よく見かける設定ではあるが，しっかりした面白い物語になっている。 どちらかというとのんびりした味わいなのに，タイトルや書籍紹介が陳腐で安っぽい印象を与えてしまっているのがもったいない。 素性を隠しての流浪生活ののち，魔法学園の管理人（雑用係）として働くことになったレオ。 募集要項に「平民」とあったため，魔法力を持っていることすら隠している。 それでも体術だけでも相当なものだし，学園で働いているうちに魔法力にも詳しくなったという言い訳で，エリートクラス打倒を目指す残り物クラスチームを指導する。 個性的な３人の生徒たちも良いが，担任のエミリア先生が素敵。新人だけど真面目で頑張り屋。 レオもあまり無双キャラという感じでなく（強いことは実際強いのだが），勇者としてより管理人だからこそ知っていること，できることも多いし，ぼっちだったので親しくされることが新鮮だったりして微笑ましい。 で，そんなこんなで盛り上がってきたところで「第１部上巻　終わり」。 どうせなら下巻も一緒に発売してほしかった・・・