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ソラリス
ソラリス
スタニスワフ レム、沼野 充義/早川書房
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総合評価

136件)
4.0
40
45
32
5
1
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    1961年に書かれた古典的SFです。 ソラリスの海の謎に興味をそそられ、一気に読みました。 難解な表現があり、読解力の不足もあってイメージできないところが多かったのが残念でした。

    15
    投稿日: 2025.10.16
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    おもしろかった 少し自分には難しい内容だったが、とても魅力がある作品だった。 少しこの作品のことを言葉で言い表すことは難しいが、自分には、ある種の静かさ、静謐さが揺蕩っていて、(人間に対して距離をとった)好きな雰囲気でした。

    4
    投稿日: 2025.10.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    9/16-25難しかった。作り出されたハリーが自我を持って自殺を試みるのが不思議だった。海とは結局なんなのだろう。時間が経ったら読み返したいけど、たぶんもう読まないかも。

    0
    投稿日: 2025.09.26
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    タイトルが好き。惑星の名前である「ソラリス」って響きや字面がなんとも静謐で美しい。でも意味は‘太陽‘なんだそうな。そうすると、ポーランドの人はもっと太陽っぽい力強い感じのイメージを持つのかな? 途中、惑星ソラリスの海の様子の描写やソラリス研究の歴史が延々と語られる場面があって、ちょっと眠たくなりそうだった(訳者さんも、読み飛ばす人もいるかも…みたいなことを巻末の解説で書いてた)けど、読み終わってみれば必要な部分だったんだなあと。 人間が、地球外の生命体について、自分の理解できる様態であるはずと思うことがまず傲慢。人間が理解できようが理解できまいが、そこに存在して生きている。そして主人公はそれを拒絶せず、そのままを受け入れようとする。その姿勢ってすごいことだと思う。

    10
    投稿日: 2025.08.30
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    20代の頃にタルコフスキーの「惑星ソラリス」を観て、ソダーバーグの「ソラリス」を観ました。 そして最近コミック化されたと知り、原作の本書とコミックを同時に読みました。 うっすらとそうじゃないかなぁとは思っていましたが、タルコフスキーもソダーバーグも原作とはかけ離れていて、自分としては原作が1番面白く、知性が高く感じました。 原作は未知とのコンタクトを本質的な主題にしていて、1番リアリティを感じました。 途中のソラリス研究の史実を語るところは冗長になりましたが、意図している所だなと理解できたので、全体としては読みやすく、とても深みのある内容でした。 アクション要素や派手な展開は皆無で、静かな思考の禅問答のような物語でした。 ラストが凄くいい。

    0
    投稿日: 2025.08.12
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    最初ミステリーの要素があり、単純なSFかと思いきやさにあらず。 幽体Fの正体は何なのか。最後どうなるのか。という興味は確かにあるが、本当に伝えたい事はそういう単純な事ではないと。 途中ソラリス学の延々とした章があったりで決して読みやすいわけではない。ソラリスとは一体何なのか。結局最後まで明快なものは提示されない。 そういう未知との遭遇がテーマであるのだろう。世の中には我々の知らない、わからない事との遭遇があり、それとどうコンタクトを取っていくのか。 現代社会でも当てはまる事はあり、外国人労働者、移民、異性、身近な所では中途採用、新人など。 自分の知らない人とコンタクトを取る事が難しい事で相手が何を考えているかわからないことに対し我々はどう対処していくのか。 そんなことを考えてしまった。

    0
    投稿日: 2025.08.11
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    とっても難しい。でも面白い。詳細なソラリス描写や、膨大なソラリス研究の仮説、論文を詳述することにより、徹底して「未知」を書き切った作品です。言われがちなこの「意味のわからなさ」はあえてやっていると思います。そもそも人間には未知との遭遇では、ある程度は意思の疎通ができるだろうという傲慢さがあります。人間の間でさえIQだか偏差値だかが20違えば会話が成立しないという話もあるのに、何故恒星間航行もできないような未開の文明の人間が、我々よりも高度に数百年単位で進んだ文明のものと意思の疎通ができると思い込めるのでしょうか。その人間の驕り高ぶりに冷や水を浴びせるような作品といった印象を受けました。個人的には、理解できないことが正解なのだと思います。

    1
    投稿日: 2025.05.20
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    確かに地球外生命のイメージといえば、人型で、人類と当たり前のようにコミュニケーションが取れる存在だったが、そうではない可能性ももちろんありると気付かされた。

    0
    投稿日: 2025.05.04
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    良くわからないけど何か分かりそうだけど結局よく分からなかった話。なんなんだと思ったけど、長い間よく分からなかったモノが一人の人間がチョロっと探査に行ってる間に分かるようになるわけないもんなと最終的には納得した

    0
    投稿日: 2025.04.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    紹介文だけなら面白そうだったのになーっていう本。 序盤は不思議な現象が立て続けに起こってめちゃめちゃワクワクさせられる。これが思いもかけない方向からどんどん解決されていってワンダー目白押し展開になるんでしょう的な。 でも実際に読んでいくと主人公の内省とか人生とか哲学みたいな方面に向かっていってしまって、いつまで経っても期待した展開にはならなかった。 不思議現象は終盤に一応解消するんだけど、主人公視点だと何をやったのかもよくわからないうちにただ現象が消える。 他の登場人物がなにをやっているのかは全然わからない。登場時の不気味な反応の理由とかも説明されないまま終わる。 中盤からは過去のソラリス研究者の顛末がめちゃめちゃな分量で出てくるが、名前も覚えなくていい連中のあれこれをひたすら流し読みするのがだいぶ虚無を感じた。 終盤のソラリス学文献の羅列もこれ、捨てられていった学問領域の空気を描写できてはいるけど、こんなにページを費やす必要なくない?? としか感じられなかった。 あと論文とか文献とかわりとイメージで語ってそう。リアリティを感じられる描写ではない。

    0
    投稿日: 2025.04.14
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    ちょっと難しかった! 映画にもなっているので気になっています。映画は作者の望むエンドでは無かったようで、この本の主題はあくまで未知の生命体とコンタクトは取れるのか?という所。生きている風なのに、人間の問いかけには応じない、良く分からない感じが、人類の文明は世界で通じる訳ではないと示唆してるようでした。最後の訳者解説に作者のコメントも載っています! 最初は何が起こってるのかよく分からない。 中盤の章で、惑星ソラリスの描写が詳しく描かれていて、想像しながら読むと楽しかったです。 これは積読の必要があるかもしれない… 宇宙SFの新しい概念を知りました

    0
    投稿日: 2025.04.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「宇宙人は人間とは違った生き物であるが、人間が理解できるような体の構造や意思をもっている。」と私たちは知らぬ間に思い込みがちだけど、それって絶対おかしいよなと思ったことがある人にとっては、ある意味とても納得感のあるファーストコンタクトものだと思う。 私自身の感想としては、この物語は「極限状態でのラブロマンス」と言うよりは「欠陥のある神の無邪気な遊びに翻弄される人間たち」というイメージが近かった。 森見登美彦先生の『ペンギン・ハイウェイ』が本当に大好きで、『ソラリス』から影響を受けていると知って読もうと思ったのはいいけど、ハードすぎて読み終わるまでに半年ぐらいかかってしまった。 途中までは、気持ち悪さとこの後どうなるのだろうというハラハラ感ですいすい読み進められたけど、後半は「ソラリス学」の解説がかなり重たくて失速してしまった。でもこの重厚な「ソラリス学」の記述が、よりソラリスの人知を超えた気持ち悪さを演出している部分でもあるので、一概に悪い評価を付けられないとも思う。

    6
    投稿日: 2025.04.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み終わりました。 巨大な海が一つの生命体であるという入りやすいベースから、明らかに狂っていく一人称視点はどこかラヴクラフトの小説を彷彿とさせます。 作中で何度も惑星ソラリスに対する著者の解釈が緻密に描かれており、まるで直ぐ近くに海が迫り来ているかのような臨場感がありました。 物語の後半では、超常現象を受け入れた主人公の交流描写が進みます。ソラリスの生み出す数々の現象が果たして人類にとって無意味なものか、その先に何があるのか物語の中では明かされません。 ただひたすらに広大な、人々とコミュニケーションを行っているかのように思える無意味なソラリスの”現象”たちが、読後の虚無感を増幅させました。

    0
    投稿日: 2025.04.05
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    読書中、そして読了直後も、「なんだこれは」という感覚でいた。特に異星の"海"に関する詳細すぎる説明、しかもそれが7〜8割は起きている事象と関係ないことが印象的で、注目を引く"お客さん"についても船員たちのそれについては最後まで伏せられている。不要なところは過剰で、ほしいところが不足しているじゃないかと。 しかし、あとがきを読んで考えが変わった。つまりこれはレムによるファースト・コンタクトの新形態で、人間形態主義への警鐘の意味合いが強いのだと理解した。理解した上で、このバランス感覚は娯楽としてのSF「小説」としてはどうなんだ?と首をひねってしまうのだが……。そういう理不尽な現実の一つの解釈としては面白いなと感じることはできた。

    1
    投稿日: 2025.03.17
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    これこれ!これが言いたかったんよ! 地球外生命体とのコンタクトってこっちの理屈が通じる前提なのおかしいべ。少なくともこのぐらい意味不明なはず。

    0
    投稿日: 2025.03.07
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    比較的わかりやすいストーリーで面白かった。が、後半は解釈が難解。その後の訳者解説にて全体を理解することができた。 本作は、人類が宇宙への進出をまさに進めている時代に描かれた。未知なるものと出会った時、どう行動するか?どう理解するのか?を描いたとのこと。ただのラブロマンスではない。 中盤までサスペンス感があり、その流れは面白かったな。ミモイドの話は理解が難しい。なんとなくでしか理解できてない。

    0
    投稿日: 2025.01.20
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    もう戻らない恋人との幻のように切なく淡い時間の話してくれるのかと最初はワクワクしてたけどどうも違ったみたい。 この話はとにかく惑星ソラリスの生態記録がメインで、中盤からひたすらその説明パートになるんだけども登場人物の目の前で起きてることが想像力で補える範疇を超えすぎて途中から諦めつつあったので、現代の最新CGを使いまくった映像で見たい気持ちがあるな。 ヒトと異なる生命体と、戦争するわけでも意思疎通するわけでもなくただそこにあるものとして共存する、それが海の形をしているのは、なんとなく良かった。海に対する印象って大体そんな感じだったから…

    0
    投稿日: 2025.01.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2025-02-06 読了 >『ソラリス』を読む。オールタイムベストの意味を考える 過去に膨大な調査されているのに、なぜ現在の調査体制はしょぼいのか お客が来るのは過去の調査ではわからなかったのか 主人公はお客が来る理由を過去の膨大な調査からなぜしらべないのか なぜそれが記載されていないところ(コンテクスト前提)なのでそれを知ることで作品の本質がわかる(そんなわけない) 2025-01-04 1P/mで読む 2025-01-02 SFマガジンオールタイムベスト 読んだ記憶がないが実家にあったので再読

    0
    投稿日: 2025.01.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    学者たちがソラリスで暮らしながら毎日研究しているのに、それでもソラリスの生物についてほとんど何ひとつ解明できず、人生を捧げていても徒労に終わっている様子には胸が痛んだ。 地球外の生命体というとヒトに近い姿で想像してしまいがちだけれど、それが液体状で海のように惑星を覆っているというのが怖くて興味深かった。自分たちの理解できる範囲を超えた存在にはやはり恐怖をおぼえる。 脳から取り出された思い出の人物が意思を持っていることが悲劇だったが、ソラリスの海にはなんの意図もなさそうなところが私は良かったと思った。理解し合うにはすべてが違いすぎていて、お互いに一方通行のような実験を繰り返している。続けていればいつかは通じるのかもしれないし、永遠に共有できないのかもしれない。地球ではすべてを支配しているように振る舞う人間の、驕りに気付かされる。

    0
    投稿日: 2024.10.23
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    殆ど現象に近い生命のかたち。水蟲のようなもの。対話は叶うのか?まだ彼は諦めていない。映画はどうしてそうなっちゃうのか

    0
    投稿日: 2024.08.05
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    内容は面白かったが、文章が非常に読みづらい。 役者あとがきによると原文の通りらしいが、気が付いたら違う場面になっていたりして困惑しながら読み進めました。

    1
    投稿日: 2024.07.17
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    読み手によって様々な解釈ができる(というか、される)作品であるが、私自身は本作の主題は「コンタクト」だと考えた。 ホラー小説のようであり、恋愛小説のようであり、哲学的問題を提示する小説のようでもある……というように、「多層性」は本作を形容する1つの特徴でもある。作品は必ずしも作者が意図したとおりに解釈される必要はないと思っているが、本作に関しては、作者が考えているとおり、「地球外生物とのコンタクトはどのようになるか」が作品の最も重要な主題であると受け止めた。そして、地球外生命体が我々地球人と意思疎通できるとなぜ想定できるのか?そもそもそんなことはできないのではないか?という問題提起には大いに納得させられるところがあった。新訳版の訳者である沼野充義が解説で述べているように、作者が作中でひたすらに「人間中心主義」・「アントロポモルフィズム(人間形態主義)」に対する懐疑を投げかけているのは間違いがなく、他者と容易に分かり合えると思うな、という問題意識は常日頃私自身が考えていたことと通じる部分もあり、少なくとも私自身は作者が提示している(と思われる)主題に大いに共感することができたと思っている。また、これは推測であるが、自由主義と社会主義の激しいイデオロギー対立が世界を二分していた冷戦の只中にあった当時、他人とは簡単には分かり合えないのだという感覚を作者は持っていたのではないだろうか。そのような感覚は、社会主義革命によりやがて世界は人類の最高発展段階である共産主義社会に統一されると信じていた社会主義思想に対する痛烈な皮肉であったのかもしれない。 ソラリス学の系譜について延々と書かれている箇所に代表されるように、本作の描写はとにかく「過度に」緻密である。「訳がわからない」ので退屈に感じる読者は多いだろうが、私には、そうした細密な描写はすべて、本作の物語を成立させるために必要なものと感じられた。人間の理性を超えた、徹底的に理解不能な「他者」の存在をリアルに感じさせるためには、徹底したリアリズムが必要だったのであろう。この凄まじい作者の「執念」こそが、本作を名作たらしめている所以であろう。

    1
    投稿日: 2024.07.10
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    スタニスワフ・レム2作目で傑作、古典とされる ソラリスを読んだが、、 一作目同様、私にはかなりハード。 言葉の意味する映像を想像できない けれど、想像力を使い切って、読み切った感。 理解するには、一度では無理かも。 でも、小説として、理解するより 興味深く読めた。 未知とのコンタクト、 それは、ここに書かれてるようなものかもしれない 私たち人間中心に考えて、 私は人間でしかないから、 人間視点で考えることしかできないけど 宇宙には、何が、どーなってるのか わからないのだから わけわからんものとコンタクトありだよねー。 それこそ、象の背中を蟻がはう、 アリのような人間なのかもね。 ちなみに、ここに出てくる海 私は、脳とか完全に理解できてない 身体構造とか、精神、意思、意識、感情 そんなものを想像したけど 皆さんはどーでしょうか?

    11
    投稿日: 2024.05.21
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    人類と未知との遭遇を描いたSFだと思って読んだら恋愛+サスペンス感が強くてびっくりした。本筋と外れた部分の描写がとても長くて本筋を見失いそうになるところが何章もあった。慣れるまで読みづらかった。

    0
    投稿日: 2024.04.19
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    かなり想像力が試された感のあるSF作品だった。 意志のある海の描写が最初はホラーチックで不気味だったのに最後には何故か愛おしいと感じられた。 作者が医師だからなのかソラリス学なるものを始めとした惑星ソラリスに関する学術的な記述が詳細でその世界観に引き込まれた。 「人間は地球外知的生命体(ファーストコンタクト)に何を求めているのか?」という根源的な問いとその考察にはハッとさせられ、人間という一つの生命体について俯瞰で考える事ができた。

    1
    投稿日: 2024.03.20
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    Sci-FI を舞台とし、存在論と認識論に依拠した純文学か。考え込むといくらでもはまり込むことができる懐の深い作品と思うし、好きな人はいるだろう。だけど、はじめのうちは読みにくさがあるし、楽しいかと問われると否と答えざるを得ない。

    0
    投稿日: 2023.12.24
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    何度も映画化されたSFの名作です。ホラーか恋愛ものか、見知らぬ者とのコンタクトの話か、様々に読める本作ですが、不可解なものに対峙した時の人間の反応が生々しく描かれており、興味深かったです。分からないものを受け入れたときに人間はどうなるのか、相互理解は難しいでしょうね。宇宙もののテーマですが、人間間でもいえる問題のようにも感じましたね。

    4
    投稿日: 2023.12.18
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    すごい。 ハードSFで全編走るのかと思ったら、想像以上に多層的なスルメ小説だった。 学術的な科学の知見をフルに使ってSFの「リアリズム」を構築している。 愛の物語ではあるが、ノスタルジックに埋没していることを本人が自覚してるゆえのヤバさがある。

    1
    投稿日: 2023.11.18
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    正直言って退屈な本で読むのが苦痛だった。哲学的な本なんだろうけど、周りくどすぎてなんとか最後まで読了。

    2
    投稿日: 2023.10.25
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    SF文学の偉大な傑作。伝え聞いていたよりはるかに首尾一貫とした話で、コンタクトというテーマを様々な角度から見事に描き出し、安易な解決を決してつけず、何よりその奥行きの深い掘り下げに、完全に圧倒されました。素晴らしい作品と出会えて幸せです。

    0
    投稿日: 2023.10.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人間とは異なる理で生きる存在との意思疎通を可能だと考えることの浅ましさを見せつけられた感覚。最後までソレの特徴はあくまで人間側からの視点に過ぎず、積み上げた研究を無視する様にソレが悠然と存在し続ける絶望感 最高 なんとなくメッセージと対極をなす様な感じ

    0
    投稿日: 2023.10.17
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    あまりにも風景描写や人間関係の描写がリアルで、ノンフィクションと勘違いしそうになった。謎の惑星ソラリスで起こる理解し難い現象の数々。設定は架空のものだけれど、そこから読み取れる問題は現代の私たちにも通ずるものがあった。

    2
    投稿日: 2023.07.12
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    ファーストコンタクト三部作『ソラリス』『砂漠の惑星(インヴィンシブル)』『エデン』 原作を読んだのは中学生の時で細部は覚えていないものの、私の価値観に稲妻の一撃を与えた一作。 この本のお陰で宗教や不可知論に傾倒していったので間違いなく個人的インパクトファクター。 緻密に練られた設定、惑星ソラリスの謎、終盤で提示される新たな神と奇蹟。 人間的な物差しで推し量れない「究極的他者」(ソラリス)とは、人間至上主義に対するアンチテーゼであり、地球上の枠組みを超越した存在である。 人類(地球)の延長線上における生や死、愛といった人間的概念をこの銀河に当てはめる試みは果たして可能なのだろうか?

    0
    投稿日: 2023.06.07
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    本作を読む前にタルコフスキーとソダーバーグの映画どっちも観ていて別に特別好きな作品というわけではなかったのだが(というかあまり覚えていない)原作のほうはかなりおもしろかった。タルコフスキーの映画の方は映像は綺麗だったけど全体的にセリフが少なくてケルヴィンらにあまり人間味を感じないような印象があった 本作で好きな部分はステーション内の人間模様とソラリス学のところで映画版はそこがどちらも削ぎ落とされているから(仕方ないが)そこまで刺さらなかったのだろう。名前を忘れたがヘリコプター運転手のソラリスがでかい子供やら庭を作り出したって話はとても不気味で良かった 現代のCGかなにかで対象体の映像でもみてみたいものだ。でも想像だからいいのかもしれないね

    2
    投稿日: 2023.06.04
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    ソラリスという惑星。 この惑星は、二つの太陽のまわりを回っているそう。 太陽が2つ…⁝(ᵒ̴̶̷᷄⌑ ᵒ̴̶̷᷅   )⁝ 『ソラリス』には、意思を持った知的生命である『海』が広がっています。 私達が想像している人型の知的生命体のイメージとは異なりますね(^▽^;) 『ソラリスの海』は水ではありません。 流動生をもったひとつの細胞のようなものだそうです。 ゼリー状で、惑星全体を覆っています。 そのソラリスを周っている『ソラリス・ステーション』に、心理学者の主人公ケルヴィンが到着する所から話が始まります。 簡単に言うと、この話は「知的生命体とのコンタクトの様子」の話です。 派手なアクションはありません。 コンタクトと、ソラリスという惑星と、ソラリスの海について非常に細かく描かれています。 SF、哲学、愛…といったところでしょうか。 特にソラリスの歴史と探査記録を記した書と『ソラリス学』については難しくて、私の頭ではついていけない…(-_-;) ですが『ソラリスの海』についての色々な説があり、人間が認知している範囲はこの程度、という指標を表してもいるのではないかと解釈しています。 この星に関しての細かな前提ありきで話が進んでいくのですが、ケルヴィンが体験する想像を絶する体験と並行に、人の心とは。概念とは。という哲学的な話が非常に深く、目の当たりにし病んでいくケルヴィンの様子も頷けます。 『ソラリスの海』が彼の頭の中を覗き、元妻を彼の元へ作り出すのですが…。 ここからが、色々な意味でホラーです(^▽^;) 急な彼女の出現に戸惑うケルヴィン。 ソラリスの海が起こした事象が、ケルヴィン達を悩ませます。 元々いた乗組員に起きた出来事が段々と明らかになってきます…。 人により異なるとは思いますが、私の足りない頭ではこれが精一杯の解釈でして…。 とても友好的で静かな惑星にコンタクトを試みるも、彼らの価値観(多数の人間が持つ概念)との相違により、互いは相入れられる生物なのかどうか。 ということを非常〜に深く考えた話かな…と。 だからこんな悲劇が! とか、 だからこんなに戦って…! とか、ナンセンスなんです。 そこに、それがあって、何か問題でも? というとてもクールな考えの話なのかな…と笑 そうであったら素敵です…(〃´-`〃) って言うか、むしろそうであって欲しい♡ 私の足りない頭では、こいつ全く分かっていない!と言われるのかもしれませんが…(*´艸`)それもまた、仕方ない。 難しいと感じたので、もう一度読み返しました。 味わい深い作品という感じです。 ソラリスの海だけに、深い……! (……ごめん、どうしても言いたかった) 動きに…ではなく、感情面で変化が大きい話です。 最後の「訳者の解説」が全体の8%を占めています。 それによると映画に関しては、著者が批判していたので、観るのはやめてみました(^▽^;) きっと内容が全然違うんだろうなぁ…。 でも気になるからいつか観ちゃうかも笑 一般的な映画もそうなんですが、いわゆる『見せ場』のような盛り上がりを作らなくてはいけない以上、映画化には向き不向きがあります。 しない方が良いと思われる作品は、しないで欲しい…。(ファンの心理) 感想、意味わからなかったらすみません( ̄▽ ̄;) 解釈は人それぞれ。 とても味わい深い作品でした(*´˘`*) 惑星ソラリス、行ってみたいなぁ…。 私に何もしなくていいから、そこで最期を迎えたい(º﹃º ) 何度も読み返したらその度に違う面からの発見がありそう…(*´艸`) 細部を熟考しながら読み返したい作品。 興味のある方、是非!!

    20
    投稿日: 2023.05.10
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    読み終えた後、一番に思ったことは、人間の存在の不確かさでした。生命とは私達が考えうるよりも、もっと機械的であり、機能的であり、古代的でもあり、包括的で遊びのような余白を備えた存在なのではないでしょうか。 私たちはその生命体の一部分であり、無機質的な機能の一つであるとそう思えてならないのです。

    1
    投稿日: 2023.04.13
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    知的探究心のむなしさを描いている 誰かを知りたいというのは、その人との未来を予見したいという欲求である それは本当に美しいものか? ・海から生まれた過去のないハリーS ・ハリーではなくハリーSを愛した主人公 二人はお互いに情報を出し合い完全理解しあい、会話すら必要なくなった その結果二人には何の未来もなくなってしまった 「どうでもいい」と言えるだけの勇気が人類にはずっとない なぞの現象や生命体を解き明かし、なにかを手に入れて、なにかの予言や恩恵を掲げなくては生きていけない

    0
    投稿日: 2023.03.10
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    うーん、SF… 昔は、中学生の頃はそれこそ星新一を読み漁り、SFと思って読んできたし、すごく面白くて、自分はSFが好きだとずっと思ってきたのだが、ここ数年、読むSFの本どれもが、これ面白いかなあ?と思うようなものばかりで、つまりはもうあまり好きではないのかもしれないなと、決定づけたような本になってしまったかな。 つまりは、もう想像力が弱くなってしまったのかもしれないな。空想する力とでも言おうか。 登場人物たちの会話の部分は割と面白いのだが、ソラリスという惑星の、宇宙人と言えるところの海の描写は、正直読み飛ばしてしまうくらい退屈だった。

    0
    投稿日: 2023.03.05
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    今まで宇宙SFものは幾つか読んできたが、そのどれとも違う視点、軸に沿って書かれたお話だった。簡潔に言うならば、コミュニケーションのお話だった。私たちは宇宙というものを、地球の延長線上のものであると考え、生命というものを、ヒトの延長線上に考えるクセがある。ヒトが感じ取れることは誰でも感じ取れるし、そもそも「感じる」という現象が常に相手に存在するとおもっている。だが実際はどうなのか。器も違う、器官も違う、環境も違う、何もかもが異なるモノに対してその投影は可能なのか。そしてもし、可能ではない場合、両者が接したときに何が起こるのか。そういう、人間と地球をメインに据えた考え方に疑問を呈し、再考させられるような内容だった。 この話を読み終わった時、私はこの考えが、ヒト対ヒトコミュニケーションにも適用できるものではないか、なんならしなければならないものではないか、と思うなどした。自分がスタンダードで、周りはそのスタンダードを共有しているという考え方でコミュニケーションをすると、なにかがおかしい……という風になることがある。我々はそんな環境で、どのようなスタンスで、どのような希望と絶望と諦めを抱えて生きていけばいいのだろうか。

    1
    投稿日: 2023.03.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【読了メモ】分からんかった、けど面白いしゾワゾワする。多分人生の中で再読するような、そんな予感がする本。

    0
    投稿日: 2023.01.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    宇宙人が人の形や意思の疎通が難しい状態で記載をされているのが新鮮だった。海の描写の精密さに驚きSFの凄みを感じた。ソラリスの海とのコンタクトは環境問題と直面している現代を映し出しているようにも思えた。

    0
    投稿日: 2022.12.30
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    惑星が生きてる! これまでの常識から外れたところにある未知の宇宙の話。 不思議世界。 たしか映画をまえにみたけどはなしが違う。映画では赤ん坊が産まれてた?ような。記憶が確かではないが。

    1
    投稿日: 2022.11.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    SF初心者ゆえ、よくわからんかったというのが正直なところ。 かつて好きなだった人に恐怖を感じるのは辛いなぁということと、意思を持つ海の描写が不気味で良かった。

    0
    投稿日: 2022.10.23
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    謎で不気味な感覚が自分好みだった。 わかりやすいものより、全然わからないものの方がおもしろい。 たしかにこの小説がSFのオールタイムベストに名前があがるのも納得する。文は読みにくいと思った。

    0
    投稿日: 2022.09.24
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    惑星ソラリスで発生する怪現象に巻き込まれていく恐怖を描く前半部分は非常にワクワクしました。反面、後半にかけて描かれるソラリス学に対しての学術的な内容には興味を惹かれず、翻訳の問題なのかも知れませんが、とにかく目が滑り、眠気との戦いになりました。 ただ、地球外生命体とのコンタクトが必ずしもうまくいくわけではないということ、彼らの行動が我々の理解の範疇に収まるわけがないということは、よく考えれば当たり前のことなんですが、読んでいてハッとさせられました。

    0
    投稿日: 2022.07.26
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    ブクログ通信で見て気になり初めてSF小説を読んでみた。 物語全体が暗く感じ読み進めるごとに体力を削がれる感覚があり、気がついたら読み終えるのに1ヶ月程経っていた。 惑星ソラリスの情景描写が丁寧で無機質なステーションとソラリスの独特な風景が浮かんだ。たまたま読んでいる途中に船に乗り海を眺めたので、海がどろっとして見えたりソラリス全体が一つの生き物だったりが地球と重ねて想像できた。 青と赤の太陽が昇る惑星で何日も過ごすなんて考えたら登場人物が終始懐疑的になるのは納得できる。悪い夢を見て夢の中ので翻弄される感覚に似ているのかな。 未知との遭遇とは何かという問いに対し 著者が考えた一つの答えを主人公を通して体験できた。だけど結局わからないことだらけで遭遇したからといって何か答えや結果が生まれるものではないのだろう。 分かりやすく処理することができなくて感情もぐちゃぐちゃになる面白さがあった。

    3
    投稿日: 2022.06.05
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    色々な物語が何重にも重なり合ったような不思議な感覚になった 個人的にはメタ化学的な側面がよく印象に残ったが、何度も色々な読み方をしたいと思うような作品だった

    0
    投稿日: 2022.06.04
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    ソラリス(ハヤカワ文庫SF) 著作者:スタニスワフ・レム 発行者:早川書房 タイムライン http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698 ポーランド文学の最高傑作選。

    0
    投稿日: 2022.05.01
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    あまりにも有名なSFなので、今さら読むのも•••とためらっていたのだが、書店で買ってしまった以上は読まざるを得まい。 若い頃、古い方の映画は見た。ストーリーは「宇宙のどこかの惑星に知性を持つらしき海があり、探索に来ていた宇宙飛行士の亡くしたはずの妻が、突然宇宙ステーションに現れる。ソラリスの海の仕業なのか。」その他には、液体酸素を飲んで自殺を図る若妻が苦しみ悶えるシーンと海に浮かぶ故郷の景色に1人待ち続ける主人公の最後のシーンが記憶に残っている。 さて、原作を読んでどう感じたか。 60年も前の小説である。冷戦ど真ん中の東側諸国には、より進んだ科学技術が確立されているに違いない。世の人がそう考えていた時代である。 スプートニク、ガガーリンなどソ連の宇宙開発がアメリカを先行していた。 ハードなメタ科学小説でありながら、主人公の心の葛藤とミステリアスな謎解きのタッチを絡めた“未知との遭遇”、SF古典とでも評すべき名作である。 ただし、メタ科学とは言え「ソラリス学」のくだりは読むのが辛い。ハードSFとして求められる海の緻密な事象表現が描写の限界を超えている。読み手にとってはイメージ不可の暗闇を眺めるに等しい。 また、「ソラリス学」の歴史と様々な学説の解説から初めて知る(読む?)ことになる学者、研究者の(しかも日本人にとって馴染みのない名前ばかり)いかに多いことか。所々で顔を出すため、ほとんどは記憶に残らず混乱してしまう。 メタ科学のリアルさを求めての構成とは思うが、本当にここまで必要なのか疑問である。 ロシア語翻訳版や映画ではある程度カットされているらしい。一般読者にとっては、その辺りの編集の意図も充分に理解できるに違いない。 マア、覚悟して読んでミナハレ。

    1
    投稿日: 2022.03.16
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    コズミックホラー。人の無力さを噛み締め、未知なる生命体に恐怖する。人類が最初に接触する地球外生命体がこんなんだったら気味が悪いよ。地球外生命体というのを、なぜ俺は人智に及ぶものと決めつけていたのだろう。

    0
    投稿日: 2022.03.09
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    昔からハヤカワ文庫のリストで最後に載っていて、名作の評判も高く気になっていたものの、なんか難しげな書評とかみると中々手が出なかった。新装版で、カバーも変わったので年末にエイヤと取り付いた。 異星人が出てきて、コミュニケーションがとれないで・・・なぞと勝手に思っていたのとは全然違う筋立てで、何が何やらって感じだったのが後半になって霧が晴れて来て…スッキリ晴れるまで行かないが… SF好きなら読むべき作品ですね。

    0
    投稿日: 2022.01.29
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     大好きな『ペンギン・ハイウェイ』の着想元と聞いて、またSF好きとしてもいつか読まねばと思っていた一冊だったが、折よく新装版が出たので購入。着手まで少し時間がかかったが、ちょこちょこ進めて一週間足らずくらいで読み終えた。  設定の難解さに起因して、というより、話者の把握に手間取ったり、錯綜する描写(この設定(学者)初出だっけ?みたいなこともよくある)や、はっきりと語られないストーリーラインなどで、やや読みづらい。文章自体はすっと入って来るので、決して読むのが苦痛という訳ではなく、どことなく掴みきれなさが残るという感じだろうか。物語としてもそういう印象が残り、急に尻すぼみになって、そして茫漠として終わったような感じがした。きちんと理解できた人がいれば、是非解釈を聞いてみたいところ。また、最後の一文の持つ意味をどう解釈するかでも、位置づけ方が変わって来ると思う。  一方で、上述した終わり方への言及こそなかったものの、小説としてのソラリスの様々な受容のされ方、解釈を収めた解説は読み物としても非常に楽しめた。ハリーの行動原理をレム自身がどう考えたか、の開陳によって、自分の中での彼女への認識がより精緻化されたし、収録された論評はどれも頷けるものばかりで、この作品への理解を具体化してくれる。冷戦期ならではの翻訳事情も面白い。  本作は、ロマンスが本質ではないとはいえ、登場するキャラクターや描かれる心境は、人間味があり、シチュエーションも好みだった。ロマンスに付随する苦悩は倫理やソラリスの謎と紐付けられたものが中心だったが、もう少しかつてのハリーと比較するだとか、二人の関係性にフィーチャーしたものであれば、より好きになれたと思う。  また、それのみならず(解説にもある通り)ある種ミステリ、恐怖小説のようなエッセンスを兼ね備えた上で、ハードSFとしての面白さも持ち合わせていることは、言うまでもない。主人公の性質上、これまでソラリスがどういう風に研究されて来たか、ということへの言及が多くなるが、興亡の流れに加え、多数のサブ領域に分岐しているなど、架空の研究史を読んでいるようで、興味をそそられた。とりわけ気に入ったのは、安易なファーストコンタクトへ異を唱えるかのような、作中における「人間形態主義(アントロポモルフィズム)」への批判だ。異なるものを分析する際、自らの物差しを安易に援用してはならないという戒めは、個人的には馴染み深いものであり、肌感としては70年代以後の人社系学問に通底するものだろうと思うけれど、60年代初頭に既にSFというフィールドで描かれていたこと、またその登場のさせ方には痺れた。  総合的には、物語としてもそれなりに面白いが、『完全な真空』と似て、とにかく色々な関心をくすぐられるような小説だったように思った。

    1
    投稿日: 2021.12.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    未知との遭遇。 今となってはベタなテーマにみえるけど、未知を本当の意味での未知として描いてるのが印象的。解説にもあるように、支配するとかされるとか以前に、意思の疎通、相互理解そのものが成立しない知性を前に、人がどうするのかというのがメインテーマと読みました。解説によるとこれをロマンスと解釈する方もいるのか。個人的には相互理解が成立しない故に、不用意に人間の一番琴線に触る部分が刺激されてしまった悲劇には見えた。 原文の所為かSFを読みつけない所為か、ソラリスの風景描写がちょっとイメージしにくかった。想像外のものを描いてるから当然といえば当然かもしれない。 悲劇ではあるのかもしれないが、読後、暗い気分にはならなかった。

    0
    投稿日: 2021.12.07
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    ポーランドのSF。 海の描写だけ、こんなに細かく要るかな?と思ったけど、謎解きや関係性の展開など、いろいろ要素があって面白かった。

    0
    投稿日: 2021.11.11
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    1961年刊行、ポーランドSFの名作。冒頭からめっちゃホラー。宇宙ステーションで起こる奇怪な出来事が恐怖をよび、惑星そのものが抱える謎がミステリアスで興味を引く。次第にラブロマンスな展開にもなっていき、一貫してハードSFな世界観もあいまって哲学的な問いかけを迫る。何十年か前に読んだことがあり、新旧の映画も視聴済みだが、物語の面白さと個人的な思索へと誘われる深みに、改めて傑作だと実感した。本作が元ネタと思われる宇宙戦艦ヤマトIIIの惑星ファンタムを思い出す。

    0
    投稿日: 2021.10.19
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    この本はエイリアンそのものだ、という意見は納得できる。 読む人によって未知との遭遇であり、記憶と人間性の話であり、ラブロマンスに映る。 そのようにして人を惑わすソラリスの所作は、ほんの戯れに過ぎないのかもしれない。 最後まで、起こったことの訳はわからない。 理解を越えたものとの出会いはどのようなものかを描こうとしたのだと思う。

    1
    投稿日: 2021.09.15
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    『その神は苦しんでも、罪を贖うわけではないし、何も救わないし、何にも奉仕しない。ただ存在するだけ』 この言葉が、深く印象に残りました。私達自身も何故生まれてきたのか分かりません。この宇宙に存在するものすべてがそんなものなのかなと…。 たとえそうだとしても、よくわからない相手とあったとき、相手に明確な敵意がなければコンタクトを取り続けることはとても大切だなと思いました。相手が何を考えているのか(そもそも何かを考えているのか)を確実に知ることは不可能ですが、相手と関わることで必ず何かしらの出来事が起こり、それが新しい何かを生み出すのは確かなのかなと思います。

    0
    投稿日: 2021.09.14
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    新訳ではなく旧訳版。 なっかなか、わかりづらくて想像し難いイメージであるソラリスの海ではありますが、1961年でここまで書き上げてあるのはやはり驚異な作品。 読み終わっても腑に落ちないというのが、ヨーロッパらしいというか。 エンターテイメントではなく、元祖ハードコアSF。

    0
    投稿日: 2021.08.24
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    存在しないものを本当に存在してると思わせるほどの、気持ち悪いくらいの情景描写の細かさがすごい。 非日常感にワクワク

    1
    投稿日: 2021.08.23
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    今まで出会ったことがないSF小説だった。 ソラリスの謎が最後まで解き明かされないのが良い。 おそらくどれだけ研究を続けても、正確に理解できることはないのだろう。 私達はなぜ人間が定めた様式が異星人にも当てはまると思ってしまうのだろう。 そしてなぜ異星人、宇宙人と聞くと人型の姿を想像してしまうのだろう。 全ての人間において、自分が思っていることが正しく、常識であるという思い込みがあるのだと思う。 今後人間の理解を超えた存在とのコンタクトが実現するのではないかということに対し、恐怖もあるがワクワクもある。

    0
    投稿日: 2021.08.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    心のどこかで、いつか、そろそろ、<海>のセリフが出てくるんじゃないか、と甘えていた。話すうちにクリスが<海>の真意を理解して、和解して。そんなことはなかった。我こそは人間中心主義。わからない他者をわかっていない。

    5
    投稿日: 2021.07.27
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    非常に多くのことを考えさせてくれる。常々、優れたSFやファンタジーは哲学書だと思って読んでいる。この一冊は、間違いなくそうした作品の一つ。むしろ、代表格と言っていいと思う。読んで損はない。 コミュニケーションを語る際、他者を他者として受容することの重要性が解かれる。曰く、一方的な解釈を慎むべし。既知の内容に引き付ける、あるいは自分自身の体験に引き付けるような我田引水的理解は、どこまでいっても他者の受容ではなく自己の延長にならざるをえないのだ、と。しかし、現実にはそうした引き付けなしの「まるごとの」「純粋な」受容はありえない。それを突き付けてくるのが「ソラリスの海」だった。少なくとも、私にとっては。 未知の存在は、既知に置き換え可能な範囲にしか存在しない。不可知はどこまでいっても不可知。そして、人間はそうした不可知に耐えられない。永続的な知的負荷に耐えられるようにはできていない。狂う。だから、狂いを抱えつつも拒絶に陥らないように踏みとどまって狂い続けるか、我田引水的理解に目をつむるか、そうした選択を迫られることになるんだろう。 それと、これを映画化するのはかなり難しそうだと思った。視覚に訴えてくる描写が盛りだくさんだし、展開はミステリアスだし、二次創作したくなる気持ちはわかる。けれど、この作品に魂を吹き込んでいるのは、たぶん映像化不可能な「ソラリス学」の濃密なディテール。エンタテイメントの文脈、しかも2,3時間以内に終わらせなければならないメディアには乗っかりづらいだろう。実際、2作とも失敗作らしいし。 それにしても、これが1950年代に出てくるのか…。すごいな、ポーランド。この時点ですでに『スターウォーズ』も『スタートレック』も『未知との遭遇』も全否定されてるじゃないか。おそるべし、東欧。 最後に。宇宙ステーションに図書室があって、そこに大量の紙の本が収められている描写がある。そこに違和感を感じてしまった自分が悲しい。100年後、そんな風に後生大事に紙の本を宇宙の果てに持って行ったりしないよなあ、とこんなに紙の本を愛してやまないのに思ってしまう。私は、紙の本の未来を信じていないのかもしれない……。

    1
    投稿日: 2021.06.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    難しくないようで難しかった 人間の感覚や記述でこの世界の全てを理解できる、という思想に一石を投じている キーワードは人間形態主義だと思う お客さんや海の正体の謎を理詰めで解いていくことを期待していたから、ラストは釈然としなかった この本をラブロマンス的に楽しむ読者もいると知って、目から鱗だ 読む人によって受け取り方が変わると思う ペンギンハイウェイを再視聴したい

    0
    投稿日: 2021.05.22
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    数十年前の内容とは思えないくらい、色あせない。 すごく感想が多いんだけど、個人的に一番良かったなー、と思った部分。 新訳のこの文庫版だけなんだと思うけど、本文が終わった後の、最後のくだり。 訳者の文章、と、作家レム自身の色んなところに寄稿している文章が好きでした。 本章については十人十色、たくさんの捉え方があるはずで、それをくみ取った中での最後の数十ページが、長大な物語を読み終えた後に、心地よく着地した感じになりました。 知らない、ということは無尽蔵であり雄大、ですね。

    0
    投稿日: 2021.05.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    SFが読みたくなり本作を購入。 さわり数ページ読んでしばらく積んでいたが、いざ腰を据えて読み始めると非常に面白く、一気に読んでしまった。 原文は1961年発表だが、本作は2015年に新訳されたため文体に古いところはなく、とても読みやすい。普段あまり訳者買いはしないのだが、同訳者の他の訳本も読んでみたいと感じた。 陰鬱な話であるという触れ込みに覚悟して本作を手に取ったが、全体を通して陰鬱な話ではない。主題は未知なるものとの遭遇であり、そこにホラーや科学、ラブロマンス、哲学で味付けがされている。 序盤ホラーみが強く、段々慣れてきたあたりでロマンスが投入され、ソラリス学という(架空の)学問の面白さに触れ…というふうに読み進めていくうちにガラリと雰囲気が変わるのが面白く、飽きずに読める。 訳者後書にもあった通り、「怪物たち」の章はソラリスが主の話のため、ストーリーラインを追う人にとっては読みにくい章だろうなと感じた。かなりのページ数を割いているが、結局ソラリスとは人が自己の延長線上で理解できるものではないということを説明しているため、ここで挫折してしまうくらいならサーッと読み流してもいいと思う。 個人的にはソラリス学の歴史に厚みを感じて驚いた。当然ながら架空の学問の話だが、いかにして学問が勃興しそして停滞に至ったか、その過程にどのような人が関わり…といった描写が非常に面白く、それが作者一個人の頭の中で作られたものというのは驚嘆に値する。 また作中で登場人物たちの全てがつまびらかになることはなく、読者の立場からは彼らには彼らの人生があるのだということしかわからない。それがまた例え誰が主人公の立場に据えられたとしても面白い作品になるのではと予見させ、非常にワクワクする。ギバリャンでも、スナウトでも、「思想家たち」の章にて名前の触れられた歴史上の誰かでも、彼らが主人公であったならまた別の面白い物語になるのだろうと思うし、そう思わせるレムの手腕の鮮やかさには脱帽する。 本作は宇宙フィクションに触れたことのある誰しもがおそらく一度は考えるであろう「そもそも地球外生命体は人間にそれと理解できるものなのか?」というテーマを突き詰めた先にある。言ってしまえばステレオタイプに対する反骨精神の産物だが、それをこれほどまでの作品に練り上げるのは素晴らしい。 自分は幼少期からうすらぼんやり抱いていた想いが昇華された気がして、この本と出会えてよかった。

    2
    投稿日: 2021.04.29
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    「ソラリスの陽のもとに」の方を読んだ。古い訳の方。途中で何を読んでいるのかわからなくなる。上級者向け。

    0
    投稿日: 2021.04.18
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    異なる知的生命体とのコンタクトは可能なのか。本書はその不可能性をとてつもない想像力で描き出す。いくらでも解釈は可能なのだろうが、書いてあることをそのまま受け止めるだけでも十分に面白い。ただただ圧倒されるばかりの読書体験だった。

    1
    投稿日: 2021.04.11
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    宇宙開拓時代、拡大する人類の前に発見された惑星ソラリス。長年研究したけど、まったく理解の外で歯が立たない。半ば放置状態の惑星ソラリスだったが、ある日突然、惑星を観察するためのステーションに不可解なことが起きる。それはソラリス流のコンタクトなのか、コミュニケーションなのか、攻撃なのか、、、 人類は人類の範囲でしか物事を理解できない。 もっと言うと、「私」という小さなフィルターを通してしか、だ。 ステーションの個室で相対する「私」と何か。 窓から入る惑星ソラリスの太陽に照らされたその光景は 不可解で恐ろしく、そして美しい。 私の中でベスト3に入る大切な本。

    2
    投稿日: 2021.03.22
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    ソラリスは学習し、進化し続ける惑星。ソラリス学。という架空の学問はクラシックを聞かされているような壮大で、退屈で、執念すら感じさせるものだった。一つの惑星の学問を作り上げるレムさんの妄想力凄まじい。惑星ソラリスの正体はどんなに調べつくしても明かされることはなさそうだ。そこに辿り着いたケルヴィンは心の憂いが具体化され戸惑い、悩み、苦しむ。惑星が奏でる夕日のグラデーションとケルヴィンのこころ模様が不穏で不安で、ぐっとくる。たとえ心理学者でもコントロールできない、魅力的で魅惑的な事象。ソラリスは麻薬のようだ。

    0
    投稿日: 2021.02.27
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    読書中、窓の外の青い空に違和感をもつくらい、二つの太陽を持つソラリスの世界に入り込んでしまった。 延々と語られる「ソラリス学」が肝。 意志疎通どころか、生物としてのシステムすら全くわからない生命体。 宇宙に対して圧倒的に小さな生命体の人間には、どうしても理解できないことがある、と思える本。

    1
    投稿日: 2021.01.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    旧版より圧倒的に読みづらかった… 旧版になかった部分がなかなか読み進まなくて…何度も寝落ち… あとがきを読んで思ったのは、たしかに旧版は恋愛が軸のはなしだと思って読んでたなーと。 しかし今回はそれがメインというかんじは全くなく…あの現象もただのソラリスの一部で、結局何なのか分からないまま、という… いやほんと「ソラリス」!!ってかんじ(語彙力)

    0
    投稿日: 2020.12.28
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    タルコフスキーの「惑星ソラリス」を観てから読んだけれど、全くの別物。 地球の人間とはまったく異なる相手を「理解できる」と思うこと自体がおこがましい、のではないかなと感じました。海の描写その他なかなか難解ですが、また読みたい。読むたびに見どころがある気がします。

    0
    投稿日: 2020.10.03
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    ポーランド語原文からの欠落部分なしの直接和訳を読めたのは幸運だった。 いわゆるファーストコンタクトものは好きだ。大概は意思の疎通なり目的の判明なりが叶って、それなりの結末を得る。 が、ソラリスの海は全くそれが叶わない。観測できる現象(かなり特殊な、それ故に独り歩きしがちな)だけがあり、人間による理解しようとする過程だけが推移する。 そもそもソラリスの海が知性かどうかもわからないという徹底ぶりもすごい。 作者自身が語るソラリスが巻末の解説にあって、作品の意図はわかる。それでも読み手にはいろんな受け取り方ができてそれを展開できちゃうんで、作品が作者の手を離れちゃうんだろうなー。 あ、あと幽体Fって衛星軌道上に残ってません…?

    0
    投稿日: 2020.09.20
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    名作と言われる小説はたくさんあるが、本書もその中の一冊。 意志を持った海に覆われた惑星「ソラリス」の謎を解き明かそうとする主人公ケルヴィンに起こる奇妙な現象。 ストーリーは面白いが、表現が難解でSF作品を読み慣れてないと途中で飽きてしまうかも(実際私も投げ出しそうになった)

    0
    投稿日: 2020.08.04
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    海から送られてくるものを通じて、海が人間とは全く異なる異質なものなのだということを想起させる書き手の力量。 最終盤、岸辺でのやりとり。主人公から見た海の所作もまた、人間の認知による理解なのであれば、海はその時何を表現したのだろうかと思い、そしてその解は永遠に得られることはないのがこの第三種接近遭遇

    0
    投稿日: 2020.07.12
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    2020/7/2 もう一回読み直したら「アレ!?こんなに読みやすかったっけ!?!?」となった。場面の表現もねっちりじっくり描写されてて鬼気迫るものがあって「わしがSFに求めてるのはこういうところなんだよ...」と。2019年の感想とは全く真逆だ〜。星+1つした。ウワ〜〜〜好きだ〜〜〜〜。 空想の学術が説得力がすごく、「ソラリス」という惑星がそこにある感じがする。 あとはスナウトの人物描写がとてもよかった。一番人間臭くて。主人公もサルトリウスもそうだけど。スナウトの「客人」はどんなものだったのかしら - 2019/9/29 文体や言い回しに曖昧な表現が多く、ちょっと読み進めるのがキツかった。場面の想像がしづらいというか。 それでも、なんだか良いものを読んだ感があった。 愛とは... 終わり方は、ふむ...といった気持ち

    0
    投稿日: 2020.07.02
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    人類が「地球外生命体」を想像するとき、ありがちな人型のやつは言うまでもなく、そうでなくてもタコ型にしろクラゲ型にしろエイリアンにしろ、結局は地球上のなんらかの生命体と類似性をもったもの、地球上における生き物のカテゴライズの延長線上にあるもの、自分たちにも理解可能なものを無意識のうちに想定してしまっている。その暗黙の仮定に対して「そうとは限らないよね?」と言っているこの作品。 ソラリスの<海>が作り出す多種多様な形成物を執拗に細かく描写したり、<海>について人類がどのような研究と考察と重ねてきたかという「ソラリス学」の系譜を長々と書き連ねたりしてあるのは、読者に<海>を理解させるためではなく、反対に<海>が人間にとっていかに理解できない存在であるかを示すためのように思える。

    1
    投稿日: 2020.06.11
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    「コンタクトというのは、何らかの経験や概念の交換、そうでなければ少なくとも何らかの成果とか立場の交換を意味する。でも、 もしも交換すべきものが何もなかったとしたら?」 ?! 遭遇の意味を根底から覆されるような問い。 コミュニケーションとは?? 人と出会うとは?? 他者との対話とは?? そして 自分との対話とは???? 結局私たちは孤独から逃れられず 孤独ゆえに交流から逃れられないのか。 ケルヴィンは言う。 「ぼくはきみをずっと愛し続けるということさえ、保証することはできない。…この先、何が起こるかわかったものじゃない。…それはぼくの力ではどうしようもないことだ。」 他者など最後までわからない。 私たちは私たちのことなど最後までわかりえない。 「でも、自分たちの力でできることは、二人でいっしょにやっていこう。 それで十分じゃないか」

    0
    投稿日: 2020.05.06
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    「ソラリス」(スタニスワフ・レム : 沼野充義 訳)を読んだ。 以前これを読んだのはもう45年も前のことで、タイトルは「ソラリスの陽のもとに」だった。 よくわからなかったのでもう一度読まねばとずっと思っていた。 喪失感がもたらす鈍い痛みがどんなもかがわかるくらいには私も歳をとったよ。

    0
    投稿日: 2020.05.02
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    ソラリスの研究は何十年と行われ、実際にソラリスに探検隊も派遣していたのに、その当時の探検隊には幽体Fは現れなかったのかな?ステーションに現れて探検隊の時には現れなっかた違いは何だったのかな~? ソラリスの海の長物やミモイドなどの形成物のイメージが分かりづらくて辛いな~。惑星ソラリスなどの映画では表現してるかな?こう言うのは、やっぱり映像で見たい。

    0
    投稿日: 2020.04.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    惑星ソラリスへと降り立った心理学者ケルヴィンとその仲間たちは、そこで過去に強く印象付けられた人物との再会を果たすものの、それはソラリスの海が人間の脳のデータをもとに創り出したものだった、というお話です。 文章が中々に難解で、内容を理解するのに苦労しましたが、文末の著者・訳者解説で、この本のテーマは、「アントロポモルフィズム(人間中心主義)への皮肉である」との文言が書かれており、自分の中のモヤモヤが晴れました。 人間という生き物は、神や宇宙人をイメージする際に、どうしても人間の形態の延長線上として描いてしまいます。 本書では、ソラリスの海を、人間の理性を超えた未知の存在として描く一方で、それが創り出す擬人化されたイメージを、人間形態主義へのアイロニーとして表現している点で、どことなくアンビバレントさを感じました。 ラストで主人公が、ソラリスに残ろうと決心するのは、一見、いなくなった彼女の存在を噛み締めていたいようで、過去に執着している風にも感じますが、「ここから立ち去ることは、未来が秘めている可能性を-たとえその可能性がはかなく、想像の中にしか存在しないものであっても-抹消してしまうことを意味した。」という台詞にもある通り、彼は、「先人の生き方を繰り返す」地球での暮らしよりも、「未知の可能性を示してくれる」ソラリスでの暮らしに希望を抱いた訳で、未来に向き合っているように思えます。 私達人間は、自身の理解の範疇を超えてくる宇宙空間において、これまでの常識と未知の認識の間での葛藤を克服し、どう向き合っていくべきなのか、を深く考えさせてくれる作品でした。

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    投稿日: 2020.03.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    タルコフスキーの映画を見てから本を読んで、ソダーバーグの映画を見た。 面白かった。 結構哲学的。

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    投稿日: 2020.01.15
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    旧訳を知らずに読んだが、恐ろしい作品だったと感じた。最初はホラーなのか?と思うほどに、素晴らしさとさ違う意味での恐ろしさを。 人間至上主義に反旗を翻すような内容や、どんな宇宙の果てまで進出していても人間は人間のままで、彼らのやり取りがいかにも人間らしくて、だからこそのリアルというか。後半からはその部分が怖かった。そして自分自身も人間視点での感想としての恐怖を覚えていたことが、恐ろしい作品だという感想の所以。自分が何を言ってるかわからないけど是非読んでほしい。それだけ。 説明と独白で大半が埋まっているので、苦手な人は苦手そうだ。

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    投稿日: 2019.11.21
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    SFでありながら非常に哲学的です。 読み終えた後には、自分の思い出と向き合いたくなりました。 日々の生活で出会うものに、つい過去の記憶や思い出を重ねがちです。 自分が抱いている気持ちは、自分の「思い出」に対してなのか、ここに在る現実に対してなのか。 相手は「ここに居る自分」を見てくれているのか。 そして、それが故の葛藤に苦しむ二人の主人公がそれぞれ選んだ選択が描かれています。

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    投稿日: 2019.11.07
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    映画ソラリスを見てから、原作小説を見つけたので読んでみたらテーマの違いにびっくり… SF、というと「宇宙とそこにいる未知の知的生命体と、人間がどうにかして意思疎通する、あるいはどちらかがどちからを征服するために攻撃する」みたいな物語はメジャーだと思うけど、これはその類のSFじゃなかった。なので映画によくある宇宙人とのドンパチとか勝った負けたの結末が好きな人にはおすすめできない。 作者の「宇宙がたんに「銀河系の規模に拡大された地球」だと思うのは間違っている」「人間が持っている概念やイメージには決して還元できない」というSFに対する解釈には、それそれ!そういう物語が読みたいんだよ!と、本編よりなぜか訳者あとがきの方で興奮してしまった。

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    投稿日: 2019.10.04
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    哲学的なSF。 沢山の仮説と、ある程度可能性の高い推論を示すだけで結論は出さず、判らないままにする。 違いすぎるものの行動に、我々の尺度で意味を求めることの無意味さ。 翻って、現実の世界で我々が異なっていると認識する他者の違いの小ささ。 地球外生命探索の話題で、ハビタブルゾーンとして液体の水が存在できるということを大前提にするけれども、それは地球に存在するのと同じような生命に限った話じゃないのか、水なんかいらない生命は対象外なのか、なんで我々を生命のスタンダードにするのか、と素人は思うものだけど、これはまさに、そんな話だと思う。 我々が漠然と思う生命の定義は、地球上の生命の説明でしかない。 でも、古いSFの宿命として、現実が追いつき追い越してしまうことがある。 遠い未来の話なのに、テープレコーダーが出てくるあたり。仕方ないけど、残念。 でもおかけで、フィクションというか、作者の想像の産物でしかないことを確認できて安心したり。

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    投稿日: 2019.07.26
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    エンターテイメントなSFではない。解説にもある通りハードSFだ。 描かれたソラリスの描写自体をうまく想像することは難しい。しかし、経験していないことをうまく想像できないのは当たり前だと思うと、違和感はない。 人間が全ての霊長だという地球上の常識は全く通用しない。少なくとも現時点で、宇宙の生命体の霊長ではありえない。わかっていて当然なのに、地球上の常識を延長してしか考えられなくなる。そうすると全く違った理解をして、自己満足するか、相手を抹殺するしかなくなる。 本当は、地球上でも他者のことはわかりえない。宇宙ではその幅が大幅に拡張される。違いを感じ続け、少しずつ理解できた気になることを続けることが、生きることの実体なのだろう。

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    投稿日: 2019.07.07
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    初めてのSF。しかもどうやらハードSFという括りのもよう。文章が私には難解すぎた。ソラリスの人なり…ならぬ星なりを、主人公が書籍を元に語る辺りは終始目が滑った。ページを何回か読み直してもやっぱりわからなかった。 その人間が人生で最も強い印象を抱く人物を、本人の記憶を材料として作りだし接触を図る星、という設定はおもろかった。見捨てる、助けられなかった相手が登場する辺り、そういう記憶は人生で最も強烈なのだなと思った。そういう対象がいない人、例えば子どもなら一体ソラリスで何に出会うのだろう。 主人公が、星で接触した恋人が本人以上に本人らしくて、偽物だと改めて察する場面は切なかった。

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    投稿日: 2019.07.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ソラリスの海は、まるで「未来のインターネット」だ。 脳と直接つながった未来のインターネット。 ソラリスの海が宇宙船に送り込んでくる幽体は、さしずめ「カスタマイズされた人工知能」ということになるかもしれない。 詳しくはBlogに書いてみた。 https://knowhowbank.blogspot.com/2017/12/blog-post.html

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    投稿日: 2019.05.09
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    昔、テレビでタルコフスキーの映画を見たので、何となく知っている話と思っていた。その時の印象は、手塚治虫っぽいかな、という処。 冒頭、ロケットの宇宙ステーションへの到着は硬質な文章で語られるので、チョッと腰が引ける。 荒れたステーションの部屋が主人公が部屋で見つけた研究所書「ソラリスの歴史」。訳者解説には架空の学問の研究書というパロディーとあるが、僕はソラリスを巡る様々の学説の果てにもその正体が掴めない、「海」の存在に頭がクラクラした。こんなSFって他にあるのだろうか。 ハリーの登場で主人公が暴走気味になるのが、う~ん、ちょっと共感できなかった。彼の前の彼女は、昔亡くなったハリーではないのだから、主人公が執着するのが判らない。主人公の記憶から想像された彼女は、単なる都合の良い女ではないのか。その人格だって何の意外性もなく、自分にとって美化されたものになっているはず。 第一、一度は彼女を追いやっているんだから主人公は矛盾している。無線でロケットと連絡を取ってみろという、スナウトの方が正しいよな。 主人公の脳電図をⅩ線で「海」に送った後の奇妙な夢。海がコンタクトを取ってきたということか。森博嗣の「赤目姫の潮解」を思い出しながら読んだ。自分と他者の区別が曖昧になり、主人公が「海」になるイメージと読んだが。 未来に肉体の呪縛から逃れ、電脳空間に我々の存在が移されたら、こんな風に自他の別が混じってしまうだろうな。 海には自分という意識はあるんだろうか。他者を認識するんだろうか。 しかし、この後、このコンタクトが何を齎したのか、よく判らない。 終章「古いミモイド」。尻つぼみの感がある。 「私はこの未来の自分が、コンタクトと呼ばれる事業のためならどんなことでもする覚悟だったかつてのケルヴィンよりも劣っているなどとは、全然思わない。」 あれ、この章はサルトリウスのモノローグかと考えてしまったが、まさか違うよね。そんな叙述トリックじゃないだろう。 「海」は不完全な存在だというのは、成程なあと思わされたけど、未来の可能性、期待、残酷な奇跡の時代って何なんだよとモヤモヤと終わってしまった。

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    投稿日: 2019.03.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    非常にいろんな解釈ができそうな話 普通に意識と無意識間もしくは人間と海のdiscommunicationの話として読んだけど、確かに神学論やロマンスとしても読めるかなとも思う スナウトは物語の方向性を示す重要人物だけど、結構いい加減に描かれていて、結構好き 途中脱線が多いとことか、ちょっと白鯨的な雰囲気を感じた

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    投稿日: 2019.01.28
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    読後の満足感がすごい。。 文庫版なのに1000円近くして高いなーと思ったけど映画館で1本映画見る以上の満足感が味わえました! ちゃんとしたSF読むの初めてでしたが面白かったです。 そのあとソダーバーグ版の映画も見ましたが普通に楽しんで見れました(小説の作者は出来が不満らしいけど、、、)

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    投稿日: 2018.11.23
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    惑星ソラリス この静謐なる星は意思を持った海に覆われていた。 惑星の謎の解明のため、ステーションに派遣された心理学者ケルヴィンは変わり果てた研究員たちを目にする。 彼らに一体何が? ケルヴィンもまたソラリスの海がもたらす現象に囚われていく。 人間以外の理性との接触は可能か? (あらすじより) はい。 海外SFの長編が読みてー!ってなって買いました。 古典的名作ではなく、あまり知られてない作家を狙ったつもりが、古典的名作でありかつ、20世紀最高のSF作家の一人でした。 でも、面白かったです。 あらすじを補足すると 惑星の9割以上を覆う粘性の高い海。 これがどうやら意思を持っているらしい。 しかも、人類より賢くて、物理法則とか無視している(ように人間には見える)所がある。 ステーションにやってきたケルヴィンは初っ端から異様な雰囲気に怯えます。 研究員が明らかに異常をきたしている。 彼らは「何を見ても取り乱してはいけない」と執拗に言います。 訳がわからないケルヴィン 言っている事がわからない、、、 イカれてるのか? この状況で 用心して鍵をかけて自室で寝ると、いつの間にかソラリスからの『お客さん』が来ていたのです。 人知を超える存在との意思疎通は可能か? そんなテーマのようです。 ついでに、作者が旧ソ連統治下のリヴィウ(現ウクライナ)だそうで、大戦時はナチス・ドイツに占領されたりと、得体のしれない人たちとの意思疎通の難しさを書いてるらしいです。 どっかのネットに書いてありました。 途中のソラリス惑星史は眠くなったけど、『お客さん』とのやり取りは読んでてハラハラして楽しかった。 自分ならどうするか想像しながら読みました。

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    投稿日: 2018.11.16
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    深い作品なのだろうけどイマイチ入り込めなかった。多分原因はテンポがいいストーリーに慣れてしまっている現代っ子の私にある。

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    投稿日: 2018.11.12
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    惑星ソラリス。映画で見たが、この本はポーランド語版からの全訳だそうだ。ケルヴァン博士はソラリス上空の宇宙ステーションに到着した。それは宇宙ステーションで異常が起こっているようだというので、心理学者の博士が選ばれたようだ。ステーションの中にはロボットが動いておらず、乱雑な印象を受ける。他の研究者は自室に閉じこもっているのか、出迎えにも現れない。ソラリスの海は知性を持っているようだ。研究者を逆に研究しているようだ。異星の知性とのコンタクトは人類の想定には合わない。

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    投稿日: 2018.10.11
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    初レム。…これは、スゴイ作品に出逢ってしまった…!?私が一番に感じたことは“ヒトは一体何処からやって来たのか?”という問いだ。作者の言いたいことは違うみたいだが…。いろいろな解釈が可能な作品のようだ。ある人はラヴ・ロマンス小説だと言うが——まぁ、私は頭が可笑しいんじゃないかと思うw

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    投稿日: 2018.10.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    会社の先輩のおすすめで出会った本。 サスペンス的な展開に引き込まれ、ロマンスを経て、ハードなSFらしい哲学的な問題に帰結する。 序盤から夢中になって読み進め、これだけ多彩な面を見せられて、飽きるページがない。 人間である視点を通して物事を見ることの難しさについてはぼんやりと考えたことがあったが、それに向き合って、ある程度明確な形を与えてくれる作品だった。

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    投稿日: 2018.08.15
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    とんでもなく壮大で緻密で理系な虚実。 アウタースペースに関心が向かう事が、実は人間の内面の深い深い所に辿り着く… ニュートリノだけを破壊出来たら凄い事になる。

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    投稿日: 2018.06.02
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    海が造る構造物の映像が自分の頭の中に思い浮かぶことに対して、小説というメディアならではの良さを感じた。映像にするとなにか違うものに成るようになる気がする。また、こうした形而上学的なSFはなんと呼ばれるジャンルなのだろうかと思った。レムの描くような作品を、他にも多く読みたいと思う。

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    投稿日: 2018.05.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    新訳のようだが、これが初読。なるほど、あのソラリス学文献を引くシーンだけは確かに大変だったのだが、それは自分だけではないようだと、他の方々のレビューを見て少し安堵した。 それはともかくとして何とも美しいSFだった。冒頭から中盤までは、まるでホラー小説か何かと見紛うような恐ろしさがあるが、それが中盤からはロマンスへ変わり、最後にはため息をつきたくなるような感傷と哲学に至り、物語全体が最高の文学として立ち現れてくる。SFというのは少なからず読者の認識へ影響を与えるものだ、というのが個人的な定義ではあるが、本作については、ソラリスという星に関して、そしてこの作品そのものに関して、徐々に異なる姿を目にしていくことになる、というのが素晴らしい体験だった。 「でも、それでは別世界というのはいったい何だろう? 征服するか、征服されるか。人間たちの不幸な頭脳には、それ以外のことはなかった」。我々人間が他者に相対すること、それは敵か味方かという二分法に過ぎなかったのだ。SFという弩級のフィクションにおいても尚。その地平を越えて、敵味方の判断すらできない圧倒的他者というものが存在するということ、そしてそういった完全なる未知との遭遇において、人間は如何に小さな存在かということを、この本は知らしめてくれる。

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    投稿日: 2018.05.25