
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
8巻読んで良かった〜! 全てが決着し、このための物語だったんだなぁという感慨を感じた。気に入った箇所: p92 「時間と空間が次第に圧縮されてゆく。刻々縮まってゆくこの時空は、この日のこの瞬間だけに成立しているものではなく、歴史そのものが加熱し、石を溶かし鉄をさえ燃え上がらせてしまうほどの圧縮熱を高めていたと言ってよかった。」 p278 「ロジェストウェンスキーは、彼が演じたあれほど長大な航海の目的地がこの佐世保海軍病院のベッドであったかのようにしずかに横たわっている。そのことが一種喜劇的ではあったが、元来戦争とはそういうものであろう。戦争が遂行されるために消費されるぼう大な人力と生命、さらにそれがために投下される巨大な資本のわりには、その結果が勝敗いずれであるにせよ、一種のむなしさがつきまとう。」
0投稿日: 2025.11.13
powered by ブクログ終わった...! 達成感がすごい。 8巻もの大作を読み切ったのは人生初かも? (『天の瞳』は9巻だけど、別物な気がする) 司馬さん、まるで見ていたかのように描くなぁ。 と思いながら読んでいたけど、それができるのはやはり膨大な調査の賜物なんだろうな。 すごい仕事だ。
7投稿日: 2025.10.17
powered by ブクログ物語的な動きのある部分は面白く読めたが、やはり戦況の説明や戦力の説明部分は読み進めづらさがあった。 歴史の知識がもっとあればそこも楽しめたのかも。 最後のあとがきが面白く、そこを読んでこそこの物語のよさが分かるように思う。
0投稿日: 2025.03.25
powered by ブクログまるで戦場にいるかのようで、人物の心理にまで食い込んだ描写は、この巻だけではないがすごい!筆者の研究心、情熱はハンパないんだと思うこと、しきり。 日露戦争は日本の勝利、とだけ暗記していた学生時代の知識が、多いにアップデートされた。本当に際どい戦いだったんだなあ。 秋山真之が正岡子規の墓を訪れる場面。しみじみと心に残った。戦争に関する記述が多い中で、人が人を思う気持ちも描かれ、筆者の思いが感じとれた。 たくさんの、ブク友の皆さんの感想を読ませていただき勉強になりました。自分の歴史観の低さを痛感しました。歴史に興味がなく、日本史や世界史の授業は居眠りばかり。歴史を知らずして、今は語れない!学び直します。ありがとうございました。
19投稿日: 2025.03.14
powered by ブクログ一から八まで、時間はかかったが読破した。曖昧に進めたけれど、最後のあとがきでわかったりした。どーして戦争になったか、どーして勝てたか、当時の日本人の気持ちをベースに、わかったつもりです。
1投稿日: 2025.03.09
powered by ブクログ最後は、一気に読み進めたくなった。「事実は、小説より奇なり」のような、偶然か必然なのか、自然現象までも重なって、日露戦争が、進んでいったんだ… 東郷のような上にたつ人が、違えば全然違う結末になっていたはず。そして、日本人は、優秀なんだと思った。この当時の日本人が、であるが…今も片鱗がちょっとは、あって欲しい。 勤勉さや愚直にただ一心に取り組む姿勢は素直さから来るのか、武士道につながる秋山兄弟の流れ、子規の明るさ、私たちの根底にあって欲しい。
3投稿日: 2025.02.27
powered by ブクログ司馬遼太郎の代表作のひとつ。 文庫本にして八巻、構想五年・連載五年という大作。 1972年刊行。 伊予・松山の城下町に生まれた秋山好古・秋山真之兄弟と、真之の親友であった正岡子規の三人を主人公とし、明治初期〜日露戦争終結までを描いた小説。 秋山好古は、佐幕藩であった伊予松山藩の徒士(下級士族)の三男として生まれ、大阪師範学校を経て陸軍士官学校を卒業する。その際、創立間もない騎兵学科を選択する。以降、好古は生涯を懸けて日本騎兵を世界水準まで押し上げることに身を捧げ、「日本騎兵の父」と呼ばれるに至る。 後年、フランス軍人から「秋山好古の生涯の意味は、満州の野で世界最強の騎兵集団を破るというただ一点に尽きている」と賞される。 秋山真之は、好古の実弟で、秋山家の五男として生まれる。幼少期は腕白なガキ大将だった。地元の松山中学を中退した後、共立学校を経て、兄を頼って上京し、大学予備門(現東京大学教養学部)に入る。予備門では子規らと共に帝国大学進学を目指すが、経済的な事情で海軍兵学校に進学、主席で卒業する。 真之は、先輩・同輩から「異常に頭が切れる」と賞され、思考耐久力と直感力を併せ持った天才的な作戦家だった。その能力を買われ、日清戦争を経た日露戦争においては若くして連合艦隊作戦参謀となり、海上作戦を一任される。 正岡子規は、言わずとも知れた明治文学を代表する俳人。真之の幼馴染でもある。 子規は、松山中学を中退後、太政大臣になることを志して大学予備門に入る。卒業後、帝国大学に進学したものの、在学中に文学に強い興味を持つようになる。 大学を中退後、新聞『日本』の記者となり、傍らで文芸活動をおこなう。 子規は20歳頃から肺結核を患っており、35歳で若くして没するまで病に苦しんだ。しかし、彼の活動は俳句、短歌、新体詩、小説と多岐に渡り、日本の近代文学成立に多大な影響を与えた。 本作で司馬遼太郎が取り扱うのは、「日本人とは何か?」という問いである。 作者はこの問いの答えを、世界史上としても奇跡的な急成長を遂げた明治初期〜中期の日本に求めた。 作者は、この時期の日本を「史上最も楽天的な時代」だと称している。 はじめて日本が近代国家として成立し、その政府も陸海軍も小所帯であるが故に、どの階層の子も自らの努力と功績次第で国の中枢に入ることができる。各々の働きが日本の前進に直結する。この簡明さが、彼らのオプティミズムを醸成していると述べる。 実際、これは小説を読んでいて感じた。 若い国家において、若人が皆、健全な野心をもって世に出ていく。この価値観が強く描かれている。 彼らには迷いがない。己が日本を前に進める大物になることを信じて疑わない。 対して、現在の日本はどうだろうか。 長く低迷の時代が続き、アメリカに追いつくどころか、かつては歯牙にもかけなかった中国・韓国にすら経済規模で抜かれようとしている。 現在の日本の空気は暗く、日本人は自信喪失と自虐に蝕まれている。 悪い要因はいくつもある。 世襲と無能が招くビジョンが欠乏した政治、腐敗したオールド・メディア、現役世代を搾取し老人に「仕送り」を強制させる悪循環、挙げればキリがない。 しかし、全てを前の世代と他人のせいにはできない。 現役世代のビジネスパーソンは、99%は知識もスキルも足りていないと個人的に思う。危機感と主体性を欠いた怠惰な人間だと。 現在の日本に必要なのは、これらの悪環境を嘆いて暮らす従順さではない。自らが上位1%の人間となり、根本からの変革を主導してやるという、健全な野心なのだと、私は考える。 冒頭の問いに戻る。 「日本人とは何か?」 私が本書を読んで考える答えは、「日本人とは、勤勉さと勇猛さを兼ね備えた、本来は創意と工夫を得意とする類稀なる優秀な民族だ」ということだ。 日本人は、この資質を持って、列強国に200年を遅れた近代化(明治維新)からわずか三十余年で当時世界最大の国家の一つであるロシア帝国と対等に戦い、列国の仲間入りを果たすことができた。 このドラマは素晴らしい。それは間違いない。 しかし、本書においても触れられているように、巨大な成功体験はその国を狂わせる。 日露戦争の大勝は、後世の陸軍の自己批判の欠如を助長し、暴走を招いた。結果、日本を太平洋戦争という狂気に突入させた。 経済においても、戦後の高度成長という、単なる先進諸国へのキャッチアップに過ぎなかった事象が自信過剰を招き、構造的失陥を是正することなく持ち越されてしまった。 作中では、明治維新の藩閥を引きずる陸軍と、自浄作用を発揮して新生した海軍が対比的に描かれる。 陸軍に無能が跋扈して大量の犠牲を出したのに対して、海軍は若く、何の後ろ盾もない真之を連合艦隊作戦参謀に登用し、海戦史上で類を見ない完全勝利を果たした。 現在の日本で求められるのは、旧態依然とした体制からの脱却である。 この三十年間日本を停滞させてきた主犯の老人たちを一掃し、若く有能な若者を重要なポストに就かせるべきだ。これは政治でもビジネスの世界でも同じことだ。 現在の日本は、本書で描かれる老朽したロシア帝国とアナロジーだ。彼らは旧く、内に抱える構造的欠陥ゆえに亡国の憂き目に遭った。 日本を同じにしてはならない。変革が必要だ。 それが、日本を高めるために身を砕き、坂を上るように日本を引き上げた秋山好古・真之ら英雄に報いる唯一の手段である。
10投稿日: 2025.01.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
秋山兄弟と正岡子規を主人公に置いて、日清戦争から日露戦争へと向かう明治の日本を描いた歴史小説。日露戦争についての細かい知識が無い状態で読んだため、物語の展開を素直に楽しむことができた。また、各人物のキャラクターがハッキリしていて、なおかつ印象に残るフレーズも出てくるため、長さの割りには飽きずに読めた。もっとも、元が連載小説であるためか、同じ説明が何度も繰り返される点は、冗長に感じた。 読後、坂の上の雲の内容は、司馬史観と呼ばれ、批判されていることを知った。司馬遼太郎が描く明るい明治と暗い昭和の対比は、たしかに現代日本人にとってしっくりくる感じがある。しかし、それが本当に正しい見方なのかを疑うことも必要では無いか、などと考えさせられた。 色々な批判はあれど、坂の上の雲で描かれる明治日本の疾走感や、各人物の生き方には、勇気や戒めをもらえた。長かったが、読んで良かったと思う。
1投稿日: 2024.12.17
powered by ブクログようやく読破。達成感が半端ない。 東郷率いる日本艦隊とロジェストウェンスキー率いるバルチック艦隊がついに日本海にて合間見える。日本側はバルチック艦隊が対馬側か宗谷、津軽側で来るのか直前まで迷い索敵などのおかげで対馬で待ち受けることができたのがこの戦いのポイントだろう。地理や天候などを考えたら対馬側から来る確率が高いが敵側の艦隊全てを沈没させることが勝利の絶対条件だった日本側は迷いに迷った。あの冷静な真之ですら直前まで北側からくるかもしれないと思っていたほどに。海戦が始まると日本側の統率の取れた艦隊運動、射撃能力をしてロシア軍を圧倒し歴史上稀に見る完勝を果たす。射撃に関しては当時では珍しく指揮官の命令により一斉射撃をする方式を取りこれにより命中率が格段と上がった。砲門の数で言えばロシアの方が多いが実際に当たる弾の数の方が大事であることを東郷が感じており、実際にそうなっている。この時のためだけに維新後から富国強兵をしてきたと言っても過言ではない。 この戦争に勝ったことでロシアの植民地になることは避けたが逆に日本軍の神格的な強さみたいなのが生まれてしまい40年後には太平洋戦争を引き起こしてしまうと考えると勝利時にあくまで辛勝で日露戦争があれ以上長引けば逆に負けていたということを国民自体が気づいている必要があったんだな、 こんな長編を書くにあたって作者は10年くらいかけているとあってさすがだなと。
1投稿日: 2024.12.15
powered by ブクログ戊辰戦争後の明治時代を、正岡子規、秋山兄弟を主人公にして描いた作品。 日清日露戦争が特に中心になっており、陸軍の秋山好古と海軍の秋山真之が中編からは主軸となっていた。 文庫本全八巻と非常に長く、読むのに時間がかかったが、全体的には非常におもしろかった。 とくに日露戦争の戦術面での勝因を明確に記載しており、わかりやすかった。
7投稿日: 2024.12.02
powered by ブクログ全巻読破しました! 日露戦争の様子が細かく描かれていて、戦争の結果は知っていても先が気になってしまう筆運びは見事でした。最終的には日本は「勝った」となりましたが、一つ一つの戦いや戦況は決して楽観できない壮絶なもので、よく勝てたなぁと思わずにはいられません。 作品では多くの軍人が登場しましたが、一番心に残ったのは児玉源太郎です。役職を落としてまで陸軍へ参加し、軍の命令指示系統を冒してまで苦戦を強いられていた旅順攻撃を指揮しながらも、元の司令官である乃木に花を持たせる心配りは爽快でした。
1投稿日: 2024.10.10
powered by ブクログ実は司馬遼太郎作品はこれが始めてでした。 学校の教科書では、東郷平八郎ひきいる日本海軍がバルチック艦隊に勝利した。くらいしか書いてなかった記憶があり、少年だった私も遠い昔の出来事として何も印象に残っていなかった。 日露戦争を全般的に書かれているので、陸軍の二百三高地の激戦やその他の戦いもあります。 作者の並々ならね膨大な取材に基づいた海戦、陸戦の細かい描写に頭が下がります。 当時の日本の国力を考えればロシアに勝つなんて奇跡でしたが、日露戦争になぜ勝てたのか、ロシアはなぜ負けのかが理解出来ました。そして大東亜戦争になぜ負けたのかも。最終巻に作者の解説があり、作者の思いが伝わりました。 でもロシアって昔から変わってないんだなとつくづく思う。
24投稿日: 2024.10.05
powered by ブクログ【30年ぶりに読む「坂の上の雲」】 最終第八巻は「敵艦見ゆ」「運命の海」「雨の坂」など。 「敵艦見ユトノ警報ニ接シ、聯合艦隊ハ直ニ出動、之ヲ撃滅セントス。本日天気晴朗ナレドモ浪高シ(p35)」 有名な日本海海戦開戦前の電文はやはり心動かされる。思い立って30年ぶりに全八巻という“一大叙事詩”を読み終えた感想としては、明治日本の若さと日本人の勤勉さ真面目さが眩しい!どうしても成熟した令和日本と比べてしまうが、どちらが良い悪いというものでもない。真之が作文した「聯合艦隊解散ノ辞」の結びの言葉である“勝って兜の緒を締めよ”は日露戦争やジャパン・アズ・ナンバーワン後の日本がもっと意識すべきだったな。 また、30年前に比べ、司馬さんの小説的技巧もわかるようになった気がする。折しも15年ぶりにNHKの「坂の上の雲」が再放送されている。つづいて映像でも楽しませてもらおう。
2投稿日: 2024.09.15
powered by ブクログついに、ついに最終巻。 対馬コースを進んでいくバルチック艦隊を、日本の仮装巡洋艦、信濃丸が発見するところからはじまる。 極力敵の艦隊に近づこうとして、気がつけば囲まれていた…なんていうアクシデントや、余談として語られるこの船の日露戦争後の話も興味深い。 またこの信濃丸に代わってバルチック艦隊を監視する三等巡洋艦和泉の覚悟についても読んでいて胸が熱くなった。 本日天気晴朗なれども波高し この有名な一文についての丁寧な取材による考察や、 皇国の興廃この一戦にあり というフレーズで掲げられるZ旗など、 思わず自分の中のナショナリズムを思い出させる日本海海戦。 その中でも一番印象に残ったのは、いよいよバルチック艦隊と何時ごろどこら辺の海域で合間見えるんだ、と判明した時に各艦各船一斉に余剰の石炭を投棄した後、艦内をくまなく掃除、消毒させ、兵隊を風呂に入れて新しい戦闘服に着替えさせたというエピソード。 戦闘の厳しさを知った上で、後方である軍医がその後のことを考えた戦術と言ってもよいこの処置に、これまた読んでいてジーンときた。 それにしても、戦争を調べるのはめちゃくちゃ労力がいるんだな。 日本史上はもちろん、その後の世界史上に於いてさえ日露戦争の影響はとてつもなく大きかったということが、かなりの解像度で今回理解できた。 明治という激動の時代の日本人にどんな人がいて、国民全体としてはどんなふうだったのかということも、臨場感を持つ肌感覚でわかった気がする。 40代のほとんどをこの物語に費やした司馬遼太郎が、この作品を書き上げたのは49歳。この事実をあとがきで知り、ほぼ同年代だったのか…と驚いた。 3ヶ月ほどかけて、文庫版坂の上の雲を通読している間、生活の1/5くらいは激動の明治時代に片足を突っ込んでいるような気分でいたんだが、なんと今月からドラマ坂の上の雲の再放送が始まる。 放映当時はタイトルこそ知っていたけど全然興味がなくてスルーしていたこのドラマ、しっかり毎週予約完了したし、 まだまだマイ明治ブームは続くのかも。 また機会があれば坂の上の雲ミュージアムにも行きたいな。 全8巻、本当に面白かった。
2投稿日: 2024.09.09
powered by ブクログ長い小説で、読むのが遅いがために3ヶ月くらい使ってしまったけど、ほんとずっしり。 児玉源太郎が好きになりました。 乃木希典、いままでの認識と違って、ある意味はやはり被害者だったり。 またいつか、気が向いた時に読んでみようと思う。やっぱり、司馬遼太郎の小説はたまに読むとほんと良い。。
1投稿日: 2024.08.10
powered by ブクログ開国から30年あまりでロシアと戦わなければならなくなり死に物狂いで戦い綱渡りの様な状況とロシアの自滅 もあり勝った。 負けていたらと思うとおそロシア!
1投稿日: 2024.07.12
powered by ブクログ完結巻。嗚呼、長かった物語もこれで終わりか。戦争の終結に至る過程はなんとも言えぬ思いで読んだ——ロジェストヴェンスキーが主将だったから露は負けたのだ。他の軍人だったならここまでの大敗はしなかっただろう。本当にどうしようもないヤツだ…。何があそこまでの強者を演出していたのか、不思議なくらいだ。 ・・で、反対に日本のトップこと東郷であるが、故・野村克也みたいなひとだなぁ、と。 秋山兄弟を通して、日露戦争…いや"戦争"の何たるかをよーく学べた気がします。 (※後に、この快勝が太平洋戦争へと駆り立て、敗北へと導く原因のひとつなのですね…。) 愛媛旅行がきっかけで、ほぼ一年くらい掛けましたが、読んで良かったなぁと心から思いました。星三つ半。
6投稿日: 2024.06.08
powered by ブクログ5巻を読んでいる頃、根岸にある子規庵を訪ねました。小さな日本家屋と季節の草花が植る庭から、子規の創作活動と家族3人での暮らしが想像できます。 日本海海戦から帰った真之は、この子規のいなくなった家を訪ねます。しかし、家の前まで行っても、戸を叩き、子規の母と妹に会うことはありませんでした。 真之は子規の家の前で何を思ったのでしょう。あの静かな路地にある真之の後ろ姿を想像すると、なんだかとても切ない気持ちになりました。
1投稿日: 2024.04.21
powered by ブクログクライマックスが一番スピード感あって面白かったから7巻は数ヶ月かかったのに最終巻は2週間半で読み終えました!とはいえ本編だけなので残すところ50ページ近くあるあとがき集を読み切ろうと思います。あとがきは筆者の考えなど当時の事情に寄り添っていたので考察の参考になりそう。
1投稿日: 2024.04.08
powered by ブクログロジェストウェンスキーはなかなか考えさせられた。指揮することをまともに考えていない指揮官は戦いにおいている意味のない人に成り下がっている。けれど、皇帝の専制で戦争が行われているという意味ではこの指揮官も気の毒な被害者だとも言える。それらをひっくるめて?戦いあった同士?として敵国軍人に敬意を払う日本の軍人の姿は(いいことなのかそうでないのかわからないけど)なかなかかっこいいと思ってしまった。 またその一方で、勝って嬉しいわけではまったくなく多くの殺戮に苦悩し始めた真之の様子も印象深い。 戦争がもたらす苦悩とか虚しさを感じた。 全体を通して、維新でリセットされた日本社会とか、初めて国民とか国家を意識し始めた日本や世界とか、国民主権と専制君主の組織の力の強さの違いとか、いろいろ雰囲気を知ることができて有意義だった。 恐らく多分に司馬さんの好みや主観的な解釈が盛り込まれていると思われるが、一つの歴史の解釈を物語として追体験できた。
2投稿日: 2024.03.16
powered by ブクログ坂の上の雲の最終巻。 完全勝利と言って良いバルチック艦隊との戦いを描く。 しかし、その勝利は日本軍の強さのみではなく、突き詰めるとロシアの政体自体の問題でさえあった。 これらをわかりやすく、かつスピーディーに描き切っており、読了後の満腹感がすごい。 なぜか勝利したものの、手放しに喜べない戦争の切なさも感じた。 歴史好きの方にはぜひ読んでいただきたい一冊。
3投稿日: 2024.01.15
powered by ブクログ第1巻から一気読み。面白いは面白いけど、理屈っぽいのと、漢字仮名の選択が今どきと違うので読みにくいのが難点。頭でっかちだったり視野狭窄になると、ろくなことにならないなぁ...とは分かっているけど、果たして当事者だったらどう振る舞えるだろうか。後世の学士さんたちが研究・解釈して、著者が小説という形に整えたから俯瞰できるけど、実際のところ天才のようには振る舞えないんだろうなぁ。
0投稿日: 2023.12.24
powered by ブクログ▼エンタメと考えれば、この小説は(日露戦争は)いろいろあっても最後が日本海海戦で圧勝して終わるので、溜飲が下げられて素晴らしい。その、苦しい辛い中で最後スッキリというヤクザ映画的な語り口がこれまた上手い。海戦でも、まずは三笠が被弾しまくる描写も延々とやる。その次にロシア側の(日本軍と比べ物にならない)被弾を描く。そういう順番構成とか。上手い。 ▼一つ勘違いしていたことがあって。ポーツマスの和平のあとで、日比谷焼き討ち事件がある。つまり民衆が「より戦争を、戦果を」と暴動を起こした。その戦慄の描写があって。そして、日本海海戦の完勝、その成果であるポーツマス条約。だがその中から昭和の戦争と完敗に向けた胎動が始まっている…というドロドロした思いが湧き上がって終わる。・・・と思っていたら、間違っていて、全然その描写は無かった。恐らく、同じ司馬遼太郎さんの「明治という国家」か、「昭和という国家」か、あるいは吉村昭さんの「ポーツマスの旗」か、どれかと記憶が混同していました。 ▼今、個人的な興味関心で、「第一次世界大戦とは」というテーマに向けた読書の旅を続けていて、実は「明治日本と帝国主義先行国家とのせめぎあい」を畫いた坂の上の雲は、このテーマの流れとしてもとても良かった。
7投稿日: 2023.12.01
powered by ブクログ日露戦争は日本の勝利と知っていたが、この本を読む事によって多くの両国の犠牲があった上でのことだと再認識させられる。 最後の章の、真之が子規庵に行った場面は海上での戦いとのコントラストを強く感じた。他愛ない日常も、戦争のもとでの日々も同じ人間の生活の一部なんだと思った。
7投稿日: 2023.11.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いよいよクライマックスで、この巻を読むためにここまで来たのだと思う。 日本海海戦がここまで圧勝とは知らなかったので、清々しさも感じた。 終わり方があっさりしているのは、この本についてはそれが良いと思った。それにしても超大作だった。
1投稿日: 2023.11.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「すでに述べた」を何度読んだことか。 数えながら読めばよかった。 なかなか辿りつかないバルチック艦隊がやっと来たと思ったら、こんな戦闘だったのか。 やっと終わった。
0投稿日: 2023.10.24
powered by ブクログこの8巻を読んで本当によかった。 明治の歴史という今日にも続く通奏低音をこんなにクリアに生き生きと感じる文章に出会えたことは幸せなことだと思う。 「坂の上の雲」自分も坂の上にある雲に向かって進むような楽天主義を心に持っていたい。
0投稿日: 2023.10.11
powered by ブクログ【全八巻の感想】 日露戦争史を通して国家とは、民族とは、日本人とは何かを深く掘り下げ追及している。 この戦勝こそが以降の日本軍を迷走させ、日本国を窮地に追い込んだ。 明治維新以降、西欧の帝国主義を模倣し、「国家」という概念を急速に醸成せざるを得なかった事情が我が国の精神と肉体とのあいだに巨大な齟齬を産んでしまったということが描かれている。 この作品は事実を小説化する限界と言っていいだろう。日本人に、また日本という国に関わるすべての人々にこの作品を強く勧めたいと思った。
3投稿日: 2023.10.10
powered by ブクログ全8巻読了。明治期の日露戦争という日本の国家にとって大きな分岐点となる出来事を秋山兄弟を中心とした活躍で大国ロシアを打ち破る様の描写が引き込まれる。戦争が良いことだとは思わないので勝ったとはいえ爽快な読後感とはいえないが、日本の頭脳がロシアに優った勝利でありその余韻には浸れる。またロシアにしても土地掠奪を主とした国家であり、その戦い方をしたがために高い頭脳を持った日本に敗れるべくして敗れたと言わざるを得ない。 以下、覚えておきたい一文。 ・「頭脳」とは、当然ながら天性のそれを指していない。考え方というほどの意味である。より正確にいえば、弱者の側に立った日本側が強者に勝つために、弱者の特権である考え抜くことを思いつきにせず、それをもって全艦隊を機能化した
2投稿日: 2023.09.30
powered by ブクログ秋山兄弟を中心として、日露戦争を描いた長編小説のフィナーレ。読むのに時間がかかったが、非常に面白い作品だった。やはり司馬遼太郎作品はここの人物の人となりや当時の状況を大量の資料をもとに丁寧に描写していて、第三者的な視点で描かれているため臨場感はそれほどないものの、当時の状況が生き生きと想像できて面白い
0投稿日: 2023.02.11
powered by ブクログ新生国家日本と巨大軍事国家ロシアの極東における攻防を描いた作品でしたが、始めから終わりまでその内容に釘づけになりました。本当に楽しく読めました。 また、いろいろな本を読んで今より広くて深い教養が身についた時に読み返してみたいです。 その時、この作品の中に新しい発見があることを楽しみにしています。
1投稿日: 2022.12.04
powered by ブクログ久々の小説にも関わらずこの大作を選んだのは、目下のロシア情勢もあって近現代史の勉強になればと思って手に取った。 調査〜執筆に10年かけられたこの大作は、司馬史観という言葉もあれど一つの史実と受け止めている。ロシアという国家の歴史をふまえ、なるほど今の侵略戦争も歴史の繰り返しなのだと納得する。 加えて、明治維新という激動の時代は密度の濃いものであるが、清国のように列強に侵略されまいともがき、ひたすらに上を目指す日本人の強さが輝いた時代の一つだったのだろう。 停滞感と閉塞感のある今の日本人が、先人に学ぶべく読むべき必読書である。
2投稿日: 2022.11.26
powered by ブクログ日清日露を駆け抜けてきて、それがとうとう終わり、切ない気持ちになった。好古や真之、子規の生き様を感じることができた 日露戦争って日本人からすると自国防衛だけど、今後の各国の動きを左右するような戦争で、世界中から注目されてたんだな
2投稿日: 2022.10.28
powered by ブクログ坂の上の雲(8) 日露戦争については神話的に語られることが多いが、司令官たちの評価についてイメージが変わることが多かった。 そして、この勝利について参謀本部は自分たち自身で「日露戦争史」という、ただ出来事と数字だけを書いた何も役に立たないものを残した。 しっかりと分析と評価を書き込んだものを残しておいたのなら、 その後の昭和陸軍の愚行のようなものはなかっただろうと司馬遼太郎はあとがきでも語っている。 彼自身は直接、戦争そのものを否定する記述はなかったが、悲惨な戦争の描写と主人公の1人、真之がその後、精神世界に傾倒していったことで、戦争の狂気の面も描いている。 戦争は勝った国も狂わせる。
2投稿日: 2022.07.12
powered by ブクログとても面白かった。 ロシアという国がなんとなく分かった気がする。 当時の日本の雰囲気もよく想像できた。
1投稿日: 2022.06.09
powered by ブクログ明治を描くのにこれ程よい舞台はないと思わされた。秋山真之と正岡子規、この二人は世界は違えど明治人の偉大さを示した。
2投稿日: 2022.05.14
powered by ブクログ歴史に残る大海戦。敵前回頭という大胆な作戦。訓練不足や不適切と思われるロジェストウェンスキー提督の指揮の数々。手に汗握る最終巻でした。
5投稿日: 2022.05.14
powered by ブクログ日本海海戦のくだり、夢中になって読みました。解説つきで記録映像を観た気分です。また、登場人物の活動も生き生きとしており、惹き付けられます。個人の伝記も読んでみたいです。
2投稿日: 2022.04.19
powered by ブクログなにかのひどい冗談としか思えない。 悪い夢をずっとみていたかのような。 後世から見れば、こんな感想しか出てこない。 あまりにも劇的過ぎ、あまりにもあり得ない。 それにしても、と思う。 いくつもの情景がある。 前をのみ見つめながらあるく。 おそらくは、前しかなかった。 あじさいやきのふの万ことけ婦能うそ 人の心の移ろいも、国の形の有り様も。 ただ、変わらないものもあるのかも知れない。 ウクライナでは今日もただ人が殺されている。 なにかのひどい冗談としか思えない。 悪い夢をずっとみているかのような。
0投稿日: 2022.03.22
powered by ブクログ遂に最終巻。バルチック艦隊との激戦は圧巻だった。と言うかここに至るまで読み進めた事によって、日露戦争に日本が勝利した理由や背景などを知る事が出来た訳ですが、その後日本が辿る道のりを思うと胸の痛む思いだった。 ただ、『日本史をどのように解釈したり論じたりすることもできるが、ただ日本海を守ろうとするこの海戦において日本側がやぶれた場合の結果の想像ばかりは一種類しかないと言うことだけはたしかであった。日本のその後もこんにちもこのようには存在しなかったであろうと言う事である。』とある様にこの様な歴史、犠牲の上に今自分が生きているのだと言うことを思い知った。 また、勝利後の武人達の言動や心情には、戦争がもたらす無意味さ、無念さを改めて痛感し、度々目頭が熱くなった。 例えば無口な東郷が病床のロジェストウェンスキーにかけた言葉。 『はるばるロシアの遠いところから回航して来られましたのに、武運は閣下に利あらず、ご奮戦の甲斐なく、非常な重傷を負われましたー略ーご同情つかまつります。われら武人はもとより祖国のために生命を賭けますが、私怨などあるべきはずがありませぬ。ねがわくは十二分にご療養くだされー略』 真之が正岡子規の墓前へ足を運ぶ最終章を経て、これだけの長編小説を完成させた著者の思いと言うのが伝わった。著者への敬意の気持ちを込めて、あとがきの一部分を残しておきたい。 『敗戦が国民に理性をあたえ、勝利が国民を狂気にするとすれば、長い民族の歴史からみれば、戦争の勝敗などというものはまことに不可思議なものである』 常に忘れてはならない理であると、胸に刻みたい。
2投稿日: 2022.02.20
powered by ブクログ真之、好古、子規だけじゃなくて、それ以外の主人公やエピソードも結構おもろい。好古の戦地での肝が座った感じがたまらない。あと、乃木希典もディスられ過ぎだけど愛せる。激動の時代にそれぞれの立場で自分の人生を全力で全うしており読んでいて気持ちいい。だいたい、なんで皆あんなに悟ってんだろ。どんな精神力よ?死に直面しているから?そういう時代だから?8巻じゃないけど、晩年の子規と真之が語っているシーンが好きだった。子規は子規で戦地でなくとも自身の日露戦争を闘っていた。みんなも船底の牡蠣殻おとしてこ? 本日天気晴朗なれども浪高し、めっちゃ言いたくなる台詞やわ。ラッキーリーダー東郷平八郎!希典もそうだけど、人を率いるものは幸運であるということが重要なのね。
1投稿日: 2021.10.01
powered by ブクログロシアとの戦争が幕を閉じた。 その後の主人公らの描写にえもいえない感情が沸いた。 読了した寂しさもある。 維新後の雰囲気を十二分に味わえた小説。
0投稿日: 2021.09.23
powered by ブクログ数年ぶりに通しで読み返した。 本作品全体に対する感想は既に書いているが、それとは別に日本海海戦の戦勝要因に絞って個人的なメモを記載。 論点の8割方は政略、戦略、戦術(それを支える技能含む)の3点に収斂する。 -政略の観点 国家として戦争の着地点を予め想定し用意していたかどうかという点、また戦争の必然度合いの差が日露両国で大きく異なる。 講和をゴールとして定めて具体的なシナリオを描いていた日本に対して、ロシアはどこまで戦争を続けるのか、戦争をする理由は何か、明確でなかった。 また日本は国家存亡の危機を認識しており、生き残りをかけて戦争に臨んでいる一方、ロシアは国内の政情や帝国主義など様々な要素から戦争を求めており、結果として目的が不明確かつ戦争の必要性は相対的に低い。この差が政略の巧拙の差を生んでいる。 -戦略 この当時の海戦の常識と記述されている「海戦は軍艦同士の叩き合いの集合体」の考えのまま戦ったロシアと、寡兵であるが故に智慧を絞って艦隊運動に連動性や戦略的一貫性(七段の構えなど)を持たせた日本の差異が大きい。 また、そもそも大艦隊をバルト海から日本海へ回航させることでロシア側は大きなハンディキャップを負っているが、ロシア海軍全体としてそれへの適切な手当がなされていない。 -戦術/技能 海戦の決定打は結局のところ艦砲射撃による打撃だが、射撃に関する戦術と射撃の巧拙にも大きな差があった。 各砲台でバラバラに撃つのか、一軍艦の全砲台が統一指揮のもとで撃つのかという根本的な射撃法が命中率の差としてあらわれた。 また、有名な丁字戦法や乙字の艦隊運動に代表されるように、常に相手艦隊の頭をおさえるかたちを維持する企図を持ち続けたことと艦隊運動の巧さが、高い命中率と組み合わさることで日本側の一方的な成果に繋がっている。
1投稿日: 2021.09.12
powered by ブクログ大学2年または3年の時、同期から「読んだこともないの?」と言われてくやしくて読んだ。 長くかかったことだけを覚えている。 文庫本は実家にあるか、売却した。 そして2009年のNHKドラマの数年前にまた入手して読んだ。 秋山好古・真之、正岡子規について、初期など部分的に爽快感はあるが、とにかく二百三高地の長く暗い場面の印象が強い。 読むのにとても時間がかかった。 その後3回目を読んだ。 バルチック艦隊の軌跡など勉強になる点はある。なお現職の同僚が、バルチック艦隊を見つけて通報した者の子孫であることを知った。 いずれまた読んでみようと思う。(2021.9.7) ※売却済み
1投稿日: 2021.09.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
半年かけて最後まで読了。 やっときました日本海海戦。 日露戦争の勝利は、天祐と真之はのちに語ったけれども、維新から30何年。日本という国家を作り上げたものたちの気運のようなものもあったのではないか。 それを作り上げるくらい彼ら軍人たちには強さや誇りがあったように思う。 戦いが終わり日本に帰国した後、真之が子規の家を訪ねるシーンは、軍人になる前の真之を思い出させてグッときた。 本当に心から戦場に出たくて行く人などいるのだろうか。 海軍や陸軍がどのような戦い方をするかなどその辺りの知識はさっぱりわからぬ私であるが、心の動きや精神などが面白くて☆は5つ。
1投稿日: 2021.08.15
powered by ブクログ時間が取れなかったりして、途中で何度か放り出してしまい、結局読み終わるまで一年以上かかってしまった。 読み終わってすぐに横須賀の戦艦三笠を見に行った。レプリカの部分はあるが本物を見られたことには感激した。保存会の人々のおかげだ。 ついこの前までちょんまげを結っていた当時の日本人が、こんな大きな船をイギリスから調達して、しかもロシアのバルチック艦隊をぼぼ1日で全滅させたなんて、信じられない気持ちだった。 今で例えれば、いきなり地球に現れた宇宙人に不平等条約を結ばされたけど、別の星の異星人攻めてきそうだからあんたのUFOを売ってくれと言って大借金して譲ってもらい、そのUFOを巧みに操って異星人を全滅撃破したのと同じくらいのことだと思う。 明治の人はすごかった。西欧諸国との圧倒的な文明の差に諦めていない。このままではロシアの植民地になってしまうという危機感がそうさせたのか。 太平洋戦争の時の軍国主義なると、かなりいびつな方向に行ってしまったけど、明治の頃の人たちの考え方は自由で正しくて前向きで、眩しいくらいに感じるものがある。その源流は武士道なのか… そんなご先祖さま達の血を引いているんだと思うと、日本という国や日本人であること誇りに思うことができる。歴史を知るというのは意味があることなんだなと思いました。
1投稿日: 2021.07.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
全巻を終えて 前半は、秋山好古,真之兄弟、正岡子規の3人の生い立ちの話。いずれ大物になる3人の幼少期の生活、いかにして軍人や詩人への道へ踏み込んだか。 中盤は日清戦争、ラスト5巻ほどは日露戦争。勝利に至った要因とは(国民国家、作戦能力、トップの器、運……)。自分がその時代に生まれ、共に戦っていた錯覚に陥るぐらい、詳細でありありとした情景が記されていた。特に、陸軍の旅順総攻撃、海軍の日本海海戦あたりはとても手に汗握る戦いであった。 40代くらいにこの本もっかい読みたいな、今とは異なる感動を得られそう。
2投稿日: 2021.07.23
powered by ブクログ全巻通しての感想 この物語に出てくる明治時代に生きた人たちが、我が国が滅亡するかもしれないという危機に瀕し、自分の国を守るため、必死に知恵を絞り、戦い、生きる姿に感動し、何度も涙が溢れました。 今の日本人はあまりに平和ボケしていると思います。日露戦争のように、戦争は一方がしたくなくても、もう一方が仕掛けてくれば、自国民を守るために始めざるを得ない。そのことを日本人は今一度思い出さなければならず、危機感を持たなければならない。今の世界情勢をみて、いろいろと考えさせるものがありました。 この作品は日本人の必読本であると思います。 今まで読んでいなかったことを後悔。学生時代に読んでいたら、日本社会に役立つことを人生の目的の一つとして、もっと学業等に励むことができたのでは、と思います。(今からでも頑張ろう。。。)若い子たちみんなに読んでほしいな。 日本のため尽力した先人たちに感謝し、日露戦争時のような強い美しい日本を取り戻すべく、日々出来ることを考え、行動していきたいと思います。
1投稿日: 2021.07.03
powered by ブクログ近代日本にとって日露戦争が最大のイベントであった。紙一重の偶然の積み重ねで戦勝的講和にもちこめたこと、敗北した場合に日本に降りかかったであろうこと、そして勝利の分析を怠ったことが昭和期の軍人官僚主義を招き、僅か40年後に国土が灰燼に期す敗戦を迎えたこと。 最終巻に収録されている著者のあとがきは必読である。ドラマの冒頭に使われている「~このつまり百姓国家がもったこっけいなほどに楽天的な連中が、ヨーロッパにおけるもっともふるい大国の一つと対決し、どのようにふるまったかということを書こうと思っている。」 そして、解説の島田謹二氏がいうように「本作はその目標とする理想世界と、それにこめた作者のエネルギーと、その抱負の実現された成績と、広く日本人一般の目をひらいて、新しい知見で感動させた点で、作者の代表作の一つである。」 日本の歴史的、文化的遺産の重要な一つであるとの意見に全面的に同意である。
1投稿日: 2021.05.23
powered by ブクログふぅぅぅ~、二ヶ月かかって全8巻を読み終えた。 ずっと気になっていた大作だが、読了してみると、その重量からくる達成感が素直にうれしい。 日本が近代国家として走り始めた混沌とした明治という時代を、秋山兄弟と正岡子規、それを取り巻く群像を織り交ぜながら爽やかに描ききっている。 「国を守る」という純粋な名分のもと、国民として国家のために戦争をしたという日露戦争の背景は、その後の天皇制崇拝と侵略行為の太平洋戦争に突入していく過程とは全く異なっていた、ということに改めて衝撃を受けた。明治という時代に、誇り高き“強い日本”を見出すことができるのだ。 北朝鮮のミサイル実験が大きな波紋を投げかけているが、この作品は、先人達が創ってきた日本という国を意識するにも、恰好の教材になるのではないだろうか。
2投稿日: 2021.01.29
powered by ブクログバルチック艦隊が日本海に出没するところ〜日本海海戦終了まで 海戦終了後は、本作の一応の主人公である秋山兄弟のその後についてちょろっと触れてある程度。 どうせなら講和の話や日本海海戦の勝利が国内外にどう受け取られたかなど書かれてあるなお良しだった。 何にせよ読破できてよかったし、一度は読んでおくべき書。全編の感想としては文句なく星5つでした。
0投稿日: 2021.01.04
powered by ブクログ「本日天気晴朗ナレドモ浪高シ」明治38年5月27日早朝、日本海の濛気の中にロシア帝国の威信をかけたバルチック大艦隊がついにその姿を現した。戦艦三笠を先頭に迎撃に向かう連合艦隊。大海戦の火蓋が、今まさに・・・。感動の完結編。
0投稿日: 2020.08.05
powered by ブクログ戦法は、ビジネスでも考え方が役に立つと思う。 海戦においては、適切なタイミングで猛攻する。だらだらと攻撃はしない。 日々鍛錬を積み、戦わずして勝てるくらいにしておき、勝っても満足せず、兜の緒を占める。 6割運。後の4割も運。
0投稿日: 2020.07.25
powered by ブクログ明治時代における列強大国日本の位置付け、戊辰戦争以後の日本人の気質を踏まえた日露戦争への取り組みなどがよくわかる。秋山好古の古武士的な振る舞いと矜持、秋山真之の戦略立案に臨む姿勢、東郷平八郎の指揮官としての行動学などが、大いに参考になる。一方、バルチック艦隊のロジェストウェンスキー等、指揮官失格の行動がいかに目的を失い、組織を破壊していくかがわかる。
0投稿日: 2020.06.28
powered by ブクログ長かったです。最後に真之が正岡子規のお墓を訪れるところが良かったです。 後書きも長くて、参りました。 でも、この本は後書き、解説を読んでから本編を読んだ方がもっと理解できたかもしれません。
0投稿日: 2020.03.14
powered by ブクログ191010日本海海戦は面白くですぐに読みおわってしまった。 大義があれば、弱くても貧乏でも強くなれる。武士道、清貧の心を失いつつある日本を憂うが、本を読むことで少しでも近づければと思う。自分の小賢しい利己的心が恥ずかしい。
0投稿日: 2019.10.10
powered by ブクログ日本海海戦は有名な東郷ターンも含めてある程度の経緯や結果は知っていたが、より詳細を知ることができた 世界史上類を見ないことがたくさん起こる独特な文調も読みやすくて一気に最後まで行った 壮大な物語ながら最後のシーンなど淡々としている感があったが、あとがきも含めて読みごたえがあった 明治は善で昭和は悪といったイメージを広めたとされる筆者だが、明治維新という特異な時代にあってはそれも仕方ないことかもしれない
0投稿日: 2019.07.06
powered by ブクログ一朶の雲を目指して登りきった先の雨の坂という終わり方が、明治の終わり、彼らのいなくなった日本を暗示しており示唆的。
0投稿日: 2018.12.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日本海海戦は天佑により勝ちを得た。 諸外国からは負けの烙印をおされ、本営でさえ絶望的な状況を、敵艦壊滅、自陣は撃沈ゼロの圧倒的勝利へ。 「本日晴朗なれども波高し」の旗を掲げた名参謀と心揺らぐことのない世界最強の提督以下の激戦が1冊丸ごと描かれている。 短い章ごとに区切られていて、場面がコロコロと転換されて、正直1度で理解することは無理だった。多分全く頭に入っていない。 ただ、これ一冊でも十分教科書になるほどの情報量があって、ただただ史実を追いかけていくだけでも楽しかった。とにかく先が気になって仕方なかった。 司馬史観、世間に対してあたかもこの書に描かれたことが正しいかのように錯覚させてしまうほどの物語、最も尊敬すべき点はリサーチの多さ。5年かけて執筆しているということはそれ以上にリサーチをしないとかけないということ。作中でも、確かに確認したのにどの資料だったかわからなくなってしまった、と記載している司馬遼太郎の手元にはどれほどの資料があったのか。彼が書物を集めるとき、町から関連の書物が消えると言わせたほどだから想像するだけも恐ろしい。 坂の上の雲とは、 まるで雲の上にあるような遠い存在の欧米の列強を目指して、明治日本をはじめた幕末の志士たちが坂を駆け上がることを表現している。 明治維新を成し遂げたからこそ、日本は今の地位を確立している。実際にロシア帝国に勝利したのも国民国家の制度によるところがある。改めて明治維新の偉業とそれに対しての無知さが知った。 もっともっと知りたい。
0投稿日: 2018.12.18
powered by ブクログ遂に対峙した日本海軍艦隊とバルチック艦隊。 日本海軍が勝つのは不可能だと思われていた。 東郷平八郎とロジェストウェンスキーという、司令長官の力の差が出た。 日本海軍の圧倒的にして完膚無きまでの大勝利。 兵器は、ロシア側が優秀であった。 しかし、戦う軍人は、日本側が優秀であった。 人間の力の差が日本海軍の大勝利になったのだろう。 その人間の力を我々も受け継いでいるのではないだろうか。
0投稿日: 2018.11.29
powered by ブクログいよいよ最終巻。長かった日露戦争の決着は東郷平八郎率いる連合艦隊とロジェストヴェンスキー率いるバルチック艦隊との海戦に委ねられる。そして東郷の奇策、敵前大回頭で日本軍は戦局を一気に逆転し、勝利を得る。 本作で描かれる海戦はバルチック艦隊側の無策、無気力、低士気のおかげで終始、日本軍ペース。戦争というより、日本軍が淡々とやるべき仕事をこなすだけという感じ。ここまで引っ張ってきた大河小説の最終戦争がこれでいいのか? かくして、たいした見せ場もなく、最後の決戦は終了し、戦後処理へ。この海戦、というよりもこの小説で一番損をしているのは、大艦隊の長でありながら何のいいところもなく、ひたすら道化役にされてしまったロジェストヴェンスキーだろう。捕虜となっても、東郷の引き立て役で終わる。 結局、日露戦争での日本の勝因はロシアがあまりに官僚主義でありすぎたことだ。戦争に勝つことより、皇帝の顔色をうかがうことを重視するロシアの将軍たち。対するのは国民の上から下まで強い危機意識を持ち続けた日本。児玉源太郎、東郷平八郎、秋山兄弟のような人材がロシアにはいなかった。
0投稿日: 2018.10.23
powered by ブクログ年末のNHKテレビ化の影響で、2回目の通読完了しました。面白いのですが、新聞連載の影響で、少々説明が何度もでてきてくどい感じがします。
0投稿日: 2018.10.13
powered by ブクログ全8巻の最終巻は、「敵艦見ユ」の章で始まり、日露戦争のクライマックスである日本海海戦へとなだれ込む。 半年を掛けて遥かバルト海から日本海まで廻航してきたバルチック艦隊は、それまでの巻で描写されていたように、司令官、戦術面、運用面、兵員の士気などあらゆる要素において勝てる要素はなかった。ただ、全滅するためにはるばる三大洋をまたいで来た悲劇の艦隊と言ってもいい。対する日本の連合艦隊は、40隻もの大艦隊がほぼ数席を残して全滅せしめるという完膚なきまでの勝利を収める。 日露戦争の勝敗を分けた要素は、大局的にはそれは日本にとって祖国防衛戦争であり、国民全体が運命を託したものであるのに対して、ロシアにとってもそれは、ロマノフ王室と取り巻きの貴族による利権拡大のための侵略戦争であり、人民や下級兵員は白けていたということであろう。また、描写されているように、極東に送られて来た兵員の少なからずが、ポーランドなどロシアによって無理やり属国とされている周辺国から豚を放り込むかの如くシベリア鉄道で半ば強制的に送られて来た者たちであり、日本兵員と士気において差があるのは必然であったからである。 こうした意識の乖離は、国政レベルだけではなく、戦略レベル、戦術rレベルに至るまで同一であり、軍隊としての規律や目的性などで著しく劣っていたのがロシア軍であった。一方、日本軍は率いる将官から一兵卒に至るまで、本戦争が国家の存亡を決めるものであるという大義が浸透していた。ロシアは敗戦により、その後ロシア革命へと向かい、国家は崩壊する。上に立つものが国家の大局を見失うと、国がどうなるか、日本が現在直面している問題が本書におけるロシアの問題と重なる。故司馬遼太郎氏からの21世紀日本へのメッセージとして受け止めなければならないであろう。
0投稿日: 2018.10.08
powered by ブクログ初めに、この本を手に取ったきっかけ 今年の冬に愛媛県松山市を観光しました。その際に、大街道駅近くの坂の上の雲ミュージアムで見た新聞連載のページの多さに度肝を抜かれました。そのため読んでみたいなと感じたことがきっかけになりました。 あとがきで司馬先生本人が以下のように書かれています。 「この作品は、小説であるか、じつに疑わしい。ひとつは事実に拘束されることが百パーセントにちかいからであり、いまひとつは、この作品の書き手ー私のことだがーはどうにもならない小説にならない主題をえらんでしまっている。」 【坂の上の雲全体を読み切った印象】 司馬遼太郎先生の「史記」(司馬遷)だと感じました。 この本は単なる歴史小説ではないと決してありません。その理由は、明治後期は現代から時代が近く、いい意味でも悪い意味でも資料(上のあとがき内の事実と呼ばれている部分)が集まってしまい、空想を張り巡らせる空間が少ないからだと思います。 本作品で100名以上もの人物が現実に近い状態で登場しました。彼らが彩った明治の時代から、日露戦争の勝利によって、昭和初期の暗い色をした日本へ変化していく理由が書かれているように感じました。
0投稿日: 2018.08.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
かなりの長編でしたが2~3ヶ月かけてやっと読み終わりました。 かなり細かい事実関係が作者の主観と共に述べられており とても読み応えがありました。 作中にも様々な人の書いた沢山の書物が引用されており どれだけ下調べをしたのかと思っていたらあとがきに準備に 5年もの歳月を費やしたと書いてあり納得しました。 司馬遼太郎氏は速読で知られたらしいですが読んだ文章を まとめ上げるのは相当苦労したのでしょうね。 また、あとがきでは坂の上の雲が新聞連載だったことを知って さらにびっくりしました。 ほぼ5年近くに渡って連載されたようで働き盛りである作者の40代を ほぼ全て費やしたということでした。 本当に重厚感のある小説で非常に楽しめました。 最後の8巻はまさに完勝といってよい日本海会戦で締めくくられており ほぼ日本側の思惑通り進む展開に非常に清々しく感じましたが ロシア側の描写もしっかりとされており単純な戦勝気分を味わう 小説でもなくバランスが取れていると感じました。 坂の上の雲が予想以上に面白かったので他の作品にも手を出して行こうと思います。
0投稿日: 2018.02.16
powered by ブクログ時間はかかったが、ついに完読。 常々、ビジネスは、「命を取られない戦」だと思う。 明治と違い、人の考え方も多様化する現在において、ひとつの目標を達成するために人を動かすことは難しい。 気合だけでは勝てない。勝てるストーリーを語り、入念な準備を行うことが必要なことを改めて認識させられる。 また、部隊、チームの果たすべき使命も大切だと思った。 何をなすべきか、どういう役割を果たすべきか、つい、日常の忙しさに見失いがちだ。自らの行動、考えに気付かされる一冊となった。
0投稿日: 2018.02.11
powered by ブクログ終わった。 長かった。 しんどかった。 シリーズ中盤、暗く、寒く、一生懸命頑張らないと文字を追うのがつらくなってしまった。 戦争に関する映像や文書にはこれまでも接する事はあったのだが、「怖い」と感じる方が強くて今回の様に「何故?え?」と考えながら読み進めていったものはなかった。 読了後直後の今は戦闘のイメージが強すぎて、3人の青年達の毎日が吹っ飛んでしまっているが、そこから始まっているだけに、何故?と思うことが強いのかもしれない。 自分の生まれた国の歩んだ歴史は少しでも知っておくべきだと改めて感じさせられた作品であった。
0投稿日: 2018.01.18
powered by ブクログ8巻まで読み終わり感じたのは、夫々のキャラクターが、超人という事では無く、今も日常的に近くにいそうな日本人なのではないかなと、そう言う人たちが戦場に行き生き死にを掛けてロシアと戦う。何のために?と言えば、外敵からの脅威と言えたのかもしれない。 あとがきに気になる部分があった。 「日本人は国民的気分のなかで戦争へ傾斜した。これら政府側の避戦論もしくは自重論者が結局は開戦の決議者になり、戦争の運営者になるのだが、かれらにとってやりやすかったのは、国民を戦争に駆りたてるための宣伝は、世論じたいが戦争にむかって奔馬のようになっていたため、いっさいする必要がなかったことであった。」 「国民的な気分」で、戦争に向かって、大量の死者を出し、大量の残された人を出した歴史を何度も何度も思い出す必要があるのではないかと思った。
1投稿日: 2017.10.21
powered by ブクログ長かったシリーズも日本海海戦を経てついに終焉。日露戦争の最大の見せ場である海戦での圧倒的勝利は、当時の日本の国力からすれば紛れもなく全力を尽くしたうえでもやはり奇跡としか言いようがない。 徹底的に考え抜いた戦略と、それを確実に実行する組織力、敗者への礼節など、先人が残した偉大な業績に心が熱くなりました。 最初のうちは明治の文学色が強い作品だったのに、いつの間にかすっかり日露戦争物語に変わるという離れ業を違和感なくやってのけたのは、時代の変化を俯瞰的に捉える司馬遼太郎氏の類稀なる才能だと思います。
1投稿日: 2017.09.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
バルチック艦隊襲来からの最終巻。 東郷平八郎の知恵と勇気を伴う沈着冷静な指揮や、一極指揮の砲撃法、奇跡的な運を重ねての勝利に胸がすく思い。 この戦争で勝った日本のその後の不幸には触れられており、とても説得力があるが、ロシア側のその後、ロシア革命についても少し触れてほしかった。 秋山兄弟のその後が語られつつあったりと終わるラストが印象的。 執筆時に存命だった関係者の当時の状況を肌で感じるような証言を織り交ぜ、史実に精緻な作品であり、とても貴重な作品であるといえる。 あとがき集となる解説はまさに歴史評論家です。 刊行当初は6巻ものだったあとがき6つを出版社の都合で8巻ものにしたたため、最後にまとめて収録するのはやめてほしかった。あとがきも本編の一部となる内容と感じる。
0投稿日: 2017.08.26
powered by ブクログ2017/08/09 長かった… 秋山兄弟と正岡子規のエピソードはとても興味深かったのだけれど、戦争の話になると正直私には難しかった。 でも司馬遼太郎の取材力は本当に本当にすごい。
0投稿日: 2017.08.09日露戦争の歴史から学ぶ稀代のリーダーの姿
この小説を通して、 ・日露戦争とは、何だったのか? ・明治とはどんな時代だったのか? 俯瞰的に見ることが出来ました。 また、政治家にしても軍人にしても、 日本の為に皆が必死で努力し、 日本を守る事を考えている姿に 明治時代の国としての若々しさを感じました。 特に、東郷平八郎しかり、児玉源太郎しかり小異を気にせず大局感で俯瞰的に物事を見る姿にリーダーとしてのあるべき姿を垣間見る事が出来ます。 各界のリーダーが推奨する本であることも頷けます。 ただ、当然ながら、 戦争は美化されるものではありません。 戦争の悲惨さもしっかり感じられます。 「人間にとって、本来、 国家もしくはその類似機関から 義務付けられる事なしに武器をとって 殺し合うことはむいていないことを 証拠立てるものだろう(5巻 301)」 「戦争というのは済んでしまえば つまらないものだ。 軍人はそのつまらなさに堪えなければ ならない(8巻 278) (by第一軍司令官黒木為もと)」 戦争は誰も幸せにならない・・・・ 人間は、元来武器をとって殺し会うことが苦手・・・ 戦争によって幸せになることはないです。 これから未来に向けて、武力にたよらない世界を望みます。
1投稿日: 2017.06.10
powered by ブクログ読み終えた。長かった… やっと積読中の本読める。司馬遼太郎読んだことないから、一作くらいはと思って読んだけど、やっぱり苦手。お勉強にはなったけど、だからなんだと。子規についての本をがっつり読みたいとか、真之のその後とかをがっつり読みたい。まあ、読んだ。やれやれ。 蛇足ながら、こんなゴミみたいな解説と題された駄文を付け続けるのはどうなのか。
0投稿日: 2017.06.09
powered by ブクログやーっと読み終わった。長かった。 でも、司馬遼太郎がこれを書くにあたり、費やした年月はもっとやったいうことに、感服した。 日本人に生まれて、司馬遼太郎の作品を、彼が書いた言葉のまま読めて、それだけで、幸せに感じる。 司馬遼太郎が好きであろう武士の心得というかあり方は、今の日本(だけでなく、世界)が持ち直すべきものなんやないかな。 日本人やから思うのか、素晴らしいなーかっこいいなーと、脱帽するばかりです。 そして、母とも話してたけども、戦争に関してはひとつも賛成できるものはないし、なくなればと思っとるけど、戦争を、一般人が巻き込まれるような場所などで行う戦争は戦争と言ったあかんのちゃうかと。 一般人が巻き込まれている時点で、どっちにどのような過失、理由があっても、それは戦争ではなくテロとか、そういう非人道的と思わせるような言葉が使われるべきやと思う。 日露戦争の海戦のように、当事者というか、軍人さんのみが犠牲になって、軍人さんのみに被害が出る、そんでもって正々堂々としたもの、戦争法に沿ったものを戦争といわなあかんとおもう。 ようも知らん人がそない言うのも何やと思われるかもやけど。 さて、これから、NHKのドラマ、坂の上の雲を見て、復習し直そう。
0投稿日: 2017.02.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日本海海戦。この日露戦における唯一かつ最後の完勝が、従前の薄氷を踏む辛勝、勝ちを拾い続けてきた事実を完全に隠蔽したのか?。 日露の実力面・現実面でみると、辛勝とは言いながら、互角の近い勝負を展開してきた陸軍の成果は出来過ぎではある。しかしながら、客観的に見て陸軍の現実は、余りに派手な海軍の成果に比して、お粗末に見えるのも事実だ。その一見お粗末に思える状況を、素晴らしい成果に仕立て粉飾する必要があった。 それが日露の陸軍会戦や要塞攻略の問題点や実、また銃火器・砲兵の重要性という当然のことを軽視する方向で歪曲したのではという印象を強くする。 ところで、ここで筆をおくのはどうなのか。 日露戦では、実は最も重要な、ポーツマス条約締結の描写がないのはどうなんだろうという疑義も。吉村昭の小説で補完しなければなるまい。 全8巻中の第8巻。 なお、産経新聞の夕刊連載小説であったことは付言しておく。
0投稿日: 2017.01.02
powered by ブクログ日本海海戦クライマックスから終焉。この物語は、後半はこの時代に生きた日本人そのものである。クローズアップされた主人公はいるが、あとがきにて、秋山兄弟は特別な存在ではないというくだりがあり、現代における見知らぬ人たちに対しても生まれた意味や使命があるのだと痛切に感じることができる。 全巻を通して至宝の言葉がたくさん散りばめられている。
0投稿日: 2016.09.14
powered by ブクログ蘊蓄と余談に溢れた長ーい日露戦争物語。 この時代の空気感をお腹いっぱい味わうことができた。 思っている以上に、同じ時代を生きる人達は似ているのかもしれない。 それは、いつの時代にも特有の悩みと希望と使命が存在するからだと思う。 それらを無意識に共有している人達は、その行動(何をやり何をやらないか)は千差万別であれど、やはり根底的な部分で似ている。 作者は、あとがきにおいて、主人公二人についてこう述べている。「この兄弟がいなければあるいは日本列島は朝鮮半島もふくめてロシア領になっていたかもしれないという大げさな想像はできぬことはないが、かれらがいなければいないで、この時代の他の平均的時代人がその席をうずめていたにちがいない」 そういうことなんだろう。 現代、満員電車で乗り合わせるあの人もあの人も、社会を変える大きな動力となっているあの人もあの人も、僕に似ているはずなのだ。 少なくとも、違う時代を生きてもうこの世にいない祖父母よりも。 そう思うと、同時代を生きる人への愛情と、この時代を生きる人としての使命感が、小さな泡のように立ちのぼってくる気がした。
0投稿日: 2016.09.11
powered by ブクログ秋山好古が主人公って言う奴いるけど日露戦争が主人公だろ?正岡子規が死んでからがこの小説の始まり。そこまでが長くてくそつまんないけど。開戦してからの面白さったらなかった。やっぱ勝ち戦題材だから面白いよね
0投稿日: 2016.07.10
powered by ブクログついにロシアのバルチック艦隊が対馬沖に到来する。満を持して迎え撃つ、司令長官・東郷平八郎が率いる連合艦隊。真之の参謀としての実力がいかんなく発揮される。 日本を勝利に導いた有名な海戦についての詳細を知り、興奮した。あのロシアを相手に完勝できたなんて。陸軍とは違い、海軍では適材適所の人事だったことがよくわかる。
0投稿日: 2016.03.09
powered by ブクログ最後はどんどんロシアの戦艦を沈めてお終い。 クライマックスのはずだが、盛り上がりに欠けるように思うのは、記載が淡々としており、場面がめまぐるしくかわるからだろうか。 あとがきに書いてあった歴史とは誰が作り、どのように認識されるのかという点については興味深かった。また、巷では色々と言われているが、本人は本気で歴史を正しく書こうとしていたことはよくわかった。
0投稿日: 2016.03.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初に読みたいと思ってから4,5年かけて(2回途中で挫折したため)ようやく読破。それだけに8巻で東郷艦隊とバルチック艦隊が海戦を始めた時には電車の中で興奮が収まらなかった。 坂の上の雲は日本人とは何かという主題のもと書かれている作品である。それを正岡子規、秋山好古、秋山真之という3人の人物を通して描いている。司馬遼太郎はあくまでも明治時代の日本人を描こうとしているため、陸軍や海軍という組織についての描写も多く、非常に濃厚。私は1,2巻あたりにあるこの小説の雰囲気が好き(特に正岡子規に関する描写。病気の中身の回りにあることに関して感性が研ぎ澄まされていく様子が好き。)でそれだけに途中日清戦争や日露戦争の旅順攻略の場面は読んでいて辛くなる時があった。しかしそれに耐えて8巻に到達した時の8巻目の持つ破壊力は他のどの本でも味わえないものである。結局主人公三人の成長過程、日清戦争や日露戦争の序盤があってからこその8巻の読み応えなのである。 一度読んだだけでは日本人とは何かということに関して私はまだぼんやりとしか見えてきていない。それだけに何回でも読んで新しい発見のある小説だと思う。これから読み返して司馬遼太郎の説く日本人を見つけたい。世界との境界線が曖昧になる近年だからこそ日本人とは何かということは自分の中で持つ必要があると思うからだ。
0投稿日: 2016.02.24
powered by ブクログ四国を旅行してから興味を持ち、 時には少しずつ、時には一気に読み進めて ついに文庫版全8巻読破しました。 愛媛県松山出身の秋山兄弟と正岡子規を主人公に 日露戦争から見る日本を描いた作品 初めての歴史小説、初めての司馬遼太郎 感想がいろいろありすぎるけど特に思ったことを 「戦争とは買っても負けても虚しいもの」 これは本文中にあった言葉 それぞれの大将、東郷とロジェストウェンスキーが 最初で最期の対面をするシーンで、本当にそう思った 失敗すれば国や大量の命がなくなるという 超ハイリスクを背負っているのに ほとんどそのリターンが見込めないのだから (その当時の民衆は開戦気分で気づいていなかったけど) 「適材適所の重要性」 この小説読んで強烈に思ったこと 人には性格とか立場とか思想とかいろいろある どんなに完璧に見える人でも短所や不得意なこともある 目立たないやつが役立たないとは限らない 役割を与えられて生き生きする人がいれば、 立場にあぐらかくやつもいる せっかく能力を持っていても場所が悪ければ活かせない 場所がよければわずかな特技が活かせるかもしれない 日本という国の存亡をかけて 今じゃ考えられないほど莫大な量の 人やものやお金を投入したこの戦争 ロシアという強大な国となんとか渡り合うには、 できるだけ正確に、そして臨機応変に 作戦を遂行しなければならない そんな超巨大プロジェクトで最も重要だったのは どこにどんな人を配置するかだと思った あと最後、「謙虚でいることの難しさ」も この巨大な作戦遂行の歯車をなんとか きちんと噛み合ったままにしたのは 東郷や好古が持っていた謙虚さにあるような気がする まだまだ感想は語り尽くせないけどこのへんで 歴史の授業で習う部分なんて、出来事全体の 0.1% ぐらいにしか満たない情報量なんだろうな これをまとめあげた作者は本当に超人的 作者の40才代がこの作品の調査・執筆のために ほとんど費やされたというのも納得です
0投稿日: 2016.02.07
powered by ブクログ文庫本で全8巻。NHKのドラマを見てから、読み始めたが、やはり、ドラマとは全く別物。現在の日本だからこそ、読むべき小説。
0投稿日: 2016.01.24
powered by ブクログ対馬海峡において バルチック艦隊と日本海軍の戦闘の火蓋が開かれた。日本の圧勝で終わった。 物量では圧倒的に劣っているもののその腐敗的というか官僚主義的なロシア 近代化に向けて走り出して直ぐ国家存亡危機を背負った日本 教科書のような内容だったが面白かった。 敵艦見ユトノ警報ニ接シ、聯合艦隊ハ直ニ出動、之ヲ撃滅セントス 本日天気晴朗ナレドモ浪高シ
0投稿日: 2015.11.29
powered by ブクログ日露戦争もいよいよ最終局面。バルチック艦隊と日本海軍の海戦を描く最終巻。 国の威信と命運を懸けた海戦の読み応えはすごい! 砲弾の打ち合いということはもちろんですが、なにより興奮するのは一瞬の判断が勝敗を大きく左右したということ。こうした歴史的に大きな事件も行き着くところに行き着くと、結局は人の一瞬の判断だとか、その人が持っている性質とかに行き着くのだろうな、と思いました。 8巻まで読んできましたが、情報量がやっぱりすごい。今巻も当日の気象の話や、艦隊を実際に見た、という人の証言まで入っていたのが驚きでした。この本が書かれた時は、まだ日露戦争にも生き証人がいたんですね。平成生まれの自分からすると全く想像がつかないです。 右翼だとか左翼だとかを抜きにして、国のために懸命に戦う人たちの姿は本当にかっこよく、強い感銘を受けました。国を背負っている、とまではいかないまでも、自分も日々を一生懸命に生き、物事に向かいあいたいと強く思わされました。
0投稿日: 2015.11.29
powered by ブクログ国家とは何か? 民族とは何か? 個人とは何か? この作品を読んで、わずか100年でこんなにも人類の在り様が変わるのか、と感じずにいられない。
0投稿日: 2015.11.19
powered by ブクログ日本海海戦、そして物語は終章へ。 日本海軍の圧勝と、帰港後の旗艦三笠の自爆。 日露戦争は日本側の勝利とされたけれども、とても喜べない状態のまま、物語は終わります。 歴史の一場面にふれられたような興奮と、もの悲しさを感じた物語でした。
1投稿日: 2015.11.08
powered by ブクログもちろん、本編があってこそ活きるんでしょうが、作者の主張は本館に纏められた6つのあとがき+αに集約されている気がする。極端な話、読んでいて一番楽しめた部分かも。そんなことじゃイカンですけど。それにしても、徹頭徹尾、ロシアが自滅してくれた感が大きい戦争だったんですね。最後の海戦に関しては、地力でもぎ取った勝利と思いましたが、それでもあそこまでの完勝が得られたのは、相手の指揮官が自滅した部分もやっぱり大きいみたいだし。最後まで読んで感じたことは、やっぱり戦争ものは自分に合いませんでした。戦争と平和、とかいう意味でなく、機械同士の戦いがどうしても… 人と人の知力・武力がせめぎ合う、中世以前の物語が好きです。という訳で、次の歴史ものはそういうのにいこうかな。
0投稿日: 2015.11.05
powered by ブクログ本を書くために一人でこれだけのことを調べた司馬先生は、偉大だと思います。あとがきも印象深かったです。
0投稿日: 2015.10.30
powered by ブクログ司馬さんの意図もそうであったように、私なりに15年戦争を念頭において読みました。日露戦争、満州事変、日米開戦、事実を振り返ればそれぞれの基点で時の政府は消極的であり、むしろ反対していたということ。そうであるのにその後に向かえる国民的な熱狂と悲惨な戦況の事実、その隠蔽ともいえるような戦後の総括の不徹底と不明瞭さ。悲しいくらいに共通点があるうえ、より悪化しているなぁ、と…。日本人という民族のあいまいさというものに対する見方や考え方をも含めて日本国民というものについて考えさせられた。
0投稿日: 2015.09.06
powered by ブクログ日露戦争クライマックスの日本海海戦。日本が完勝しただけに一番読み応えがある。 先の70年談話にも影響を大きな影響を与えた(はず?)の司馬史観のベースとなったシリーズ。小説とは言え、膨大な資料をもとに展開されていて、説得力が強く、そう簡単にこの史観は覆らないと思う。ただ、細かい逸話(特に児玉が旅順で秘密裏に指揮権を奪ったところとか)は、研究が進んだ今となっては事実とはいえないものもあるようなので、他の書物もぼちぼちとあたってみたい。
0投稿日: 2015.09.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
全8巻を読了。最後のバルチック艦隊との決戦と勝利のくだりは、まさに息もつかせぬ展開。歴史的事実を積み重ね、過度な描写を排し、淡々とした語り口でここまで読ませるというのは、さすがにすごい。 戦後70年ということで、太平洋戦争を振り返る本などが多く出ているようです。ただ、やはり太平洋戦争を理解するためには。そこに至るまでの明治維新から日露戦争までの経緯、国際情勢を知ることは重要だと改めて感じました。欧米列強の帝国主義の中で、日本は本当にきわめてギリギリで生き残り、しかし最後に崩壊した。政策、経済、リーダーシップ、マスコミ、そして国民の意識と、この歴史から学ぶところはあまりに多い。 現在の安全保障をめぐる議論も、内向きの議論だけではなく、広く国際情勢を眺め、各方面からバランスのとれた議論ができるとよいのだが、と感じます。
0投稿日: 2015.08.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
要するに、ロシアはみずからに敗けたところが多く、日本はそのすぐれた計画性と敵軍のそのような事情のためにきわどい勝利をひろいつづけたというのが日露戦争であろう。 戦後の日本は、この冷厳な相対関係を国民に教えようとせず、国民もそれを知ろうとはしなかった。むしろ勝利を絶対化し、日本軍の神秘的強さを信仰するようになり、その部分において民族的に痴呆化した。日露戦争を境として日本人の国民的理性が大きく後退して狂躁の昭和期に入る。やがて国家と国民が狂いだして太平洋戦争をやってのけて敗北するのは、日露戦争後わずか四十年のちの事である。敗戦が国民に理性をあたえ、勝利が国民を狂気にするとすれば、長い民族の歴史からみれば、戦争の勝敗などというものはまことに不思議なものである。 小説とは要するに、人間と人生につき、印刷するに足るだけの何事かを書くというだけのもので、それ以外の文学理論は私にはない。以前から私はそういう簡単明瞭な考え方だけを頼りにしてやってきた。いまひとついえば自分が最初の読者になるというだけを考え、自分以外の読者を考えないようにしていままでやってきた(むろん自分に似た人が世の中には何人かいて、きっと読んでくれるという期待感はあるが)。私以外の読者の存在というのは、実感としているのは家内だけだったし、いまもまあそういうものだろうと思ってこの作品を書いてきた。
0投稿日: 2015.07.07
powered by ブクログやっと読み終わった。司馬さんは作品をかくたびに2トントラックいっぱいの資料を読み込んだって話は本当?すごいなあ。よく勝てたなあ。そしてその後は…的な。今の日本も戦後復興をかなえて、坂の上の雲状態なのか。だから変な空気になってるのか。わけわかんない空気ばっかりで怖いな。
0投稿日: 2015.06.11
powered by ブクログついに日本海海戦に突入し、その様子が描かれていた。とても面白かった。日露戦争はロシア側が負けるべくして負けてしまったという印象を受けた。 その後の真之や好古の描写にとてもしんみりとしてしまった。戦場に魂を置いてきてしまったのだろうか。 さて、全ての巻を読み終えることができて安心した。 「坂の上の雲」は、明治の頃の日本国民のオプティミスティックな心境を表した言葉であった。その言葉が冠されたこの小説を読むと、その国民性や心境の特異性に非常な面白みを覚える。司馬さんのあけすけな書き味に思わず声を出して笑ってしまうこともあった。とにかく読みやすくて面白かった。
0投稿日: 2015.05.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
数年前にNHKのドラマでやっていたのをきっかけにして読みたい読みたいと思っていた作品です。ついに読みきることができました。 また、中学の時、日露戦争は過去の戦争の中で、唯一アジアの国が西洋の国に勝った戦いであったということで、世界史の中において非常に稀な戦争なんだと覚えていました。(歴史の資料集の中の旅順、203高地、乃木希典、東郷平八郎、とい言葉だけが頭の中に残っていました。) ストーリーは秋山好古、秋山真之、正岡子規を中心人物に据えながら、かれらの人生と日露戦争で日本が戦勝国になるまでを日本、ロシア軍を大本営、陸軍、海軍など多方面から膨大な資料の調査を基にしてかかれた大作です。 100年以上の前のことであり、最初は全く親近感なんて感じられなかったです。しかし読み終わってみて、日露戦争が、開戦から講和締結まで綱渡り的な戦争運営であったと知りました。もしもあの時あーだったら、こーだったら全く違く歴史、ロシアが勝って、対馬や北海道を租借地として中国のように植民地化した歴史になっていたんじゃないかと思いました。 明治の帝国主義が進む列強各国の中で、国の防衛という意味で初めて戦ったという点と、江戸時代の武士の精神が残る軍人が指揮を執った最後の戦いという意味で、今まであまり知らなかった太平洋戦争以前の明治の日本軍の姿が見えました。
1投稿日: 2015.05.06
powered by ブクログあとがきを読むと「坂の上の雲」の意味がわかる。この文章がとても良かった。 …楽天家(登場人物)たちは、そのような時代人としての体質で、前をのみ見つめながらあるく。のぼってゆく坂の上の青い天にもし一朶の白い雲が輝いているとすれば、それのみをみつめて坂をのぼってゆくであろう。 資本主義大国たちに揉まれ、新しい時代の機運に後押しされ、なんとか国家としてあろうとした日本。 時代の特異さと、その中をなんとか生き抜いた先人たちの強さにただ驚嘆する。 今で考えれば、あり得ない重圧だったろうが、当事者たちは無我夢中であり、重圧であることすら気付かなかったんだろう。 ビジネスマンに愛読者が多い名著である。私は本書に精神論的な教訓は求めない。ただ、「凄い時代があったもんだ」との驚きと感動のみがある。 作者が製作にトータル10年もの歳月を費やした書であり、文献としても一読の価値があると思う。
0投稿日: 2015.04.25
powered by ブクログ維新後間もない小さな島国が、ロシアという超大国に挑みかかる。負ければ滅亡は必至という絶望的な戦い。それが、他国の様々な思惑が絡み合う中で、奇しくも世界の版図を塗り替える戦いとなる。 手に汗握る展開で、エンターテイメントの要素が満載である。ただし、戦に焦点を当てるだけでなく、庶民一人一人の生活風景も描いており、その意味で正岡子規を主人公の1人として取り上げている意味は非常に大きいと感じる。 日本人としての誇りを感じさせられる、まさに傑作小説と言える作品。
0投稿日: 2015.04.19
powered by ブクログ1-8巻を約1ヶ月かけて読破。奉天会戦のあたりはちょっとダレたけど、最後まで楽しめた。 3巻の後半からはひたすら日露戦争の話。ひりひりするような緊張感の中で、日本の命運をかけた戦いの歴史が語られる。本当によく調べたなあと言わざるを得ない圧倒的な情報量に加え、それが持つ意味すなわち「なぜ物量に劣る日本が勝てたのか?」が解きほぐされていく。 日本の勝利の裏には、国家のためには命も捨てるのが当然という当時の日本人の献身があったことは事実だが、本作で彼らに与えられた個性といえばほぼ「戦って死ぬ」ことのみ。「坂の上の雲」は徹頭徹尾、指揮官たちの物語だ。だからこそリーダー論として、ビジネス書としても読まれるんだろう。 東郷平八郎の振る舞いにあこがれる人は多いと思うが、その上っ面だけ真似てもしょうがない。「自分は口出しせずに、部下に全部まかせりゃいいんだろ?」なんて簡単なことではないはず。作中でも触れられていたとおり、才覚よりも我執を捨てることのできる人格こそがリーダーには必要だ。 困ったことに、自分の人格ほど見えにくいものはない。そのくせ、周りの人間からはすぐに見透かされてしまうものだ。むしろ、オレの人格は伊地知幸介やロジェストウェンスキーのそれに過ぎないのでは?という疑いを持ってこそ、この名作からの教訓を得ることができるのではないだろうか。
0投稿日: 2015.02.15
powered by ブクログ終わっちゃった、という感じ。 登場人物や戦術など、こんがらがってしまって理解していないところはたくさんあるが、やっぱり戦争はダメだなあと思った。 『坂の上の雲』というタイトルの意味がわかって、今更だけど納得した。 再読したくなった(*^_^*)
0投稿日: 2015.02.01
