
総合評価
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powered by ブクログどこかずれているのに納得しちゃいそうになる健斗の思考も、日々的外れに思える努力をする姿も、どこか滑稽で最初は面白がって読んでいた。でもじいちゃんは生きていたいんだとわかるにつれ、だんだん健斗の若さゆえの視野の狭さ、早急さが恐ろしく思えてきた。そして素早く動く黒い影の正体は何だったのか?じいちゃんだよね?じいちゃんはかまってほしくて弱ったふりをし弱音を吐いていたのか?うむ。まだじいちゃん世代の心情を理解することは難しいし何よりいずれやってくる老後を想像するのは恐ろしい。でも体だけは鍛えておこうと思った(笑)
0投稿日: 2026.01.04
powered by ブクログ【あらすじ】 ・得意なもの、誇れるものも特になく、5年間続けた仕事もやめ、母と祖父と3人で暮らしている30歳ぐらいの男、健斗が主人公である。メリハリのない日々を送っていく中で、肉体・精神的に弱っていく、「じいちゃんなんか、早う死んだらよか」が口癖の祖父の姿を見て、感じることがでてくるのであった。「日々やることがなく、睡眠と覚醒のはざまをいったりきたりしながら、全身の痛みに悩まされている祖父にとっての生きる意味とはなんなのか」。高齢者にとっての尊厳死が現実味を帯びて感じられるようになり、間接的に祖父の尊厳死をかなえてあげたいと思うようになる。そのために健斗がとった方策は、徹底的に祖父の介助をしてあげることによって、身体・そして脳を廃用性萎縮に追い込むことであった。 そしてその疑問は、程度、年齢こそ違えど、漫然とした日々を過ごす自分に直接にはねかえってくる。この思いを振り切るために、肉体鍛錬に励むようになる。肉体鍛錬により、自分が高い位置にのぼったと感じることで、本当はできることをせずに助けを求める祖父の姿をみて、いらだちを隠せなくなる。そのいらだちにより、尊厳死の間接的なほう助にとどまらず、浴槽で直接的に祖父を殺めるような行動をとってしまう。その時のもがく祖父の姿を見て、祖父を生に執着していることに気が付く。 人間は、生きている限り、もがきながらも生きていくことしかできない。 【感想】 ・尊厳死に関する問題提起のような出だしかと思えば、最終的には、生への肯定ととれる終わり方であった。人間は、どんなに弱っている状況でも、生に執着する生き物である。しかし、執着は苦しみを生み出すもととなる。 終末期医療の文脈で、尊厳死・安楽死、またそこにいかないまでも積極的延命治療の是非の問題はかならずでてくる。満足なACPをすることなく、本人が意志を表明できなくなったときに、家族が本人の推定意思を推し量り、「命の選択」を迫られることを求められる。これは、残された家族にとって、他人の生命を決めなければならないというとんでもない重圧をおしつけられることになる。また、ACPを行っていて延命治療を行わないとなっていたとして、本人が生への執着を捨てきれていない場合、結局家族にとって他人の命を奪うという決断をしなくてはいけないこととなる。そして、本人が生への執着を捨てられていたとしても、家族が生への執着を捨てられていない場合、本人の意思に反した延命治療が行われることとなる。 こういった事態を避けるためには、生への執着を捨てるという悟りを、家族全員が共有している必要がある。 これはあくまで理想論であり、われわれ医療者は、こうした境地に達していない患者およびその関係者に対して、終末期の選択を強いていく必要がある。生への執着を本人が捨てられていない状況では、どのような説明も無効であり、おそらく最大限の治療をすることしか道はないと思われる。
0投稿日: 2025.12.30
powered by ブクログ2024.12.26 羽田圭介。 テレビに出ていた時の、軽いイメージがあったけれど、内容は重たくて、とても看過できるものではなかった。ほぼ誰にも訪れる介護という選択。 特に若者が担わなければいけない条件下では、最重要案件。 しかしまだこの老人は口も聞けるし、体も動かそうと思えば動かせる。それであっても、若者にとっては、こんなに重荷なのだ。 老いの時間を迎える私たちには眼下の課題です。
0投稿日: 2025.12.26
powered by ブクログコントのような、日記のような作品でした。 受容と拒絶で考えると、他者から見ると受容が優しさに見えるが、相手のことを考えること一概にそれが優しさとは言えないよなぁ。 でもそんな思考は施す側のエゴであって… でも善行はそれ単独で評価されて、その行動の理由って考えられないですよね。主人公の内面描写を通して悪意の善行って矛盾が見えるのがよかったです。 みんな必死に生きてて、ズルしながら、矛盾して生きてる。 それがちょっと笑えて、ちょっと笑えない。 でも人生ってそんなことの繰り返しなのかもしれないと感じました。
0投稿日: 2025.12.01
powered by ブクログ第153回芥川賞受賞作。死にたいと毎日のようにぼやく祖父を穏やかな死に導こうと企む主人公は、日々筋トレに励みつつ、転職の為、手当たり次第に面接を受けまくる。タイトルが絶妙。
0投稿日: 2025.11.04
powered by ブクログ介護される老人とその孫の関わりについての話。 少子高齢化が進む現代、病気でない老人が在宅で尊厳死を迎えるのは難しい。 思うように動かない身体、楽しみもなくただ生きるだけの毎日に対する精神的苦痛から、生への絶望を感じるのは理解できる。 だが、祖父の隠された本心は「死にたい」ではなく「生きたい」であった。 健斗は足し算の介護によって祖父のできることを狭めるはずだったが、祖父の本心を感じ衝撃を受ける… 健斗は家族には誰も相談せず尊厳死に向けて動くが、何だかんだで一番祖父を大事にしているようにも見え、信頼関係も感じられる。 誰でも24時間の介護を続けていれば苛立つことはあるし、その中で健斗は懸命にやっているように思えた。
17投稿日: 2025.10.28
powered by ブクログちょっと物足りなかったかな。 もう少しなにかが欲しかったな。 もっと若い時に読んでたら感じ方が違ったのかもしれない。 と、思うのは介護経験者だからおじいちゃんの事が気になってしまうからだろうか?
2投稿日: 2025.09.11
powered by ブクログ2022/7/28 スクラップアンドビルド読了。実際の介護老人と家族の在り方ってこんな感じなのかな。結構リアルでどうしようもない気持ちになる。生と死で揺れ動く感情、でもそこに祖父と孫の愛を感じる。ラストシーンでお互い見えなくなるまで手を振り続けるなんてね。フフって笑った。
2投稿日: 2025.09.10
powered by ブクログ■参加者の感想■ ・終始主人公に対して苛立ちを感じた。周囲への態度がひどく、特に祖父への接し方には嫌悪感が強かった。 ・「スクラップ・アンド・ビルド」というタイトルは、筋肉の再生を意味するだけでなく、老人=スクラップ、若者=ビルドという構図を感じさせた。主人公の再生の物語として読めるが、共感はできなかった。 ・祖父が不憫でならない。ラストの「死ぬかと思った」の一言で、ようやく孫という理解者を得たように見えたが、それまでの描写との落差が大きく、感動には至らなかった。 ・芥川賞受賞作としては浅く感じた。老人介護というテーマを扱うなら、もっと深い切り口があってもよかったのでは。 ・エンターテインメント小説として、介護経験のない若い読者層に向けて書かれた印象。主人公の再生物語として読むなら、祖父は単なるきっかけに過ぎなかった。 ・筋トレの描写が細かく、知識として得られる部分もあった。文体に疾走感があり、スラスラ読めたが、心に残るものは少なかった。 ■今月の課題本■ 羽田圭介著『スクラップ・アンド・ビルド』 ■開催日時■ 2023年1月
0投稿日: 2025.09.03
powered by ブクログ健康とは負荷をかけられる状態と最近ラジオで聞いた。負荷をかけてかけて強くなって、それが生きるということで、何の緊張にも晒されなくなってしまったら人間どんどん腐っていってしまうんだな。 使われない筋肉が急速に萎縮していく感覚は、受験を終えて競争から解放された附属校に入った時、部活を辞めた時、仕事を長期間休んだ時、数えきれないシーンと共に蘇る。
1投稿日: 2025.07.10
powered by ブクログ年老いていくことに関して色々と考えさせられる作品でした。 最後のおじいちゃんの言葉は孫への愛情だったのかなと思いたい自分は浅はかなのかな笑 若い頃は今は亡き自分に甘い自分の祖母を残念に思っていたけど、このような作品を通して祖母の当時の気持ちを少しだけでも感じることが出来た気がする。
2投稿日: 2025.06.09
powered by ブクログ袋小路にしか見えない人生に胸が苦しくなる。介護のストレスがリアルに描かれている。昔の実家に左半身がほぼ動かない祖母が居た時のことを思い出す。もっと優しくしていれば。でも出来なかった。
2投稿日: 2025.06.04
powered by ブクログ読み終わって、ちゃんと就活しよう、筋トレしよう、英語勉強しようってやる気になった笑 主人公の祖父への憎しみ感情が人思いな性格と想像力で(祖父の幸せな殺し方は友達に言われただけであって、こっちから見たらそれで本気で死ぬとは思わないが主人公の想像力で成り立ってる。)結果主人公が報われるというのが面白かった。 おじいちゃんもセフレ彼女と同じで人に依存したい寂しがり屋なんだろうなと思う。年齢関係なくそういう優しい人から搾取する側の人っていると思う。 そして、自分がそうなってることもあるかもしれない。そういう人の病名はただの思い込みで愛情不足だったり最近よくある自己肯定感不足が原因なのかなと思う。 現実にはヤグケアラーしてて、そんな人格でそんな発想を持つ人はいないだろって思ったけど、介護する側もされる側も想像力次第で、現状は何か変えれるのかなと思った。
0投稿日: 2025.05.30
powered by ブクログ老人の描写がなんともイラつく。他者の前では自分を卑下しつつ、本当はそんなこと思っていない。自分が一番かわいくて、自分はもっとできると思っているのが人間。でもふとした変化や危機的な状況に接すると何気ない日常がすごくありがたく感じるが、そのありがたさも一週間もすると慌ただしい日常に流されて何もなかったようになってしまう。あの時の思いが風化せずに残ってくれたらよいけど、いつまでも気持ちが変わらなくても嫌になってしまう。よくできていると思う。
0投稿日: 2025.05.22
powered by ブクログ第153回芥川賞受賞作。 あまり普段、芥川賞を獲るような純文学系の本は読まないのですが、今一番気になるワードとして「スクラップアンドビルド」があるので、タイトルに惹かれて読んでみました。ページ数も少ないのでね。 老齢になり、できないことも増えてきて、 周りから疎ましく思われることで 「早く死にたい」と口癖のようにつぶやくじいちゃんと、 その想いを遂げてあげたいと願う孫が日々暮らす中で、 お互いの想いを交錯させ変化していく物語。 孫の脳内描写と、行動のギャップが凄く違和感。 温度差というか、チグハグな感じがしたが、 それもおそらく意図的かなと思う。 未熟な青年の、思いが行動に伴わない感じが、 少しもどかしくも、リアルさがある。 じいちゃんは、日々感情の変化があり、定まらない。 人生の再構築の中 祖父との生活で、自分の人生に変化はあるのか。 読みやすいけど、特にそれほど何も心に残らなかったという印象。だから何?と思ってしまった。 介護による、それに関わる人の人生を描いた作品はたくさんあるので、そちらの方が良かったなという感想です。
2投稿日: 2025.05.07
powered by ブクログ2015年上半期芥川賞受賞作。 現代社会のアンタッチャブルに触れる感じ 審査員に老人はいないのか?それが評価できる老人なのか?が気になるが… 結末が気になって気になって…焦らされて… 家でて終わりか〜い!ってのが、感想。 それが小説と言われればそうなのかも知れない。 薬漬けで自由も効かず、厄介者として生きるのはヤダな〜と改めて思う。その時がきたら何の判断もできない。先送りは若い時のツケが回ったとも言える
0投稿日: 2025.04.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
介護が必要となった祖父を孫である健斗が苦痛なく死なせるように努力する物語。 今19歳の若者である私は、健斗の考え方に共感する部分がよくあった。まだ若い健斗は資格の勉強や筋トレなどを通して成長していくが、歳をとり体も悪くなり弱音をよく吐く祖父に対してイライラしたり、また、このような長生きさせても待っているのは死しかない老人たちを支えるために年金を払うことに嫌気がさしたりなど、今の多くの若者が考えていそうなことに共感できた。主人公の健斗は、このような悩みから解放されるために、普段から死にたいと嘆く祖父の願いを叶える、という大義名分のもとに祖父をだんだん衰えさせていってるんだなと思った。 ただ、一見非人道的に思える計画を実行に移す中で、文章の中で描かれる健斗の善人の部分が見られたのがよかった。祖父がよく吐くありがとう、すみませんのような意味の無い形式的な言葉のように死にたいと言っていたと考えたり、健斗の行動が原因で祖父が死にかけたり溺れかけたりした時に祖父が健斗を責めなかった時に罪悪感のようなものを感じていたりと、健斗の中で葛藤が見られた。これによって、健斗の人間らしい部分が垣間見えたのがよかった。 また、最後の健斗が就職先の茨城県に向かっている電車の中で、周りの人々をみて劣等感を感じるシーンが心に残った。これは、体が弱って周りからの介護が必要だった祖父を助けているうちに、健斗の心の中に、「やってあげている」、「してあげている」といったような傲慢な心が生まれていたのではないかと思った。
0投稿日: 2025.02.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
実はじいちゃん、全然心配するほど弱ってなかったんじゃないか?健斗が弱いと思い込んでた説ある。 さようならの時も、送り出してた。 本当にボケてくると叫び出すし徘徊する。孫が誰だかわかってるし、全然認知症ではない、、。 お見舞いした時、周りの病室と比べなかったのか、見て見ぬふりしたのか。
0投稿日: 2025.02.03
powered by ブクログ祖父の本心も過去も、真実は何も明かされない。 でも、生に執着した。それだけは事実。 健斗のやり場のない怒りがひりひり伝わってくる一冊。
0投稿日: 2025.01.29
powered by ブクログ「ひいおばあちゃんもおじいちゃんも83歳で死なはったから、おばあちゃんも、って思ってたけど、全然お迎え来てくれはらんと、もう84歳になってしまったわ」 つい先日帰省した時、祖母が呟いた言葉である。 できるだけ自分のことは自分でやるように。毎日買い物に行って料理はしてね、そうしたらボケないから。主人公の母同様、私の母も口酸っぱく祖母にそう言う。おかげで祖母は元気な方で、まだ背骨は曲がっていないし週2で将棋にでかけ、調子のいい時は体操教室に参加する。そんな祖母でも、作中の祖父と同じようなセリフを吐くのだ。体調が悪い時に愚痴が多くなるのも同じだ。老人にしては充実している生活を送りつつも、そんなセリフが出てくる気持ちが分かる気がして、少し切なくなる。 主人公は、やや考えが偏りすぎで気持ち悪めなところもあるが、祖父の発言をうまく流しあしらう様子は自分自身と重なるところがあり、読みながら少し罪悪感を感じた。これでは、祖母が逝ってしまった時に、本当に後悔しそうだ。 不安な人生の中に変わらずそこにいる弱々しい祖父は、主人公が存在意義を感じることができる唯一の現実逃避可能な場所でもあったのだな。 なんだかなあ。この読後感をもう少し言語化したいのだが、もう少し考えて後程付け足そうと思う。
0投稿日: 2025.01.22
powered by ブクログどこの老人も一緒なのかもな。 俺のおじいちゃんは特別だけど、他の人から見たらおんなじおじいちゃんかもしれないな。 おじいちゃんは好きだけどね。 つい一昨日、おじいちゃんのアップルウォッチから心房細動の通知が13回。すぐさま病院へ。異常なく安心。本当に生きててくれて良かった。 現在、28歳の僕。91歳のおじいちゃんの前でイラつく55歳の母親に、読み終わったこの本を渡しました。 母へ、あなたはこのように映っていますよ。
0投稿日: 2025.01.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
仕事をやめて無職の28歳の主人公と、要介護3認定の87歳の祖父。物語でありながらも、どこで起こっていてもおかしくないようなリアリティのあるストーリーだった。毎日天からのお迎えを待つしかないという地獄を生きる祖父を楽にしてあげるため主人公は行動を起こす。それが彼自身の生活に弾みをつけ、彼自身が変化するきっかけとなる。 筋組織を破壊して再構築することを繰り返し、ストイックに自分を追い込んでいく主人公。トレーニングに限らず、生活習慣やものの考え方、所有物に関してもスクラップ&ビルドの姿勢はある程度必要なものだと感じた。
0投稿日: 2024.11.16
powered by ブクログ足し算の介護という恐ろしい言葉 早く死なせるために介護するという 社会保障費の在り方を考えさせられた。 経済と倫理のせめぎあい。 人間が合理的であれば社会保障費なんて全然要らないんだろうな
7投稿日: 2024.11.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「じいちゃんなんて、早う死んだらよか」。 ぼやく祖父の願いをかなえようと、孫の健斗はある計画を思いつく。自らの肉体を筋トレで鍛え上げ、転職のために面接に臨む日々。 人生を再構築していく中で、健斗は祖父との共生を通して次第に変化していく――。 新しい家族小説の誕生を告げた第153回芥川賞受賞作 ------------------- 題名を見て、この本が介護系の内容と思わなかった。 孫の健斗を通して、介護リアルを描いていて、とてもおもしろかったし、自分も筋トレするぞって思った。 身体がしっかりしてないと、老後のQOLを上げることはできない。「死にたい」という言葉を発することのない自分でいたい。
14投稿日: 2024.10.30
powered by ブクログ第153回芥川賞受賞作 同居する祖父との関わりを通して自らの生活を再構築していく青年を通して見えるものとは。 同じ行動を取っても理念が相反することや理念は同じでも行動が反すること。そこに本人の意思が不在の場合はどちらもエゴではないのか? 言葉の上澄みだけを耳から聞くだけの怖さ、目に見えない人の心と願望は振り幅が大きいものかもしれない。 介護という社会、家族問題と壁にぶつかった若者の再起が上手く絡まってて読むと色々思うところはある。 テーマや話の流れから鬱々としそうだけどそうならない最後がいい。
1投稿日: 2024.10.23
powered by ブクログこの本を読んでから上り下りでエレベーターを使わずに階段を使ったり、家で筋トレをするようになった。使わない器官は衰えてしまうので。
0投稿日: 2024.10.22
powered by ブクログたまに思い出す小説。読んでる間は介護がベースの小説だからしんどかった。読み終わったら読んでる間の淀みがなんか昇華されてて、あ、これは良い小説かもと思った
0投稿日: 2024.10.07
powered by ブクログ今のこの国の問題を『考えさせる』作品。 自分の祖母も最期に近い時は似たような事言ってたなぁとある意味懐かしさを感じた。 賛否両論あるふわっとした読了感も読者ごとに置かれている環境などが違うだろうから、それぞれで『考えて下さい』風にしたのかなと思う。
1投稿日: 2024.10.06
powered by ブクログ※表題作のみのレビューです。 153回(2015年上半期)芥川賞受賞作 ストーリー 4 登場人物 4 世界観 4 構成力 3 文章力 3 メッセージ性 4 ※5段階 リアルな描写と、主人公に感情移入しやすい話で、すいすいと読めました。 ただ、最後はこれで終わりなのという感じでした。 短編小説として余韻を残したということかもしれませんが、打ち切りのドラマを見たような印象でした。
1投稿日: 2024.08.12
powered by ブクログ修飾語を多用し、一つの文にありとあらゆる情報を盛り込んでいます。さすが賞をもらうだけの文章力だなあと思いました。 主人公は祖父のことを慕っているのかそうでないのか…長生きしてほしいのか、そうではないのか…ずっと疑問に思いながら読んだけど、最後にわかりました。 人はこうやって老いていくのかと学びながら自分の生に果敢に生きていく…的なことがテーマなのかな。
0投稿日: 2024.08.06
powered by ブクログ自分的にはすごく面白かった。物語としての面白さの一方で、介護者の葛藤をちょっと笑える要素も入れながら、リアルに描かれている。 何よりも良かったのが、介護老人を過剰に甘やかして、補助することこそ、本人の自主性や社会性を奪い、老衰させる一番鋭いナイフであるということを介護施設で働く友人から聞いて、それを自分の祖父に試してみる。という羽田圭介さんらしい毒性になんとも言えない気持ち悪さと、リアリティーを感じました。 最後の終わり方が、ちゃんと爽やかでよかったなぁと思いながら終れたのも良かったです。
2投稿日: 2024.05.27
powered by ブクログ現実的なだけど、非現実的。よくある「心が通い合う老人と若者」の綺麗事が排除されてる感じが、ユニークだと感じました。悲しいというには、悲しみきれないけど、不穏な感じもありつつ、これが現実。笑って良いのか悪いのかわからない他人事じゃない感じ。
8投稿日: 2024.05.15
powered by ブクログ死にたいという祖母と重なり、どこまで本気でどこまで冗談なのか。直接手をくださず弱る老人の補助をする。決して生きることに前向きにさせない。
0投稿日: 2024.05.13
powered by ブクログ芥川賞は難しかったです。 結局じいちゃんは元気なのかどうかもわからなかったですし、この話で何を伝えたいのか、凡人には分かりませんでした。 介護の大変さに関してはよくわかりました。
0投稿日: 2024.04.20
powered by ブクログ若い主人公のまっすぐでパワーある生き方、祖父の老いていく中にも柔軟でどこかつかみどころがない生き方、対比しながら描かれているようでした。
0投稿日: 2024.04.10
powered by ブクログ主人公の健斗を通し、日本が抱えるあらゆる社会問題を取り上げた作品。しかし、どの問題に対しても結論に触れずぼやっとした終わり方をしている。そのスッキリしなさが、リアルな日本を表現している。読後、答えのない『その後の健斗や祖父の人生』を想像してみている。
1投稿日: 2024.02.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
祖父・孫の限られた空間から、尊厳死や社会制度、後期高齢者の"生への執着"と"希死念慮"へと繋がっていき予想外だった。ただ、この作品の読み方・楽しみ方が最後まで分からず、考えさせられる一冊だった。
0投稿日: 2024.02.10
powered by ブクログ主人公の、生真面目さゆえの拍子外れた野望が、現実味を帯びて感じられるのは何故だろう。 きっと、主人公のような“優しい“性格の孫であるならば、この目標に至る過程も納得できるからなのだろう。 じいちゃんがかわいい。が、実際にともに暮らせば多くの人が、主人公の母のようなアウトプットになるだろう。 そんななか、じっと、静かにじいちゃんを観察する主人公の目線ににやついてしまう。 ラストの拍子抜け感も小気味いい。
1投稿日: 2024.01.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これまた1年半くらい前に読んだ本。 「むらさきのスカートの女」に続く芥川賞受賞作品。 これまた意外と面白くて「死にたかー死にたかー、死なせてくれー死なせてくれー」って言う祖父と孫のやり取り。 いつもそんなことを言って気を引く割に、デイケアだったかどこかの介護してくれる女の子のお尻かなんかはしっかり触るっていう。 で、孫もいい加減にしろやーと。 でもそんな事を言いながら孫、なんだかんだ優しい。 最後は、なんだかえっていうぐらい、祖父がしっかりしてたというか、心がちゃんと祖父になってると思った気がする。 「意外と良かった。孫が清々しい。」というのが、読後残していたメモだった。 でも自分が介護をしていて触られたら絶対にいやだ。 歳をとったらしょうがない、はないと思う。
15投稿日: 2024.01.20
powered by ブクログ鬱小説かと思いきや、意外と青年男子の反骨精神とかが描かれてて、物語と行動がマッチしているように思えて満足でした。
0投稿日: 2024.01.16
powered by ブクログ最初は筋が見えなくて少し戸惑ったけど、掴んでからはぐんぐん読めた。 20代後半特有の潔癖感とか、他人への狭量さみたいなの、すごい理解できた。現代版罪と罰なのかもしれない。
0投稿日: 2024.01.10
powered by ブクログ独特の世界観、、 パッと本を開いた時の余白?も独特。 自分的には暗い話には感じず、どちらかというとユーモアな雰囲気があると思った。 おじいちゃんもなかなか手強いが、健斗もまあまあ個性的な青年だなあと思った。 なんともいえない終わり方が良かった。
1投稿日: 2023.12.29
powered by ブクログ終始陰鬱とした表現が続き介護を取り巻く日常と主人公の心情が描かれる。日々衰えていき、常に身体の不調を訴えつつ白い天井を見つめるだけの老人と、若く体力がありあまっている介護者との対比。その溝から生まれてくる黒い感情から本当の優しさとはなにかと苦悩する。老いを巡って漠然と触れては行けない領域に切り込んでいる。 介護者に直面している人や介護を必要としている人からしたら不快感はあるのだろうが、言ってはいけないが確実に沸いてくる感情や疑問をあえて文字化することは、私は嫌いではない。 本人が苦しみ死にたがっていても、管に繋がれようとも長く生きるように尽くすのが本当の優しさとか、生きることに理由は要らないとか綺麗事ではすまない心情は必ず存在する。自分が老いていくとき、それでも生きたいと思うのか。今や仕事や子育て以外にも、生きていく意義を今から見いだしていかないと、厳しい現実が待っている。
11投稿日: 2023.12.22
powered by ブクログこちらの書籍は、賛否両論ありますが、私はこの終わり方でもまぁ、ありかなと思いました。 終わりの先の話がどうなるのかは、それぞれ読み手の想像によって、読んだ方同士で、思いを巡らすのも、話の話題にもなり、また楽しいかと思いました☆
2投稿日: 2023.12.14
powered by ブクログ「グラントリノ」のクリント・イーストウッドを思わせる頑固おじいちゃんとの生活を読むことが出来るため、映画を観るとより面白いです
1投稿日: 2023.12.03
powered by ブクログ読んでいて気持ちの良いものではなかった。しかし、私は父の介護をせずに亡くしたので、介護について考えさせられる本だった。事故を起こさないために過剰な世話を焼くという老人ホームの問題があることを知れた。私も延命はしないでぽっくり逝きたい。
1投稿日: 2023.11.30
powered by ブクログハッピーエンドなのか、 何なのか、 なんとも不思議な読後感。 本人のキャラクターも 面白い羽田圭介。
0投稿日: 2023.11.23
powered by ブクログおじいちゃんを希望通り苦しまず安らかに永眠させてあげるべく動く孫の話。老いていくおじいちゃんの対極である若さの象徴として、孫はあるものをスクラップ・アンド・ビルドしていく。
0投稿日: 2023.11.17
powered by ブクログ不思議な読書感でした。 イヤらしい聞こえ方になるかも知れないですが、自慰ですね。この作品自体が。でも、これくらいで無いと読者は付いてこないか。やっぱり芥川賞は難しい。 外向きの自分と内向きの自分。自身の欲求に反することなくただ実直に生きる。それもきっと有りなのだろう。 老介護の話だけでは無い。タイトルは自身を構成し組み立てている血と精神を作っているといった話。
54投稿日: 2023.11.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
筋トレしたくなった。 読みやすくて一気読み。 老いて死にたい爺さんと、早く死んでほしい孫の話し。 強さ、優しさ、人間の感情は難しい。 親の介護したくない。
0投稿日: 2023.10.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公にとり祖父とは、義務感と哀れみを持って手を差し伸べ助けることで自己肯定感を得るための対象であり、自身と比較することにより肉体的若さと健康度合から来る優越感に浸るための対象であった。 これは主人公→祖父存在論の負の側面であって、当然作中で何度も主人公が言及していた正の側面というのもある。 このように正負両面を自覚することは、イコール自身を客観視することであり、そうすることでいわゆる正義の暴走を防ぐことができるから、 とても大切なことなのである。 実際、カーテンを開けて日光を当てることによって皮膚がんを促進させる、矢継ぎ早に質問して記憶力の劣化を自覚させて落ち込ませようとする などの発想はかなり暴走気味であり、面白くもあるのだが、これで本人は大真面目なのだから実際にこんな人がいたらと考えると恐ろしくなる。 その一方で、強く主人公に共感できたのが、彼が凄まじい筋トレと生野菜等の摂取という肉体的健康行動及び肉体的健康行動をしているという自覚から来る 精神的健康感によって「異様なアッパー感に心身が包まれた状態」になっているシーンである。 このアッパー感には、精神的健康感の方が強く寄与していると私は考えているので、この主人公(というか、羽田さん?)は私と同じようにポジティブな 人物なんだろうなと考えたりした。 参考(文庫版) p60 驚異のぽっちゃり感 p63 アッパー感 p78 日光による皮膚がん推進 p138 矢継ぎ早質問 p148 肉体的若さと健康度合から来る優越感の自覚
0投稿日: 2023.08.06
powered by ブクログ昔ドラマ版を見て面白かった覚えがあり読みました。 主人公の考え方はともかく心情は時に理解しがたい部分もあったけれど、現在無職の身としては読後私もまだやれるのではと励まされました。
1投稿日: 2023.07.18
powered by ブクログいつも死にたいと弱音を吐く九州出身の祖父と暮らす主人公の男は、彼女はいるが失業中。嫌々ながら介護をする母親は、なんでも祖父にやらせようとする。でもそうすることで祖父の生きる力を却って育ててしまい、早く死にたいという祖父の希望を叶えなくさせてしまうことになるのでは。祖父の世話をする主人公は何から何まで逆にしてやり、祖父の希望通りにしてやることで、祖父の生きる力を削いで逆に早く死にたいという祖父の希望を叶えてやればいいのでは…!? 芥川賞ということで期待したが、表現などは荒削りな気がして、あんまり好みではなかった。テーマについても切り口は面白いと思うけどいまいち入り込めず…と、上から目線の感想を書いてみる。
1投稿日: 2023.07.07
powered by ブクログ自分が将来本格的に介護にあたるとき、辛くあたってしまわないか心配になってしまった。主題とはずれるかもしれないけど。
0投稿日: 2023.06.21
powered by ブクログ羽田さんのキャラが好きなのでずっと読みたいと思っていたら、沖縄に旅行中の古本屋でゲットできました。 夜の涼しいホテルのプールサイドで読みました。(おしゃれそうに見えるけど、結構肌寒くて、いつ部屋に戻ろうか悩んでましたが、結果話が面白くて夢中になれましたw) 夢中になったポイントは、主人公がすごく羽田さんだったこと。 羽田さんはバスの旅やテレビ番組で見ていて、顔とおしゃべりが好きだなぁと思ってよく観察していたんです。 この本もすごく羽田さんでした。 他の本も読みたいですね。 (37歳会社を辞める寸前の時に読了)
1投稿日: 2023.04.15
powered by ブクログ私のおばあちゃんもよく「早くお迎えが来るといいんだけどねえ」と言ってきた。 なんて返事したら満足なのかな。 同じ話を何十回されても聞き上手でいる努力をしていたけれど、その言葉を聞かされるのだけは本当に苦痛だったな。 きっと私も年を取れば、思い通りにならなくて辛い、迷惑かけてて辛いと思うだろうけれど、その言葉は人に言わないって心に決めてる。 自著のTシャツを着てテレビに出ていた作者さんの印象が強烈過ぎて、健斗のイメージがそっちに引っ張られてしまいました(笑)
2投稿日: 2023.03.21
powered by ブクログAudibleにて。 何だか気持ち悪いと思ってしまう表現がたまにあったけど、年老いて死ぬということについて考えさせられた。 これから先どんどん医療が発達していって、どんどん長生きする世界になったら、それはそれで困ってしまうな。
6投稿日: 2023.02.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
なんとも言えず、うーん、普通だった。 サラッと読んだのが、響かなかった原因か。他の作品を読んでみよう。
5投稿日: 2023.02.15
powered by ブクログスクラップ・アンド・ビルド 羽田圭介 無職二十代の青年と祖父の生活を描いている。 祖父は死にたいと口にする。 青年はその言葉を正面から受け入れ、いかに楽に尊厳死させるか思案する。 青年と祖父の対比がされている。 結末は青年の遠方への就職が決まり、祖父を年後特養に入居させることとなる。 青年の思案している様子を平易な文章で表現している
0投稿日: 2023.02.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった! まさにタイトルの通り、「スクラップ・アンド・ビルド」という一貫したテーマで物語が綴られている。祖父の思惑と、主人公の変化。ラストに至る過程まで、考えさせられるお話でした。
0投稿日: 2023.01.31
powered by ブクログテレビに出てきて、バスに乗ってどこかに行く小説家のおにーさんですが、「それで?」って言いたい作品でした。でも、「そうなんだ!」という感じも少ししました。で、これって、芥川賞なんですよね。なんだかすごい時代になってきましたね。
4投稿日: 2023.01.17
powered by ブクログ家族による介護の限界も、 とはいえ家族だからこそ成り立つ介護も、 この小説は描いている 題名は老人と若者という対比かと思いきや、ひとは、壊れて、そして作られていくということだ 核心について多くを語らないところが好みだった
0投稿日: 2023.01.15
powered by ブクログ「じいちゃんなんて早う死んだらよか」 祖父と孫の関係が悪くないからこそ悩む。 祖父の希望を叶えるために、体を弱らせて死なせてあげようと計画する。 心のスクラップ・アンド・ビルドなのかな 死にたいけど、生きて美味しいピザをたべたい 宣言子させたいけど、死んでほしくない 弱者を助けることで優位に立ちたいけど、自立したい 自分の考えを壊すことで見えることがある 相手のことを考えると見えることがある そんなことを繰り返すことで、人は作られるのだろうか
0投稿日: 2022.12.27
powered by ブクログ芥川賞受賞作というので買った一冊。 祖父と孫の日常の話だった。 苦しくなく死にたい祖父 密かに苦しくない死を祖父に与えようとしてる孫 変な関係だ この祖父本当に体のあちこちが痛く辛いのか? 本当は元気に動けるのか? わからなかった 母や孫も祖父に対し当たりが強い 祖父の為だとしてもちょっときついのでは いろいろ違和感がある感じだった。 なんとく中途半端に終わったなと感じた小説でした。
4投稿日: 2022.12.09
powered by ブクログ読みやすかったです!読んでいくうちにいずれ直面するであろう介護問題から自分が目を逸らしていたことに気づきました。積極的な介護は人を劣らせるからより介護をして尊厳死させようなんて、恐ろしい考えのように見えますがいずれ自分が耐えられなくなった時にしてしまいそうです。 積極的な介護で意識だけはハッキリとしたまま現代の医学で糸ひとつで長生きさせる。昼も夜も分からなくなってただただ、天井を見つめる。地獄のような日々だと思いました。老人になるのが怖く、死ぬ勇気もないまま死にたいと願って生き続けるんだろうなと自分の未来が想像できます。 主人公が筋トレと共に自信を取り戻すがその自信はやせ細った祖父と無意識のうちに比べていたこと、そして積極的な介護をするうちにけんとの口調もおかあさんと似てきているのが怖かったです。 とても恐ろしい作品でしたが、それは将来私が介護するがわもされる側も経験することだからだと思います。
0投稿日: 2022.11.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2022.01 図書館借本 * 「介護は高齢者を楽にさせる分何もできなくさせている」っていう考え方はなるほどなと思う反面本当にそうなのか?とも思う。 とにかく主人公の思考が行き過ぎているのに、主人公目線だから自分が正しいと信じてやまない感じが気持ち悪かった。「死んだらよか」が口癖のおじいちゃんが可哀想でしょうがなかった。 楽をさせ続けておじいちゃんが死んじゃう結末なのかと思ってたから終わり方は意外だった。尊厳死以上のハッピーエンドで良かった。
0投稿日: 2022.11.04
powered by ブクログ健斗はとてもいい子だなあ。 「もう死にたか」が口ぐせの、同居の半ボケの祖父にとても優しい。祖父の願いをかなえるべく、祖父の自立を奪うためなんでもやってあげる、と決意しているにかかわらず、この優しさは何なんだ・・ 小説だからといえばそれまでだが、健斗のこの優しさと思いやりがすがすがしい。このすがすがしさ、が読後感になっている。 あと、28才で会社をやめて求職中の身、ということで、家で腕立て伏せやランニングに勤しむ姿にも、若者のあふれ出るプラスのエネルギーを感じてしまった。 発表時羽田氏は30才。自立を奪うためになんでもやってあげる、という発想がなにか新鮮だ。これも30才という孫の目線のせいかな、と感じる。これが子供や嫁の立場で書いたら、こうはいかないだろう。 描写もおもしろい。 「苦痛や恐怖心さえない穏やかな死」「究極の自発的尊厳死」をかなえさせるため、何でもやってあげて、自立を妨げる決意をしている。新卒で入った会社を5年でやめここ1年は中途採用に向け求職中の身。「家に生活費を入れないかわりに家庭内や親戚間で孝行孫たるポジションを獲得し、さらには弱者へ手をさしのべてやっている満足に甘んずるばかりで、当の弱者の声など全然聞いていなかった」 羽田圭介氏はテレビの「路線バスの旅」でよく見かけて、この本で芥川賞を受賞したというのも知っていたが、読んだことはなかった。最近、氏のyoutubeで千葉雅也氏の「オーバーヒート」を押す動画をたまたま見て、羽田氏の本も読んでみようと思い読んでみた。 「文學界」2015.3月号 2015年(平成27)上半期・芥川賞受賞 「火花」とW受賞 2015.8.10第1刷(単行本) 図書館
5投稿日: 2022.10.10
powered by ブクログ陰鬱な雰囲気がスゴイ好みでした。というかタレントの羽田圭介さんのイメージが先行していたのでこういう感じの本描くのかという意外性があった。
0投稿日: 2022.10.09
powered by ブクログ孫とおじいちゃんの身も蓋もないやりとりが面白い。 そうだよね、にんげんだもの。 特別に素晴らしくなくたって、なんとかなる。 又吉さんとなにかと比較されたんだろうけど、わたしにはこちらが共感できた。
0投稿日: 2022.09.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
祖父は、24時間痛みと戦っていました。働けず、日常生活を介護なしではできない老人の世界で生きることは、楽そうに見えて、まさに生き地獄だと思いました。 生き地獄の中で、祖父は死にたいと言いつつも本心では、生きたいと願っていました。 一方、孫である健斗のような若者は、働くという生き地獄を味わうことになります。 若者も老人も、生きる社会は違うけれど、生きる苦しみを味わっているという点では同じだと思いました。 しかし、生き地獄の中で生き続けなければならないのだと思います。 なぜなら、社会と接点を持たなくても、接点を持っていても辛いことはたくさんあります。 ならば、社会の中で生きる方が豊かに生きられるからです。また、楽しいこともたくさんあります。 私は、辛いことと、楽しいことのバランスを取りながら生きる必要があると感じました。
0投稿日: 2022.09.04
powered by ブクログ火花と同時に読みましたが、私はこの作家 羽田圭介の作品の方が好き! まず、読んでてテンポが合うし、主人公の考え方や頼りないお祖父さんの感じとその対応についてなど、面白くて、他の作品も読みたいなと思いました。
0投稿日: 2022.08.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
羽田圭介1冊目 この人の新聞のエッセイとか好きなので 読みやすい、 俺:おじいちゃんが認知症なので徐々に死なせてあげよう おじいちゃん: 早くお迎えが来れば…とよく言っているが食い意地が張っていたりデイの女性スタッフさんに触ろうとしたりもする 死にたい死にたくないどう生きたいってフラッフラ、 他人の気持ちを推し量って「〜してあげよう」の滑稽さを描いててでも滑稽だからやめようじゃなくて人間滑稽でカワイイね〜って感じで良かった♡
0投稿日: 2022.08.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
超高齢化社会における現在の日本の闇のように思えるかもしれないが、どこかありふれた日常でもあるのかなと。 祖父も死にたいという言葉を繰り返し、主人公健斗と共に面倒を見る母も、介護に嫌気がさしてきている。そんな健斗は祖父になるべく苦しませずに死なせようと考える。 そして、健斗は福祉業界で勤める友人に、必要以上に介護をすることによって徐々に体の能力を奪うことを教える。 弱っていく祖父を傍目に、筋トレなどで自らの体を鍛え己の生を感じる場面が印象的。 また、就職先が決まった健斗を祖父が見送るラストシーン。 「あらゆることが不安だ。しかし少なくとも今の自分には、昼も夜もない白い地獄の中で闘い続ける力が備わっている。先人が、それを教えてくれた。どちらに振り切ることもできない辛い状況の中でも、闘い続けるしかないのだ。」 ネガティブな印象しか持っていなかった祖父から、勇気をもらって終わる。 印象的なフレーズ 「柔らかくて甘いおやつという目先の欲望に執着する人だからこそ、目先の苦痛から逃れるため死にたいと願うのだ。」 →逆に、しんどいことがある人は、目先の欲望や楽しさを求めることが、長期的な幸せにつながるのではないかと思った。
1投稿日: 2022.08.20
powered by ブクログ介護についての考え方について、違う視点を持てたように思う。老人に席を譲るかどうかという問題について、席を譲る行為が本人の足腰を弱らせるという観点はありませんでした。新しい視点を与えてもらったという意味では面白かった。ひねくれてるけど。必要以上に性行為について書かれているのが気になりましたが、概ね楽しく読めました。
10投稿日: 2022.07.20
powered by ブクログ下をみて、おぼれて、気づく。 主人公の自分を正当化して、努力するのがいい事なんか悪いことなんかわからんくなる。 最後、電車のシーンの視点の移り方が総括みたい。 白が印象的。
0投稿日: 2022.06.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
死にたいとぼやく祖父に穏やかな死を迎えさせるため奮闘する青年の話。 無職となり転職活動に励みながら、筋トレで身体を鍛え上げる日々。祖父の介護を通して、青年の考えに少しずつ変化がみられていき、死にたいという祖父の言葉の真意に気づく。 彼女とのやり取りからも、ちょっと頑張りどころがズレてないかいってツッコミたくなったが、青年はいたって大真面目。彼なりにストイックに考えて行き着いた結末に最後は応援したくなった。 適切な介護ってなんだろう。過剰な介護は身体を衰えさせるが、施設では事故防止の為に必要以上の介護がなされていることにも、本書では言及されている。また、普段介護していない別居の家族が介護者へ意見するのはどうなのとか、死について尊厳死を望んでも叶わないよねとかも。 本人が元気でいるために厳しく介護することも、本人の気持ちを大切に優しく介護することも、間違っていない。どちらも本人を想っているのだから。理想はそれぞれにあると思うが。 全150頁で文字数も少なめだが考えさせられる作品だった。
25投稿日: 2022.06.18
powered by ブクログ尊厳死、介護問題 若いってすばらしい 負荷は成長に伴うもの https://hyakuhon.com/novel/%E3%80%8E%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%93%E3%83%AB%E3%83%89%E3%80%8F%E3%83%8D%E3%82%BF%E3%83%90%E3%83%AC%E8%A7%A3%E8%AA%AC/ https://books.bunshun.jp/articles/-/1131?page=2
0投稿日: 2022.06.13
powered by ブクログ死生観について考えさせられた。読んでいて辛くなる部分も多かったが、それがリアリティであり、心に染みた。
1投稿日: 2022.04.09
powered by ブクログ二人の気持ちはよくわかるので、読んでる時辛かったです。 優しさが逆に相手を苦しめるのだとしても、困っている人を助けてたいと思うのは自然なことだと思いたい。
1投稿日: 2022.04.01
powered by ブクログ祖父と同年の母がいるので考えさせられる物語りだった。 最後のおぼれた後の健斗に助けられたというシーン、 茨城に行く時の見送りたまらなかった。
1投稿日: 2022.03.13
powered by ブクログ十数年前に、祖母と同居していた頃を思い出しました。今では、傷つくような言葉や態度をとってしまったと、故人を思い哀しくなります。それは、今だからそう思えるのだと思います。自分にも生活があるわけで。 医療が進歩した今、以前であれば助からなかったようなものですら一命を取り止め、場合によっては寝たきりで生き続ける。それが良いか悪いかは、わからない。 登場する若者は優しいと思いました。性に励む若者、生に執着する老人の描かれ方がユニークでした。 2022,1/30
23投稿日: 2022.01.30
powered by ブクログいやぁ、面白かった。芥川賞作品って劇的なことは起こらないんだけど、どこかの誰かの人生の一部を切り取っててやっぱリアリティがあって面白いわ。 祖父を必要以上に介護することで安らかな死を迎えさせようとすると言いつつ、中途半端な筋トレや資格の勉強においてもそうだが、現状を打破するという強い意思を持っているように見えて実は惰性で生きている様がまざまざと描かれている。ラストを見れば一目瞭然で、結局ムキムキの肉体も資格のひとつも、成長が見込める会社の採用も獲られず、それでもその人生をひたむきに生きるしかないという締めくくり。非常に面白い作品でした。
3投稿日: 2022.01.19
powered by ブクログ大学新卒で就職した会社を数年で退社し 資格試験の勉強をしながら母親と介護が必要になった祖父と 一緒に暮らしていた 死にたいと口にする祖父の世話・介護をするなか 祖父の願いをかなえるための行動と同時に 自分はそうならないために努力を始める 主人公の祖父への行動が正しいのか間違っているのか これは読み手によってだいぶ考えが変わるところですが 読み終わった自分にはどちらの感情もわいてきて 確かに祖父のことを思う気持ちというのは どうするべきかってのは難しく悩むところである 長生きしてほしいと思えば甘やかしすぎるのは良くないし かといって長生き弱ってきた老人に無理をさせるのも 良いことではないとも思う そういうことを経験してる人していない人近いうち 経験しそうと思う人など読んでみてどう思うか 気になった人は1度読んでみると良いでしょう
0投稿日: 2022.01.16
powered by ブクログ久々にこういうの読んだなー。なんか、いまいち解釈わからん系というかなんというか。うーん、羽田さんはもう一冊くらい、全然違う感じのがあれば読んでみたいけど、そもそもがこういう作風ならもういいかなー
0投稿日: 2022.01.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
介護とは、本当の優しさとは…と考えられさせられる、介護の現実を書いた作品。主人公は彼女を物のように扱ったり、自分勝手な理由で年金を納めなかったり、利己的な部分も目立ちますが、この家庭は愛情が無いようで、有る。距離が近いからこそ、きつく当たってしまう、リアルがある。 最後、何か解決するわけでもなく、スッとした幕引きなのですが、これまでの、予想に反したじいちゃんの行動を思い返してみると…。 タイトルが、ある意味ネタバレにつながる気もするのですが、1つの出来事に対して、複数の視点で考えてみると、非常に面白い作品です。
1投稿日: 2021.12.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人間って何歳でも「死にたい」とも思うし「生きたい」とも思うんだなと思いました。 常に死にたいと思ってる人も、常にずっと生きていたいと思う人も、あんまりいないのではないかと。 他人の生死に本人以外が関わることは、良いことではない。人の命をコントロールする人がいてはいけない。 「優しさ」とはなんなのか、それも人によって違う。 優しくする人が優しさだと思っていても、優しくされる方には迷惑だったりもする。その逆も然り。 だったら、自分が正しいと思ったことをするしかない。 物語は結局、おじいちゃんを殺さなかったし、おじいちゃんと離れて暮らすことになったけど、この後のそれぞれの行方が気になる。 施設に入るまで、お母さん大変だろうな。 介護って、介護者のことを好きとか嫌いとかでできるできない決まってくるわけじゃないから。
0投稿日: 2021.12.23
powered by ブクログ平易な文章ではあるものの芥川賞でもあり非常に考えさせられる小説。現代に正に直面する課題に偏った思想で一等斬りにするのではなく等身大で望む必要性を問ういると感じた。
0投稿日: 2021.12.18
powered by ブクログ自分に近い状況だから、尚更深く読む事が出来た。祖父に対し尊敬や同情等の気持ちもあるが、同じように怒りや憎しみもある。しかし、深層心理にある一種の恐怖や人間としの善を上手く書かれていて、不思議な虚無感でした。
10投稿日: 2021.11.21
powered by ブクログ癖強めの高齢者と生活した事がある方なら共感できるシーンが多いと思われる。 青年の心理描写は細かく読んでいて、ふふっと笑える部分もある。最後の祖父が青年を気遣うシーンでは、心が締め付けられた。
1投稿日: 2021.11.19
powered by ブクログ羽田さんといえばTVで見る面白いお兄ちゃんって感じのイメージでしたが、流石は作家先生でした。 期待以上に面白かった。 若者らしい傲慢さと歪な情熱、祖父への愛情と老いへの恐怖、現代の20代後半の普遍的な感情が入り混じっていて表現されていた。 文章も読みやすくあっという間に読み終わった。他の羽田さんの本も読んでみたくなった。
1投稿日: 2021.11.02
powered by ブクログ"祖父の老い"と"孫の若さ"が対照的に書かれていて 面白かった 色々な所が痛み、普通にできた事が 日々できなくなる事の辛さから「死にたい」と願いつつも、 欲によって満足したくなるし、 甘いものは美味しいし、 心底では常に生きたいと願う祖父 そんな祖父を憎らしく思いつつも愛しく思う孫の "キツいけど優しい小説"という感じで良かった
1投稿日: 2021.10.18
powered by ブクログ文章は比較的読みやすく、気がついたらページが進んでいる。読んでいる最中は冗長に語られてるなと思う部分や、なんの描写なのかと謎に思っていた部分も読み終わって思い直してみると物語の中枢に関わる部分だと分かり文章の散りばめ方が上手い。 その反面、物語が終わっても消化不良になっている内容がより強調された。 (これに関しては読み取れてないだけの可能性もあるが) 内容は、生と死、若と老の対比。また現在の在宅介護という現場の問題などをテーマにしていると感じる。 祖父から発せられる言葉は大した意味を持たないが死にたいという言葉だけは本心だと感じている主人公。 本心かどうかは実際の所分からないが、自分の体験談などに繋げて無理やり死にたがっていると解釈している。 客観的に見ると死にたいと嘆くのも大した意味を持たないものに見える。 更に言えば、所謂ファッションメンヘラと呼ばれるような人達が、構って欲しいとか労って欲しいとかの気持ちを込めて発する言葉と変わりないように思える。 介護している当事者としては死んで欲しいという願望も含まれて死にたいと思っていると解釈していると感じる。 同じような感情を持っている人は少子高齢化社会の現代には多く居るのではと考えさせられる。 感想見ると突然物語が終わると言われているが、個人的には健斗が祖父の言動や行動の意味の解釈の整理が付きターニングポイントとなった場面の為、物語の終わりとしては妥当だと思う。 最終的にどんなに辛くても人生闘わないといけないというので締められており、生きることが辛いという解釈なのが小説家感が強くて好感が持てる。
2投稿日: 2021.09.19
powered by ブクログ僕の祖母は要介護3で、ショートステイに行っているのですが、なんだろうな一緒に住んでいる家族は介護してると思っているのですが、介護されている当人は、介護はいらないと思っているのです。こんな言い方したらダメだと思うのですが、「強がり」を表現していると思うのです。この作品を通して介護に悩む人、介護されている人の思い、苦痛さを実感しました。
7投稿日: 2021.08.30
powered by ブクログいや健斗くん。 ただのめっちゃええ奴やん。 内容はそれに尽きる。 健斗くんのやや厨二病的な思考が、 細やかでリアルに表現されているところがすごく好き。 特に老人に席を譲るか譲らないかのシーンとか、 誕生日会でイラつくシーンとか、 若かりし自分を見ているようで、 その繊細な心情にエールを送りたくなった。
2投稿日: 2021.08.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
老いと生がテーマかな。 私が女だからか主人公に共感できる部分がほぼなく、自己中心的な性格が加速していくのがなんだかつらく…。 介護してる祖父への考えが結局独りよがりでしかなくて。 彼女が「死にたいって言うのも口だけかもよ」と言ったことに対してきつく否定し、恋人としても軽蔑していってるのに自分から別れを選択することもない。 自己流の筋トレに陶酔していく様もなんだか気持ち悪く…。 その気持ち悪くなっていく先に何かあればいいんだけど特に何もないように思う。 結局この話って死にたいやつなんてそうそう居ないよ、ってことを言いたかったのかな。
1投稿日: 2021.08.09
powered by ブクログあと一歩踏み込んで欲しかったような、結局なんだったんだっけ…?っていう気持ちで読み終わった。ただ筋トレがめちゃくちゃしたくなったのでした。筋肉痛が心地よくて、若さに感謝した。
3投稿日: 2021.07.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読んでいるとき、ずっと真顔か基本テンション低めになるような話の流れ、題材でした。 高齢化、介護、年金、若者の離職率など、頭が痛くなるような問題のど真ん中を生きている主人公たち。 出てくる人間たちの嫌な部分が垣間見えて、他人事とも思えず渋い顔になってしまう。 祖父の安楽死にモチベーションが上がり、自身の肉体改造や勉強の励みになっていく流れが皮肉的で面白かった。 何があるというわけでもない物語の閉じ方で、それもまた、渋い顔にならざるをえない。
1投稿日: 2021.07.15
powered by ブクログ「死にたい」と嘆く祖父の介護を通しての主人公の「生」に対する心理描写が丁寧に描かれている。 現代の社会問題である老人介護のリアルな日常があり、考えさせられた。 ぜひぜひ読んでみてください
13投稿日: 2021.07.09
powered by ブクログ【概略】 運動機能が年をおうごとに落ちていく祖父が毎日「早う死にたい」という言葉に対し、孫で無職・国家資格挑戦中の健斗はイラつき、反面教師とする。健斗の母親が祖父に試みている引き算の介護に対し、健斗は足し算の介護を試み、「早う死にたい」という言葉を額面通り叶えようとする。介護というキーワードを下敷きに各世代の思惑が交錯する。 2021年07月07日 読了 【書評】 芥川賞受賞作品行脚、3冊目。 タイトルの「スクラップアンドビルド」が、色々な局面に隠喩として横たわる。健斗の筋トレによる筋肉の破壊からの成長もそうだし、彼女との関係もそうだし、祖父の企みもそうだし、母親のトライもそうだし。 主人公(的な存在かな。健斗視点ですすむから)の、なんともいえない「若さによる自己中心的感覚」が歯切れが絶妙な自分勝手色を出してる。衰えていく祖父(実際はそのフリの可能性もあるのだけど)を見て「あぁはなりたくない」と自身の身体を鍛えるところまではいいけれど、それが驕りになっていくところなんてなんともいえない(笑)三流大学卒で、無職で、行政書士試験挑戦中で、元々がコンプレックスの塊状態だから、筋肉が太くなると同時に傲慢さも太くなっていくという。本来は、強者としての優しさも育まないといけないのに、運動したがらない彼女に対しての上から目線発言や、祖父への強いあたり、はては「祖父の願い(死にたいということ)を叶えてやろう」とするあたりは、筋肉はビルドしたのに精神がスクラップしちゃってるというなんともいえない若さが。 国民年金の使われ方に対する「ザ・若者」的不満も、ステレオタイプで面白い。今日、まさに今、身体に欠損が発生して障害者年金受給者になった時に年金滞納してたら・・・とか、そういったこと、気づかないのも若さなんだよなぁ。 逆に祖父の「老い」は、本当に「老い」だったのだろうか?一か所、「本当はおじいちゃん、元気なんじゃないの?」なんてところがあったのだけど、そこは少し曖昧になってる。これはきっと読者に任せよう、余白を読者に埋めてもらおうってところかなー?自分としては、おじいちゃんは元気だったと思いたい。孫の驕りを矯正したいと思い、最期の一芝居をうったと思いたい。おじいちゃんなりのスクラップアンドビルド。 介護における「足し算・引き算」という考え方は、ゾッとする。優しさで色々と「やってあげるね」という好意(行為)が、運動機能をどんどん奪い、生物としてのチカラを失くしていく。辛くても、本人にやらせる介護(引き算)を・・・と、頭ではわかっていても、当事者の立場になると、それも辛い。 「(母の)おばあさん、ちゃんと自分でやらないとあかんでしょう!」と、父が(母方の)祖母に対し大声で注意してたことがある。「あたり、キツいなぁ」と当時は思ったよ。父ははたして、心の中で「ごめんなさいキツくて」と思いながら、心を鬼にして叱っていたのだろうか。 自分はいつ、両親を叱る立場になるのだろうか。その時、自分が選ぶのは、足し算か、引き算か。
3投稿日: 2021.07.07
powered by ブクログ読書開始日:2021年6月28日 読書終了日:2021年7月4日 所感 読みやすかったが考察が難しい。 健斗の気持ちがわからない。 完璧な尊厳死遂行のために足し算介護を行うが、風呂場のシーンで引き算介護を行った。 目の前の死に耐えられなかったからだ。 いくら身体を鍛えようとその恐怖に耐えられなかった。 祖父の圧に気圧されそうな場面、あれは祖父の生きたいという圧だったのか。 だからミスを犯した健斗を叱責せず、感謝を述べたのか。 やはり全ては表裏一体で、死にたいと思う気持ちが強ければ強いほど生へも気持ちが強くなるのか。 昼も夜もわからない中で、この対極の気持ちで闘っていた祖父に対し、最後は理解と尊敬を示したのか。 こんな感じだろうか…自信がない。 明確な辛さや痛みのある日々のほうがまだマシだ。 慰めてもらうこと前提の弱音 弱者に手を差し伸べている満足に甘んずるばかりで、当の弱者の声など全然聞いていなかった 己の精力や持続力のなさを誤魔化そうとする リハビリはよくて、実務としての歩行はだめ 介護職はモテる男にしか長く務まらない仕事 目先の欲望に執着する人だからこそ、目先の苦痛から逃れるために死にたいと願う 老人を弱らせるのと逆をいけばすべての能力は向上し人生も前進する こうして定期的に祖父になる行為は必要だと感じた 国民年金不払いという政治的行為 専用器具のある所できか鍛えられない不自由さがチューブに繋がれているみたいで嫌なのだ 苦しみに耐え抜いた先にも死しか待っていない人たちの切なる願いを健康な人たちは理解しようとしない。 保身の豚 自分よりよわい肉体がそばにいない 昼も夜もない白い地獄の中で戦い続ける力が備わっている。先人が、それを教えてくれた。
3投稿日: 2021.07.04
