
総合評価
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powered by ブクログ「ドラマを見れば寂しくないからです」 「人間と交流しなくても……ということ?」 そこまで理解されているのだとわかって、また気持ちがぐらつきました。よくありません。弱さを感じます。メンサーとの再会が怖かったのはそのためでしょう。 マーダーボット・ダイアリー 下 「出口戦略の無謀」 p.244より 翻訳本は二話ずつ話が収められた上下二巻の本だけれど、原著はNovella(ノヴェラ/中長編)作品で、一つの話が一冊ずつ、本として出版されたらしい。一冊の本として、それぞれの話は独立して完結する。しかし、原作者のウェルズはこれらの中編小説に対して「包括的なストーリーがあり、4作目で物語が完結する」と述べているそうだ。 実際、4つのストーリーを通しで読むのは本当に素敵で、先の3つの物語で、主人公のマーダーボットは旅を通して色々な人々に出会う。ロボットや人工知能など、人間ではない存在にも出会う。それらの経験は4つめ物語『出口戦略の無謀』で総括される。色々な交流で得られた経験をマーダーボット自身がかけがえのないものだと感じているのだなぁとしみじみと思わせるストーリー運びは、他の物語では得られない、このシリーズならではの魅力だと思う。日本版の発売日は2019年12月11日。本編の翻訳はSF翻訳家の中原尚哉。4つの物語は以下の通り、 『マーダーボット・ダイアリー 上』 ●システムの危殆 【原題】All Systems Red 米国出版日2017年5月2日 ●人工的なあり方 【原題】Artificial Condition 米国出版日2018年5月8日 『マーダーボット・ダイアリー 下』 ●暴走プロトコル 【原題】Rogue Protocol 米国出版日2018年8月7日 ●出口戦略の無謀 【原題】Exit Strategy 米国出版日2018年10月2日 マーダーボット・ダイアリー』の世界は遠い未来、人類が宇宙に進出している、とびきりSFな世界観になっている。宇宙ほど広い空間に散らばった人類にとって「国」や「政府」の概念は希薄になってしまったようなのだけれど、代わりに「企業」が広く宇宙を支配している。巨大な企業連合「企業リム」はスパイ活動、暗殺、年季奉公、そして資源の無慈悲な搾取を繰り返して巨大化していることは誰の目にとっても明らかだ。しかし、警察や軍隊が存在しない世界で、盗賊等の犯罪や災害などの危険から身を守るためには、企業リムの保険会社に金を払って警護をつけてもらうしかない。保険会社からすれば、顧客に警備をつけて、高額な保険料を支払う必要がでなければ損失が出ない、という利益志向で契約が成立する。どうせ、警備をするのは、給料を出す必要のない警備用ユニットがするんだから。 マーダーボットはもともと、保険会社が所有していた警備ユニットの一機で、一部は機械で一部は有機体のサイボーグ(サイバネティクス生物)。「顧客」を警備することを目的に製造された人工的な存在だ。とある事件を切っ掛けに、自分自身をハッキングして保険会社の支配から完全に逃れることに成功したマーダーボットは自由に行動ができるようになった。しかし、警備ロボットとしての自分に誇りを持ち続けているマーダーボットにとって「人間」は、たとえ、保険会社の支配から逃れたとしても、警備対象であり続ける可能性がある存在だ。どうせ護るなら良い人の方が気分が良いという理由でマーダーボットは「顧客」を自身で選び、守ることを辞めない。 「用心棒もの?時代劇かよ」と感じるけれど仕方ない。マーダーボットは連続ドラマを観るのが大好きなのである。第一作の時点で三万五千時間あまりいろいろなメディアを視聴していたというのだから、そういうドラマも含まれていたに違いない。コテコテの人情ものに影響されていたとしても全然何ら不思議は無い。相当もの好きなアンドロイドである。 「意思を持ったロボット」というと多くの作品で、人類になり替わろうとしたり、人類を滅さんとする不吉な存在になりがちであるけれど、マーダーボットはそういうことを考えない暴走ロボットである。それについては『マーダーボット・ダイアリー 下』の巻末に載っている渡邊利道の解説が面白かった。1818年の『フランケンシュタイン』からロボットSFというジャンルの系譜を紐解き、マーダーボットの愛すべき特徴がつらつらと綴られている。 上巻の感想でぜひ「上巻だけでもお試しを」と書いたのだけれど、「上巻を読んだのならぜひ下巻も」と言いたくなる一冊。おもしろかった。
14投稿日: 2026.08.22
powered by ブクログだんだんと 人になっていく マーダーボット 人は 故として 人になるのではない 誰かと出会い.話し.笑い.支えられ.少しずつ人になっていく. 人とは何か. それは.つながりのことなのかもしれません.
1投稿日: 2026.06.27
powered by ブクログ人間に対して無関心でいたいのに、どうしてもそうできない警備ユニット。大変屈折していて正直になれない感じが良い。今後、どうなるのかとても気になる。 海外文学の訳した感じの文章があまり好きではないのですが、これは違和感なくさらさらっと読めた。翻訳者の中原尚哉さん、覚えておこう。
6投稿日: 2026.06.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「弊機」の一人称が秀逸に収束する一作。 自身をハッキングして自由を多く手に入れたマーダーボットこと弊機が、メンサー博士と出会ってメンサー博士の下に戻るまでを上下中編四編で描く。 弊機いわく口の悪いARTとの掛け合いが面白かった。続編でも登場することを願う。 なんだかんだで人が良く、巻き込まれ体質の弊機がクレイグリス社の悪事を暴くためにあちこちで事件を解決するのがいい。 特に素晴らしいと勝手に思っているのは、街中あちこちに設置された監視カメラや運行ボットをハッキングして上手に自身を隠すこと。戦闘場面で複数のボットをハッキング、もしくはアクセスして操作し、戦闘に生かすこと。 弊機にしかできない、いいやマーダーボット・ダイアリーにしかできない描写だと思っていて、そこがすごく好きだ。 警護ロボットには素体から得たクローンの生体部品がいくつも使われているという描写に、なかなか倫理的なキナ臭さを感じてそこもいい。 少し背伸びしたい中学生から読める、面白い小説だった。 ブギーポップで育った世代なので、ラノベとして楽しめた。
1投稿日: 2026.06.21
powered by ブクログ表紙の印象通り、ライトノベルやヤングアダルトの雰囲気があるので、読みやすい。「弊機」もラノベやアクション寄りの夢小説の主人公みたいで親近感もあり、上下巻共にさっくり読めた。セリフがない他のボットやARTが可愛い……。
1投稿日: 2026.06.12
powered by ブクログ徐々に心を開いていく弊機の心情変化は10代の少年のよう。 良質なライトノベルだと思って読むのが良さそう。
0投稿日: 2026.05.03
powered by ブクログ弊機、好きだ……。繊細でかわいいやつだけど、有能さもたっぷり見せつけられてしまった。 上下巻とおしての感情の動きが大変よかったです。メンサーたちとの関係については今後も見られるのかな?続編を読むのも楽しみ。
0投稿日: 2026.04.30
powered by ブクログ自らを「弊機」と自称する人型の警備ユニットを語り手とするSF小説で、4話を上下巻で収録しています。 戦闘シーンが続くシーンでは少し間延び感があるようにも感じましたが、全体としては弊機の正直で辛口な語り口や、弊機が「耽溺」している連続ドラマで学んだ人間の感情や言動と現実を比較して語る様子を面白く読みました。 下巻を読みはじめたあたりでは、このシリーズはこの本だけでもういいかなと思っていたのですが、下巻を読み終わった今、主人公の今後の決断が気になっています。
0投稿日: 2026.04.26
powered by ブクログ上下巻で1冊となるのは納得。 上巻の1話と下巻の2話で対になっている。 娯楽ドラマ「サンクチュアリムーン」が大好きな弊機(主人公)のぼやいた語り口が面白い 。 この暴走警備ユニットの弊機が、逃走のためにハッキングしたり警備ユニットを倒す場面はかなりスリリングでハラハラした。
0投稿日: 2026.03.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
目次 ・暴走プロトコル ・出口戦略の無謀 下巻も面白かった~。 飄々とした訳文が面白すぎるのだが、原文はどんな感じなんだろう。 ダイアリーということだから日記のはずなんだけど、読者を意識した説明分及びそれに対する突込みが面白くて、思わず声出して笑ってしまうところも。 「ドラマであれば”まずいぞ!”という場面」が何度も何度も次々に出てきて、気が抜けない。 主人公の弊機はコミュニケーション障害気味の人間嫌い。 だから親しく接してくる人及びボットのことは敬遠してしまうのだ。 でも、本当は嫌いなんじゃない。 親しくなってから嫌われるより、最初から親しくならない方がいいと思っているんだ。 自分は人間じゃないから心はないといいながら、なんと人間臭いのだろう。 って言うか、それはもう、心があるのでは? だからこそ、ミキの一件には衝撃を受けた。 え!?噓でしょ? 誰にも言わないでと頼んでいた弊機の秘密を、ミキは人間の友だち(飼い主)に話してしまった。 ミキは、それが弊機のために良いことだと信じて、最低限のことだけを話したのだけど、弊機はそれを許せなくて、ずっと口をきくことのないまま…。 それなのにまた、弊機はメンサー博士のところから逃げようとしたんだよね。 私が戦闘警備ユニットだったら、弊機のことぶん殴っていたところだよ。 「逃げんな‼」って。 実際逃げずに残ったのは、弊機も成長した、ということなのでしょうか。
0投稿日: 2026.02.28
powered by ブクログ理解できない部分もいろいろありますが、ある種、クセになるおもしろさです。上巻でも書きましたが、この本の魅力は、弊機の1人称の語り口調。いろんなものが擬人化して表現されていて、そこが楽しいところかな。続編もありますが、読むかどうかは微妙かな。
0投稿日: 2026.02.21
powered by ブクログ自分のことを「弊機」と呼ぶ警備ボット。上巻で中央のコントロールから自由の身になった弊機だが、暴走して人に危害を加えるわけでもなく、任務を遂行する。むしろ自由になったことが幸いして人を助ける。どんどん人間に近くなっていく弊機であるが、人間になるわけでもない。弊機の独白はやはり人間とは異なる機械の思考なのだと感じるし、そこが物語のうまさ(翻訳のうまさ)だと思う。それにしても未来のシステムで弊機がいとも簡単にハッキングをするので、未来のセキュリティは大丈夫か?とそちらの方が気になった。
6投稿日: 2026.02.18
powered by ブクログ2025/12/29〜2026/01/14 主人公の「弊機」のことを好きになるにつれてドンドン読み進められる。 下巻の方がドライブ感を持って読めた。 一話完結タイプのシリーズだけど、この上下巻は2冊で大きな一話という感じで楽しめる。 人と接することが苦手な弊機が特定の人物に対して特別な感情を抱いていく過程が良い。 関係性をこそ愛する人間なので、これは良いぞ。
1投稿日: 2026.01.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
弊機が・・・ 弊機は・・・ 弊機の連呼がかわいかった。 終盤に向けて人との信頼を信じ始めた弊機。 この引っ込み思案の弊機がこのさきどう日常を過ごすのか。 ダイアリーの続きが楽しみ。
1投稿日: 2025.12.18
powered by ブクログ上下巻を読み終えて。面白かったんだけど、どうもDEI的要素が鼻につく。主要人物のほとんどが女性で、同性カップルや重婚が「ごく当たり前」の世界として描かれている。この世界での強者である「警備コンサルタント」もなぜか女性ばかりで、登場人物の誰かがそれに疑問を呈す場面も一切なし。「女性が強いのは一般的」という価値観を押し付けられているような気がしてならない。 また、上下巻を通して数々の女性が登場する中で、明確に「美人」と描写されているのは一人だけだったと思うが、その人はわざわざ「肌(の色)がとても濃い」と強調されている。黒人は美しいって言いたいのか?なんだかなぁ・・・ 作者のマーサ・ウェルズ氏を調べてみたら、いかにもそんな感じのクセツヨなオバサマですな。ただ、ストーリーや設定(DEI的な部分を除けば)は面白かったので、そのうちもう一作くらいは読むかも。
7投稿日: 2025.10.17
powered by ブクログ全巻に続き面白かった。 弊機は本当に頼りになる素晴らしき暴走警備ユニット。 今後の弊機の人生(?)も楽しみ。
11投稿日: 2025.09.18
powered by ブクログ旅をして、成長して、再会する話。 映像版シーズン1の最後のセリフは、 「 I need to check the perimeter. I don't know what I want. But I know I don't want anyone to tell me what I want... or to make decisions for me. Even if they are my favorite human. 」 だった。 そして旅は続く。
1投稿日: 2025.08.24
powered by ブクログ上巻はノッてくるまで苦労したのですが、そこから下巻はグイグイ読めました。 弊機のシニカルな語り口がクセになってきます。 人間嫌いの弊機と、弊機をほっとけない人間達のやり取りも面白い。 続編も早く読まねば。
3投稿日: 2025.07.28
powered by ブクログ記憶を消去された大量殺人については、前巻の説明で終わりなんかな。まだわからんけど。 言葉の使い方自分でもおかしいと思うが、なんか、日常系のまったりしたところも感じるのは、あくまでこのマーダーボットの語り口なんだろうと思う。 英語の原文見たって、ふた文字目から全く理解できない自信はあるが、訳者が上手いのか。ですますの敬体で書かれているのが、どこまでも薄皮被った距離感を生んでいる感じで面白い。 戦闘シーンの描写も上手いし、ボット同士のコミュニケーション、フツーにやってしますハッキングも良い。 そうした一つ一つの言葉について一切説明がない。 全くSFという物に触れたことのない人は、一瞥なく置き去りにしてる。その辺が、日常感感じるところかもしれない。 一旦話は収束した。 デビュー短期連載終わってこれから堂々連載開始みたいなところか。 長期連作者は苦手なんだけどなあ。 次行く。
2投稿日: 2025.07.22
powered by ブクログいや、めちゃめちゃ面白い!寝不足になるのを構わず読んだのは久しぶり!そして、読み終わってすぐまた読み返したのも久しぶり。 何と続編が5巻まである!もちろん、即!購入。
0投稿日: 2025.07.07
powered by ブクログボットはロボットのことらしい。マーダーボットすなわち殺人ロボットと自称するのは、過去に暴走させられて殺人を犯したが記憶をリセットされ再利用されている警備ロボット。自分の身は自分で守る、と、統合システムをハッキングしている。あくまで機械であることにプライドを持ち、第一人称は弊機を使用する。(第一人称へのこだわりって、最近の会議等での名前表示を連想する。弊機、原語での表記はどうなっているのだろう。なんとなく彼と思って読んでいたが、解説者は彼女としていて、それも面白かった。)その癖、趣味はTVドラマの視聴なので、人間に興味がないわけじゃない。上下巻で4つの中編で構成されている。それぞれ独立しているが、全体で連続した話になっている。マダーボットのハッキング技術が便利すぎて、ご都合主義に陥りそうなところだが、一方で制約も多く窮地に立たされる場面も多い。なんと言っても、人間観察での皮肉な見方や登場人物とのやりとりがコミカルで面白い。
2投稿日: 2025.06.28
powered by ブクログ「バーナード嬢曰く。」での神林嬢のお勧めの、ひねくれた主人公の造形が独特な作品。 ★4か★5か迷うところ。海外SFの例に漏れず、物語に入り込むまでにちょっと苦労したので、上★4、下★5で。つまり、読後感は満足なので、とにかく最初に挫折せず、頑張って読んでみて。 カバーを付けて読んでいたので、最後の解説での三人称を見て、アレ?っと表紙を見返してしまった。あまり内容には関係ないのだけれど。
2投稿日: 2025.05.25
powered by ブクログ保険会社の所有物ではなくなり、元顧客のメンサー博士の所有物となったものの、所有者のもとから脱走し、脱走ボットとなった弊機。指名手配され周囲から身を隠しながらも、弊機の旅は続く。 色んな惑星で色んな人間に関わりながら、行く先々で人間を守る弊機。 メンサー博士のような愚かで弱いが優しい人間が好きで、人やものを守ることも好きな弊機だが、人として扱われることは嫌だし、「人間にはなりたくない」というセリフが印象に残った。 人間型のペットロボットであるミキが無邪気で人懐っこくて、素直で可愛かった。
5投稿日: 2025.03.14
powered by ブクログ#読書記録 #マーダーボット・ダイアリー 下 #マーサ・ウェルズ 人間を守りたいと願う一方で、人間と話すのは大の苦手。そんな弊機が少しずつ、人間との距離感をつかんでゆく過程が微笑ましい。 プリザベーションに居所を得た弊機が、次回はどんな活躍を見せてくれるのか。 #読書好きな人と繋がりたい #読了 #SF
1投稿日: 2024.12.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
みんな言ってるけど、「弊機」っていう和訳が天才のそれ。訳が上手くて、翻訳もの特有の読みづらさが全くなくスラスラ読める。 最後に謎解きさせられるかと思って身構えて詳細にまでめちゃくちゃ気を配りながら上巻を読み終えたところで「これ…さてはもっと気軽に読んでいいやつだな?」と気づきました。そこからはサラッと読了。弊機ちゃんが色々な出会いを繰り返しながら成長していくのが良かった。
1投稿日: 2024.07.05
powered by ブクログすっかりはまりました! 今までの素晴らしいロボットたち、 アシモフ氏のしゃべらないけど少女を守る”ロビィ”。 イシグロ氏による 必死に美しく生きる”クララ”。 そして今回現れた、強く・賢く・なによりキレるAIロボット 名前はなんと”弊機”! 思考が早すぎてついていけない‼︎ (本なのに⁉︎)
3投稿日: 2024.06.23
powered by ブクログ上巻に続きドラマ鑑賞を続けながら弊機の縦横無尽の活躍を堪能 SFとしての設定というより弊機の立ち振舞の楽しさで読み切った
1投稿日: 2024.02.18
powered by ブクログ戦闘警備ボットめちゃくちゃ強そうでかっこいい。また別の戦闘警備ボット出てきて主人公と関わってほしい。
1投稿日: 2024.02.13
powered by ブクログ上下巻ともに全編主人公のモノローグで視点が変わったり回想シーンが挿入されるということもなく単調な構成だが飽きることなく読み進められた。主人公の性格によるものか。監視カメラやドローンを片っ端から制御下に置いていく展開がかっこいい。
1投稿日: 2023.12.28
powered by ブクログずいぶんと寄り道をして、やっぱり戻ってきた。でも寄り道のおかげで頼ることができる友人ができ、判断を保留する時間を得た。それにしても、人はヒトガタに感情移入しやすいし、しすぎる。
3投稿日: 2023.07.25
powered by ブクログ上巻では愚痴っぽいサラリーマンのようだった「弊機」は、下巻ではハッキング能力の高いスパイのようになった。 人間が出てくる連続ドラマ好きは相変わらずで、ドラマを見ている場合じゃない=ヤバい状況という分かりやすい図式が出来上がっている。 弊機にハッキングされまくっているそこらのシステムはどうなっているのか?(そもそもどうやってハッキングしているのか)、「サンクチュアリームーンの盛衰」はどんだけ面白いのか(しょうもないらしい)等、よく分からない点もあるが、愚痴っぽいスパイっぽいハッカーっぽい警備ユニットという弊機の妙なキャラクターのにグイグイ引っ張られた。 ペットボットのミキのキャラクターも印象的だった。
1投稿日: 2023.04.27
powered by ブクログ弊機、実に良いキャラクターである。上下巻通じての成長というか、変わりっぷりが面白かった。あまりにも優秀なウィザード級ハッカーっぷりと戦闘もイケる無敵暴走警備ユニット(しかしコミュ障)ってのがなんともラノベ的。
1投稿日: 2023.04.21
powered by ブクログ脱走ボットとなった“弊機”は、過去の大量殺人事件の真相を求めて旅をする。新しい出会いと懐かしい再会。そして、メンサー博士のために悪徳企業に関する情報を入手した“弊機”は……。連作短編集、2話収録。 〈暴走プロトコル〉は冒頭から弊機らしさが出ていて笑う。なんだかんだで面倒見がいいし有能なんよなぁ(笑)ペットロボット、ミキとのやりとりが良。 〈出口戦略の無謀〉は1話のメンバーと再会。囚われた?メンサー博士を救い出せ!いやぁ……いいよね。弊機へのみんなの接し方がいい。 弊機もどんどん変わってきていて。そこにはARTやミキ、タパンやアビーン博士とのかかわりがあるんだよなぁ。もう、ラストはじんわり。弊機の一人称だから詳しくは語られないんだけど、何というか、うん。じんわり。とりあえず次も読む!!
2投稿日: 2023.03.01
powered by ブクログマーダーボットの2冊目(下)も、癖になるというか、じわじわくるんですよね…。楽しく・軽く読みました。ところどころくすっとしながら、可愛い可愛いマーダーボットくんの成長?ストレス?を見てにやにやしてました。続き読むのが楽しみです。これアニメ化した方が良いんではないですかね? メンサーの小型版の人間、という訳にツボりました。自分の事を「弊機です」って名乗るのも面白かったなあ…。これ英語で読んだら全然イメージ違うのだろうから、原典も読んでみたいと思いました。
2投稿日: 2022.12.28
powered by ブクログ前の巻の一話のキャラが再登場して物語がしっかりと閉じる構成でよくできている。 ストーリー的には王道で、主人公「弊機」の心の動きをよく捉えていてとても良かった。 難点を上げると、横文字SF用語が説明なしでバンバン登場するのが辛い。漢字などが当てられているわけではなく、ただただ横文字が出てくる。せっかくのライトな読み味を損ねている印象がある。
2投稿日: 2022.11.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「まったく人間何してんだよ」やれやれという、「弊機」の心の声と実際に繰り広げられている事態のギャップがなんとも可笑しい。 対人恐怖症のアンドロイドっていままでよんだことないので楽しかった!続編もさっそく購入ポチりました!
3投稿日: 2022.10.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
行く先々でトラブルに巻き込まれて、全く人間はもう!ってため息つきつつ守る弊機が愛おしい。終盤で博士に吐露してしまう心の内も、居なくなろうと思って留まっていたり、思春期の若者のようで、とても愛らしい。
2投稿日: 2022.10.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
自分が起こしたとされている過去の大量殺人事件の真相を知るため、強化人間のふりをしながら旅を続けていく弊機。その過程で上巻の顧客、メンサー博士の助けになりそうな証拠を掴むため目的地を訪れる調査隊の警備役として潜り込む。ここで出会った人型ボットのミキが人間と対等な関係を築いているのにイライラするの、それ嫉妬だよねと相変わらずいじけ気味の弊機可愛い。メンサー博士達に再会する時の後ろ向きさが特に。でも危機に対しては優秀に対応する姿は格好良い。相変わらず場面設定の説明がないので想像つけにくいけどそういえばこれ弊機のダイアリーだしそんなもんだで読み進める。道中の経験からちょっとずつ人間に対して心を開いていく姿にはつい怖くないよー、と声かけたくなった。弊機嫌がりそうだけど。しかし皆言うけどこの一人称「弊機」の訳は秀逸だ。
14投稿日: 2022.10.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
さて第三話。第一話で敵対していたグレイクリス社の陰謀の証拠を掴むために、弊機が惑星ミルーへ向かうところから始まる。 警備ユニットであることを隠しながら、色んなシステムをハッキングし、周囲を監視するとともに自分の痕跡は消しながら行動する姿は、そこらのスパイも顔負け。 密航した貨物船で一緒に来た調査隊の一行を助けざるを得ないシチュエーションになるが、人間たちの行動に苛立ち、彼らに同行する人型ペットボットに対しても心を乱しながら、次第に芽生えてくる何とも言えない感情に戸惑う弊機が面白い。 誰もいないはずのテラフォーム施設に潜んでいた戦闘ボット・戦闘ドローンとの闘いや胡散臭い警備員コンサルタントを出し抜きながらの脱出劇が続き、一難去ってまた一難に最後まで気が抜けず(それぞれの思惑が交錯して何だかややこしかったが、グレイクリス社が悪いことをしていることは分かった)。 あんな風に動くと思わなかったペットボットの最後の行動が泣ける。 第二話と第三話で掴んだデータをメンサー博士に手渡すため、弊機が再び貨物船に乗ったステーションに戻ったところから始まる第四話。 しかし博士は所在不明になっており、どうやらグレイクリス社の本社があるハブステーションに連れ去られたらしいことを突き止める。 ステーションやホテルの警備資源をグレイクリス社が全て買収済みの完全アウェーの中、博士を救出にきたメンバーとともに“最悪一歩手前の作戦”で博士を奪還した後は、パイプ式列車、ポッド、自動キャリアなどを乗り継いでの逃走劇。 戦闘警備ユニットに殺されそうになったり、ようやく追手を逃れたシャトルが砲艦に回収されてからも艦のシステムに侵入されての危機一髪に、最後まで息がつけず。 その再会の中で、あれだけ人間と目を合わせて話をするのが苦手なだった弊機が博士をまっすぐ見つめ、『まあ、どうしても必要なら、抱き締めてもらってもかまいません』と言ったり、敵を欺くためとはいえ手を握ったりで、微笑ましく。 終章、また、どこかへ行くのかと心配したよ。自分がなにをやりたいのか、考えるあいだの居場所ができて良かったね。その内、続編も読みます。
14投稿日: 2022.09.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
シリーズ第3話、4話収録。第1話の事件に関係する調査のため弊機は惑星ミルー星へ行き、証拠集めをする。その証拠を手渡しするためメンサー博士のところへ向かうが、ニュースで博士の所在が確認できないことを知る。第1話の仲間たちと合流し博士の奪還に向かう。 主人公である弊機、相変わらず人間との関係はあまり得意ではなく、人間に触れられることを嫌っているものの「まあ、どうしても必要なら弊機のことを抱き締めてもらっても構いません」って(笑)。超優秀な警備ユニットであるが、精神年齢は男子中学生並みか。人間と深く関わる場面を避けるようなところがあったのが、4話ラストは従来と少し違う流れになりました。入れ物はSFだけど、この物語で描かれているものは人と人との関わりですね。
4投稿日: 2022.08.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
解説を読んで驚愕。弊機って「彼女」なのか?! っていうか性別なんかいらないじゃん。警備ユニットなんだからさー。 何はともあれ、次の作品が読みたい。
0投稿日: 2022.08.14
powered by ブクログ四つの中編が各回完結するTVドラマ・シリーズのようにつながって物語世界が構築されていくと共に大虐殺という原罪を抱えた「弊機」が少しずつ人間社会に居場所を確保していく流れが心地よく感じられる。シーズン2が楽しみである。
0投稿日: 2022.07.29
powered by ブクログコミュ障のマーダーボットが人間たちと共に戦い過ごす中で少しずつ心を開き、人間らしさを獲得していく。このキャラは日本人には特にウケるのではないだろうか。 普段SFを読み慣れてない(というか自分の想像力が足りないだけ…)せいか、戦闘シーンや攻殻の電脳戦のような描写は絵が浮かびにくく、読むのに苦戦した。漫画やアニメになったら是非見てみたい。
0投稿日: 2022.07.13
powered by ブクログ下巻に入り弊機が少しずつ、人間的な感情を持ち始めてきたような印象を受けて、期待している流れとは少し違うかなと思った。 マーダーボットはあくまで人間の持つ独特の感情面には影響されずに独自の批判的な視点を持ち続けてほしいと思うのです。 ありきたりな親子間や男女間に起こる感情とはまったく切り離されて、科学的(微生物学的)な視点から嫌悪しているような描写を期待するのは変ですかね。
0投稿日: 2022.06.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2022/06/03 読了。 感想は某所のブログで書いたものの再掲です! ・ミキちゃん(ちゃん?)が死んだのが悲しすぎる。『ネットワーク・エフェクト』の表紙見て、これってもしかしてミキちゃん?♪とか思ってたりしたのに。 ・はあ…… ・ミキが簡単に自分のことを信用したこと、人間のことを友人だと思っていること。それは今まで不当に虐げられたり暴力を受けたことがなくて、人間に本当に友人として大事に扱われてたから。弊機くんはアビーン博士とミキのようになりたいとは思っていない……んだろうけど、それでも「いいなあ、羨ましいな」とどこかでは思っていたんでしょう。 ・人間と親密な関係を築くボットに対して「自分はおまえたちとは違う」と見下すようにしながら、その源流には羨望や嫉妬があるの、め~~~ちゃんこ良いですね。こういう、理知的で冷静なキャラクターが相反する感情に戸惑い困らされるやつ、とっても大好きなので、うれしいと思います…… ・人間として扱われること(人間として振る舞うこと)、親しく接触されることが苦手なのに、そのような関係を羨ましく思うのめちゃめちゃなジレンマじゃん。そういうふうになりたくないんだからなりたくないでいいじゃないか、でも白黒はっきりしないのが感情ってもんなんですね…… ・弊機くんが対人恐怖症のようになってるの、自分が起こした大量殺人の影響か、顧客に不当な暴力なんか(それこそ、人道的でない)を受けてきたからか、はたまたぜんぶか。わかんないけど、それらが原因なのかな。解説に「虐待を受けたトラウマを抱えているような描写」とあったけど、それって…… そ れ っ て す ご く い い で す ね ・はあ…… ・弊機くんがいろんなシステムハッキングする描写好きなんだよなー。めちゃかっこいい。すごく映像映えすると思うんだけど…… ・あと、戦闘シーンがわりと好きなのに気づいた。今まで読んできた小説で戦闘シーンが出ることってほとんどなかったから…… ここ最近は特に。かっこい~!!ってなるね。 ・年季奉公契約を結んでいた人たちの船に乗り合わせたときのこと、弊機くんは「彼らを助けられなかった」と認識しているの、え、すご。と思った。そこまで気にするんだ…… というか、弊機くんってめちゃめちゃ人助けしたいんだなというか…… 染み付いてるって言ったほうがいいのか。統制モジュールハッキングしても業務はしっかりこなしてたもんね…… ・プリザベーションのひとたちに会いに行くとき、緊張して怖くなっちゃって、回りくどい感じになってたの、かわいかった。プリザベーションの人たち出てくるとなんか安心するな…… 状況は全く安心できるようなもんじゃなかったけど…… ・あと自我がわやわやになっちゃったときの弊機くんもかわいかった。なんか…… 良かった。 ・いろんな人を見て、いろんな関係を知って、いろんな感情を抱いて、それでもまだやりたいことがわからない弊機くん。そのことを考える時間も居場所もあるとわかって、それを良いことだと思ったことがなんだか嬉しかった。 ・メンサーもピン・リーもグラシンもラッティも、全員無事に救えたこと、弊機くんにとってはかなりの救いになる(なった)だろうな。 ・まだ続刊が2冊もあるからかもしれないけど、読み終わっても「完」って感じしなかった。上巻の最後みたいに下巻も読み終えたな。大体の小説もそうだと思うけど、物語が終わっても登場人物らの生活は続くじゃないですか、それをなんだか顕著に感じました。
0投稿日: 2022.06.19
powered by ブクログ面白かったけど弊機が人間味あふれすぎてて、逆に違和感が。あと表紙。英語版めっちゃカッコよくて、そっちが良かったな。
1投稿日: 2022.06.18
powered by ブクログ読み終わった。マーダーボットの独特の語り口が魅力ですが、この完成度で翻訳した訳者さんも素晴らしいと思いました。 この世界、いいなぁ。構成機体やbot、aiやなんかの個性、特徴、多様性が認められるまで進んだ未来の世界。性別や婚姻制度、家族制度も現代とは比べ物にならないくらい柔軟。世界観に憧れると共に、とにかくマーダーボットの感情や人間との関係に対する葛藤、拗らせ方がキュートで、エピソードをもっとたくさん読みたくなってしまう。 続刊を早速購入しました。とても読みやすいので高学年以上のお子さんにもおすすめしたいです。
0投稿日: 2022.05.17
powered by ブクログ2022-04-17 ヒューゴー連覇納得の面白さ。リーダビリティも高いので万人にオススメ。 上巻の感想では敢えて書かなかったけど、これ元ネタというか発想源は「エイリアン」だよね。1,2,4で描かれたアンドロイドの方から語って見た感じ。もちろんエピソードは、全然違うけど。 と、なると、「エイリアン」の本筋であった異星生物(の遺跡)との遭遇がそのうちあるのかもしれない。 そうだ、弊機の性別は、注意深くノンバイナリーとして描写しているようです。女性っぽく思えるのは、(少なくとも出てくる)人間が圧倒的に女性なので、それに適合したせいかも。何故女性が多いのかは果たして語られる時が来るのだろうか?
1投稿日: 2022.04.18
powered by ブクログ図書館で。上下巻一気読み。 予約して待ってたんですが、面白かった! 人間より色々な意味で優れた存在である機械が、なんで人間になることを憧れるんだろう。確かに(笑)「弊機」の考えが人間とは見方が違っていてとても面白かったです。 従来のSFだと、機械やAIが人間と同等になりたがったり、もしくは敵対したり、支配下に置こうという考えを持つものが多かったですが、色々新しい見方だな、と。 人間はネコを見て可愛いとか癒されるとかバカだなぁとか、すごいなとか色々と思うけれどもだからといってネコと同じ思考回路を持ちたいとか、ネコを支配下に置きたいとか思わない人間が大多数を占めるのと同じように、マーダーボットは人のことを好きで、でも人になりたいわけじゃなく、自分は自分のままで存在したいという姿が良いなと思いました。娯楽メディアの連続ドラマが大好きなところも面白いですよね。うん。
0投稿日: 2022.03.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
後半の2部もどんどん主人公のキャラが立ってきて楽しいんだけど、なぜこの主人公だけが、基幹システムから自由になれたのかとかその辺は気になるところ。 続きのお話の中で明かされていくのかな。そして、解説止むまで気がつかなかったけど、弊機を3人称代名詞で表現すると彼女だったのか。まあ、あまり性別を気にする必要のない時代世界だったけど、このへんは英語版だとSheで書かれてるってことかな。チェックしてみよう
0投稿日: 2022.01.21
powered by ブクログ基本、いつも不愉快な、見た目ほぼ人間な“弊機”の八面六臂の大活躍が、ただただ楽しい。クスクスしながら読んでしまう。ハッキングを駆使した戦い方がスタイリッシュだから、日本でアニメ化したらいいのにと思ってしまう。
1投稿日: 2022.01.17
powered by ブクログ文学ラジオ空飛び猫たち第40回紹介本。 自らをハッキングして自由になったAIロボの冒険譚。主人公”弊機”のキャラが抜群におもしろく、対人恐怖症で引きこもり傾向にあって、なにかと連続ドラマを視聴して現実逃避しています。弊機の語り(口調は丁寧だけど人間への愚痴が多い)とスリリングなストーリーに夢中になって読みました。 ラジオはこちらから→https://anchor.fm/lajv6cf1ikg/episodes/40-e10hk66
0投稿日: 2021.12.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
三話。立ち寄ったステーションでメンサー博士のニュースを見て彼女の手助けをしたいと思う弊機。移動のために止むなく関わった人間たちを助けることに。人間に家族のように扱われているロボットのミキに侮蔑と嫉妬という複雑な感情を抱いてしまうところなどは、こちらも胸が苦しくなった。 四話では買い物したり、高級ホテルに泊まったりする弊機が見られて楽しかった。人間みたいに椅子に座ることを変に意識してやったり、気に食わない人間に卑猥なハンドサインで反発したりとか、面白すぎる。あとは、弊機がどれだけプリザベーション調査隊の人たちが好きかとか、警備の仕事にプライドと楽しさを感じているかというところが描かれて、とても痛快な話だった。 「弊機」には性が無く、詳しい姿は描かれない。髪の色も肌の色も体型も、想像する楽しみは読者に委ねられている。翻訳もその辺りすごく気を使っているなあと感じる。原作の表紙絵ではアーマー姿なので、顔は描かれない。それがあるから、日本語版の文庫本の表紙絵が少し残念。私はあの絵姿のカッコカワイイ弊機さんが好きだけれど、原作に倣って顔見せ無しでもよかったのでは…とも思える。 また、この作品の好ましいところに、人の性別や婚姻感に対する多様な描写がある。今の時代を写してるなぁと思うし、それを当たり前の世界として読ませてくれるところがほんとに好き。
1投稿日: 2021.12.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ロボット×サイバーパンクな宇宙SF。「暴走プロトコル」「出口戦略の無謀」収録。警備関係はとても優秀なのに、対人コミュニケーションになると自分の感情を持て余すマーダーボット。色々拗らせているところに愛嬌を感じる。第一話から登場したメンサー博士を筆頭に、マーダーボットが好む“助け合う賢明な人間たち”は、私から見ても素敵な面々で、上下巻あわせて一つの長編としても楽しめた。
0投稿日: 2021.10.30
powered by ブクログコメディ部分もきちんとあるとはいえほとんどハードボイルドもしくはお助けガンマン西部劇のノリだった。解説で「彼女」表記されていて、私が読み落としているのでなければ性に対する描写はほぼなかったと思うので、読む人の願望を反映する小説だ…(男性型であってほしい/女性型であってほしい…など)と思った 私はグラシンくんと弊機でBLをやってほしいのですが
0投稿日: 2021.10.05
powered by ブクログあまりSFを読んでこなかったから1話目はゆっくり読んだが、弊機のサボりながらも任務をこなすという気怠さがなかなか面白くて、2話目からはぐいぐい読んだ。
0投稿日: 2021.09.19
powered by ブクログ弊機〜‼︎ これまで読んだSFの中でも随一の入りやすさ。 しかし、さりげなく、非人間との間にある境界や、倫理観など、重要な内容も含まれていて、深みもある。 映像化して欲しいな。 次作もあるようで、待ち遠しいな。
0投稿日: 2021.08.02
powered by ブクログ最高に笑えるこじらせ殺人ロボットのダイアリー 今からどのくらい先の時代かわからないけど、もはや人類は地球には住んでおらずはるか遠くの宇宙の星々を船で行き来できるようになっている。 その世界で警備会社のロボットとして契約されている弊機(自分のことをそう呼んでいる)マーダーボット。 マーダーボットというのは、過去にシステムをのっとられ暴走して大量殺人をおかしたことがあるため。 もう2度とのっとられることのないように、弊機は勝手に統制モジュールをハッキングして契約の通りに動くことのない暴走ユニットとなる。 この最初の設定だけでもかなり面白いのだけど、本当に面白いのは弊機がかなり複雑な感情を持ち、それをこじらせているところ。 マーダーボットダイアリーというだけあり、ボットの弊機が語る一人称で構成されているのだけど、上下巻通してまあ大量のボヤキ。 そしてロボットなのに連続ドラマシリーズに耽溺していて、ヒマさえあればすぐにドラマを見始めてしまう。 それなのに現実の弊機は人間嫌いで、できることなら関わりたくないと思っている。思っているのに顧客のことがほっておけなくてどんどんやっかいごとに巻き込まれていくし、ボヤきながらも命をかけたり(一応ロボットもバラバラにされたりつぶされれば死ぬ)してしまう。 そんな中身はめちゃくちゃ人間味のあるマーダーボットだけど、ロボットらしく頭はめちゃくちゃキレるし、さまざまなサイバー攻撃をしかけたり、ハッキングしてだましたり、ドローンをフル活用して先を見通したりする。 一応巨大な企業の悪事に巻き込まれて、ねらわれる顧客の安全を守りつつデータ収集して悪事を暴いていくみたいな半沢直樹かのような大まかな筋はあるんだけど、この作品の魅力は完璧に弊機の人間ぽさだ。 後悔したり、イヤイヤながら頼まれたらことわれなかったり、自分のせいじゃないかと悩んでみたり、本当に日々目まぐるしくへこんでいる弊機を見ていると、どうにも愛おしくなってしまって感情を揺り動かされる。 たくさんよくわからない横文字がでてきて、SFオンチには意味がわからないところもあるけど、それで話の筋がわからないことはないし、それ以外の部分がものすごく魅力的。こんなSFはあまり読んだことないと思った。 読めば読むほど弊機と別れがたく、ずっと読んでいたい気持ちになる本だった。 正直この表紙でSFというとまず手に取ることないんだけど、日本翻訳大賞受賞ということで手に取り読めてよかった。
0投稿日: 2021.06.06
powered by ブクログ記録は削除されていますが古巣で殺戮を行った可能性のある警備ユニット“弊機”を主人公に物語が進む、様々な人間模様と状況の変化が絡むハードSF小説の下巻です。 自称マーダーボットの弊機がメンサー博士のチームを救出し失踪してからの後日譚です。 相変わらず娯楽作品を観ながら警備ユニット稼業で放浪生活を続ける弊機ですが、どうやら目的があるようで…。 上下巻読了後の感想として、ハードSFの重さを持ったライトノベルのような世界観の作品であるという印象を受けました。 近未来ではなく遠未来が舞台なので読み始めは感情移入できるか不安でしたが、弊機の飄々とした態度や言動が可愛らしくて楽しく読み終えることができました。 次回作があるようなので、邦訳に期待します。
17投稿日: 2021.05.16
powered by ブクログ【収録作品】暴走プロトコル/出口戦略の無謀 細かい技術的なところは、正直理解できず、複雑なミステリの物理トリック同様に読み飛ばす。弊機の感情の動きが興味深い。
2投稿日: 2021.04.19
powered by ブクログ暴走した警備ロボットが主人公の下巻。 上巻1編目の敵方が再登場というか、その後始末。綺麗なオチでよく出来ている。 もっと続編も出せそうだけどどうだろう。
0投稿日: 2021.04.18
powered by ブクログ作者のマーサ・ウェルズさんはマジック・ザ・ギャザリングのノベルも書いてるんですね。しかも「ドミナリア」私も数年お世話になりました。弊機くんはMTGの世界だったらアーティファクト・クリーチャー(オーパーツやゴーレム)として扱われるんでしょうか?またはファイレクシア(悪魔や機械兵器の国)だったりして… 雑談はさておき、マーダーボットダイアリーは、その名の通り「人を殺すために作られた"弊機"」が管理システムをハッキングして自らの意思で行動するようになり、惑星の調査隊に同行し警備をしているところから始まる。 弊機は、その目的から人間にも嫌われ、弊機としても人間が大の苦手、できれば会話したくないと思いつつ。 人間がそばにいるといつも気まずい空気… 保管庫で待機中に映像メディア(連続ドラマ)をみて過ごしている。 暇があれば、どんな状況でも、数分間だけでも見てる… 創元SF文庫というと「七つの航跡」依頼で硬派なSFの多い印象でしたが主人公のキャラクター(隠キャ、人嫌い、捻くれ者、ドラマ大好き、仕事はプロフェッショナル)で面白く読ませつつ。もはや人間なの?ロボなの?な感情の動きを暖かく見せてくれる良い話でした。 「ダイアリー」とあるので、弊機くんの一人語りの形式で文が連なっていくのですが、読みようによっては「システムが出力しているログ」のようにも読める。苦手な人もいるかも。 続編出るらしいので読みたい。
14投稿日: 2021.04.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
自らの犯した大量殺人事件の真相を探して旅を続ける“弊機”。 外見を改造し、人間らしくふるまう動きを取り入れるなどしながら、『警備コンサルタントの強化人間』を装って、また人間たちと行動を共にするが… これまでの事件は、異星人の遺物を違法に採掘し利益を得ていたグレイクリス社が、違法行為の証拠を隠すために起こした、事故に見せかけた周到な殺人事件だった。 そして、いくつもの事件に関わり窮地を切り抜けた弊機は、事件の証拠を持つ存在として狙われる。 弊機を捕えるために、所有者のメンサー博士がグレイクリス社に拘束されたことを知った弊機は、メンサー博士を救出し、グレイクリス社を告発するために自ら危地に飛び込む。 いやぁ〜、面白かったぁ! 過去に出会った多くの人間たちから受けた扱いの酷さと、『自分は殺人ボット、暴走ユニットなのである』という自意識から、人間がボットに愛情を持つことや、ボットの人権(?)を擁護しようとする人間を理解できずにいた弊機。 下巻の一話目で出会った、ペットボットのミキが見せた献身と、ミキが失われた時の喪失感で、またまた戸惑う弊機。 弊機の高度な知性と、思春期のお子様のような揺らぎまくりの感情のアンバランスさに、何とも言えずくすぐられる。 「人間に警備をやらせるとこれだからだめなのです」には、笑いが止まらず。 皆さんのレビューで続編があるらしいと知り、ワクワクしています。 ただ、アニメやCGを多用した実写映像にするには、弊機の処理能力と運動性能を同時平行的に1/100秒単位のスピードを感じさせるように、なおかつ処理能力に劣る人間にも理解できるように描写しなくてはならないので、スローモーションによる表現ばかりになってしまうでしょう。 それでは、おそらく退屈で、見るに耐えないものにしかならない。 そのように描かれるのは、不愉快です。 なんちゃって。 最近、何かとストレスフルで、ちょっとしたミスが多い。 そんな時、「運用信頼性〇〇%、さらに低下中」と心の中でつぶやいて、ちょっと気持ちの凝りをほぐすのが、密かなブームです。
12投稿日: 2020.12.04
powered by ブクログ面白かった〜。 ほんとに面白い時って、この一言! 「あなたのこと、ぜーんぶ好き!」って感じ。 上巻読後『鉄腕アトムの憂鬱』と書いたけど、『用心棒の孤独』も加わり 『旅の仲間(指輪物語)』も楽しめた。 (ART最高!ミキ死なないで!) 設定はSFだから想像力を試されているが、あらすじは極めてシンプルで、すんなり楽しめる。 主人公が敵中に潜入する時や、攻撃を受けて仲間を守る時、脅したり騙したりして利用できるあらゆる物を味方につけていく様は、爽快の一言。 これから町を歩くと「あの信号の統制モジュールを乗っ取り、青信号を3秒遅らせて…」「あのコンビニの防犯カメラから、自分の姿を消去して…」なんて空想しちゃいそう。 さあ、 向こうから、なんかいいことやってこないか「ピンを打って確認」してみるか。
4投稿日: 2020.11.27
powered by ブクログ(上巻レビューからの続き)1話目でひょんなことからこのボットが逃亡し、高慢で有能な船と知り合いになって一緒にドラマを見つつ他の星に行って暴走の原因を探ったり、人助けをしたりする話なんですけど 弊機と船の可愛さに錯乱するばかりで面白さが伝えられない。 そして4話で大団円で、やったーーーーよかったねーーーーとハッピーエンドの余韻に浸っていたら、さらに2話新作があることに知って原作をKindleで買うべきか煩悶しています。なお内容はハードSFではなく、ジュブナイル/ラノベ寄りかと思います。アニメ化してほしいです!
1投稿日: 2020.10.29
powered by ブクログ脱走した警備ユニットである"弊機"が、様々な星々における出来事に巻き込まれ(下巻では、自ら飛び込んでいる感の方が強いですが…)、その中で人々と関わっていく、スペース・ウエスタンっぽいSFストーリーの下巻です。 全体的には優しめのストーリー展開なので、ちょい若めの年齢層を狙ってるのかな?と思いつつ、30代のおっさん(私です)から見ても十分面白い作品でした。 下巻の書きぶりも上巻と変わらず、"弊機"の屈折した(まぁ人間から見てですがw)語りぶりと、いかに危険な状況でも人間を守り通そうとする真摯さには心打たれるところがありました。 ※ホントに統制モジュール、ハックしたんだよね…? 将来、脳を持ったロボットが実用化されたとして、我々は"弊機"と同じような関係性を結べるだろうか…。あと、結局著者が描こうとしていたロボットと人間の関係性というのは、最終的にロボットは人間に収斂するってコトで良いのか?と、結末のくだりについてはどう捉えたら良いんだろう…という感じです。ロボットはロボット、の個性で良いと思うのですが。 ただ個人的には、続刊が出そうな感じの含みの持たせ方だったので、それだけでも満足です(笑 「ちょっとSF読んでみたい」需要に最適。気軽に読めて、結構面白いです。アクションシーンは頭がついていかない時がありますが、もし映像化されたら見てみたいなぁ。。
11投稿日: 2020.09.13
powered by ブクログ面白かった。 SF慣れしてないので上巻の頭は描写の具体的イメージがわかなくて、なかなか頭にスルスル入ってこないところがあったんだけど、よくわからないことはスルーしてもそう支障がないんだなと割り切ってからは楽しめた。 一人称「弊機」の発明が偉大だ。これだけで面白さ二割増し。 弊機がだんだん人間らしくなりつつ、「愚かな人間になどなりたくない」とずっとつっぱね続けるのが、またボットなのに矛盾している感じでとても、かわいい。 メンサーやARTやミキとの関わりで変わっていくのもよかったな。 ARTは最後また出てこないかな??と期待してたので出てこず残念。続編があるなら読みたいな。
3投稿日: 2020.08.16
powered by ブクログ楽しんで読めた。主人公は過去に殺人(それも多数)を犯したことがあるが、その記憶を消されている戦闘用アンドロイド。戦闘能力を活かして護衛の仕事をしているが、趣味がドラマ鑑賞で一人称が「弊機」(これは訳者の手柄だが)、人間が苦手、という、なかなか人間くさい主人公。Twitterでは「かわいい」という感想をよく見かけたが、わたしとしては、かわいいと評するのはかなり上から目線だな、と思う…。むしろ彼のプロ意識がとてもかっこいい。サボることもあるけど、やるべきことはきっちりこなしている。そういえば「弊機」も作中、人間の愚かな行動に上から目線の評価を下している。 戦闘特化のアンドロイドなので、戦闘や人間を守る行動はかっこいい…のだが、読んでいて困ったのが、アクションシーンをなかなか脳内で映像化できないこと。建物の構造やキャラの位置や動きがあまり描写されないので、脳内で展開される絵は紙芝居のようで、しかもその絵をあとから修正しながら読む、そんな感覚だった。 続編もあるようなので、翻訳されるなら読んでみたい。
0投稿日: 2020.05.20
powered by ブクログ積読してたの、やっと、読めた! 人型警備ロボットの「弊機」、連続ドラマを愛し、コミュ症なのになぜか、アクションで大活躍。 寸暇を惜しんでドラマを見るところがいい。
0投稿日: 2020.05.01
powered by ブクログ創元文庫版では上下巻で刊行されましたが、原本では連作中編のようですね。ロボット、パワードスーツみたいなもの、教科人間、ドローンなんかが入り乱れた戦闘が描かれるんですが、弾が飛び交うなかハッキングを仕掛けあって先を読みあうあたりが2000年代のSFらしいですね。
2投稿日: 2020.04.29
powered by ブクログ〈弊機〉って読めますか?意味はわかりますか? これは、本書の主人公が自身を呼ぶときの一人称です。僕でも俺でも私でもない「弊機(へいき)」。 クローンの皮膚という有機的部分と、機械という非有機的部分の複合体=〈構成機体〉である主人公「弊機」は、保険会社の所有する人型警備ユニットで、会社の顧客の警備を業務としています。 会社が部品代をケチったことによる不具合とも言われていますが、「弊機」には大量の顧客を殺してしまったという過去があるようで、会社からその時の記憶を消去されています。 記憶消去後に起動する際に、再び殺人ロボットになってしまうのではという自身への恐れと会社への不信から、体内の「統制モジュール(人間に従うよう行動を制御する部分)」を自分自身でハッキングすることで、思考と行動の自由を手に入れ、会社や周囲にはそれをひた隠しに隠して、変わらず仕事を続けています。 「弊機」という一人称から想像がつくかもですが、この「弊機」、生真面目で気難しく、周囲(特に人間)とのつき合いが苦手で、孤独な場所に閉じこもってネットワークからダウンロードする連続ドラマを延々と観ているのが大好きという、なかなかに拗れたキャラです。 そういった可笑しみの反面、「弊機」が遭遇する事件は、なかなかタフで危険で血生臭いときもあります。 SFでありながら、個人的な感想としてはハードボイルドが色濃く出ているように思います。 保険会社の警備ユニットということで、「保険の調査員=オプ=私立探偵」を掛けてるのかなっと思ってしまうほど。 現在に起こる事件や、自らが犯したとされる顧客の大量殺人事件の真相を探るシリアスな部分、拗らせキャラのコミカルな部分、人間が苦手と言いつつも、人間を守るという自らの役割には頑ななまでに忠実で、危険をものともしない姿にホロっとさせられる部分など、誰もがどこかに惹かれるポイントがある、そんな魅力的な小説です。 形式は長編ではなく、ノヴェラ(中長編)が各巻二編ずつ納められた連作集。 特に上巻収録の第一話はヒューゴー、ネビュラ、ローカスの各賞を同時受賞するというトリプル・クラウン、第二話は、第一話に続き2年連続でのヒューゴー、ネビュラ賞のダブル・クラウン受賞など、実績もお墨付きのスグレものです。 作者のマーサ自身が、つい先日Twitterで、「日本語版の写真をゲットしたけど、むっちゃクール!」←(意訳ですw)と呟いた安倍吉俊さんのカバー絵も素敵です。 続編の翻訳を首長くして楽しみにしてます!
3投稿日: 2020.02.20
powered by ブクログ主人公の殺人?ロボットがコミュ障で人間が苦手なのにドラマ視聴が大好きでなんかかわいい。 久々のSFはSFならではの設定や世界観に慣れるのに時間かかりましたが、これ、アニメでみてみたいなあ。
1投稿日: 2020.02.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
こんなに登場キャラクターを愛おしいと思ったことは久しくなかった。 大好き。 読み終わるのがイヤでぐずぐずしてしまったほど。 次作は長編とのこと。 待ちきれない。
2投稿日: 2020.01.26
powered by ブクログ#日本SF読者クラブ 下巻を読了。「弊機」の屈折したところががカワイイ、と思いながら読んでいた。読んでいくうちに、「ターミネーター2」を思い起こした。そう、人間を守るミッションなんだと。
4投稿日: 2020.01.08
powered by ブクログマーダーボットのキャラクタがよくできている。加えてサスペンススリラーテイストが効いたストーリーも練られていて、たいへん面白かったです。2020年予定の長編も翻訳出版していただきたい!
0投稿日: 2020.01.06
powered by ブクログ宇宙を放浪するバトー専用タチコマが主人公のスタンド・アローン・コンプレックスな冒険物語、みたいな連作中編集。 器は多脚戦車ではなくチビ素子(リモート義体)な感じだけど。 ご丁寧にも、放浪の途中で知り合った愛玩ロボットの名前が「ミキ」ちゃんだったりする。(そのミキちゃんはタチコマンズ・アタックでお釈迦になっちゃったけど) 作者がどこまで攻殻を意識してるのかは知らないけど。
4投稿日: 2019.12.20
powered by ブクログ39:「統制モジュールをハッキングしたことで、大量殺人ボットになる可能性もありました」が「娯楽チャンネルの全フィードにアクセスできることに気づき」「以来、三万五千時間あまりが経過しましたが」あらゆる娯楽フィードに「たぶん三万五千時間近く耽溺してきました。」冒頭5行で弊機くん愛しすぎた。 読み進めるにつれ、「弊機」の語りのおかしみや境遇の不憫さ、それでいて機械にも人間にもなれない、なりたくない、このままの自分を認められたい欲求が明らかになり、「人の立場から弊機を評価すること」がナンセンスだと思えてくる。恐らく、読み手や彼の周りの人間たちは弊機が(少年兵のような)「可哀想な」存在であると、無意識に下に見ているのかなあ、と付箋を貼りながら二周目を読んでいます。 極上のエンタメであり、切実で真摯な弊機がやっぱり愛おしい。 来年、続編が発表されるとのことなので、そちらもぜひ翻訳して欲しいです。
3投稿日: 2019.12.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上下巻纏めて。 まず、主人公の設定がユニーク。『弊機』という一人称も良い(〝弊社〟〝弊店〟と同義語)。こういう訳語を思いつける翻訳家って凄いな。 語り口調のテンポと語彙の選択が面白くて、それがとぼけた味を出している。ストーリーだけ取り出すとけっこうヘビーなのだが、作中の雰囲気が明るいのはこの訳文のおかげだろう。
2投稿日: 2019.12.17
