「冒険者ライセンスを剥奪されたおっさんだけど、愛娘ができたのでのんびり人生を謳歌する」を手掛けた斧名田マニマニ氏の作品で、内容的にはよくある復讐物。 原作者の名前を聞いてピンときた人がいるだろうが、氏の作るストーリーは非常に完成度が高い。ジャンル自体はよくある復讐物なれど、構成・演出・表現力・心理描写・説得力等が抜群に上手い。物語は極めて暴力的かつ残虐、それでいて虚しさや悲しさも感じさせるものに仕上がっている。 コミカライズ(本作)を手掛けた作者の力量も見事で、原作ストーリーを上手く漫画として昇華させている。復讐物は作者が下手と一気に寒く薄っぺらくなってしまうが、本作ではそんな事は全然なく、陰惨で容赦のない復讐を丁寧に表現している。画力も高く、絵的な面でも薄さや雑さはない。 かなり悪趣味でキツい内容なので間違いなく万人受けはしないが、完成度自体はとても高い。興味のある人、このジャンルが好きな人なら買っていいかと。

勇者になったら全てwinwinすぎるから、最後には痛いしっぺ返しがくるのかもしれない。 ただこれは行き過ぎているぐらい悲惨な結末なので、殲滅無双するしかないのかもしれない。