
総合評価
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powered by ブクログこの物語はフィクションではなく、生還した元収容者の証言を元にできるだけ史実に沿って書かれたものである。 舞台は1944年アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所である。1944年は今から70年前の出来事であり、この主人公は14歳なので、私たちの母と同じ世代であり、そんなに遠い昔のことではない。 明日は生きられないかもしれない恐怖の中で、本の果たす役割は大きかったことだろう。そんな本を命がけで守ろうとした少女の話である。
0投稿日: 2018.01.13
powered by ブクログあのアウシュビッツに学校があったとは・・・ でも、プロパガンダを多用するナチスを考えると納得。 想像だにできない過酷な環境で希望を持ち続けた主人公。信じるもの(人)があると人はここまで強くなれるのか。 夜と霧とはまた違った印象だった。
0投稿日: 2017.12.25
powered by ブクログこれが作り話だったらどんなにいいか。 過酷な環境の中でも「本を読む」こと、人間としての好奇心や想像力を守り抜いた、勇敢な女の子の「物語」だったらどんなによかったか。 ホロコーストに関する本を読めば読むほど知識は増え、リアリティを持ち、それに比例して信じたくない気持ちが増していく。世界が、人間が、こんなに恐ろしいものだなんて嘘だと思いたい気持ちが、どうしてこんなことが起き得たのか理解しきれない気持ちが、本を手に取らせる。 自分がこの話のディタのような立場に置かれたとき、わたしはどんなふるまいができるだろう。人としての尊厳を守れるのか、誇りを持って生きられるのか。それでも「生きるのだ」と思えるのか。これが世界だと、これが人間だと、知って、この世界で、人間として、わたしはどう生きよう。
2投稿日: 2017.12.25
powered by ブクログアウシュヴィッツ収容所三十一号棟を中心とした生活が、フィクションで肉付けされ文学作品となった一冊。 三十一号棟に実在した秘密の図書係の少女ディタが主人公です。 収容生活の体験談から綴られているためにほぼノンフィクションであり、臭気を感じるくらい生々しい内容となっています。 教育や読書が認められないユダヤ人は、レジスタンスでない者も文化的な面で戦っていました。 本は人の命を直接的に救えませんが、死ぬまでに現実を離れひと時の安らぎを与えられるだけでも価値があります。 戦争と平和の両面で発揮される本の力を再認識しました。
1投稿日: 2017.11.27
powered by ブクログ別の世界の話じゃない。少し前に実際あって、しかも今も現実に同じようなことが起きていて、もしかしたら未来の自分にも起こりうるかもしれない話。恐ろしい。理不尽。人間ってなんなんだろう。なんでこんなことになるのかなあ。同じ人間なのに。運というにはあまりにも酷すぎるよなあ。守られた今の日々は当たり前じゃないんだよ。毎日の今の暮らしがどんなに恵まれているか、自分はもちろん子どもにも伝えていかないといけないなと思う。こんな世界でも恋や友情があって、本が豊かなものを与えてくれることが救いだった。子どもを守ろうとする人たちがいることが救いだった。こういうの読むとどんだけ自分がちっぽけで何にも考えてない人間かがわかる…。毎日の暮らしを慈しむ。ありがたし。
0投稿日: 2017.11.21
powered by ブクログ『勇気がある人間と恐れを知らない人間は違う。……(中略)……が必要とするのは、震えても一歩も引かない人間だ。何を危険にさらしているか自覚しながら、それでも前に進む人間だ。……(中略)……勇気がある人間というのは、恐怖を克服できる人間だ。』 第二次世界大戦中、アウシュビッツの強制収容所内には秘密の図書館があった。蔵書はたった8冊、もしナチスの親衛隊に見つかれば命はない。その本の管理を任されたのは14歳の少女だった。死と隣り合わせの絶望の淵にあっても、本を守り、「生きた本」として自分の記憶する物語を聞かせる人々が、収容所の子どもたちに夢と生きる希望を与え続けた。悲惨な現実の中でわずかな喜びを見出しつつ、勇気を持って生き続けようとした人々の実話に基づいた話。 戦争の悲惨さ、命と自由の大切さを痛感する。 ペンネーム:natural color
0投稿日: 2017.11.08
powered by ブクログ★SIST読書マラソン2017推薦図書★ 【所在・貸出状況を見る】 http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&materialid=11630177
0投稿日: 2017.10.25
powered by ブクログ読むのが辛い場面もあるが、どんなに過酷な状況に置かれても、読書が希望を与える、つかの間辛い現実を忘れられることが救いだった。これが史実に基づいているなんて、ついこの間の現実だなんて。。
0投稿日: 2017.10.22
powered by ブクログふー やっぱりハードな本だった。 読み始めると終わりまでいかなきゃ続きが気になるからなあ。 主人公が今も生きていらっしゃることに驚き、敬意を表し、様々な人の強さに頭の下がる思い。 本は希望だ。
1投稿日: 2017.10.08
powered by ブクログ「戦争なのよ、エディタ。戦争なの」 ごく当たり前の生活が、滑り台を滑るように地に落ちていく。骸骨や幽霊の昔話を怖がる子供時代は突然に終わり、生きた人間を恐れるようになる。 死んだ者はもう苦しむことはない。それだけが救い。しかし残された自分たちに、あとどれだけ苦しみが待ち受けているのかは、誰にもわからない。 ガス室で、飢餓で、伝染病で、処刑で。あらゆる死で溢れかえるアウシュヴィッツ=ビルケナウ絶滅収容所。国際赤十字の目をごまかすために設けられた家族収容所の一角に、秘密の図書館があった。蔵書はたった8冊だけの小さな図書館。その本を大人たちから託され、監視の目から守り、隠していたのは一人の年長の女の子・エディタ(ディタ)だった。 ブラウスの裏地にポケットを縫い付けてそこに本を隠し持ち、本を必要とする人たちに届け、回収し、本を毎日違う場所へと隠す。 昨日まで一緒に過ごしていた隣人たちがどこかへ去ってゆき、今日、灰となってディタたちの上に降り注ぐ。地獄のような日々のなかで、本だけがここではないどこか、物語の国へとディタや子供たちを連れて行ってくれる。地図帳を開けば、そこには故郷の国、まだ見知らぬ国を見つけ、思いを馳せることができるのだ。 そのひとときには、飢えも寒さも、恐怖も忘れることができる。 戦争が終わったら行ってみたい場所、帰りたい故郷――。赤十字の監視団が、私たちに起こっていることに気づいてくれたら――。連合軍が来てくれたら――。有刺鉄線で閉ざされた、この収容所から出ることができたら――。 「いつも前に進み続けること、あきらめないこと」という約束を残して謎の死を遂げる青年ヒルシュ。「自分自身を信じなさい」と教えてくれたモルゲンシュテルン先生。ディタを冷ややかに監視するSS、メンゲレ医師。本を愛するディタの戦いと、彼女を取り巻くユダヤ人・ドイツ人たちの生と死を、モデルとなった実在の女性へのインタビューと取材から描く、事実をもとにしたフィクション。 戦争は終わり、秘密の図書館の物語は幕を閉じるが、実はチェコ系ユダヤ人であるディタ(モデルとなった女性)の物語はその後も続いている。 読んでいる方が心折れるような、再建と喪失を繰り返す人生だが、彼女は鉄のように強く、いつだって笑顔を絶やさない。 人はここまで残酷なことができる、と同時に、ここまで強くなれるということを教えてくれる良書。
1投稿日: 2017.10.01
powered by ブクログ今年読んだ本の中では№1。 事実に基づいて組み立てられ、フィクションで肉付けされている。 本の持ち込みが禁止されている収容所になぜか8冊の本があり、それが収容されている子どもたちに希望を与えるもとになる。 それらの本の管理を任されていたディタがこの本の主人公。 この本が書かれた2012年にはディタは生存していて著者とも交流している。 そのことがこの本を読む者にさらに感動を与える一因にもなっている、と私は思う。 アウシュビッツ、ベルゲン・ベルゼン…本当によく生き残ってくれた。 そして何よりこの本は、本と接することの素晴らしさを教えてくれる。
2投稿日: 2017.09.27
powered by ブクログ感動的な物語でした。第二次大戦で、アウシュビッツの家族収容所に収容された少女、ディタ・クラウスの実話を基にしたフィクションですが、描写がリアルで登場人物も実在した人物です。ディタは、収容所での秘密の図書係として本を管理しながら、肉体的、精神的に苦しい日々を、本を読んで思索に耽ることで乗り越えていくのですが、その命掛けの日々には、驚きを感じました。終盤の図書館が閉館されてからの命が脅かされる緊張の瞬間が次々と訪れるさまは読んでいて戦慄を覚えました。それからは、ラストシーンまでページを捲る手が止まりませんでした。この本は、「アルジャーノンに花束を」に並ぶ自分の中での傑作となりました。
2投稿日: 2017.09.23
powered by ブクログ実在する人物を主人公にしたフィクション。 それでもあの二度と繰り返したくない出来事を体験したせだいが減っている今だからこそ、こういう物語が必要なように感じる。あの収容所で数冊の本を守り抜いた人々がいた。そして、生き抜いた人がいた。その事実が重い。
1投稿日: 2017.09.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
真っ暗闇のひどく辛い状況の中でも、本を開きその世界に入り込むと灯りが灯った。 彼女の小さな図書館はマッチ箱だ。 ユダヤ人が大勢収容されているアウシュヴィッツ強制収容所。 過酷な監視下にあったにもかかわらず秘密の小さな図書館が存在した。 そこにあったのは8冊の本。 たった8冊?…いや、そんなひとくくりの数字では簡単に言い表せない。 常に死と隣り合わせの状況の中、その一冊一冊が命懸けで守られてきたのだ! 本の管理を任された図書係の少女ディタにとってこの貴重な本達は、恩師であり友であり宝物であり夢であった。 最悪の状況下でも夢も気力も、ほんの少しのユーモアをも忘れない。 本という小さな希望を胸に秘め、生き抜く! 本は病気を治す薬でもなければ空腹を満たす食べ物でもなく喉の渇きを癒す水でもない。 生きていくために必要とされるものではないかもしれないけれど、本は人を豊かな気持ちにさせてくれるものだということを改めて教えて貰った。 思わず目を背けたくなる描写に何度も挫けそうになったけれど、この本を最後まで読めて良かった。 そしてモデルになられた女性が今もご健在で88歳!それが何より嬉しい!
15投稿日: 2017.09.17
powered by ブクログアウシュヴィッツ=ビルケナウ。 移送された者はすぐに振り分けられ、弱者はそのままガス室に送られ、生き残った者は死ぬまで強制労働をさせられるという死の施設。 その一角に、家族収容所があった。そしてそこには学校があって、禁止されている本の管理を託された図書係の少女がいた。 飢えと死の恐怖がはびこる悲惨な現実の中、わずか8冊の本と生きた本(語り手)から語られる物語の世界は、人々の救いとなり、希望を与え続けた。 読みながら胸が痛くなるような厳しい現実の中にあっても、物語の世界に浸る喜び、新しい世界を知る喜びは、何ものにも奪われるものではないことを教えてくれる。 事実を基にしたフィクション。 でも、ノンフィクションの部分がほとんどなのかも知れないという印象を受けます。 基本的に戦争モノは好きではありませんが、「図書係」という言葉に魅かれて読み始めました。 図書係になったディタが、本の中に自分の世界を広げる喜びが痛いほど伝わります。 そして、大勢の仲間と最大の指導者ヒルシュを失い、自分たちの未来の希望さえ失いかけていた時にも、彼女は物語の力で周りに笑顔を取り戻させます。 ただそこに来た人たちが持っていたものをこっそり集めただけの、寄せ集めの8冊の本が、多くの人たちの心の拠り所となり、結果として命の炎を保つ働きをしていたとは。 本の持つ力の大きさを強く強く感じます。 あんまり悲惨な状況に胸が痛むので、小学生にはお薦めしませんが、主人公は14歳の女の子。YAならイケるでしょう。
29投稿日: 2017.09.07
powered by ブクログ取り扱っている題材の重さはあるが、文章の丁寧さから、事実はゆがむことなく受け取れたと思う。 本を大事にする人にも読んでほしい。
2投稿日: 2017.09.04
powered by ブクログアウシュヴィッツに家族収容所があり、子供の学校があった。 そこでは本が秘密裏に保管され、ボロボロになりながらも子供たちを始め、みんなが読んでいた。 いずれも信じられないような事実。 過酷な環境で、命の危険も顧みず、図書係を担当したディタの勇気に感動と尊敬の念を覚える。
0投稿日: 2017.09.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
正直、アウシュヴィッツよりベルゲン=ベルゼンに移送されてからの生活の方が環境が悪すぎて読むのがつらかった。アウシュヴィッツの生活ももちろんつらく大変なものではあったと思うけど、本を読んだり教育を受けられるという喜びがあるだけで全然心持ちが違っていたと思う。 著者のあとがきにもあったけれど、人が生き残るにはパンと水さえあればいいけど、生き続けていくためには文化が必要という言葉につくづく共感した。
0投稿日: 2017.08.31
powered by ブクログ第5回ブクログ大賞 海外小説部門大賞 http://booklog.jp/award/2017/winner/overseas
0投稿日: 2017.08.30
powered by ブクログ自分がもうすぐ死ぬかもしれないっていう時に 私は読書できるか自信がない。 でも 最後の最後まで読書できる人でいたい。 精神を穏やかに保つためには、 やはり読書しかないのかもしれない。
3投稿日: 2017.08.09
powered by ブクログナチス強制収容所体験をつづったもので私のベストは「夜と霧」でした。 この本は実話に基づく物語。 本は絶望的な環境の中に置かれている人に希望を見出すものであった。 本は生きる力を与えてくれる。こともある。
1投稿日: 2017.07.24
powered by ブクログ図書係の少女だけでなく、いろいろな立場の人の視点からアウシュヴィッツについて書かれている。ナチス親衛隊の男が、囚人の少女に恋をし、少女とその母親を助けるために命をかける場面では、ナチスの兵隊もただのひとりの人間なのだと思い知らされる。一番印象的だったのは、四千人弱が殺された日、トラックでガス室へ運ばれて行く人々が、歌っていたこと。これから死ぬのだとわかっている収容者たちが、歌っている…。「右」に分けられるか「左」に分けられるかで生死が決まるような日々に胸が痛くなる。
0投稿日: 2017.07.01
powered by ブクログフィクション仕立てだから、主人公が生き延びるのはわかっていても、 アウシュビッツがあったことは揺るぎない事実で、 そんな中本当に本を隠し続けた子がいたなんて なんだか圧倒される。 いろいろと言葉をなくした。
0投稿日: 2017.06.27
powered by ブクログユダヤ人の少女の本を守っての健気で勇気ある振る舞いに,悲惨な現実の中の小さくても強い光を感じた.そして,アウシュヴィッツで行われている非人間的な世界の中にももちろん人間らしい営みがあり,友情や親子の愛情や恋愛,あるいは民族愛など,素晴らしい人たちがいたことに感動した.戦争は本当に恐ろしい.
1投稿日: 2017.06.18
powered by ブクログ時には読んでいて胸が痛く息が苦しいほど。絶望の日々。でも、本を読むこと、本の世界に空想を広げることが子どもたちの日々にほんの少しでも喜びを感じさせ、ディタに勇敢であきらめない心を維持させ、ヒルシュの言葉や行動の意味を考えさせ続ける力となったのは確か。命の保証がない状態で本に意味があるのかというのも確かに確かなのですが、それでも、本にも学びにもそれだけの価値がある。
1投稿日: 2017.06.16
powered by ブクログ感動ってなんだ…。 ノンフィクションじゃなくて、フィクションで肉付けされているというところに、過去の惨劇を伝えたいだけではない何か(ちょっとした冒険譚とかカタルシスとか…)があるんだろうと思ったけど、あまりにも予想通りの重さと、展開の無さに、2度ほど途中でやめようかと思った。 結局最後まで読んだけど、「読んでよかった」とは思わなかった。 薄情と捉えられるのかもしれないが、戦争モノというのは、概してそういうものなのかな、とも思ってしまった。
5投稿日: 2017.06.16
powered by ブクログ実話を基にしたフィクション。 1人の勇敢な少女の物語として読むこともできるし、アウシュビッツ絶滅収容所に存在したであろう人々の群像劇として読むこともできる、大変骨太の良作だった。
0投稿日: 2017.05.29
powered by ブクログアウシュビッツでは人の命は虫けらほどの価値もない。鉄砲の弾の方が貴重だから、もはや誰も銃殺されもしない。チクロンガスを使うガス室があるのは、ドラム缶一本で何百人も殺せば、その方がずっと安上りだからだ。まとめて始末しないと不敬罪というわけだ。そのアウシュビッツに学校があった。木造バラックの中、教室とはいっても名ばかりで、椅子と子供たちの寄せ集めにすぎない。仕切りも黒板もない。 教師は二等辺三角形やアクセント記号、ヨーロッパの川の流れに至るまで、空中にさっと描く。子供たちの小さなグループは20近くあり、それぞれに教師が1人。グループ同士はいくらも空いてない。教師たちはささやき声で授業を進める。学校など作れるのもか、何もかもが禁止されている残酷な絶滅収容所で、子供たちに教育を施すなど、どうしてできるのだ。誰かが何かを伝えようとし、子供たちがそれを聞こうと周りに集まれば、そこが学校になるのだから。BⅡb区画はいわゆる家族収容所だ。他の区画には、子供どころか、鳥さえほとんどいない。鉄柵にぶつかって感電死してしまうから、アウシュビッツには鳥がないのだ。子供たちを楽しく遊ばせれば、BⅡb区画の親たちは仕事がやりやすくなる、とヒルシュはドイツ当局を説得した。収容所の最高司令官はBⅡb区画の31号棟を子供船宝のバロックにすることを許可した。 最初からそのつもりだったのかもしれない。但し、勉強を教えることは一切禁じられていた。監視が来ると、勉強を中断して、授業はドイツ語のわらべ歌やなぞなぞ遊びに切り替えられた。アーリア人至上主義のナチスの狼たちが、その金髪碧眼の顔でバラックを覗きこむときには、全てが秩序通りに運んでいるふりをする。
0投稿日: 2017.05.14
powered by ブクログそこにあるのは飢えと恐怖と絶望、そして死。 平和の中で安穏と生きている私はこの物語について語る言葉を持たない。 けれど、この極限状態の中で命をかけて本を守ろうとした少女がいたことを覚えておかなければならないと思う。 一冊の本が、人の生き延びる力となりうることを覚えておかなければならない、と強く思う。
1投稿日: 2017.05.02
powered by ブクログ「戦地の図書館」に続き、戦火の中の本シリーズということで読んでみた。「戦地の…」がナチス・ドイツと戦う米軍と本の関係で、こちらはナチス・ドイツに虐げられた人々と本の話。前者が攻撃のための武器としての本なら、こちらは防御のための武器、だろうか。 プロパガンダのための家族収容所や収容所内学校のことは知らなかった。そしてそこで本が人の心の支えになっていたことも。命の危険を冒してまで本を渇望する境地ってどんなだろう、と考えてみたけれど正直想像が及ばない。 史実に基づいたフィクションということだけど、エンタテインメント性が高くて物語にぐいぐい引き込まれ、登場人物たちの行く末にハラハラしつつ、人類史上最悪の人道犯罪の実態をあらためて知ることができた。山崎豊子タッチとでも言おうか。
2投稿日: 2017.03.20
powered by ブクログ多くの人にぜひ読んでもらいたい。感想を簡単に言葉で書く事は難しい、戦争の悲惨さ、その中で希望を失わず強く生きた人たちのお話。凄まじい惨状が生々しく描かれ、本から顔を上げて現実を見回し、今は何て平和なんだろうと幾度も感じさせられた。三度の食事に感謝せざるを得なくなる。戦争を生き抜いた人には本当に頭が上がらない。
1投稿日: 2017.03.11
powered by ブクログ実在の話を脚色して書いたもの。 アウシュヴィッツに関してをきちんと読んだことなかったので、とても衝撃を受けた。 アンネフランクは有名だが、それ以外の人もいっぱいいる。主人公は生き残ったので救いがあるが、その途中で大勢の人が亡くなっている。人の命とは何なのか、考えさせられる。
0投稿日: 2017.03.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
アウシュヴィッツというと、昔本で読んだアンネ・フランクの伝記由来の知識しかなかったため、多少フィクションが入っているとはいえ図書係が実際にいたなんて全く知らなかった。 ディタの勇気と知恵は本当に素晴らしいと思う。自分が同じくらいの歳で同じ環境にいたとしてもディタのようには振る舞えないかもしれない。 収容所での描写は目を背けたくなるようなものも多かったけれど、それが現実にあったんだということはしっかり覚えておかないといけないと思う。 そんな状況の中でも、本を読めば違う世界に旅立つことができるし、本を読むことがディタの心を救い、生き延びる力となった。本の力って素晴らしい。 プラハにもいつか行ってみたい。時計台も見てみたい。
0投稿日: 2017.03.01
powered by ブクログ一冊の本の持つ力…始まりはスペインのジャーナリストがアウシュビッツ博物館の売店で手にした名もなき作家の本。 そしてそこにある史実をもとに描き上げられた感動の物語を大使館が日本に持ち込みそれに注目した出版社が熟練の訳者の協力を経て生まれたのがこの一冊、どこが欠けても私たちの国の書架に並ぶことはなかっただろうことを思うとこの本のテーマの持つ執念を感じざるを得ない。 私たちは知っておかねばならない、そこで何が行われていたのかを、そしてそんな絶滅収容所にあっても汽車に乗ってバケーションに出掛けられる偉大な本という存在があることを
1投稿日: 2017.02.04
powered by ブクログあのとき何があったのか。 戦争の狂気はいまいち分からないし、繰り返し本で読んでも見えてこない。 文中では、尊厳が失われた収容所で本の中にある自由を守ろうとした悲しい話が書かれてある。 最終的に虚しい想いだけ残る。
0投稿日: 2017.01.30
powered by ブクログ(翻訳文は、個人的には読んでいても響いてこないことがあるが、そういった文体などについては排して)、知るべき、読むべき記録(ノンフィクションではないが)の本だと思った。 人間の、娯楽や趣味の欲求は最後の域と思われていて、実際食べないと死んでしまうが、遊ばないと死ぬわけではないことは確かだが、でも、「教養娯楽」がいかに、心の栄養になるのかが、とても具に、置かれた状況が「地獄」であるがゆえに、余計に迫ってくる。 これが実話に起こったことという事が、真にどういうことなのか。読んで想像しなければ。 読むべき本。
1投稿日: 2017.01.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
タイトルに引っかかりました。「そんなまさか。ありえないだろう」とまず思い。そして本作が事実を元に書かれた小説であるということを知り、これは読んでみるしかないと思い切って手に取りました。もう、このタイトルを見たときから手に取るのには覚悟がいりますよね。 人は何によって生きるのか、ということを考えさせられましたね。 図書係が主人公であるものの本当の主人公は図書係を任命した彼の方であるだろうと思いました。 著者は小説家ではなくライター。そういう書き方だ、と思いましたがそこが逆に登場人物に感情的に肩入れしている感がなく良かったような気がします。訳もいいのでしょうね。 大変苛烈な事実が次々と出てくるのですが文章自体はとても読みやすい。 どれだけ過酷な状況に置かれても、人は芸術や文学や自分以外の世界というものに心惹かれずにはいられないものなのかと思い知らされた思いです。生きる支えというのはそういうものなのかもしれないとも思います。 著者あとがき及び訳者あとがきを読むと、この一冊が世に出る必然があったような気がしてきます。 手に取りにくいけれどたくさんの人に読んでいただきたい一冊です。
1投稿日: 2017.01.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初はそんな過酷な環境で本を読んでる場合じゃないだろうと思ってたけど、読み進めると命をかけてでも心を守るために必要なんだというのが分かってきた。 その本を守り続けたディタの強さは本当に尊敬に値する。 全編に渡って戦争のむごたらしさが伝わってくるが、とくに看守エリザーベトに対して、戦争がなければ善良な美容師に過ぎなかっただろうとディタが想像を巡らせるところが、かなりキた。 看守たちはもとから『恐ろしい人』ではない。 どこにでもいる普通の人が、戦争によって恐ろしい加害者になる。 それが戦争の怖さの一つだと。 それと、脱走したルディ。 彼がアウシュビッツの真実を訴えても誰も耳を貸さなかったところがキツい。 あの時誰かがルディの訴えを真剣に受け止めていたらもっと早く収容所の人たちを救えたかもしれないのに。
1投稿日: 2017.01.14
powered by ブクログhttp://blog.goo.ne.jp/abcde1944/e/f008a2d3bc1e4aab4d05fc794f642db3
0投稿日: 2016.12.18
powered by ブクログ当事者の証言を元に書かれた小説なだけに、ノンフィクションといってもいい迫力がある。想像も付かない悲惨と絶望が語られるが、淡々とした記述のおかげでどうにか読み進めることができた。感情がほとばしるのは最後。「人生」を取り戻したときようやく過去に色が付くのではないだろうか。極限状態のなかで、「本」の果たす役割の大きさを思う。人はパンのみにて生きるにあらず。この後にはもちろん神への信仰の大切さが続くのだが、それとともに心を活かすものが必要だ。だからこそ、人間性を奪うために、支配者は文化を破壊するのだろう。
0投稿日: 2016.12.09
powered by ブクログいつも評価の星を付けるけれどこれはちょっと付けるのに躊躇してしまう。 所々に年月日が書かれていてその都度「早く45年になってくれ」と思いながら読んでいた。 読んでる私から見たら戦争は45年で終わる。という事を初めから知ってるからこういう読み方になってるのだけど、当時の人からしたら終わりなんてみえない、いつ終わるか判らない状況の中あの想像を絶する環境に身を置かされていた。「1秒でも長く生きる」その事がどれだけ難しい事か。 その中で主人公の少女は8冊の本を守り抜いた。 たかが本、されど本。 生きる希望・精神的な支柱になっていた本。 ディタのヒーローであるフレディ・ヒルシュ。 あんな別れが待ってるなんて。 ディタとマルギットの友情。 解放された時2人が交わした「またね」の言葉が本当の意味で使えた事がとても嬉しかった。 戦争は根こそぎ奪って行くものでしかないね。 得るものなんて何もない。
11投稿日: 2016.11.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
図書館で借りた本。 実話をもとにしたフィクション。ほとんどがアウシュビッツに移送されてからの話ではあったものの、最初に戦争が始まった時の回想や、徐々に自由を奪われていく様子なんかもあり、こういう話は覚悟をして読まないと、やられてしまう。タイトルを見て、何も思わなかったけど、実はアウシュビッツの中に本があった事が異常なのだということをこの本で初めて知った。
0投稿日: 2016.11.26
powered by ブクログタイトルと表紙が気になって図書館に予約。 読んで知りましたが、これは実話を元に書かれた小説でした。実際にアウシュビッツに学校が存在してたそうです。非公式に図書室も。内容はタイトルから想像できるように悲惨な環境です。毎日のように死が隣にあって肉の焼ける臭いに満ちていて、それでも子供たちに学ばせよう、学校へ行ける日常を与えようと、大人や少年少女たちが戦う物語。何気ない毎日を過ごせる国と時代であることに感謝。
1投稿日: 2016.11.14
powered by ブクログアウシュビッツの内情について詳しく書いた本を読んだのはこの本がほぼ初めてで,残酷な描写に読み進めるのが辛くなりましたが,先が気になり,一気読みしました。 抑圧され,自由が奪われた状況の中で,書物がいかに希望を与えてくれるかを,これほど教えてくれる小説はないと思います。 実話に基づいたお話ですが,今まであまり知られていないのが不思議なぐらいです。 過去にこのようなおぞましく,悲しい出来事があったこと,そのような絶望的な中でも,希望を失わず,必死に生き抜いた人たちがいたことを忘れないためにも,幅広い年代の人に読んでいただきたい本だと思います。
0投稿日: 2016.11.14
powered by ブクログ歴史というのは勝者に都合良く作られ、被害者はその被害を誇張して伝えるというのが当たり前のことではあるのでナチスによるホロコーストの実態は分からない。それでもユダヤ人の迫害があったことは事実だろう。 戦争の被害者はもちろんユダヤ人だけではない。日本人もたくさん被害を受けただろう。アメリカ軍によるものだけでなく、日本政府から被害を受けた人も少なくないはずである。 この本を読んだ感想としてはそぐわないかもしれないが、憎むべきはナチスドイツだけではなく戦争そのものだということは忘れずにいたいと思う。 この小説の感想としては、起承転結がなく延々と悲劇が繰り返されており、読んでいて長いなと感じた。 翻訳は素晴らしかった。これが初翻訳とのことだがこれからたくさん翻訳をして欲しい。
0投稿日: 2016.11.05
powered by ブクログアウシュヴィッツの悲劇のようなことは、注意していないと国や人種に関わらず、今でも起きる危険性はあると思うけど、そういった悲劇的な状況の中でも、表現が救いとして存在するのは、希望も感じさせる一冊だった。
0投稿日: 2016.11.01
powered by ブクログ紹介用に読んだのだが、容赦ない予算削減がどうしてもシンクロしてしまう。いや、一緒にしちゃダメだけど。
0投稿日: 2016.09.21
powered by ブクログ「記憶は弱者にあり」 を改めて思い起こしました。 筆者がジャーナリストであったことが 大きく影響しているのでしょう 実際にアウシュビッツに行って、偶然に(必然に!)出遭うことになった一冊の本 ーこの小説のモデルになったホロコーストを生き延びることになっ一人の無名の作家がホロコーストの体験を基に書いた小説 から、すべてが始まっている。 もう、この出会いから すでに 物語が始まった。 といってもいいでしょう。 そのホロコースト博物館の売店では、事実を知らしめるための一冊の小説に過ぎなかったのでしょうが。こうして、素晴らしきジャーナリストの手に渡り、しかも一編の物語として編まれたときにまた新たな 歴史の証言者として生まれ変わった。 実際の事実をもとに、優れた映画が生み出されることがままある。 その時に感じる深い衝撃と深い感動を覚えました。
5投稿日: 2016.09.15
powered by ブクログなんて重苦しく悲しい物語だろう❗しかし、こんなにも本の中の世界にのめり込んだのも久しぶりだった。私は主人公ディタと共にアウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所に送られ、そこで何日も食事の出ない飢餓状態に置かれ、コレラやチフスの蔓延する地獄のような環境のなかで、明日への希望もない日々を送り、過酷な労働を強いられたのだ。 14歳の少女ディタは、収容所のブロックリーダーの青年フレディ ヒルシュから図書係に任命される。しかしその図書とはたった❗8冊の本❗すなわち地図帳、「幾何学の基礎」、H・G・ウェルズの「世界史概観」、「ロシア語文法」、フランス語で書かれた「モンテクリスト伯」、フロイトの「精神分析入門」、表紙のないロシア語の本、チェコ語で書かれた「兵士シュベイクの冒険」 たったこれだけの本でさえ、収容所の人たちにとっては、本を読むことが唯一の娯楽であり、つかの間現実を忘れられるひとときだったのだ。 この物語は事実に基づいており、ディタも実際にいたし、フレディヒルシュの自殺にも触れられている。 ディタが生き延びたことは読者にとっては、唯一の救いだ。 アウシュビッツ関連の本は一度は読んでおかないとと思っていたが、この本に出会えてよかったと思う。
0投稿日: 2016.09.15
powered by ブクログ今年2月にアウシュヴィッツを訪ねましたが、このような図書館があったなんて聞きませんでした。 旅の記憶を重ね合わせて読みました。
0投稿日: 2016.09.05
powered by ブクログすごくグサと刺さる本。 幸せな少女時代を戦争に奪われ、本を読むのも不可能な場所で、たった8冊の本を守る図書係のディタという女の子の話。 本当に図書係はいたそうです。 1日1日を生きることすら必死な場所で、ナチスの目をかいくぐって本を守るのは、本当に命がけの作業。 それにアウシュヴィッツでの生活は本当に悲惨。 その後の収容所の生活はさらに悲惨。 本を読むことを禁止するのは、人々に考えるきっかけを与えること。だからナチスは禁止した。 今の私たちは好きなだけ本を読めるけど、彼女にとっては生きる希望そのもの。 そして、随所に書かれている現実のアウシュヴィッツでの暮らしは戦争を考えるきっかけにもなった。
0投稿日: 2016.09.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
アウシュビッツ収容所で、赤十字の視察の眼を欺くために許されていた家族棟と学校。そこで、ナチスの眼を欺いて禁止されている本を図書館として隠していた。登録係の部屋に隠し、必要な時に必要な先生に本を届ける図書係。ディタは、自分から進んでその役を引き受けていた。ナチスに見つからないよう本を運ぶだけでなく、覚えているお話を子どもたちに話してあげられる人たちも、大事な「本」であった。「ニルスの不思議な旅」「モンテ・クリスト伯」などなど。 実際にいたアウシュビッツの図書係をモデルに、ディタとその家族や、同じ収容所の仲間たちの終戦・解放、そしてその後を描いている。 わかっていて読み始めたものの、辛く悲しい。人間の尊厳を考えさせられる。
0投稿日: 2016.09.03
powered by ブクログホロコーストものは重い、、。あまりに悲惨な場面の数々。目を背けたくなるような場面ばかりなのに、本の中の言葉が宝石のように現れて、いかに彼女の生きる支えになっていたかが分かる。好きなだけ本が読める今の時代にいきていられることを、喜ばずにいられない。そして本の言葉を通じて、ディタと繋がっているような錯覚を覚えた。
0投稿日: 2016.08.26
powered by ブクログ事実をもとにしたフィクション。 命懸けの図書係の少女。 11才の誕生日、物資が乏しいなかで親が見つけてくれた簡素な中古靴。 おしゃれな靴でないことに内心ガッカリするも、喜ぶ素振りを見せて親を安心させる。その夜、もう1つのプレゼントとして親にお金がかからない願いをする。 「大人の本を読ませてほしい」 母が時間をかけて自分の本棚から娘の枕元にそっと本を置く光景。夢中で読みふける娘。 とても胸を打たれた。 本は洞窟でマッチを灯すようなものだ。洞窟を照らすことはできないが、周囲の闇の深さに気づかせてくれる。 この文書にもグッときた。
3投稿日: 2016.08.15
powered by ブクログ何気なく書名にひかれ手に取ったのだが、読みだしたらやめられなくなった。生まれた国、時代、少しの選択で運命はなんと過酷なんだろう。エピローグ以降に少しの救いがやっては来るのだが。著者あとがきによると、この物語は事実に基づいて組み立てられ、フィクションで肉付けとあり、あの人たちはそれからどうなったのだろう・・・で ああ彼らは実在する(した)人々なのだと、あの場所にいたのだと思い知らされる。この退屈な日常のありがたさを少しだけかみしめた。
4投稿日: 2016.07.25
powered by ブクログ読み応えがある1冊だった。 私の場合まず登場人物の名前がなかなか覚えきれないことが多いが、そんなことも(あまり)なく、最初から翻訳されていることを忘れるくらい自然な文章でサクサク読めた。 読み進めるのが辛くなる描写も多いが、そんな中でも恋愛や友情が生まれることに少しホッとする。 収容所に送られた人々がどのように生きようとしていたかがひしひしと伝わってくる。 主人公が本を何度も何度も限られた材料で丁寧に修繕する場面には胸が痛んだ。 最後にアンネ・フランクの名前が出てきてハッとした。 完全なノンフィクションではないが、やはり悲惨な歴史的事実に基づいて書かれている。
4投稿日: 2016.07.21
