異世界転移が流行っていた頃の物語だけど、登場人物が曲者揃い。 ヒロインはやべえのしかいないし、主人公はショッカー的なあれだし、進んで悪いことしようとしてから回っていたりするし、相棒の美少女アンドロイドとは漫才を繰り返したり悪事を働いたりと忙しない。少年漫画みたいな下ネタもあり。 だけど嫌いじゃないこの雰囲気。ライトノベルが好きだからこそ、多分好きになれる。面白いなぁ。

書かれたのはこのすばよりこちらが先なのね。 どこか抜けている…いや、得意分野がはっきりしている女性たちに囲まれてドタバタふざけまくっているうちに物語が進行していくパターンは同じ、でも設定が違う。 主人公がセクハラしまくりなのも同じ、でも設定が違う。 実力が発揮しきれないままギャグモードで倒されていく悪役たちも同じ、でも設定が違う。 つまりこれは著者の作風なんだな。 このキャラたちはこのキャラたちで魅力的なので、きっと楽しくなるでしょう。 どうしても二番煎じと言われてしまうのは仕方ないだろうけど、これからそれをどう動かしていくかに期待です。 いやこっちが一番なんですけどね！って。

この作者はクズ主人公を書くのが本当にうまい。キャラクターがやや多く読んでる途中で混乱してしまうところがあったが、主人公と相棒！のアリスちゃんさえ抑えておけば十分面白いです。ファンタジー世界に戦闘員を派遣するという設定も面白い。現代武器での無双もありつつ、取り寄せには制限があるバランスも良い。

厨二気味エロ男子だが実戦経験は豊富な戦闘員六号と、美少女アンドロイドのアリス（男言葉で六号と区別がつきにくいのが難）が、魔王がいたりするファンタジー的な異世界ならぬ異星で、先進的な武器と悪人的手法で人助けする話。 魔物を前にしても、変人ばかりの部隊を任されても、怪人に慣れてるから平気、というのが妙に説得力あったりして。 キサラギは、技術力こそすごいものの、世界征服できるほどの組織には見えないのだが。いったいどうやって地球を征服したんだか。 基本はありがちな感じだが、ちょっとひねりが効いて、楽しく読める。