
総合評価
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powered by ブクログ久しぶりに心が震え、心から読んで良かったと感じる読了感だった。バッタの話のどこから感じたか分析すると、やはり作者の人間性だ。そしてそこに関わる素敵な人たち。アフリカの未知の世界を想像させてくれ、ユーモア溢れる文章。 余韻に浸ろうか、すぐに続編に手を出そうか迷う。でも必ず読みたい。
12投稿日: 2024.12.23
powered by ブクログうおお面白かった 税理士の先生が唐突に貸してくれて読んだんだけど、絶対自分では読まないジャンルだった 夢を叶える快感、辛くなった時は自分より恵まれない人を見ること
1投稿日: 2024.12.23
powered by ブクログ先に続編の方を読んでしまっていたのだが、やはり面白い!! 研究の話が面白かったので、『倒すぜ』の方が好みだったが、こちらもなかなか。
3投稿日: 2024.12.19
powered by ブクログめちゃめちゃ面白かった! 研究者のリアルがこの本にある。 フィールドワークに邁進する飽くなき探究心をもつ勇者に幸あれ! 続編読むのが楽しみです。
2投稿日: 2024.12.13
powered by ブクログAudibleにて。めちゃくちゃ面白かった!!! いつもミステリーを読んでるのに申し訳ないけど、今年の1番はこの作品かもしれない。 ブク友さんの本棚でよく見かけるなと思って全く期待せずに聴いたんだけど、こんなに短く感じた5時間(1.7倍速)は今までになかった。 表紙から勝手に芸人さんなのかと勘違いしていたけど、立派な昆虫学者の方。 好きなものを突き詰めてバカみたいに熱中する人が大好きなので『クレイジージャーニー』の番組が大好き。 著者の前野ウルド浩太郎さんはまさにクレイジーなバッタ愛が深過ぎる昆虫学者だった。 研究者ならではの観察眼でバッタだけでなく、人間やモーリタニアの国のこともユーモアを交えて伝えてくれる。 アフリカの地で1人で大変なことだらけなのに、何に対してもめげずに前向きに捉えて、みんなを仲間にしてしまう。 正直で真っ直ぐだから応援したくなる。 頼れるババ所長と運転手の相棒ティジャニの2人も大好き!! 何度も笑って、自分の知らない分野の新しいことを知ることができて、更に元気ももらえた。 実は私も一時期クワガタを50匹くらい飼育していて昆虫大好き。 息子が小学2.3年の頃にコクワガタを飼いたいとねだられて飼ってみたら、あまりの可愛さに私までハマってしまった。(星新一さんと全く同じパターン笑) そこから色々な種類のクワガタを飼っていくうちに、自分たちで孵化させてみたくなり、1番カッコいい〈ギラファノコギリクワガタ〉のペアを飼って、ネットで息子と調べまくって飼育した。 ギラファはたくさんの卵を産んで、タマゴから幼虫になり、幼虫を一匹ずつキノコの菌床を詰めた菌糸ビンに入れて、成長と共に菌糸ビンの大きさを変えて成虫になるのを待つ。 菌糸ビンの中で初めて動く成虫ギラファノコギリクワガタを見たときには、あんなに小さな卵だった子がこんなに立派になってと、我が子のような気持ちになって感動した。 菌糸ビンからオス・メスのどっちが出てくるかガチャガチャみたいにドキドキして、オスもメスもどっちも可愛かった。 その後コクワガタも孵化させて、その頃の息子の部屋は虫のケースだらけで、もはや完全に虫の部屋に(^^) 成虫たちは寿命を終えて、1つずつケースの数が減って最後の一匹が死んでしまい、あんなに賑やかだった虫の部屋が普通の息子の部屋へ戻った時には寂しかった。 家の前にいたアゲハの幼虫を育てて蝶にしてベランダで放した時は、なぜか名残惜しそうに何度もベランダに戻ってきて、息子が「バイバイ〜もう戻ってきちゃダメだよ!」と大泣きして叫んでいたのを思い出した(ノД`) 書ききれないくらい虫には本当に色々なことを教えてもらったなぁ。この本を読んで久しぶりに当時の虫のことを思い出した。 あんなに「虫博士になりたい!」と言っていた息子は、今ではすっかり虫への興味を失ってスマホでゲームばかりしている(^_^;) 子どもの頃から一途にバッタを愛している前野ウルド浩太郎さんは、やっぱりクレイジーで尊敬する。 虫のことを思い出してつい長くなってしまった。最後まで読んでいただいてありがとうございました。 ブク友さん達の本棚になければ読んでないので、本当にブク友さん達はありがたいです。 第2弾も楽しみーー!!! ★10
97投稿日: 2024.12.05
powered by ブクログ普段小説しか読まない自分が、タイトルに惹かれて読んでみた。モーリタニアという、あまり馴染みのない国で奮闘する筆者さんの様子がイキイキと描かれていて、最近読んだ中でもイチオシ。個人的には昆虫より人間模様が面白かった。
4投稿日: 2024.11.30
powered by ブクログ他者には得難い経験もそうなんだけど、シンプルにこの方の文章が面白い!痛快な日々を痛快な文章で。研究内容はほぼ無いのだけれど、アフリカでの暮らしやそこで出会う人々、バッタ、その他の虫たち、ああなんて刺激的で魅力的な日々なんだ!
0投稿日: 2024.11.27
powered by ブクログ好きなものへの熱意で全てを乗り越えていくのがすごすぎる、好きの力は大きい 私もトルコに縁があるので、あとがきのラマダンの話もすごく共感できる
4投稿日: 2024.11.26
powered by ブクログ人気の本でずっと気になっていた。 (バッタを倒すって…どゆこと??)タイトルからしてセンセーショナルで何のジャンルの本なのかも分からない。ただのギャグなのか?? 読める機会が出来て読んでみたら本当にタイトルの通り(笑)アフリカまで行ってバッタを倒すという手記(?)記録だった。 虫嫌いや苦手な人は閲覧注意な箇所が沢山あるけど、読む価値はある。 バッタだけではないけど意外にも虫たちの世界は謎に包まれているようだ。 日本でもイナゴが大量発生して農作物がやられてしまったという事は昔あったのは知っていた。(太宰治の本にもそんな事書いてあった気がする。とても切ない話だった) 何故急に大量発生してしまうのかまだ分かってないらしい。 著者はバッタの生態の謎を解きアフリカを救う為にアレコレ工夫しながら研究をしている。 『ピンチをチャンスに変える』とはまさにこの事だなと思う。 そして好きな事に夢中になる、好奇心を持ち続けることの大切さを改めて感じた。 虫の研究と聞くと小難しいのかと思うけど、わかりやすく、そしてとても面白く書いていて夢中で読めたし笑える所も沢山あった。 色んな意味で頭がいい人なんだと思う。根っからの研究家という感じで何にしても戦略を考えて行動するところは凄い才能だ。 エンターテイナーな所もあって体当たりで下手したら怒られるようなギャグをかましてるのも豪快で飽きない。(怒られた時の事も考えてるところも戦略家っぽい) この本から得られる教訓は沢山あるので人気なのがよく分かった。 続編も出ているので是非読んでみようと思う。
0投稿日: 2024.11.24
powered by ブクログ星5じゃ足りない、本書に出会わなければ一生言葉にしなかったであろうモーリタニア。 隣の同僚に本の表紙を見せ「この本は西アフリカのモーリタニアで大量発生するバッタを倒しに行ったバッタ博士の話で!」と語り始めた。 以前は殺虫剤の入ったドラム缶を砂漠に捨てていた話、ちょっと気持ち悪いバッタの大群の話、真っ直ぐにしか走ってくれないタクシー、からの音速の貴公子ティジャニの話、郵便局で荷物を受け取れなかった話。 同僚には序盤で、もういいよと言われたが、次の日もまた話した。それくらい聞いて欲しかった。 自然の力、文化の違い、研究者然としたバッタ博士。 人生を懸けてアフリカに行ったとは思えない。向き合っている事象は大真面目なのに、起こるトラブルも深刻なのに、自分の人生が懸かっている局面なのに、何故こんなにも笑わせてくれるのか!ギャップなのだろう、とにかく文章が面白い。もちろん尊敬の意味でだ。真面目な話なのに、最後ネタを落としてくる。こんな風に話せたら、難しい話も周りは真剣に聞いてくれるだろう。バイブルにしたいと思った。 最後になるが、本書には光文社から出ているほぼ同じ内容の児童書がある。私はそちらをお勧めしたい。なぜなら加筆されている部分がとにかく…もう可笑しくて、あれは人前では読めない。
15投稿日: 2024.11.16
powered by ブクログあまりノンフィクションは手をつけないのですが、皆さんの評価が高いので読んでみました。 説明がずっと面白く一気読み、最後の夢の語りはしっかり伝わるものがありました。 続編、バッタを倒すぜアフリカでもあるようなので、読みたいと思ってます。
29投稿日: 2024.11.13
powered by ブクログ最初は、うわぁこの著者絶対超変人!と距離をとりながら?読んでいたけど、いつのまにか応援したい気分になっていた。 メインであろう、バッタを追う過程とか、アフリカでの生活とかの記述も面白いけど、夢を追うこととか、有難さとか、幸せとかに対する名言たちも印象的だった。 「いいかコータロー。つらいときは自分よりも恵まれている人を見るな。みじめな思いをするだけだ。つらいときこそ自分よりも恵まれていない人を見て、自分がいかに恵まれているかに感謝するんだ。嫉妬は人を狂わす」 「夢を追うのは代償が伴うので心臓に悪いけど、叶ったときの喜びは病みつきになってしまう。叶う、叶わないは置いといて、夢を持つと、喜びや楽しみが増えて、気分よく努力ができる」 「(ラマダンについて)ただでさえ厳しい自然環境なのに、何ゆえ過酷な状況にその身を追い込むのか。答えを求めて自分も彼らに倣ってたった3日間ではあるが、ラマダンをしてみた。すると、断食中は確かにつらいが、そこから解放されたとき、水を自由に飲めることがこんなにも幸せなことだったのかと思い知らされた。明らかに幸せのハードルが下がっており、ほんの些細なことにでも幸せを感じる体質になっていた。おかげで日常生活には幸せがたくさん詰まっていることに気づき、日々の暮らしが楽に感じられ た。 ラマダンとは、物や人に頼らずとも幸せを感じるために編み出された、知恵の結晶なので はなかろうか」
1投稿日: 2024.11.12
powered by ブクログファーブルに憧れた若き昆虫博士の奮闘記。 サバクトビバッタをはじめ昆虫の特性(写真注意)、モーリタニアの人々の暮らしやお国柄、研究職を続ける厳しさ…何から何まで未知の世界の話でとても面白かった。 個人的にはバッタ高価買取りキャンペーンとゴミタマの研究に浮気するくだりがお気に入り。 何かに熱心に取り組むこと、目標を口に出して具体的に実行していくこと。 大事なのはわかっていてもそう簡単に行動に移せない。 言葉も喋れないまま単身でアフリカの地に降り立った著者は砂漠で飲むはずだった大好きなビールを検閲で奪われ(嫌がらせ)バッタの大群になかなか出会えず研究資金が尽きないか冷や冷やする逆境ばかりの生活を送っていたにもかかわらず、その文章からは次は何をしよう、どう乗り越えようとわくわくしているように感じた。 大人になってから本気で取り組んでみたいことがあっても頭の中で想像するだけで止まっていたので私も私だけにしかできない…なんて大義名分は振りかざせないけど自分の心のままにまずは動いてみようと勇気を貰えた。 本書では著者と同じぐらい重要な登場人物達がいる。 ドライバーのティジャニとバッタ研究所のババ所長だ。 ずる賢さと情の熱さがいい塩梅な憎めないティジャニと良いバディになっていく過程と、挫けそうになった著者にいつも寄り添ってくれるババ所長のありがたーいお言葉も本書の魅力なのでぜひお楽しみいただきたい。
2投稿日: 2024.11.08
powered by ブクログバッタを愛しすぎてバッタアレルギーになり、バッタを求めにアフリカへ行けば大干ばつでバッタには出会えず…タイムリミットもあるのに気の毒としか云いようのない状況。バッタをとことん愛し追い求めているにもかかわらず、解剖するからかバッタの神様は中々片笑んでもくれない。バッタへの愛情に留まらず、出会う人々への感謝、生活が成り立つ事への感謝、努力忍耐蛮行社交術夢への力溢れるノンフィクション。著者へ祝福を!読書当時の自分が弱気になっていたからか第7章 彷徨える博士「下を向いて歩こう」265ページは特に沁みた。是非。
0投稿日: 2024.11.04
powered by ブクログ前書きから面白い。ユーモアあふれる表現が1ページにつき1回は出てくるのではと思うほど随所に散りばめられておりとても楽しく読み進めてしまう。 また本編というより余談にあたる部分においても学ぶことがありとてもためになった。
0投稿日: 2024.11.04
powered by ブクログめっちゃくちゃ良かった!今年読んだ本のぶっちぎり1位ですね。 読了後の満足感と、不思議と前を向いて生きようと思わせてくれる前向きな生き様、素晴らしすぎた。 男として惚れるババ所長、どこか憎めないティジャニの2人も好きになったよね 続編も読まねば
1投稿日: 2024.10.29
powered by ブクログクスッと笑ってしまうような場面も多い一方、バッタ研究に対しての著者の並々ならぬ努力や周りの人の温かさに涙してしまうこともあった。 特に著者が無収入に陥ったときにババ所長がかけた言葉には感動した。 他の何かを犠牲にしてでも、熱中できることがあるって素敵だと思う。そこには多くの苦悩もあるのだろうけれど。 砂漠の中緑色の全身タイツを纏い、バッタに無視される前野氏の姿が面白すぎました笑 次作も絶対読みたい!
1投稿日: 2024.10.17
powered by ブクログまず読み物としてくっそおもれー! カラーの写真も多くて「バッタきめぇ!」と「こんな感じなんだ〜」の絶妙なラインをついとる 海外いくときって日本人が身近じゃない国ほど、自分の言動が日本人の印象に直結しちゃうから一層気をつけるの、わかるー! 超手抜き会話術おもろ 〝昨夜〟は〝イエール〟で、4日前はイエールを4回繰り返すとかいってww ジミーちゃんが〝100〟が英語で〝テンテン…〟てテン×10回してたの思い出した 京大の元総長の松本先生「私は1人の人間としてあなたに感謝します」てかっちぇー! 〝感謝します〟て! じぇんとるすぎる!
1投稿日: 2024.10.10
powered by ブクログひたすらに楽しく読ませてくれる。当事者の辛さを微塵も感じさせず、研究者としての地位を確立するまでの多大な不安も笑い飛ばす。素晴らしい! 現場を見たら、確実にヒクような光景に間違いないが、こうして書籍に、または当事者がさまざな場で語ることで、確実に、関心を持ってもらう効果を発揮している。 それだけ、好きなことをやり切るモチベーションが高いということだが、それでも諦めないココロが只者ではない。 続編も読みたくなる。おススメ。
8投稿日: 2024.10.05
powered by ブクログ□問い:なぜアフリカに渡ったのか? □答え:サバクトビバッタに関する未解明の問題を発見し論文にして評価を得ることで研究者としての正規の職を得るため □根拠:博士号を取得したといっても自動的に給与はもらえない背景がある そこには命がけのイス(=定年退職まで安定して給料をもらいながら研究ができる)取りゲームがまっている イスに座れるのは一握りどころか、わずか一摘みの博士のみ 新たに発見したことを論文にし、学術雑誌に投稿し受理(=Accept)されることで一般公開される それまでに発表してきた論文のインパクトファクターで、研究者の実力が客観的に評価されることが多い □所感:『ファーブル昆虫記』に感銘を受け、「バッタに食べられたい」夢をもつ研究者が書いた本、すごくおもしろかった 単身アフリカにわたって、日本とは異なる文化・価値観の現地人と交流しながら、研究者として生き残るために 知恵を絞って研究を進めていく過程がユーモアあふれる文章とともに展開されてさくさく読むことができた 現場にいくこと、足で稼いで、事象を観察して仮説を立てて研究のデザインを構築して実験を進めていくことは 筆者と業種は違えど自身の仕事を振り返る上で大変勉強になった □その他: ・バッタは漢字で「飛蝗」と書き、虫の皇帝と称される ・筆者が研究しているサバクトビバッタはアフリカの半砂漠地帯に生息し、しばしば大発生し農業に甚大な被害を及ぼす 年間の被害総額は西アフリカだけで400億円以上にも及び、アフリカの貧困に拍車をかける一因となっている ・孤独相と群生相の2相が存在し、1921年にロシアの昆虫学者ウバロフが孤独相のバッタが混み合うと群生相になることを突き止めた ・大発生時には、全ての個体が群生相になって害虫化する ・バッタとイナゴは相変異を示すか示さないかで区別される 相変異を示すものがバッタ(Locust)、示さないものがイナゴ(Grasshopper) Locustの由来はラテン語の「焼野原」
1投稿日: 2024.09.30
powered by ブクログ10年以上前『孤独なバッタが群れるとき』(当時は東海大学出版で出てた)を読んで著者を知り、その後本書が刊行されて、相変わらずバッタを追いかけてるんだなー、これも読んでみよ、と思ったのが数年前。 先日、新聞で著者の特集が組まれていたのを見て思い出し、10数年前の自分のレビューを見直して、また著者の本を読みたくなった。 登録しておかないと、読みたいと思っていたことを忘れてしまうのでとりあえず登録する。(2024.9.29) 手元にあったもののずっと後回しにになっていたが、やっと読了できた。 本書のほとんどはアフリカでの暮らしぶりが記されていて、バッタの大群との奮闘は最後の30ページほど。自然相手の研究であるからそれも致し方ないのだろうが、若干の肩透かし感はある。それでも、著者のお人柄なのだろう、大いなる苦難の連続の中でも、周囲の人々に助けられながら自身の夢を追い続けるその姿は、ご本人は滑稽さを全面に押し出して描いているけれども、とても清々しく、崇高ですらあった。 掲載されている写真の撮影者に川端裕人氏の名前があり、おや?と思っていたところ、なんのことはない、川端氏の取材を受けていたのだそう。クマムシ博士の堀川大樹氏やら、著名な研究者との繋がりもあるようで、ふざけたような調子で執筆しているがちゃらんぽらんわけではない。自分がやりたいことのためにしておくべき準備は怠らず、手間暇も厭わず、そのための労苦は細かくは語っていない。おそらく、そういう裏を見せるのはそぐわないという判断から書いていないのだろうが、やっぱりちゃんとした研究者なんだなぁ、などと変な感慨にも耽る。 夢を叶える最大の秘訣は、夢を語ることだったと書いておられるが、語り続けることそのものには、本人の諦めずにまっすぐ自分の進む道を行きたいと思う強い思いがあるからに他ならない。 いろいろなものを打ち捨てても、本当に望むものへの希求心は決して失うことがなかった著者は、本当に望むものになった。容易にできることではなく、情熱をもって何かに突き進むことができるのもひとつの才能。 彼が誰からも助けられたのは、彼が助けてくれる人々への感謝を常に忘れなかったことも大きかったのだろうな。
2投稿日: 2024.09.29
powered by ブクログバッタをこよなく愛する昆虫博士の著者が、バッタ被害に苦しむアフリカでフィールドワーク研究を行う経過が綴られている。博士号を取得しても就職や見合った報酬に結びつかず苦しむ研究者が多々いるなか、著者はアイデア、不屈の精神、楽しむなど様々な知恵と力で乗り切っていく。読んでいて面白かったし、自分も完全にあきらめている研究や資金獲得など頑張ってみようかなと思った。
2投稿日: 2024.09.10
powered by ブクログ人知れず(?)アフリカでバッタと戦う日本人研究者の話。 題名通りバッタを倒しに遥か遠くの地に赴く研究者ですが、異国の文化や言葉の壁、お金と就職難などなど、研究以外の障壁が厚い。。華やかな面だけが取り扱われがちですが、このような地道な実験と努力があってこその研究結果なのだなと感じます。 基本的に研究のための下積みの話がメインなので虫嫌いの方でも大丈夫。 アフリカ人の力強さと優しさ、著者の情熱を感じられる一冊
4投稿日: 2024.09.08
powered by ブクログミステリーばっかり読んできたここ数ヶ月、ダイナミックなタイトルとカバーに惹かれ、いわゆるジャケ買い。 アカデミック(?)な本はほとんど読んだことがなかったけども、とても、とても面白かった。 バッタの生態とかについては当然描かれているものの、基本的には1人の青年学者が異国の地、モーリタニア・サハラ砂漠で悪戦苦闘する様子を描くドキュメンタリーのような作品なので、別にアカデミックではないな。 アフリカで深刻な被害を生むバッタの大量発生から地球を救う、という大義のために作者は日々努力しておられるわけだが、 その題材もさることながら、 文体がとても好みだった。 基本的には「ふふっ」と笑える文体で、しかしその裏では作者が感じた苦悩や感動がしっかり描かれており、非常に読みやすかった。 作者が緑色の全身タイツを身に纏い、バッタの大群の前に立ちはだかる写真で「これは傑作だ」と確信した。 他の作品も読んでみよう。
14投稿日: 2024.09.02
powered by ブクログ過去に読み終わったものを再読しました。 大学生の頃から研究者の方が痛快なユーモアで自身の研究や実験、発明を綴る本が好きでしたので購入しました。購入当時、この本に前述の要素を求めていたということです。 実際再読し終わって、もちろんそのようなユーモアも楽しませていただいた反面、もう少し真面目でナイーブな部分を含んでいる本だと思いました。 私のような読者を認識されているんだなとも思いました。筆者の必死な頑張りをゴロゴロしながらお手軽に楽しんでいる身分にややきまりの悪さも覚えました。 続編はまだ少し齧っているだけ(序文でニヤニヤしました)ですが、いずれ読みます。
1投稿日: 2024.09.02
powered by ブクログアフリカで大量発生して甚大な被害をもたらすサバクトビバッタを研究すべく単身モーリタニアに乗り込んだ著者の、バッタ研究にかける熱い情熱と、高学歴ワーキングプアー生産装置とも揶揄される日本におけるポスドクの就職戦線と、モーリタニアでの決っして楽ではない生活を面白おかしく描いて、新書には珍しい大ベストセラー25万部を売り上げた一冊。先日続編の「バッタを倒すぜ〜」が出版され、本屋で二冊並んで平積みされていたので手に取ってみた。「倒すぜ〜」も読む。
2投稿日: 2024.08.31
powered by ブクログ別にバッタ好きじゃないのに表紙に惹かれて、、 バッタに恋する著者のバッタ研究ドキュメンタリー! 希望(欲望?)と使命に燃えた人間は困難すら喜びにかえてしまう。その行動力の凄さに拍手! 前途多難なアフリカでの研究。ババ所長やティジャニを始め、支えてくれる人々の何と温かいことか。 ユーモアとウィットに富んだ著者の人柄の良さに笑えて泣けてラストは感動。もう好きです。 続編読みます。
12投稿日: 2024.08.24
powered by ブクログブクログでの皆さまの評価が高く、しょっちゅうおすすめに出てきていたので拝読。 ちょうど夏休み中の読書となりまして、著者とは恐らく同学年。大変有意義な時間でした。明るくて楽しくて感激。読書感想文書けるくらい学びの多い本でした。 好きなものがあってそれに打ち込む為の努力ができるって本当に素晴らしいことだと思う。自分の欲求を満たす為の努力なのだろうけれど、結果として重要な歯車となり、世界・社会貢献に繋がっている。最高やん。 中学生、高校生の読書に打って付け。勿論、大人の私も時間を忘れて熟読することができました。 所々で出てくるププっとくる文章で著者の人間性が垣間見えますね笑
163投稿日: 2024.08.22
powered by ブクログ最高におもしろかった!バッタに興味なくても、読んでたらバッタが気になり始める…。 職業・昆虫学者への厳しい道のり…なのかと思ったら、前野さんの書き方のせいか大変そうなこともだいぶ面白く思えて、ぐんぐん読み進めてた。 自分のやりたいこと、好きなことへの思いが熱い!!行動力もすごい!!今後の活動、応援します! 余談…家族にバッタの本があるよ!面白いよ!と言ったら「バッタって大量発生して飢餓の原因になったりするんだよね」って返されてびっくり。もしかして一般常識なの?!って。どうやら何かの漫画で読んで知っていたらしい。
3投稿日: 2024.08.16
powered by ブクログインパクトのあるタイトルと表紙に、まず感じたのは「ふざけているのか?」だった。 著者が話題になっていることを知らなかった私は、どんな人なのかもちろんわからず、芸人だと思っていた。 名誉ある「ウルド」の名称も芸名だと思っていた。 読み進めるとすぐに、果てしない研究目標に立ち向かう著者に惹き込まれた。胸踊るような文章の進め方にページがどんどん進んでいった。 バッタがこれほどまでに驚異的な昆虫だったなんて知らなかった。 努力や自分を信じて突き進んで行けば、必ず誰かが手を差し伸べてくれると感じるような、人の縁。
2投稿日: 2024.08.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
某漫画のビブリオバトルで紹介されていて知ったこの本。学者でこんなノリの人がいるのか!という驚きと文章の読みやすさでするする読める。一つだけ難点を挙げるとしたら虫の写真が無理すぎて読めないページがあったことくらい。ゴミダマはちょっとほんと無理だった…浮気相手はもう少し選んで欲しかった… そして出てくる人たちがみんな良い人でモーリタニアという国が好きになった。特にティジャニは運転手としても友人としてもネタに尽きないお方すぎて本作に一役も二役も買っている。 筆者はバッタに食べられたいというあたりなかなかの癖の持ち主ではあるが熱意は本物。無事に就職できて良かった!
1投稿日: 2024.08.12
powered by ブクログ写真も多くてとても読みやすい。 一文無しから成り上がるサクセス?ストーリーなんだろうけど、そこにたどり着くまでの苦労がおもしろおかしく書いてある。 むしろ学者さんなんだろうかと思うくらい砕けた文章で、たまにクスっと笑える。 彼のバッタへの情熱や探究は真似できないし、バッタに食べられたいとも思えないのだけれども。 この本でいろんな人のアドバイスや協力があって今の自分と研究があると書かれていた。 周囲のおかげで今の自分があるってことにはとても共感。 今まであった気の合う人も合わない人も少なからず自分を形成していて、どんな経験もこれからの糧となるとやっと最近思えるようになった。
12投稿日: 2024.08.11
powered by ブクログ表紙のふざけたバッタのコスプレからは想像出来ぬほど真面目なバッタ研究者のアフリカ体験記。バッタに触っただけで蕁麻疹が出るバッタアレルギーである著者がバッタに食べられる為にバッタの大軍をひたすら追い求め、突撃し続ける。自殺行為におもえるが、それが著者の夢であり、生きる原動力になっている。 フィクション小説に思えるだろうが、これがノンフィクションだから、まぁ面白い。こういう研究者のバックアップ制度を国としてもっと整えて欲しい。 本作発売当時は論文発表前の為、調査結果はあまり具体的ではないが、バッタ研究に真摯に向き合い行動する著者だから、かなり面白いもののはず。次作も、すでに今年発売されているようなので、ぜひ読んでみたい。 ★4.0
182投稿日: 2024.08.04
powered by ブクログ読んだあと、虫好きの息子に覚えたばかりのバッタの知識をひけらかした。 昆虫学者と言っても何をしているのか未知だったので、サバクトビバッタというピンポイントの種を研究することや、どんなことをするのかを知れたのは単純に興味深かった。 個人的にはアラブ圏が好きでよく訪れていたので、モーリタニアの文化や、ツッコミどころの多い愛すべき人々の話がとてもおもしろかった。 そして何よりウルド浩太郎さんのキャラクターが魅力的で、飽きずに読むことができた。 どんな研究内容だったのかは、この本だけではわからなかったので残念。 これからどうやってあのバッタの大群と戦っていくのかが気になります。
31投稿日: 2024.08.03
powered by ブクログこの本は、アフリカで被害をもたらすバッタについて研究するため、単身モーリタニアに渡って奮闘する博士の話です。本書はバッタの話だけでなく、著者の研究に対する熱意や研究者として生きていく上での過酷さ、モーリタニアでの生活体験などがユーモアを交えた文で綴られています。 私が特に印象に残ったのは、モーリタニアの人々との交流や文化の違いを超えた絆に関する記述です。例えば著者は途中で「無収入」という大ピンチを迎えるのですが、その時現地の研究所長が著者にかけた言葉には、はっとさせられました。著者が現地で得た「ウルド」という名にも、実は深い意味が込められています。 この本の表紙は「バッタのコスプレをした著者」であり、最初は「変わった人だな」と思いながら読み始めるかもしれませんが、気づけば著者の奮闘を応援し、そのエネルギーを分けてもらえる一冊です。どなたでも楽しめる体験記として、ぜひ手に取ってみてください。 (ラーニング・アドバイザー/生命農学 UEHARA) ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/opac/volume/3489199
3投稿日: 2024.07.31
powered by ブクログ余談によく逸れるが、それも面白い。 バッタだけでなく、アフリカでの実生活や文化など日本では知ることのできない事など、興味をそそる内容ばかり。 次回作も楽しみ。
4投稿日: 2024.07.22
powered by ブクログ虫の写真注意 バッタの事を一つも知らなくても読みやすい。 著者の情熱とモーリタニアの生活が面白い。 ただし本当に虫の写真だけは注意。
3投稿日: 2024.07.18
powered by ブクログ人の不幸は蜜の味で、惹きつけられると著者は言う。きっかけは大事、背景を知ると応援したくなる。頑張って下さい。関係ないが、弱虫ペダルって似ていて、こう言うところが上手いよな。
2投稿日: 2024.07.14
powered by ブクログバッタの群生相怖いよなって思ってたから楽しみに読んだけど、バッタに関してはまだそんなに詳しく係れておらず。でもその他諸々のアフリカ話が面白かった。軽妙な分掌は読みやすいが好みが別れるかも
4投稿日: 2024.07.01
powered by ブクログとにかく面白かったです! バッタを倒しにアフリカに行く、バッタ博士の話です。話の書き方もすごく面白く、また登場人物たちも魅力的です。個人的にティジャニさんが良い味出してましたね。 バッタと格闘する日々を描きつつも研究者としての苦悩や厳しさも知る事ができて、とても充実した一冊だと思います。
6投稿日: 2024.06.29
powered by ブクログ気にはなってたのですが読むまでには至ってなくて、この続編をビブリオバトルで取り上げられてて面白そうだなと思ったのでまずはこちらをと。バッタの大群とか実際いたらギャーってなると思いますがシュチュエーションの表現が面白くて…。論文の時はこうでは無いと思うのですが文章が楽しくて。続編も読まねば。
4投稿日: 2024.06.25
powered by ブクログジャケ買い。 一見、変人に感じるも、もの凄いユーモアある文章に知性を感じれた。読みやすい。 自分の幼少の頃の夢や信念に突き進む姿は尊敬に値する。お金だけが全てじゃない。充実した人生を過ごすための教本。 強いて言えば、バッタの研究成果まで読みたかった。 次回作に期待
4投稿日: 2024.06.25
powered by ブクログ久方振りに、自身へのヒット作品に出会った感がある。この本には色々な物が詰め込まれていて、それを面白おかしく伝えられているように思う。 著者の昆虫学者になるという夢への挑戦、しかもあまり日本にはその被害に馴染みのないバッタ学者というマニアックなところを選択し、一生を賭けていくことに、何処か平々凡々と人の作った道をそれとなく辿って生きている自分にとっては、道を作ることの険しさを思い知ることも出来た。 また無収入でのさらに他国での全く環境の違うところにおいても、必死に生きていれば、手を差し伸べてくれる人々がいること、博士となるには何とも狭き門を通り結果を残さねばならないことなどなど本当に色々なことを教わった。 著者の続編があるのか知らないが、読んでみたくなった。
5投稿日: 2024.06.22
powered by ブクログ面白かった!読ませる文章がウマイ(高野秀行さんを思い出した)。 私にとっては博士号を取るなんてすごいことだが(実際すごいことだ)、それでも職を得るにはこんなに苦労するものなのだな、、、しかしそれをこんなに面白く読ませるとは。 「あとがき」まで読んで、あまり研究内容について触れられてない(と、あとがきに買いてある)のに気づいた・・・。続編?も出版されているみたいだが、そちらには研究内容について触れられているのだろうか。また読んでみたい。 (あ、あとファーブルが本国フランスではほとんど知られていないっていうのはちょっとびっくり。まあ、私も読んだことはないけど・・・)
9投稿日: 2024.06.22
powered by ブクログファーブルに憧れて、昆虫博士になる夢を持った著者。バッタの博士号を取得したものの、職業昆虫学者になって飯を食っていくために、論文の研究データを求めてバッタの大群で深刻な食糧問題になっているアフリカに行く。というエッセイ。 モーリタニアの歯磨きやご飯、おかかえ運転手のティジャニの話。もちろんバッタの研究の話など。自虐は言うけど基本的に前向き。アフリカのモーリタニアという過酷な環境でユーモアを忘れず著者はバッタを追い続けます。 ちょいちょい虫のグロ画像が差し込まれるのが玉に瑕ですが。 ゆるいギャクをもりこみつつ、語彙力もある文章はとても読みやすいです。ゆるく見えるけど研究も論文もごりごりやっているし、プロジェクトにも選ばれている。すごい努力だと思います。好きこそものの上手なれとはよく言ったもので。蝗害問題をぜひ解決してもらいたいですね。 >夢を追うのは代償が伴うので心臓に悪いけど、叶ったときの喜びは病みつきになってしまう。 ラマダンという断食を体験して、解放された時の幸せを「物や人に頼らずとも幸せを感じるために編み出された、知恵の結晶」と著者は言っています。これはモーリタニアの厳しい環境と貧困を体験した著者だから、って言うのではなく、たとえば私たちの「プチ断食」だってファッション感覚でするのではなく、「当たり前にある事への喜び」という感覚で体験してみるのもいいかもなぁ。
11投稿日: 2024.06.20
powered by ブクログモーリタニアでのバッタ研究奮闘記。砂漠での生き方や賄賂三昧のお国柄など知らない文化を知ることができた。時折クスッと笑えるネタもあって面白かった。
9投稿日: 2024.06.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
バッタ研究者によるモーリタニア活動日記…ほぼ日記である。多少脚色はしているのかもしれないが「こんなことある?」の連続で読者を飽きさせない。バッタが見つからないので別の虫を研究してみたり、その別の虫を食べにきた動物を飼い始めたり、バッタの調査協力をしてもらうためにヤギをあげたり…「実践」とはドタバタ劇の連続なのだなとつくづく思う(ただし、著者が大分変わった人だからでは?という疑念もなかなか捨て切れないのだが)。 現代人はとかく結果のみに執着しがちで、過程を求めるにしても「きちんとした手続きを踏んでいるか」のみを基準にしてしまうことが多い。ただ人類の歴史を紐解くと常に試行錯誤の連続なのである。著者の研究のように、全く的外れのこともしながら手数を増やして少しづつ進んでいく…こういった泥臭さを今一度省みるべきなのかもしれない。
5投稿日: 2024.06.12
powered by ブクログ著者の研究者としての情熱、執念が感じられて読み手としては爽快に読み進められる。 文章も堅苦しい感じではなく、痛快なユーモアと簡単な説明でとても読み易い。 蝗害については日本人にはあまり馴染みがないが、著者の思惑通り、この本を読めばザックリとした知識が得られるし興味も湧いてくる。 本当に人にオススメしたいと思わせてくれます。
9投稿日: 2024.06.11
powered by ブクログアフリカで虫の研究をしたいという夢を追う姿はとてもカッコよく、私ももう一度夢を追いたくなる気持ちに駆られました。「ないからできない」というのは、大人になると言い訳に過ぎません。しかし、この本はそんな言い訳よりも、今すぐ行動してみるように諭してくれました。 何事も知は現場に有る。素晴らしい言葉です。
9投稿日: 2024.06.10
powered by ブクログリアル羅半兄(薬屋のひとりごと)だー! 研究熱心でユーモアがあって魅力的。 人生何かを成し遂げるためには、情熱と主体性が大事だということ。 なかなか真似のできない生き方だけれど、きっとこの本で勇気をもらえた人もいるだろうな。 私も、自分の生き方を見つめ直すことができた。よし、バッタを倒しにアフリカへ行こう!とは、ならなかったけれども、行動してみようかなと少し背中を押してもらえた気がする。 バッタの研究成果とその後も気になるので、続編が楽しみ。
29投稿日: 2024.06.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ふざけたタイトルと表紙のバッタコスプレに惹かれて購入。正直バッタ、アフリカ、どちらも興味のないテーマだったので読み切れるか不安だった。でも、意外と面白くて一気に読了した。 良かった点は2つある。 1つめは、ユーモア溢れる文体が読みやすいこと。学者なのに堅苦しい感じはなく、クスっと笑えるような砕けた文体ですらすら読めた。所々本音が出ちゃう著者の心の声が可愛い。また、バッタの生態についても分かりやすく説明してくれるのも助かる。単体の時と集団の時で色が変わるのは知らなかった。 2つめは、冒険小説のようなワクワクを味わえること。人間vs大群のバッタ、人間側はどうやって立ち向かうのか見ものだった。仲間を集めて魔王に立ち向かうドラクエの勇者一行みたい。 相棒ティジャニやババ署長など癖が強い仲間も多く見ていて飽きない。ティジャニは最初コータローから金を騙し取って汚いイメージで好きになれなかった。でも、何だかんだコータローのドライバーとして尽くしてくれたり、料理を振る舞ったり現地人と交渉したり、体を張ってくれたので好きになってくる。 ババ署長は優しくて困った時に近くに居て欲しいタイプ。コータローが挫けそうな時にかけてくれた言葉が印象に残る。コータローの精神面を支えた意味ではかなりの功労者だと思う。 最後は緑服を大量のバッタに喰われて著者が報われる最高のエンドを期待してたけど残念。ドキュメンタリーだし脚色できないからしょうがないね。
12投稿日: 2024.06.03
powered by ブクログ文章にユーモアが溢れていて楽しい。子供たちのバッタ買取キャンペーンや、サソリに刺された時の反応など、思い出して笑ってしまう。アフリカ滞在記としても面白かったし、研究者たちの苦労も垣間見ることができた。好きを仕事にするって大変。でも、情熱で乗り切る前野さんは凄い!すぐにバッタに会えると思っていたので、苦労して会えた時には胸熱だった。次回作も楽しみ
2投稿日: 2024.06.02
powered by ブクログ面白い。ガッツがあって頭も良くてコミュ力のある人だ。バッタ博士そのものに興味を持ってもらうという策がハマるのもこの人あってこそだろう。何よりさまざまな事件の描写が面白い。モーリタニアで研究するために生まれてきたみたいな人だ。続編も楽しみ。
1投稿日: 2024.05.31
powered by ブクログバッタ研究に全力を捧げた若き研究者の奮闘記。モーリタニアという国をご存知だろうか。馴染みの無い名前だが、実は日本で食べられているタコの30%はモーリタニアからの輸入なのだと言う。アフリカに位置するこの国では「神の罰」と呼ばれるサバクトビバッタの大発生が起きる事がある。筆者の前田氏はそのバッタに魅入られ、フィールドワークを目的にモーリタニアに赴いた方。 語り口は軽妙で所々にクスッと笑えるネタが入っているが、バッタ研究を通じて人々を救おうとするこの思いには頭が下がる。海外暮らしをした事があると日本の「有り難み」を思い知らされるが、少しすると慣れてしまう。そんな時は少しのラマダンを行ってみるのも良いかもしれないと思った。
5投稿日: 2024.05.29
powered by ブクログ面白く読めたけど著者の研究者としての熱い想いや支えてくれた人たちへの感謝が長い。 もっとモーリタニアでの生活やバッタの生態、研究方法などにページを割いて欲しかった。 論文発表前で、研究内容には触れられなかったとのことなので次作に期待。
2投稿日: 2024.05.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
凄く面白いとの前評判はたくさん耳にしていたのだが、虫にあまり興味がない上に、表紙のイロモノっぽさ、あおりの下手な(読書前はそう思った)ナウシカパロディ…、俺の趣味じゃないやろなぁと敬遠してしまっていたのだが。 いや、先入観大間違い、この本すごく良い!大体掘り下げが弱いこの手の新書で、ここまで面白いのは珍しいと思う。表紙のイロモノにはイロモノの理由があり、ナウシカパロディの下手さは著者の愛すべき性格の一端であり、虫に興味なくても昆虫学を深く掘り下げるのがメインテーマではないのだから、先入観はすべからく杞憂。 博士号を持つ学者が自分の研究するテーマをいかに愛してやまないか、転校状態や懐の乏しさ時間との闘い等、研究の障害となること一つ一つに向き合い、解決したり諦めて受け入れたり、なりふり構わずあがいたり、そういう姿がカッコ良くて感動的で読ませるのだ。 世間にはいろんな問題が山積していて、息苦しくて窮屈で退屈な日々を憂いてる人も多いと思うし、時には俺もそうやけど、この本を読んだら「それでも自分が本当にしたいことに熱中してきちんと向き合おう」と思える勇気をもらえるのだ。それがもう圧倒的に気持ちよい読書体験となるのだ。 どうやらこないだ続編も出版されたようで、前野ウルド博士はご健在の様、ますますのご活躍を祈念しております。
3投稿日: 2024.05.27
powered by ブクログめちゃ面白い!! ファーブル博士に憧れた少年がその心を忘れず猪突猛進で昆虫博士になり。ポスドクでバッタ研究所のあるアフリカ、モーリタニアでフィールドワークをするために単身赴き奮闘する毎日を面白おかしく文章にしてる。写真も沢山。 研究資金を集める大変さや、現地での生活、文化や国民性なども折に触れ記載されてる。勿論バッタを探して観察するフィールドワークも沢山描写されてる。何よりバッタ愛が凄すぎて^^ 凄く良いなと思うのは、絶対大変な生活だったと思うんですよ。何でも手に入るぬくぬく生活ができるジャパンから、紛争なんかもあるし、砂漠地帯のアフリカへ行くんですから。でもすべての事柄がハッピーオーラに包まれて書かれてるので読んでいて楽しい!笑える! それでいてモーリタニアって国のことや市井の人々の生活ぶりやお国の事情なんかもわかるんですよ。書き物としても凄く優れている気がする。 写真にはチョーバッタ、バッタ、バッタ、、、 なんだけど、虫が苦手な人のために写真のないバージョンの本もあるとかないとか。 私が図書館で借りた本は児童書だったみたいなんですが、すべての漢字にルビがふってあって、しかも少し難しいワードは全て脚注がついてるかなりの親切設計だった。これも著者の気持ちが詰まっていて感心しました、こんな本には今までお目にかかったことがない。 ちなみに私の昆虫学科で働いている友にお勧めしたら、この本は昆虫界隈ではみんな知っているそうです、そやつらも面白いと言うてました。 今年の4月に続編なるものが刊行されたみたいでそっちも絶対に読みます!
9投稿日: 2024.05.26
powered by ブクログなぜ著者はバッタに心奪われてしまったのだろう?そして、大量のバッタに食われたいと思うようになったのだろう? …という疑問がどうでもよくなるほどのバッタへの愛に感銘を受けた。 また、単身モーリタニアに飛び込みバッタ研究を行う著者を取り巻く人たちも皆、良い人たちだ。(運転手のティジャニはしっかり給料を要求してくるけれど。うん、いい人。笑) バッタに会いたくて会いたくて仕方がないのになかなか会えない著者。 最後に大群に遭遇できたときの全身緑色のタイツに身を包んだ著者の姿は…完全に変な人だった。しかし、そんな変な緑の姿に感動を覚えた。 著者は文無しになるという選択をしてまで、アフリカに残った。生半可な覚悟ではそんなことはできないだろう。 次巻では、バッタの生態についてもっと詳しく書かれているのだろうか。別にバッタは好きでも嫌いでもない(どちらかと言うと触れないので嫌いか?)が、興味はある。 本書はバッタの生態と言うより、著者のバッタ愛と異国での生活について書かれている本だったが、次巻もそんな感じでお願いしたい。
8投稿日: 2024.05.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
冒頭から「ダイジョーブか…」と3回くらい呟いてしまった。ぶっちぎりに変わり者な著者である。バッタの触り過ぎでバッタアレルギーて…バッタに食べられたいて… 緑き衣を纏いて黒き群れに立ち向かうウルド浩太郎はさながら王蟲に対峙するナウシカである。顔しか轢かれなかったけど。 ぶっちぎりに変わり者だけれど、別次元の天才ではないようで、学者ではない一般人にも分かるように、エピソードを加えたり例えを用いたりしてとっても面白い「若手研究者のアフリカ滞在記」になっていて、読者がおいていかれない。置いていかれるのは激しいバッタ愛にだけ。優しい昆虫学入門書でもある。 ババ所長の懐の深さが物凄く頼もしい。思わず「ババ所長の本当の自然クイズ」を保存してしまった。環境や設備をどんなに整えても、計算が正しくても、自然には簡単に勝てない。 現地青年助手のちゃっかりティジャニにもほっこりしつつ、「ガバージュ」という、モーリタニアの女子児童を太らせる風習など、アフリカ文化を学ぶこともできる。 どうしたって行き詰まってる場面でも失わない根拠のない自信。こうじゃなくちゃフィールド・ワークはつとまらないんだろうな〜。 知るは楽し。続巻も読みたいと思います。
8投稿日: 2024.05.19
powered by ブクログ面白かった。読んでよかった。 子供の頃からの夢が「バッタに食べられたい」だとまえがきに書いてあるのを見て、どんな変態さんかと思った。 読んでみればプロのエッセイストかと思うほど面白かった。 写真が豊富でどれも良く、緑色の全身タイツ姿でバッタに身を捧げている一枚もあった。有言実行の変態さんだと思った。 「バッタを倒すぜ〜」も読んでみたい。
15投稿日: 2024.05.18
powered by ブクログデットオアライブ! 悩んでいる時に読みたい本。 安心してください。バッタ研究の話は殆ど出てこず。 何故かという理由もある。 その周辺の話がめちゃくちゃ面白い。 大学行くなら京大だな、と思ってしまう頭脳どうこうより気持ちほだされそうなエピソードもある。 2巻目には研究について進展あったのか気になる。続編早速読みたい!流れがうまい。 【虫画像抜き版】発売だと? 光文社新書のXからの情報 ↓ 【5月17日発売】虫が苦手な方に朗報です。あの25万部突破の新書大賞受賞作に、【虫画像抜き版】が加わります。通常版より100円お得になってもいますので、これまで躊躇していた方々はぜひお買い求めください! バッタを倒しにアフリカへ【虫画像抜き版】 (光文社新書)
4投稿日: 2024.05.14
powered by ブクログバッタを研究する著者の研究の物語。自分のやりたいことを求めて、アフリカのモーリタニアに行き、無給でありながら研究を続けていく。 内容とはあまり関係ないが、やりたくもない仕事を金のために続けたり、違和感のある環境に無理に適応しようとしたりしているよりも、やりたいことをやる方が、継続する方法を考え、より充実した人生になると改めて思った。
1投稿日: 2024.05.09
powered by ブクログ面白かった〜! バッタを愛しすぎた著者が無収入になりながらもサハラ砂漠でバッタを研究し続けた数年の記録。 語りが面白い上に彼が経験してきたことが色々とすごい。 文化の違い、砂漠の洗礼、色眼鏡、無収入、大旱魃、サソリ等々…そんなものに慌てながらも乗り越えていく著者のガッツはそりゃ誰もが応援したくなるわ…と感じた。 個人的に一番の学びポイントは「バッタ→相変異を示す、イナゴ→示さない」、ショウリョウバッタはイナゴの仲間だということ。あと蝗害の「こう」はイナゴのことだと思っていたので、「神の罰」はバッタではなくてイナゴの大発生のことだと思っていた。恥ずかしい。バッタよ…おまえだったのか…神の罰は… 確かこの著者の方、かなり大きい発見していたよね? その発見については触れられていなかったけど続刊に記載があるのかしら。そちらも読みたい。 ⚫︎あらすじ バッタの群れは海岸沿いを飛翔し続けていた。夕方、日の光に赤みが増した頃、風向きが変わり、大群が進路を変え、低空飛行で真正面から我々に向かって飛んできた。大群の渦の中に車もろとも巻き込まれる。翅音は悲鳴のように重苦しく大気を振るわせ、耳元を不気味な轟音がかすめていく。このときを待っていた。群れの暴走を食い止めるため、今こそ秘密兵器を繰り出すときだ。さっそうと作業着を脱ぎ捨て、緑色の全身タイツに着替え、大群の前に躍り出る。 「さぁ、むさぼり喰うがよい」 (光文社公式HPより引用)
2投稿日: 2024.05.06
powered by ブクログ税金で買った本という漫画で紹介されており、読んでみたかったところ、kindleUnlimitedで無料になっていたので、今がチャンス!と思い読み始めました。 読みやすく1日で読み終えました。 バッタ大好きでバッタに食べられたいと願う著者がアフリカのモーリタニアでバッタの研究をする話。 と、一文で済ましてしまうと、なんだただの好事家か…。なんて思われてしまいそうですが、ポスドクの著者が昆虫研究者になるため、またアフリカのためを思い、奮闘する話です。 著者がカモられたり、文化の違いでうまくいかなかったり、つらい局面もあるのですか、ずっと楽しそうにしているのが非常に良いなと思います。(読者としても精神負荷が少なく読める。) また、著者自身の考え方やババ所長のアドバイスなどはそこらの下手な自己啓発書より、参考になるし、名言めいてる…。 見せ方次第や、本職(研究)+α(広報活動)などを行うことなどはビジネスにおいても重要な内容だと改めて感じました。 あとご飯の表現が旨そう。(前述した漫画でもヤギの肉美味そうって書いてたけど、完全に同意…。米と食うのズルすぎる…。) 虫の写真とかが掲載されてるので苦手な人だけ要注意です!
1投稿日: 2024.05.04
powered by ブクログ読む前は題名を読んでもピンとこなかったが、読み終わったら、モーリタニアの文化、サバクトビバッタ、蝗害、昆虫学者、そして筆者について理解できるようになっていた。 夢に突き進む姿には、人を惹きつける魅力がある。読書離れしているといわれる若い子達にこそ、文体は軽いが中身はしっかりとしたこういう本を薦めると、何か感じるものがあるのではないだろうか。
1投稿日: 2024.04.20
powered by ブクログ大学院を出て博士号を取得したものの、研究を職業とするには、そこからさらに論文を出し、認められなければ、研究者になれないという。 そんな境遇に立つ作者が人生かけて、サハラ砂漠へ行き異国の研究所で客人として滞在させてもらいながら、バッタの野外観察をするお話。 フランス語が公用語なのに、フランス語が話せず、ジェスチャーと単語で乗り切り、現地の食事を食べ、ドライバーやガソリン代、機材をなんとか、賄い、研究をやり切るパワーがすごい! 何より、失敗談など満載で、ユーモアに溢れていて面白い。 いろいろなことをすぐに諦めてしまう自分ではあるが、この本を読んで、人生ネバーギブアップ!と、思えた。
7投稿日: 2024.04.14
powered by ブクログバッタの写真は見るのが辛かったけれども、読み物としてとても面白かった。 私の知らない(昆虫)研究者の世界。
1投稿日: 2024.04.12
powered by ブクログ軽妙な語り口で書かれた本。逆に言うと、軽すぎて内容が素通りする。 それはともかく章の構成がよくわからない。モーリタニアの生活の章の次にポスドクの苦労とか、つながりが悪い。 結果、とても読みにくい本であった。エッセーとして流し読みであれば許容範囲。 読了30分
1投稿日: 2024.04.12
powered by ブクログはい、続編が発売されるということで今!読んでみましたよ! 本とコさんの真似じゃないですよ! いやーもうめちゃくちゃ面白かったです バッタ学者を目指す著者は自分の可能性を信じて「神の罰」とも称される空を覆い尽くすサバクトビバッタの大群を求め西アフリカのモーリタニアへ そこでパートナーとなる運転手ティジャニや偉大な男ババ所長と出会い奮闘する冒険(フィールドワーク)の日々が描かれています もう、とにかくおバカ!著者もおバカだしティジャニもおバカで笑うしかない バッタバカです 釣りバカ日誌ならぬバッタバカ日誌です だけどこの本に書かれていたのは、バッタのことだけではありませんでした ここには「夢」を持つことの素晴らしさ、喜び、効果が書かれていました 大きな夢でも小さな夢でもいい、夢を持つことで努力が苦にならなくなる 叶わなくてもいい、夢に向かって進むことで自分が成長し、夢を語ることで味方が増える 夢に向かって闇雲に突き進む全身緑タイツの男に続くのだ! 少年少女よ!バッタをいや夢を追え!
81投稿日: 2024.04.07
powered by ブクログアフリカのモーリタニアに渡り、人生をかけてバッタの研究をした体験記 蝗害の解決という非常に重要だが日本視点ではニッチな問題に対して、現場に赴き、リスクを取って研究し、更にはそれが楽しそうという、まさにこの方はこの為に生まれてきたのではと思わされるような内容でした。語り口も絶妙で、面白いブログか何かを読んでいる気分になりました。 自分が夢中になれて、社会的にも意義がある。 そんなことに巡り会えるのは、本当に素晴らしいことだと思います。
2投稿日: 2024.04.06
powered by ブクログ前野ウルド浩太郎(まえの うるど こうたろう) 昆虫学者(通称:バッタ博士)。1980年秋田県生まれ。国立研究開発法人国際農林水産業研究センター研究員。神戸大学大学院自然科学研究科博士課程修了。博士(農学)。京都大学白眉センター特定助教を経て、現職。アフリカで大発生し、農作物を食い荒らすサバクトビバッタの防除技術の開発に従事。モーリタニアでの研究活動が認められ、現地のミドルネーム「ウルド(○○の子孫の意)」を授かる。著書に、第4回いける本大賞を受賞した『孤独なバッタが群れるとき――サバクトビバッタの相変異と大発生』(東海大学出版部)がある。 累計20万部を突破し、第71回毎日出版文化賞特別賞、新書大賞(2018年)、第6回ブクログ大賞エッセイ・ノンフィクション部門大賞などを受賞 バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書) by 前野 ウルド 浩太郎 2011年4月 11 日、私はフランスのパリ経由で、西アフリカ・モーリタニアへと向かった。パリの空港で一人、9時間の乗継ぎに耐え、出発ゲートへと向かう。ターバンを巻いて目だけを出している人に、カラフルな民族衣装に身を包んだ女性たち。待合室の時点で、すでにアフリカ風味が漂っている。アジア人は、中国人が数人いるものの、日本人は私一人だけだ。機内アナウンスはフランス語と英語で行われ、もはや日本語はない。命綱がほどけた気分で耳を澄まし、何か重要なことを言っていないか必死に食らいつく。 怖 気づいている暇などない。これからだ。これから私の新しい闘いがはじまるのだ。今までアフリカのバッタ問題が解決されなかったのは、私がまだ現地で研究していなかったからだ。無名の博士の活躍を世界に見せつけてやろうと、やる気が煮えたぎっていた。しかしこの後、荒い鼻息はため息へと変わることになる。 モーリタニアの正式名称は「モーリタニア・イスラム共和国」。イスラム教徒は酒を飲むことが禁じられているが、他宗教の人は飲んでもかまわないと聞いていたので、遠路はるばる持ってきたのだが……。持ち込みもダメとは露知らず、続々と缶が発見されていく。砂漠でキンキンに冷えたビールを飲むために、クーラーボックスまで持ってきたのに……。奪われていく夢、希望、未来。 追い討ちをかけるように、パリの空港で買ったウイスキーのボトルにまで魔の手が迫る。販売員のお姉さんから「モーリタニアには一人2本までなら持っていってもいいわよ」とお墨付きをもらっていたのに……。いや、持っていけるとは言われたが、持ち込めるとまでは言われていない。 「これはビールじゃないから問題ないはずだ」と訴えるも、酒の持ち込みはダメだと却下される。結局、ビール 10 本とウイスキー2本、すなわち全ての酒を没収された(後に、賄賂をもらえなかった腹いせだったと知る)。 ヤギ肉のソースは、ミンチ肉がショウガ、ニンニク、タマネギ、ジャガイモと一緒に煮込まれており、汁だくでオンザライス。ウスターソースに似た味わいだ。ちょっとぼそっとした米が肉汁を吸ってしっとりしており、サラサラと喉を通る。牛丼大好きっ子なので、モーリタニアでも牛丼に似た食べ物を見つけられてホッとした。 たった一日だけど、モーリタニアの飯は美味いことがわかった。太りやすい体質なのでこれは注意しなければならない。 全員が揃い台所のテーブルに座るなり、学生モハメッドが研究所の給料が安いと文句をつけてきた。 「こんな安い給料なんかじゃ生活を送れない。私たちは家族を養わなければならないのに研究所は私たちの生活を無視している。外国人に同行するとき、彼らはこの2倍の給料を払ってくれるけど、コータローはいくら出すのか?」 「アフリカでは待ち合わせ時刻はあくまで目安で、待ち合わせ時間から一時間、ときに数時間遅れるのが普通だ。遅刻は怒られるようなことではない。アフリカにはアフリカ特有の時間が流れており、これをアフリカンタイムというのだ。日本人にしてみたら、なんのために時計をしているかわからんだろ? ガッハッハ」 日本のように1分遅れたくらいで怒られるのも生きづらいが、ミッションで先行き不透明なアフリカンタイムをかまされるのも、たまったものじゃない。以降、本来の集合時間よりも一時間早く、時間を告げる処置をとることにした。ティジャニだけは時間通りに動いてくれるため、大変助かった。 なぜトゲ植物の中にバッタが潜んでいるのだろう。親身になってバッタの気持ちを考える。バッタを捕まえようとするとトゲが邪魔になるので、武器をもたぬバッタが天敵から身を護るための戦略だと考えられる。 過去1世紀にわたるバッタに関する論文を読み漁ってきたが、バッタがトゲ好きだなんて聞いたことがない。一時間足らずの観察でさっそく論文のネタが見つかるなんて、さすがは現場。 野営地に戻り、論文発表をするために何をしたらいいのか研究のデザインをする。観察から「バッタはトゲ植物を隠れ家に選ぶ」と「同じトゲ植物でも大きい株を好む」という仮説が考えられた。これらの仮説を検証するためにどんなデータが必要か。 ① どの種類の植物にバッタがいたか、 ② バッタがいた植物といない植物の大きさ、の二つのデータが必要だ。 コックが晩飯用にスパゲティを作ってくれた。ダッチオーブンのようなごつい鍋にオイルを多めに入れて 10 分ほど熱してから、鶏肉、タマネギ、ニンジンのみじん切りをぶち込み、すぐさま蓋をし、派手な音を立てながら炒めている。落ち着いたところでコンソメを投入。美味そうな匂いがただよってきた。このソースをスパゲティにぶっかけていただくのだが、期待を裏切らずに美味い。「トレビアン!(美味い)」を連呼し、コックを 労う。フィールドワーク中は缶詰生活を覚悟していただけに、砂漠のど真ん中で手の込んだ料理を食えるとはなんと贅沢なことか。フィールドワークは体力勝負なので、飯をたらふく食わなきゃならんから、コックを雇って大正解だ。 突然ティジャニが車を止めた。指を差すその先には、見慣れぬ植物が生えていた。目を凝らすと、黄色と黒のまだら模様になったバッタが300匹ほど群がっている。捕虫網で捕獲し、外見をくまなく眺める。紛れもなく、サバクトビバッタの群生相だ。群生相はバッタの数が多いときに現れ、大発生の前兆となる。 「この先にバッタがたくさん発生しているエリアがあり、そっちに研究所の前線基地がある。まずはそこに行こう」とお声がかかった。そちらのエリアでは、我々に防除の模様を披露するため、殺虫剤の撒布を待ってくれていた。それにしても、サハラ砂漠はなんて楽しい場所だろう。次から次へとウキウキが訪れてきて胸の高鳴りをおさえるのが大変だ。 砂漠では水が貴重なので、手を洗うのにも一工夫が必要だ。手洗い専用のジョウロとバケツをセットで使う。通常、下っ端がジョウロ係を務め、ジョウロから解き放たれる一筋の水で2、3人が同時に手を洗う。上下関係があり、下っ端は上の人が洗った汚れた水で手を洗うことになる。限られた資源を有効に使う生活の知恵だ。人々が念入りに手を洗うのは、モーリタニアでは手づかみで料理を食べるからだ。 熱々なのだが、皆、手づかみで食べはじめる。骨に付いてる肉は、ナイフ係がそぎ落とし、小分けにしてくれて、色んな部位を堪能できる。獣臭さはほとんどない。日本の柔らかい肉を食べてきた軟弱な顎にはいささか噛みごたえがあるが、どれもこれも美味い。「こっちの肉も食え」と、皆が私の前に肉を放り投げてくれる。シンプルに塩で味付けされており、ホルモン好きにはたまらない。 食後には「タジマ」と呼ばれる茶色く濁ったジュースが出された。バオバブの実を乾燥させた粉と砂糖を水に溶かしたもので、消化を助けてくれるそうだ。梨に似たフルーティな味わいで、脂ぎった口の中をさっぱりさせてくれる、食後のデザートにぴったりだ。砂漠のフルコースを大いに堪能した。 朝飯は毎朝、ティジャニが焼きたてのパンを買ってきて、一緒にゲストハウスで食べるようになった。ティジャニはクロワッサン、私はチョコが入ったサクサクのパンが定番だ。モーリタニアはフランス領だったこともあり、パンが抜群に美味い。インスタントのネスカフェコーヒーがお供だ。ティジャニは砂糖をたっぷり入れるが、私は無糖派だ。 イスラム圏ではヒゲは大人の男の象徴で、ヒゲが生えていないと子供だと思われると本に書いてあった。なので私は、モーリタニアに渡る前からせっせと口ヒゲをたくわえ、成人男性を装っていた。 ネズミは病原菌の塊で、様々な危ない病気を媒介すると聞く。ちょっと 齧られただけで、ほぼ丸々残ってるラーメンもあるが、食い意地を張って病気になってしまっては元も子もない。匂いだけ嗅ぎ、泣く泣く捨てることにした。 最近、日本では物乞いをする人を見かけなかったので、正直、最初は戸惑った。モーリタニアは貧しいのかと思った。だけど、かなりの車が子供たちにお金や食べ物を渡している。それを見てハッと気づいた。救いの手を差し伸べてくれる人がいるから、物乞いができるのだ。日本の道端で物乞いをしたって、最近は物騒なので見ず知らずの他人に誰が恵んでくれようか。私は物乞いを気の毒なイメージでしかとらえていなかったが、取り巻く環境を見ると、そこには多くの優しさがあった。たんにお金がないだけで、炎天下の中、何時間も立ち続けなければならないのがいかに過酷なことか。 野外調査のための体力作りも重要だ。真っ昼間のクソ暑いときは、行軍の練習と称し、リュックを背負い、砂を入れたペットボトルを片手ずつ持って、ゲストハウスの周りを行進する。夕方はゲストハウスの周りをジョギングする。「新発見はあと一歩から」をスローガンに体力をつける。 日本人には、お決まりの時間にお決まりの席でコーヒーを飲むといった常習癖がある。そのため、犯罪者にしてみれば犯行計画が立てやすい。安全対策の一つとして、行動パターンを読まれないことが重要だ。それでも、犬も歩けば棒に当たるで、出歩くと犯罪に巻き込まれる可能性がある。 そこで、私が編み出した最強の安全対策は、引き籠もりだった。週末(当時、モーリタニアは金土休み。現在は土日に変更になった)は、ひたすら研究所の敷地内のゲストハウスにいた。塀に囲まれており、これなら犯罪者も手出しできない。一年間で、週末に外出したことは2、3日しかない。ただ、この作戦は安全と引き換えに刺激を失うという致命的な弱点がある(幸い、私はフィールドで刺激を感じていた)。 研究所に勤める職員の呼び名を少しずつ憶えていった。日本の苗字トップ3に君臨する佐藤、鈴木、高橋の比ではなく、驚愕のモハメッド率の高さだった。研究所内だけではない。出会う人がことごとくモハメッドだった(シディ、アフメッド、シダメッドも多い)。 みんながモハメッドだったら区別するのはさぞ大変だろう、とティジャニに訊くと、まったく問題ないという。「コックのモハメッド」「門番のモハメッド」などと職業で区別したり、「大きなモハメッド」「小さなモハメッド」などと体格で特徴づけたりしているそうだ。この本にもやたらとモハメッドさんが登場するが、全て別人なので留意されたし。 その後、田中誠二博士(現・農研機構)の勧めで、サバクトビバッタというアフリカに生息する外国産のバッタの研究をはじめることになった。見よう見まねで研究を進めるうちに、ファーブルのように工夫して新発見をすることができ、論文も発表した。そうして全世界の研究者とバッタの新たな秘密を共有できることに快感を覚え、ますます研究にのめり込んでいく。このままバッタを研究していくことができたら、どれだけ幸せだろうか。とにかく博士になったら憧れの昆虫学者に近づけるはずだ。脇目も少ししかふらずに大学院に進学し、神戸大学で学位を取得した。 一般に、博士号を取得した研究者は、就職が決まるまでポスドクと呼ばれる、一、二年程度の任期付きの研究職を転々としながら食いつないでいく。早い話が、ポスドクは博士版の派遣社員のようなものだ。 一方の屋外では、予期せぬ事態が起こることが往々にしてある。不安定な環境に加え、研究対象の生物と同じ環境に己の身を投じなければならないため、研究者の都合はお構いなしで野外に束縛される。しかし、生物を研究する本来の目的は自然を理解するためなので、野外での観察は基本中の基本であり、研究の 礎 となる。 モーリタニアには成田空港からフランス経由で向かう。モーリタニアに到着したら速やかに研究をはじめられるよう、必要そうな研究資材と生活用品を詰め込んだダンボール8箱を持っていく(一箱の運賃2万5000円なり)。出国手続きを済ませ、両親に別れの電話をかけ、友人たちにはメールを送る。無事に日本に戻ってくることができるだろうか。 待合室は、フランスにバカンスに行く人たちでごったがえしている。カップル、ツアー客たちは、これからのお楽しみに期待で胸を膨らませ笑顔でいっぱいだ。神妙な面持ちなのは私だけ。定刻になり、機内に乗り込む。 さらによく見てみると、お尻だけでなく、頭まで飛び出ている。水鉄砲の要領で、指で頭を体の中に押し込んでやると、お尻の先から生殖器が完全にはみ出てきた! オスの生殖器が丸出しだ。他の満腹ゴミダマも同様に押してみると、今度は雌の生殖器が出てきた。キタコレ! ゴミダマは、腹がはち切れるほど「食い溜め」し、エサで膨れた内臓が生殖器や頭を押し出す特徴があることを発見した。このゴミダマの「食い意地」を利用すれば、彼らを殺さずに性別判定できる。こんな雌雄判別方法は今まで聞いたことがない。 3回目のパトロール中、ライトで照らすと、得体の知れないトゲの塊が。えっ? トゲ? 何故こんなところにトゲが? なんとハリネズミだ。野生のハリネズミが家の前にいることに唖然とする。犯人のほうも突然、自分より大きい動物が近づいてきたので、動揺を隠せない。丸まったままの鉄壁の防御状態でやり過ごそうとしている。 扱いに困り、とりあえず容器ごと家に持ち込む。そのまま廊下に放置し、一度部屋に入って扉の隙間から眺めていると、ハリネズミは恐る恐る動きだし、体に似合わない細い足でチョロチョロと駆け出した。 「めっちゃかわいい!」 最初は犯人を踏み潰してやろうかと思っていたが、胸キュンのあまり怒りを忘れた。ただ、このまま外に逃がすとまたゴミダマを喰われかねないので、しばらくハリネズミと同棲することにした(どうやら自分には同棲癖があるようだ)。 モーリタニアはただでさえ自国の干ばつで苦しんでいる。それなのに他国の難民のためにキャンプ地を準備し、受け入れている。そこまでして人を助けようとする理由がわからずババ所長に話を聞いたところ、 「我々モーリタニアの文化は、そこに困っている者がいたら手を差し伸べ、見殺しにすることはない。持っている人が持っていない人に与えるのは当たり前のことだ」 という。 日本から持ってきた食料もどんどん減ってきており、心細くなってきた。時間と金の節約を兼ねてもっぱら自炊をしており、中でもめんつゆは心の友だった。何にかけても日本風味にしてくれる万能調味料。チャーハンを作るときも最後の風味づけに使うのだが、少しでも節約したいので、「こち亀」(集英社)で、両さんが節約のため、チャーハンにライスを混ぜてかさ増しして食べていたのを思い出し、半チャーハンをオカズに白米を食べるようにしていた。煮物はめんつゆを大量消費してしまうのでタブー。週末にめんつゆのお湯割りを楽しむのがなによりの贅沢だった。 日本では細めの女性が好まれる傾向にあるが、逆にモーリタニアでは、ふくよかなほうがモテる。そのため、少女時代から強制的に太らせる伝統的な風習がある。これは「ガバージュ」と呼ばれるもので、現在は、健康によくないからやめるようにと政府が呼びかけている。 日本では、太っていると自己管理がなっていないととられがちだが、こちらでは「太っている=金持ち」となる。自分の妻が痩せていると旦那は甲斐性なしと思われるので、妻を太らせるために気を遣うそうだ。このような文化的背景が異性に対する好みに働きかけ、いつしか男性は太っている女性に美を感じるようになっていったのだろう。 ティジャニも、ドライブ中に体格が良すぎる女性を発見すると、度を超えた脇見運転をし、唸り声をあげる。 前「日本では細い女がモテるよ。例えば、ほら、あそこにいる女とか」 テ「全然ダメだね。女はでかくないと」 お互いの嗜好が極端に異なっているので、一緒に合コンに行っても争うことはないだろう。ただ、ティジャニ曰く、大きければ大きいほどよいというわけではなく、「自分自身でかつげる範囲内」がよいらしい。以前、妻を病院に運ぶときに一人で持ち上げられず、3人がかりでようやく運び出し、ひどく苦労したそうだ。 フードファイターでなければ食べきれない量なので、もちろん女の子は嫌がるが、無茶な量を食べさせるための秘密道具がある。以前、イスラム第七の聖地として知られる、モーリタニア北部の街シンゲッティを訪れ、伝統的な民芸品を見学したときに目にしたものだ。その道具は、 30 cm ほどある木製のピンセットで、食べるのを嫌がる女の子の太ももをつねるものだという。要は、おしおきをして強制的に食べさせるのだ。また、1 cm ほどの太さの木の棒もあった。それを指の間に入れて、その手をギュッと握るのである。鉛筆で簡単に再現できるので試してもらいたいが、拷問以外の何物でもない。 また、女の子を太らせるための塾もあるそうだ。ウシやラクダがよく乳を出す雨季になると、女の子を南の地域にある塾に預け、肥満合宿によって徹底的に太らせる。ガバージュには、肥満による健康被害のほかに、食べ物がのどに詰まっての窒息死や、胃の破裂による死亡例もあるそうだ。 昔は車がなく、生活の中で長距離を歩かなければならなかったので大量に食べてもカロリーは消費できたのだろう。だが昨今は、自力で歩く機会が減り、ガバージュは健康上、非常に危険なものになっている。街中では、若い女性ほど痩せている人の割合が高いような気がするので、ガバージュをする人は減っているのだろう。 ふくよかな女性に心奪われるティジャニだが、自分の子供にガバージュをさせるとなると話は別だ。このガバージュがティジャニの身に悲劇を招くこととなった。 人間の場合、異性に対する好みが一方の性の体型に影響し、不健康で極端な体型が好まれることがある。昔の話だが、ヨーロッパではウエストを締め上げ、細く見せるためのコルセットが流行ったり、中国では女性の足が大きくならないようにするため、小さい靴を履かせる 纏足 が行われたりした。いずれも不健康な特徴が美しいと考えられていた。 同じ人間でも、文化や時代の影響で「異性に対する好み」が極端に違っている。男の美意識が女性を苦しめている。これはゆゆしき問題ではないか。日本人男性諸君、日本人女性が過度のダイエットで苦しんでいるのを、このまま見過ごしてもいいのだろうか! 我々は痩せ気味を好みすぎてはいないだろうか。ぽっちゃりぐらいに美を感じ、女性に優しい新しい美を創りあげていこうではないか。 フランスでは、結婚前に半年ほど同棲して相性を確認した上で結婚するカップルが多いと聞く。もっとじっくりお付き合いをして、お互いのことをわかり合った上で結婚したほうがいい気がするのだが、その潔さが素晴らしい。 人には心の聖地がある。イスラム教徒はメッカ、高校球児は甲子園、高校ラガーメンは花園、そして昆虫学者を目指す私の聖地は、ファーブルの自宅だった。 日本ではほとんどの人がファーブルのことを知っており、日本で最も有名なフランス人の一人だが、母国フランスでは驚くほど知名度は低い。昆虫の研究者でも 10 人中一人くらいしか知らない。道行く人々はまず知らない。フランス人から「日本で一番有名なフランス人は誰?」とよく質問されるので、「ファーブルです」と答えても誰も知らないのだ。昆虫学者だと教えると、「そんな……、昆虫学者なんかが一番有名なのかよ!」とガッカリされる。 ファーブルの屋敷は、うっそうとした森に隣接した豪邸だった。ファーブルが歳をとってから住み始め、『ファーブル昆虫記』を執筆したまさにその屋敷だ。家の向かいには博物館もあり、観光地になっている。博物館は閉まっていたが、屋上へと続く階段を見つけて登ってみた。そこからの景色が格別で、ファーブルの屋敷も一望できる。建物は大きく、かなりの敷地面積だ。 いやぁ、ほんとに大きい。大きい。大きい。私はその大きさにだけしか感動できなかった。なぜなら、本日土曜日は休館日のため、外からしか見ることができないからだ。あらかじめベンに聞いて知っていたが、行き方を知り、我慢できずに来てしまったのだ。もしかしたら入れるかも、という淡い期待を抱いて来たが、やはり入れなかった。だが、屋敷だけが聖地ではない。ファーブルが住んでいた村全体が聖地なのだ。ファーブルの生き様を全身で感じたかったので、気ままに歩き回ってみる。 村はファーブル色に染まっていた。ファーブルのトレードマーク(帽子をかぶった横顔)が民家の壁に、村の地図に、交番の壁にもあった。村の大通り沿いに歩くと、ファーブル様の銅像があった。りりしい姿にうっとりしてしまう。台座にはフランス語で「昆虫学者」と刻まれている。虫の研究をして銅像になるのはすごいことだ。ファーブルはすでに亡くなっているが、この像には彼の魂が生きている。 受付をすませ、屋敷を見学する。まずはファーブルに縁のない、世界の昆虫の標本がズラリ並ぶ。ファーブル自身のコレクションは、主にパリの博物館に保存されている。 実験に使っていたと思われるファーブルの七つ道具も、ガラスケースに展示されている。彼の生きた痕跡は全て価値があり、ファンとしてはなんでも拝みたい心境だ。別館には壁一面にキノコの絵が飾られている。ファーブルは昆虫学者として有名なだけでなく、キノコの絵でもその名を 轟かせていたという。彼のキノコの絵を初めて目の当たりにし、あらためてその非凡な才能に舌を巻いた。ガラスケースの中にはロシア語、中国語をはじめとする様々な言語に訳された『ファーブル昆虫記』が飾られている。その中にはもちろん、日本語版の『ファーブル昆虫記』もあった。たぶん、母が図書館から借りてきた本と同じだ。世界中の人々から愛されている昆虫学者だということを、再認識する。 砂漠から来た私にしてみると十分に潤っている大地に見える。そんな庭を散策し、生い茂る樹木のトンネルを進んでいく。人は緑に包まれると、なぜこうも心安らぐのだろうか。精神を健康に保つのに森ほど優しいものはない。それが自宅にあるとはなんとも羨ましい。 人間ほどの大きさの植物を寝床に選んだバッタは枝にしがみついているが、私が歩いて近づくと、自ら地面に落ちて植物の根元に隠れようとする。寒さで俊敏に動けなくても、落ちてしまえば重力が手助けして垂直方向に素早く移動できる。おまけに入り組んだ枝が邪魔をして、素手ではとてもじゃないけどバッタを捕まえることはできない。逆に人間よりも大きな植物に潜んだバッタは、手が届かないことを知っているかのように、地面に落ちてこず、その場に留まる。すなわち、バッタは低温時の不活発で危険な時間帯を、植物を巧みに利用することで乗り切っているのだ。 砂漠ということで暑さにだけ注目していたが、寒さに対してもバッタは見事に適応していることがわかった。室内の飼育室でバッタがなぜかケージの上に集まっていたのは、もしかしたら天敵から逃れようとしていたからではないのか。長年にわたってずっと抱えていた謎の一つが、こんなかたちで解けるとは。 「おまえ日本人か? 日本はいいぞ!」 と、漁師にいきなり褒められる。日本は、JICA(国際協力機構)が中心となって、漁や加工の仕方などを長年にわたり支援してきた。そして、モーリタニア人が獲った魚を輸入している。モーリタニア人は収入になり、日本人は魚が手に入り、お互い良いことずくめだ。モーリタニアには驚くほど親日家が多い。新参者の私は、先人たちの貢献にただただ感謝するばかりだ。 「プルプルのことか! 今日の分はもう全部出荷しちゃったからまた今度来い」 ようやく通じた。それにしても、プルプル呼ばわりされているとはなんともかわいらしい。タコの特徴を的確に表現するネーミングだ。ティジャニは依然としてタコがなんたるかわかっていない。イカだと思っているので、今度また実物を見せに来よう。 唇はキスのためでなく、悔しさを噛みしめるためにあることを知った 32 歳の冬。少年の頃からの夢を追った代償は、無収入だった。研究費と生活費が保障された2年間が終わろうとしているのに、来年度以降の収入源が決まっていなかった。金がなければ研究を続けられない。冷や飯を食うどころか、おまんまの食い上げだ。昆虫学者への道が、今、しめやかに閉ざされようとしていた。 なぜ、こんなことになってしまったのか。理由はわかっていた。就職活動を一切していなかったからだ。アフリカで大活躍したら研究機関から自動的にお声がかかると淡い期待を抱いていたが、うまくいかなかった。 「自分ならなんとかなるんじゃ……」 有史以来、自意識過剰は一体何人を無収入送りにしてきたのだろう。私もまんまと一杯食わされた。 「なぜ日本はコータローを支援しないんだ? こんなにヤル気があり、しかも論文もたくさんもっていて就職できないなんて。バッタの被害が出たとき、日本政府は数億円も援助してくれるのに、なぜ日本の若い研究者には支援しないのか? 何も数億円を支援しろと言っているわけじゃなくて、その十分の一だけでもコータローの研究費に回ったら、どれだけ進展するのか。コータローの価値をわかってないのか?」 大げさに評価してくれているのはわかっていたが、自分の存在価値を見出してくれる人が一人でもいてくれることは、大きな救いになった。 そうか、無収入なんか悩みのうちに入らない気になってきた。むしろ、私の悲惨な姿をさらけ出し、社会的底辺の男がいることを知ってもらえたら、多くの人が幸せを感じてくれるに違いない。引きこもっている場合ではない。無収入は社会のお荷物どころか、みんなの元気の源になるではないか。むしろ、無収入バンザイだ! さすがはババ所長。思い詰めていた人間をここまでポジティブに変えるとは、なんという励まし上手。相談してよかったと感謝の気持ちを伝えた。 そもそもアフリカのバッタ問題は日本の日常からかけ離れすぎている。日本国民にとってはどうでもよすぎる話題だ。しかし、バッタの研究をする重要性や大義が日本でも認知されたらどうだろうか。バッタ博士を必要とする空気を日本で生み出すことができたら、道が開けるはずだ。無名のバッタ問題の知名度を日本であげまくる能力、すなわち広報能力が α となるはず。とはいえ、バッタに興味を持ってくれる奇特な方など少数派だ。もっと大勢の幅広い層に興味を持ってもらわねばならない。 これまで私がまったく異分野の人に惹きつけられたとき、その人の仕事内容ではなく、その人自身に興味を持つ場合が多かった。私の場合も、まずは「バッタ博士」に興味を持ってもらえたら、バッタ問題も抱き合わせで知ってもらえるに違いない。 虫の魅力を世間にぶちかまそうと声がかかったのは、アリの巣の中に居候する好蟻性昆虫が専門の丸山 宗 利 博士(現・九州大学総合研究博物館 准教授、ベストセラー『昆虫はすごい』〈光文社新書〉の著者)、「裏山の奇人」の異名を誇る小松 貴 博士(現・九州大学熱帯農学研究センター 特別研究員PD)、クマムシ博士の堀川 大樹 博士(現・慶応義塾大学先端生命科学研究所 特任講師)、そして私の4人だった。 そもそも誰かを惹きつけるにはどんな手段があるか。自然界を眺めてみると、昆虫は甘い蜜や樹液に惹きつけられる。人も同じで、甘い話や物に寄ってくる。みんな甘い物好きだ。 そこで、ピンときた。「人の不幸は蜜の味」で、私の不幸の甘さに人々は惹かれていたのではないか。実感として、笑い話より、自虐的な話のほうが笑ってもらえる。本人としては、不幸は避けたいところだが、喜んでもらえるなら不幸に陥るのも悪くない。 この発想に至ってからというもの、不幸が訪れるたびに話のネタができて「オイシイ」と思うようになってきた。考え方一つで、不幸の味わい方がこんなにも変わるものなのか。そして、なにより重要なのは、私を見てくれる人がいることだ。ファンの存在は、異国で独り暮らす人間にとっては心強いものになり、ウェブ上での情報発信は、リアルタイムに反応があるので、精神衛生上、助けられた。 私自身、モーリタニアと日本がもっと親密になればいいなという想いから、日本モーリタニア友好協会に入会し、会員の積極的な友好活動を勉強させてもらっている。 日増しにバッタ発見の報告は増え、悲劇が静かにアフリカに忍び寄ってきているのを誰しもが感じていた。 緊張が高まる中、一通のメールが届いた。 子供心に憧れたファーブルは、キラキラと輝いていて、昆虫学者としてのすごさしか伝わってこなかった。だが、実際に昆虫を研究しながら生きていく舞台裏にこそ、彼のすごさが潜んでいることにようやく気がついた。子供の頃は、夢の美談しか聞かされない。夢を叶えるためにどんな苦労が待ち受けているのか、想像もできなかった。夢の裏側に隠された真実を知ることで、また一歩ファーブルに近づけた気がしていた。
3投稿日: 2024.04.03
powered by ブクログ痛快ドタバタ研究アフリカロードムービー(本)!! ゼミの課題本で載っていたからと読んだけど面白すぎて一気読み! これぞ「研究者VR本」であーる
1投稿日: 2024.03.30
powered by ブクログ熊の次はバッタかい! この4月に続編が出版と知り、本書読むなら今でしょ!と手にしました。 芸人のギャグみたいな表紙写真(出来損ないの仮面ライダー?)、裏には「その者緑の衣を纏いて砂の大地に降り立つべし‥」の文言。ナウシカかよ!とツッコミを入れつつ読み始めました。 なんと著者は、ご立派な昆虫学者で、学会で多くの受賞歴があります。アフリカではバッタが大量発生し、作物へ壊滅的な被害をもたらす深刻な飢饉問題がありました。バッタにまとわりつかれ、食べられたいと変態的な夢をもつ著者(絶対Mだ!)は、人類を救う研究だと確信し(風の谷ですか?)、単身アフリカのモーリタニアへ。本書は、日夜フィールドワーク研究に勤しんだ日々を、可笑しくも真面目に綴った一冊なのでした。 バッタの前に、言葉、環境、文化・風習など、数々の倒さなければならない"巨神兵"(やっぱりナウシカ?)がありました。中身の具体と悪戦苦闘ぶりは省くとして、失敗をものともしない、この悲壮感のない前向きな姿勢はどこからくるのかと、つくづく感心します。もっとも、こうでなくては研究者は務まらないのでしょうがね。間違いなく知的好奇心の塊のような方です。 サバクトビバッタの相変異(群れを成すと体色を変えて獰猛化し、植物・農作物を喰い荒らすモード)の解明と防除技術の開発に従事する著者の、笑いあり、夢と異世界知識あふれる一冊でした。おすすめです!
94投稿日: 2024.03.26
powered by ブクログ軽妙な語り口で書かれ、とても読みやすい学術書。バッタの大群なんて日本人には馴染みもないけど、それでも遠き異国のサハラ砂漠の環境を整えるため、必死でバッタを研究している日本人がいることが知れて、とても有意義な読書だった。 努力は必ず報われるというわけではないけど、夢を叶えた人たちは、すべからく努力してきたという事実を改めて胸に刻んで、今後の自分の人生の糧にしたいと思う。
10投稿日: 2024.03.24
powered by ブクログ私にとって興味のないバッタ研究をテーマの本を最後まで読み切れるのか?と思いながら手に取ったが著者のセンスですらっと読めた。夢を実現させる稀有な人生を羨ましくも思い、一方であの茨の道に踏み出すパワーとバイタリティを持つことの困難さと重要性を感じた。
2投稿日: 2024.03.23
powered by ブクログドキュメンタリー。ニッチなバッタ研究家のエンターテイメントとして読めた。ババ所長の器の大きさはなんだろう。好きな事に熱中しそれを天職にする事の素晴らしさって…見習いたいです。
3投稿日: 2024.03.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ずっと気になっていて、やっと読めました。面白かったです。ドライバーのティジャニやババ所長とのやりとりが好きです。困ってる人がいたら手を差し伸べる。当たり前と思ってても出来てるかな?バッタ研究だけじゃなく、色んな事が詰め込まれたエッセイでした。
9投稿日: 2024.03.18
powered by ブクログ好きな事ができるのがどれだけ幸せなことか 辛い時支えてくれる人がいる有り難さ 夢は見るものではなく叶えるもの
12投稿日: 2024.03.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
自分は博士課程を修了し、その後3年間のポスドク生活で修業生活を経験しました。そして2年間の素晴らしい海外留学!今となってはいい経験だった。論文もたくさん書いたし、ヨーロッパを満喫!でも2年後の就職のことはずーっと頭の片隅に。。運よく2年後に教員として採用してくれた大学に感謝。そこからも怒涛の引っ越し生活。研究者は必要としてくれる場所に行くべきなんだろうね!バッタ博士のパッションは心地よい!自分にはその勢いはあっただろうか?あの留学中の研究からさらに発展している。研究者のパッション、若い研究者に伝えよう!⑤
57投稿日: 2024.03.16
powered by ブクログ私は昆虫には全く興味がない(むしろ苦手)な方なのだが、筆者のユーモアを交えた文章が面白くて、気がつけば一気に読んでしまった。 モーリタニアにバッタの研究をしに行くのだが、バッタのことだけじゃなくて途中ハリネズミが登場したり、日本とモーリタニアの文化の違いや現地でのトラブルについて書かれていたりもするので昆虫に興味がない人も飽きずに楽しめる本だと思う。 それにしても、モーリタニアと日本は何から何まで全然違う。平気で給料の二重取りをしたり賄賂を渡さないと嫌がらせを受けたり、お金のためなら何だってする彼らに対してもっと怒っていいんだよ!!と言いたくなる場面がいくつかあってモヤモヤしたが、きっと私も日本人だから同じことをされるんだろうなぁ。
4投稿日: 2024.03.05
powered by ブクログ中学生以上におすすめしたい。今年1番の本。 研究を邪魔するハリネズミに独特な名前をつけて、次々飼い始めるところ気に入った! 作者と同世代にはツボ。
3投稿日: 2024.02.24
powered by ブクログ社会人になった今、私、今ソウルを燃やして生きてる?ってよく思う 自身も僻地で留学していたこともあり、あの瞬間の、すべてが上手くいかないもどかしさ、寂しさ、いてつく不安と焦り、それでもはやる冒険心、立場や国が違う人と何かを共有していることに出会う喜び、報われた気がした瞬間のしびれる多幸感、世界の明るさ美しさ、 そんなものがたくさん思い出された。 白眉の面接官の話、なんだかうるっとくる。 ずっと過酷な環境で孤独と不安を抱えて、全身全霊で研究されていることへの感謝。 人類として、大きな主語を持って生きていきたい。
3投稿日: 2024.02.23
powered by ブクログタイトルが気になって購入。 ひさっしぶりに新書を読んだけどコレはなかなかの面白さ!軽快なテンポで進む物語は著者のセンスなのか。 ポスドクという言葉も初めて知ることができた。日本の研究者にもっと資金援助をしていかないと海外に出て行くばかりになるなと危機を感じた。 かなりふざけた雰囲気の著者だが決めるところはしっかりと決めていて地頭の良さが伝わった。
2投稿日: 2024.02.22
powered by ブクログ若きバッタ研究者のアフリカでの奮闘ぶりが軽妙に語られる。 思いがけないことの連続も、新たな発見のごとく、自虐をまじえつつ前向きに進む姿が、楽しくて元気をもらえる。 頑張ってる姿に応援したくなる。 将来の保証のないことには尻込みしがちだが、好きなことがあれば挑戦してみるのも良い。 もちろん、相応の努力は必要だけど、そこが人生の大きな分かれ道。若い人、頑張れ❗️ オーディブルにて
3投稿日: 2024.02.21
powered by ブクログ子供の頃から「バッタに食べられたい」という夢を持った著者がモーリタニアに単身乗り込み、バッタを倒しに行くが、バッタ、モーリタリア、経済状況と様々なものに振り回される。 好きな事を突き詰めるとは。その楽しさを感じられる一冊。
4投稿日: 2024.02.10
powered by ブクログそれが何かはどうでもいい、何かに夢中になりここまでアホになりたい(褒めている)。 そう思わせてくれる逸品でした。 真面目にレビューをすると、前野ウルド浩太郎さんのすごいところは、頭に浮かんだ数々のアイデアをやってみよう精神で次々現実に行動し、結果(良い悪い関係なく)を出し、それに対してまた修正を加えながら形にしていくことだと思う。そして何より迷いと不安で揺れそうになりながらも心では必ず何か手があるはずだ、それは実現すると信じて疑っていない。そして出会った人々に感謝をし良いところは吸収し自分の糧にしている。 多分好きではない、むしろ関心がない、というかこの世に存在すること自体知らない人もいるかもしれない"サバクトビバッタ"。私もこの本を読むまで興味もなかった"サバクトビバッタ"。こうやって感想を書くことで、iPhoneで"さ"を打つと変換履歴で出るようになってしまった"サバクトビバッタ"。 彼が1人でただただ夢中になっていたことが、彼の情熱と一緒に時を経てコタツムリ族の私の目の中に来てくれたことから見ても、アホの力は測り知れない。 だから多分彼の望み通り、死ぬまでには、バッタに喰われることができると思う。 その時を見たいと不覚ながらも思えてしまいました。 とても面白かったです。
7投稿日: 2024.02.04
powered by ブクログ昆虫を愛しバッタに食べられたいと思うあまりアフリカへ赴きバッタの大発生を研究する著者の軌跡 大発生したバッタの群れは農作物に甚大な被害を与えるため実態を解明し予防に繋げる意義がある 本書内でも財政面で苦労をされている描写があるが、最近は大学の予算や科研費削減のニュースを聞くことが増えてきて、研究者の方々が支援されてほしいしいろいろな研究ができる世の中であってほしいと思った
3投稿日: 2024.01.28
powered by ブクログファーブルに憧れて昆虫学者を目指すエッセイ。バッタについてこんなに情報を入れるのが初めてで興味深いし、著者の語り口調や目線が面白くてどんどん読み進められた。 誰に対しても誠実に向き合う著者に、すごく好感も持てた。 最後に書かれている 「夢を語るのは恥ずかしいけど、夢を周りに打ち明けると思わぬ形で助けてもらえたりして流れがいい方向に向かっていく気がする。夢を叶える最大の秘訣は、夢を語ることだったのかな、と今気づく」というところが忘れたくない箇所。 著者のように夢中になれる対象が見つかることは幸せだな、と感じた。
5投稿日: 2024.01.25
powered by ブクログとても読みやすい本だった。 バッタのことをまだ人類はよく知らない。 アフリカの生活が市民レベルでよくわかり、とても楽しかった。 あとがきも良く、ラマダン(断食)をすることで、幸せなレベルが上がると書いてあった。ところが納得した。
5投稿日: 2023.12.29
powered by ブクログ任期や資金を気にしない、職業としての昆虫学者になるべく悪戦苦闘する青年博士の奮闘記。 インパクトのある表紙とタイトル、コミカルな文体に気をとられるが、夢にかける思いと行動力は並々ならぬものがある。機転を利かせて困難を切り抜け、運も味方につけて少しずつ目標に近づいていく。作中で描かれるモーリタニア人の行動も面白い。
3投稿日: 2023.12.23
powered by ブクログ思い立ったら即行動のバイタリティも研究にかける情熱も言葉も通じず常識もモラルもまるっきり違う人達とやっていくコミュ力も、何もかもが自分と違いすぎる。人間としての馬力が全然違う。羨ましいと思う反面、自分だったら3日で病んでるだろうし、絶対に真似できねえなと思った。
5投稿日: 2023.12.22
powered by ブクログ抜群に面白い。 自分にはできない著者の生き方に感動し、 とても興味深い話と魅力的な人物達に 何度も笑ってしまった。
5投稿日: 2023.11.26
powered by ブクログ新発見については わざと書かれていなくて残念だった あくまでも 現時点ではまだ大きな成功を収めているわけではないが 若さ 情熱 海外 のセットはいくつになってもワクワクする 高校生の自分に読ませたい 研究者がもっと活躍出来る国になって欲しい
3投稿日: 2023.11.10
powered by ブクログ素直に楽しめました。好きな研究の道を突き進む熱意も感じられましたが、何よりドタバタのモーリタニアでの生活がイキイキとそしてユーモラスで本当に声出して笑いながら読みました。現地での子ども達相手の「バッタ買い取りキャンペーン」のくだりは本当に楽しかったです。ある場面で著者は遺言を残すのですが、その内容も笑えました。著者の周りにステキな人が集まってくるのも著者のお人柄なのでしょう。
2投稿日: 2023.10.31
powered by ブクログ唯一無二(多分)のバッタ博士が、アフリカ・フランス・日本で蝗害防除に青春をかけた半生を振り返る本であるが、専門であるバッタの生態と同じくらい、前半で書かれるモーリタニア滞在記がユニークで面白い。むしろ紀行か?と思わせられるくらい。でも楽しいだけではなく、日本で研究職を得る難しさも述べられている。それでもどこか変態っぽさもあるので、唯一無二の研究者は同時にそのジャンル最大級の変態でもあるという知見を得た(そうなのか?)
3投稿日: 2023.10.30
powered by ブクログバッタは賢い。ウルドさんの柔軟で感謝の気持ちを大切にする考え方が好きだ。無収入でも没頭できることがあるって最高に幸せで素敵なことだな。
3投稿日: 2023.10.27
powered by ブクロググラスホッパー! あの「殺し屋」シリーズやなく、まさしく真面目なバッタの話。 本のカバーからでは、想像できんけどね〜 でも、そのカバーが面白くて、手元にあるのも確かなんやけど(^◇^;) 小さい頃からの夢 「バッタに食べられたい」 何と、素晴らしい夢や…(^◇^;) こんな事を夢見る人しかアフリカにまで行って、無収入になりながらも、バッタを追いかけて… には、ならんのかもしれん。 結局、バッタの何が分かってん?という問いかけには、論文出してないから秘密って事になってる。 (早よ!論文出し〜な!) この話の中では、まだ、任期付きみたいやけど、きっと凄い論文書いて!任期無しになってな! ずっと、諦めずに夢を追う… なかなか出来んこと。頑張って!
103投稿日: 2023.10.16
powered by ブクログ「さぁ、むさぼり喰うがよい」 この言葉に惹かれてこの本を買った。 普段は手に取らないような本だったが、思わずクスッと笑ってしまうことも多く、夢中になって読んでしまった。 若き博士が人類を救うため、そしてバッタに喰われたいという自身の夢を叶えるため、一人でサハラ砂漠に乗り込み奮闘するノンフィクション。 夢を追いかける同志として意思を貫くことの大変さや大切さを学べた。 また、研究所のババ所長の言葉がすごく刺さった。 「つらいときこそ自分よりも恵まれていない人を見て、自分がいかに恵まれているかに感謝するんだ。」 この言葉を大切に、胸に刻もうと思った。
5投稿日: 2023.09.28
powered by ブクログ夢を貫くことの大切さを教えてくれる 勇気もらえる一冊 すごい人ってだいたい人に恵まれていると自覚してしている、すごい モーリタニアの人はタコは食べないけど 日本にタコを送ってくれてるんだとはじめて知ってスーパーでタコを見ると感慨深い 親近感がわく ファーブルってフランス人だったのか 今さらちょっと気になる存在になる バッタ以外のプチ情報がいろいろ心に残った そして 秋田県の方なのに、なんか関西風味な文章 読み進めやすい バッタは倒せたの? アフリカ救えたの???って最後なるけど 他の本や文献で詳しく説明しているのかな? それでも読みたい1冊
9投稿日: 2023.09.27
powered by ブクログ【きっかけ】 ゲームのフレンドさんがおすすめしてくれた。 科学冒険ノンフィクションというジャンルに全く興味がなかったので斬新だった。 【あらすじ】 バッタに食べられたいバッタ研究者がアフリカに行って2年半バッタと格闘するノンフィクション(友人談)。 【心に残ったところ】 ◉作者のバッタ運のなさ笑(大干ばつによるバッタ消滅→無収入) ◉「歯磨木」など現地の文化や生活、食べ物の面白さ ◉作者に「ウルド」というミドルネームがついている理由 (モーリタリアで最高に敬意を払われるミドルネーム、ババ所長から授かった) ◉「神の罰」緑という緑を食べ尽くすバッタの群れ 【感想】 全然見向きもしなかったノンフィクションジャンルで正直読めるか不安だったけど、めちゃくちゃ面白かった!! 何より表紙のインパクトが強すぎる。笑 せっかく持ち込んだお酒を腹いせに没収されたり、日本からの郵便物をなかなか受け取れなかったり、給料ぼったくられたり…現地でのトラブルに見舞われながらも決して屈しない前野さん。 最も重要なバッタに会えず無収入になるというバッタ運のなさすらネタにしようとする不屈の精神に励まされた人も多いのでは。 コミカルな書き方がファンにウケるのもよく分かる気がする。
3投稿日: 2023.09.17
