性別を理由に断られたり、周囲の仲間の落胆している姿などを思い出しました。(世代がバレる〜笑)希望する職場に就職は出来なかったけれど、幸い自分の居場所を見つけることができています。ミンジュンやミンチョルを自分の姿と合わせてみたりしました。 離婚を決意したジミに、共感したり。(えっ?ハハッ) なんやかんや言いつつ、私も幸せに生きてるなと再確認できました。 本中や作者のことばに出てくる 映画「海よりもまだ深く」や 映画「かもめ食堂」も観てみたいと思いました。 ちょっと仕事で悩んでる とか 進路に悩んでる とか 恋愛に悩んでる とか 様々な悩みがある方 それ以外の方にも オススメの1冊かな。

    28
    投稿日: 2025.03.22
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    2024年の本屋大賞翻訳小説部門1位。読んでみて納得。良い本だった。文句無しの星5つ。傍らに置いておいて、夜寝る前に時々ページをめくりたくなる、そんな癒やし系の小説。 40の話に分かれていて、それぞれの話がだいたい10ページくらいと短い。とりたてて大きな事件が起きるわけでもなく、淡々と進んでいく。小説といっても、ちょっとエッセイを読んでいる感覚にもなる。夏目漱石の『吾輩は猫である』みたい。映画「かもめ食堂」にも似ているな、と思っていたら、巻末の作者あとがきに「映画かもめ食堂のような雰囲気の小説を書きたかった」とあって驚いた。 韓国の本だが、どこの国でも悩みはみんな同じなんだなぁ、とつくづく思う。家族、仕事、生き方、など…。ただ、韓国人の名前には馴染みがないので、なかなか名前を(主要人物でさえ)覚えられなくて読んでいて苦労した。

    11
    投稿日: 2025.03.20
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    ストーリーの流れはあるけれど、短編になっていて、少し間が空いてしまっても読みやすい。 様々な媒体から情報や啓発を受けられる現代において本を読む意味や本がつなぐ人間模様に自分自身の人生を重ね合わせる部分がたくさんあった。 漠然とした葛藤や未来への不安が絡み合った日々抱える複雑な感情を言語化して肯定してくれる優しい文章に何度も涙が出た。お涙頂戴的なセンテンスはほぼないのに。 大好きな本です。人生辛い時に出会えてよかった。

    2
    投稿日: 2025.03.18